JP2915995B2 - オレフィン類の気相重合 - Google Patents

オレフィン類の気相重合

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JP2915995B2
JP2915995B2 JP7509405A JP50940595A JP2915995B2 JP 2915995 B2 JP2915995 B2 JP 2915995B2 JP 7509405 A JP7509405 A JP 7509405A JP 50940595 A JP50940595 A JP 50940595A JP 2915995 B2 JP2915995 B2 JP 2915995B2
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    • C08F210/16Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良された加工性を有するオレフィンポリマ
ー類、特にエチレンポリマー類を製造する気相流動床方
法に関する。このポリマー類には、高いせん断応力条件
下でもメルトフラクチャー(melt fracture)を受けに
くいオレフィンポリマー類が含まれる。
線状オレフィンポリマー類の製造で流動床方法を用い
ることを見い出したことで、それまで通常であった方法
に比べて投資費用を大幅に抑えそしてエネルギー要求を
劇的に低くしながら多様で幅広く用いられるポリマー類
を製造する手段が得られた。
気相方法、例えば米国特許第3,709,853号、4,003,712
号および4,001,382号、カナダ特許第991,798号およびベ
ルギー特許第839,380号の流動床方法が商業的に有効で
あるには、使用する触媒が高活性の触媒でなければなら
ない。生産率のレベルは、典型的に、触媒中の主要金属
1ポンド当たり50,000から1,000,000ポンドのポリマー
またはそれ以上にまで伸びている。気相方法では触媒残
渣の除去処理出費を避ける目的で生産率を高くすること
が望まれている。従って、樹脂製造業者、樹脂から製品
を加工する団体、またはこのような加工品の最終的使用
者に不必要な如何なる問題も引き起こすことなく触媒を
ポリマー内に残存させることができるほど充分にポリマ
ー中の触媒残渣量を低くする必要がある。この流動床方
法で高活性の触媒が成功裏に用いられたとした時の樹脂
に含まれる遷移金属含有量は、ポリマーの生産率が金属
1ポンド当たり≧50,000ポンドのレベルで、主要金属の
量で≦20ppmの桁である。塩素含有材料で出来ている不
均一触媒、例えばある種のいわゆるチーグラーまたはチ
ーグラー・ナタ型触媒で用いられるチタン、マグネシウ
ムおよび/またはアルミニウム塩化物錯体などの場合も
また、触媒残渣含有量が低いことが重要である。このよ
うな不均一触媒を用いると、ポリマー類の複雑な混合物
である重合反応生成物がもたらされ、これは比較的幅広
い分子量分布を示す。このように分子量分布が広いと、
ポリマー材料の物性に影響(一般的には悪影響)が生
じ、例えば引張り強度、ダート(dart)衝撃などが低下
する。
分子量分布(MWD)、即ち多分散性は、ポリマー類に
おける公知変数であり、これは、数平均分子量(Mn)に
対する重量平均分子量(Mw)の比(即ちMw/Mn)である
として記述され、このパラメーターは、例えばゲル浸透
クロマトグラフィー技術などで直接測定可能である。AS
TM D−1238に記述されている如きI10/I2比は、通常の
不均一エチレンポリマー類におけるMWDの指標となり得
る。このI10/I2比はまたエチレンポリマー類のせん断
感受性および加工性の指標である。低密度ポリエチレン
類(LDPE)は典型的に線状低密度ポリエチレン類(LLDP
E)または超低密度線状ポリエチレン類(ULDPE)より高
いI10/I2比を示し、匹敵するI2値において、LDPEの方
が加工装置における溶融加工が容易である。
MWDが狭くそしてコモノマー分布が均一なエチレンポ
リマー類が知られている。このようなポリマー類は、均
一「シングルサイト(single site)」触媒、例えばメ
タロセンまたはバンジウム触媒などを用いて製造可能で
ある。このようなポリマー類が示す物性は一般に不均一
ポリマー類よりも優れているが、これらの加工は通常の
溶融加工装置を用いたのではしばしば困難である。この
ような問題は、例えばブローンフィルム(blown film)
加工でバブル(bubble)を維持することができないこ
と、そしてブロー成形方法における評価で「たるみ(sa
g)」が起こることなどで明らかになる。加うるに、こ
のこなポリマー類が示すメルトフラクチャー表面特性は
押出し速度を高くするとしばしば許容されなくなる、即
ちこのようなポリマー類は、現在の高速押出し(即ち生
産)率で運転される装置で用いるに望ましくない性質を
有する。このようなポリマー類のせん断感受性が低いこ
とが原因で、押出し機がしばしば高い電力消費を示す。
1992年10月2日付けで提出した米国出願連続番号07/9
55,600、1992年1月6日付けで提出した米国出願連続番
号07/817,202および1993年1月21日付けで提出した米国
出願連続番号08/008,003(これらは全部引用することに
よって本明細書に組み入れられる)中に記述した触媒系
を用いると、同時系属中である1991年10月15日付けで提
出した米国出願連続番号07/776,130および1992年9月2
日付けで提出した米国出願連続番号07/939,281(これら
は引用することによって本明細書に組み入れられる)の
中で教示した如き特性を示すユニークなポリマー類が結
果として生じる。このポリマー類は実質的に線状である
オレフィンポリマー類であり、これは、表面メルトフラ
クチャーが起こり始める時の臨界せん断速度が、ほぼ同
じI2とMw/Mnを有する線状オレフィンポリマーの表面メ
ルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度よ
り、少なくとも50%大きいとして特徴づけられる。
エチレンを高級アルファ−オレフィン類、例えば3か
ら20個の炭素原子を有するアルファ−オレフィン類など
と一緒に重合または共重合させる時、より高い効率で有
効に用いることができる気相オレフィン重合触媒が必要
とされている。実用的には、炭素原子数が3から8のみ
のモノマー類(即ちプロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン、1−オクテンおよび4−メチル−1−ペンテン)
を用いて商業的コポリマー類を製造する、と言うのは、
炭素鎖がより長いアルファ−オレフィン類の反応率は低
く、組み込み率が低く、そして気相方法の場合、炭素鎖
がより長いアルファ−オレフィン類を用いると反応槽内
の濃度がより低くなる可能性があるからである。このよ
うな高級アルファ−オレフィンコモノマー類をポリマー
類に組み込もうとする場合特に伝統的なチーグラー触媒
は効率が悪くかつ有効でない。伝統的なマルチサイト
(multi-site)チーグラー触媒を用いて共重合反応を行
うと、エチレンモノマー類の反応率が高級アルファ−オ
レフィンモノマー類の反応率よりもずっと高くなってし
まう。従って、成長するポリマー鎖に長鎖コモノマーが
組み込まれる反応率が低くなることが原因で、一般に、
その高級アルファ−オレフィンコモノマー類を含有する
コポリマー画分は、望ましい物性を示すことの制限とな
る低分子量画分になってしまう。このような要因もま
た、気相方法でポリマー粒子が互いに粘着もしくは凝集
する一因になる。
より高級なアルファ−オレフィンをより多い量で効率
よくコポリマー鎖の中に組み込む能力を有すると共に、
狭い分子量分布を示しそしてコモノマー分布に関してチ
ーグラー触媒を用いた匹敵する条件下で達成されるより
も均一であるポリマー製品を与える能力を有する、気相
オレフィン重合触媒が、最も広く用いられているオレフ
ィン共重合系でも必要とされている。線状の均一コポリ
マー類が示す特性および利点が米国特許第3,645,992号
に記述されている。
米国特許第5,057,475号、米国特許第5,026,798号およ
び米国特許第5,096,867号の中で、Canich他は、高分子
量ポリオレフィン類の製造で用いるに適した、不活性な
支持体材料とIV B族の金属成分とアルミノキサン成分を
含む支持触媒系を教示している。Canich他は彼らの触媒
を種々の反応条件下で用いることを教示しているが、彼
らの′475特許の気相実施例には、比較的幅広いMWD(例
えば>2.6)を示すポリマー生成物が報告されている。
このような触媒系ではアルモキサン(alumoxane)を高
レベルで用いる必要があるが、このアルモキサンは高価
であり、そしてこれを用いると結果として最終生成物中
のアルミニウム残渣レベルが望ましくないほど高くなっ
てしまう。
また、実質的に線状であるオレフィンポリマー類が示
す如き改良された加工性を有していてより均一で狭い分
子量分布(1.5-2.5のMWD)を示すポリオレフィン類を製
造する気相方法が必要とされている。
エチレンのポリマーまたはコポリマーを製造するに適
した流動床気相方法は、拘束幾何触媒(constrained ge
ometry catalyst)にエチレンまたはエチレンと少なく
とも1種のアルファ−オレフィンおよび/またはジオレ
フィンの組み合わせを重合条件下で接触させて反応を起
こさせることによって流動性を示す粒子状エチレンポリ
マーまたはコポリマー固体を製造することを含む。この
連続方法は、エチレンを≧80モルパーセントそして1種
以上のα−オレフィン類またはジオレフィン類を≦20モ
ルパーセント含むエチレンコポリマー類を4族金属含有
拘束幾何触媒を用いて約0℃から約110℃の温度で製造
するに特に適合する。この触媒系は拘束幾何触媒であ
り、これは、活性化された均一触媒錯体と任意に支持
体、例えばポリエチレン、粘土、コーンスターチ、タル
ク、シリカまたは他の適切な材料で出来ている。
本発明の別の面はポリマー類をインサイチューでブレ
ンドする方法であり、この方法は、直列に連結させた少
なくとも2基の流動床反応槽内でエチレンと少なくとも
1種以上のα−オレフィンまたはジオレフィンの混合物
を触媒に重合条件下で連続的に接触させることを含み、
ここでは、高いメルトインデックスを示すエチレンコポ
リマーが少なくとも1基の反応槽内で生じそして低いメ
ルトインデックスを示すエチレンコポリマーが少なくと
も1基の他の反応槽内で生じるような重合条件にする
が、但し (a)低いメルトインデックスを示すコポリマーを製造
する反応槽の中に、 (1)上記アルファ−オレフィンまたはジオレフィン
を、エチレン1モル当たりのアルファ−オレフィンとジ
オレフィンの全モル比が約0.01から約3.5になるように
存在させ、そして (2)水素を、エチレン1モル当たりの水素モル比が
約0から約0.3になるように存在させること、 (b)高いメルトインデックスを示すコポリマーを製造
する反応槽の中に、 (1)上記アルファ−オレフィンまたはジオレフィン
を、エチレン1モル当たりのアルファ−オレフィンとジ
オレフィンの全モル比が約0.005から約3.0になるように
存在させ、そして (2)水素を、エチレン1モル当たりの水素のモル比
が約0.05から約2になるように存在させること、 (c)1基の直列反応槽内で生じさせたエチレンコポリ
マーと触媒の混合物を直ぐ次に直列反応槽に移すこと、 (d)この触媒系に拘束幾何触媒および任意の別の触媒
を含めること、 (e)少なくとも1番目の直列反応槽に触媒を添加する
ことを条件として直列反応槽各々への触媒添加が任意で
あること、 を条件とする。
本発明の更に別の面もポリマー類をインサイチューで
ブレンドする方法であり、この方法は、並列に連結させ
た少なくとも2基の流動床反応槽内でエチレンと少なく
とも1種のα−オレフィンおよび/またはジオレフィン
の混合物を触媒に重合条件下で連続的に接触させること
を含み、ここでは、高いメルトインデックスを示すエチ
レンコポリマーが少なくとも1基の反応槽内で生じそし
て低いメルトインデックスを示すエチレンコポリマーが
少なくとも1基の他の反応槽内で生じるような重合条件
にするが、但し (a)低いメルトインデックスを示すコポリマーを製造
する反応槽の中に、 (1)上記アルファ−オレフィンおよび/またはジオ
レフィンを、エチレン1モル当たりのアルファ−オレフ
ィンまたはジオレフィンの全モル比が約0.01から約3.5
になるように存在させ、そして (2)水素を、エチレン1モル当たりの水素のモル比
が約0から約0.3になるように存在させること、 (b)高いメルトインデックスを示すコポリマーを製造
する反応槽の中に、 (1)上記アルファ−オレフィンまたはジオレフィン
を、エチレン1モル当たりのアルファ−オレフィンとジ
オレフィンの全モル比が約0.005から約3.0になるように
存在させ、そして (2)水素を、エチレン1モル当たりの水素のモル比
が約0.05から約2になるように存在させること、 (c)この触媒系に拘束幾何触媒および任意に別の触媒
を含めるること、 を条件とする。
本発明の全態様において、該反応槽の少なくとも1基
で拘束幾何触媒を用いる。
本発明の利点は、直列または並列運転反応槽内で少な
くとも1種の拘束幾何触媒を単独でか或は他の少なくと
も1種の触媒と協力させて用いることができる点であ
る。
更に別の利点は、支持拘束幾何触媒(supported cons
trained geometry catalyst)が長鎖の高級アルファ−
オレフィンコモノマー類を効率よくポリマー中に組み込
む能力を有することから、コポリマーの密度範囲が劇的
に広がりそして循環流れの凝縮を行う必要なしに通常の
気相反応槽内で製造を行うことができる点である。
図1に、伝統的な不均一チーグラー重合のLLDPEコポ
リマー、高分枝の高圧フリーラジカルLDPE、均一の分枝
の線状コポリマー、および実質的に線状であるエチレン
