JP2910492B2 - 曲り管の製造方法 - Google Patents

曲り管の製造方法

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JP2910492B2
JP2910492B2 JP5073780A JP7378093A JP2910492B2 JP 2910492 B2 JP2910492 B2 JP 2910492B2 JP 5073780 A JP5073780 A JP 5073780A JP 7378093 A JP7378093 A JP 7378093A JP 2910492 B2 JP2910492 B2 JP 2910492B2
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tube
mandrel
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resin
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誠一 田井中
泰博 西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、FRP(繊維強化プ
ラスチック)の曲り管、特に、テニス等のラケットフレ
ームを製造するのに適した方法に関する。
【0002】
【従来の技術】FRPの曲り管、たとえばテニスのラケ
ットフレームを製造する方法としては、米国特許第3,
755,037号明細書に記載されているような方法が
知られている。
【0003】この従来の方法は、鋼線材を集束してなる
マンドレルに可とう性チューブを被せ、そのチューブの
周りに補強繊維のヘリカル巻層を形成した後上記マンド
レルを引き抜いてプリフォームを形成し、そのプリフォ
ームを所望のラケットフレーム形状をしたキャビティを
有する下金型に入れ、上記ヘリカル巻層に樹脂を付与
し、上金型を閉じた後、上記チューブ内を与圧しながら
樹脂をヘリカル巻層に含浸するとともに成形するもので
ある。ところが、この方法は、下金型に入れたプリフォ
ームのヘリカル巻層に樹脂を付与し、上金型を閉じた
後、樹脂をヘリカル巻層に含浸するとともに成形するの
で、閉じ込められた空気が抜けきらず、得られるラケッ
トフレームの表面にクレーター状の穴やピンホールがで
きやすいという問題がある。また、上金型側と下金型側
とでラケットフレームの樹脂含有率に差ができやすいと
いう問題もある。しかるに、穴やピンホールができると
表面品位が損われ、また、樹脂含有率に差ができると物
性が低下したり重量バランスがくずれたりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来の方法の上述した問題点を解決し、表面品位に優れる
ばかりか、物性に優れた曲り管を製造する方法を提供す
るにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、複数本のFRP線材を集束してなるマ
ンドレルに可とう性チューブを被せ、そのチューブの周
りにフィラメントワインディング法を用いてその方向が
マンドレルの軸方向に対して±7〜75゜の範囲になる
ように補強繊維のヘリカル巻層を形成した後上記マンド
レルを引き抜いてプリフォームを形成し、そのプリフォ
ームを所望の曲り管形状をしたキャビティを有する下金
型に入れて上金型を閉じ、上記チューブ内を与圧しなが
ら、かつ、上記キャビティ内を減圧しながらそのキャビ
ティ内に前記与圧よりも1〜2kgf/cm2 高い注入圧力で
樹脂を注入して上記ヘリカル巻層に含浸し、成形するこ
とを特徴とする、曲り管の製造方法を提供する。
【0006】また、この発明は、上述した方法を使用し
たラケットフレームの製造方法として、複数本のFRP
線材を集束してなるマンドレルに可とう性チューブを被
せ、そのチューブの周りにフィラメントワインディング
法を用いてその方向がマンドレルの軸方向に対して±7
〜75゜の範囲になるように補強繊維のヘリカル巻層を
形成した後上記マンドレルを引き抜いてプリフォームを
形成し、そのプリフォームを所望のラケットフレーム形
状をしたキャビティを有する下金型に入れて上金型を閉
じ、上記チューブ内を与圧しながら、かつ、上記キャビ
