JP2914129B2 - 低熱膨張合金及びその製造方法 - Google Patents

低熱膨張合金及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に半導体製造装置、
理化学機器、粒子加速器、医療機器、ブラウン管等の真
空機器および高純度ガス雰囲気に装入又は装着される部
品、及びその構成用部材として使用される低熱膨張合金
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置、表面解析装置、粒子加
速器、ブラウン管等の真空を利用した装置・機器におい
ては、従来からその構成部品にはステンレス鋼や、熱膨
張が問題となる場合には低熱膨張合金が用いられてい
る。低熱膨張合金としては、Fe−Ni系合金(例えば
Fe−36Ni合金、Fe−42Ni合金)やFe−N
i−Cr系合金(例えばFe−42Ni−6Cr合金、
Fe−38Ni−8Cr合金、Fe−36Ni−2Cr
合金)やFe−Ni−Cr−Co系合金(例えばFe−
38Ni−8Cr−5Co)やFe−Ni−Co系合金
(例えばFe−32Ni−5Co合金、Fe−30Ni
−17Co合金)等の合金が使用されている。
【0003】しかし、ステンレス鋼や低熱膨張合金の部
品・部材の表面に吸着しているガスや水分が真空機器中
において放出され、真空装置・機器の真空度を悪くし、
また雰囲気を汚染するため、その部品・部材の製造時或
いは装置の組立時に数百度の温度に加熱し脱ガスするベ
ーキング処理と呼ばれる長時間の脱ガス処理を行ってい
る。
【0004】上記構成部品の材質がオーステナイト系ス
テンレス鋼の場合は、この対策として表面に窒化ボロン
を析出させることが有効であることが知られている。即
ち、特公昭62−39234号公報には窒化ボロンを鋼
材表面に析出させた鋼材が提案されている。窒化ボロン
の析出方法としては、ボロン(B)、窒素(N)及びセ
リウム(Ce)を添加したステンレス鋼を真空中で70
0〜900℃に加熱することによっている。
【0005】また、特開平2−57667号公報には、
B、N、およびカルシウム(Ca)、マグネシウム(M
g)を添加した鋼材を、10-5Torr以下の真空度も
しくは99.99%以上の不活性ガス雰囲気において6
50〜850℃の温度で加熱することにより、窒化ボロ
ンを前記ステンレス鋼材の表面に析出させる方法が提案
されている。
【0006】本願の発明者らは、すでに特開平3−04
2367号公報により、Bを0.005〜0.05%を
含有し、かつNを0.08〜0.3%含有するステンレ
ス鋼を、水素または窒素、アルゴン等の不活性ガスに水
素を全圧の1vol%以上添加した混合ガス中で、60
0〜900℃の温度に加熱することにより、表面に窒化
ボロンを析出させたステンレス鋼の製造方法を提案し
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の真空装
置が高性能になるにしたがい、装置を構成する部品・部
材に対する要求も厳しくなっている。オーステナイト系
ステンレス鋼は一般に熱膨張が大きいため、用途によ
り、これに代わり低熱膨張合金が用いられることも多く
なってきた。
【0008】しかし、前述の低熱膨張合金の場合も、そ
の合金の表面におけるガスの吸着或いは放出があり、こ
れを低減する有効な解決策はなく、従来通り長時間加熱
による脱ガスが行なわれている。よって、低熱膨張合金
であるインバー合金等の使用範囲が拡大するに従って、
この合金の吸着ガス、放出ガスを低減する技術の開発が
望まれている。この低熱膨張合金であるインバー合金等
は、真空装置用の部材ばかりでなく、高純度の不活性雰
囲気中(例えば、Ar,N2 ,He等)で使用される部
材にも使用される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は低熱膨張合金
であるインバー合金等について上記した問題を解決すべ
く検討を重ねた結果、窒化ボロンのガス非吸着性に注目
し、低熱膨張合金に添加するB量及びN量、その他種々
の析出条件(固溶化処理温度、析出温度、析出時の雰囲
気等)を研究した結果、適正な化学成分、固溶化処理温
度、析出処理温度、雰囲気等を選択することにより窒化
ボロンが合金表面の大部分を覆うように析出する条件を
見い出し、本発明を完成したもので、下記の通りであ
る。
【0010】(1)請求項1の発明は下記の成分組成
(成分組成はwt%である)を有する低熱膨張合金であ
