JP2909174B2 - 面ファスナー付き発泡成形体 - Google Patents
面ファスナー付き発泡成形体Info
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- JP2909174B2 JP2909174B2 JP2233570A JP23357090A JP2909174B2 JP 2909174 B2 JP2909174 B2 JP 2909174B2 JP 2233570 A JP2233570 A JP 2233570A JP 23357090 A JP23357090 A JP 23357090A JP 2909174 B2 JP2909174 B2 JP 2909174B2
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Description
本発明は、シート状補強体で補強された面フアスナー
を一体に発泡成形した、面フアスナー付き発泡成形体に
関するものである。
を一体に発泡成形した、面フアスナー付き発泡成形体に
関するものである。
最近、自動車シート用表皮材の接合に面フアスナーが
利用されはじめている。また、シートなどの発泡成形時
に面フアスナーを一体成形した面フアスナー付き発泡成
形体についても、例えば、特開昭61−109397号公報など
に提案されている。
利用されはじめている。また、シートなどの発泡成形時
に面フアスナーを一体成形した面フアスナー付き発泡成
形体についても、例えば、特開昭61−109397号公報など
に提案されている。
従来のモールド成形に使用するモールド成形用面フア
スナー部材は、面フアスナーの金型への装着固定を容易
にし、かつ係合素子群内への発泡材料の侵入を防止する
ために、面フアスナーの係合素子群の上面に金属シート
を載置し、その上面を更にフィルム状物で被覆して、該
フィルム状物を面フアスナー基材の全周囲に接合してい
る。そして、発泡成形体の成型後、面フアスナーの係合
素子群を被覆したフイルム状物や金属シートを引き剥が
す。しかし、フイルム状物などの引き剥がし時、あるい
は面フアスナーへの表皮材の係合・脱着時に面フアスナ
ーに比較的大きな力が作用するため、埋設素子が緩んだ
り、発泡体が破壊されて成形体から面フアスナーが外れ
たりして、使用できないものとなるなどの問題が指摘さ
れている。特に長尺の面フアスナー部材の取り付けや、
曲面を有する金型への取り付けの際には、成形体から面
フアスナーが外れたり、緩むなどの問題がある。 従って、本発明の目的は、面フアスナーが発泡成形体
に強固に装着された面フアスナー付きモールド発泡成形
体を提供するにある。
スナー部材は、面フアスナーの金型への装着固定を容易
にし、かつ係合素子群内への発泡材料の侵入を防止する
ために、面フアスナーの係合素子群の上面に金属シート
を載置し、その上面を更にフィルム状物で被覆して、該
フィルム状物を面フアスナー基材の全周囲に接合してい
る。そして、発泡成形体の成型後、面フアスナーの係合
素子群を被覆したフイルム状物や金属シートを引き剥が
す。しかし、フイルム状物などの引き剥がし時、あるい
は面フアスナーへの表皮材の係合・脱着時に面フアスナ
ーに比較的大きな力が作用するため、埋設素子が緩んだ
り、発泡体が破壊されて成形体から面フアスナーが外れ
たりして、使用できないものとなるなどの問題が指摘さ
れている。特に長尺の面フアスナー部材の取り付けや、
曲面を有する金型への取り付けの際には、成形体から面
フアスナーが外れたり、緩むなどの問題がある。 従って、本発明の目的は、面フアスナーが発泡成形体
に強固に装着された面フアスナー付きモールド発泡成形
体を提供するにある。
本発明は、基材の表面に係合素子群を、裏面に埋設素
子群を有する面フアスナーの、該埋設素子群をモールド
発泡成形体に埋設一体化した面フアスナー付き発泡成形
体において、該面フアスナーの裏面に面フアスナーの埋
設素子群の少なくとも一部に係合し、該埋設素子群と共
に発泡体に埋設されたシート状補強体を設けたことを特
徴とする面フアスナー付き発泡成形体である。 本発明で使用する面フアスナーは、例えば、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフイン系繊維、ポ
リ塩化ビニル系繊維、アクリル系繊維、ポリウレタン系
