JP2912706B2 - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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- JP2912706B2 JP2912706B2 JP2319026A JP31902690A JP2912706B2 JP 2912706 B2 JP2912706 B2 JP 2912706B2 JP 2319026 A JP2319026 A JP 2319026A JP 31902690 A JP31902690 A JP 31902690A JP 2912706 B2 JP2912706 B2 JP 2912706B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気的又は熱的にその表示を切り換えるこ
とにより表示用デバイスとして利用される液晶表示素子
に関するものである。
とにより表示用デバイスとして利用される液晶表示素子
に関するものである。
従来の技術 液晶表示素子はネマティック液晶を使用したTN型やST
N型のものが、その低消費電力,低電圧駆動等の特長を
生かしてフラットディスプレイとしてパーソナルワード
プロセッサー,ハンドヘルドコンピューター,ポケット
TV等の表示デバイスとして広く利用されている。また、
近年では、画素電極毎に能動素子を設けたアクティブマ
トリックス型の液晶表示素子が、高密度化可能という特
長のため主流となりつつある。しかしながら、上記のも
のは偏光板を要するものであり、また配向処理を要する
ものである。これらを要さず、明るくコントラストの良
い、大型で廉価な液晶表示素子ということで散乱−透明
の切り換えで表示を行なう方法が注目されている。以前
はこの種のモードとしてDSM(動的散乱)型またはPC
(相転移)型の液晶を用いた液晶表示素子も提案されて
いたが、各々液晶中を流れる電流値が高いため、消費電
流が大きいという欠点があったり、液晶層の厚み制御が
困難で色ムラをおこし易いという欠点があったりし実用
化には至らなかった。
N型のものが、その低消費電力,低電圧駆動等の特長を
生かしてフラットディスプレイとしてパーソナルワード
プロセッサー,ハンドヘルドコンピューター,ポケット
TV等の表示デバイスとして広く利用されている。また、
近年では、画素電極毎に能動素子を設けたアクティブマ
トリックス型の液晶表示素子が、高密度化可能という特
長のため主流となりつつある。しかしながら、上記のも
のは偏光板を要するものであり、また配向処理を要する
ものである。これらを要さず、明るくコントラストの良
い、大型で廉価な液晶表示素子ということで散乱−透明
の切り換えで表示を行なう方法が注目されている。以前
はこの種のモードとしてDSM(動的散乱)型またはPC
(相転移)型の液晶を用いた液晶表示素子も提案されて
いたが、各々液晶中を流れる電流値が高いため、消費電
流が大きいという欠点があったり、液晶層の厚み制御が
困難で色ムラをおこし易いという欠点があったりし実用
化には至らなかった。
最近ではこのような欠点のない、なおかつ低電圧駆動
可能な液晶表示素子として、液晶のカプセル化によりポ
リマー中に液晶滴を分散させて、そのポリマーをフィル
ム化する方法が知られている。ここでカプセル化物質と
しては、ゼラチン,アラビアゴム,ポリビニルアルコー
ル等が提案(特表昭58−501631号,米国特許4435047
号)されたり,このほかにも液晶がエポキシ樹脂中に分
散したもの(特表昭61−502128号)、液晶が紫外線ポリ
マー中に分散したもの(特開昭62−2231号)等が開示さ
れているが、どれも電界を加えると液晶分子が電界の方
向に配列し、その際の液晶の屈折率no,またはneとポリ
マーの屈折率npが等しくなって透明性を有し、電界を除
くと液晶分子はランダムな配列に戻り、この液晶を通過
する光は散乱してしまうという2つの状態をもって表示
を行なう原理によるものである。
可能な液晶表示素子として、液晶のカプセル化によりポ
リマー中に液晶滴を分散させて、そのポリマーをフィル
ム化する方法が知られている。ここでカプセル化物質と
しては、ゼラチン,アラビアゴム,ポリビニルアルコー
ル等が提案(特表昭58−501631号,米国特許4435047
号)されたり,このほかにも液晶がエポキシ樹脂中に分
散したもの(特表昭61−502128号)、液晶が紫外線ポリ
マー中に分散したもの(特開昭62−2231号)等が開示さ
れているが、どれも電界を加えると液晶分子が電界の方
