JP2913965B2 - 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置

Info

Publication number
JP2913965B2
JP2913965B2 JP3321974A JP32197491A JP2913965B2 JP 2913965 B2 JP2913965 B2 JP 2913965B2 JP 3321974 A JP3321974 A JP 3321974A JP 32197491 A JP32197491 A JP 32197491A JP 2913965 B2 JP2913965 B2 JP 2913965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
current
map
wheel drive
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3321974A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05155264A (ja
Inventor
俊治 高崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP3321974A priority Critical patent/JP2913965B2/ja
Publication of JPH05155264A publication Critical patent/JPH05155264A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2913965B2 publication Critical patent/JP2913965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4輪駆動車の前後駆動力
配分制御用のクラッチとして電磁クラッチを使用するこ
とにより、2WD/4WDの切換による前後駆動力配分
制御の応答性を向上させることができる、4輪駆動車の
前後駆動力配分制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、4輪駆動車の前後駆動力配分制御
装置においては、エンジンからの駆動力を前後輪に配分
する割合をクラッチによって制御しており、このクラッ
チとしては、例えば特開昭61‐155027号公報に開示され
たような油圧制御式の多板クラッチが用いられる。この
多板クラッチは前後輪の車輪速回転数差が設定値を超え
たときON(締結)するよう制御され、この多板クラッ
チのONにより車両は4輪駆動状態となる。その際、前
後駆動力配分の割合は、例えばFF車ベースの4輪駆動
車の場合、100 :0 〜70:30〜60:40〜50:50のように
制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した多板クラッチ
を用いる4輪駆動車においては、多板クラッチの制御特
性を、例えば制御の応答性を重視してクラッチがOFF
からONに転ずる際にトルクの立上がりが急激になるよ
うに設定すると、ハンチング等を招いて車両挙動が不安
定になる惧れがあり、逆に車両挙動安定性を重視してト
ルクの立上がりを緩やかに設定すると、クラッチがOF
FからONに転ずる際のタイムラグが大きくなって制御
の応答遅れが生じたり、ABS装置(アンチスキッド
ブレーキ装置)を搭載した場合にABS制御に支障する
惧れがある。
【0004】本発明は、前後駆動力配分制御に用いる電
磁クラッチのON‐OFF切換時またはOFF‐ON切
換時のクラッチ電流の変化を減少させることにより、上
述した問題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
は、前後輪差動回転数に基づきクラッチON‐OFF判
断を行い、クラッチON判断時には前後駆動力配分用の
電磁クラッチをON動作させて2輪駆動状態から4輪駆
動状態に切り換え、この状態を一定時間維持した後に前
記電磁クラッチをOFF動作させるクラッチ電流制御を
行うようにした、4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置
において、クラッチON判断時にはON電流マップによ
りクラッチ電流制御を行い、クラッチOFF判断時には
OFF電流マップによりクラッチ電流制御を行うマップ
