JP2914018B2 - 加熱手段付触媒の制御装置 - Google Patents

加熱手段付触媒の制御装置

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JP2914018B2
JP2914018B2 JP4182548A JP18254892A JP2914018B2 JP 2914018 B2 JP2914018 B2 JP 2914018B2 JP 4182548 A JP4182548 A JP 4182548A JP 18254892 A JP18254892 A JP 18254892A JP 2914018 B2 JP2914018 B2 JP 2914018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加熱手段を持つ排気ガス
浄化用触媒を制御する加熱手段付触媒の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】機関排気通路内には通常排気ガス浄化用
触媒が配置されている。この触媒は機関が始動せしめら
れると排気ガスにより加熱されて徐々に温度上昇するが
活性化温度以上にならないと排気ガス浄化機能を発揮し
ない。従って機関始動後、触媒が活性化温度に達するま
では触媒によって排気ガスが浄化されないことになる。
【0003】そこで触媒にヒータを組込み、機関始動時
に一定時間だけヒータに通電して触媒を急速に加熱せし
め、機関始動後ただちに触媒の温度を活性化温度まで上
昇させて触媒により排気ガスを浄化しうるようにした内
燃機関が公知である(実開昭47−22313号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが触媒が長期間
に亘って使用されて触媒が劣化してくると排気浄化機能
を発揮しだす触媒の活性化温度が次第に高くなる。そこ
で、従来より特願平3−194327号に記載の如く、
車両の累積走行距離や累積運転時間を用いて触媒の劣化
を予想して触媒の加熱時間又は加熱温度を可変する加熱
制御装置がある。
【0005】しかし、触媒の劣化は上記累積走行距離や
累積運転時間の他に、高速運転や低速運転等の運転状態
によっても触媒の劣化の度合いが異なる。
【0006】従って、累積走行距離等で予想した触媒の
劣化よりも実際の触媒の劣化が進んでいる場合、図7
(A)に示す如くヒータに通電を行なって、触媒の温度
が同図(B)に示す如く目標温度T0 を越え通電を停止
すると、触媒温度が低下して目標温度を下まわり、再び
触媒温度を上昇させるためにデューティ制御してヒータ
に通電する必要があった。このように触媒の劣化を正確
に検出できないために1回のヒータ通電によって正確な
触媒活性化ができず、ヒータ通電をデューティ制御する
ためにヒータ通電をオン・オフするスイッチとして高価
な半導体スイッチを使用しなければならず、またノイズ
が発生する等の問題があった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
加熱停止後に触媒温度が所定温度未満となったとき次回
の加熱で用いる目標温度を増加させることにより、触媒
の劣化状態に応じた加熱を行ない、正確かつ無駄なく触
媒を活性化できる加熱手段付触媒の制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図を
示す。同図中、加熱手段M1は、内燃機関の排気通路内
に配置された触媒M0を一時的に加熱して活性化する。
【0009】温度検出手段M2は、触媒温度を検出す
る。
【0010】加熱制御手段M3は、検出された触媒温度
が目標温度となるまで上記加熱手段を作動させる。
【0011】補正手段M4は、上記加熱手段の加熱停止
から所定期間に触媒温度が所定温度未満となったとき上
記目標温度を増加させ、上記所定期間に触媒温度が所定
温度以上のとき上記目標温度を低下させる。
【0012】
【作用】本発明においては、加熱停止後の所定期間内に
触媒温度が所定温度未満となったとき触媒が活性化され
ておらず触媒自体の発熱がないとして、次回の運転開始
時の加熱で用いる目標温度を増加させ、所定期間に触媒
温度が所定温度以上のとき目標温度を低下させるため、
触媒の劣化の度合に応じた加熱を行なうことができる。
【0013】
【実施例】図2は本発明装置の一実施例の構成図を示
す。
【0014】同図中、1は機関本体、2は排気マニホル
ド、3は排気マニホルド2の出口側に接続された触媒コ
ンバータ、4は触媒コンバータ3の出口側に接続された
排気管、5はディストリビュータ、6は変速機を夫々示
す。触媒コンバータ3の内部にはヒータ付触媒7が配置
され、更にこの触媒7下流の触媒コンバータ3の内部に
は主触媒8が配置される。この触媒7は金属製薄板と金
属製波形板とを交互にかつ螺旋状に巻いたような形をな
しており、これら金属製薄板及び金属製波形板によって
