JP2014158510A - モールドイン成形用雄型面ファスナー - Google Patents

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Abstract

【課題】
面ファスナーの係合素子部分に成形用発泡性樹脂液が流入することを防止するモールドイン成形用雄型面ファスナーを提供する。
【解決手段】
テープ状の基板の表面に多数の雄型係合素子が存在する面ファスナーの表面側において、基板表面に存在する多数の雄型係合素子が撥水・撥油機能を有する布帛に覆われた形状を特徴とするモールドイン成形用雄型面ファスナー。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車用座席、車両用座席、航空機用座席、各種椅子などを構成するクッション体(以下、発泡樹脂製成形体と称することがある。)を成形する際に、クッション体表面に埋め込まれるモールドイン成形用雄型面ファスナーとして使用される雄型面ファスナーに関する。
このような雄型面ファスナー付のクッション体は、その表面を織物や編物で代表される布帛や皮革などの被覆体で被い、クッション体表面に存在している雄型面ファスナーと該被覆体裏面に取り付けた雌型面ファスナーを係合させることにより、クッション体表面に被覆体を固定させ、自動車用座席、車両用座席、航空機用座席、各種椅子などとして使用されることとなる。
一般に、自動車や各種椅子などに用いられる座席は、発泡ウレタン等からなる座席形状のクッション体の表面を座席カバー(被覆体)で覆うことで構成されている。
現在一般に用いられている自動車用等の座席の製造方法としては、表面に多数の係合素子(通常は雄型の係合素子)、裏面に埋設素子をそれぞれ備えたテープ状の面ファスナーを、成形型内の所定の位置に係合素子面に発泡性樹脂液が流れ込まないようにセットし、そして成形型内に発泡性樹脂液を封入して発泡させ、上記テープ状面ファスナーの埋設素子をクッション体に埋設一体化し、且つ上記係合素子がクッション体の外表面に露出するように埋め込み成形する方法、いわゆるモールドイン成形法が知られている(特許文献1参照)。
そして、座席カバー(被覆体)の裏面には、上記雄型面ファスナーの係合素子に係合可能な雌型係合素子(通常はループ状の係合素子)が設けられており、座席カバーをクッション体に被せて、これらの両係合素子(いわゆるフック&ループ)を係合させることにより、上記座席カバーをクッション体に沿わせて、クッション体は座席カバーにより被覆され、かつ固定されることとなる。
特許文献1にも示されている通り、上記のモールドイン成形法では、成形の際に、該雄型面ファスナーの雄型係合素子部分に発泡性樹脂液が流入しないように、予めクッション体の成形型に設けた溝部に係合素子面を隠すように装着した後、型内に発泡性樹脂液を流し込み、所定の条件下にて発泡性樹脂液を発泡させかつ硬化させ、面ファスナーの裏面側がクッション体に埋設され、クッション体に面ファスナーがしっかりと接着した状態とした後、金型からクッション体を取り出し、該面ファスナーの係合素子面が露出した状態のクッション体が得られることとなる。
しかしながら、該面ファスナーを成形型に取付けた状態で、成形型内に発泡性樹脂液を流し込んだ時、何らかの原因で該面ファスナーと成形型の溝部の隙間より発泡性樹脂液が滲み入って、該面ファスナーの係合素子部分に発泡性樹脂液が流入してしまうことで、該面ファスナーの係合素子面が発泡樹脂に覆われ、係合素子が十分に露出せず、係合力が不十分となり、出来上がったクッション体が不良品となってしまうことがある。
現在知られているモールドイン成形用面ファスナーの場合、係合素子部分に発泡樹脂液が流入してしまうと、流入した樹脂を簡単に除去することが難しく、ジクロロメタン等の有機溶剤を用いてブラシ等で擦り落として流入樹脂を除去するか、流れ込み量が多く除去が困難なものに関しては廃棄処分とするしかなく、除去作業・廃棄処分いずれの場合でもコストアップに繋がることに加え、除去作業や追加生産等による作業負荷及び生産時間の増大に繋がることとなる。
これらの問題点を解決するために、係合素子面部分に発泡性樹脂液が流入しにくいモールドイン成形用面ファスナーが求められている。
係合素子面部分への発泡性樹脂液流入を阻止する手段として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等には、金型内に面ファスナー用の溝部を設け、同溝部へ面ファスナーを密着させるようにセットして、係合素子部分を溝部とファスナー裏面間に隠すことで、発泡性樹脂液を係合素子部分から隔離し、発泡性樹脂液が係合素子と接触することを防止する手法が提案されているが、これら手法では係合素子部分への発泡性樹脂液流入を高度に防止することはできず、クッションメーカーのユーザーから面ファスナーメーカーへの改善要求が後を絶たない。