切換手段と、前記電磁クラッチをOFFからONまたは
ONからOFFに切換える際の当該電流マップ上のクラ
ッチ電流値を記憶するクラッチ電流記憶手段と、前記O
N電流マップおよびOFF電流マップの一方から他方へ
切り換わったとき、前記クラッチ電流記憶手段に記憶さ
れたクラッチ電流値を当該電流マップにおけるルックア
ップ開始電流とするルックアップ手段とを具備して成る
ことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明においては、前後駆動力配分用の電磁ク
ラッチは、ON動作させて4輪駆動状態に切り換えた状
態を継続し続けると前後輪が直結状態となってクラッチ
ON‐OFF判断に用いる前後輪差動回転数が検出でき
ないため、該電磁クラッチをON動作させてから一定時
間(クラッチON継続時間)が経過した後にOFF動作
させる必要があることを考慮して、マップ切換手段によ
ってクラッチON判断時(OFF判断時)にはON電流
マップ(OFF電流マップ)によりクラッチ電流制御を
行い、前記電磁クラッチをOFFからONまたはONか
らOFFに切換える際には当該電流マップ上のクラッチ
電流値をクラッチ電流記憶手段により記憶し、前記ON
電流マップおよびOFF電流マップの一方から他方へ切
り換わったときにはルックアップ手段により前記クラッ
チ電流記憶手段に記憶されたクラッチ電流値を当該電流
マップにおけるルックアップ開始電流とするから、ON
電流マップおよびOFF電流マップの一方から他方へ切
り換わったときのクラッチ電流は0または最大値まで変
化せずに当該電流マップの中途の電流値に保持されるこ
とになる。したがって、クラッチがOFFからONに転
ずる際の(またはONからOFFに転ずる際の)タイム
ラグが小さくなって制御の応答性が向上するとともにト
ルク変動幅が小さくなってハンチング防止により車両挙
動安定性が向上し、さらに、ABS装置を搭載した場合
にはABS制御との両立を容易に実現することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の4輪駆動車の前後駆動力配分
制御装置の第1実施例の構成を示す図であり、本例の4
輪駆動車はFF車ベースの4輪駆動車として構成されて
いる(なお、本例の4輪駆動車の前後駆動力配分制御装
置をFR車ベースの4輪駆動車に適用し得ることは言う
までもない)。図1中1L、1Rは左右前輪、2L、2Rは左右
後輪、3はエンジン、4は自動変速機、5は電磁クラッ
チ、6はコントローラを夫々示す。エンジン3が発生す
る駆動力は自動変速機4に入力され、その出力軸4aから
継手7、軸8、継手9を介して前輪駆動軸10に伝達さ
れ、この前輪駆動軸10の駆動に伴い左右前輪1L、1Rが常
時駆動される。また、出力軸4aから継手7に伝達された
駆動力は軸11を経て電磁クラッチ5にも伝達され、この
電磁クラッチ5のON時(締結時)には軸11からの駆動
力は軸12、継手13を経て後輪駆動軸14に伝達され、この
後輪駆動軸の駆動に伴い左右後輪2L、2Rが駆動されて車
両は4輪駆動状態(4WD)になる。なお、電磁クラッ
チ5のOFF時(解放時)には後輪2L、2Rに駆動力が伝
達されず、車両は2輪駆動状態(2WD)になる。
【0008】電磁クラッチ5のON‐OFFは制御手段
としてのコントローラ6によって制御する。この電磁ク
ラッチのON‐OFF制御のため、各車輪1L、1R、2L、
2Rの車輪回転数VFL、VFR、VRL、VRRを検出
する車輪回転数センサ15、16、17、18を設ける(なお、
本例では車輪回転数センサを各車輪に夫々設けたが、前
輪駆動軸10および後輪駆動軸14の近傍に車輪回転数セン
サを1個ずつ設け、左右前輪、左右後輪の平均回転数を
検出するようにしてもよい)。コントローラ6にはこれ
らセンサが検出した各車輪回転数VFL、VFR、VR
L、VRRを入力する。コントローラ6は、これら入力
信号に基づき図2の制御プログラムを実行することによ
り、電磁クラッチ5のソレノイド5aの電流制御を行う。
【0009】すなわち、所定周期毎の定時割込みにより
繰返し実行される図2の制御プログラムにおいて、まず
今回の制御周期の初回のみ実行されるステップ101 で、
前回の制御周期に設定したクラッチON継続時間Tonを
リセットし(Ton=0)、ステップ102 でコントローラ
6の状態をチェックする。このチェックにおいてコント
ローラ6がフェールと判定された場合は、ステップ103
でコントローラ6をリセットした後に、ステップ104 で
