JP2912444B2 - パラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウムの製造方法 - Google Patents

パラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウムの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 パラ過ヨウ素酸ナトリウムはメタ過ヨウ素酸ナトリウ
ムの製造に用いられる。また、メタ過ヨウ素酸ナトリウ
ムは、アルデヒドでんぷんの製造等に用いられる有用な
化合物である。
本発明はパラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウムの製造法
に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
ヨウ素酸ナトリウムをアルカリ条件下、塩素により酸
化し、パラ過ヨウ素酸ナトリウムを得る方法としてInor
ganic Synthesis Collective Vol.I,p.168〜171(19)
がある。この方法では、所定の水酸化ナトリウム水溶液
中にヨウ素酸ナトリウムを懸濁又は溶解させ、煮沸条件
で急速に塩素を流入することによりパラ過ヨウ素酸ナト
リウムを得ている。
この条件で生成するパラ過ヨウ素酸ナトリウムは三ナ
トリウム塩であり、この結晶は微細であるために、濾過
操作等による分離が困難である。この方法では、操作性
の良好なパラ過ヨウ素酸の二ナトリウム塩を選択的に得
ることができない。
また、塩素による酸化雰囲気下、高温かつ強アルカリ
条件下でのヨウ素酸アルカリ金属塩の酸化反応では、通
常の耐食性材料を使用することができない。そのため、
汎用な材料からなる多目的反応器で容易にパラ過ヨウ素
酸ナトリウムを製造することができない。
本発明は、ヨウ素酸ナトリウムを塩素により酸化し、
パラ過ヨウ素酸ナトリウムを得る方法において、穏和な
反応条件下で、かつ、パラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウ
ムを選択的に製造することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、これらの問題点を解決するために鋭意
検討した結果、塩素酸化する際に、予め炭酸ナトリウム
等を添加した後に、水酸化ナトリウムを連続添加し、pH
を7〜10に調製することが有効であることを見出し、本
発明を完成するに至った。
すなわち、ヨウ素酸ナトリウムを塩素により酸化して
パラ過ヨウ素酸ナトリウムを得る方法において、予め、
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸水素二ナトリウムのうち選ばれた1種
類以上の化合物を添加した後に、水酸化ナトリウムを連
続的に添加し、塩素による酸化時のpHを7〜10の間に調
製することを特徴とするパラ過ヨウ素酸ナトリウムの製
造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、原料のヨウ素酸ナトリウムは、ヨウ素を塩素酸
ナトリウム水溶液中で酸化することにより得ることがで
きるということがInorganic Synthesis Collective Vo
l.I,p.168〜171(19)に記載してある。
本発明では、これを改良し、具体的には以下のように
調製する。
塩素酸ナトリウムの量は、ヨウ素分子1モルに対し
て、1.8〜2.4モル用いることが好ましく、2.4モルを越
えても、反応の効率に差がなく、経済的ではない。
ヨウ素の酸化を行うためには、酸を添加する必要があ
る。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸
等を用いることができる。
酸の添加量は、ヨウ素分子1モルに対して、通常0.1
〜10モル%、好ましくは、0.5〜5モル%である。
反応温度は、55℃以上が望ましく、反応時間は反応温
度により異なるが、1.0〜3.0時間である。得られるヨウ
素酸ナトリウム水溶液の濃度を10〜50重量%になるよう
に調製する。
前記ヨウ素酸ナトリウム水溶液、又は、別に、精製し
たヨウ素酸ナトリウムを上記濃度になるように水に溶解
させた水溶液を用いて、パラ過ヨウ素酸ナトリウムを製
造する。
ヨウ素酸ナトリウム水溶液のpHが低すぎる場合は、所
定のpHになるように塩基で調製を行う。所定のpHとは、
ヨウ素酸ナトリウムを塩素で酸化する際に適するpHのこ
とであり、7〜10の間である。
pHの調製に用いる塩基は、炭酸水素ナトリウム、炭酸
ナトリウム等の炭酸塩、リン酸二水素ナトリウム、リン
酸水素二ナトリウム等のリン酸塩のうち選ばれた1種類
以上の塩、及び水酸化ナトリウムである。これらの形状
は、固体又は水溶液である。このpH調製の時期は、昇温
して塩素による酸化反応を開始する前までに行えばよ
い。塩素による酸化反応は、pHが7〜10を保持するよう
に、水酸化ナトリウムと塩素を連続的に添加しながら行
う。
また、このpH範囲を保持し易くするために、炭酸水素
ナトリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩やリン酸二水素
ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム等のリン酸塩のう
ち、1種類以上の塩を、予め添加する。
これら塩の添加量は、ヨウ素酸ナトリウム1モルに対
して、0.2〜2.0モルが望ましい。
酸化反応の温度は、50℃以上、好ましくは、70℃以上
である。水溶液中での反応であるため、反応温度は、水
溶液の沸点までで行うことが望ましいが、加圧すること
によって、それ以上の温度でも反応することができる。
連続的に添加する水酸化ナトリウムは、水溶液で用い
ることが望ましい。水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、
低すぎると生産性が低下するため20重量%以上が望まし
い。もちろん、操作性に問題なければ、固体の状態でも
添加することができる。
添加する水酸化ナトリウムの量は、前記塩類の添加量
によっても異なるが、ヨウ素酸ナトリウム1モルに対し
て3.0〜6.0モル程度が好ましい。
この量が3.0モル未満では、ヨウ素酸ナトリウムの転
化率が低下し、パラ過ヨウ素酸ナトリウムの収率が低下
し、好ましくない。また、6.0モルを越えて使用して
も、収率の向上はない。
塩素量は、添加する塩基の量によって異なるため一概
には言えない。塩素の導入は、塩基の添加を終了した時
点で終了する。
塩素による酸化反応終了後、析出するパラ過ヨウ素酸
ナトリウムを濾過することにより結晶を得ることができ
る。
本発明における方法では、パラ過ヨウ素酸ナトリウム
は、選択的に二ナトリウム塩として得られる。この二ナ
トリウム塩は、従来技術で得られる三ナトリウム塩と比
較して、結晶性がよく、操作性が良好である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。以下に
おいて、「%」は、特記する以外はモル基準である。
なお、パラ過ヨウ素酸ナトリウムの定量は、ヨウ素滴
定によった。
実施例1 ヨウ素酸ナトリウム15.0g(0.10モル)を水112.5gに
懸濁させた。炭酸水素ナトリウム8.4g(0.10モル)を添
加し、90℃に昇温した。昇温後、35重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液45.7g(0.40モル)を30分間で添加しなが
ら、pH8.0を保持するように塩素を導入した。水酸化ナ
トリウム水溶液の添加終了と同時に塩素の添加を止め、
30℃まで冷却した。
析出する結晶を濾過し、水により充分に洗浄し、乾燥
し、パラ過ヨウ素酸ナトリウムの結晶27.1gを得た。
この結晶の純度は99.0%であり、パラ過ヨウ素酸三水
素二ナトリウムの収率は、99.0%であった。
実施例2 実施例1において、炭酸水素ナトリウム8.4g(0.10モ
ル)を炭酸ナトリウム10.6g(0.10モル)及び、塩素導
入時のpHを0.9に変えた以外、全く同様に操作して、パ
ラ過ヨウ素酸ナトリウムの結晶27.0gを得た。
この結晶の純度は、99.2%であり、パラ過ヨウ素酸三
水素二ナトリウムの収率は、98.5%であった。
実施例3 実施例1において、炭酸水素ナトリウム8.4g(0.10モ
ル)をリン酸水素二ナトリウム14.2g(0.10モル)に代
えた以外、全く同様に操作して、パラ過ヨウ素酸ナトリ
ウムの結晶26.9gを得た。この結晶の純度は、99.0%で
あり、パラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウムの収率は、9
7.9%であった。
比較例1 実施例1において、35重量%水酸化ナトリウム水溶液
の量を増して塩素導入時のpHを13.0に変えた以外、全く
同様に操作して、パラ過ヨウ素酸ナトリウムの結晶29.2
gを得た。
この結晶の純度は、90.3%であり、パラ過ヨウ素酸三
水素二ナトリウムの収率は、97.0%であった。
比較例2 実施例3において、塩素導入時のpHを6.0とした以
外、全く同様に操作して、パラ過ヨウ素酸ナトリウムの
結晶12.4gを得た。
この結晶の純度は、99.0%であり、パラ過ヨウ素酸三
水素二ナトリウムの収率は、45.1%であった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来技術では不可能であった選択的
にパラ過ヨウ素酸三水素二ナトリウムを得ることができ
る。そのため、結晶の操作性も良好である。
また、この際の反応条件が穏和でであるために、グラ
スライニングのような汎用材料からなる多目的反応器
で、容器にパラ過ヨウ素酸ナトリウムを製造することが
できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨウ素酸ナトリウムを塩素により酸化して
    パラ過ヨウ素酸ナトリウムを得る方法において、予め、
    炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸二水素ナ
    トリウム、リン酸水素二ナトリウムのうち選ばれた1種
    類以上の化合物を添加した後に、水酸化ナトリウムを連
    続的に添加し、塩素による酸化時のpHを7〜10の間に調
    製することを特徴とするパラ過ヨウ素酸ナトリウムの製
    造方法。
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