また、特許文献4にも、係合素子面への発泡性樹脂液流入を防止する手段として、布帛やエラストマー樹脂等からなるカバー材を面ファスナーの係合素子面に貼り合わせる手法が提案されているが、単なる布帛によるカバーの場合には、発泡樹脂液が毛管現象により布帛を浸透して係合素子面まで到達することとなり、多くの効果を期待することができない。さらに、単なる布帛によるカバーを用いた場合は、雄型係合素子の形状がシンプルなものに制限されるデメリットがあり、モールドインファスナーとしての係合性能面で顧客の要求を満たせない。
また、エラストマー樹脂製のカバーについても、エラストマー樹脂製の成型温度が雄型成型面ファスナーの耐熱温度未満である必要があること、さらにエラストマー樹脂が雄型成型面ファスナーと熱融着しないこと、さらにエラストマー樹脂が雄型成型面ファスナーから容易に剥離できることなどの、成型面ファスナーの素材及びエラストマー樹脂製のカバー材の素材の組み合わせや形状が限定的になることで、やはりモールドインファスナーとしての係合性能面で顧客の要求を満たすことができない。
また、エラストマー樹脂製カバー材の素材として塩化ビニル系の樹脂が一般的となることから、可塑剤の蒸気対策や塩ビの分解物である酸から製造設備を守るための対応が必要になる等の製造面での不都合が生じてくる。さらに、カバー材はモールドイン成形後に取り外され、廃棄されるため、比較的重量が重いエラストマー樹脂カバーは、廃棄物量をより増加させ、さらに塩化ビニル製の樹脂の場合には燃焼廃棄すると自然や装置に有害なガスや人体に有害な物質が生じるというマイナス要素があり、環境保護の観点から推奨される方法とは言えない。
特許第3128444号公報 特許第4751015号公報 特開2006−341597号公報 特許第3700727号公報
本発明は、上記問題点を解決するものであって、即ち、モールドイン成形用雄型面ファスナーを用いたモールドイン成形法において、該面ファスナーの雄型係合素子部分に発泡性樹脂液が流入してしまうことで、該面ファスナーの係合素子面が十分に露出せず、出来上がった座席用クッションが不良品となってしまうという問題点を解決することを目的とするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するための具体的手段について検討した結果、テープ状の基板の表面に多数の雄型係合素子が林立しているモールドイン成形用雄型用の面ファスナーの該雄型係合素子が、撥水・撥油機能を有する布帛で覆われていることで、係合素子部分にまで発泡性樹脂液が到達することを防ぐことができることを見出した。
そして、上記雄型係合素子が、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出するがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、同係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでいる形状を有しているのが好ましいことを見出した。
そして、撥水・撥油機能を有する上記布帛が、表面に多数のループ繊維または起毛繊維を有する織物、編物または不織布であり、該ループ繊維または起毛繊維が雄型係合素子と係合することにより、撥水・撥油機能を有する布帛が雄型係合素子に固定されている場合が好ましいことを見出した。
さらに、撥水・撥油機能を有する上記布帛の表面に存在するループ繊維の高さまたは起毛繊維の高さが、前記雄型係合素子の高さの0.6倍以上である場合が好ましいことを見出した。
さらに、撥水・撥油機能を有する上記布帛が、さらに金属含有層を積層したもの、磁着成分を布帛内に含浸したものまたは布帛の表面もしくは裏面に塗布したものである場合が好ましいことを見出した。
さらに本発明は、上記のモールドイン成形用雄型面ファスナーを、成形金型内の所定位置に雄型係合素子面が金型面側となるよう設置し、次いで成形金型内に発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂液を発泡硬化させて面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を得て、そして成形金型から雄型面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を取り出し、次いで該面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法である。
また本発明は、上記の製造方法により得られた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体であり、上記の雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体が、裏面に雌型係合素子を有する布帛製または皮革製の被覆体で覆われ、該発泡樹脂製成形体表面に存在している雄型係合素子と該雌型係合素子が係合されている乗物用座席の発明である。