アルファオレフィンコポリマーの構造的特徴をグラフで
示す。
エチレンコポリマー類 本明細書における元素周期律表に対する全ての言及
は、1989年にCRC Press Inc.が出版しそしてこの会社が
著作権を有する元素周期律表を指す。また、族または族
類に対する如何なる言及も、族の番号付けでIUPACシス
テムを利用した上記元素周期律表に示されている如き族
または族類である。
本発明の方法で製造可能なコポリマー類は、主要モル
パーセント(≧80%)のエチレンと低いモルパーセント
(≦20%)の1種以上のアルファオレフィン類またはジ
オレフィン類から作られるコポリマー類である。本発明
のポリマー類はエチレンのホモポリマー類であってもよ
いか、或はこれらは、エチレンと少なくとも1種のC3
C20アルファ−オレフィンおよび/またはC4‐C18ジオレ
フィンのインターポリマー類であってもよい。本発明の
ポリマー類はまた、エチレンと少なくとも1種のC3‐C
20アルファ−オレフィン、C4‐C18ジオレフィンおよび
/または他のエチレン系不飽和モノマーのインターポリ
マー類であってもよい。
本発明に従って有効に重合するモノマー類には、例え
ばエチレン系不飽和モノマー類、共役もしくは非共役ジ
エン類、ポリエン類などが含まれる。好適なモノマー類
には、C2‐C10α−オレフィン類、特にエチレン、プロ
ペン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテンおよび1−オクテンが含まれる。
他の好適なモノマー類には、スチレン、ハロ置換もしく
はアルキル置換されているスチレン類、テトラフルオロ
エチレン、ビニルベンゾシクロブテン、1,4−ヘキサジ
エン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、4−ビ
ニルシクロヘキセンおよびビニルシクロヘキサン、2,5
−ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネン、1,3−
ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,3−ブタジエン、
イソプレンおよびナフテン系(例えばシクロペンテン、
シクロヘキセンおよびシクロオクテンなど)が含まれ
る。
本開示全体を通して、ASTM D−1238(190℃/2.16kg)
に従って「メルトインデックス」または「I2」を測定
し、ASTM D−1238(190℃/10kg)に従って「I10」を測
定する。線状ポリオレフィン類、特に線状ポリエチレン
の場合、Mw/Mnが高くなるとI10/I2も上昇することがよ
く知られている。本発明で製造可能なエチレンまたはエ
チレン/α−オレフィンもしくはジエンの実質的に線状
であるオレフィンポリマー類では、Mw/Mnを高くするこ
となくI10/I2を上昇させることができる。本明細書で
用いるエチレンまたはエチレン/α−オレフィンの実質
的に線状であるオレフィンポリマー類の場合のメルトイ
ンデックスは、一般に約0.01グラム/10分(g/10分)か
ら約1000g/10分、好適には約0.01g/10分から約100g/10
分、特に約0.01g/10分から約10g/10分である。
このコポリマー類が示すI10/I2メルトフロー比は約
≧6から≦18、好適には約≧7から≦14である。
140℃のシステム温度で運転する混合多孔度床カラム
(Polymer Laboratoriesから入手可能)が3本備わって
いるWaters 150℃高温クロマトグラフィー装置を用いた
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、全部のイ
ンターポリマー生成物サンプルおよび個々のインターポ
リマーサンプルを分析する。溶媒は1,2,4−トリクロロ
ベンゼンであり、これを用い、サンプルが0.3重量%入
っている溶液を注入用として調製する。流量は1.0ミリ
リットル/分であり、注入量は200ミクロリットルであ
る。
溶離体積と協力させて、狭い分子量頒布のポリスチレ
ン標準(Polymer Laboratories製)を用いることで、分
子量測定値を引き出す。下記の方程式: Mポリエチレン=a*(Mホ゜リスチレン)b を引き出すに適切な、ポリエチレンとポリスチレンに関
するMark-Houwink係数[WilliamsおよびWordが「Journa
l of Polymer Science」、Polymer Letters、6巻(62
1)1968(引用することによって本明細書に組み入れら
れる)中で記述している如き]を用いて、相当するポリ
エチレンの分子量を測定する。上記方程式においてa=
0.4316およびb=1.0である。下記の式:Mw=Σwi*Mi
[式中、wiおよびMiは、GPCカラムから溶離して来るi
番目の画分が示す、それぞれの重量および分子量であ
る]に従う通常様式で、重量平均分子量Mwを計算する。
本明細書のエチレンポリマー類の場合の分子量分布
(Mw/Mn)は、一般に約5以下、好適には約1.5から約
2.6、特に約1.7から約2.3である。
本発明におけるポリマー類の密度をASTM D−792に従
って測定し、この密度は一般に約0.85g/cm3から約0.96g
/cm3、好適には約0.865g/cm3から約0.96g/cm3である。
このコポリマーのメルトインデックスのレベルが一定で
あるとすると、主に、エチレンと一緒に共重合させるコ
モノマーの量を用いてこのコポリマーの密度を調節す
る。本発明の触媒を用いてコモノマーを存在させないで
エチレンをホモ重合させると、密度が約>0.95のホモポ
リマーが得られるであろう。従って、このコポリマー類
に加えるコモノマー類の量を次第に多くして行くと、結
果としてこのコポリマーの密度はある地点まで次第に低
下する。同じ結果を達成するに必要とされる種々のα−
オレフィンコモノマー類またはジエン類各々の量は、反
応条件が同じであるとすると、モノマーからモノマーで
変化することになる。従って、このコポリマー類におい
て、メルトインデックスのレベルが一定で密度が一定で
あると言う意味で同じ結果を達成しようとする場合、一
般に、いろいろなコモノマー類のモル量をC3>C4>C5
C6>C7>C8の順で多くしていく必要があるであろう。
本明細書で言葉「線状」を用いる場合、これはエチレ
ンポリマーが長鎖分枝を持たないことを意味する。即
ち、バルク(bulk)線状エチレンポリマーを構成するポ
リマー鎖には、例えばチーグラー重合方法[例えば米国
特許第4,076,698号(Anderson他)]を用いて製造され
た伝統的な線状の低密度ポリエチレンポリマー類または
線状の高密度ポリエチレンポリマー類(時には不均一ポ
リマーと呼ばれる)などのように長鎖分枝が存在してい
ない。この言葉「線状」は、長鎖分枝を多数有すること
が本分野の技術者に知られているバルク高圧分枝ポリエ
チレン、エチレン/酢酸ビニルコポリマー類またはエチ
レン/ビニルアルコールコポリマー類を指さない。この
言葉「線状」はまた、シングルサイト触媒を用いて製造
された狭いMWD(例えば約2)のものを含む、均一分枝
分布重合方法で製造されたポリマー類(時には均一ポリ
マー類と呼ばれる)も指す。このような均一に分枝して
いるポリマー類、即ち均一ポリマー類には、米国特許第
3,645,992号(Elston)に記述されているようにして製
造されたポリマー類、並びにエチレン濃度を比較的高く
したバッチ反応槽の中でいわゆるシングルサイト触媒を
用いて製造されたポリマー類[米国特許第5,026,798号
(Canich)または米国特許第5,055,438号(Canich)に
記述されている如き]、或はまたオレフィン濃度を比較
的高くしたバッチ反応槽の中で拘束幾何触媒を用いて製
造されたポリマー類[米国特許第5,064,802号(Stevens
他)またはヨーロッパ特許出願公開第0 416 815 A2(St
evens他)に記述されている如き]が含まれる。この均
一に分枝している/均一ポリマー類は、一定のインター
ポリマー分子または鎖内にそのコモノマーがランダムに
分布しておりそしてこのインターポリマー分子の実質的
に全部がそのインターポリマー内で同じエチレン/コモ
ノマー比を有するポリマー類であるが、例えばExxon Ch
emicalがFebruary 1992 Tappi Journal論文(99-103
頁)の中で教示した如きポリマー類にもまた長鎖分枝が
存在していない。
言葉「実質的に線状である」を用いる場合、これは、
バルクポリマーが平均で全炭素(バックボーンと分枝両
方の炭素を含む)1000個当たり約0.01個の長鎖分枝から
全炭素1000個当たり約3個の長鎖分枝で置換されている
ことを意味する。好適なポリマー類は全炭素1000個当た
り約0.01個の長鎖分枝から全炭素1000個当たり約1個の
長鎖分枝、より好適には全炭素1000個当たり約0.05個の
長鎖分枝から全炭素1000個当たり約1個の長鎖分枝、特
に全炭素1000個当たり約0.3個の長鎖分枝から全炭素100
0個当たり約1個の長鎖分枝で置換されている。
言葉「バックボーン」を本明細書で用いる場合、これ
は個別の分子を指し、そして言葉「ポリマー」または
「バルクポリマー」は、通常の意味で、反応槽内で生じ
る如きポリマーを指す。ポリマーが「実質的に線状であ
る」ポリマーであるには、このポリマーは、少なくと
も、バルクポリマー中の平均長鎖分枝度が少なくとも平
均で全炭素1000個当たり約0.01個の長鎖分枝であるよう
な長鎖分枝度を有する分子を充分な数で持っていなけれ
ばならない。
言葉「バルク」ポリマーは、重合方法の結果として生
じるポリマーを意味し、そして実質的に線状であるポリ
マー類の場合、長鎖分枝が存在していない分子に加えて
長鎖分枝を有する分子を包含する。従って、「バルク」
ポリマーは重合中に生じる全分子を包含する。実質的に
線状であるポリマー類の場合、全分子が長鎖分枝を有す
るのではなく、バルクポリマーの平均長鎖分枝含有量が
溶融流動性(即ちメルトフラクチャー特性)に肯定的な
影響を与えるに充分な量で長鎖分枝を有するものと理解
する。
本明細書では、コモノマー中の炭素数より少なくとも
1小さい炭素数を有する鎖長であるとして長鎖分枝(LC
B)を定義する一方、本明細書では、コモノマーがポリ
マー分子バックボーン中に組み込まれた後の該コモノマ
ー残基中の炭素数と同じ炭素数を有する鎖長であるとし
て短鎖分枝(SCB)を定義する。例えば、エチレン/1オ
クテンの実質的に線状であるポリマーは、炭素数が少な
くとも7の鎖長の長鎖分枝を持ったバックボーンを有す
るが、これはまた、炭素数が6のみの鎖長の短鎖分枝も
持っている。
13C核磁気共鳴(NMR)分光法を用いて長鎖分枝と短鎖
分枝を区別することができ、例えばエチレンのホモポリ
マー類の場合、限定された度合であるが、Randallの方
法(Rev.Macromol.Chem.Phys.、C29(2&3)、285-29
7頁)(これの開示は引用することによって本明細書に
組み入れられる)を用いて定量化可能である。しかしな
がら、実際問題として、現在の13C核磁気共鳴分光法を
用いたのでは、炭素原子数が6を越える鎖長の長鎖分岐
を測定するのは不可能であり、このように、上記分析技
術を用いて炭素数が7の分枝と炭素数が70の分枝を区別
するのは不可能である。この長鎖分枝はポリマーバック
ボーンの長さとほぼ同じほど長い可能性がある。
米国特許第4,500,648号(引用することによって本明
細書に組み入れられる)には、方程式LCB=b/Mw(式
中、bは1分子当たりの重量平均長鎖分枝数であり、そ
してMwは重量平均分子量である)を用いて長鎖分枝頻度
(LCB)を表すことができることが教示されている。こ
の分子量平均および長鎖分枝特性はゲル浸透クロマトグ
ラフィーおよび固有粘度方法で測定される。
短鎖分枝分布指数(SCBDI)(Short Chain Branch Di
stribution Index)または組成分布分枝指数(CDBI)
(Composition Distribution Branch Index)を、全コ
モノマーモル含有量中央値の50%以内に入るコモノマー
含有量を有するポリマー分子の重量%として定義する。
ポリマーのCDBIは、本技術分野で知られている技術で得
られるデータ、例えばWild他著「Journal of Polymer S
cience,Poly.Phys.Ed」、20巻、441頁(1982)に記述さ
れているか或は米国特許第4,798,081号の中に記述され
ている如き、例えば昇温溶出分離法(temperature risi
ng elution fractionation)(本明細書では「TREF」と
省略する)などから容易に計算される。本発明の実質的
に線状であるエチレンポリマー類の場合のSCBDIまたはC
DBIは、典型的に約30パーセント以上、好適には約50パ
ーセント以上、より好適には約80%以上、最も好適には
約90%以上である。
特別に設計したプーリートランスデューサー(pully
transducer)をメルトインデクサー(melt indexer)と
協力させて用いて「メルトテンション(melt tensio
n)」を測定する。メルトテンションは、押出し物また
はフィラメントをプーリーの上に通して30rpmの標準速
度で回転する2インチドラム上に通す時にそれらが及ぼ
す負荷である。このメルトテンションの測定は東洋精機
(Toyoseiki)製の「メルトテンションテスター」と類
似しており、Van Nostrand Reinhold Co.が出版してい
る「Rheometers for Molten Plastics」、(1982)の25
0-251頁にJohn Dealyが記述している。本発明の実質的
に線状であるポリマーが示すメルトテンションもまた驚
くべきほど良好であり、例えば約2グラムまたはそれ以
上の如く高い。本発明の実質的に線状であるエチレンイ
ンターポリマー類、特に非常に狭い分子量分布(即ち1.