向に配列し、その際の液晶の屈折率no,またはneとポリ
マーの屈折率npが等しくなって透明性を有し、電界を除
くと液晶分子はランダムな配列に戻り、この液晶を通過
する光は散乱してしまうという2つの状態をもって表示
を行なう原理によるものである。
発明が解決しようとする課題 このような分散タイプの液晶表示素子では、TNモード
やSTNモードで行なわれてきたような配向処理が不必要
である為に、これまで用いられてきたような配向膜は形
成されていなかった。すなわち、画素電極上に直接液晶
層が接しているという構造であった。このため、信頼性
に乏しく寿命が短いという欠点を有していた。なおか
つ、分散タイプの液晶表示素子のセル作成工程に於い
て、両基板の間隙をあらかじめ保った空セルに、ポリマ
ーもしくはその前駆体のモノマー,オリゴマーと液晶の
両者を混合した相溶液を注入し、その後、光あるいは熱
によってポリマーもしくはその前駆体であるモノマー,
オリゴマーを硬化させて液晶を相分離させて作成する方
法が多く用いられており、モノマーもしくはオリゴマー
もしくはポリマーの硬化時の収縮により、液晶層と両基
板の電極間に間隙が発生し、適正な電圧が液晶層に印加
されない等の問題点が生じた。
やSTNモードで行なわれてきたような配向処理が不必要
である為に、これまで用いられてきたような配向膜は形
成されていなかった。すなわち、画素電極上に直接液晶
層が接しているという構造であった。このため、信頼性
に乏しく寿命が短いという欠点を有していた。なおか
つ、分散タイプの液晶表示素子のセル作成工程に於い
て、両基板の間隙をあらかじめ保った空セルに、ポリマ
ーもしくはその前駆体のモノマー,オリゴマーと液晶の
両者を混合した相溶液を注入し、その後、光あるいは熱
によってポリマーもしくはその前駆体であるモノマー,
オリゴマーを硬化させて液晶を相分離させて作成する方
法が多く用いられており、モノマーもしくはオリゴマー
もしくはポリマーの硬化時の収縮により、液晶層と両基
板の電極間に間隙が発生し、適正な電圧が液晶層に印加
されない等の問題点が生じた。
またアクティブマトリックス型の液晶表示素子に於い
ては、画素電極と能動素子の間に発現する横電界もしく
はモレ電界と呼ばれる不要な電界の影響で、その間の液
晶がかかる電界の方向に異常配向する為にその部分での
コントラストの低下、画素端部でのシャープネスの減少
といった問題もかかえていた。
ては、画素電極と能動素子の間に発現する横電界もしく
はモレ電界と呼ばれる不要な電界の影響で、その間の液
晶がかかる電界の方向に異常配向する為にその部分での
コントラストの低下、画素端部でのシャープネスの減少
といった問題もかかえていた。
本発明は上記問題点に鑑み、明るく、高コントラスト
では低電圧駆動でき、長期間にわたって高信頼性を有す
る液晶表示素子を得ることを目的とするものである。
では低電圧駆動でき、長期間にわたって高信頼性を有す
る液晶表示素子を得ることを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので
あり、上下2枚のうち少なくとも一方が透明な電極基板
の間に液晶材料として液晶が樹脂マトリックス中に分散
保持されるか、もしくは樹脂マトリックスが液晶材料中
に粒子状またはネットワーク状に存在する液晶樹脂複合
体を挟持してなる液晶表示素子において、少なくとも一
方の電極上に絶縁層を設けることを特徴とするものであ
る。
あり、上下2枚のうち少なくとも一方が透明な電極基板
の間に液晶材料として液晶が樹脂マトリックス中に分散
保持されるか、もしくは樹脂マトリックスが液晶材料中
に粒子状またはネットワーク状に存在する液晶樹脂複合
体を挟持してなる液晶表示素子において、少なくとも一
方の電極上に絶縁層を設けることを特徴とするものであ
る。
基板は例えば、ガラス,金属,プラスチックフィルム
等が掲げられ、堅固な材料であっても柔軟性を有する材
料であっても良いが、2枚が対向して適当な間隔を隔て
得るものである。また、その少なくとも一方は透明性を
有し、その2枚の間に挟持される液晶を外側から見識し
うるものであれば良い。この2枚の基板の内側には目的
に応じて透明,不透明の適宜な電極が全面または一部に
配置されている。
等が掲げられ、堅固な材料であっても柔軟性を有する材
料であっても良いが、2枚が対向して適当な間隔を隔て
得るものである。また、その少なくとも一方は透明性を
有し、その2枚の間に挟持される液晶を外側から見識し
うるものであれば良い。この2枚の基板の内側には目的
に応じて透明,不透明の適宜な電極が全面または一部に
