JP3101199B2 - 打ち抜き性に優れた高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料およびその製造方法 - Google Patents

打ち抜き性に優れた高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、打ち抜き加工される製
品、とりわけテレビジョンやコンピュータのディスプレ
イにおけるブラウン管電子銃の電極、シャドウマスクお
よびリードフレーム、さらには精密機械の各部品などの
素材として有利に適合する、打ち抜き性に優れた高強度
低熱膨張性Fe−Ni系合金材料およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、ブラウン管の電子銃には、陰極
からの電子ビームを絞り、加速し、そして制御するため
の数多くの電極があり、その電極用材料には、低熱膨張
性のほかに、打ち抜き加工時のばり発生が少なく、高強
度であること、そしてガス放出が少ないことなどの性質
が、求められている。従来、上記電極用材料には、主に
SUS304が使用されていたが、現在では低熱膨張性
を有するFe−42wt%Ni系合金が多く使用されるようにな
ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近ではブラ
ウン管の高精密化が進み、ブラウン管の心臓部である電
子銃の信頼性をさらに向上させるために、上記のFe−42
wt%Ni系合金に対しても一段と厳しい要求がなされてい
る。特に、部品の形状精度または組立精度に対する要求
が厳しくなっている。すなわち、このFe−42wt%Ni系合
金は、打ち抜き等のプレス加工時に“ばり”が発生しや
すい材料である。このばりの発生した電極を用いると、
電子ビームの直進性を妨げられるおそれがあることか
ら、打ち抜き加工に伴うばりの発生は阻止する必要があ
る。
【0004】ところで、このばりは、打ち抜き後の板を
電解研磨することによって除去することができるが、電
解液にて加工品表面が汚れるという欠点がある。すなわ
ち、この汚れは、高温還元性雰囲気中で焼鈍しても完全
に取り除くことが難しく、残存した汚れは、ブラウン管
使用中に部品表面からのかすとなるため、ブラウン管の
寿命低下をまねく。また、Fe−42wt%Ni系合金は、強度
が低いため、組立時に部品の変形が生じやすく、ブラウ
ン管の色ずれをまねいたり、色純度等の品質に悪影響を
及ぼすという問題があった。
【0005】これらの問題を解消するには、上記Fe−Ni
系合金にNbを添加するとともに、熱間加工にてNb化合物
を微細に分散させることが有効である。しかしながら、
Nbを多量に添加したFe−Ni合金を鍛造または熱間圧延す
ると、熱間加工性に劣るため、割れが発生することがあ
る。そして、割れが発生すると、後工程にて疵取りまた
はスリットを行う必要があり、歩留りを著しく低下する
原因となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、打ち抜き加工時
のばりの発生が少なく、かつその加工時に変形しない強
度を有する高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料を、熱間
加工において割れを発生することなしに、製造する方法
について提案するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上掲の目的を実現するも
のとして、本発明では、 (1) C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以下、Mn:3.
0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜2.5 wt%、
S:0.03wt%以下およびN:0.001 〜0.02wt%を含み、
残部Feおよび不可避的不純物からなる打ち抜き性に優れ
た高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料を提案する。 (2) そして、上記の合金材料の成分組成の他に、さらに
Ti:3.0 wt%以下およびB:50ppm 以下を含むことを特
徴とする打ち抜き性に優れた高強度低熱膨張性Fe−Ni系
合金材料を提案する。
【0008】なお、本発明においては、合金材料中に
は、Nb (C,N) 化合物,もしくはTi,Bを含む場合に
は (Nb,Ti) (C,N,B) 化合物であるNb化合物を含
有すると共に、このNb化合物は、その大きさが最大
で20μm以下のものである。
【0009】次に、本発明の上記各合金材料は、 (1) C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以下、Mn:3.
0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜2.5 wt%、
S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%、Ti:3.0 wt
%以下およびB:50ppm 以下を含有し、残部Feおよび不
可避的不純物からなるスラブを、800 〜1250℃の温度域
にて合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の第1段階加
工を施し、次いで1250℃を超える温度に加熱後、800 〜
1350℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少なくとも1
回の第2段階加工を施すこと、 (2) C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以下、Mn:3.