5から2.5のMw/Mn)を有するポリマー類の場合のメルト
テンションは、典型的に少なくとも約5パーセントであ
り、約60%の如く高くすることも可能であり、これは、
メルトインデックス、多分散性および密度の各々がこの
実質的に線状であるエチレンポリマーの10%以内である
通常の線状エチレンインターポリマーが示すメルトテン
ションより大きい。
この実質的に線状であるポリマーのユニークな特徴
は、I10/I2値が多分散指数(即ちMw/Mn)から本質的
に独立していると言った非常に予想外な流れ特性であ
る。これは、多分散指数を高くして行くにつれてI10/I
2値もまた高くなるような流動学的特性を有する通常の
チーグラー重合不均一ポリエチレン樹脂および通常のシ
ングルサイト触媒重合均一ポリエチレン樹脂とは対照的
である。
プロセシング・インデックス(Processing Index)測定 「流動学的プロセシング・インデックス」(PI)はポ
リマーの見掛け粘度(kポイズで表す)であり、気体押
し出しレオメーター(gas extrusion rheometer)(GE
R)を用いてこれの測定を行う。このGERは、「Polym.EN
g.Sci.」、17巻、No.11、770頁(1977)の中でM.Shid
a、R.N.ShroffおよびL.V.Cancioが記述していると共
に、Van Nostrand Reinhold Co.が出版しているJohn De
aly著「Rheometers for Molten Plastics」、(1982)
の97-99頁に記述されている(これら両方の開示は引用
することによって全体が本明細書に組み入れられる)。
入り口角度が180度で直径が0.0296インチ(752ミクロメ
ートル)[高い流れを示すポリマー類、例えばメルトイ
ンデックスが50-100またはそれ以上のポリマー類の場
合、好適には直径が0.0143インチのダイスを用いる]の
20:1 L/Dダイスを用い、2500psigの窒素圧力下190℃の
温度でこのプロセシング・インデックスの測定を行う。
下記の方程式: PI=2.15X106ダイン/cm2(1000Xせん断速度) からGERプロセシング・インデックスをミリポイズ単位
で計算するが、ここで、2.15X106ダイン/cm2は2500psi
におけるせん断応力であり、そしてこのせん断速度は、
下記の式: 32Q′/(60秒/分)(0.745)(直径X2.54cm/インチ)
3 [式中、 Q′は押し出し速度(g/分)であり、 0.745は、ポリエチレンの溶融密度(g/cm3)であり、
そして直径は、キャピラリーのオリフィス直径(イン
チ)である] で表される、壁の所のせん断速度である。このPIは、2.
15X106ダイン/cm2の見掛けせん断応力で測定した材料
の見掛け粘度である。
本発明で製造する実質的に線状であるエチレンポリマ
ー類(またはエチレン/アルファ−オレフィンのコポリ
マー類またはインターポリマー類)のPIは、I2、Mw/Mn
および密度の各々がこの実質的に線状であるエチレンポ
リマーの10パーセント以内である通常の線状エチレンポ
リマー(またはエチレン/アルファ−オレフィンのコポ
リマーまたはインターポリマー)が示すPIの70%に等し
いか或はそれ以下である。
前に記述したダイスまたはGER試験装置を用いた見掛
けせん断速度に対する見掛けせん断応力のプロットを用
いて、5250から500psingの窒素圧力範囲に渡り、メルト
フラクチャー現象を識別する。Ramamurthy「Journal of
Rheology」、30(2)、337-357、1986に従い、特定の
臨界流量以上で観察される押し出し物の不規則さは、幅
広い意味で2つの主要な型に分類分け可能である、即ち
表面メルトフラクチャーとグロスメルトフラクチャーと
に分類分け可能である。
表面メルトフラクチャーは、明らかに安定した流れ条
件下で起こり、そしてその詳細な範囲は、鏡面光沢の損
失から、よりひどい「鮫肌」形態に至る。本開示では、
押し出し物の表面粗さが40x倍率でのみ検出可能にな
る、押し出し物の光沢が失われ始める時であるとして、
表面メルトフラクチャーが起こり始める時を特徴づけ
る。この実質的に線状であるエチレンポリマー類の表面
メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん断速度
は、ほぼ同じI2とMw/Mnを有する線状エチレンポリマー
の表面メルトフラクチャーが起こり始める時の臨界せん
断速度より、少なくとも50%大きい。本発明の実質的に
線状であるエチレンポリマー類の場合の表面メルトフラ
クチャーが起こり始める時の臨界せん断応力は、好適に
は約2.8x106ダイン/cm2以上である。
グロスメルトフラクチャーは不安定な流れ条件下で起
こり、そしてその詳細な範囲は、規則正しい歪み(粗い
部分と滑らかな部分が交互に現れる、螺旋状など)から
不規則な歪みに至る。商業的受け入れに関して(例えば
ブローンフィルム製品などで)、表面の欠陥は、存在し
ていたとしても最小限でなければならない。表面メルト
フラクチャーが起こり始める時(OSMF)の臨界せん断速
度およびグロスメルトフラクチャーが起こり始める時
(OGMF)の臨界せん断応力は、GERで押し出した押し出
し物が示す表面粗さおよび構造の変化を基準にしたもの
である。本発明の実質的に線状であるエチレンポリマー
類の場合のグロスメルトフロクチャーが起こり始め時の
る臨界せん断応力は、好適には約4x106ダイン/cm2以上
である。
このプロセシングインデックスおよびメルトフラクチ
ャーの試験を行う場合、エチレンポリマー類および実質
的に線状であるエチレンコポリマー類に抗酸化剤、例え
ばフェノール類、ヒンダードフェノール類、ホスファイ
ト類またはホスホナイト類、好適にはフェノールまたは
ヒンダードフェノールとホスファイトまたはホスホナイ
トの組み合わせを含有させる。
本明細書で用いるに適切な触媒に、活性化用共供給ま
たは活性化技術と組み合わせた拘束幾何錯体を含める。
上記拘束幾何錯体の例、これらの製造方法およびこれら
の活性化方法は、1989年8月31日付けで提出した米国出
願連続番号07/545,403、1990年7月3日付けで提出した
米国出願連続番号545,403(ヨーロッパ特許出願公開第4
16,815号)、1990年7月3日付けで提出した米国出願連
続番号547,718(ヨーロッパ特許出願公開第468,651
号)、1991年5月20日付けで提出した米国出願連続番号
702,475(ヨーロッパ特許出願公開第514,828号)、1992
年5月1日付けで提出した米国出願連続番号876,268
(ヨーロッパ特許出願公開第520,732号)および1993年
1月21日付けで提出した米国出願連続番号08/008,003に
加えて米国特許第5,055,438号、5,057,475号、5,096,86
7号、5,064,802号および5,132,380号(これらは全部引
用することによって本明細書に組み入れられる)の中に
開示されている。
本明細書における使用で提供する適切な金属錯体は、
式: [式中、 Mは、形式的酸化状態(formal oxidation state)が
+3または+4の4族金属であり、Mは好適にはチタン
またはジルコニウム、最も好適にはチタンであり、 Lは、環状で非局在化していて芳香族的でアニオン性
のπ系(cyclic,delocalized,aromatic,anionic,π sys
tem)を含む基であり、これを通してL基がMに結合し
ており、そしてこのL基はまたZに結合しており、ここ
で、上記L基は60個以下の非水素原子を有し、 Zは、LとYの両方に共有結合していてホウ素または
元素周期律表の14族の一員を含む部分であり、ここで、
上記部分は60個以下の非水素原子を有し、 Yは、窒素、燐、硫黄または酸素を含む部分であり、
これを通してYがZとMの両方に共有結合しており、こ
こで、上記部分は25個以下の非水素原子を有し、 X′は、各場合とも独立して、40個以下の非水素原子
を有するルイス塩基であり、 Xは、各場合とも独立して、20個以下の非水素原子を
有する一価のアニオン部分であるが、しかしながら、い
ずれのXも、Mにπ結合する芳香族基でない場合、任意
に、2つのX基が一緒に共有結合して、両方の原子価が
Mに結合する二価のジアニオン部分を形成していてもよ
いか、或は更に任意に、1つ以上のXと1つのX′基が
一緒に結合し、それによって、両方がMに共有結合しそ
してルイス塩基官能性でそれに配位する部分を形成して
いてもよいことを条件とし、 qは、0から1の数であり、そして nは、Mの形成的酸化状態に応じて1または2であ
る] またはこれの二量体に相当する。
本発明の1つの態様において、この錯体は、前駆体で
ある4族金属化合物(これは置換可能な配位基を2つ有
する)をジアニオン配位子源である(L-Z-Y)2-に接触さ
せそして任意にこの前駆体化合物が所望錯体より低い形
式的酸化状態にある場合その結果として生じる錯体を酸
化するか或はこの前駆体化合物が所望錯体より高い形式
的酸化状態にある場合その結果として生じる錯体を還元
することによって製造可能である。
本発明に従い、更に、付加重合性モノマー類を重合さ
せるに有用な触媒系を提供し、この触媒系に、 A) 1)上記金属錯体または上述した方法の反応生成
物の1種以上、および 2)1種以上の活性化用共触媒、または B) 活性化技術を用いて上記金属錯体または上述した
方法の反応生成物の1種以上を活性触媒に変化させるこ
とで生じさせた反応生成物、 を含める。
言葉「二価の誘導体」は、LがZとMの両方に結合す
ることを意味する。L上の適切な不活性置換基には、水
素、ヒドロカルビル、ハロカルビル、ハロヒドロカルビ
ル、シリル、ゲルミル、ハロ、アミノ、ホスフィノ、シ
アノ、ヒドロカルビルオキシ、シロキシおよびそれらの
組み合わせが含まれ、上記不活性置換基は各々非水素原
子を20個以下の数で有するか、或は任意に、上記置換基
(水素、シアノまたはハロを除く)が2つ以上一緒にな
って環構造、特に縮合環構造を形成していてもよい。望
ましくは、上記L基は非水素原子を50個以下の数で有す
る。L基に関する上記定義には、特にシクロペンタジエ
ニル、インデニル、フルオレニル、テトラヒドロインデ
ニル、テトラヒドロフルオレニルおよびオクタヒドロフ
ルオレニル、並びに上に示した不活性置換基を有するこ
れらの誘導体が含まれる。
X基の好適な例には、ヒドロカルビル、カルボキシレ
ート、スルホネート、ヒドロカルビルオキシ、シロキ
シ、アミド、ホスフィド、スルフィドおよびシリル基に
加えて、上記ヒドロカルビル、カルボキシレート、スル
ホネート、ヒドロカルビルオキシ、シロキシ、アミド、
ホスフィド、スルフィドおよびシリル基のハロ−、アミ
ノ−、ヒドロカルビルオキシ−、シロキシ−、シリル−
およびホスフィノ−置換誘導体、水素化物、ハロゲン化
物およびシアン化物が含まれ[ここで、上記X基は非水
素原子を20個以下の数で有する]、或はまた、2つのX
基が一緒になって、ヒドロカルバジイルまたは置換ヒド
ロカルバジイル基であり、ここで、この置換基は、各場
合とも独立して、20個以下の非水素原子を有するヒドロ
カルビルまたはシリル基であり、ここで、上記基は、M
と一緒にメタラシクル(metallacycle)、好適にはメタ
ラシクロペンテン(metallacyclopentene)を形成して
いてもよい。
より好適なX基は、水素化物、ヒドロカルビル(シク
ロヒドロカルビルを含む)、ヒドロカルビルオキシ、ア
ミド、シリル、シリルヒドロカルビル、シロキシ、ハロ
ゲン化物およびアミノベンジルである。特に好適なもの
は、水素化物、塩化物、メチル、ネオペンチル、ベンジ
ル、フェニル、ジメチルアミド、2−(N,N−ジメチル
アミノ)ベンジル、アリル、メチル置換アリル(全異性
体)、ペンタジエニル、2−メチルペンタジエニル、3
−メチルペンタジエニル、2,4−ジメチルペンタジエニ
ル、6,6−ジメチルシクロヘキサジエニルおよびトリメ
チルシリルメチルである。2つのX基が一緒になった、
より好適なものは、2−ブテン−1,4−ジイル、2,3−ジ
メチル−1,4−ジイル、2−メチル−2−ブテン−1,4−
ジイル、ブタン−1,4−ジイル、プロパン−1,3−ジイ
ル、ペンタン−1,5−ジイルおよび2−ペンテン−1,5−
ジイルである。
好適なX′基には、ホスフィン類、ホスファイト類、
エーテル類、アミン類、一酸化炭素、1または2族金属
の塩類および上記X′基の混合物が含まれる。上記の例
には、特にトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィ
ン、トリフルオロホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、ビス−1,2−(ジメチルホスフィノ)エタン、トリ
メチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ジメチ
ルフェニルホスファイト、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、一酸化炭素、ピリジン、ビピリジン、テト
ラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ジメトキシエタ
ン(DME)、ジオキサン、トリエチルアミン、塩化リチ
ウムおよび塩化マグネシウムが含まれる。
本発明に従って用いる更に好適な金属配位錯体は、
式: [式中、 Z、M、Y、Xおよびnは上で定義し、そして Cpは、Zに結合しておりそしてMにη結合様式で結
合しているC5H4基であるか、或はヒドロカルビル、シリ
ル、ゲルミル、ハロ、シアノおよびこれらの組み合わせ
から独立して選択される1から4個の置換基で置換され
ている上記η結合基であり、ここで、上記置換基は20
個以下の非水素原子を有し、そして任意に、上記置換基
(シアノまたはハロを除く)の2つが一緒になってCpに
縮合環構造を持たせていてもよい]に相当する。
本発明に従って用いる、より好適な金属配位錯体は、
式: [式中、 R′は、各場合とも独立して、水素、ヒドロカルビ
ル、シリル、ゲルミル、ハロ、シアノおよびこれらの組
み合わせから選択され、ここで上記R′は20個以下の非
水素原子を有し、そして任意に、2つのR′基(ここで
R′は水素、ハロまたはシアノでない)が一緒になっ
て、シクロペンタジエニル環の隣接位に連結して縮合環
構造を形成するそれらの二価誘導体を形成していてもよ
く、 Yは、−O−、−S−、−NR*−、−PR*−であり、 Zは、SiR* 2、CR* 2、SiR* 2SiR* 2、CR* 2CR* 2、CR*=CR
*、CR* 2SiR* 2またはGeR* 2であり、ここで、 R*は、各場合とも独立して、水素であるか、或はヒ
ドロカルビル、シリル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン
化アリールおよびそれらの組み合わせから選択される一
員であり、ここで、上記R*は20個以下の非水素原子を
有し、そして任意に、Z由来の2つのR*基(R*が水
素でない時)またはZ由来の1つのR*基とY由来のR
*基が環系を形成していてもよく、 Mは、形式的酸化状態が+3または+4のチタンまた
はジルコニウムであり、そして Xは、クロロ、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキ
