JP2912435B2 - N―ホスホノメチルグリシンの製造方法 - Google Patents

N―ホスホノメチルグリシンの製造方法

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JP2912435B2 JP24282890A JP24282890A JP2912435B2 JP 2912435 B2 JP2912435 B2 JP 2912435B2 JP 24282890 A JP24282890 A JP 24282890A JP 24282890 A JP24282890 A JP 24282890A JP 2912435 B2 JP2912435 B2 JP 2912435B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、N−アルキル−N−(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノメチルホスホン酸の同時酸化及び脱アルキル
化によってN−ホスホノメチルグリシンを製造する方法
に関する。特に本発明は、高収率で反応副生成物を比較
的含まないN−ホスホノメチルグリシン製造される比較
的簡単な方法に関する。
〔従来の技術〕
グリホセート(glyphosate)の一般的な名前でも知ら
れているN−ホスホノメチルグリシンは、種々の雑草及
び穀物を制御するのに有用な非常に効果的で商業的に重
要な植物性毒素(phytotoxicant)である。極めて多種
類の多年性及び一年生の草及び広葉樹の葉に適用して希
望の制御を行うのに用いられる。工業的用途には、保存
地区及び他の非農業的地区の道路際、水路及び送電線に
沿った雑草の制御が含まれる。通常グリホセートは、グ
リホセートの陰イオン形を溶液中、好ましくは水中で維
持する種々の塩の形で除草剤組成物中に配合される。
商業的に重要なため、グリホセートを製造するため多
くの方法が発表されている。グリホセートを製造する一
つの方法は、米国特許第3,927,080号明細書にゲルトナ
ー(Gaertner)によって記載されている。ゲルトナーは
N−t−ブチル−N−ホスホノメチルグリシン又はその
エステルを酸性条件下で加水分解するグリホセートの製
造について記述している。
欧州特許第0,055,695号明細書には、N−置換N−ホ
スホノメチルグリシンの窒素原子から置換基を触媒を用
いた水素添加分解により分離する方法が記載されてい
る。N−置換基は、水素添加分解開裂に適した1−アリ
ールアルキル基として記載されている。水素添加分解工
程は、白金又はパラジウムを硫酸バリウムの上に有する
如き触媒の存在下で行われる。アミンの炭素・窒素結合
の化学は最近の膨大な研究の主題になっている。例え
ば、村橋及び渡辺は第三アミンと水との金属触媒反応
を、J.Amer.Chem.Soc.,101,7429(1979)に発表した
「第三アミンと水とのパラジウム触媒加水分解」と題す
る論文中に記述している。この文献には、第三アミンの
触媒による酸化はパラジウム触媒を用いて一般に効果的
に進行し、第二アミン及びカルボニル化合物を与えるこ
とが報告されている。
グリホセートを製造する別の方法が、米国特許第3,96
9,398号明細書にハーシュマン(Hershman)により記述
されている。その方法では、N−ホスホノメチル−イミ
ノ二酢酸が触媒により酸化され、グリホセートを生成し
ている。
金属触媒を用いたグリホセートの製造方法は米国特許
第4,442,041号明細書に記載されている。この特許は、
[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルホスホ
ン酸のジエチルエステルを、酸化亜鉛又は酸化カドミウ
ムの如き触媒の存在下でN−ホスホノメチルグリシンへ
転化する方法を教示している。記載された方法は次の工
程からなる: 1)酸素を含まない雰囲気中で[ビス(2−ヒドロキシ
エチル)アミノ]メチルホスホン酸のジエチルエステル
を、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群か
ら選択されたアルカリ金属水酸化物と、酸化亜鉛及び酸
化カドミウムからなる群から選択された触媒及び溶媒と
しての水の存在下で、高い温度及び圧力で、反応を完結
させるのに充分な時間反応させ、そして 2)形成された生成物を酸性化する。
この方法は、記載された一つの例としてグリホセート
の僅か33.1%の収率しか与えない。この低い収率は大部
分競争反応により副生成物が形成するためであると思わ