Tonをリセットしてから制御をステップ102 に戻す。一
方、ステップ102 のチェックにおいて、コントローラが
正常と判定された場合、次のステップ105 でABS作動
の有無の判定を行い、ABS作動中はステップ106 で図
3に例示するようなABS電流マップをルックアップし
た後にステップ107 でTonをリセットしてから制御をス
テップ102 に戻し、ABS非作動中は制御をステップ10
8 に進める。
【0010】ステップ108 では、各車輪回転数センサ15
〜18から車輪回転数VFL,VFR,VRL,VRRを
読み込み、次のステップ109 でこれら車輪回転数に基づ
き車速Vおよび前後差動回転数ΔNを算出する。なお、
この演算は例えば、V=(VRL+VRR)/2により
従動輪である左右後輪の平均回転数を求めるとともに、
ΔN=(VFL+VFR)/2―(VRL+VRR)/
2により駆動輪平均回転数から従動輪平均回転数を減算
することにより求める。このようにして求めたV、ΔN
を用いてステップ110 で、図4に例示するようなクラッ
チON‐OFF判断マップをルックアップし、次のステ
ップ111 でクラッチON‐OFF判断を行う。このクラ
ッチON‐OFF判断は、例えば図4のマップにおいて
ΔNが、車速Vに応じて設定される設定値(図示の曲
線)以上の場合(例えば駆動輪側がスリップしていると
き)クラッチON領域と判断し、前記設定値未満の場合
クラッチOFF領域と判断するようにするものとし、ク
ラッチOFFの場合制御をステップ112 へ進め、クラッ
チONの場合制御をステップ113 に進める。これにより
図4の車速の低速領域では発進時のスリップに対処でき
るようにクラッチのON領域が拡大され、また旋回時の
ロック防止を考慮してON−OFF領域の境界が変化し
ている。
【0011】本例の制御においては、クラッチがOFF
からONに転ずる際のタイムラグを小さくすることを主
たる目的としているため、制御開始時にはクラッチOF
F指令がなされることを前提とする。したがってクラッ
チOFFに対応するステップ112 では、図5に例示する
ようなクラッチOFF電流マップをルックアップして、
当該電流値になるよう電磁クラッチ5のソレノイド5aの
電流制御を行う。すなわち、クラッチをOFFした後に
繰り返されるステップ112 ‐114 ‐102 〜111‐112 の
ループの電流制御の実行により、クラッチ電流Ioff は
図5に例示するマップに沿って徐々に減少し、ステップ
114 で記憶される。このステップ114 で記憶されるクラ
ッチ電流Ioff は、最終的にクラッチをOFFからON
に切換える瞬間の値となる。なお、クラッチOFF状態
が所定時間Tmax 以上継続する場合は、図5に示すよう
に、クラッチ電流Ioff は下限値Imin に保持されるも
のとする。
【0012】前記ステップ111 の判断においてクラッチ
ONと判断されたときステップ111はステップ113 を選
択し、ステップ113 ではTon=0か否かにより電磁ク
ラッチ5の状態をチェックする。ここでクラッチをOF
FからONに切換えた瞬間にはTon=0のYESとな
るから、ステップ113 はステップ115 を選択し、ステッ
プ115 ではルックアップ開始電流をIoff にセットす
る。次のステップ116 では、図6に例示するようなクラ
ッチON電流マップをステップ115 でセットしたIoff
からルックアップし、当該電流値になるよう電磁クラッ
チ5のソレノイド5aの電流制御を行う。このマップ切換
後の電流制御により、車両は4輪駆動状態(4WD状
態)になる。このステップ116 の実行後、ステップ117
でクラッチ電流Ionを記憶し、ステップ118 でクラッチ
ON継続時間用のタイマTonをインクリメント(To
n=Ton+1)する。その後、制御がステップ102 の
NO‐105 のNO‐108 ‐109 ‐110 ‐111 ‐113 と進
んだときステップ113 がNOになってステップ119 を選
択し、そこでクラッチON継続時間TonがクラッチO
N設定時間T0 以上になったか否かの判定を行う。
【0013】この判定においてクラッチON継続時間用
のタイマTonの計数値がクラッチON設定時間T0
達するまでは、制御はステップ119 のNO‐116 〜118
‐102 〜113 のNO‐119 のループを繰返し、その間ク
ラッチ電流Ionは図6のマップに沿って徐々に増加す
る。なお、クラッチON状態が所定時間Tmax (=
0)以上継続する場合は、図6に示すように、クラッ