0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜2.5 wt%、
S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%、Ti:3.0 wt
%以下およびB:50ppm 以下を含有し、残部Feおよび不
可避的不純物からなるスラブを、800 〜1250℃の温度域
にて合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の第1段階加
工を施し、次いで1250℃を超える温度に加熱後、800 〜
1350℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少なくとも1
回の第2段階加工を施し、その後熱間圧延を施すこと、 (3) または、上記スラブを、800 〜1250℃の温度域にて
合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の第1段階加工を
施し、次いで1250℃を超える温度に加熱後、800〜1350
℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少なくとも1回の
第2段階加工を施し、その後熱間圧延し、少なくとも1
回の冷間圧延と、少なくとも1回の焼鈍を施す、いずれ
かの方法によって製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明のFe−Ni系合金材料
の成分組成の限定の理由を述べる。 C:0.003 〜0.03wt% Cは、微細なNb化合物を形成し、固溶強化、析出強化お
よび加工硬化による材質の強化に寄与する成分である
が、0.03wt%をこえると、電気抵抗が増加して導電性が
阻害されるとともに、炭化物が多く析出して熱間加工
性、靱性および打ち抜き性を劣化する。さらに、Fe−Ni
系合金が本来有する低熱膨張性も劣化するため、0.03wt
%、好ましくは0.02wt%を上限とする。なお、高強度を
確保するには、好ましくは0.003 wt%以上、より好まし
くは0.005 wt%以上の含有量とする。
【0011】Si:2.0 wt%以下 Siは、合金の精錬に際して脱酸剤として使用するが、2.
0 wt%をこえると熱間加工性が劣化するから、2.0 wt%
以下に限定する。なお、脱酸剤としては、0.01wt%以上
の含有が好ましい。
【0012】Mn:3.0 wt%以下 Mnは、固溶強化成分であり、また合金の精錬に際して脱
酸剤として使用するが、3.0 wt%をこえると脱酸効果は
飽和し、経済的に不利となる上、熱間加工性が本質的に
低下するところから、3.0 wt%以下に限定する。なお、
脱酸剤としては、0.01wt%以上の含有が好ましい。
【0013】上記SiおよびMnは、Fe−Ni系合金が本来有
する熱膨張性を損なうことなく固溶強化し、さらに冷間
加工を施した際の加工硬化も大きく、材質の強化に大き
く貢献する成分である。そして、高強度を確保するため
には、両成分の合計で0.5 wt%以上で含有することが好
ましい。しかし、多すぎると、30〜450 ℃の温度域での
熱膨張係数が10×10-6/℃以下の条件を維持することが
困難になるため、両成分の合計量は5.0 wt%以下とす
る。なお、熱膨張係数を10×10-6/℃以下に維持する理
由は、このレベルが高精細ブラウン管の電子銃の電極、
シャドウマスクおよびリードフレーム、さらには精密機
械の各部品用低熱膨張素材に要求される最低の基準にな
るからである。
【0014】Ni:30〜50wt% Niは、30wt%未満だと、焼鈍状態でもマルテンサイトが
形成され、磁気特性、熱膨張性、強度、その他の物理的
特性が損なわれるため、30wt%以上は必要である。ま
た、50wt%をこえると、飽和磁束密度および電気抵抗が
減少する一方、熱膨張係数が増大し、さらに角型ヒステ
リシスが崩れる上経済性にも不利であるから、50wt%を
上限とする。
【0015】Nb:0.005 〜2.5 wt% Nbは、本発明の合金を特徴づける成分であり、微細に分
散して析出させたNb化合物は打ち抜き性の向上に寄与す
る。そして、高強度および低熱膨張性を付与するために
は、少なくとも0.005 wt%、好ましくは0.1 wt%以上、
より好ましくは0.4 wt%以上の含有が必要である。しか
し、2.5 wt%をこえると、熱間加工性、靱性および溶接
性を低下し、またNb化合物は大きくなって打ち抜き性が
阻害されるため、0.005 〜2.5 wt%に限定する。
【0016】S:0.03wt%以下 Sは、打ち抜き性の向上に有効な成分であるが、0.03wt
%をこえると、粒界に偏析して熱間加工性が損なわれる
ため、0.03wt%、好ましくは0.003 wt%以下とする。な
お、打ち抜き性の向上には、0.002 wt%以上の含有が好
ましい。
【0017】N:0.001 〜0.02wt% Nは、本発明においては必要不可欠な成分である。即
ち、微細なNb化合物を構成する必須の成分元素であり、
0.001 wt%以上の含有が必要である。ただし、多量に添
加すると、そのNb化合物の固溶温度は高くなり、Nb化合
物の分散化と微細化に悪影響を及ぼすため、Nは0.02wt
%、好ましくは0.005 wt%を上限とする。
【0018】Ti:3.0 wt%以下 Tiは、固溶強化と析出強化の効果があり、また、TiとNb
の複合化合物を微細かつ分散して析出することによって
打ち抜き性を向上する。ただし、3.0 wt%を超えた場合
は析出物が粗大になり、打ち抜き性の劣化を招く。好ま
しくは 1.0wt%以下とする。
【0019】B:50ppm 以下 Bの添加によって熱間加工性を向上し、Nbまたは (Nb.