る。 Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、B:0.001 〜0.02
%、 C:0.05 %以下、Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以
下、P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、Sol.Al:0.03
% 以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からな
っている。
【0011】(2)請求項2の発明は、請求項1の発明
合金に対し、更に、Cr:0.5〜10 %とCo:0.5〜20 %の一種
又は二種を含有する低熱膨張合金である。 (3)請求項3の発明は下記の特徴(成分組成はwt%
である)を備えた低熱膨張合金である。 (a)請求項1又は2に記載した成分組成を有する合金
であって、(b)前記合金の表面に窒化ボロンが該表面
の90%以上に析出している。
【0012】(4)請求項4の発明は下記の工程(成分
組成はwt%である)を備えた低熱膨張合金の製造方法
である。 (a)Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、B:0.001
〜0.02 %、 C:0.05 %以下、Si:0.3 %以下、 Mn:
1.5 %以下、P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、Sol.A
l:0.03 % 以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純
物からなっている低熱膨張合金を用意し、(b)前記合
金を1000℃以上に加熱し、その後急冷し、(c)更
に、非酸化性雰囲気で600〜950℃に加熱し、その
後冷却する。
【0013】(5)請求項5の発明は請求項4におい
て、同項(a)に記載した成分組成に更にCr:0.5〜10 %
とCo:0.5〜20 %の一種又は二種を含有した低熱膨張合金
の製造方法である。 (6)請求項6の発明は下記の工程(成分組成はwt%
である)を備えた低熱膨張合金の製造方法。 (a)請求項4(a)又は請求項5(a)記載の低熱膨
張合金を用意し、(b)前記低熱膨張合金を非酸化性雰
囲気で1000℃以上に加熱し、その後950〜600
℃の範囲に冷却し、窒化ボロンを前記合金の表面に析出
させるため所定の時間保持し、その後冷却する。
【0014】
【作用】以下、請求項に記載した成分組成の限定理由を
述べる。 Ni:Niは低熱膨張合金の基本構成元素であり、Ni
添加量が25%未満または50%を越える場合は低熱膨
張特性が損なわれる。従って、Coを含まない場合はN
iの適正範囲は30〜50%が望ましい。他方、合金中
にCoが含まれる場合は、このCoの改善効果が加わる
ため25〜45%が望ましい(請求項1)。
【0015】Cr:CrはFe−Ni系低熱膨張合金の
特性を損なわずに添加できる元素であり、Cr添加量が
0.5 〜10%の範囲で優れた低熱膨張合金が存在する。
従ってCrの添加量は0.5 〜10%とする(請求項
2)。
【0016】Co:CoはFe−Ni系低熱膨張合金及
びFe−Ni−Cr系低熱膨張合金の特性を損なわずに
添加できる元素であり、且つNiの代替え元素としても
働き、Co添加量が0.5 〜20%の範囲で優れた低熱膨
張合金が存在する。従って本発明の合金ではCoの添加
量は0.5 〜20%とする(請求項2)。
【0017】B:窒化ボロンを合金の表面に析出させる
ためには、合金中にB及びNを含有する必要があり、こ
のB及びNの適正な範囲がある。Bに関しては、0.0
01%未満では窒化ボロンの析出が充分でなく、合金表
面の一部しか覆わない。一方、0.02 %を超えると熱
間加工性を著しく損なう。したがって、Bの含有範囲を
0.001〜0.02 %とする。
【0018】N:窒化ボロンを形成するための必須の元
素である。このNの含有量が0.002 %未満では窒化
ボロンの析出が十分でない。一方、上限は特に規定はな
いが、Niが多量に含まれる合金中ではNが固溶しにく
くなるため、0.02 %を超える量を添加することは製
造上問題がある。従って、Nの含有量は0.002 〜
0.02 %が望ましい。
【0019】尚、B及びNの含有量に関してはオーステ
ナイト系ステンレス鋼においてはBを0.005〜0.