れる。両方の2−ヒドロキシエチル側鎖の酸化は、N−
ホスホノメチルイミノ二酢酸(NP−IDA)を与えるであ
ろう。我々の研究では、これは実際に、本明細書の例12
に例示した従来の方法により製造された混合物の主成分
であると思われる。一方、これら両方の側鎖の脱アルキ
ル化は、アミノメチルホスホン酸を生ずるであろう。そ
れに対し、グリホセートを生成させるためには、一方の
側鎖の脱アルキル化と共に他方の酸化を必要とする。従
って、グリホセートの収率は、それらの競争反応の間の
バランスによると思われる。
置換又は非置換N−アルキル基がN−アルキル−(2
−ヒドロキシエチル)アミノメチル−ホスホン酸(今後
NNAMP酸と呼ぶ)から除去されると同時に、2−ヒドロ
キシエチル基がアルカリ性条件下で何等触媒を入れるこ
となく酸化される方法が今度発見された。
米国特許第4,442,041号の教示とは驚く程対照的に、
記載された重金属触媒を除外すると、反応を他の点では
同様な条件下で操作しても、グリホセートの収率が記載
された収率よりもかなり増大することが新たに見出され
た。実地例12は触媒を入れた場合及び入れない場合につ
いての[ビス(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]メチ
ルホスホン酸の二ナトリウム塩についての詳細な研究を
示しており、触媒を入れない条件でグリホセートの収率
が実質的に増大したことを示している。触媒を入れない
方法は、米国特許第4,442,041号に報告されているN−
ホスホノメチルグリシンの収率が最大33%であるのに対
して、50%を超えるN−ホスホノメチルグリシンの収率
を一貫してして与えることが見出されている。
触媒を用いない場合に収率が改良されることの他に、
そのような触媒を用いないことによる環境(及び経済
性)に対する明確な利点も存在する。そのような反応で
は、廃棄物流中に幾らかの触媒が必然的に含まれる。そ
のような重金属を完全に除去することは容易に達成でき
ず、汚染物として環境中へ廃棄されることが屡々ある。
〔本発明についての記述〕
本発明は、約200℃より高い温度へ、N−アルキル基
が次の式で表されるN−アルキル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−アミノメチルホスホン酸の二アルカリ金属
塩を加熱することからなるN−ホスホノメチルグリシン
のアルカリ金属塩の製造方法を与える: 〔式中、R1、R2、R3、及びR4は、独立に、水素、C1-6
ルキル、ベンジル、アリール、置換アリール、からなる
群から選択され、R3、及びR4は独立に、ハロゲン、OH、
C1-4アルコキシ、アリールオキシ、SH、C1-4アルキルチ
オ、アリールチオ、−NR5R6(式中、R5及びR6は独立
に、水素、C1-4アルキル及びアリールから選択される)
からなる群から選択することもでき、但しR3及びR4は両
方共−OH又は−SHではないものとする〕。
本発明の反応の一つの特徴は、オレフィン副生成物の
生成である。他のβ−置換基の一つが、窒素、酸素又は
硫黄の如きヘテロ原子である場合、オレフィン副生成物
は一時的なものであり、異なった形で除去することがで
きる。
反応は、出発材料の脱アルキル化と、2−ヒドロキシ
エチル基の対応するカルボン酸基への同時酸化からな
る。2−ヒドロキシエチル基は適当な置換基の加水分解
によりその場で生成させることができることが分かる。
ここで用いられる用語「ハロゲン」には、その種類の
全てのもの、即ち、塩素、フッ素、臭素、及び沃素が含
まれる。
ここで用いられる用語「アリール」には、フエニル、
ナフチル、ビフエニル、又は低級アルキル、低級アルコ
キシ、メチレンジオキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
C1-4ハロアルキル、及びアルキルチオからなる群から独
立に選択された1〜3個の置換基で置換されたフエニ
ル、ナフチル、又はビフエニルの如き基が含まれる。
置換フエニル基の例は、置換がオルト、メタ、又はパ
ラ位置にあるモノ置換フエニル、例えば、メチルフエニ
ル、ブチルフエニル、メトキシフエニル、ブトキシフエ
ニル、フルオロフエニル、クロロフエニル、ブロモフエ
ニル、アイオドフエニル、トリフルオロメチルフエニ
ル、ニトロフエニル、メチルチオフエニル、ブチルチオ
フエニル、シアノフエニル、エトキシカルボニルフエニ
ル等、置換基が同じか又は異なり、フエニル環の2、
3、4、5、又は6の位置にあるジ−及びトリ−置換フ