本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーは、基板表面と同表面に存在している雄型係合素子が撥水・撥油機能を有する布帛で覆われており、これをモールドイン成形用係止部材として用いることにより、係合素子部分にまで発泡性樹脂液が到達することを防ぎ、それにより本発明の雄型面ファスナーの係合素子が発泡樹脂に埋没してしまうことを高度に防ぐ効果がある。
また、係合素子が発泡樹脂に埋没しないことから、本発明品の雄型面ファスナーを用いることにより、モールドイン成形法による座席用クッション体の製造工程が安定化し、座席用クッション体を製造しているメーカーで発生している不良品数が減少し、更には不良品の手直しや追加製造等に費やされる作業時間及び作業負荷の減少につながることから、座席用クッション体メーカーにとって納期短縮、コストダウンや作業負荷軽減等のメリットが得られる効果もある。
本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーの一例を示す断面模式図である。 本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーの他の一例を示す断面模式図である。 本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーの他の一例を示す断面模式図である。 本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーの一例を示す斜視模式図である。 図1に示す本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に取り付けた一例の断面模式図である。 図2に示す本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に取り付けた他の一例の断面模式図である。 図3に示す本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に設けた溝部に取り付けた他の一例の断面模式図である。 図1に示すモールドイン成形用雄型面ファスナーを成形用の金型の所定位置に取付け、発泡性樹脂液を導入している場面の一例の断面模式図である。
次に、図面に基づき本発明を説明する。
本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーは、図1〜4に示すように、その基板1の表面側に多数の雄型係合素子2を有し、そして基板表面側の表面と同表面に林立して存在している係合素子2が、フッ素樹脂系やシリコン樹脂系等の撥水・撥油機能を有する布帛5で覆われている。
布帛5に撥水・撥油機能を付与するために用いる撥水・撥油剤としては、フッ素樹脂系やシリコン樹脂系のものが挙げられ、これら撥水・撥油剤を含有する液を布帛に含浸または塗布した後、乾燥・キュアリングすることで撥水・撥油剤の構成分子の疎水基が塗工表面の外側に向くような皮膜を形成するものが好ましい。クッション体を成型するモールドイン成型法では、一般的にウレタン液が成型用樹脂に使われることから、特にフッ素樹脂系の撥水・撥油剤が好ましく、作業環境や安全上の観点からフッ素樹脂系の水性の撥水・撥油剤がさらに好ましい。
また、本発明で用いる撥水・撥油剤としては、表面張力が10〜30dyne/cmの範囲のものが好ましく、さらに好ましくは11〜20 dyne/cmの範囲の表面張力を持つものである。さらに、水との接触角が90〜160度の範囲であるものが好ましい。
本発明に用いられる撥水・撥油剤の好適な具体例としては、市販品で、日華化学株式会社製のNKガード(登録商標)や株式会社フロロテクノロジー社製のフロロサーフ(登録商標)等が挙げられる。
また、モールドイン成形用雄型面ファスナーの雄型係合素子を覆う布帛への撥水・撥油処理の具体的な方法としては、撥水・撥油剤用の樹脂を10重量倍程度に溶媒や分散媒に希釈したものを使用して、これらの溶液や分散液中に布帛を浸漬するように付着させる方法、同溶液や分散液を布帛のループ繊維面や起毛繊維面へスプレー塗布する方法等が挙げられるが、安定的に撥水・撥油処理を行う方法としては、布帛を撥水・撥油剤含有液中に浸漬する方法が挙げられる。また、撥水・撥油剤の付与は布帛を構成する前の繊維の段階で行っていてもよく、また、紡糸時に撥水・撥油剤を付与してもよい。