繊維、再生セルロース繊維などから選ばれた繊維を製編
織した面フアスナー、または、例えば、ポリエステル、
ポリアミド、ポリオレフイン、塩化ビニル系樹脂、ポリ
ウレタン、ポリオレフイン系エラストマー、ポリエステ
ル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリイ
ソプレン、その他の熱成形性弾性重合体あるいは弾性重
合体を含有する重合体組成物などの可撓性樹脂を成型し
て得た成形面フアスナーである。そして、これらの面フ
アスナーは基材の一面に係合機能を有する係合素子群
を、他の面に成形体に埋設する埋設素子群を設けた構造
のものである。この埋設素子の形状は製編織した面フア
スナーではループ状、フック状、毛羽状が、また成形面
フアスナーでは膨頭形状、棒状、凹凸状などの形状が採
用される。 そして、発泡材料の係合素子群内への侵入を防止する
ため、通常、面フアスナーの係合素子群の上面に軟磁性
テープを載置して、それをフイルム状物あるいはシート
状物で被覆し、更にフイルム状物あるいはシート状物と
面フアスナーの基材とは周縁部で接合してモールド成形
用面フアスナー部材を構成する。 ここで使用される軟磁性テープは、例えば、帯磁性体
あるいは着磁性体を塗布したテープ、帯磁性あるいは着
磁性の金属テープ、通常は軟磁性のスチールテープであ
る。フイルム状物あるいはシート状物は、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン、軟質
塩化ビニル系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹
脂などのフイルム状物、セロハン、紙、不織布、あるい
はアルミニウム箔などの金属箔などのシート状物から選
ばれた１種類または２種類以上の複合構造物などからな
る無孔質あるいは微多孔質のフイルム状物あるいはシー
ト状物である。このフイルム状物あるいはシート状物と
面フアスナー基材との接合は、例えば、通常の接着剤、
ホツトメルト接着剤、感圧接着剤などから選ばれた接着
剤、または超音波法、高周波法、熱融着法などの通常の
手段で接合したものである。 次に、面フアスナー付き発泡成形体は、上記モールド
成形用面フアスナー部材の係合素子側面をモールド成形
金型面に合わせ、面フアスナーの埋設素子群を表面とし
て金型の所定の位置に装着し、次いでシート状補強体の
一部が埋設素子群の少なくとも一部に係合し、シート状
補強体の他の部分は発泡体に埋設するように面フアスナ
ーの裏面に設けた後、成形金型を所望の温度に予熱し
て、しかる後、金型内に発泡成形材料を注入し、発泡成
形する。そして、発泡成形処理後、金型から成形体を取
り出すことにより、補強材で補強された面フアスナー付
き発泡成形体が得られる。 このシート状補強体は、埋設素子と係合機能を有する
もので、例えば、ポリオレフイン、可塑化塩化ビニル系
樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどの
可撓性樹脂で作られた網状物あるいは金属で作られた可
撓性網状物、ポリオレフイン系繊維、可塑化ポリ塩化ビ
ニル系繊維、ポリエステル繊維、全芳香族ポリエステル
繊維、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリウ
レタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル
系繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維などから選ば
れた繊維で作られた編布、粗な織り組織の織布、ループ
パイル布、繊維ウエブ、繊維絡合不織布などのシート状
物または糸状物あるいはテープ状物である。このシート
状物は使用目的によって発泡体や面フアスナーとの接着
性を高めるための処理剤、例えば、プライマー処理を施
しておくこともよい。この補強体の形態、厚み、大きさ
などは適宜選択されるが、シート状物で使用する場合は
平均重量が10〜200g/m2の範囲である。また、補強体と
面フアスナーとの係合は、補強体の少なくとも一部が面
フアスナーの埋設素子に引っ掛かった状態、あるいは引
っ掛かりを形成する状態にあるもの、補強体の少なくと
も一部が面フアスナーの埋設素子、あるいは基材などの