Ti) の化合物 (Nb化合物) の析出を促進する。ただし、
50ppm を超えて添加すると熱間加工性は逆に低下するの
で、Bは50ppm 以下とする。
【0020】さらに本発明では、上記成分のほかに、C
r, Alを必要に応じて含有させることができるが、本発
明における基本特性は、上記の成分組成で得られること
は勿論である。
【0021】また、本発明にかかる合金材料は、上記成
分組成を有すると共に、材料中に分散含有する介在物と
して炭化物系介在物を含むことが必要である。このNb化
合物の大きさは、最大径で20μm までとする。もし、こ
のNb化合物の最大径が20μmをこえると、打ち抜き断面
が、図1 のD1,D2 に示すように、打ち抜き時のバリが
大きくなり、いわゆる打ち抜き性が著しく劣化する。な
お、本発明においてNb化合物 (介在物) の径は、400 倍
で観察したときの各粒子のタテ・ヨコの平均値とし、実
際には60視野を観察し、各視野の最大値のものを平均し
た値を採用した。
【0022】次に、上記の成分組成になる合金材料、と
りわけNb化合物、即ちNbを単独添加(Nb(C,N) 化合物)
もしくはTi,Bを複合添加((Nb,Ti)(C,N,B) 化合物) し
たFe−Ni系合金材料における優れた打ち抜き性を実現す
るには、かかるNb化合物を微細に分散して析出させるこ
とが必要である。そのためには、上記組成になるスラブ
に高温での2段階加工を施すことが有利である。しか
も、この高温2段階加工は、熱間加工時に割れを発生す
ることなしに行うことが肝要であり、本発明では、以下
に示す2段プレス処理にて、上記要請を充足した。
【0023】すなわち、上記組成のスラブに対して、80
0 〜1250℃の温度域にて少なくとも1回のプレス加工を
合計圧下率15〜40%で施す第1段プレス処理と、次いで
1250℃をこえる温度に加熱後、 800〜1350℃の温度域に
て少なくとも1回のプレス加工を合計圧下率30〜85%で
施す第2段プレス処理とを行うことによって、Nb化合物
の微細かつ分散した析出を達成する。
【0024】ここで、第1段プレス処理における温度域
を800 〜1250℃としたのは、800 ℃未満ではプレス時に
割れが発生し、一方、1250℃をこえると、プレス時に割
れが発生するためである。また、第1段プレス処理にお
ける合計圧下率を15〜40%としたのは、合計圧下率が15
%未満であると、表層のみが再結晶して厚み方向の再結
晶が不十分になり、一方40%をこえると、プレス時に割
れが発生するからである。
【0025】第2段プレス処理に先立つ加熱を1250℃を
こえる温度としたのは、1250℃以下ではNb化合物の微細
化および分散化の効果が乏しいためである。そして第2
段プレス処理における温度域を 800〜1350℃としたの
は、1350℃をこえるとプレス時に割れが発生し、一方80
0 ℃未満でもプレス時に割れが発生するからである。第
2段プレス温度は、第1段プレス温度より高いことが好
ましい。
【0026】また、第2段プレス処理における合計圧下
率を30〜85%としたのは、合計圧下率が30%未満である
と、表層のみが再結晶して厚み方向の再結晶が不十分に
なってNb化合物を微細に分散して析出することが難し
く、一方85%をこえると、プレス時に割れが発生するか
らである。なお、合計圧下率の上限は、好ましくは70
%、より好ましくは65%とする。
【0027】なお、本発明では、熱間圧延を行い、脱ス
ケール処理および表面の疵取り処理後に、少なくとも1
回以上の冷間圧延および少なくとも1回以上の焼鈍処理
を施すことにより薄板を製造してもよい。
【0028】本発明で期待する基本特性は、上記の結
果、材料マトリックス中にNb(C,N) 化合物を微細に分散
して析出させることが必要である。なお、化合物はC系
が好ましく、かつその最大径は20μm 以下の大きさであ
ることが望ましい。
【0029】
【実施例】表1に示す成分組成になる溶鋼を大気誘導炉
にて溶製し、この溶鋼を鋳造して得た鋼塊を、表1およ
び2に示す各条件にて熱間プレス加工を施してから、常
法に従う熱間圧延を行い、その後脱スケール処理および
表面の疵取り処理後に、1次冷間圧延(圧下率:50%以
上)および1次焼鈍処理(950 ℃×2分間)、次いで2
次冷間圧延(圧下率:50%以上)および2次焼鈍処理
(950 ℃×2分間)の一連の処理を施し、0.4 mm厚の薄
板を製造した。かくして得られた薄板の打ち抜き性を評
価した結果および熱間プレス加工における割れ発生の有
無について、表1および2に併記する。
【0030】この実施例において、Nb化合物の形態につ
いては、JIS G 0555にもとづくものであって、B系介在
物 (加工方向に集団をなして不連続的に粒状の介在物が
ならんだもの) 、およびC系介在物 (粘性変形をしない
で不規則に分散するもの) を示す。なお、打ち抜き性の
評価法は、2mmφのポンチを用いて、クリアランス50μ
mの下で打ち抜き加工を行い、その打ち抜き面における
破断面および切断面の比をもって評価した。具体的に
は、図1に示すように、破断面および切断面の比率がほ
ぼ同等のものをAランクとし、以下破断面の比率が多く
なるに従って、AからB、BからC,そしてCから
1 ,D2 へと変化させて評価した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1に示すとおり、本発明適合例において
は、Nb化合物は20μm 以下であり、かつ分散しているた
め、良好な打ち抜き性を有し、かつ各適合例とも熱間プ
レス加工時に割れが生じていない。一方、表2に示すと
おり、比較例はいずれも、Nbの化合物が20μm 以上か、
分散していないかあるいは化学成分が外れているため、
打ち抜き性が悪く、さらには熱間プレス加工時に割れが
生じることによって製造停止を招いた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
間加工時に割れを発生することなく高強度低熱膨張性Fe