そして、さらに上記のモールドイン成形用雄型面ファスナーにおいて、基板表面側に存在する雄型係合素子を覆う布帛にとしては、織物、編物、不織布のいずれでもよく、これら布帛の表面にループ繊維を存在させたもの、あるいは表面を起毛処理することによりループ繊維や雄型係合素子と係合できる係合能を有する起毛繊維を存在させたものが好ましい。特に、伸縮性と厚みを有し、さらに畝を有しているたて編地であるトリコット編物の表面を針布等で起毛して、編地から繊維を表面にループ状に引き出したものが雄型係合素子を容易かつ完璧に覆うことができることからもっとも優れている。
そして、布帛を構成する繊維としては,平均太さが150dtex以下、特に1〜20dtexが、また布帛の平均目付けとしては150g/m以上、特に100〜200g/mが、さらに布帛のかさ密度としては、0.01g/cm以上、特に0.03〜0.15g/cmが好ましい。さらに、布帛表面に存在するループ繊維のループ高さあるいは起毛繊維の起毛高さとしては、モールドイン成形用雄型面ファスナーの雄型係合素子の高さの0.6倍以上が雄型係合素子間をループ繊維または起毛繊維で充填して隙間を埋める点で好ましく、より好ましくは1.0〜2.0倍である。
さらに、含浸または塗布される撥水・撥油剤の量としては、固形分換算で布帛広さに対して0.5〜5.0g/m程度が好ましく、より好ましくは1.5〜3.5g/mの範囲である。
また、図1に示すように、基板1裏面の幅方向中央部には、基板長さ方向に連続する磁性金属含有層6を有することが、また図2に示すように、係合素子を覆う布帛3に磁着成分を含浸または布帛表面もしくは裏面に塗布することで磁性金属含有層6を存在させてもよい。図5や図6に示すように、磁性金属含有層6を有していることが、モールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に取りつけた磁石8により所定位置に沿って本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを確実に設置することができ、金型面に押し付けることができるため、隙間から発泡性樹脂液が滲入することを高度に防止でき、好ましい。
また金型の所定位置に溝部を設けておき、該溝部の底面にモールドインファスナーの雄型係合素子が接するように該溝部にモールドインファスナーをセットし、発泡樹脂液を金型内に注入する方法を用いる方法でも発泡樹脂液の浸入を防ぐことは可能であるが、その際にも、上記したように、該溝部の底面に磁石を取り付けておくと、係合素子を覆う布帛に磁性金属含有層を存在させることにより、モールドインファスナーが該溝部に強固に押し付けられ、係合素子を覆う布帛が撥水・撥油処理されていることと相まって、より一層発泡樹脂液の係合素子面への浸入を防ぐことができる。
また、図7に示すように、モールドイン成形用雄型面ファスナーの基板1裏面の幅方向両端部に、同裏面から立ち上がり、基板長さ方向に連続し、先端部付近にはその少なくとも一部が基板幅方向端部より外にはみ出している突条3を有している場合も好ましい。このような場合にも、金型内に設けた溝部にモールドイン成形用雄型面ファスナーを嵌め込むと、突条が溝長さ方向壁面に圧着し、溝部とモールドイン成形用雄型面ファスナーの間の隙間が密閉されることとなるため、発泡性樹脂液が隙間から滲入することをより高度に防ぐことができる。
基板1の裏面側には、埋設素子4を設けることがクッション体等への一体化が強固となる上で好ましい。なお、上記突条3も埋設素子として働く。
基板1は幅5〜25mmの範囲が好ましく、より好ましくは10〜15mmの範囲であり、その厚みは0.1〜1.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜0.7mmの範囲である。
雄型係合素子2の形状としては、やじり型、きのこ型、かぎ型等公知の形状のいずれでも良く、本発明では、これらを総称して雄型係合素子あるいはフックと称している。特に、雄型係合素子が、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出しているがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、同係合素子がテープ長さ方向に列をなして等間隔で並んでいる雄型面ファスナーの場合には、雄型係合素子を布帛で覆うと、発泡性樹脂液と接触する係合素子の側面の係合素子間に撥水・撥油処理が施された布帛のループ繊維や起毛繊維が充填され、その隙間を埋めることとなることから、より発泡樹脂液が滲入しにくくなる効果があり、本発明には好適である。また、布帛が、表面に多数のループ繊維または起毛繊維を有する織物、編物または不織布である場合、該ループ繊維または起毛繊維が雄型係合素子と係合することにより、撥水・撥油機能を有する布帛が雄型係合素子に固定されて、本発明においてより好適である。