少なくとも一部に接合したものなど、補強体を介して面
フアスナーを発泡体に強固な埋設状態を形成させること
である。 また、発泡成形材料としては、例えば、ポリウレタ
ン、アクリロニトリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソ
プレン系ゴム、オレフイン系ゴム、スチレン系ゴムなど
の弾性重合体あるいは弾性重合体と非弾性重合体との重
合体組成物に、発泡剤、充填剤、滑材、安定剤、着色
剤、難燃剤などを配合した発泡成形材料組成物である。 次に、本発明の面フアスナー付き発泡成形体の一実施
例を図面にて説明する。 第１図は本発明の面フアスナー付き発泡成形体の模式
図で、１は発泡成形体、２は面フアスナー、３は発泡体
に埋設された面フアスナーの補強体、４は発泡体であ
る。 第２図はモールド成形金型内に装着したモールド成形
用面フアスナー部材を発泡成形体で一体成形した発泡成
形体の断面図で、２は面フアスナー、３は面フアスナー
の埋設素子と係合し、更に発泡体に埋設された補強体、
４は発泡体、５は面フアスナーの基材、６は係合素子、
７は埋設素子、８は軟磁性テープ、９は被覆フイルム状
物、10は基材とフイルム状物との接合部、11はモールド
成形金型、12は面フアスナー部材を固定する磁石であ
る。 第３図はシート状補強体の取り付け状態の一例を示す
図フアスナーの平面図で、２は面フアスナー、３は埋設
素子の一部と係合した補強体、７は埋設素子群である。
子群を有する面フアスナーの、該埋設素子群をモールド
発泡成形体に埋設一体化した面フアスナー付き発泡成形
体において、該面フアスナーの裏面に面フアスナーの埋
設素子群の少なくとも一部に係合し、該埋設素子群と共
に発泡体に埋設されたシート状補強体を設けたことを特
徴とする面フアスナー付き発泡成形体である。 本発明で使用する面フアスナーは、例えば、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフイン系繊維、ポ
リ塩化ビニル系繊維、アクリル系繊維、ポリウレタン系
繊維、再生セルロース繊維などから選ばれた繊維を製編
織した面フアスナー、または、例えば、ポリエステル、
ポリアミド、ポリオレフイン、塩化ビニル系樹脂、ポリ
ウレタン、ポリオレフイン系エラストマー、ポリエステ
ル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリイ
ソプレン、その他の熱成形性弾性重合体あるいは弾性重
合体を含有する重合体組成物などの可撓性樹脂を成型し
て得た成形面フアスナーである。そして、これらの面フ
アスナーは基材の一面に係合機能を有する係合素子群
を、他の面に成形体に埋設する埋設素子群を設けた構造
のものである。この埋設素子の形状は製編織した面フア
スナーではループ状、フック状、毛羽状が、また成形面
フアスナーでは膨頭形状、棒状、凹凸状などの形状が採
用される。 そして、発泡材料の係合素子群内への侵入を防止する
ため、通常、面フアスナーの係合素子群の上面に軟磁性
テープを載置して、それをフイルム状物あるいはシート
状物で被覆し、更にフイルム状物あるいはシート状物と
面フアスナーの基材とは周縁部で接合してモールド成形
用面フアスナー部材を構成する。 ここで使用される軟磁性テープは、例えば、帯磁性体
あるいは着磁性体を塗布したテープ、帯磁性あるいは着
磁性の金属テープ、通常は軟磁性のスチールテープであ
る。フイルム状物あるいはシート状物は、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン、軟質
塩化ビニル系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹
脂などのフイルム状物、セロハン、紙、不織布、あるい
はアルミニウム箔などの金属箔などのシート状物から選
ばれた１種類または２種類以上の複合構造物などからな
る無孔質あるいは微多孔質のフイルム状物あるいはシー
ト状物である。このフイルム状物あるいはシート状物と
面フアスナー基材との接合は、例えば、通常の接着剤、
ホツトメルト接着剤、感圧接着剤などから選ばれた接着
剤、または超音波法、高周波法、熱融着法などの通常の
手段で接合したものである。 次に、面フアスナー付き発泡成形体は、上記モールド