エニル基、例えば、ジクロロフエニル、ジメチルフエニ
ル、メチルクロロフエニル、エチルフルオロフエニル、
ジブトキシフエニル、ブチルニトロフエニル、メチルチ
オクロロフエニル、ジエチル−チオフエニル、トリメチ
ルフエニル、トリクロロフエニル、トリブチルフエニ
ル、エチルジクロロフエニル等である。
置換ナフチル基の代表的な基には、メチルナフチル、
ニトロナフチル、ブロモナフチル、ジメチルナフチル、
ジフルオロナフチル、トリメチルナフチル等が含まれ
る。
置換ビフエニル基の代表的な基には、メチルビフエニ
ル、ニトロビフエニル、ブロモビフエニル、ジメチルビ
フエニル、ジフルオロビフエニル、トリメチルビフエニ
ル等が含まれる。
ここで用いられる用語アリールオキシには、上記式の
酸素結合によって結合された場合の上記アリール基が含
まれ、同様にここで用いられる用語アリールチオには、
上記式へ硫黄結合によって結合された場合の上記アリー
ル基が含まれる。
ここで用いられる用語アルキルチオには、硫黄結合に
よって上記式へ結合された場合の上記アルキル基が含ま
れる。
本発明の範囲内に含まれる−NR5R6の典型的な例は、
ジメチルアミン、メチルエチルアミノ、フエニルメチル
アミノ、ジエチルアミノ等である。
NNAMPの特に好ましい例は、「N−アルキル」基が2
−ヒドロキシエチル基であるものである。上で述べたよ
うに、本発明の方法によって、米国特許第4,442,041号
の方法を用いた場合よりも遥かに大きな割合でグリホセ
ートを製造することができる。このことは下の実施例12
に詳細に示されている。
反応混合物中のアルカリ金属塩基対NNAMP酸当量のモ
ル比は、一般にNNAMP1モルに対し、約3〜12モル以上の
アルカリ金属塩基の範囲にある。本発明の好ましい態様
として、NNAMP塩はその場で形成され、アルカリ金属塩
基対NNAMP酸のモル比は、約4:1〜10:1、好ましくは約4:
1〜6:1の範囲にある。予め形成された塩が使用される場
合には、それに対応して夫々減少させた比率が適切であ
る。
NNAMPの二アルカリ金属塩は、NNAMPと適当な量の塩基
とを一緒にしてその塩を予め形成させることにより与え
ることができる。次にその予め形成した塩を、本発明で
用いるための水又は水性塩基に添加してもよい。別法と
して、希望のアルカリ金属塩は、NNAMP酸又はNNAMP酸の
加水分解可能な誘導体と、適当な量のアルカリ金属塩基
とを一緒にすることによりその場で形成してもよい。
用いられるNNAMPの塩はアルカリ金属塩である。本発
明の方法では、ナトリウム塩を用いるのが好ましい。
上述の如く、本発明の方法で用いられるNNAMPのアル
カリ金属塩は、NNAMP又はNNAMPの加水分解可能な誘導体
から誘導される。本発明の方法は比較的強い塩基性条件
下で上昇させた温度で行われるので、多くの種々の加水
分解可能なNNAMP誘導体を用いることができる。そのよ
うな誘導体は、本発明により水性塩基と一緒にすると、
加水分解が行われて希望のアルカリ金属塩を形成するの
で用いることができる。そのようなNNAMP誘導体の例
は、エステル、アミド、強酸塩、チオエステル、及びそ
れらの混合物である。NNAMPの上記加水分解可能な誘導
体の典型的な例は、例えばフランツ(Franz)による米
国特許第3,799,758号明細書(その特許は参考のためこ
こに入れてある)の如き従来法で知られている。
本発明の方法で製造されるN−ホスホノメチルグリシ
ンの塩は、当分野でよく知られているように、例えば鉱
酸で酸性化することにより酸であるN−ホスホノメチル
グリシンへ容易に転化される。
本発明の方法は、広い範囲の温度に亙って、典型的に
は約200℃より高い範囲で進行するので、本発明の方法
を約250℃〜約350℃の範囲で操作するのが好ましい。一
般的に、本発明の方法の操作温度範囲の上限は、反応混
合物に用いられた材料の熱的安定性に依存する。
本発明の方法では、水が適当な手段により、典型的に
は反応温度での水蒸気圧より高い圧力を反応混合物に対
し維持することにより、反応混合物中に維持される。好
ましい方法として、これはオートクレーブ中で反応させ
ることにより行われる。
本発明の方法でアルカリ金属塩の形で用いられるNNAM
Pは、既知の方法により得ることができる。例えば、イ
ラニ(Irani)その他による米国特許第3,288,846号及び
メドリツェル(Noedritzer)その他によるJ.Org.Chem.,
31.1603(1966)参照。そこに記載された反応は、本発
明の方法で用いられる第三アミンを与えるのに容易に用
