JP2014158510A - モールドイン成形用雄型面ファスナー - Google Patents
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Abstract
面ファスナーの係合素子部分に成形用発泡性樹脂液が流入することを防止するモールドイン成形用雄型面ファスナーを提供する。
【解決手段】
テープ状の基板の表面に多数の雄型係合素子が存在する面ファスナーの表面側において、基板表面に存在する多数の雄型係合素子が撥水・撥油機能を有する布帛に覆われた形状を特徴とするモールドイン成形用雄型面ファスナー。
【選択図】図4
Description
このような雄型面ファスナー付のクッション体は、その表面を織物や編物で代表される布帛や皮革などの被覆体で被い、クッション体表面に存在している雄型面ファスナーと該被覆体裏面に取り付けた雌型面ファスナーを係合させることにより、クッション体表面に被覆体を固定させ、自動車用座席、車両用座席、航空機用座席、各種椅子などとして使用されることとなる。
現在一般に用いられている自動車用等の座席の製造方法としては、表面に多数の係合素子(通常は雄型の係合素子)、裏面に埋設素子をそれぞれ備えたテープ状の面ファスナーを、成形型内の所定の位置に係合素子面に発泡性樹脂液が流れ込まないようにセットし、そして成形型内に発泡性樹脂液を封入して発泡させ、上記テープ状面ファスナーの埋設素子をクッション体に埋設一体化し、且つ上記係合素子がクッション体の外表面に露出するように埋め込み成形する方法、いわゆるモールドイン成形法が知られている(特許文献1参照)。
これらの問題点を解決するために、係合素子面部分に発泡性樹脂液が流入しにくいモールドイン成形用面ファスナーが求められている。
さらに、撥水・撥油機能を有する上記布帛の表面に存在するループ繊維の高さまたは起毛繊維の高さが、前記雄型係合素子の高さの0.6倍以上である場合が好ましいことを見出した。
さらに、撥水・撥油機能を有する上記布帛が、さらに金属含有層を積層したもの、磁着成分を布帛内に含浸したものまたは布帛の表面もしくは裏面に塗布したものである場合が好ましいことを見出した。
本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーは、図1〜4に示すように、その基板1の表面側に多数の雄型係合素子2を有し、そして基板表面側の表面と同表面に林立して存在している係合素子2が、フッ素樹脂系やシリコン樹脂系等の撥水・撥油機能を有する布帛5で覆われている。
本発明に用いられる撥水・撥油剤の好適な具体例としては、市販品で、日華化学株式会社製のNKガード(登録商標)や株式会社フロロテクノロジー社製のフロロサーフ(登録商標)等が挙げられる。
基板1は幅5〜25mmの範囲が好ましく、より好ましくは10〜15mmの範囲であり、その厚みは0.1〜1.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜0.7mmの範囲である。
さらに、モールドイン成形後に係合素子を覆う布帛を取り除く際に、布帛を容易に取り除くことができ、ステムの全周囲に係合用突起が突出している従来のきのこ型の係合素子の場合には、布帛を取り除く際に、係合素子の係合突起がちぎれ易い、あるいは布帛の一部が剥がれて係合素子間に残り、その後の係合力を低下させるという問題があったが、上記の係合用突起がテープ幅方向に突出しているがテープ長さ方向には突出していない係合素子の場合にはこのような問題点も生じにくい。
埋設素子4は、雄型面ファスナーの長さ方向に連続して存在しているのがより好ましいが、係合素子2のように、雄型面ファスナーの長さ方向に不連続で存在しても良い。
まず、図1や図2に示すような面ファスナーの断面形状(係合素子を覆う布帛や裏面に取り付ける布帛を含まず)のスリットを有するノズルから、熱可塑性樹脂をテープ状に溶融押出し、冷却して、基板表面に、基板に対して直立し、かつ長さ方向に連続している係合素子断面を有する複数の列条を、また基板裏面に、長さ方向に連続している埋設素子断面を有する列条を有するテープ状物を成形する。
もちろん、埋設素子が織物、編物、不織布等の布帛である場合には、得られた係止部材の裏面に埋設素子となる布帛を貼り付けることとなる。貼り付ける方法としては、接着剤による方法、熱融着により貼り付ける方法等が挙げられる。
本発明で使用する金型には、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、セラミックス等の各種無機材料が使用でき、金型の加工性の点からアルミニウムが好ましい。
図8は、本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に取り付けた一例の断面模式図である。図8に示すように、金型内に固定されたセット金型部に本発明の雄型面ファスナーを固定し、金型内に発泡性樹脂液を導入する。導入された発泡性樹脂液は、発泡して体積を増加しながら金型内の隅々まで滲入し、この状態で硬化して成形が完了する。そして金型内から、発泡成形体、すなわち雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を取り出す。次いで、前記雄型面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る。