配置されている。
2枚の基板間には、液晶材料としてネマティック液晶
が樹脂マトリックス中に分散保持されたもの、あるいは
樹脂マトリックスが液晶材料中に粒子状またはネットワ
ーク状に存在しているような液晶樹脂複合体からなるも
のが介在される。
が樹脂マトリックス中に分散保持されたもの、あるいは
樹脂マトリックスが液晶材料中に粒子状またはネットワ
ーク状に存在しているような液晶樹脂複合体からなるも
のが介在される。
液晶材料はネマティック液晶,スメクティック液晶,
コレステリック液晶が好ましく、単一もしくは2種以上
の液晶性化合物や液晶化合物以外の物質も含んだ混合物
であっても良い。
コレステリック液晶が好ましく、単一もしくは2種以上
の液晶性化合物や液晶化合物以外の物質も含んだ混合物
であっても良い。
樹脂マトリックス材料としては透明なポリマーが好ま
しく、熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂,光硬化性樹脂のい
ずれであっても良いが、製造工程の容易さ、液晶相との
分離等の店から光硬化性樹脂を用いるのが好ましい。具
体的には、光硬化性アクリル系樹脂が例示され、特に光
照射によって重合硬化するアクリルモノマー,アクリル
オリゴマーを含有するものが好ましい。
しく、熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂,光硬化性樹脂のい
ずれであっても良いが、製造工程の容易さ、液晶相との
分離等の店から光硬化性樹脂を用いるのが好ましい。具
体的には、光硬化性アクリル系樹脂が例示され、特に光
照射によって重合硬化するアクリルモノマー,アクリル
オリゴマーを含有するものが好ましい。
このような高分子形成性モノマーとしては、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート,トリシクロデカンジ
メチロールジアクリレート,ポリエチレングリコールジ
アクリレート,ポリプロピレングリコールジアクリレー
ト,ヘキサンジオールジアクリレート,ネオペンチルグ
リコールジアクリレート等々である。
ロールプロパントリアクリレート,トリシクロデカンジ
メチロールジアクリレート,ポリエチレングリコールジ
アクリレート,ポリプロピレングリコールジアクリレー
ト,ヘキサンジオールジアクリレート,ネオペンチルグ
リコールジアクリレート等々である。
また、重合をすみやかに行う為に重合開始剤を用いて
も良く、この例として、2−ヒドロキシ−2メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュ
ア1173」),1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1116」),1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(チバガイギー社製「イルガキュア18
4」),ベンジルメチルケタール(チバガイギー社製
「イルガキュア651」)等が掲げられる。
も良く、この例として、2−ヒドロキシ−2メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュ
ア1173」),1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1116」),1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(チバガイギー社製「イルガキュア18
4」),ベンジルメチルケタール(チバガイギー社製
「イルガキュア651」)等が掲げられる。
その他に任意成分として連鎖移動剤,光増感剤,染
料,架橋剤等を適宜併用することができる。
料,架橋剤等を適宜併用することができる。
この光硬化性化合物中に、液晶材料を均一に溶解させ
た液状ないしは粘稠物を2枚の基板間に注入させた後に
光照射を行なって光硬化性化合物のみ硬化させ、その際
に液晶材料のみ相分離して液晶樹脂複合体層が形成され
る。なお、2枚の基板間には間隔保持用のスペーサーを
周知の方法に従って介在させるのが望ましい。
た液状ないしは粘稠物を2枚の基板間に注入させた後に
光照射を行なって光硬化性化合物のみ硬化させ、その際
に液晶材料のみ相分離して液晶樹脂複合体層が形成され
る。なお、2枚の基板間には間隔保持用のスペーサーを
周知の方法に従って介在させるのが望ましい。
液晶樹脂複合体層中の液晶材料の割合はここでは規定
しないが、一般には20%〜95%程度が良い。好ましくは