いることができる。
〔実施例〕
次の実施例は本発明の方法を例示するためのものであ
り、本発明を何等限定するものてはない。
実施例1 100mlのモネル(Monel)オートクレーブ中に2.17g(1
1.0mM)のN−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプ
ロピルアミノメチルホスホン酸、及び50.3%溶液のNaOH
13.1g(165mM)を入れ、濃厚なペーストを与えた。容
器を密封し、250℃へ加熱した。この温度で2時間殆ど
目に見える反応が起きなかった後、温度を300℃へ上昇
させ、そこで3時間保持した。この時間中、反応容器の
内部圧力は、反応中のガスの発生の結果として1.7×106
N/m2から3.4×106N/m2へ上昇した。これらの容器を室温
へ冷却し、残留内部圧力を解放した。反応混合物は白色
固体の濃厚なスラリーからなっていた。混合物を10mlの
水で希釈し、165mMのHClを添加して中和した。得られた
溶液を濃縮乾固した。残留物を濃HCl中に取り、沈澱し
たNaClを過して除去した。残留液を濃縮し、次にイ
オン交換クロマトグラフ〔ダウエックス(Dowex)50x8
−400〕により精製した。クロマトグラフにより次のも
のが分離された:0.85g(45%)のN−ホスホノメチルグ
リシン(NMR、D2O)δ4.10(s、2H)、3.23(d、J=
12Hz、2H);0.26g(11%)のN−イソプロピル−N−ホ
スホノメチルグリシン(NMR、D2O)δ4.13(s、2H)、
3.96(Sept.、J=7Hz、1H)、3.40(d、J=12Hz、2
H)、1.35(d、J=7Hz、6H);0.26g(22%)のアミノ
メチルホスホン酸(NMR、D2O)δ3.08(d、J=12Hz、
2H);及び0.36g(22%)のN−イソプロピルアミノメ
チルホスホン酸(NMR、D2O)δ3.50(Sept.、J=7Hz、
1H)、3.13(d、J=12Hz、2H)、1.33(d、J=7H
z、6H)。全ての収率は出発材料の量に基づいている。
実施例2 100mlのモネルオートクレーブ中で2.30g(11.7mM)の
N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミ
ノメチルホスホン酸、及び3.73g(93.0mM)の乾燥粉末N
aOHを混合した。反応物を一緒によく混合した。反応容
器をN2でフラッシュし、混合物を315℃へ3時間加熱し
た。315℃で加熱している期間中に、容器中の内部圧力
は、5×105N/m2から1.3×106N/m2へ上昇した。加熱期
間が終わった時、発生した過剰の圧力を解放し、8mlの
水を導入した。反応の温度を300℃に3時間維持し、そ
の間に内部圧力は、3.1×106N/m2から3.9×106N/m2へ上
昇した。次に容器を室温へ冷却し、残留圧力を解放し
た。反応混合物を水で希釈し、93mMのHClで中和した。
この溶液を濃縮乾固した。残留物を濃HCl中に取り、沈
澱したNaClを過して除去した。液を濃縮し、イオン
交換クロマトグラフ(ダウエックス50x8−400)により
精製し、1.03g(52.0%)のN−ホスホノメチルグリシ
ン及び0.32g(13.0%)のN−イソプロピル−N−ホス
ホノメチルグリシンを生じた。
実施例3 100mlのモネルオートクレーブへ2.08g(11.4mM)のN
−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチ
ルホスホン酸、及び3.63g(91mM)の乾燥粉末NaOHを入
れた。両方の粉末をよく混合した。この混合物に1mlの
水を添加し、湿り気が混合物全体に均一に分布するまで
混合した。次に反応容器をN2でフラッシュし、密封し、
そして315℃へ2時間半加熱した。容器が315℃に達した
時、2.2×106N/m2の内部圧力が確立していた。加熱期間
が終わるまでにその圧力は3.5×106N/m2へ上昇した。こ
の点までに発生した過剰の圧力を解放し、更に9mlのH2O
を導入した。反応温度を300℃に調節し、それによって
4.3×106N/m2の内部圧力を生じた。300℃で5時間加熱
した後、内部圧力は4.6×106N/m2に達した。反応物を室
温へ冷却し、その点で残留圧力を解放した。反応混合物
を水で希釈し、91mMのHClで中和した。溶液を乾燥する
までストリップした。残留物を濃HCl中に取り、沈澱し
たNaClを過して除去した。過を濃縮し、イオン交換
クロマトグラフにより精製し、最初の材料に基づいて0.