ティ内を減圧しながらそのキャビティ内に樹脂を注入し
て上記ヘリカル巻層に含浸し、成形することを特徴とす
る、ラケットフレームの製造方法を提供する。
【0007】上記いずれの方法においても、好ましく
は、成形時にチューブ内の圧力をやや上昇させる。
【0008】この発明においては、FRP線材、好まし
くは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)からなる
太さ3〜5mm程度の線材を所望の本数集束してなるマン
ドレルを使用する。線材がばらばらにならないように、
たとえば両端部を結えてもよい。この発明が、フィラメ
ントワインディング法において普通に使用されている棒
状や筒状の鋼製マンドレル等を使用しないのは、そのよ
うなマンドレルは引抜きが容易でないために引抜き時に
マンドレルの端部でチューブに傷を付けやすいからであ
る。また、上述した米国特許第3,755,037号発
明が使用しているような鋼線材を集束してなるマンドレ
ルを使用しないのは、鋼線材は比剛性が低いためにマン
ドレルのたわみが大きく、マンドレルを緊張下に保持し
なければヘリカル巻層の安定した形成が容易でないから
である。
【0009】この発明においては、次に、上記マンドレ
ルに、可とう性のチューブ、たとえばゴムチューブやナ
イロンチューブを被せ、そのチューブの周りに、フィラ
メントワインディング法を用いて、補強繊維、たとえば
炭素繊維やガラス繊維、ポリアラミド繊維を、その方向
がマンドレルの軸方向に対して±7〜75゜の範囲にな
るようにヘリカル巻し、任意の厚みのヘリカル巻層を形
成する。補強繊維は、ストランドの形態であってもよ
く、テープの形態であってもよい。また、巻角度が7゜
よりも小さいと補強繊維の配列の安定性が低下し、ま
た、75゜を超えると締付け力が強くなって後のマンド
レルの引抜きが難しくなる。さらに、補強繊維は50〜
200gの力を加えながら巻き付けるのがよい。
【0010】ヘリカル巻層の形成が終わると、マンドレ
ルを引き抜く。これによって、可とう性チューブの周り
に補強繊維のヘリカル巻層が形成されたプリフォームが
得られる。
【0011】次に、上記プリフォームを、所望の曲り管
形状、たとえばラケットフレームの形状をしたキャビテ
ィを有する下金型に曲げながら入れる。このとき、後の
チューブ内の与圧の必要から、チューブの一端部を緊縛
するなどして閉塞するとともに、他端部に圧力空気等の
導入用カプラーを取り付けておく。
【0012】次に、上金型を閉じ、可とう性チューブ内
に圧力1〜2kgf /cm2 の圧力空気を導入してチューブ
内を与圧しながら、かつ、キャビティ内を減圧しなが
ら、キャビティ内に、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂や、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
チレン樹脂等の熱可塑性樹脂を加圧注入し、ヘリカル巻
層に含浸するとともに成形する。樹脂は、成形品中のボ
イドを低減するために、注入前に脱泡処理しておくのが
好ましい。また、樹脂の注入圧力は、チューブ内の圧力
と同じでは注入が難しいのでそれよりも高いほうがよい
が、あまり高くすると補強繊維の配列が乱れることがあ
るので、チューブ内の圧力よりも1〜2kgf /cm2 高い
圧力であることが必要であり、3〜4kgf /cm2 の範囲
にするのが好ましい。さらに、成形時に可とう性チュー
ブ内の圧力を5〜6kgf /cm2 に上げると、過剰の樹脂
を絞り出すことができて補強繊維の含有率が上がった
り、肉厚の均一性が向上して物性のより優れた曲り管を
得ることができるようになる。
【0013】
【実施例】太さ5mm、長さ2,000mmのCFRP線材
8本を集束してなるマンドレルにナイロンチューブを被
せ、そのナイロンチューブの周りにフィラメントワイン
ディング法を用いて炭素繊維のヘリカル巻層(内層:±
15゜層×3層、外層:±60゜層×1層、全体厚み:
1.2mm)を形成した後、マンドレルを引き抜いてプリ
フォームを得た。
【0014】次に、このプリフォームをラケットフレー
ムの形状をしたキャビティを有する割り金型の下金型に
入れ、上金型を閉じ、ナイロンチューブ内に1kgf /cm