シ、シリルまたはN,N−ジアルキルアミノ置換ヒドロカ
ルビル基であり、 nは、1または2である] に相当する。
好適には、R′は、各場合とも独立して、水素、ヒド
ロカルビル、シリル、ハロおよびそれらの組み合わせ
[ここで、上記R′は10個以下の非水素原子を有する]
であるか、或は2つのR′基(R′が水素またはハロで
ない時)が一緒になってそれらの二価誘導体を形成して
おり、最も好適には、R′は水素、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル(適宜全異性体を
含む)、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニ
ル、ベンジルまたはフェニルであるか、或は2つのR′
基(水素またはハロを除く)が一緒に連結することでC
5R′4基全体が例えばインデニル、テトラヒドロインデ
ニル、フルオレニル、テトラヒドロフルオレニルまたは
オクタヒドロフルオレニル基になっていてもよい。
更に好適には、R′またはR*の少なくとも1つが電
子供与部分である。この言葉「電子供与」は、上記部分
の電子供与性が水素よりも高いことを意味する。従っ
て、非常に好適には、Yは式−N(R″)−または−P
(R″)−[式中、R″はC1-12ヒドロカルビルであ
る]に相当する窒素もしくは燐含有基である。
最も非常に好適な金属配位錯体は、式: [式中、 R′は、各場合とも独立して、水素、シリル、ヒドロ
カルビルおよびこれらの組み合わせから選択され(ここ
で上記R′は10個以下の炭素またはケイ素原子を有す
る)るか、或は置換シクロペンタジエニル上の上記R′
基(R′が水素でない時)2つが一緒になって、シクロ
ペンタジエニル環の隣接位に連結しているそれらの二価
誘導体を形成しており、 Eは、各場合とも独立して、ケイ素または炭素であ
り、 Rは、各場合とも独立して、水素またはC1-10ヒド
ロカルビルであり、 R″は、ヒドロカルビルまたはシリル、特に12個以下
の非水素原子を有するアリール、ベンジル、ヒドロカル
ビル置換アリール、ヒドロカルビル置換ベンジル、第二
もしくは第三アルキルまたは第三シリル基であり、 Mは、形式的酸化状態が+3または+4のチタンであ
り、 mは、1または2であり、 nは、1または2であり、 Xは、メチル、アリル、フェニル、ベンジル、クロ
ロ、2−(N,N−ジメチルアミノ)ベンジルまたはトリ
メチルシリルメチルである] に相当するアミドシラン化合物もしくはアミドアルカン
ジイル化合物である。
本発明に従って用いる金属錯体の例には、R″がメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル
(適宜これらの全異性体を含む)、シクロドデシル、ノ
ルボルニル、ベンジルまたはフェニルであり、(ER
がジメチルシランまたはエンタジイルであり、
そして環状で非局在化していて芳香族的でアニオン性の
π結合基がシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロ
ペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニ
ル、フルオレニル、テトラヒドロフルオレニルまたはオ
クタヒドロフルオレニルである化合物が含まれる。
非常に好適な特定化合物には、1−(t−ブチルアミ
ド)−2−(テトラメチル−η−シクロペンタジエニ
ル),エタンジイルチタンジメチル、1−(t−ブチル
アミド)−2−(テトラメチル−η−シクロペンタジ
エニル),エタンジイルチタンジベンジル、1−(t−
ブチルアミド)−2−(テトラメチル−η−シクロペ
ンタジエニル)ジメチルシランチタンジメチル、1−
(t−ブチルアミド)−2−(テトラメチル−η−シ
クロペンタジエニル)ジメチルシランチタンジベンジ
ル、(メチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペ
ンタジエニル)ジメチルシランチタンジメチル、(メチ
ルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニ
ル)ジメチルシランチタンジベンジル、(フェニルアミ
ド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)ジ
メチルシランチタンジメチル、(フェニルアミド)(テ
トラメチル−η−シクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタンジベンジル、(ベンジルアミド)(テトラメ
チル−η−シクロペンタジエニル)ジメルシランチタ
ンジメチル、(ベンジルアミド)(テトラメチル−η
−シクロペンタジエニル)ジメチルシランチタンジベン
ジル、(t−ブチルアミド)(η−シクロペンタジエ
ニル)−1,2−エタンジイルチタンジメチル、(t−ブ
チルアミド)(η−シクロペンタジエニル)−1,2−
エタンジイルチタンジベンジル、(t−ブチルアミド)
(η−シクロペンタジエニル)−ジメチルシランチタ
ンジメチル、(t−ブチルアミド)(η−シクロペン
タジエニル)−ジメチルシランチタンジベンジル、(メ
チルアミド)(η−シクロペンタジエニル)−ジメチ
ルシランチタンジメチル、(t−ブチルアミド)(η
−シクロペンタジエニル)−ジメチルシランチタンジベ
ンジル、(t−ブチルアミド)インデニルジメチルシラ
ンチタンジメチル、(t−ブチルアミド)インデニルジ
メチルシランチタンジベンジル、(ベンジルアミド)イ
ンデニルジメチルシランチタンジベンジル、(t−ブチ
ルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニ
ル)ジメチルシランチタン(III)アリル、(t−ブチ
ルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニ
ル)ジメチルシランチタン(III)2,4−ジメチルペンタ
ジイル、(t−シクロドデシルアミド)(テトラメチル
−η−シクロペンタジエニル)ジメチルシランチタン
(III)2−(N,N−ジメチルアミノ)−ベンジル、(t
−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタ
ジエニル)ジメチルシランチタン(III)2−(N,N−ジ
メチルアミノ)ベンジル、1−(t−ブチルアミド)−
2−(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)エ
タンジイルチタン(III)2−(N,N−ジメチルアミド)
ベンジル、1−(t−ブチルアミド)−2−(テトラメ
チル−η−シクロペンタジエニル)エンタジイルチタ
ン(III)2−(N,N−ジメチルアミド)ベンジル、1−
(t−ブチルアミド)−2−(η−インデニル)エタ
ンジイルチタンジメチル、1−(t−ブチルアミド)−
2−(η−インデニル)エタンジイルチタンジベンジ
ル、(t−ブチルアミド)(η−テトラヒドロインデ
ニル)ジメチルシランチタンジメチル、(t−ブチルア
ミド)(η−テトラヒドロインデニルア)ジメチルシ
ランチタンジフェニル、1−(t−ブチルアミド)−2
−(η−テトラヒドロインデニル)エタンジイルチタ
ンジベンジル、(t−ブチルアミド)(η−フルオレ
ニル)ジメチルシランチタンジメチル、(t−ブチルア
ミド)(η−フルオレニル)ジメチルシランチタンジ
ベンジル、1−(t−ブチルアミド)−2−(η−フ
ルオレニル)エタンジイルチタンジメチル、1−(t−
ブチルアミド)−2−(η−フルオレニル)エタンジ
イルチタンジベンジル、(t−ブチルアミド)(η
テトラヒドロフルオレニル)ジメチルシランチタンジメ
チル、(t−ブチルアミド)(η−テトラヒドロフル
オレニル)ジメチルシランチタンジベンジル、1−(t
−ブチルアミド)−2−(η−テトラヒドロフルオレ
ニル)エタンジイルチタンジメチル、1−(t−ブチル
アミド)−2−(η−テトラヒドロフルオレニル)エ
タンジイルチタンジベンジル、(t−ブチルアミド)
(η−オクタヒドロフルオレニル)ジメチルシランチ
タンジメチル、(t−ブチルアミド)(η−オクタヒ
ドロフルオレニル)ジメチルシランチタンジベンジル、
1−(t−ブチルアミド)−2−(η−オクタヒドロ
フルオレニル)エタンジイルチタンジメチル、1−(t
−ブチルアミド)−2−(η−オクタヒドロフルオレ
ニル)エタンジイルチタンジベンジル、および相当する
ジルコニウムまたはハフニウム配位錯体が含まれる。
上記リストの追加員には相当するジルコニウムもしく
はハフニウム含有誘導体に加えて本明細書に定義する如
く種々に置換されている錯体が含まれることを本分野の
技術者は理解するであろう。
本発明に従って用いる最も非常に好適な金属錯体は、
(1−t−ブチルアミド)−2−(テトラメチル−η
−シクロペンタジエニル)エタンジイルチタンジメチ
ル、1−(t−ブチルアミド)−2−(テトラメチル−
η−シクロペンタジエニル)エタンジイルチタンジベ
ンジル、1−(t−ブチルアミド)−2−(テトラメチ
ル−η−シクロペンタジエニル)ジメチルシランチタ
ンジメチル、1−(t−ブチルアミド)−2−(テトラ
メチル−η−シクロペンタジエニル)ジメチルシラン
チタンジベンジル、(t−ブチルアミド)(テトラメチ
ル−η−シクロペンタジエニル)ジメチルシランチタ
ン、(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シク
ロペンタジエニル)ジメチルシランチタンジベンジル、
1−(t−ブチルアミド)−2−(テトラメチル−η
−シクロペンタジエニル)エタンジイルチタンジメチ
ル、(t−ブチルアミド)(η−テトラヒドロインデ
ニル)ジメチルシランチタンジメチル、(t−ブチルア
ミド)(η−テトラヒドロインデニル)ジメチルシラ
ンチタンジフェニル、1−(t−ブチルアミド)−2−
(η−テトラヒドロインデニル)エタンジイルチタン
ジメチル、(t−ブチルアミド)(η−テトラヒドロ
フルオレニル)ジメチルシランチタンジメチル、(t−
ブチルアミド)(η−テトラヒドロフルオレニル)ジ
メチルシランチタンジベンジル、1−(t−ブチルアミ
ド)−2−(η−テトラヒドロフルオレニル)エタン
ジイルチタンジメチル、1−(t−ブチルアミド)−2
−(η−テトラヒドロフルオレニル)エタンジイルチ
タンジベンジル、(t−ブチルアミド)(η−オクタ
ヒドロフルオレニル)ジメチルシランチタンジメチル、
(t−ブチルアミド)(η−オクタヒドロフルオレニ
ル)ジメチルシランチタンジベンジル、1−(t−ブチ
ルアミド)−2−(η−オクタヒドロフルオレニル)
エタンジイルチタンジメチル、1−(t−ブチルアミ
ド)−2−(η−オクタヒドロフルオレニル)エタン
ジイルチタンジベンジルである。
本発明で用いる金属錯体を活性化用共触媒と組み合わ
せるか或は活性化技術を用いることで、この錯体が触媒
的に活性を示すようにする。本明細書で用いるに適切な
活性化用共触媒には、アルミノキサン以外の中性ルイス
酸、例えばC1-30ヒドロカルビルで置換されている13族
化合物、特にトリ(ヒドロカルビル)アルミニウムもし
くはトリ(ヒドロカルビル)ホウ素顔およびこれらのハ
ロゲン置換(完全ハロゲン置換を含む)誘導体(これら
は、各ヒドロカルビルまたはハロゲン置換ヒドロカルビ
ル基中に炭素を1から10個有する)、より特別には完全
フッ素置換されているトリ(アリール)ホウ素化合物、
最も特別にはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン
など;非ポリマー状で適合性を示す、非配位性の、イオ
ンを形成する化合物(nonpolymeric,compatible,noncoo
rdinating,ion forming compounds)[上記化合物を酸
化条件下で用いること、特に、適合性を示す非配位性ア
ニオン類のアンモニウム−、ホスホニウム−、オキソニ
ウム−、カルボニウム−、シリリウム−またはスルホニ
ウム−塩か或は適合性を示す非配位性アニオン類のフェ
ロセニウム塩を用いることを含む];バルク電気分解
(本明細書の以下に、より詳しく説明する);および上
記活性化用共触媒と上記技術の組み合わせが含まれる。
上記活性化用共触媒および活性化技術は、異なる金属錯
体に関して、下記の文献の中で以前に教示した:ヨーロ
ッパ特許出願公開第277,003号、米国特許第5,153,157
号、米国特許第5,064,802号、ヨーロッパ特許出願公開
第468,651号(米国出願連続番号07/547,718に相当)、
ヨーロッパ特許出願公開第520,732号(米国出願連続番
号07/876,268に相当)およびヨーロッパ特許出願公開第
520,732号(1992年5月1日付けで提出した米国出願連
続番号07/884,966に相当)(これらの教示は引用するこ
とによって本明細書に組み入れられる)。
中性ルイス酸の組み合わせ、特に各アルキル基中に1
から4個の炭素を有するトリアルキルアルミニウム化合
物と各ヒドロカルビル基中に1から10個の炭素を有する
ハロゲン置換トリ(ヒドロカルビル)ホウ素化合物、特
にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとの組み合
わせ、並びに中性ルイス酸、特にトリス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボランと、非ポリマー状で適合性を示す、
非配位性の、イオンを形成する化合物との組み合わせ
が、特に望ましい活性化用共触媒である。
本発明の1つの態様で共供給として用いるに適切な、
イオンを形成する化合物は、プロトンを供与し得るブレ
ンステッド酸であるカチオンと、適合性を示す非配位性
アニオンA-を含む。言葉「非配位性」を本明細書で用い
る場合、これは、4族金属含有前駆体錯体に配位しない
アニオンまたは物質およびこれから誘導される触媒誘導
体か、或は上記錯体への配位が僅かのみであり、それに
よって、中性ルイス塩基による置換を受けるに充分な程
の不安定さを維持しているアニオンまたは物質を意味す
る。非配位性アニオンは、特に、カチオン金属錯体中の
電荷均衡アニオンとして機能する時にアニオン置換基ま
たはそれのフラグメントが上記カチオンに転移すること
で中性の錯体が生じることのないアニオンを指す。「適
合性を示すアニオン」は、最初に生じた錯体が分解する
時に劣化して中性になることはなくかつ次に行う望まし
い重合または他の錯体使用を妨げることのないアニオン
である。
好適なアニオン類は、電荷を持っている金属または半
金属コアを有する単一配位錯体を含むアニオン類であ
り、このアニオンは、2つの成分を化合させた時生じ得
る活性触媒種(金属カチオン)の電荷をつり合わせる能
力を有する。また、上記アニオンは、オレフィン系、ジ
オレフィン系およびアセチレン系不飽和化合物か或は他
の中性ルイス塩基、例えばエーテル類またはニトリル類
などと置き換わるに充分なほど不安定でなければならな
い。適切な金属には、これらに限定するものでないが、
アルミニウム、金および白金などが含まれる。適切な半
金属には、これらに限定するものでないが、ホウ素、燐
およびケイ素などが含まれる。金属または半金属原子を
1個有する配位錯体を構成するアニオン含有化合物は勿
論よく知られており、それらの多く、特に、アニオン部
分中にホウ素原子を1個有する上記化合物は商業的に入
手可能である。