アプリックス社製雄型成形面ファスナーAP985(ナイロン12製。全幅12mm。係合素子の林立する係合有効幅6mm。係合素子密度60個/cm2。係合素子列3列。テープ長さ方向における係合素子のステム間の距離0.7mm。テープ幅方向における隣り合う係合素子の係合突起間の距離1.2mm。基板裏面に幅4mmで高さ2mmの長さ方向に連続した磁性金属含有ポリアミド樹脂層が塗布により付着。雄型係合素子は、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出するがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、同係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでおり、係合素子の高さは1.7mm。断面形状は図1参照。製法は、前記の押出成形し、得られたテープ状物の係合素子用突条を長さ方向に対して70度にカットし、そして1.73倍延伸したもの)をモールドイン成型用の面ファスナーとして用いた。
上記実施例1において布帛に撥水・撥油処理を行わない以外は実施例1と同一の方法で発泡樹脂製成形体を得た。
そして、得られた成形体の係合素子を覆っている布帛カバーを除去し、成形体に埋設された雄型面ファスナーの係合素子面を観察したところ、雄型面ファスナーの係合素子部への発泡樹脂の流れ込みが発生した発泡樹脂製成形体は30個中30個であり、流れ込んだ発泡樹脂は雄型面ファスナーの係合素子部の2/3以上を埋没させて、さらに係合素子にしっかり絡み付いており、除去することはできなかった。
上記実施例1において、布帛の撥水・撥油処理を行わず、ポリプロピレン繊維製のトリコット編地の針布起毛編地(布帛として表面張力が31dyne/cm、ウレタン系樹脂バックコート付き、繊維の平均太さ120dtex、目付け386g/m2、ループ繊維部分のかさ比重が0.03mg/mm3、ループ繊維の長さ1.8mm)に変更し、その他条件は実施例1と同一の方法で発泡樹脂製成形体を得た。
そして、得られた成形体の係合素子を覆う布帛カバーを除去し、成形体に埋設された雄型面ファスナーの係合素子面を観察したところ、雄型面ファスナーの係合素子部への発泡樹脂の流れ込みが発生した発泡樹脂製成形体は30個中8個であり、流れ込んだ発泡樹脂による雄型面ファスナーの係合素子部の埋没も1/3程度と、比較例1と比較すると軽度な埋没レベルではあったが、流れ込んだ発泡樹脂は係合素子にしっかり絡み付いており、除去することはできなかった。
2 :係合素子
3 :突条
4 :埋設素子
5 :撥水・撥油機能を有する布帛
6 :金属含有層
7 :金型内のセット金型
8 :磁石
9 :成形金型
10:発泡性成形樹脂液
Claims (8)
- テープ状の基板の表面に多数の雄型係合素子が林立している雄型面ファスナーの該雄型係合素子が、撥水・撥油機能を有する布帛で覆われていることを特徴とするモールドイン成形用雄型面ファスナー。
- 雄型係合素子が、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出するがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、該係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでいる請求項1に記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
- 布帛が、表面に多数のループ繊維または起毛繊維を有する織物、編物または不織布であり、該ループ繊維または起毛繊維が雄型係合素子と係合することにより、撥水・撥油機能を有する布帛が雄型係合素子に固定されている請求項1または2に記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
- 撥水・撥油機能を有する布帛の表面に存在するループ繊維の高さまたは起毛繊維の高さが、前記雄型係合素子の高さの0.6倍以上である請求項1〜3のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
- 撥水・撥油機能を有する布帛が、さらに金属含有層を積層したもの、磁着成分を布帛内に含浸したものまたは布帛表面もしくは裏面に塗布したものである請求項1〜4のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナーを、成形金型内の所定位置に雄型係合素子面が金型面側となるよう設置し、次いで成形金型内に発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂液を発泡硬化させて面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を得て、そして成形金型から雄型面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を取り出し、次いで該面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法。
- 請求項6に記載の製造方法により得られた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体。
- 請求項7に記載の雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の雄型係合素子と、布帛製または皮革製の被覆体の裏面に存在する雌型係合素子とを係合してなる乗物用座席。
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2013
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