JP2912416B2 - ワイヤ放電加工方法 - Google Patents
ワイヤ放電加工方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ワイヤ放電加工方法に係り、特に任意の間
隙の２面を同時に加工し得るようにしたワイヤ放電加工
方法に関するものである。
隙の２面を同時に加工し得るようにしたワイヤ放電加工
方法に関するものである。
ワイヤ放電加工は、ワイヤ電極と被加工物との間に間
欠放電を発生させて行われる。
欠放電を発生させて行われる。
第２図（Ａ）に示す如く、ワイヤ電極１を加工軌跡５
に沿って図の上方に向けて移動させると、被加工物９に
は間隙ｌの平行な２つの被加工面8,8′が形成される。
に沿って図の上方に向けて移動させると、被加工物９に
は間隙ｌの平行な２つの被加工面8,8′が形成される。
上記の間隔ｌは加工代であり、いわば放電加工による
切り口の幅寸法である。
切り口の幅寸法である。
上記の加工代ｌは、 ｌ＝Ｄ＋2t で与えられる ただし、D:ワイヤ電極１の直径 t:放電間隙 である。上記の放電間隙ｔは、種々の加工条件、とり
わけ加工エネルギ条件によって定まるが、一般的にはミ
クロンオーダ（例えば50μｍ程度）である。
わけ加工エネルギ条件によって定まるが、一般的にはミ
クロンオーダ（例えば50μｍ程度）である。
従って、プログラムされた軌跡に沿って被加工物９を
加工しようとする場合、ワイヤ電極１を、第２図（Ｂ）
に破線で示すごとく、軌跡４からオフセット量Ofだけ離
れた加工軌跡に沿って移動させることが必要である。
加工しようとする場合、ワイヤ電極１を、第２図（Ｂ）
に破線で示すごとく、軌跡４からオフセット量Ofだけ離
れた加工軌跡に沿って移動させることが必要である。
第２図（Ａ）について説明したように、従来技術の放
電加工における加工代ｌは、ほぼワイヤ電極１の直径Ｄ
によって決まる。
電加工における加工代ｌは、ほぼワイヤ電極１の直径Ｄ
によって決まる。
一方、ワイヤ電極１の直径Ｄは、一般に0.05mmから0.
35mmのものが用いられている。そして、加工特性の上か
らワイヤ電極１の直径Ｄを太くすることはできない。
35mmのものが用いられている。そして、加工特性の上か
らワイヤ電極１の直径Ｄを太くすることはできない。
例えば、プレス金型のポンチとダイのように、オス，
メスを一組とする工具の場合、ワイヤ放電加工で、オ
ス，メスを同時に加工することが望ましい。しかし、プ
レス金型として、ワイヤ電極１の直径Ｄで決まる加工代
ｌより大きな間隙寸法を要求するものがある。
メスを一組とする工具の場合、ワイヤ放電加工で、オ
ス，メスを同時に加工することが望ましい。しかし、プ
レス金型として、ワイヤ電極１の直径Ｄで決まる加工代
ｌより大きな間隙寸法を要求するものがある。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、加工代
ｌを、ワイヤ電極の直径Ｄよりも格段に大きい任意寸法
に設定し得る。ワイヤ放電加工方法を提供することを目
的とする。
ｌを、ワイヤ電極の直径Ｄよりも格段に大きい任意寸法
に設定し得る。ワイヤ放電加工方法を提供することを目
的とする。
上記の目的を達成するために創作した本発明の基本的
な原理を、その１実施例に対応する第１図（Ａ）につい
て説明すると、 軌跡41は、片方の被加工物の被加工面８に一致させて
設定する。
な原理を、その１実施例に対応する第１図（Ａ）につい
て説明すると、 軌跡41は、片方の被加工物の被加工面８に一致させて
設定する。
軌跡42は、他方の被加工物の被加工面８′に一致させ
て設定する。
て設定する。
上記双方の被加工面8,8′から各々オフセット量Ofを
考慮した加工軌跡51,52を設定する。
考慮した加工軌跡51,52を設定する。
そして、ワイヤ電極１は、その軸心が各加工軌跡51,5
2を交互に移動するように位置1aから位置1bへ、さらに1
bから1c、1cから1a、1aから1d、1dから1c、1cから1e、1
eから1dの如く移動させる。すなわち、ワイヤ電極１
を、加工軌跡51,52の間隙Ｗを揺動幅として、揺動させ
ながら加工することにより、所要の加工拡大代Ｌを形成
する。
2を交互に移動するように位置1aから位置1bへ、さらに1
bから1c、1cから1a、1aから1d、1dから1c、1cから1e、1
eから1dの如く移動させる。すなわち、ワイヤ電極１
を、加工軌跡51,52の間隙Ｗを揺動幅として、揺動させ
ながら加工することにより、所要の加工拡大代Ｌを形成
する。
上述の原理に基づく具体的構成として、本発明に係る