チ電流Ionは上限値Imax に保持されるものとする。
【0014】タイマTonの計数値がクラッチON設定
時間T0 に達したとき、ステップ119 はステップ120 を
選択し、そこでTonをリセット(Ton=0)してか
らステップ121 でルックアップ開始電流をIonにセット
する。ステップ121 の実行後、制御はステップ112 に進
んでマップが再びクラッチOFF電流マップに切換えら
れることになる。なお、図2の制御は車両の走行中常時
実行され、例えば車両停止時イグニッションキーをOF
Fすることにより終了する。
【0015】上記制御の作用を図3〜9を用いて詳細に
説明する。一般に4輪駆動車において前後駆動力配分制
御を行う際には、各車輪回転数センサ15〜18からの車輪
回転数に基づき前後輪差動回転数を算出し、それが図4
に示す所定値以上になったとき前後駆動力配分制御用の
クラッチ(本例では電磁クラッチ5)をOFFからON
にして2WD状態から4WD状態に切換える制御を基本
とする。その際、4WD状態では前後輪が直結状態(例
えばリジッド4WD;前後輪の駆動力配分=50:50)に
なって前後輪差動回転数を検出できないことから、クラ
ッチON状態(すなわち4WD状態)を継続する時間T
onを予め設定しておき、その設定時間(一定値、例え
ば1秒)が経過したときクラッチOFFの領域に強制的
に切換えることにより上記前後差動回転数ΔNの検出を
可能にし、そのΔNによりクラッチON‐OFF制御の
判断を行っている。
【0016】ここで本例の制御について説明する前に、
比較のため、一般に車両に搭載されるエアコン等のON
‐OFF制御に電磁クラッチを用いる場合について説明
する(なお、電磁クラッチを前後駆動力配分制御に用い
る構成は本発明の狙いとするものである)。例えば電磁
クラッチにより単にクラッチのON・OFFのみを制御
するシステムでは、一般に、制御精度向上のため急速励
磁(定格以上の電圧を加えること)等の電圧制御によっ
てトルクの立上がり時間を短縮する手法が採用されてお
り、その場合、トルクの立上がり時間を短縮することは
できるがハンチング等が生じて車両挙動が不安定になる
ことがある。このため、その対策として電磁クラッチの
励磁電流の立上がり、立下がりを緩くしてトルクの立上
がり時間を長めにすると、図10(a)および(b)に示
すように、クラッチOFFからONへの切換時のタイム
ラグが大きくなってしまう。
【0017】一方、本例の制御においては、図2のステ
ップ109 の実行により求めた車速V、前後差動回転数Δ
Nに基づきステップ110 、111 でクラッチON‐OFF
の判断を行うから、例えば図7(a)の瞬時t11にクラ
ッチをOFFからONへ切換える際には、まずステップ
112 の実行により図5のクラッチOFF電流マップが選
択されてクラッチ電流Ioff が徐々に減少し、そのクラ
ッチ電流Ioff がステップ114 の実行により例えば図7
(a)の瞬時t11の電流値I1 として記憶され、その値
がステップ115 の実行により図6のクラッチON電流マ
ップのルックアップ開始電流にセットされる。したがっ
てステップ116 の実行により、マップ切換の瞬時t11
ルックアップされるクラッチ電流Ioff は図7(b)に
示すようにクラッチON電流マップの中途の電流値I1
に保持されることになり、その状態から増加を開始す
る。また、クラッチをONからOFFへ切換える際に
は、ステップ117 の実行により記憶されたクラッチ電流
Ionが、ステップ121 の実行により図5のクラッチOF
F電流マップのルックアップ開始電流にセットされるか
ら、ステップ112 の実行によりマップ切換時にルックア
ップされるクラッチ電流Ionは上記と同様に図7(a)
に示すクラッチOFF電流マップの中途の電流値I1
なる。
【0018】このように電磁クラッチ5のクラッチ電流
が当該電流マップの中途の電流値(上記の場合はI1
を経て変化すると、車両挙動安定性および制御の応答性
が格段に向上する。すなわち、図7(a)、(b)に示
す制御例において当該電流マップの中途の電流値を経由
せずに単なるON‐OFF制御を行った場合、クラッチ
電流IonがI1 からさらに減少して図5の下限値Imin
になるまでの時間t1および、トルクが前記下限値から
増加してI1 に達するまでの時間t2 を必要とするが、
本例の制御はこれらの時間を必要とせず、クラッチOF
FからONに転ずる際のタイムラグが図8に示すように
(t1 +t2 )に相当する時間分短縮されて制御の応答