2 の圧力空気を導入してそのナイロンチューブ内を与圧
しながら、かつ、上金型に設けた吸引口から吸引してキ
ャビティ内を700Torrに減圧しながら、上金型に設け
た樹脂注入口から3kgf /cm2 の圧力でキャビティ内に
ビニルエステル樹脂を注入してヘリカル巻層に含浸し、
ビニルエステル樹脂が吸引口に達した時点で注入を止
め、100℃で10分加熱してビニルエステル樹脂を硬
化させた後脱型し、さらに130℃で2時間のアフター
キュア処理を施してラケットフレームを得た。
【0015】このラケットフレームの表面を観察したと
ころ、クレーター状の穴やピンホールは認められず、表
面品位が大変優れていた。また、数か所について横断面
を観察したが、炭素繊維やビニルエステル樹脂の分布、
肉厚は極めて均一であった。
【0016】
【発明の効果】この発明は、複数本のFRP線材を集束
してなるマンドレルに可とう性チューブを被せ、そのチ
ューブの周りにフィラメントワインディング法を用いて
補強繊維のヘリカル巻層を形成した後上記マンドレルを
引き抜いてプリフォームを形成し、そのプリフォームを
所望の曲り管形状をしたキャビティを有する下金型に入
れて上金型を閉じ、上記チューブ内を与圧しながら、か
つ、上記キャビティ内を減圧しながらそのキャビティ内
に樹脂を注入して上記ヘリカル巻層に含浸し、成形する
ので、実施例にも示したように、表面品位に優れ、ま
た、補強繊維や樹脂の分布が均一で、肉厚も均一な、物
性に優れた曲り管を得ることができるようになる。しか
も、複数本のFRP線材を集束してなるマンドレルを使
用するので、その抜取りが容易であるばかりか、FRP
線材は米国特許第3,755,037号発明が使用して
いるような鋼線材にくらべて比剛性が高いために緊張下
に保持しなくてもヘリカル巻層の安定した形成が容易に
なり、この面からも補強繊維や樹脂の分布が均一で、肉
厚も均一な、物性に優れた曲り管を得ることができるよ
うになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 70/40 - 70/44 A63B 49/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本のFRP線材を集束してなるマンド
    レルに可とう性チューブを被せ、そのチューブの周りに
    フィラメントワインディング法を用いてその方向がマン
    ドレルの軸方向に対して±7〜75゜の範囲になるよう
    補強繊維のヘリカル巻層を形成した後上記マンドレル
    を引き抜いてプリフォームを形成し、そのプリフォーム
    を所望の曲り管形状をしたキャビティを有する下金型に
    入れて上金型を閉じ、上記チューブ内を与圧しながら、
    かつ、上記キャビティ内を減圧しながらそのキャビティ
    内に前記与圧よりも1〜2kgf/cm2 高い注入圧力で樹脂
    を注入して上記ヘリカル巻層に含浸し、成形することを
    特徴とする、曲り管の製造方法。
  2. 【請求項2】成形時にチューブ内の圧力を上昇させるこ
    とを特徴とする、請求項1の曲り管の製造方法。
  3. 【請求項3】複数本のFRP線材を集束してなるマンド
    レルに可とう性チューブを被せ、そのチューブの周りに
    フィラメントワインディング法を用いてその方向がマン
    ドレルの軸方向に対して±7〜75゜の範囲になるよう
    補強繊維のヘリカル巻層を形成した後上記マンドレル
    を引き抜いてプリフォームを形成し、そのプリフォーム
    を所望のラケットフレーム形状をしたキャビティを有す
    る下金型に入れて上金型を閉じ、上記チューブ内を与圧
    しながら、かつ、上記キャビティ内を減圧しながらその
    キャビティ内に前記与圧よりも1〜2kgf/cm2 高い注入
    圧力で樹脂を注入して上記ヘリカル巻層に含浸し、成形
    することを特徴とする、ラケットフレームの製造方法。
  4. 【請求項4】成形時にチューブ内の圧力を上昇させるこ
    とを特徴とする、請求項3のラケットフレームの製造方
    法。
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