05%とし、Nについては0.08〜0.3%が良いと
されている。一方、本発明に係る低熱膨張合金において
はCr含有量がオーステナイト系ステンレス鋼に比較し
少ないため、より少ないN含有量で足り、またBおよび
Nが多量に含有している場合には析出したB,Nが介在
物ともなり、従って鋼の清浄度を害する。この点で本発
明に係る低熱膨張合金においては、ステンレス鋼の場合
と異なり、上述の通り、B,Nをいずれも低く含有させ
ることが重要である。
【0020】その他の元素について 本発明に係る低熱膨張合金においては、Feに対しN
i,Cr,Co等を添加した合金系が基本となるが、製
造においては、実際上低熱膨張合金という特性を損なわ
ない範囲でその他の成分を添加させることができる。か
かる元素としては以下のものがある。
【0021】Cは0.05%以下、Siは0.03%以
下、Mnは1.5%以下、更に合金中の不純物としてP
は0.02%以下、Sは0.02%以下を含有すること
ができ、またSol.Alは0.1%以下含有することができ
る。C,Si,Mnについては上記成分組成範囲を超え
ると、低熱膨張性をそこなう。PとSはいずれも不純物
であるから、下限である0%であってもよい。Sol.Alは
本発明の合金を溶製し、鋳造する際、0.001%以上
含有していることが鋳造時の気泡発生を防止するため望
ましく、他方非金属介在物は少ないほうが望ましいので
0.03%以下が望ましい。以上が請求項に記載した低
熱膨張合金の成分組成の限定理由である。
【0022】これらの成分組成を有する低熱膨張合金は
現実には板、パイプ、各種の鍛造品、その他の形状にお
いて製造される。これらの素材から、すでに述べたよう
な真空装置等の部品として使用するためには最終部品に
加工した後、以下に述べるような熱処理を行ない、これ
らの部品の表面に窒化ボロンをほぼ全面に析出させるこ
とが重要である。ここで窒化ボロンとは、走査型オージ
ェ電子分光装置による解析結果では主にBNと推定され
るが、その他BとNとの種々の結合状態の窒化ボロンを
も含むと推定される。
【0023】以下この窒化ボロンを析出させるための熱
処理条件について述べる。固溶化処理 上記B及びNを含有する低熱膨張合金に固溶化処理を施
し、窒化ボロンの析出処理を行なうが、固溶化処理温度
は1000℃未満では固溶するB及びNが少なく、窒化
ボロンの析出量は僅かである。従って固溶化処理温度は
1000℃以上が必要である。固溶化処理温度に加熱
し、その後これに急冷処理を施す。固溶化処理のための
雰囲気は、この合金の加工プロセスにより異なる。固溶
化処理し、その後急冷した合金を最終的な部品・部材に
加工し、窒化ボロンの析出処理を行う場合は上記固溶化
処理は酸化性雰囲気でもよい。上記加工時に表面の酸化
膜を削除できるためである。しかし、この合金を最終的
な部品・部材に加工し、固溶化処理し、続いて窒化ボロ
ンの析出処理を行う場合は、固溶化処理のために加熱す
る際、非酸化雰囲気で行うことが望ましい。合金の表面
酸化を防止し、窒化ボロンの表面への析出を円滑にする
ためである。
【0024】窒化ボロンの析出処理 固溶化処理のため1000℃以上に保持し、その後急冷
処理を施し、その後非酸化性雰囲気で600〜950℃
に加熱し、窒化ボロンを表面に析出させる。又は、非酸
化性雰囲気で1000℃以上に保持し、一旦950〜6
00℃に急冷し、窒化ボロンを析出させ、その後冷却す
ることもできる。酸化性雰囲気の場合には表面に酸化皮
膜が生成し、窒化ボロンの析出は不十分となるためであ
る。
【0025】従って、例えば真空中、水素中、又は全圧
で1%以上の水素を含む不活性ガス(アルゴン,窒素
等)のような非酸化性雰囲気中での処理が必要である。
また、析出温度が600℃未満ではB及びNの合金中の
拡散が遅く表面に充分な窒化ボロンが析出しない。一
方、950℃を超えると固溶化処理温度に近い温度とな
り析出処理温度で過飽和となるB及びNが減少し、やは
り窒化ボロンの析出量が減少する。よって、窒化ボロン
の析出処理温度の適正範囲は600〜950℃とした。
析出処理時間には特に制限はないが、1分〜6分程度で
充分な窒化ボロン皮膜が形成される。
【0026】
【実施例】前述のような本発明の具体的な実施例につい
て以下に説明する。表1に示す組成の合金を真空中で溶
製した後、熱間圧延により12mm厚の板にした。これ
らの板を種々の固溶化温度で30分間保持後、水冷し、
10mm角、1mm厚のサンプルに加工した。このサン
プルの表面をバフ研磨し、電解研磨した後、種々の条件
で窒化ボロンの析出処理を行った。非酸化系雰囲気に
は、Fe−Ni系では真空(1×10-5Torr以
下)、Fe−Ni−Cr系では窒素(純度99.999
9%)、Fe−Ni−Cr−Co系では水素(純度9
9.99%)、Fe−Ni−Co系ではアルゴンと水素
(全圧の1vol %)を用いた。析出処理をしたサンプル
は、走査型オージェ電子分光装置で窒化ボロンの表面被
覆率を測定した。表2〜表4に析出条件及びその結果を
示す。
【0027】表2〜表5の結果によれば、本発明による
ものは窒化ボロンの表面被覆率は90%以上と非常に高
い被覆率で窒化ボロン皮膜が合金表面に析出しているこ
とがわかる。これに対し比較例によるものはほとんどが
60%以下で、高いものでも70〜80%程度の低い被
覆率である。従って、本発明により真空中等に使用され
る部品はガス吸着に対し高い抵抗性を有する優れた特性
をもつ製品を製造することができることが確認された。
【0028】本発明はこのような実施例に限定されるも