放電加工方法は、第１図（Ａ）に示すようにワイヤ電極
１と被加工物９との間に、加工液中で間欠放電を発生さ
せて加工するワイヤ放電加工方法において、 軌跡４にオフセット量Ofを加えた加工軌跡51,52を想
定するとともに、 上記加工軌跡51,52に対して、該加工軌跡51,52と異る
方向の成分を周期的に加えた揺動軌跡７を設定し、 上記揺動軌跡７に沿って前記ワイヤ電極１を移動させ
ることを特徴とする。
放電加工方法は、第１図（Ａ）に示すようにワイヤ電極
１と被加工物９との間に、加工液中で間欠放電を発生さ
せて加工するワイヤ放電加工方法において、 軌跡４にオフセット量Ofを加えた加工軌跡51,52を想
定するとともに、 上記加工軌跡51,52に対して、該加工軌跡51,52と異る
方向の成分を周期的に加えた揺動軌跡７を設定し、 上記揺動軌跡７に沿って前記ワイヤ電極１を移動させ
ることを特徴とする。
ワイヤ電極１を揺動軌跡７に沿って、進行させると、
その揺動軌跡７の揺動幅（Ｗ）だけ加工拡大代が大きく
なる。
その揺動軌跡７の揺動幅（Ｗ）だけ加工拡大代が大きく
なる。
すなわち、加工拡大代Ｌは、 Ｌ＝ワイヤ電極の直径＋放電間隙×２＋揺動幅 となる。
以下、本発明の一実施例を第１図に基づいて説明す
る。
る。
同図において、１はワイヤ電極。1a〜1iはワイヤ電極
１の軸心の位置、41,42は加工面の形状を示す軌跡で、
加工形状に合せ予じめ設定される。51,52は加工軌跡
で、軌跡41,42にオフセット量Ofを加えて設定する。７
は揺動軌跡で、前記各加工軌跡51,52を交互に通るよう
に設定される。９は被加工物で、加工により被加工面8,
8′が形成される。
１の軸心の位置、41,42は加工面の形状を示す軌跡で、
加工形状に合せ予じめ設定される。51,52は加工軌跡
で、軌跡41,42にオフセット量Ofを加えて設定する。７
は揺動軌跡で、前記各加工軌跡51,52を交互に通るよう
に設定される。９は被加工物で、加工により被加工面8,
8′が形成される。
そして、ワイヤ電極１の軸心が、加工軌跡51,52を交
互に通るように、位置1aから位置1bへ、さらに、ワイヤ
電極１の軸心の位置を、1bから1cへ、1cから1aへ、1aか
ら1dへ、1dから1cへの如く移動させ、被加工物９の加工
を行なう。
互に通るように、位置1aから位置1bへ、さらに、ワイヤ
電極１の軸心の位置を、1bから1cへ、1cから1aへ、1aか
ら1dへ、1dから1cへの如く移動させ、被加工物９の加工
を行なう。
すなわち、間隙Ｗを揺動幅として、ワイヤ電極１を揺
動させながら加工することにより、加工拡大代Ｌの加工
を行なうことができる。
動させながら加工することにより、加工拡大代Ｌの加工
を行なうことができる。
なお、上記実施例におけるワイヤ電極１の軸心の軌跡
は、第１図（Ｂ）に示すようになる。ここで、矢印ａの
先端と矢印ｄの先端、矢印ｄの始端（矢印ｃの先端）と
矢印ｆの先端がそれぞれ一致するように、ワイヤ電極１
を移動させると、凹凸のない滑らかな被加工面8,8′を
得ることができる。
は、第１図（Ｂ）に示すようになる。ここで、矢印ａの
先端と矢印ｄの先端、矢印ｄの始端（矢印ｃの先端）と
矢印ｆの先端がそれぞれ一致するように、ワイヤ電極１
を移動させると、凹凸のない滑らかな被加工面8,8′を
得ることができる。
また、ワイヤ電極１の軸心の軌跡を第１図（Ｃ）に示
すように設定してもよい。
すように設定してもよい。
このような加工方法を採用することにより、ワイヤ電
極１の直径と、放電間隙で決まる加工代ｌより大きい任
意の加工代Ｌが設定できるので、プレス金型を構成する
ダイ（またはストリッパ）とポンチを、所要のクリアラ
ンスを形成しながら同時に加工することができる。
極１の直径と、放電間隙で決まる加工代ｌより大きい任
意の加工代Ｌが設定できるので、プレス金型を構成する
ダイ（またはストリッパ）とポンチを、所要のクリアラ
ンスを形成しながら同時に加工することができる。
また、加工中に異常（例えばショートなど）を生じた
場合は、先ずワイヤ電極１を加工軌跡51（または52）ま
で戻す。それでも異常が解消しなければ、加工軌跡51
（または52）に沿わせてワイヤ電極１を逆行させれば良
い。
場合は、先ずワイヤ電極１を加工軌跡51（または52）ま
で戻す。それでも異常が解消しなければ、加工軌跡51
（または52）に沿わせてワイヤ電極１を逆行させれば良
い。
本発明のワイヤ放電方法によれば、加工拡大代寸法を
ワイヤ電極の直径寸法に比して格段に大きくすることが
できる。
ワイヤ電極の直径寸法に比して格段に大きくすることが