さらに、モールドイン成形後に係合素子を覆う布帛を取り除く際に、布帛を容易に取り除くことができ、ステムの全周囲に係合用突起が突出している従来のきのこ型の係合素子の場合には、布帛を取り除く際に、係合素子の係合突起がちぎれ易い、あるいは布帛の一部が剥がれて係合素子間に残り、その後の係合力を低下させるという問題があったが、上記の係合用突起がテープ幅方向に突出しているがテープ長さ方向には突出していない係合素子の場合にはこのような問題点も生じにくい。
係合素子2の高さ(基板面からの高さ)としては、特に制限はないが、1〜5mmの範囲が要求される係合性能、厚みを満たすという点で好ましく、より好ましくは1.5〜2.5mmの範囲である。さらに、係合素子密度としては6〜70個/cmの範囲が要求される係合性能を満たすという点で好ましく、より好ましくは6〜34個/cmの範囲である。
係合素子2が、基板表面からほぼ垂直に立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出する係合用突起からなり、同係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでいる雄型面ファスナーの場合には、前記したように本発明に好適であるが、このような場合、一列に存在する係合素子個数としては3〜20個/cm程度が好ましく、かつそのような列が基板1の幅方向に2〜10列/cm、特に3〜5列/cm存在しているのが係合力と滲入防止の面から好ましい。
さらに、基板の単位面積当たりの雄型係合素子密度が6〜70個/cmの範囲で、テープ長さ方向における隣り合う係合素子のステム間の距離が1.0〜5.0mmの範囲、テープ幅方向における隣り合う係合素子の係合用突起間の距離が1.1〜3.3mmの範囲である場合も滲入防止の面から好ましい。
なお、ここで言うテープ長さ方向における隣り合う係合素子のステム間の距離とは、係合素子の高さの中間点における距離であり、またテープ幅方向における隣り合う係合素子の係合用突起間の距離とは、係合用突起の先端から隣の列に存在している最も近い係合素子の係合用突起の先端までの距離である。
また、本発明の雄型面ファスナーを発泡樹脂成形体の係止部材として使用する際には、図2や図7に示すように、基板1裏面には埋設素子4が存在しているのが雄型面ファスナーを発泡樹脂成形体に強固に一体化させることができる点で好ましい。埋設素子4は、基板1に対して、略垂直に、あるいは斜め方向に、外側に向かって少なくとも1本以上突出しており、かつその中間部または先端部に膨らみ部を有しているのが発泡樹脂成形体から雄型面ファスナーが剥離し難いことから好ましい。
また、埋設素子として、織物、編物、不織布等の布帛を基板裏面に貼り付けても良く、これら布帛は、モールドイン成形の際に発泡性樹脂液が滲入してアンカー効果を発現し、さらに発泡性樹脂液が係合素子面に滲入することを防ぐ遮蔽材として働くこととなる。
埋設素子4は、雄型面ファスナーの長さ方向に連続して存在しているのがより好ましいが、係合素子2のように、雄型面ファスナーの長さ方向に不連続で存在しても良い。
埋設素子4についての寸法的要素については、使用する状況によって決定されるが、通常は、突出高さ0.1〜10mmの範囲が好ましく、0.5〜2mmの範囲がより好ましい。
基板1の裏面の幅方向両端部から立ち上がる突条3の高さは、金型に設けられる溝部の深さを僅かに下回ることが好ましいが、例えば、使用される溝の深さを僅かに下回る突条3の高さとしては、好ましくは3〜15mmの範囲、より好ましくは5〜12mmの範囲である。
本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ナイロン6やナイロン12等のポリアミド系樹脂などの各種熱可塑性樹脂が挙げられ、特に成形性の点からポリオレフィン系樹脂、なかでもポリプロピレン樹脂や、エチレン系エラストマー樹脂を少量ブレンドしたポリプロピレン樹脂及びナイロン6やナイロン12等のポリアミド系樹脂が好ましく、モールドイン成形用の発泡樹脂(通常はポリウレタン)との親和性の点からは、ナイロン12で代表されるポリアミド系樹脂を主体とするものがもっとも好ましい。
また、発泡樹脂との親和性に優れるとは言えないポリオレフィン系のポリプロピレン樹脂等を雄型面ファスナーの構成樹脂として使用した場合は、雄型面ファスナーの裏面側および埋設素子が親和性に優れるナイロン6及びナイロン12等のポリアミド系の樹脂で構成されている場合が好ましく、また裏面にポリウレタン樹脂系、又はアクリル系樹脂のプライマー層を存在させることで発泡樹脂との親和性を向上させておくことが好ましく、より好ましくはアクリル系樹脂のプライマー層を存在させる場合である。
本発明に好適な雄型面ファスナーは押出、射出成形等の公知の樹脂成形加工手法により成形されるが、より好ましくは押出成形によって成形される。次に、本発明に特に好適な押出成形法により雄型面ファスナーを製造する方法を説明する。