触媒粒子が担持される。更にこれら金属製薄板及び金属
製波形板に電流を流すことによって金属製薄板と金属製
波形板を発熱させ、それによって金属製薄板と金属製波
形板により担持された触媒粒子が加熱される。従って金
属製薄板と金属製波形板は触媒担体を構成すると共にヒ
ータ9の役割を果たす。このヒータ9は電子制御ユニッ
ト20の出力信号により制御される。
【0015】また、ヒータ9の温度を検出するための熱
電対からなる温度センサ15がヒータ付触媒7に取付け
られている。温度センサ15はヒータ9の温度に比例し
た出力電圧を発生する。
【0016】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22,RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23,CPU(マイクロプロセ
ッサ)24,常時電源25に接続されているバックアッ
プRAM26,入力ポート27及び出力ポート28を具
備する。変速機6には車速を表わす出力パルスを発生す
る速度センサ10が取付けられ、この速度センサ10の
出力パルスが入力ポート27に入力される。温度センサ
15の出力電圧はAD変換器29を介して入力ポート2
7に入力される。ディストリビュータ5には機関回転数
を表わす出力パルスを発生する回転数センサ12が取付
けられ、回転数センサ12の出力パルスが入力ポート2
7に入力される。更に入力ポート27にはイグニッショ
ンスイッチ13がオンになったことを示す信号が入力さ
れる。一方、ヒータ付触媒7のヒータ9はリレー30を
介してバッテリ14に接続される。このリレー30は駆
動回路31を介して出力ポート28に接続され、出力ポ
ート28に出力された信号に基づいて制御される。
【0017】図3及び図4はヒータ制御ルーチンのフロ
ーチャートを示す。このルーチンは一定時間毎に割込み
実行される。
【0018】図3において、まずステップS2において
通電完了フラグがセットされているか否かを判別する。
始めてステップS2に進んだときには通電完了フラグは
リセットされているのでステップS4に進み、イグニッ
ションスイッチ13がオンであるか否かを判別する。イ
グニッションスイッチ13がオンのときにはステップS
6でバックアップRAM26から目標温度T0 を読込
み、ステップS10で回転数センサ12の出力信号に基
づいて機関回転数Nが例えば400rpm等の設定回転数Noよ
り大で完爆しているかどうかを判別する。
【0019】完爆している場合はステップS12でリレ
ー30をオンしてヒータ9への通電を行ないステップS
14に進む。上記ステップS4でイグニッションスイッ
チ13がオフの場合、又はステップS10で完爆してい
ない場合は処理サイクルを終了する。
【0020】ステップS14では温度センサ15の出力
信号に基づくヒータ9の温度Tが目標温度T0 に達した
か否かを判別する。T<T0 の場合は処理サイクルを終
了し、T≧T0 の場合はステップS16でリレー30を
オフしてヒータ9への通電を停止し、ステップS18で
通電完了フラグをセットする。次にステップS20で不
活性フラグをリセットし、ステップS22でカウンタC
をゼロクリアして処理を終了する。
【0021】一方、ヒータ9の通電が既に終了していて
ステップS2で通電完了フラグがセットされていれば、
図4のステップS30に進み、カウンタCを1だけイン
クリメントし、ステップS32で上記カウンタCの値が
例えば1分間に相当する値C 0 未満であるか否かを判別
する。C<C0 の場合はステップS34でヒータ9の温
度Tが予め設定されている所定温度T1 以上か否かを判
別して、T<T1 の場合にのみ、つまりヒータ付触媒7
が未だ活性化されておらずヒータ9の温度が低下した場
合にのみステップS36で不活性フラグをセットして処
理サイクルを終了する。
【0022】ここで、触媒の劣化が進むにつれて触媒が
活性化しはじめる温度も上昇するので所定温度T1 も学
習値T0 と同様に触媒の劣化度合いに応じて変化させて
も良い。
【0023】またステップS32でC≧C0 の場合はス
テップS38でC=C0 か否かを判別し、C=C0 の場
合つまり通電終了から1分間経過したときはステップS
40で不活性フラグがセットされているか否かを判別す
る。不活性フラグがセットされていればヒータ付触媒7
の加熱が不充分であったとしてステップS42で目標温
度T0 を所定温度αだけ上昇させてバックアップRAM
26に書込んで学習を行ない、ステップS44で目標温
度T0 が予め設定されている最高温度TMAX を越えるか
否かを判別し、越えた場合にのみステップS46で目標
温度T0 に最高温度TMAX をセットしてバックアップR
AM26に書込み処理サイクルを終了する。またステッ
プS40で不活性フラグがリセット状態であればステッ
プS48で目標温度T0 を所定温度βだけ低下させてバ