50%程度が良い。この2枚の基板の内側の電極上の少な
くとも一方の表面上に絶縁物の薄膜を設ける。この絶縁
物は誘電率は2〜50、好ましくは10〜25のもので厚みと
しては500Å〜5000Å程度までが好ましい。
しないが、一般には20%〜95%程度が良い。好ましくは
50%程度が良い。この2枚の基板の内側の電極上の少な
くとも一方の表面上に絶縁物の薄膜を設ける。この絶縁
物は誘電率は2〜50、好ましくは10〜25のもので厚みと
しては500Å〜5000Å程度までが好ましい。
具体的な例としては、従来TN型液晶の配向膜として用
いられているポリイミド,ポリアミド,ポリアミドイミ
ド等の熱硬化樹脂でも良いし、ポリビニルアルコールの
ような熱可塑性樹脂でも良い。また、SiONのような無材
薄膜でも良い。好ましくは該液晶樹脂複合層で用いたも
のと同一の樹脂を薄膜化して絶縁層として用いるのが良
い。塗布方法としては、スピンナー塗布,ディップ塗
布,グラビア印刷,オフセット印刷法等が掲げられる。
いられているポリイミド,ポリアミド,ポリアミドイミ
ド等の熱硬化樹脂でも良いし、ポリビニルアルコールの
ような熱可塑性樹脂でも良い。また、SiONのような無材
薄膜でも良い。好ましくは該液晶樹脂複合層で用いたも
のと同一の樹脂を薄膜化して絶縁層として用いるのが良
い。塗布方法としては、スピンナー塗布,ディップ塗
布,グラビア印刷,オフセット印刷法等が掲げられる。
2枚の基板の一方の電極が、画素電極と能動素子より
成るアクティブマトリックス型の場合、能動素子がトラ
ンジスタ,ダイオード,非線形抵抗素子等にかかわらず
画素電極との間に間隙を生ずる。
成るアクティブマトリックス型の場合、能動素子がトラ
ンジスタ,ダイオード,非線形抵抗素子等にかかわらず
画素電極との間に間隙を生ずる。
第1図は本発明の液晶表示素子の断面図である。第1
図においては、1はアクティブマトリックス基板用のガ
ラスもしくはプラスチック等の基板、2はITO,SnO2等の
画素電極、3は能動素子、4は絶縁層、5は液晶樹脂複
合体、6は対向電極基板用のガラス,プラスチック等の
基板、7はITO,SnO2等の対向電極を示しており、先に述
べた3能動素子と2画素電極との間にできる間隙を8に
示す。この間隙8を絶縁物で満たすように絶縁層4を形
成する。
図においては、1はアクティブマトリックス基板用のガ
ラスもしくはプラスチック等の基板、2はITO,SnO2等の
画素電極、3は能動素子、4は絶縁層、5は液晶樹脂複
合体、6は対向電極基板用のガラス,プラスチック等の
基板、7はITO,SnO2等の対向電極を示しており、先に述
べた3能動素子と2画素電極との間にできる間隙を8に
示す。この間隙8を絶縁物で満たすように絶縁層4を形
成する。
この液晶表示素子を製造する場合、従来の通常の液晶
表示素子のように、2枚の基板を電極面が対向するよう
に配置して、周辺をシール材でシールして注入口から未
硬化の液晶樹脂複合体用の混合液を注入して、セル全体
に光照射を行なった後に注入口を封止した方が、密閉型
で硬化させるより、樹脂の硬化時の収縮を緩和できて良
い。
表示素子のように、2枚の基板を電極面が対向するよう
に配置して、周辺をシール材でシールして注入口から未
硬化の液晶樹脂複合体用の混合液を注入して、セル全体
に光照射を行なった後に注入口を封止した方が、密閉型
で硬化させるより、樹脂の硬化時の収縮を緩和できて良
い。
基板間ギャップは2〜100μm程度とることが可能だ
が、駆動電圧,コントラストを考慮するならば4〜50μ
mに設定することが適当である。
が、駆動電圧,コントラストを考慮するならば4〜50μ
mに設定することが適当である。
このようにして得られた液晶表示素子は、電気的に散
乱状態と透過状態とを制御しうる液晶樹脂複合体を挟持
しているために偏光板が不要であり、透過時の光の透過
率を大幅に向上できる。
乱状態と透過状態とを制御しうる液晶樹脂複合体を挟持
しているために偏光板が不要であり、透過時の光の透過
率を大幅に向上できる。
また、TN型の液晶素子にはなくてはならないラビング
等の配向処理が不必要であるので、工程を簡略化できる
とともに、ラビング時の静電気による能動素子の破壊や
能動素子周辺のラビングムラ等もなくなり製造歩留りの
向上にもなる。
等の配向処理が不必要であるので、工程を簡略化できる
とともに、ラビング時の静電気による能動素子の破壊や
能動素子周辺のラビングムラ等もなくなり製造歩留りの
向上にもなる。
これらの点からいっても、この液晶表示素子を投射型