まず、図1や図2に示すような面ファスナーの断面形状(係合素子を覆う布帛や裏面に取り付ける布帛を含まず)のスリットを有するノズルから、熱可塑性樹脂をテープ状に溶融押出し、冷却して、基板表面に、基板に対して直立し、かつ長さ方向に連続している係合素子断面を有する複数の列条を、また基板裏面に、長さ方向に連続している埋設素子断面を有する列条を有するテープ状物を成形する。
次に、得られたテープ状物の表面に存在する係合素子用列条に、該列条長さ方向を横切る方向に小間隔で該列条の先端から付け根付近まで切れ目を入れる。切れ目の間隔としては、1.0〜5.0mm、特に1.0〜2.0mmの範囲が好適である。
次いで、切れ目を入れたテープ状物を長さ方向に延伸する。延伸倍率としては、延伸後のテープ状物の長さが元のテープ状物の長さの1.3〜3.5倍となる程度が採用される。この延伸により、列条に入れられた切れ目が広がり、列条が独立した多数の雄型係合素子からなる列となる。より好ましくは1.6〜2.5倍の延伸である。
以上の方法により、表面に多数の独立した係合素子2を有し、裏面には埋設素子4を有する雄型面ファスナーが得られる。なお、埋設素子4はテープ長さ方向に連続していてもよいし、また係合素子のように長さ方向に不連続であってもよい。
もちろん、埋設素子が織物、編物、不織布等の布帛である場合には、得られた係止部材の裏面に埋設素子となる布帛を貼り付けることとなる。貼り付ける方法としては、接着剤による方法、熱融着により貼り付ける方法等が挙げられる。
図5〜7は、ともに、本発明の雄型面ファスナーを金型内のセット金型7に取り付けた一例の断面模式図である。
本発明で使用する金型には、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、セラミックス等の各種無機材料が使用でき、金型の加工性の点からアルミニウムが好ましい。
また、セット金型の断面形状は、該係止部材の寸法により任意に変更でき、特に制限されるものではないが、図1や図2の雄型面ファスナーのように磁性金属含有層6を有するものに使用されるセット金型は、図5、図6に示すように金型の所定位置に設けた溝部の底部に磁石8が設置されることで、溝部が埋まって所定位置が隣接する面と同一の高さのフラットな形状になったものが好ましく、図3のような形状を有する雄型面ファスナーに対しては、図7に示すように、面ファスナー長さ方向に連続する突条3が溝部7にすっぽりと入るような深さと突条と溝壁面との隙間から発泡性樹脂液が滲入しない程度の幅を有する長さ方向に連続した溝部の底部形状を有しているのが好ましく、このようなセット金型は、鋳造、鍛造等及び削り出し等の機械加工により作製される。
図5や図6に示すセット金型の場合には、雄型面ファスナーの係合素子2が撥水・撥油機能を有する布帛5に覆われた状態で係合素子2が存在する面側をセット金型7の所定位置に係合素子面が金型面となるようにセットすることで、雄型面ファスナーは磁石8により簡単に所定位置に設置される。もちろん、このような場合であっても、図7に示すように、所定位置に溝部が設けられており、その溝部の底面に磁石が埋め込まれており、雄型面ファスナーを溝部にはめ込むような形状のセット金型でもよい。
図7に示す溝の場合には、内壁間の幅は、上記したように、本発明の雄型面ファスナーの係合素子部の幅(有効幅)とほぼ等しいかやや広めの幅に設定され、好ましい内壁間の幅は係合素子部の幅より0.1〜1.0mm広めとすることである。そして、雄型面ファスナーの裏面から両サイドに係合素子部を越えて突出する突条3が、溝部内壁に密着して隙間をなくし、発泡性樹脂液が係合素子面に滲入することを防止する。溝部内壁間の幅は、本発明の雄型面ファスナーの全幅よりやや小さいかほぼ等しい程度に設定され、好ましくは雄型面ファスナーの全幅よりも0.1〜2.0mm狭く、より好ましくは雄型面ファスナーの全幅よりも0.5〜1.8mm狭くする。
また、溝部幅方向両端に立ち上がる内壁の高さは底辺からの高さで5〜35mmの範囲が好ましい。また、溝部の幅方向の両端にある壁上面の幅は各々1.0〜3.0mmであることが好ましく、さらに好ましくは2.5〜3.0mmの範囲である。
図1に示す本発明の雄型面ファスナーの場合は、基板の裏面側に磁性金属含有層を取り付けているが、磁性金属含有層は基板の表面側、裏面側あるいは面ファスナー内部のいずれでもよい。裏面側に存在して、それが裏面から突出している場合には、埋設素子の働きも有することとなる。
磁性金属含有層を有するものとする場合には、例えば、磁性を有する金属粉を混ぜた接着剤グレードの樹脂を雄型面ファスナーの表面や裏面に塗布することにより、あるいは面ファスナーそのものを磁性金属粉を含有する樹脂により成形することにより製造できる。好ましくは磁性を有する金属粉を混ぜた接着剤グレードの樹脂を雄型面ファスナーの表面や裏面に塗布する場合である。より好ましくは、撥水・撥油機能を有する布帛が、磁着成分を布帛内に含浸したものまたは布帛表面もしくは裏面に塗布したものである場合である。ここでいう磁着成分とは磁石に引かれる物質であれば特に制限するものではなく、一般的な鉄微粒子や公知の磁性体等が用いられる。