のでないことは無論であり、前記した本発明の趣旨に照
らし適宜設計変更して実施できることは当然であり、こ
のように設計変更することは本発明の範囲である。例え
ば、真空中で600〜950℃に加熱し、析出処理を行
い、不活性ガスによる急冷方法や、固溶化温度から直接
析出処理まで一旦下げ、連続して析出処理を行う方法も
含まれる。これらは析出処理の時間短縮やコスト低減に
有効である。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の合金を使
用することにより、長時間のベーキング処理や長時間排
気するといった不経済な処理することなく、真空または
高純度の不活性ガス雰囲気で使用できる真空装置用部品
・部材の製造が可能となる。従って、半導体製造装置、
理化学機器、粒子加速器、医療機器、ブラウン管等の装
置等の性能を向上させることが可能であり、工業的にも
その効果の大きい発明である。
フロントページの続き (72)発明者 江畑 明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−62431(JP,A) 特開 平7−3404(JP,A) 特開 平2−57667(JP,A) 特開 平4−263011(JP,A) 特許2675143(JP,B1) 特公 昭62−39234(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 38/00 302 C21D 6/00 101 C22C 19/03 C22C 38/08 C22C 38/54

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分組成(成分組成はwt%であ
    る)を有する低熱膨張合金。 Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、 B:0.001 〜0.02 %、 C:0.05 %以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、 Sol.Al:0.03 % 以下を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなっている。
  2. 【請求項2】 下記の成分組成(成分組成はwt%であ
    る)を有する低熱膨張合金。 Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、 B:0.001 〜0.02 %、 C:0.05 %以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、 Sol.Al:0.03 % 以下を含有し、更に、 Cr:0.5〜10 % と Co:0.5〜20 % の一種又は二種を含
    有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなっている。
  3. 【請求項3】 下記の特徴(成分組成はwt%である)
    を備えた低熱膨張合金。 (a)請求項1又は2に記載した成分組成を有する低熱
    膨張合金であって、(b)前記低熱膨張合金の表面に窒
    化ボロンが該表面の90%以上に析出している。
  4. 【請求項4】 下記の工程(成分組成はwt%である)
    を備えた低熱膨張合金の製造方法。 (a)Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、 B:0.001 〜0.02 %、 C:0.05 %以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、 Sol.Al:0.03 % 以下を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなっている低熱膨張
    合金を用意し、(b)前記合金を1000℃以上に加熱
    し、その後急冷し、(c)更に、非酸化性雰囲気で60
    0〜950℃に加熱し、その後冷却する。
  5. 【請求項5】 下記の工程(成分組成はwt%である)
    を備えた低熱膨張合金の製造方法。 (a)Ni:25 〜50 %、 N:0.002 % 以上、 B:0.001 〜0.02 %、 C:0.05 %以下、 Si:0.3 %以下、 Mn:1.5 %以下、 P:0.02 %以下、 S:0.02 %以下、 Sol.Al:0.03 % 以下を含有し、更に、 Cr:0.5〜10 % と Co:0.5〜20 % の一種又は二種を含
    有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなっている低熱膨張
    合金を用意し、(b)前記低熱膨張合金を1000℃以
    上に加熱し、その後急冷し、(c)更に、非酸化性雰囲
    気で600〜950℃に加熱し、その後冷却する。
  6. 【請求項6】 下記の工程(成分組成はwt%である)
    を備えた低熱膨張合金の製造方法。 (a)請求項4(a)又は請求項5(a)記載の低熱膨
    張合金を用意し、 (b)前記低熱膨張合金を非酸化性雰囲気で1000℃
    以上に加熱し、その後950〜600℃の範囲に冷却
    し、窒化ボロンを前記合金の表面に析出させるため所定
    の時間保持し、その後冷却する。
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