表示のライトバルブとして用いれば、明るくコントラス
トの良い小型化されたプロジェクタが得られる。
表示のライトバルブとして用いれば、明るくコントラス
トの良い小型化されたプロジェクタが得られる。
作用 本発明によれば、電極と液晶樹脂複合層との間に1層
絶縁層を設けることにより、密着性高めるとともに液晶
と電極との直接の接触をなくすことにより信頼性の高い
液晶表示素子が得られる。
絶縁層を設けることにより、密着性高めるとともに液晶
と電極との直接の接触をなくすことにより信頼性の高い
液晶表示素子が得られる。
実施例 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。しか
し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
(実施例1) ガラス基板上にクロムを0.1μm蒸着して、パターニ
ングを行ないゲート電極を作成した。この上からシリコ
ンナイトライド,アモルファスシリコン,シリコンナイ
トライドをプラズマCVDにより成膜した後、パターニン
グして絶縁層及び半導体層とした。ドーピングさせたア
モルファスシリコンをこれらの上にプラズマCVDにより
成膜し、パターニングして、さらにITOで画素電極を作
成し、しかる後にアルミを0.5μmの厚みで蒸着してソ
ース電極,ドレイン電極を形成し、アクティブマトリッ
クス基板を作成した。
ングを行ないゲート電極を作成した。この上からシリコ
ンナイトライド,アモルファスシリコン,シリコンナイ
トライドをプラズマCVDにより成膜した後、パターニン
グして絶縁層及び半導体層とした。ドーピングさせたア
モルファスシリコンをこれらの上にプラズマCVDにより
成膜し、パターニングして、さらにITOで画素電極を作
成し、しかる後にアルミを0.5μmの厚みで蒸着してソ
ース電極,ドレイン電極を形成し、アクティブマトリッ
クス基板を作成した。
これと対向する全面ベタのITO電極を形成したガラス
基板と前記アクティブマトリックス基板の両基板の電極
表面上に下記のような組成の混合物をスピンナー塗布
し、厚みを約0.5μmに成膜し、しかる後紫外線を照射
して硬化させ絶縁層を形成する。
基板と前記アクティブマトリックス基板の両基板の電極
表面上に下記のような組成の混合物をスピンナー塗布
し、厚みを約0.5μmに成膜し、しかる後紫外線を照射
して硬化させ絶縁層を形成する。
塗布組成は、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト10部,2−ヒドロキシエチルアクリレート10部,アクリ
ルオリゴマー(東亜合成化学(株)製「M−1200」)25
部,光硬化開始剤としてメルク社製「ダロキュアー117
3」を0.5部である。
ト10部,2−ヒドロキシエチルアクリレート10部,アクリ
ルオリゴマー(東亜合成化学(株)製「M−1200」)25
部,光硬化開始剤としてメルク社製「ダロキュアー117
3」を0.5部である。
この絶縁層を設けた2枚の基板を重ね合わせ、ギャッ
プを保持する為に10μmのスペーサを分散させて、注入
口を除いてエポキシ系のシール材でシールして空セルを
製造した。
プを保持する為に10μmのスペーサを分散させて、注入
口を除いてエポキシ系のシール材でシールして空セルを
製造した。
次に前記塗液に液晶としてBDH社製「E−7」を50部
混入し均一に溶解させた溶液を、上記方法にて製造した
空セルに注入口から注入しぃ、紫外線を照射して液晶樹
脂複合体を硬化せしめ、注入口を封止して液晶表示素子
を作成した。この液晶表示素子は、電圧を印加しない状
態で散乱状態で、電圧を印加すると透明状態となった。
駆動電圧AC5Vにて駆動させたところ、投射系でのコント
ラスト比は100であり、この液晶表示素子を60℃にて500
時間経過した後も同様の特性を保っていた。
混入し均一に溶解させた溶液を、上記方法にて製造した
空セルに注入口から注入しぃ、紫外線を照射して液晶樹
脂複合体を硬化せしめ、注入口を封止して液晶表示素子
を作成した。この液晶表示素子は、電圧を印加しない状
態で散乱状態で、電圧を印加すると透明状態となった。
駆動電圧AC5Vにて駆動させたところ、投射系でのコント
ラスト比は100であり、この液晶表示素子を60℃にて500
時間経過した後も同様の特性を保っていた。
(比較例) 実施例1と同様の基板を用い、電極上の絶縁層を形成
しないパネルを作成したところ、初期の性能は実施例1
と同程度であったが、この液晶表示素子を60℃にて250
時間経過した後には、AC5Vで駆動させるコントラスト比
は10と低下した。