ックアップRAM26に書込んで学習を行ない処理サイ
クルを終了する。
【0024】そして目標温度T0 の値はエンジン停止時
にも学習された値を維持しつづける。
【0025】ここで、例えば目標温度T0 が図5(B)
に示す温度T1 に設定されている状態で運転を開始し、
同図(A)に示す如くヒータ9に通電して加熱した場合
に触媒7が劣化しており、通電停止後、同図(B)に示
す如く触媒温度が温度T1 より低下したときには触媒7
が活性化されておらず触媒自体の発熱がないとして学習
により目標温度T0 を温度T2 まで上昇させる。これに
より次回の運転時には図6(A),(B)に示す如く触
媒7が温度T2 となるまでヒータ9に通電が行なわれ、
通電停止後も触媒温度が温度T1 より低下することがな
く、高い触媒浄化作用を期待できる。
【0026】また逆に触媒7が新品で劣化がない場合は
目標温度T0 が低下して通電時間が短かくなり消費電力
を小さくできる。
【0027】更に触媒7に対応した最高温度TMAX で目
標温度T0 が制限されているため、温度センサ15に異
常が生じてもヒータ9への過通電を防止できる。
【0028】また、リレー30のオン・オフによる通電
は運転開始時に1回だけでその後デューティ制御を行な
わないため、リレー接点の消耗が問題とならず、高価な
半導体スイッチを用いる必要がない。
【0029】なお、ステップS6で通電時間をバックア
ップRAM26から読込み、ステップS14でヒータ通
電開始からの経過時間が上記通電時間を越えたときステ
ップS16に進み、ステップS42,S48では上記通
電時間を増加、減少させステップS46でこの通電時間
が最大通電時間を越えないように構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】上述の如く、本発明の加熱手段付触媒の
制御装置によれば、触媒の劣化状態に応じた加熱を行な
い、正確かつ無駄なく触媒を活性化でき、実用上きわめ
て有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明装置の構成図である。
【図3】ヒータ制御ルーチンのフローチャートである。
【図4】ヒータ制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】本発明装置の動作を説明するための図である。
【図6】本発明装置の動作を説明するための図である。
【図7】従来装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
3 触媒コンバータ 7 ヒータ付触媒 8 主触媒 9 ヒータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路内に配置された触媒
    を加熱手段により一時的に加熱して活性化する加熱手段
    付触媒の制御装置において、 触媒温度を検出する温度検出手段と、 検出された触媒温度が目標温度となるまで上記加熱手段
    を作動させる加熱制御手段と、 上記加熱手段の加熱停止から所定期間に触媒温度が所定
    温度未満となったとき上記目標温度を増加させ、上記所
    定期間に触媒温度が所定温度以上のとき上記目標温度を
    低下させる補正手段とを有することを特徴とする加熱手
    段付触媒の制御装置。
JP4182548A 1991-08-02 1992-07-09 加熱手段付触媒の制御装置 Expired - Lifetime JP2914018B2 (ja)

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US08/087,075 US5428955A (en) 1991-08-02 1993-07-07 Device for controlling heating of catalyst for purifying exhaust gas

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JPH0626332A JPH0626332A (ja) 1994-02-01
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KR100373271B1 (ko) * 1996-12-10 2003-07-18 기아자동차주식회사 자동차용촉매컨버터예열장치및그제어방법
DE102010013696A1 (de) * 2010-04-01 2011-10-06 Emitec Gesellschaft Für Emissionstechnologie Mbh Verfahren zum Betrieb einer Abgashandlungsvorrichtung

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