できる。
第１図は本発明の基本的原理を示す模式図で、（Ａ）は
加工部を描いた拡大図、（Ｂ）は（Ａ）図に示したワイ
ヤ電極の軸心の軌跡の説明図、（Ｃ）は上記と異るワイ
ヤ電極の軸心の軌跡の説明図、第２図は従来技術を説明
するための模式図であって、（Ａ）は放電加工部の拡大
図、（Ｂ）は加工領域全体を示す平面図である。 １……ワイヤ電極、４……軌跡、５……加工軌跡、７…
…揺動軌跡、8,8′……被加工面、９……被加工物、Of,
Of′……オフセット量、ｌ……加工代、Ｌ……加工拡大
代、Ｗ……間隔（揺動幅）。
加工部を描いた拡大図、（Ｂ）は（Ａ）図に示したワイ
ヤ電極の軸心の軌跡の説明図、（Ｃ）は上記と異るワイ
ヤ電極の軸心の軌跡の説明図、第２図は従来技術を説明
するための模式図であって、（Ａ）は放電加工部の拡大
図、（Ｂ）は加工領域全体を示す平面図である。 １……ワイヤ電極、４……軌跡、５……加工軌跡、７…
…揺動軌跡、8,8′……被加工面、９……被加工物、Of,
Of′……オフセット量、ｌ……加工代、Ｌ……加工拡大
代、Ｗ……間隔（揺動幅）。
Claims (2)
- 【請求項１】加工液中でワイヤ電極と被加工物との間に
間欠放電を発生させて加工する際に、各被加工面の形状
を示す軌跡にオフセット量を加えて設定された２つの加
工軌跡を揺動端として、加工位置を周期的に移動させる
揺動軌跡を設定し、前記揺動軌跡に沿って前記ワイヤ電
極を移動させて加工するワイヤ放電加工方法において、
前記揺動軌跡を、前記ワイヤ電極の軸心が前記各加工軌
跡上を交互に移動する区間と、前記各被加工面の形状を
示す軌跡と交差する方向に、一方の加工軌跡上から他方
の加工軌跡上の既加工区間における前記軸心の最後の到
達位置へ移動させる区間で設定したことを特徴とするワ
イヤ放電加工方法。 - 【請求項２】金型のポンチと、ダイスもしくはストリッ
パとの間隔寸法から、放電間隙寸法の２倍とワイヤ電極
の直径寸法を差し引いた値を揺動幅とし、前記のポンチ
とダイもしくはストリッパとの対向面を同時に加工する
ことを特徴とする請求項１に記載のワイヤ放電加工方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9920390A JP2912416B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | ワイヤ放電加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9920390A JP2912416B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | ワイヤ放電加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH042415A JPH042415A (ja) | 1992-01-07 |
| JP2912416B2 true JP2912416B2 (ja) | 1999-06-28 |
Family
ID=14241094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9920390A Expired - Fee Related JP2912416B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | ワイヤ放電加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2912416B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009233842A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Seibu Electric & Mach Co Ltd | ワイヤ放電加工方法 |
| JP2013000829A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤ放電加工方法、プログラム生成装置、及びワイヤ放電加工装置 |
-
1990
- 1990-04-17 JP JP9920390A patent/JP2912416B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH042415A (ja) | 1992-01-07 |
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