上記共触媒は、好適には、下記の一般式: [L*-H]+d[Ad-] [式中、 L*は、中性のルイス塩基であり、 [L*-H]+は、ブレンステッド酸であり、 Ad-は、電荷がd-の適合性を示す非配位性アニオンで
あり、そしてdは1から3の整数である] で表され得る。
より好適には、Ad-は、式: [M′k+Qn′]d- [式中、 kは1から3の整数であり、 n′は2から6の整数であり、 n′−k=dであり、 M′は、元素周期律表の13族から選択される元素であ
り、そして Qは、各場合とも独立して、水素化物、ジアルキルア
ミド、ハロゲン化物、ヒドロカルビル、ヒドロカルビル
オキシ、ハロ置換ヒドロカルビル、ハロ置換ヒドロカル
ビルオキシおよびハロ置換シリルヒドロカルビル基(完
全ハロゲン置換ヒドロカルビル基、完全ハロゲン置換ヒ
ドロカルビルオキシ基および完全ハロゲン置換シリルヒ
ドロカルビル基を含む)から選択され、ここで、上記Q
は20個以下の炭素を有するが、但しQがハロゲン化物で
あるのは1回以下であることを条件とする] に相当する。適切なヒドロカルビルオキサイドQ基の例
は米国特許第5,296,433号(これの教示は引用すること
によって本明細書に組み入れられる)に開示されてい
る。
より好適な態様において、dは1である、即ちその対
イオンは負電荷を1有し、A-である。本発明の触媒調製
で用いるに特に有用なホウ素含有活性化用共触媒は、下
記の一般式: [L*-H]+[BQ4]- [式中、 [L*-H]+は、上で定義した通りであり、 Bは、原子価状態が3のホウ素であり、そして Qは、20個以下の非水素原子を有するヒドロカルビ
ル、ヒドロカルビルオキシ、フッ素置換ヒドロカルビ
ル、フッ素置換ヒドロカルビルオキシまたはフッ素置換
シリルヒドロカルビル基であるが、但しQがヒドロカル
ビルであるのは1回以下であることを条件とする] で表され得る。最も好適には、Qは、各場合とも、フッ
素置換アリール基、特にペンタフルオロフェニル基であ
る。
本発明の改良された触媒を製造する時の活性化用共触
媒として使用可能なホウ素化合物の説明的例は、これら
に限定するものでないが、三置換アンモニウム塩、例え
ばテトラフェニルホウ酸トリメチルアンモニウム、テト
ラフェニルホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラフェ
ニルホウ酸トリプロピルアンモニウム、テトラフェニル
ホウ酸トリ(n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニ
ルホウ酸トリ(t−ブチル)アンモニウム、テトラフェ
ニルホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム、テトラフェニ
ルホウ酸N,N−ジエチルアニリニウム、テトラフェニル
ホウ酸N,N−ジメチル−2,4,6−トリメチルアニリニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ
メチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ホウ酸トリプロピルアンモニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ
(n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ホウ酸トリ(s−ブチル)アンモニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N
−ジメチルアニリニウム、n−ブチルトリス(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム、
ベンジルトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N
−ジメチルアニリニウム、テトラキス(4−8トリメチ
ルシリル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ホウ
酸N,N−ジメチルアニリニウム、テトラキス(4−(ト
リイソプロピルシリル)−2,3,5,6−テトラフルオロフ
ェイル)ホウ酸N,N−ジメチルアニリニウム、ペンタフ
ルオロフェノキシトリス(ペンタフルオロフェニル)ホ
ウ酸N,N−ジエチルアニリニウム、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジエチルアニリニウ
ム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸N,N
−ジメチル−2,4,6−トリメチルアニリニウム、テトラ
キス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ホウ酸トリ
メチルアンモニウム、テトラキス(2,3,4,6−テトラフ
ルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモニウム、、テ
トラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ホウ酸
トリプロピルアンモニウム、テトラキス(2,3,4,6−テ
トラフルオロフェニル)ホウ酸トリ(n−ブチル)アン
モニウム、テトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェ
ニル)ホウ酸ジメチル(t−ブチル)アンモニウム、テ
トラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェニル)ホウ酸
N,N−ジメチルアニリニウム、テトラキス(2,3,4,6−テ
トラフルオロフェニル)ホウ酸N,N−ジエチルアニリニ
ウムおよびテトラキス(2,3,4,6−テトラフルオロフェ
ニル)ホウ酸N,N−ジメチル−2,4,6−トリメチルアニリ
ニウムなど;ジアルキルアンモニウム塩、例えばテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ−(i−プロ
ピル)アンモニウムおよびテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ホウ酸ジシクロヘキシルアンモニウムなど;
三置換ホスホニウム塩、例えばテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ホウ酸トリフェニルホスホニウム、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ(o−ト
リル)ホスホニウムおよびテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ホウ酸トリ(2,6−ジメチルフェニル)ホス
ホニウムなど;二置換オキソニウム塩、例えばテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジフェニルオキソ
ニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸
ジ(o−トリル)オキソニウムおよびテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ホウ酸ジ(2,6−ジメチルフェニ
ル)オキソニウムなど;二置換スルホニウム塩、例えば
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジフェニ
ルスルホニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ酸ジ(o−トリル)スルホニウムおよびテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ(2,6−ジメ
チルフェニル)スルホニウムなどである。
好適な[L*-H]+カチオンはN,N−ジメチルアニリニウム
およびトリブチルアンモニウムである。
別の適切な、イオンを形成する活性化用共触媒は、
式: (Oxe+)d(Ad-)e [式中、 Oxe+は、電荷がe+のカチオン性酸化剤であり、 eは、1から3の整数であり、そして Ad-およびdは、上で定義した通りである] で表される、適合性を示す非配位性アニオンとカチオン
性酸化剤の塩を構成する。
カチオン性酸化剤の例には、フェロセニウム、ヒドロ
カルビル置換フェロセニウム、Ag+またはPb+2が含まれ
る。Ad-の好適な態様は、活性化用共触媒、特にテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩を含む、ブレ
ンステッド酸に関して上で定義したアニオンである。
別の適切な、イオンを形成する活性化用共触媒は、
式: A- [式中、 は、C1-20のカルベニウムイオンであり、そして A-は、上で定義した通りである] で表される、適合性を示す非配位性アニオンとカルベニ
ウムイオンの塩である化合物を構成する。好適なカルベ
ニウムイオンはトリチルカチオン、即ち、トリフェニル
メチリウムである。
更に適切な、イオンを形成する活性化用共触媒は、
式: R3Si(X′)q +A- [式中、 Rは、C1-10ヒドロカルビルであり、そして X′、qおよびA-は、上で定義した通りである] で表される、適合性を示す非配位性アニオンとシリリウ
ムイオンの塩である化合物を構成する。
好適なシリリウム塩である活性化用共触媒は、テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリメチルシリ
リウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸
トリエチルシリリウムおよびそれらのエーテル置換付加
体である。シリリウム塩は以前にJ.Chem Soc.Chem.Com
m.、1993、383-384に加えて、Lambert,J.B.他、Organom
etallics、1994、13、2430-2443の中で一般的に開示さ
れた。上記シリリウム塩を付加重合触媒の活性化用共触
媒として用いることは、David Neithamer、David Devor
e、Robert LaPointeおよびRobert Mussellの名前で1994
年9月12日付けで提出した表題が「Silylium Cationic
Polymerization Activators For Metallocene Complexe
s」である米国特許出願の中で請求されている。
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランとアルコー
ル類、メルカプタン類、シラノール類およびオキシム類
で出来ている特定の錯体もまた有効な触媒活性化剤であ
り、本発明に従って使用可能である。このような共触媒
は米国特許第5,296,433号(これの教示は引用すること
によって本明細書に組み入れられる)の中に開示されて
いる。好適な錯体には、トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボランのフェノール付加体、特にフッ素置換フェノ
ール付加体が含まれる。後者の共触媒は、Peter Nickia
sの名前で1994年9月12日付けで提出した表題が「Pheno
l-Borane Adduct Polymerization Activators For Meta
llocene Complexes」である米国特許出願の中に開示お
よび請求されている。
バルク電気分解技術は、非配位性の不活性アニオンを
含む支持電解質存在下の電気分解条件下で金属錯体の電
気化学酸化を行うことを伴う。この技術では、金属錯体
を触媒的に不活性にする電気分解副生成物が反応中に実
質的に生じないような溶媒、支持電解質および電解ポテ
ンシャルを電気分解で用いる。より詳細には、適切な溶
媒は、電気分解条件下(一般的には0から100℃の温
度)で該支持電解質を溶かす能力を有していて不活性な
液体である材料である。「不活性な溶媒」は、この電気
分解で用いる反応条件下で還元も受けない溶媒である。
一般的には、所望の電気分解反応を鑑み、この所望電気
分解で用いる電気ポテンシャルの影響を受けない溶媒お
よび支持電解質を選択することができる。好適な溶媒に
はジフルオロベンゼン(全異性体)、ジメトキシエタン
(DME)およびこれらの混合物が含まれる。
この電気分解は、陽極と陰極(それぞれ作用電極およ
び対電極とも呼ばれる)が入っている標準的な電解セル
中で実施可能である。このセルで用いるに適切な構成材
料はガラス、プラスチック、セラミックおよびガラス被
覆金属である。上記電極を不活性な導電性材料から製造
するが、この府な導電性材料は、反応混合物または反応
条件による影響を受けない導電性材料を意味する。白金
またはパラジウムが好適な不活性な導電性材料である。
通常、イオン透過膜、例えば微細ガラスフリットなどを
用いて上記セルを個別の区分室、即ち作用電極用区分室
と対電極用区分室に分離する。この作用電極を、活性化
を受けさせるべき金属錯体、溶媒、補助電極、およびこ
の電気分解の調節または結果として得られる錯体の安定
化で望まれる他の何らかの材料が入っている反応媒体中
に浸漬する。上記対電極を該溶媒と支持電解質の混合物
中に浸漬する。望まれる電圧は、理論的計算を行うか、
或は基準電極、例えばセル電解質の中に浸漬した銀電極
などを用いて上記セルを走査することで実験的に測定可
能である。また、背景セル電流、即ち望まれる電気分解
を行わない時に引き出される電流も測定する。電流が所
望レベルから背景レベルに降下した時に電気分解が完了
する。このようにいて、最初の金属錯体が完全に変化し
たことを容易に検出することができる。
適切な支持電解質は、適合性を示す非配位性アニオン
A-とカチオンを含む塩である。好適な支持電解質は、式 G+A- [式中、 G+は、出発錯体および結果として生じる錯体に反応性
を示さないカチオンであり、そして A-は、上で定義した通りである] に相当する塩である。
カチオンG+の例には、40個以下の非水素原子を有する
テトラヒドロカルビル置換アンモニウムもしくはホスホ
ニウムカチオン類が含まれる。好適なカチオンはテトラ
−n−ブチルアンモニウムカチオンおよびテトラエチル
アンモニウムカチオンである。
バルク電気分解で本発明の錯体の活性化を行っている
間、該支持電解質のカチオンはその対電極に移動し、そ
してA-は作用電極に移行して、結果として生じる酸化生
成物のアニオンになる。該作用電極の所で生じる酸化さ
れた金属錯体のモル量に等しいモル量で、該溶媒か或は
該支持電解質のカチオンのどちらかが該対電極の所で還
元を受ける。好適な支持電解質は、各ヒドロカルビルま
たはパーフルオロアリール基中に炭素を1から10個有す
るテトラキス(パーフルオロアリール)ホウ酸のテトラ
ヒドロカルビルアンモニウム塩、特にテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ホウ酸テトラ−n−ブチルアンモ
ニウムである。
活性化用共触媒を生じされるに適した、最近見い出し
たさらなる電気化学技術は、適合性を示す非配位性アニ
オン源の存在下でジシラン化合物の電気分解を行う技術
である。このような技術は、上で述べたところの、1994
年9月12日付けで提出した表題が「Silylium Cationic