38g(20%)のN−ホスホノメチルグリシンを生じた。
実施例4 100mlのモネルオートクレーブへ1.88g(11.4mM)の4
−エチル−2−ヒドロキシ−2−オキソ−テトラヒドロ
−4H−1,4,2−オキサザホスホリン、及び3.63g(91mM)
の乾燥粉末NaOHを入れた。それら粉末を混合し、一緒に
よく粉砕した。この混合物に1mlの水を添加し、一緒に
したものをよく混合し、粘稠性の固体を与えた。容器を
N2でフラッシュし、密封し、315℃へ加熱した。この温
度で2.2×106N/m2の自然発生的圧力が発生した。温度を
315℃に3時間維持した。この期間中、反応によって生
じた圧力を注意深く通気して約2.4×106N/m2の水準に維
持した。更に7mlのH2Oを導入し、反応を300℃に加熱し
た(初期圧力3.1×106N/m2)。300℃で3時間加熱した
期間中に、圧力は3.9×106N/m2へ上昇した。室温へ冷却
した後、残留圧力を解放した。反応混合物を水で希釈
し、91mMのHClで中和し、濃縮して乾燥した。残留物を
濃HCl中に取り、沈澱したNaClを過して除去した。
液を濃縮し、次にイオン交換クロマトグラフ(ダウエッ
クス40x8−400)により精製し、0.59g(30.7%)のN−
ホスホノメチルグリシンを生じた。
実施例5 100mlのモネルオートクレーブ反応器へ[ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)アミノ]メチルホスホン酸(4.0g、0.
02モル)及び40%溶液の水酸化ナトリウム(0.8g、0.2
モル)と水(12g)を入れた。オートクレーブを窒素で
追出し、混合物を270℃で60分間加熱した。冷却した反
応混合物を水で希釈し、HClを用いて酸性化し、水を蒸
発させて油状の固体を得た。混合物を37%HCl(100ml)
中で5分間撹拌し、次に過して沈澱したNaClを除去し
た。溶媒を蒸発させ、ダウエックス50x8−400イオン交
換樹脂による中圧液体クロマトグラフにより分離し、N
−ホスホノメチルイミノ二酢酸(1.7g、37.3%)、N−
ホスホノメチルグリシン(1.8g、53.5%)、及びアミノ
メチルホスホン酸(0.2g、8.9%)を与えた。それらの
化合物は純粋標準物に比較してH NMRスペクルトにより
同定した;N−ホスホノメチルイミノ二酢酸:H NMR(D
2O)δ4.2(s、4H)、3.5(d、J=12.0Hz、2H).N−
ホスホノメチルグリシン:1H NMR(D2O)3.8(s、2
H)、3.2(d、J=12.0Hz、2H).アミノメチルホスホ
ン酸:H NMR(D2O)3.1(d、J=12.0Hz、2H)。
次の実施例6〜11では、実施例5の手順を、特に指示
した点を除き繰り返した。
実施例6 実施例5に記載の手順に従い、2−ヒドロキシ−2−
オキソ−テトラヒドロ−4H−1,4,2−オキサザホスホリ
ン−4−エタノール(3.0g、0.016モル)を、40%溶液
の水酸化ナトリウム(6.1g、0.15モル)と水(9.0%)
の中で270℃で120分間加熱した。操作によりN−ホスホ
ノメチルイミノ二酢酸(1.0g、29.5%)、N−ホスホノ
メチルグリシン(1.4g、52.9%)、及びアミノメチルホ
スホン酸(0.24g、13.6%)を与えた。
実施例7 [ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルホス
ホン酸二ナトリウム塩一水和物(10.0g、0.04モル)
を、40%溶液の水酸化ナトリウム(6.4g、0.16モル)と
水(10.0g)の中で270℃で130分間反応させた。反応混
合物は、N−ホスホノメチルイミノ二酢酸(2.76g、33.
