JP2915028B2 - ガスバリヤー性プラスチックフィルム - Google Patents
ガスバリヤー性プラスチックフィルムInfo
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- JP2915028B2 JP2915028B2 JP30487489A JP30487489A JP2915028B2 JP 2915028 B2 JP2915028 B2 JP 2915028B2 JP 30487489 A JP30487489 A JP 30487489A JP 30487489 A JP30487489 A JP 30487489A JP 2915028 B2 JP2915028 B2 JP 2915028B2
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- JP
- Japan
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- film
- silicon oxide
- gas barrier
- plastic film
- thickness
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は食品包装用フィルム及び、EL素子、LCD素
子、ECD素子などのエレクトロニクス素子用フィルムに
適用されるものである。
子、ECD素子などのエレクトロニクス素子用フィルムに
適用されるものである。
酸化珪素膜については、いろいろと研究されている
が、そのガスバリヤー性に関する研究は少ない。例え
ば、SiOxのxが1.2から1.7の範囲でバリヤー性が良好と
なるという報告がある。(スパッタリング&プラズマプ
ロセスvol.4 No.3 1989) しかしながらSiOxのxの値を正確に測定することはむ
づかしく、これらの範囲にxの値を入れる生産条件は、
ロールフィルムを用いた連続成膜装置ではかなり困難で
ある。
が、そのガスバリヤー性に関する研究は少ない。例え
ば、SiOxのxが1.2から1.7の範囲でバリヤー性が良好と
なるという報告がある。(スパッタリング&プラズマプ
ロセスvol.4 No.3 1989) しかしながらSiOxのxの値を正確に測定することはむ
づかしく、これらの範囲にxの値を入れる生産条件は、
ロールフィルムを用いた連続成膜装置ではかなり困難で
ある。
酸化珪素は無害であり、耐熱性及び耐湿性があり食品
包装用バリヤーフィルムには、最適である。
包装用バリヤーフィルムには、最適である。
しかしながらSiOxのガスバリヤー性は、SiOx膜の作製
方と、xの値に大きく依存し、再現性よく、安定した高
バリヤー性膜を得ることは特に連続成膜装置においては
困難であった。
方と、xの値に大きく依存し、再現性よく、安定した高
バリヤー性膜を得ることは特に連続成膜装置においては
困難であった。
包装及びエレクトロニクス素子の分野ではバラツキの
少ない高バリヤーSiOx膜を付与した、プラスチックフィ
ルムが望まれていた。
少ない高バリヤーSiOx膜を付与した、プラスチックフィ
ルムが望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、耐熱性、耐湿性で高いバリヤー性のあるフ
ィルムを得ようとして、プラスチックフィルムに酸化珪
素膜を付与する方法につき種々研究した結果、酸化珪素
膜の吸収係数と、ガスバリヤー性には、強い相関関係が
あることを見出し、本発明に至ったものである。
ィルムを得ようとして、プラスチックフィルムに酸化珪
素膜を付与する方法につき種々研究した結果、酸化珪素
膜の吸収係数と、ガスバリヤー性には、強い相関関係が
あることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明は、400nmの光線により測定した吸収係数が1.0
×105cm-1から3.0×105cm-1で、厚さが50Åから350Åの
酸化珪素膜を形成したガスバリヤー性プラスチックフィ
ルムを提供するものである。
×105cm-1から3.0×105cm-1で、厚さが50Åから350Åの
酸化珪素膜を形成したガスバリヤー性プラスチックフィ
ルムを提供するものである。
つまり酸化珪素の酸化度を、透明性を損なわない程度
に小さくし、その結果作製法にあまり依存せず、安定し
たガスバリヤー性を得ようとするものである。
に小さくし、その結果作製法にあまり依存せず、安定し
たガスバリヤー性を得ようとするものである。
本発明における酸化珪素膜の吸収係数は次式で求める
ものとする。
ものとする。
但し、 α=吸収係数(cm-1) d=酸化珪素膜の厚さ(cm) β=ベースフィルムの400nmにおける透過率(%) γ=(酸化珪素膜+ベースフィルム)の400nmにお
ける透過率(%) 酸化珪素膜の吸収係数を大きくすることは、一定膜厚
の場合は、透過率を低下させることである。特に酸化珪
素膜の場合、400nmでの透過率の低下は膜の黄色系の着
色により生ずる。この様な状態の酸化珪素膜を得るに
は、酸化物材料を用いた蒸着及びスパッタでは、酸素を
補給せず酸欠状態で成膜するか、又は、酸化物材料に、
珪素を混入させその割合を変化することにより、容易に
作製することがでる。又、珪素を材料として用いた反応
性のスパッタでは、反応に用いる酸素の量を最適条件よ
り少ない方にずらせばよい。
ける透過率(%) 酸化珪素膜の吸収係数を大きくすることは、一定膜厚
の場合は、透過率を低下させることである。特に酸化珪
素膜の場合、400nmでの透過率の低下は膜の黄色系の着
色により生ずる。この様な状態の酸化珪素膜を得るに
は、酸化物材料を用いた蒸着及びスパッタでは、酸素を
補給せず酸欠状態で成膜するか、又は、酸化物材料に、
珪素を混入させその割合を変化することにより、容易に
作製することがでる。又、珪素を材料として用いた反応
性のスパッタでは、反応に用いる酸素の量を最適条件よ
り少ない方にずらせばよい。
本発明における酸化珪素膜の厚さは、50Åから350Å
迄が適切である。基板フィルムが非常に平坦でピンホー
ルが非常に少なければ、50Å以下でもバリヤー性を示す
が、一般には薄くなるに従いピンホールが大きく、多く
なることから、膜厚は50Å以上が好ましい。又、あまり
厚い場合は全体の透過率が低下し又割れやすくなるため
350Å以下が好ましい。
迄が適切である。基板フィルムが非常に平坦でピンホー
ルが非常に少なければ、50Å以下でもバリヤー性を示す
が、一般には薄くなるに従いピンホールが大きく、多く
なることから、膜厚は50Å以上が好ましい。又、あまり
厚い場合は全体の透過率が低下し又割れやすくなるため
350Å以下が好ましい。
又本発明に用いられる、プラスチックフィルムは透明