成形用面フアスナー部材の係合素子側面をモールド成形
金型面に合わせ、面フアスナーの埋設素子群を表面とし
て金型の所定の位置に装着し、次いでシート状補強体の
一部が埋設素子群の少なくとも一部に係合し、シート状
補強体の他の部分は発泡体に埋設するように面フアスナ
ーの裏面に設けた後、成形金型を所望の温度に予熱し
て、しかる後、金型内に発泡成形材料を注入し、発泡成
形する。そして、発泡成形処理後、金型から成形体を取
り出すことにより、補強材で補強された面フアスナー付
き発泡成形体が得られる。 このシート状補強体は、埋設素子と係合機能を有する
もので、例えば、ポリオレフイン、可塑化塩化ビニル系
樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどの
可撓性樹脂で作られた網状物あるいは金属で作られた可
撓性網状物、ポリオレフイン系繊維、可塑化ポリ塩化ビ
ニル系繊維、ポリエステル繊維、全芳香族ポリエステル
繊維、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリウ
レタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、アクリル
系繊維、天然繊維、炭素繊維、ガラス繊維などから選ば
れた繊維で作られた編布、粗な織り組織の織布、ループ
パイル布、繊維ウエブ、繊維絡合不織布などのシート状
物または糸状物あるいはテープ状物である。このシート
状物は使用目的によって発泡体や面フアスナーとの接着
性を高めるための処理剤、例えば、プライマー処理を施
しておくこともよい。この補強体の形態、厚み、大きさ
などは適宜選択されるが、シート状物で使用する場合は
平均重量が10〜200g/m2の範囲である。また、補強体と
面フアスナーとの係合は、補強体の少なくとも一部が面
フアスナーの埋設素子に引っ掛かった状態、あるいは引
っ掛かりを形成する状態にあるもの、補強体の少なくと
も一部が面フアスナーの埋設素子、あるいは基材などの
少なくとも一部に接合したものなど、補強体を介して面
フアスナーを発泡体に強固な埋設状態を形成させること
である。 また、発泡成形材料としては、例えば、ポリウレタ
ン、アクリロニトリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソ
プレン系ゴム、オレフイン系ゴム、スチレン系ゴムなど
の弾性重合体あるいは弾性重合体と非弾性重合体との重
合体組成物に、発泡剤、充填剤、滑材、安定剤、着色
剤、難燃剤などを配合した発泡成形材料組成物である。 次に、本発明の面フアスナー付き発泡成形体の一実施
例を図面にて説明する。 第１図は本発明の面フアスナー付き発泡成形体の模式
図で、１は発泡成形体、２は面フアスナー、３は発泡体
に埋設された面フアスナーの補強体、４は発泡体であ
る。 第２図はモールド成形金型内に装着したモールド成形
用面フアスナー部材を発泡成形体で一体成形した発泡成
形体の断面図で、２は面フアスナー、３は面フアスナー
の埋設素子と係合し、更に発泡体に埋設された補強体、
４は発泡体、５は面フアスナーの基材、６は係合素子、
７は埋設素子、８は軟磁性テープ、９は被覆フイルム状
物、10は基材とフイルム状物との接合部、11はモールド
成形金型、12は面フアスナー部材を固定する磁石であ
る。 第３図はシート状補強体の取り付け状態の一例を示す
図フアスナーの平面図で、２は面フアスナー、３は埋設
素子の一部と係合した補強体、７は埋設素子群である。
本発明の面フアスナー付き発泡成形体は、モールド成
形用面フアスナー部材の埋設素子群側に、シート状補強
体の一部を面フアスナーの埋設素子の少なくとも一部に
係合させ、他の部分を発泡体に埋設させて補強したこと
により、モールド成形後、面フアスナー係合素子群を被
覆していたフイルム状物の引き剥がし時や、面フアスナ
ーへの表皮材の係合・脱着時にかかる比較的大きな力で
埋設素子が緩んだり、発泡体が破壊されて成形体から面
フアスナーが外れたりすることを防止することができ
る。
形用面フアスナー部材の埋設素子群側に、シート状補強
体の一部を面フアスナーの埋設素子の少なくとも一部に
係合させ、他の部分を発泡体に埋設させて補強したこと
により、モールド成形後、面フアスナー係合素子群を被
覆していたフイルム状物の引き剥がし時や、面フアスナ