Polymerization Activators For Metallocene Complexe
s」である米国特許出願の中でより完全に開示されてお
りそして請求されている。
好適にはまた、各ヒドロカルビル基中に炭素を1から
4個有するトリ(ヒドロカルビル)アルミニウムまたは
トリ(ヒドロカルビル)ボラン化合物と組み合わせて上
記活性化技術およびイオンを形成する共触媒を用いる。
好適に用いる触媒/共触媒のモル比は1:10,000から10
0:1、より好適には1:5000から10:1、最も好適には1:10
から1:1の範囲である。本発明の特に好適な態様では、
各ヒドロカルビル基中に炭素を1から10個有するトリ
(ヒドロカルビル)アルミニウム化合物と組み合わせて
上記共触媒を用いることができる。活性化用共触媒の混
合物もまた使用可能である。上記アルミニウム化合物は
重合用混合物から酸素、水およびアルデヒド類などの如
き不純物を捕捉する有利な能力を有することから、この
ような化合物を用いてもよい。好適なアルミニウム化合
物には、各アルキル基中に炭素を1から6個有するトリ
アルキルアルミニウム化合物、特にアルキル基がメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ネオペンチルまたはイソペンチル
である化合物が含まれる。金属錯体とアルミニウム化合
物のモル比は、好適には1:10,000から100:1、より好適
には1:1000から10:1、最も好適には1:500から1:1であ
る。最も好適な活性化用共触媒は、強ルイス酸、特にト
リス(ペンタフルオロフェニル)ボランを含む。
上に示した、カチオンを形成する活性化用共触媒また
は活性化技術の1つを利用して、異なるX基を2つ有す
る金属錯体の活性化を行うと、式: [式中、 M、L、Z、Y、X′、X、nおよびqは、上で定義
した通りであり、そして A-は、上で定義した通りであり、これは、該活性化用
共触媒由来の非配位性アニオンであるか、或は該活性化
用技術で同時に生じる] に相当するカチオン金属錯体が生じると考えているが、
このような考えで範囲を限定することを望むものでな
い。
好適な中性ルイス酸である活性化用共触媒B(C6F5)3
用いる場合、上記カチオン金属錯体のA-は式:XB(C6F5)
3 -[式中、Xは上で定義した通りである]に相当すると
考える。
上記式は限定電荷分離構造(limiting,charge separa
ted structure)であると見なすことができる。しかし
ながら、特に固体形態の場合、この触媒は必ずしも充分
に電荷分離していない可能性があると理解されるべきで
ある。即ち、X基は金属原子Mとの部分的共有結合を保
持している可能性がある。
更に、このような考えで範囲を限定することを望むも
のでないが、2つのX基が金属Mと一緒になってメタラ
シクルを形成しているところの、酸化状態が+4の4族
金属錯体を、上述した中性ルイス酸である活性化用共触
媒と組み合わせることで、これを活性化すると、ユニー
クに新規な双性イオン錯体が生じると考える。このよう
な双性金属錯体は、式: [式中、 Mは、酸化状態が+4の4族金属であり、 L、Z、Yは、上で定義した通りであり、 X**は、Mと2つのX基が一緒になって形成してい
たメタラシクルの炭素−金属結合の1つで開環が起こる
ことによって生じた二価の残基であり、そして A-は、中性のルイス酸である活性化用共触媒から派生
した部分である]に相当すると考える。Mと2つのX基
が一緒になってメタラシクロペンテンを形成する時、上
記双性錯体は、好適には式: [式中、 Mは、チタンまたはジルコニウムであり、 L、ZおよびYは、上で定義した通りであり、 R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、各場合とも独立し
て、水素であるか或は1から20個の非水素原子を有する
ヒドロカルビルまたはシリル基であり、 Bは、原子価状態が3のホウ素であり、そして Qは、上で定義した通りである] で表される2つの平衡構造の1つに相当すると考える。
本発明の触媒組成物として用いるに有用な他の触媒、
特に他の4族金属を含有する化合物も勿論本分野の技術
者に明らかであろう。
連続重合の説明 重合反応 気相方法、例えば以下に記述する流動床方法などにお
いて、触媒毒、例えば水分、酸素、COおよびCO2などを
実質的に存在させることなく、重合反応を開始させるに
充分な温度および圧力下でモノマー類の気体流れを触媒
有効量の活性化された触媒組成物に接触させることで、
この重合反応を実施する。
このポリマー類で望まれる密度範囲を達成するには、
20モルパーセントに及ぶ、コポリマー中のコモノマーレ
ベルを達成するに充分な量で、コモノマー類をエチレン
と共重合させる必要がある。このような結果を達成する
に必要なコモノマー量は、用いる個々のコモノマー
(類)に依存するであろう。
与えられた何らかのメルトインデックス範囲で所望の
密度を示すポリマー類を得る目的でエチレンと共重合さ
せる種々のコモノマー類は、典型的にこのコポリマー中
0から20モルパーセントの範囲である。反応槽内の反応
平衡条件下で存在する上記コモノマー類とエチレンの相
対的モル濃度(Cx/C2)は、コモノマーの選択および望
まれるコポリマー密度に応じて変化する。
本発明の方法の実施で使用可能な流動床反応系は、米
国特許第4,543,399号(これは引用することによって本
明細書に組み入れられる)の中に教示されている。典型
的な流動床反応槽は下記の如くであると記述可能であ
る。
通常、反応槽内で製造すべき粒子状樹脂と同じ樹脂で
床を構成させる。従って、重合過程中の床は、生じたポ
リマー粒子、成長するポリマー粒子および触媒粒子で出
来ており、この流動は、流体様挙動を示す該床と上記粒
子とを分離させたままにするに充分な流量または速度で
この床の中を上方に向かって流れる重合および改質用気
体成分によって与えられる。この流動用の気体に、最初
に仕込む気体状のモノマー類、補給用仕込み、およびサ
イクル(循環)ガス、即ちコモノマー類、水素および望
まれるならば不活性担体ガスを含める。上記不活性担体
ガスの例には、重合反応に関して不活性な窒素、メタ
ン、エタンまたはプロパンなどが含まれる。
この反応系の必須部分は、重合反応容器、触媒注入
系、流動床、気体分配板、入り口および出口配管、圧縮
器、サイクルガス冷却器および生成物取り出し系であ
る。この容器の中に、上記床が入る反応ゾーン、および
この反応ゾーン上の速度降下ゾーンを存在させる。両方
とも、気体分配板の上に存在させる。この主題方法の生
成物が示す利点は、結果として得られるポリマー全体に
渡って物性が均一および一様であることと、製造上の困
難さなしに得られる高い強度とじん性である。
支持拘束幾何触媒を用いると、循環流れ中の成分が凝
縮する前に使用できる反応槽条件の範囲が広がること
は、本分野の技術者に明らかであろう。しかしながら、
循環が流れ中の成分を凝縮させることを選択すると、あ
る場合には、米国特許第4,543,339号および4,588,790号
(これらは引用することによって本明細書に組み入れら
れる)に教示されているように、熱除去を更に高める目
的で循環流れの露点温度を高めるのが望ましい可能性が
ある。(1)反応系の運転圧力を高めること、(2)反
応系中の不活性な凝縮性化合物の濃度を高めること、そ
して/または(3)反応系中の不活性な非凝縮性化合物
の濃度を低くすることで、この循環流れの露点温度を高
くすることができる。本発明の1つの態様では、触媒、
反応体および重合反応生成物に不活性な凝縮性流体を循
環流れに添加することで、この循環流れの露点温度を高
めることができる。この流体は、補給用流体を用いて循
環流れの中に導入可能であるか、或は別の何らかの手段
を用いて導入可能であるか、或はこの系における別の何
らかの地点に導入可能である。上記流体の例は飽和炭化
水素、例えばブタン類、ペンタン類またはヘキサン類な
どである。
この循環ガス流れを露点以下に冷却することができる
度合に対する主要な制限は気体と液体の比率に関する要
求であり、ここでは、2相から成る循環混合物の液相
が、この液体が蒸発するまで、連行または懸濁状態に維
持されるに充分なレベルに上記比率を保持すべきであ
る。また、反応ゾーン内を上に向かって流れる流体流れ
の速度は、これが該床を流動状態に維持するに充分な速
度である必要がある。このような制限は、凝縮相を集め
てこれを循環気体流れとは別に流動床に導入することで
克服可能である。
多重反応槽重合方法、例えば米国特許第3,914,342
号、5,047,468号、5,126,398号および5,149,738号(こ
れらは全部引用することによって本明細書に組み入れら
れる)の中に開示されている方法なども、本発明で用い
るに有用である。この多重反応槽は直列もしくは並列運
転可能であり、この反応槽の少なくとも1基内で少なく
とも1種の拘束幾何触媒を用いる。本発明のこの面に関
して、樹脂を製造してインサイチューでブレンドする。
多重反応槽重合方法を用いて、向上した物性および/ま
たは加工性を示すインサイチューブレンド(in-suitu b
lended)ポリマー類を製造することができる。望まれる
特定の物性および/または加工性要求に応じて、いろい
ろな分子量および/またはいろいろな密度を有するイン
サイチューブレンド物を製造することができる。例え
ば、2基の反応槽を直列で用いて二頂分子量分布を示す
樹脂を製造することができる。別の例では、2基の反応
槽を用いて、密度または短鎖分枝に関して二頂性を示す
樹脂を製造することができる。3基以上の反応槽を直列
で用いて、より多様な分子量または密度を示す成分を製
造してインサイチューブレンドすることができる。少な
くとも1基の反応槽内に拘束幾何触媒を存在させる限
り、望まれる特性を示すインサイチューブレンドポリマ
ーを得る必要に応じて拘束幾何触媒または通常のチーグ
ラー・ナタ触媒を各反応槽に個別に入れることができ
る。
この拘束幾何触媒は、並列または直列連結させた個別
の反応槽内で、単独でか、他の拘束幾何触媒との組み合
わせでか、或はチーグラー型触媒と協力させて使用可能
である。このチーグラー触媒は、一般に、オレフィン類
の気相重合用触媒として用いる目的で適切に製造された
チタンを基とする錯体である。このような錯体およびそ
れの製造方法は米国特許第4,302,565号、4,302,565号、
4,303,771号、4,395,359号、4,405,495号、4,481,301号
および4,562,169号(これらは全部引用することによっ
て本明細書に組み入れられる)の中に開示されている。
連続流動床方法を用いて各反応槽内の重合を気相中で
実施する。典型的な流動床反応槽は、1984年11月13日付
けで発行された米国特許第4,482,687号の中に記述され
ている。この特許は引用することによって本明細書に組
み入れられる。示すように、米国特許第5,047,468号、
5,126,398号および5,149,738号(これらは引用すること
によって本明細書に組み入れられる)の中に教示されて
いる如く反応槽は直列連結可能である。2基の反応槽を
用いるのが好適であるが、3基以上の反応槽を用いて分
子量分布を更に変化させてもよい。しかしながら、いろ
いろな平均分子量分布を示すコポリマー類を製造する目
的で加える反応槽の数が多くなるにつれて、2基の反応
槽を用いた時に成し得る鮮明な多様性が益々不明瞭にな
る。このような追加的反応槽を用いると、中程度から高
い密度および低いメルトインデックス(上に示した)を
示すコポリマー類を製造することができると考える。
上に示したように、2基以上の反応槽を並列運転し
て、その結果として生じるポリマー生成物をブレンドす
ることができる。これにより、これらの反応槽を個別に
運転し、異なる触媒を入れ、異なる量でエチレンおよび
アルファ−オレフィンを入れ、異なる循環率にし、そし
て異なる生産率にすることができる。異なったメルトイ
ンデックスを示すものを如何なる順で製造してもよい、
即ち直列につないだいずれの反応槽内で製造してもよ
い。例えば、直列につないだ第一反応槽または第二反応
槽の中で低いメルトインデックスを示すコポリマーを製
造し、そして高いメルトインデックスを示すコポリマー
を同様に第一反応槽または第二反応槽の中で製造しても
よい。用いる実際の条件は、使用するコモノマーおよび
望まれるコポリマー特性に依存し、これは、本分野の技
術者によって容易に確認される。
各反応槽に拘束幾何触媒、エチレンモノマー、任意の
コモノマー類および水素(供給する場合)を連続的に供
給し、そして1基の反応槽からエチレンのコポリマーお
よび活性触媒を連続的に取り出して次の反応槽に導入す
る。直列につないだ最後の反応槽から生成物を連続的に
取り出す。
本発明のこの面で用いるアルファ−オレフィン類は、
本出願の冒頭で記述したのと同じである。好適なアルフ
ァ−オレフィン類は1−ブテン、プロピレン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンおよび
スチレンである。
支持均一触媒 本出願者が教示する方法では、1992年10月2日付けで
提出した同時系属中の米国出願連続番号955,600(これ
は引用することによって本明細書に組み入れられる)の
中で教示した如き支持均一触媒錯体を用いることができ
る。
触媒支持体 この支持体は、典型的に、公知の固体状触媒支持体、
特に多孔質の支持体、例えばタルク、無機酸化物および
樹脂状支持体材料、例えばポリオレフィン類などのいず
れであってもよい。この支持体材料は、好適には粒子形
態の無機酸化物である。
本発明に従って望ましく使用するに適切な無機酸化物
材料には、2、3、4、13または14属金属の酸化物が含
まれる。最も好適な触媒支持体材料にはシリカ、アルミ
ナ、シリカ−アルミナおよびそれらの混合物が含まれ
る。単独でか或は上記シリカ、アルミナ、シリカ−アル
ミナと組み合わせて用いることができる他の無機酸化物
はマグネシア、チタニア、ジルコニアである。しかしな
がら、他の適切な支持体材料、例えば微細ポリオレフィ
ン類、例えば微細ポリエチレンなどを用いることも可能
である。
この無機酸化物が示す比粒子サイズ、表面積および細
孔容積によって、この触媒組成物の製造で用いるに望ま
しい酸化物の量が決定されることに加えて、生じるポリ
マーの特性が影響を受ける。本発明の個々の面で用いる
に適した無機酸化物を選択する時しばしばこのような特
性を考慮に入れる必要がある。一般的には、約20から20
0ミクロン、好適には約40から100ミクロン、より好適に
は50から80ミクロンの範囲の平均粒子サイズ、1g当たり
約50から1,000平方メートル、好適には1g当たり約100か
ら400平方メートルの表面積、および1g当たり約0.5から
3.5cc、好適には1g当たり約0.5から2ccの細孔容積を示
す無機酸化物を用いると通常最適な結果が得られる。
この触媒製造で用いる無機酸化物支持体は、吸着水分
または表面水酸基を実質的に含有しないような如何なる
粒子状酸化物または混合酸化物であってもよい。表面水
酸基を含有する支持体を用いる場合、乾燥または脱水処
理を用いる必要がある。この支持体の脱水を行うタイミ
ングは決定的でない、即ちこの支持体を用いる直前に脱
水を行ってもよいか、或はこの支持体の脱水を一度行う
ことを条件といて、数日前に行ってこれを水分および不
純物から保護してもよい。この支持体の脱水を行う熱処