そして、本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを、成形金型内の所定位置に雄型係合素子面が金型面側となるよう設置し、次いで成形金型内に発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂液を発泡硬化させて面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を得て、そして成形金型から雄型面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を取り出し、次いで前記面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法について、以下図8に基づき説明する。
図8は、本発明のモールドイン成形用雄型面ファスナーを金型内の所定位置に取り付けた一例の断面模式図である。図8に示すように、金型内に固定されたセット金型部に本発明の雄型面ファスナーを固定し、金型内に発泡性樹脂液を導入する。導入された発泡性樹脂液は、発泡して体積を増加しながら金型内の隅々まで滲入し、この状態で硬化して成形が完了する。そして金型内から、発泡成形体、すなわち雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を取り出す。次いで、前記雄型面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る。
なお、成形用の発泡性樹脂としては発泡性のポリウレタン系樹脂がもっとも好ましいが、該樹脂に限定されず、各種の樹脂を使用することができる。
得られた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の雄型係合素子と、布帛製または皮革製の被覆体の裏面に存在する雌型係合素子とを係合することで、表面が布帛製または皮革製の被覆体で覆われた乗物用座席を製造することができる。具体的には、雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を金型から取り出し、このような成形体の表面を、裏面に雌型面ファスナーを取付けた布帛や皮革で覆い、成形体表面の雄型係合素子と布帛等の裏面に取り付けた雌型係合素子を係合させ、発泡成形体表面を布帛や皮革で覆い、かつ固定することで、自動車や航空機用の座席や事務用椅子等の各種座席や椅子などが完成される。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
アプリックス社製雄型成形面ファスナーAP985(ナイロン12製。全幅12mm。係合素子の林立する係合有効幅6mm。係合素子密度60個/cm。係合素子列3列。テープ長さ方向における係合素子のステム間の距離0.7mm。テープ幅方向における隣り合う係合素子の係合突起間の距離1.2mm。基板裏面に幅4mmで高さ2mmの長さ方向に連続した磁性金属含有ポリアミド樹脂層が塗布により付着。雄型係合素子は、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出するがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、同係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでおり、係合素子の高さは1.7mm。断面形状は図1参照。製法は、前記の押出成形し、得られたテープ状物の係合素子用突条を長さ方向に対して70度にカットし、そして1.73倍延伸したもの)をモールドイン成型用の面ファスナーとして用いた。
また、係合素子2を覆う布帛として、セーレン(株)製トリコット KN−002(ナイロン製、ウレタン系樹脂バックコート付き、繊維の平均太さ117dtex、目付け197g/m、かさ密度が0.03g/cm、ループ繊維の長さ1.2mm)の表面を針布で起毛して編地からループ繊維を編地表面に引き出したものを準備し、このトリコット編地を、撥水・撥油剤(日華化学株式会社製 NKガード(登録商標) NDN−7E 表面張力:15dyne/cm)を10重量%に濃度調製した水溶液中に浸漬し、炉内温度100℃の熱風式乾燥機にて2時間乾燥させ、その後同乾燥機の設定を170℃に上げ15分キュアすることで撥水・撥油機能を有する布帛カバーを得た。当該布帛が撥水・撥油処理されていることは、その部分への水による濡れ易さで確認した。