−Ni系合金材料を有利に製造することができる。しか
も、打ち抜き性に優れるFe−Ni系合金材料を高い歩留り
で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】打ち抜き性の評価基準を示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 最仁 神奈川県川崎市川崎区小島町4番2号 日本冶金工業株式会社 研究開発本部 技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−26144(JP,A) 特開 平6−122945(JP,A) 特開 平5−339681(JP,A) 特開 平8−269645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 302 C22C 38/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以
    下、Mn:3.0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜
    2.5 wt%、S:0.03wt%以下およびN:0.001 〜0.02wt
    %を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、か
    つ最大粒径が20μm以下のNb (C,N) 化合物を分散含
    有することを特徴とする打ち抜き性に優れた高強度低熱
    膨張性Fe−Ni系合金材料。
  2. 【請求項2】C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以
    下、Mn:3.0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜
    2.5 wt%、S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%、
    Ti:3.0 wt%以下およびB:50ppm 以下を含み、残部が
    Feおよび不可避的不純物からなり、かつ最大粒径が20μ
    m以下の (Nb,Ti) (C,N,B) 化合物を分散含有す
    ことを特徴とする打ち抜き性に優れた高強度低熱膨張
    性Fe−Ni系合金材料。
  3. 【請求項3】C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以
    下、Mn:3.0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜
    2.5 wt%、S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%
    Ti:3.0wt %以下およびB:50ppm 以下を含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなるスラブを、800 〜1250
    ℃の温度域にて合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の
    第1段階加工を施し、次いで1250℃を超える温度に加熱
    後、 800〜1350℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少
    なくとも1回の第2段階加工を施すことを特徴とする打
    ち抜き性に優れた高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料の
    製造方法。
  4. 【請求項4】C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以
    下、Mn:3.0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜
    2.5 wt%、S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%
    Ti:3.0 wt%以下およびB:50ppm 以下を含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなるスラブを、800 〜1250
    ℃の温度域にて合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の
    第1段階加工を施し、次いで1250℃を超える温度に加熱
    後、 800〜1350℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少
    なくとも1回の第2段階加工を施し、その後熱間圧延を
    施すことを特徴とする打ち抜き性に優れた高強度低熱膨
    張性Fe−Ni系合金材料の製造方法。
  5. 【請求項5】C:0.003 〜0.03wt%、Si:2.0 wt%以
    下、Mn:3.0 wt%以下、Ni:30〜50wt%、Nb:0.005 〜
    2.5 wt%、S:0.03wt%以下、N:0.001 〜0.02wt%
    Ti:3.0wt %以下およびB:50ppm 以下を含有し、残部
    Feおよび不可避的不純物からなるスラブを、800 〜1250
    ℃の温度域にて合計圧下率15〜40%の少なくとも1回の
    第1段階加工を施し、次いで1250℃を超える温度に加熱
    後、 800〜1350℃の温度域にて合計圧下率30〜85%の少
    なくとも1回の第2段階加工を施し、その後熱間圧延
    し、次いで少なくとも1回の冷間圧延および少なくとも
    1回の焼鈍を施すことを特徴とする打ち抜き性に優れた
    高強度低熱膨張性Fe−Ni系合金材料の製造方法。
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