理は、真空中でか或は乾燥した不活性ガス、例えば窒素
などで浄化しながら、100℃から1000℃、好適には300℃
以上から900℃、より好適には500℃から850℃の温度で
実施可能である。圧力に関する考慮は決定的でない。熱
処理時間は1−100時間、好適には2−24時間であって
もよい。
粒子状の無機材料、例えばシリカなどを低沸点の不活
性炭化水素、例えばヘキサンなどの中に入れてスラリー
を生じさせることを通して、この支持体の脱水を行うた
めの化学的脱水または化学的処理を達成することができ
る。この化学的脱水反応中、水分および酸素が入ってい
ない雰囲気の中に支持体、好適にはシリカを保持すべき
である。次に、このシリカのスラリーに化学脱水剤の低
沸点不活性炭化水素溶液を加える。有用な化学剤は、例
えば活性シラン類、例えばトリメチルクロロシランまた
はヘキサメチルジシラザンなど、およびアルキル金属化
合物、例えばジブチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、ト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムなどで
あり、トリメチルアルミニウムおよびトリエチルアルミ
ニウムが特に好適である。支持体1グラムに対する金属
アルキルのミリモル比は0.1から100であってもよく、1
から10の比が好適である。この化学的脱水は−100℃か
ら300℃(好適には0℃から100℃)の温度で実施可能で
あり、接触時間は1分から48時間、好適には15分から2
時間の範囲であってもよい。この処理したシリカを濾別
し、芳香族溶媒、例えばトルエンまたはキシレンなどで
洗浄して、活性化量で生じる可能性のある如何なるアル
モキサン類の除去した後、真空中または不活性ガスの乾
燥流れ中で乾燥させるが、この乾燥を行う前に軽質脂肪
族炭化水素(ペンタン類またはヘキサン類)で任意に洗
浄してもよい。
本発明の実施で均一触媒を支持するやり方を本分野の
技術者がより良く理解することができるように以下の実
施例を例示として示すが、これは制限として示すもので
ない。引用することによって本明細書に組み入れられる
本明細書で引用する文献各々の中に最新技術の実施で有
用であり得る追加的情報を見付け出すことができるであ
ろう。
実験 特に明記しない限り、直径が4インチで長さが30イン
チの流動ゾーンおよび直径が8インチで長さが10インチ
の速度降下ゾーン(これらは先細り壁を有する移行部分
で連結している)を有する6リットルの気相反応槽の中
で全ての重合を20-80psiの窒素圧下で実施した。典型的
な運転範囲は40から100℃、250から350psia、および8
時間以内の反応時間である。エチレン、コモノマー(用
いる場合)および水素を反応槽の底から入れ、ここでこ
れらを気体分配板の中に通す。この気体流量は最小粒子
流動速度[Fluidization Engineering、第2版、D.Kuni
lおよびO.Levenspiel、1991、Butterworth-Heinemann]
の2から8倍である。懸濁している固体の大部分が上記
速度降下ゾーンの中で離れる。反応体ガスが上記流動ゾ
ーンの上から出た後、このガスを粉じん用フィルターに
通すことで如何なる微細物も除去する。次に、このガス
をガスブースターポンプ(gas booster pump)に通す。
この反応過程に渡って反応槽内にポリマーが蓄積する。
この反応を行っている間、この反応槽の中に入れるエチ
レンの流量を調節することで全システム圧を一定に保
つ。上記流動ゾーンの底に位置させたバルブを開けるこ
とでポリマーを反応槽から取り出して回収用容器に入れ
る。このポリマー回収用容器の圧力を反応槽の圧力より
低く保つ。報告するエチレン、コモノマーおよび水素の
圧力は分圧を指す。支持体として用いるポリエチレン粉
末は高密度のホモポリマーである。米国特許第5,189,19
2号(これは引用することによって本明細書に組み入れ
られる)に従ってチタン錯体である(C5Me4SiMe2NCMe3)T
iMe2を調製し、そしてZ.Naturforsch.20b、5−11(196
5)に教示されている手順に従ってボラン錯体であるB(C
6F5)3を調製する。
支持体として用いるに先立って、シリカをアルミニウ
ムアルキルであるトリエチルアルミニウム(TEA)で処
理した。この前処理の目的は、シリカから如何なる残存
水および/または水酸基も除去することであった。次
に、この前処理を行った後のシリカをトルエンで数回洗
浄することにより、脱水過程中に結果として生じる可能
性のある如何なる残存TEAまたはアルモキサンも除去し
た。次に、この支持体を減圧下で乾燥させた。ある場合
には、乾燥を行う前の支持体をヘキサンで洗浄した。こ
のシリカ上に残存している可能性のある如何なる量のア
ルモキサンも、存在していたとしても活性を示さない量
である(実施例20および21参照)。
実施例1 触媒/支持体製造 予めふるいにかけて25メッシュ以上の以下なる粒子も
除去しておいた、メルトインデックスがゼロの高密度ポ
リエチレン粉末0.640gと一緒に、トルエン中0.005Mの(C
5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液の一定分量(4mL)(20μモ
ル)およびトルエン中0.005MのB(C6F5)3溶液4.8mL(24
μモル)を撹拌した。溶媒を除去すると、自由流れを示
す淡黄色の粉末が得られた。この得られる触媒組成物を
各重量が約0.32gの部分に2分割した。
重合 エチレン圧および水素圧がそれぞれ270psiおよび0.8p
si(0.3モル%)下の反応槽に、57℃の温度で、上で調
製した一触媒部分を加えた。2℃の発熱を観察した。1
時間後、2番目の触媒部分を加えた。9℃の発熱を観察
した。11.24のメルトインデックスを示すポリマーの収
量は26gであった。
実施例2 触媒/支持体製造 上記チタン錯体およびボラン錯体を各々40μモル用い
そしてメルトインデックスがゼロのポリエチレン粉末を
0.600g用いる以外は実施例1と同様にして、ポリエチレ
ン支持触媒を生じさせた。この得られる触媒組成物を各
重量が約0.30gの部分に2分割した。
重合 実施例1と同様な様式で、エチレン圧および水素圧が
それぞれ250psiおよび0.55psi(0.22モル%)下の反応
槽に、60℃の温度で、上で調製した一触媒部分を加え
た。1℃の発熱を観察した。約30分後、2番目の触媒部
分を加えた。74℃の発熱を観察した。ポリマーを2部分
状態で取り出した、即ち0.185のメルトインデックスを
示すポリマー粉末を19g、そして融解した外観を有して
いて0.575のメルトインデックスを示すポリマー片を21.
3g取り出した。
実施例3 触媒/支持体製造 上記(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液2mL(10μモル)お
よび上記B(C6F5)3溶液2.4mL(12μモル)をメルトイン
デックスが11.4のポリエチレン粉末0.600gと一緒にする
以外は実施例1と実質的に同じ様式で支持触媒を調製し
た。この得られる支持触媒0.30g(5μモルのチタン錯
体、6μモルのボラン錯体)を次の重合で用いた。
重合 エチレン圧を300psiにする以外は実質的2と同様に重
合を2段階で実施した。この重合中、窒素を存在させな
かった。初期温度を61℃にした。最初の触媒部分を加え
て約1時間後に2番目の触媒部分を加えた。メルトイン
デックスがゼロの粒状ポリマーの収量は25.4gであっ
た。
実施例4 触媒/支持体製造 メルトインデックスが0.59のポリエチレンおよび12μ
モルのボラン錯体を用いる以外は実施例3と同様にいて
ポリエチレン支持触媒を生じさせた。
重合 エチレン圧を290psiにする以外は実施例3と同様に重
合を実施した。この重合中、窒素を存在させなかった。
初期温度を66℃にした。最初の触媒部分を加えた時に4
℃の発熱を観察した。2番目の触媒部分を加えた時に24
℃の発熱を観察した。メルトインデックスがゼロの粒状
ポリマーの収量は43.9gであった。
実施例5 触媒/支持体製造 予めふるいにかけて25メッシュ以上の如何なる粒子も
除去しておいた、メルトインデックスが0.33の高密度ポ
リエチレン粉末0.600gと一緒に、トルエン中0.005Mの(C
5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液の一定分量(4mL)(20μモ
ル)およびトルエン中0.005MのB(C6F5)3溶液4.8mL(24
モル)を撹拌した。溶媒を除去すると、自由流れを示す
淡黄色の粉末が得られた。
重合 水素が0.25モル%(エチレンを基準、0.65psi)入っ
ているエチレンで260psiに加圧した流動床反応槽の中
に、53℃の温度で、上記固体状支持触媒をある量(0.30
g;10μモルのチタン錯体、12μモルのボラン錯体)を導
入した。5時間の運転時間後、1.30のメルトインデック
スを示すポリエチレンを81g取り出した。生産率は1gのT
i当たり169,000gのポリマーであった。
実施例6 触媒/支持体製造 上記(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液2mL(10μモル)お
よび上記B(C6F5)3溶液2.4mL(12μモル)をメルトイン
デックスが0.33のポリエチレン粉末0.600gと一緒にする
以外は実施例1と実質的に同じ様式で支持触媒を調製し
た。この得られる支持触媒0.30g(5μモルのチタン錯
体、6μモルのボラン錯体)を次の重合で用いた。
重合 エチレン圧および水素圧をそれぞれ230psiおよび0.46
psi(0.20モル%)にするする以外は実施例5と同様に
して重合を47℃の温度で実施した。メルトインデックス
が0.65のポリマーの収量は27.0gであった。
実施例7 重合 エチレン圧および水素圧をそれぞれ280psiおよび1.4p
si(0.50モル%)にするする以外は実施例6と同様にし
て重合を55℃の温度で実施した。メルトインデックスが
17.3のポリマーの収量は11.6gであった。
実施例8 触媒/支持体製造 Fisher-Porterボトルの中で、0.501gのDavison 952シ
リカ(酸素流下900℃で4時間乾燥させた後、窒素流下
で冷却)および30-40mLのペンタンを、0.005Mの(C5Me4S
iMe2NCMe3)TiMe2溶液2mL(10μモル)および0.005MのB
(C6F5)3溶液2mL(10μモル)と一緒にした。この容器を
6psiのエチレンで2時間加圧した。溶媒を除去すると、
乾燥いたプレポリマー支持体が得られた。この支持体ポ
リマー0.500gに、0.005Mの(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液
を4mL(20μモル)および0.005MのB(C6F5)3溶液を4mL
(20μモル)加えた。溶媒を除去すると、乾燥した粉末
が得られた。
重合 この上で調製した触媒/支持体を用い、エチレン圧お
よび水素圧をそれぞれ270:siおよび0.3psi(0.30モル
%)にするする以外は、実施例5と同様な様式で重合を
60℃の温度で実施した。メルトインデックスが3.0のポ
リマーの収量は30.4gであった。
実施例9−19 実施例9−19の要約を表1に示す。この実施例全体を
通して、以下に示す数種の異なるシリカを支持体として
用いた:Davison型952および951、Davison型03、Calsica
t型DおよびShell型980−H。表1に、結果として得ら
れるポリマーの密度、I2、I10/I2および分子量分布(M
WD)と一緒に個々の実験パラメーター(触媒レベル、温
度、モノマー分圧、シリカ型およびシリカ前処理)を含
める。
支持体製造 触媒添加に先立ってシリカをトリエチルアルミニウム
(TEA)で前処理した。この前処理手順は、最初に25mL
のトルエンに2.0gのシリカを加えることを伴っていた。
次に、シリンジを用いて、この撹拌しているシリカスラ
リーに、表1に示す量でTEAを加えた。撹拌を少なくと
も15分間継続した。次に、固体を濾過した後、トルエン
で数回洗浄することで如何なる残存TEAも除去した。次
に、この処理したシリカを真空下で乾燥させた。
支持触媒の製造 撹拌している0.125gのシリカに、表1に示す如き適切
な量で、トルエン中0.005Mまたは0.010MのB(C6F5)3溶液
およびヘキサン中0.005Mの(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2溶液
(非常に淡い黄色)を加えると、明るい黄色のスラリー
が得られた。次に、この撹拌しているスラリーから溶媒
を真空下で除去すると、自由流れを示す粉末として触媒
が得られた。
一般的重合手順 全ての支持触媒量、入っているチタンおよびボラン
量、エチレン、1−ブテンおよび水素の圧力、反応槽の
温度、運転時間および反応収量を表1に示す。窒素、エ
チレン、1−ブテンおよび水素で300psiに加圧した流動
床反応槽に固体状の支持触媒を示した量で導入した。示
した運転時間後、加圧内容物の排気を行うことでポリマ
ーを反応槽から取り出して回収用容器に入れた。
実施例20 触媒/支持体製造 0.5mLのTEAおよび2.0gのシリカを用い、実施例9−19
の「支持体製造」と同様にして、Davison 952シリカの
前処理を行った。
(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2を3μモル、B(C6F5)3を9μ
モルおよび上で処理したシリカを0.10g用い、実施例9
−19の「支持触媒の製造」と同様にして、触媒の製造を
行った。
重合 240psiのエチレン、9psiの1−ブテン、1.2psiの水素
および51psiの窒素で加圧した流動床反応槽に上記固体
状支持触媒を導入した。初期温度を74℃にし、運転時間
を78分間にした。粒状粉末の収量は5.5gであった。
実施例21 触媒/支持体製造 実施例20のシリカを用い、上記ボラン錯体を支持体に
添加しない以外は、実施例20と同様にしてシリカ支持触
媒を製造した。
重合 240psiのエチレン、9psiの1−ブテン、1.2psiの水素
および51psiの窒素で加圧した流動床反応槽に上記固体
状支持触媒を導入した。初期温度を75℃にし、運転時間
を75分間にした。反応槽からポリマーが全く回収され
ず、このことは、残存TEAの除去でシリカを洗浄した後
に残存している可能性のある如何なるアルミニウム化合
物も、存在していたとしても活性化しないレベルのみで
あることを示している。
実施例22 触媒/支持体製造 0.20gの処理シリカにB(C6F5)3を12μモルおよび(C5Me
4SiMe2NCMe3)TiMe2を4μモル加える以外は実施例20と
同様にして支持触媒の製造を行った。
重合 240psiのエチレン、1.5psiの1,5−ヘキサジエン、1.2
psiの水素および60psiの窒素で加圧した流動床反応槽に
上記固体状支持触媒を導入した。初期温度を76℃にし、
運転時間を126分間にした。自由流れを示すポリマー粉
末を21g回収した。
実施例23 触媒/支持体製造 実施例22と同様にして支持触媒の製造を行った。
重合 240psiのエチレン、0.75psiの1,5−ヘキサジエン、1.