性のあるプラスチックフィルであり、真空中に多量のガ
スを発生しないフィルムであれば、どんなフィルムでも
よい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ナイロ
ン、ポリ塩化ビニリデン、ポバール、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリサルフォン、ポ
リエーテルサルフォンなどの樹脂からなるフィルムが挙
げられる。
性のあるプラスチックフィルであり、真空中に多量のガ
スを発生しないフィルムであれば、どんなフィルムでも
よい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ナイロ
ン、ポリ塩化ビニリデン、ポバール、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリサルフォン、ポ
リエーテルサルフォンなどの樹脂からなるフィルムが挙
げられる。
又これらのプラスチックフィルムの上に、SiOxとの密
着性を向上させるため有機又は無機のコーティングを行
なってもよい。
着性を向上させるため有機又は無機のコーティングを行
なってもよい。
100μm厚のポリエーテルサルフォンフィルムに直流
反応性スパッタにて、酸化珪素膜を形成した。この場
合、酸素の供給量を変化させ10種類の酸化珪素膜を形成
した。これらのサンプルにつき膜厚400nmでの光線透過
率、吸収係数、酸素バリヤー性、水蒸気バリヤー性を測
定した。その結果を第1表に示す。
反応性スパッタにて、酸化珪素膜を形成した。この場
合、酸素の供給量を変化させ10種類の酸化珪素膜を形成
した。これらのサンプルにつき膜厚400nmでの光線透過
率、吸収係数、酸素バリヤー性、水蒸気バリヤー性を測
定した。その結果を第1表に示す。
これらの測定において、膜厚は、蛍光X線法によりSi
の−強度を求め、標準サンプルの強度から厚みを算出
し、光線透過率は、日立製分光光計で測定し、酸素バリ
ヤー性は、モコン社のオキシトランにより、水蒸気バリ
ヤー性はJISのカップ法により測定した。
の−強度を求め、標準サンプルの強度から厚みを算出
し、光線透過率は、日立製分光光計で測定し、酸素バリ
ヤー性は、モコン社のオキシトランにより、水蒸気バリ
ヤー性はJISのカップ法により測定した。
第1表に示されている様に、吸収係数が、1.0×105cm
-1以上では、酸素透過率も水蒸気透率もよい値を示して
おり、吸収係数が1.0×105cm-1以下になると、酸素透過
率は10cc/m2,day atm.を水蒸気透過率は、10g/m2,day a
tm.をこえる様になり、バラツキも非常に大きくなって
いる。吸収係数が3.0×105cm-1より大きくなった場合
は、若干酸化珪素膜が着色してくるが、食品包装用に
は、十分使える程度であり又、長波長側の光線透過率は
あまり低下しないのでエレクトロニクス素子用にも用途
によっては、十分に使用できるものであるが、外観上多
少問題である。
-1以上では、酸素透過率も水蒸気透率もよい値を示して
おり、吸収係数が1.0×105cm-1以下になると、酸素透過
率は10cc/m2,day atm.を水蒸気透過率は、10g/m2,day a
tm.をこえる様になり、バラツキも非常に大きくなって
いる。吸収係数が3.0×105cm-1より大きくなった場合
は、若干酸化珪素膜が着色してくるが、食品包装用に
は、十分使える程度であり又、長波長側の光線透過率は
あまり低下しないのでエレクトロニクス素子用にも用途
によっては、十分に使用できるものであるが、外観上多
少問題である。
〔発明の効果〕 本発明のプラスチックフィルムは酸素バリヤー性、水
蒸気バリヤー性が良好で食品包装用フィルムやエレクト
ロニクス素子用フィルムに好適である。
蒸気バリヤー性が良好で食品包装用フィルムやエレクト
ロニクス素子用フィルムに好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】400nmの光線により測定した吸光係数が1.0
×105cm-1から3.0×105cm-1で、厚さが50Åから350Åの
酸化珪素膜を形成したガスバリヤー性プラスチックフィ
ルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30487489A JP2915028B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | ガスバリヤー性プラスチックフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30487489A JP2915028B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | ガスバリヤー性プラスチックフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03166931A JPH03166931A (ja) | 1991-07-18 |
JP2915028B2 true JP2915028B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=17938320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30487489A Expired - Lifetime JP2915028B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | ガスバリヤー性プラスチックフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2915028B2 (ja) |
-
1989
- 1989-11-27 JP JP30487489A patent/JP2915028B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03166931A (ja) | 1991-07-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416 Year of fee payment: 10 |
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Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416 Year of fee payment: 11 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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