しないパネルを作成したところ、初期の性能は実施例1
と同程度であったが、この液晶表示素子を60℃にて250
時間経過した後には、AC5Vで駆動させるコントラスト比
は10と低下した。
発明の効果 本発明の液晶表示素子では、液晶材料として液晶が樹
脂マトリックス中に分散保持されるか、もしくは樹脂マ
トリックスが液晶材料中に粒子状またはネットワーク状
に存在する液晶樹脂複合体を用い、電極上に絶縁層を設
けることにより、コントラストの低下や駆動電圧の増加
を大幅に抑制することができる。
脂マトリックス中に分散保持されるか、もしくは樹脂マ
トリックスが液晶材料中に粒子状またはネットワーク状
に存在する液晶樹脂複合体を用い、電極上に絶縁層を設
けることにより、コントラストの低下や駆動電圧の増加
を大幅に抑制することができる。
また、この絶縁層を該液晶樹脂複合体で用いる樹脂マ
トリックスと同一の組成のものを用いることにより、該
液晶樹脂複合層との密着性高め、信頼性を大幅に向上さ
せることができる。
トリックスと同一の組成のものを用いることにより、該
液晶樹脂複合層との密着性高め、信頼性を大幅に向上さ
せることができる。
さらに、アクティブマトリックス基板においては、能
動素子と画素電極間のモレ電界による液晶の異常配向が
問題になっているが、この能動素子と画素電極間の間隙
を該絶縁層もしくは該樹脂マトリックスにてうめてやる
ことにより、このモレ電界もしくは横電界による影響を
液晶がうけることなく、従来問題になっていた月形のド
メインの発生がなくなり、シャープな表示が得られると
ともに、コントラストの増加が図れる。
動素子と画素電極間のモレ電界による液晶の異常配向が
問題になっているが、この能動素子と画素電極間の間隙
を該絶縁層もしくは該樹脂マトリックスにてうめてやる
ことにより、このモレ電界もしくは横電界による影響を
液晶がうけることなく、従来問題になっていた月形のド
メインの発生がなくなり、シャープな表示が得られると
ともに、コントラストの増加が図れる。
また本発明の液晶表示素子を用いて投射型のプロジェ
クションテレビを組むことにより、信頼性が高く、明る
くコントラストの高い画像表示が得られる。
クションテレビを組むことにより、信頼性が高く、明る
くコントラストの高い画像表示が得られる。
第1図は本発明の液晶表示素子の概略を示す断面図であ
る。 1……アクティブマトリックス基板、2……画素電極、
3……能動素子、4……絶縁層、5……液晶樹脂複合
体、6……対向電極用基板、7……対向電極、8……能
動素子と画素電極との間隙部分。
る。 1……アクティブマトリックス基板、2……画素電極、
3……能動素子、4……絶縁層、5……液晶樹脂複合
体、6……対向電極用基板、7……対向電極、8……能
動素子と画素電極との間隙部分。
Claims (2)
- 【請求項1】上下2枚のうち少なくとも一方が透明な電
極基板であり、前記電極基板のうち一方が画素電極、能
動素子および信号線よりなるアクティブマトリックス基
板で、これら2枚の電極基板の間に液晶材料として液晶
が樹脂マトリックス中に分散保持されるかまたは樹脂マ
トリックスが液晶材料中に粒子状もしくはネットワーク
状に存在する液晶樹脂複合体を挟持してなる液晶表示素
子において、前記画素電極と前記能動素子または前記信
号線との間隙を絶縁物で満たしたことを特徴とする液晶
表示素子。 - 【請求項2】上下2枚のうち少なくとも一方が透明な電
極基板であり、これら2枚の電極基板の間に液晶材料と
して液晶が樹脂マトリックス中に分散保持されるかまた
は樹脂マトリックスが液晶材料中に粒子状もしくはネッ
トワーク状に存在する液晶樹脂複合体を挟持してなる液
晶表示素子において、少なくとも一方の電極上に前記樹
脂マトリックスからなる絶縁層を設けたことを特徴とす
る液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2319026A JP2912706B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 液晶表示素子 |
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-
1990
- 1990-11-21 JP JP2319026A patent/JP2912706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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