2%)、N−ホスホノメチルグリシン(2.68g、51.2
%)、及びアミノメチルホスホン酸(0.56g、10.2%)
を与えた。
実施例8 [ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルホス
ホン酸二ナトリウム塩−水和物(4.0g、0.016モル)
を、85%の水酸化カリウム(15.0g、0.23モル)と一緒
に250℃で75分間加熱した。生成物の分離により、N−
ホスホノメチルグリシン(0.31g、12.6%)、及びアミ
ノメチルホスホン酸(1.0g、60.0%)を与えた。
実施例9 実施例5の手順に従い、[ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ]メチルホスホン酸二ナトリウム塩三水和物
(2.0g、0.007モル)を、20%溶液の水酸化カリウム
(1.5g、0.02モル)と水酸化ナトリウム(1.1g、0.03モ
ル)と水(10.0g)の中で250℃で60分間加熱した。生成
物の分離により、N−ホスホノメチルグリシン(0.57
g、50.4%)、及びアミノメチルホスホン酸(0.14g、1
8.7%)を与えた。
実施例10 [ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルホス
ホン酸二ナトリウム塩(1.6g、0.006モル)を、11.5%
溶液の水酸化ナトリウム(1.5g、0.04モル)と水(10.0
g)の中で270℃で90分間加熱した。操作により、N−ホ
スホノメチルグリシン(0.56g、51.4%)、及びアミノ
メチルホスホン酸(0.30g、41.5%)を与えた。
実施例11 [ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルホス
ホン酸二ナトリウム塩三水和物(2.0g、0.007モル)
を、40%溶液の水酸化カリウム(5.0g、0.8モル)と水
酸化ナトリウム(5.0g、0.125モル)と水(15.0g)の中
で230℃で60分間加熱した。生成物混合物は、N−ホス
ホノメチルイミノ二酢酸(0.30g、19.6%)、N−ホス
ホノメチルグリシン(0.24g、21.1%)、及びアミノメ
チルホスホン酸(0.17g、22.7%)を含んでいた。
実施例12 この実施例は本発明の方法によるものの性能を、同じ
反応で重金属触媒を用いて得られたものと比較する。結
果を下の表1に示す。用いられた手順は、特に記載した
場合を除き、有機反応物として[ビス(2−ヒドロキシ
エチル)アミノ]メチルホスホン酸の二ナトリウム塩を
用いた実施例5のものと本質的に同じであった。
上記結果は、重金属触媒を使用することは−エタノー
ル基を−酢酸基へ酸化するのに明らかに都合がよいこと
を明確に示している。酸化された基はアルカリとの反応
で.除去(脱アルキル化)出来ないので、そのような触
媒が存在すると収率は明らかに著しく減少する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミッチェル ジョエル パルワー アメリカ合衆国ミズリー州セント ルイ ス,オールド ファーム ドライブ 13115 (56)参考文献 特開 昭64−22891(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/38 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属水酸化物を約200℃より高い
    温度で、N−アルキル基が次の式で表されるN−アルキ
    ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチルホス
    ホン酸の二アルカリ金属塩と反応させることからなるN
    −ホスホノメチルグリシンのアルカリ金属塩の製造方
    法: 〔式中、R1、R2、R3、及びR4は、独立に、水素、C1-6
    ルキル、ベンジル、アリール、置換アリール、からなる
    群から選択され、R3、及びR4は独立に、ハロゲン、OH、
    C1-4アルコキシ、アリールオキシ、SH、C1-4アルキルチ
    オ、アリールチオ、−NR5R6(式中、R5及びR6は独立
    に、水素、C1-4アルキル及びアリールから選択される)
    からなる群から選択することもでき、但しR3及びR4は両
    方共−OH又は−SHではないものとする〕。
  2. 【請求項2】N−ホスホノメチルグリシンの塩を酸性化
    してN−ホスホノメチルグリシンを与える工程を更に含
    む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】温度が約250℃〜約350℃の範囲にある請求
    項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属水酸化物塩基が、水酸化ナト
    リウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウムからなる
    群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】二アルカリ金属塩がその場で形成される請
    求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】N−アルキル基がイソプロピルである請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】アルカリ金属水酸化物と、N−アルキル−
    N−(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホン酸
    とを夫々約4:1〜約10:1のモル比で反応させることによ
    り塩がその場で形成される請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】N−アルキル基がイソプロピルである請求
    項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】塩基が水酸化ナトリウムである請求項7に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】N−アルキル基がエチルである請求項7
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】N−アルキル基が2−ヒドロキシエチル
    である請求項7に記載の方法。
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