ーへの表皮材の係合・脱着時にかかる比較的大きな力で
埋設素子が緩んだり、発泡体が破壊されて成形体から面
フアスナーが外れたりすることを防止することができ
る。
次に、本発明の面フアスナー付き発泡成形体を実施例
にて説明する。 実施例１ ポリプロピレン系樹脂を溶融押出機で溶融成型し、シー
ト状基材の一面に支柱の頭部が傘状膨頭部の断面形状を
した係合素子となる列を2mm間隔で７列備え、基材の他
の面に長めの支柱の頭部が傘状膨頭部の断面形状をした
埋設素子となる列を2mm間隔で７列備えた面フアスナー
中間体シート状物を製造し、それぞれの素子部に切り込
みを入れて加工して、一面が係合素子群、他の面が埋設
素子群を有する幅30mmの成形面フアスナーを作った。 この面フアスナーを長さ350mmに切断し、係合素子群
の上面に幅12mmのスチールテープを載置して、その上面
をポリエステルフイルムで被覆し、フイルムは面フアス
ナー基材の周縁部にゴム系粘着剤で接合してモールド成
形用面フアスナー部材〔Ｉ〕を作った。このモールド成
形用面フアスナー部材は第２図に示したようにモールド
成形用金型に装着した後、埋設素子群側に平均重量45g/
m2のポリプロピレンスパンボンド不織布を補強体として
第３図に示したごとく面フアスナーの両端に載置した。
このスパンボンド不織布は埋設素子とよく係合して、容
易に剥離できない状態であった。次いで、金型を予熱し
てポリウレタンを主材とした樹脂組成物と発泡剤、滑
材、安定剤などを配合した発泡材料組成物を金型内に注
入して100℃で発泡成形して自動車シート用クッション
体を成形した。そして、得られたクッション体の面フア
スナー部材から、係合素子群を被覆したフイルムを無造
作に引き剥がしたが、100個の引き剥がしで発泡成形体
が破損して外れた面フアスナーはなかった。 比較のために、スパンボンド不織布補強体を使用しな
いで、実施例１と同じ成形方法でクッション体を成形し
た後、面フアスナー部材のフイルムを引き剥がした。そ
の結果、無造作に引き剥がした場合には、100個のうち1
8個の破損、注意して引き剥がした場合には、100個のう
ち７個の破損があった。 実施例２ 実施例１のクッション体製造において、ポリエチレン
テレフタレート50dr/36filのマルチフイラメントで織製
した平均重量45g/m2の目の粗い織布を補強体として用
い、実施例１と同様にして発泡クッション成形体を製造
した。得られたクッション体の面フアスナー部材から、
係合素子群を被覆したフイルムを無造作に引き剥がした
が、発泡成形体が破損して外れた面フアスナーはなかっ
た。また、クッション体にトリムカバーを掛けて面フア
スナーで固定し、その面フアスナーの着脱を50回繰り返
したが、発泡体の破損による面フアスナーの浮きや外れ
は生じなかった。
にて説明する。 実施例１ ポリプロピレン系樹脂を溶融押出機で溶融成型し、シー
ト状基材の一面に支柱の頭部が傘状膨頭部の断面形状を
した係合素子となる列を2mm間隔で７列備え、基材の他
の面に長めの支柱の頭部が傘状膨頭部の断面形状をした
埋設素子となる列を2mm間隔で７列備えた面フアスナー
中間体シート状物を製造し、それぞれの素子部に切り込
みを入れて加工して、一面が係合素子群、他の面が埋設
素子群を有する幅30mmの成形面フアスナーを作った。 この面フアスナーを長さ350mmに切断し、係合素子群
の上面に幅12mmのスチールテープを載置して、その上面
をポリエステルフイルムで被覆し、フイルムは面フアス
ナー基材の周縁部にゴム系粘着剤で接合してモールド成
形用面フアスナー部材〔Ｉ〕を作った。このモールド成
形用面フアスナー部材は第２図に示したようにモールド
成形用金型に装着した後、埋設素子群側に平均重量45g/
m2のポリプロピレンスパンボンド不織布を補強体として
第３図に示したごとく面フアスナーの両端に載置した。
このスパンボンド不織布は埋設素子とよく係合して、容
易に剥離できない状態であった。次いで、金型を予熱し
てポリウレタンを主材とした樹脂組成物と発泡剤、滑
材、安定剤などを配合した発泡材料組成物を金型内に注
入して100℃で発泡成形して自動車シート用クッション
体を成形した。そして、得られたクッション体の面フア
スナー部材から、係合素子群を被覆したフイルムを無造
作に引き剥がしたが、100個の引き剥がしで発泡成形体