性が良好になり、またマップ切換時に電流値をI1 に保
持するから車両挙動が不必要に変化することはない。さ
らに、トルクの変動幅が図9に示すように単なるON‐
OFF制御の場合に比べて大幅に圧縮される結果、ハン
チング等が防止されて車両挙動安定性が良好になる。
【0019】なお、図2のステップ105 の判別がYES
になるABS作動時は、ステップ106 の実行により、電
磁クラッチ5の作動状態がON、OFFの何れであって
も、マップ切換時の電流値I1 を保持しながら無条件に
マップをクラッチOFF電流マップまたはクラッチON
電流マップから図3のABS電流マップに切換えること
により即座にABS制御に移行するから、車両挙動が不
必要に変化することはない。また、クラッチOFF状態
(2WD)になるABS作動時は(ABSは4WD状態
では前後輪に差動回転が発生しないため作動しない)、
図5のマップよりもクラッチOFFになるのが早い図3
のマップが選択されるから、本例の制御とABS制御と
の両立が可能になる。さらに、本実施例の前後駆動力配
分制御装置は電磁クラッチを使用しているため、油圧制
御式のクラッチ(例えば多板クラッチ)を用いるシステ
ムに比べて油圧ポンプ、配管等が不要であり、コストダ
ウンになる。
【0020】
【発明の効果】かくして本発明の4輪駆動車の前後駆動
力配分制御装置は上述の如く、一定時間の経過後にON
からOFFに切り換える必要がある前後駆動力配分用の
電磁クラッチのクラッチ電流制御に用いるON電流マッ
プおよびOFF電流マップの一方から他方へ切り換わっ
たときにクラッチ電流記憶手段に記憶されたクラッチ電
流値を当該電流マップにおけるルックアップ開始電流と
するから、ON電流マップおよびOFF電流マップの一
方から他方へ切り換わったときのクラッチ電流は0また
は最大値まで変化せずに当該電流マップの中途の電流値
に保持されることになり、クラッチがOFFからONに
転ずる際の(またはONからOFFに転ずる際の)タイ
ムラグが小さくなって制御の応答性が向上するとともに
トルク変動幅が小さくなってハンチング防止により車両
挙動安定性が向上し、さらに、ABS装置を搭載した場
合にはABS制御との両立を容易に実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置
の第1実施例の構成を示す図である。
【図2】同例におけるコントローラによる電磁クラッチ
のソレノイドの電流制御の制御プログラムを示すフロー
チャートである。
【図3】同例におけるABS電流マップを例示する図で
ある。
【図4】同例におけるクラッチON‐OFF判断マップ
を例示する図である。
【図5】同例におけるクラッチOFF電流マップを例示
する図である。
【図6】同例におけるクラッチON電流マップを例示す
る図である。
【図7】(a)、(b)は同例の作用を説明するための
図である。
【図8】同例の作用を説明するための図である。
【図9】同例の作用を説明するための図である。
【図10】(a)、(b)は従来例の作用を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1L 前輪 1R 前輪 2L 後輪 2R 後輪 3 エンジン 4 自動変速機 5 電磁クラッチ 5a ソレノイド 6 コントローラ 15 車輪回転数センサ 16 車輪回転数センサ 17 車輪回転数センサ 18 車輪回転数センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪差動回転数に基づきクラッチON
    ‐OFF判断を行い、クラッチON判断時には前後駆動
    力配分用の電磁クラッチをON動作させて2輪駆動状態
    から4輪駆動状態に切り換え、この状態を一定時間維持
    した後に前記電磁クラッチをOFF動作させるクラッチ
    電流制御を行うようにした、4輪駆動車の前後駆動力配
    分制御装置において、 クラッチON判断時にはON電流マップによりクラッチ
    電流制御を行い、クラッチOFF判断時にはOFF電流
    マップによりクラッチ電流制御を行うマップ切換手段
    と、 前記電磁クラッチをOFFからONまたはONからOF
    Fに切換える際の当該電流マップ上のクラッチ電流値を
    記憶するクラッチ電流記憶手段と、 前記ON電流マップおよびOFF電流マップの一方から
    他方へ切り換わったとき、前記クラッチ電流記憶手段に
    記憶されたクラッチ電流値を当該電流マップにおけるル