2psiの水素および60psiの窒素で加圧した流動床反応槽
に上記固体状支持触媒を導入した。初期温度を80℃に
し、運転時間を187分間にした。自由流れを示すポリマ
ー粉末を11.6g回収した。
実施例24 触媒/支持体製造 B(C6F5)3を9μモル、(C5Me4SiMe2NCMe3)TiMe2を3μ
モルおよび処理したシリカを0.10g用いる以外は実施例2
0と同様にして支持触媒の製造を行った。
重合 240psiのエチレン、6psiの1−ブテン、0.75psiの1,7
−オクタジエン、1.2psiの水素および60psiの窒素で加
圧した流動床反応槽に上記固体状支持触媒を導入した。
初期温度を80℃にし、運転時間を74分間にした。自由流
れを示すポリマー粉末を14.4g回収した。
実施例25 触媒/支持体製造 実施例24と同様にして支持触媒の製造を行った。
重合 240psiのエチレン、6psiの1−ブテン、0.38psiの1,7
−オクタジエン、1.2psiの水素および60psiの窒素で加
圧した流動床反応槽に上記固体状支持触媒を導入した。
初期温度を70℃にし、運転時間を99分間にした。自由流
れを示すポリマー粉末を12.1g回収した。
表1に示すように、実施例9−19で得られるポリマー
類のMWDは、米国特許第5,057,475号におけるCanich他の
研究(そこに報告されているMWDは2.67から5.00の範囲
である)とは対照的に、1.98から2.56の値の比較的狭い
範囲であった。表1は、MWDを高くすることなくI10/I2
を上昇させてエチレンまたはエチレン/α−オレフィン
ポリマー類を製造することができることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コルサマー,ブライアン・ダブリユー・ エス アメリカ合衆国テキサス州77566レイク ジヤクソン・ローズウツドストリート 109 (72)発明者 ペイル,ケビン・ピー アメリカ合衆国ミシガン州48611オーバ ーン・エイトマイルロード4636 (72)発明者 ウイルソン,デイビツド・アール アメリカ合衆国ミシガン州48640ミドラ ンド・ウエストスチユワートロード1220 (56)参考文献 特開 平6−316605(JP,A) 特開 平7−18019(JP,A) 特表 平7−509752(JP,A) 特表 平7−509753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 2/34 C08F 4/60 - 4/70

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンポリマーを製造する流動床気相方
    法であって、 A) 式: [式中、 Mは、チタンであり、 Lは、環状で非局在化していて芳香族的でアニオン性の
    π系を含む基、例えばシクロペンタジエニル、インデニ
    ル、フルオレニル、テトラヒドロインデニル、テトラヒ
    ドロフルオレニルまたはオクタヒドロフルオレニル基お
    よびそれらの不活性的に置換されている誘導体などであ
    り、L基はMに結合しており、そしてこのL基はまたZ
    に結合しており、ここで、上記L基は60個以下の非水素
    原子を有し、 Zは、LとYの両方に共有結合していてホウ素または元
    素周期律表の14族の一員を含む部分であり、ここで、上
    記部分は60個以下の非水素原子を有し、 Yは、窒素、燐、硫黄または酸素を含む部分であり、Y
    はZとMの両方に共有結合しており、ここで、上記部分
    は25個以下の非水素原子を有し、 X′は、各場合とも独立して、40個以下の非水素原子を
    有するルイス塩基であり、 Xは、各場合とも20個以下の非水素原子を有する一価の
    配位基であり、 qは、0から1の数であり、そして nは、Mの形成的酸化状態に応じて1または2である] に相当する金属錯体またはこれの二量体、および B)1 (i)C1‐C30ヒドロカルビルで置換されてい
    るボラン類およびそれらのハロゲン置換誘導体、および
    (ii)一般式 [L*-H]+[BQ4]- [式中、 L*は、中性ルイス塩基であり、 [L*-H]+は、ブレンステッド酸であり、 Bは、原子価状態が3のホウ素であり、そして Qは、20個以下の非水素原子を有するヒドロカルビル
    −、ヒドロカルビルオキシ−、フッ素置換ヒドロカルビ
    ル−、フッ素置換ヒドロカルビルオキシ−またはフッ素
    置換シリルヒドロカルビル−基であるが、但しQがヒド
    ロカルビルであるのは1回以下であることを条件とす
    る] で表されるホウ酸塩、から成る群から選択される活性化
    用共触媒、または B)2 非配位性の不活性アニオンを含む支持電解質の
    存在下で電気分解条件を用いてA)で記載される式で表
    される錯体を活性触媒に変化させることで生じさせた反
    応生成物、 C) 吸収された水及び表面ヒドロキシル基を実質的に
    含有しない無機酸化物支持体 から調製される触媒の存在下に(i)エチレンまたは
    (ii)エチレンと少なくとも1種の共重合性アルファ−
    オレフィンもしくはジオレフィンを重合条件下で接触さ
    せることで反応を起こさせることを含む方法。
  2. 【請求項2】XがC1-20ヒドロカルビルであるか或は一
    緒になった2Xがヒドロカルバジイル基である請求の範囲
    第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】該エチレンポリマーにエチレンを≧80モル
    パーセントそして1種以上のアルファ−オレフィンまた
    はジオレフィンコモノマー類を≦20モルパーセント含め
    る請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】該支持体がシリカ、アルミナ、粘土、コー
    ンスターチ、タルクまたはポリエチレンであるか或はそ
    れらの混合物である請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】Yが−O−、−S−、−NR*−、−PR*−
    であり、そしてR*が、独立して、12個以下の非水素原
    子を有するヒドロカルビルまたはシリル基である請求の
    範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】結果として得られるエチレンポリマーが約
    0.85から0.96g/cm3の密度そしてASTM D−1238(190℃/
    2.16kg)に従って測定して100g/10分以下のメルトイン
    デックスを示す請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】該気相流動床反応を70.3kg/cm2(1000ps
    i)以下の圧力下約0から110℃の温度で実施する請求の
    範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】該活性化用共触媒がトリス(ペンタフルオ
    ロフェニル)ボランである請求の範囲第1項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】Xがメチルまたはベンジルである請求の範
    囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】上記方法を直列または並列連結した少な
    くとも2基の流動床気相反応槽内で実施する請求の範囲
    第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】上記方法を直列連結した少なくとも2基
    の流動床気相反応槽内で実施する請求の範囲第1項記載
    の方法。
  12. 【請求項12】1基の反応槽内の触媒系に更に支持チー
    グラー触媒を含める請求の範囲第10項の方法。
  13. 【請求項13】エチレンポリマーを製造する流動床気相
    方法であって、 A) 式: [式中、 R′は、各場合とも独立して、水素、ヒドロカルビル、
    シリル、ゲルミル、ハロ、シアノおよびこれらの組み合
    わせから選択され、ここで上記R′は20個以下の非水素
    原子を有し、そして任意に、2つのR′基(ここでR′
    は水素、ハロまたはシアノでない)が一緒になって、シ
    クロペンタジエニル環の隣接位に連結して縮合環構造を
    形成するそれらの二価誘導体を形成していてもよく、 Yは、−O−、−S−、−NR*−、−PR*−であり、 Zは、SiR*2、CR*2、SiR*2SiR*2、CR*2CR*2、CR*=CR
    *、CR*2SiR*2またはGeR*2であり、ここで、R*は、各
    場合とも独立して、水素であるか、或はヒドロカルビ
    ル、シリル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール
    およびこれらの組み合わせから選択される一員であり、
    ここで、上記R*は20個以下の非水素原子を有し、そし
    て任意に、Z由来の2つのR*基(R*が水素でない
    時)またはZ由来のR*基とY由来のR*基が環系を形
    成していてもよく、 Mは、形式的酸化状態が+3または+4のチタンであ
    り、そして Xは、クロロ、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキ
    シ、シリル、またはN,N−ジアルキルアミノ置換ヒドロ
    カルビル基であり、 nは、1または2である] に相当する金属錯体、および B)1) (i)C1‐C30ヒドロカルビルで置換されて
    いるボラン類およびそれらのハロゲン置換誘導体、およ
    び(ii)一般式 [L*-H]+[BQ4]- [式中、 L*は、中性ルイス塩基であり、 [L*-H]+は、ブレンステッド酸であり、 Bは、原子価状態が3のホウ素であり、そして Qは、20個以下の非水素原子を有するヒドロカルビル
    −、ヒドロカルビルオキシ−、フッ素置換ヒドロカルビ
    ル−、フッ素置換ヒドロカルビルオキシまたはフッ素置
    換シリルヒドロカルビル−基であるが、但しQがヒドロ
    カルビルであるのは1回以下であることを条件とする] で表されるホウ酸塩、から成る群から選択される活性化
    用共触媒、または B)2 非配位性の不活性アニオンを含む支持電解質の
    存在下で電気分解条件を用いて式(I)で表される錯体
    を活性触媒に変化させることで生じさせた反応生成物、 C) 吸収された水及び表面ヒドロキシル基を実質的に
    含有しない無機酸化物支持体 から調製された触媒に(i)エチレンまたは(ii)エチ
    レンと少なくとも1種の共重合性アルファ−オレフィン
    もしくはジオレフィンを重合条件下で接触させることで
    反応を起こさせることを含む方法。
  14. 【請求項14】XがC1-20ヒドロカルビル基である請求
    の範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】該エチレンポリマーにエチレンを≧80モ
    ルパーセントそして1種以上のアルファ−オレフィンま
    たはジオレフィンコモノマー類を≦20モルパーセント含
    める請求の範囲第13項記載の方法。
  16. 【請求項16】該支持体をトリエチルアルミニウムで前
    処理する請求の範囲第4項記載の方法。
  17. 【請求項17】該支持体がシリカ、アルミナ、粘土、コ
    ーンスターチ、タルクまたはポリエチレンであるか或は
    それらの混合物である請求の範囲第13項記載の方法。
  18. 【請求項18】該支持体をトリエチルアルミニウムで前
    処理する請求の範囲第17項記載の方法。
  19. 【請求項19】支持電解質が下記式 G+A- 式中、G+は金属錯体及び触媒に対して非反応性のカチオ
    ンであり、 A-は交換可能な非配位性のアニオンである、 で表される、請求の範囲第1項乃至第13項記載の方法。
  20. 【請求項20】支持体が100〜1000℃の範囲の温度で1
    〜100時間の期間にわたって熱により脱水されている請
    求の範囲第1項乃至第13項記載の方法。
  21. 【請求項21】支持体が熱により脱水された後に化学的
    脱水剤を用いて化学的に脱水されている請求の範囲第1
    項乃至第13項記載の方法。
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