が破損して外れた面フアスナーはなかった。 比較のために、スパンボンド不織布補強体を使用しな
いで、実施例１と同じ成形方法でクッション体を成形し
た後、面フアスナー部材のフイルムを引き剥がした。そ
の結果、無造作に引き剥がした場合には、100個のうち1
8個の破損、注意して引き剥がした場合には、100個のう
ち７個の破損があった。 実施例２ 実施例１のクッション体製造において、ポリエチレン
テレフタレート50dr/36filのマルチフイラメントで織製
した平均重量45g/m2の目の粗い織布を補強体として用
い、実施例１と同様にして発泡クッション成形体を製造
した。得られたクッション体の面フアスナー部材から、
係合素子群を被覆したフイルムを無造作に引き剥がした
が、発泡成形体が破損して外れた面フアスナーはなかっ
た。また、クッション体にトリムカバーを掛けて面フア
スナーで固定し、その面フアスナーの着脱を50回繰り返
したが、発泡体の破損による面フアスナーの浮きや外れ
は生じなかった。
本発明のモールド成形した面フアスナー付き発泡成形
体は、モールド成形後、面フアスナー係合素子群を被覆
していたフイルム状物の引き剥がし時や、面フアスナー
への表皮材の係合・脱着時にかかる比較的大きな力でも
埋設素子が緩んだり、発泡体が破壊されて成形体から面
フアスナーが外れたりすることが無くなり、面フアスナ
ー付き発泡成形体の収率が向上し、かつ使用状態の安定
な面フアスナー付き発泡成形体を得ることができる。
体は、モールド成形後、面フアスナー係合素子群を被覆
していたフイルム状物の引き剥がし時や、面フアスナー
への表皮材の係合・脱着時にかかる比較的大きな力でも
埋設素子が緩んだり、発泡体が破壊されて成形体から面
フアスナーが外れたりすることが無くなり、面フアスナ
ー付き発泡成形体の収率が向上し、かつ使用状態の安定
な面フアスナー付き発泡成形体を得ることができる。
第１図は本発明の面フアスナー付き発泡成形体の模式
図、第２図はモールド成形用面フアスナー部材を一体成
形した発泡成形体の断面図、第３図は補強体の取り付け
状態の一例を示す平面図である。 １……発泡成形体、２……面フアスナー、3,3′……補
強体、４……発泡体、５……面フアスナーの基材、６…
…係合素子、７……埋設素子、８……軟磁性テープ、９
……被覆フイルム状物、10……接合部、11……モールド
成形金型、12……磁石。
図、第２図はモールド成形用面フアスナー部材を一体成
形した発泡成形体の断面図、第３図は補強体の取り付け
状態の一例を示す平面図である。 １……発泡成形体、２……面フアスナー、3,3′……補
強体、４……発泡体、５……面フアスナーの基材、６…
…係合素子、７……埋設素子、８……軟磁性テープ、９
……被覆フイルム状物、10……接合部、11……モールド
成形金型、12……磁石。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 39/00 - 39/44 A44B 18/00 A47C 7/18 - 7/20 A47C 31/02
Claims (1)
- 【請求項１】基材の表面に係合素子群を、裏面に埋設素
子群を有する面フアスナーの、該埋設素子群をモールド
発泡成形体に埋設一体化した面フアスナー付き発泡成形
体において、該面フアスナーの裏面に面フアスナーの埋
設素子群の少なくとも一部に係合し、該埋設素子群と共
に発泡体に埋設されたシート状補強体を設けたことを特
徴とする面フアスナー付き発泡成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2233570A JP2909174B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 面ファスナー付き発泡成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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1990
- 1990-09-03 JP JP2233570A patent/JP2909174B2/ja not_active Expired - Fee Related
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