    ックアップ開始電流とするルックアップ手段とを具備し
    て成ることを特徴とする、4輪駆動車の前後駆動力配分
    制御装置。
JP3321974A 1991-12-05 1991-12-05 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置 Expired - Lifetime JP2913965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3321974A JP2913965B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3321974A JP2913965B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05155264A JPH05155264A (ja) 1993-06-22
JP2913965B2 true JP2913965B2 (ja) 1999-06-28

Family

ID=18138510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3321974A Expired - Lifetime JP2913965B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2913965B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3829374B2 (ja) * 1996-10-16 2006-10-04 日産自動車株式会社 車両の駆動力制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5715019A (en) * 1980-06-27 1982-01-26 Fuji Heavy Ind Ltd Changeover device for 2, 4 wheel drive in 4-wheel drive vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05155264A (ja) 1993-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3791625B2 (ja) 車両の四輪駆動制御装置
JP3033416B2 (ja) 車両の前後輪間駆動力配分制御装置
US7451850B2 (en) Drive control apparatus and method for vehicles
JP2001180318A (ja) 四輪駆動車両の駆動力制御装置
JP3609713B2 (ja) 車両用発進クラッチの制御装置
JPH07323833A (ja) 駆動車輪の滑りが増大する場合自動車の走行を安定化する推進制御方法
JPH106818A (ja) トルク伝達系の制御装置及び方法
JPH11243608A (ja) 車両用電動式駆動装置
US6047231A (en) Four wheel drive transfer case controller compatible with a spare tire
JP2913965B2 (ja) 4輪駆動車の前後駆動力配分制御装置
JPH0375361B2 (ja)
JPH106798A (ja) 駆動力配分制御装置
JPH0516686A (ja) 車両の走行状態判定装置および車両の動力伝達制御装置
JP2003136989A (ja) 4輪駆動車の駆動力配分方法及び配分制御装置
JPH11278082A (ja) 車両用トルク配分クラッチの制御装置
JP2002095104A (ja) 車輌の制動力制御装置
JP2001260685A (ja) 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
JP3498325B2 (ja) 差動制限制御装置
JP3780969B2 (ja) 自動変速機のロックアップ制御装置
JPH0611217Y2 (ja) 駆動系クラツチ制御装置
JP3698113B2 (ja) 自動変速機のロックアップ制御装置
JPH023776A (ja) パワートレイン制御装置
JPH0993711A (ja) 電気自動車の制動方法及び装置
JP3397844B2 (ja) 車両の差動制限制御装置
JPH08270475A (ja) 車両用駆動力制御装置