その後、前述のモールドイン成型用の面ファスナーAP985に撥水・撥油機能を有する布帛カバーを12mmにスリットし、準備したAP985の係合素子面に布帛カバーの起毛面を合わせて係合させることで、裏面に長さ方向に連続したポリアミド樹脂ベースの金属含有樹脂層が塗布された、雄型係合素子が撥水・撥油剤処理済みの布帛で覆われたモールドイン成形用雄型面ファスナーを得た。撥水・撥油剤の塗布量は固形分換算で2.0g/mである。
得られた上記撥水・撥油剤処理済みの布帛で覆われたモールドイン成形用雄型面ファスナーを、成形金型内面の所定位置に磁石が埋め込まれているセット金型に、係合素子側が金型面側となるように固定した。次いで、成形金型内にポリウレタン系の発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂液を発泡硬化させて面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を得て、そして成形金型から面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を金型から取り出した。
得られた成形体の係合素子を覆っている前記布帛を除去し、成形体に埋設された雄型面ファスナーの係合素子面を観察したところ、雄型面ファスナーの係合素子部への発泡樹脂の流れ込みが発生した発泡樹脂製成形体は30個中0個であった。また、布帛を取り除いた後に係合素子面を5分程強く擦ったが、面ファスナーを構成するナイロン12と発泡樹脂であるポリウレタンが親和性に優れていることから面ファスナーの裏面が発泡樹脂から剥離を生じることは全くなかった。
この実施例で得られた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体は自動車用クッションの形状を有していることから、この成形体に、裏面に雌型係合素子を有する編物からなるカーシートを被せ、該発泡樹脂製成形体表面に存在している雄型係合素子と該雌型係合素子を係合させたところ、編物からなるカーシートは強固に発泡樹脂成形体の表面に強固に固定され、自動車用座席として全く問題のないものであった。
[比較例1]
上記実施例1において布帛に撥水・撥油処理を行わない以外は実施例1と同一の方法で発泡樹脂製成形体を得た。
そして、得られた成形体の係合素子を覆っている布帛カバーを除去し、成形体に埋設された雄型面ファスナーの係合素子面を観察したところ、雄型面ファスナーの係合素子部への発泡樹脂の流れ込みが発生した発泡樹脂製成形体は30個中30個であり、流れ込んだ発泡樹脂は雄型面ファスナーの係合素子部の2/3以上を埋没させて、さらに係合素子にしっかり絡み付いており、除去することはできなかった。
[比較例2]
上記実施例1において、布帛の撥水・撥油処理を行わず、ポリプロピレン繊維製のトリコット編地の針布起毛編地(布帛として表面張力が31dyne/cm、ウレタン系樹脂バックコート付き、繊維の平均太さ120dtex、目付け386g/m、ループ繊維部分のかさ比重が0.03mg/mm、ループ繊維の長さ1.8mm)に変更し、その他条件は実施例1と同一の方法で発泡樹脂製成形体を得た。
そして、得られた成形体の係合素子を覆う布帛カバーを除去し、成形体に埋設された雄型面ファスナーの係合素子面を観察したところ、雄型面ファスナーの係合素子部への発泡樹脂の流れ込みが発生した発泡樹脂製成形体は30個中8個であり、流れ込んだ発泡樹脂による雄型面ファスナーの係合素子部の埋没も1/3程度と、比較例1と比較すると軽度な埋没レベルではあったが、流れ込んだ発泡樹脂は係合素子にしっかり絡み付いており、除去することはできなかった。
1 :基板
2 :係合素子
3 :突条
4 :埋設素子
5 :撥水・撥油機能を有する布帛
6 :金属含有層
7 :金型内のセット金型
8 :磁石
9 :成形金型
10:発泡性成形樹脂液

Claims (8)

  1. テープ状の基板の表面に多数の雄型係合素子が林立している雄型面ファスナーの該雄型係合素子が、撥水・撥油機能を有する布帛で覆われていることを特徴とするモールドイン成形用雄型面ファスナー。
  2. 雄型係合素子が、基板表面から立ち上がるステムと同ステムの先端から、テープ幅方向に突出するがテープ長さ方向には突出していない係合用突起からなり、該係合素子がテープ長さ方向に列をなして並んでいる請求項1に記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
  3. 布帛が、表面に多数のループ繊維または起毛繊維を有する織物、編物または不織布であり、該ループ繊維または起毛繊維が雄型係合素子と係合することにより、撥水・撥油機能を有する布帛が雄型係合素子に固定されている請求項1または2に記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
  4. 撥水・撥油機能を有する布帛の表面に存在するループ繊維の高さまたは起毛繊維の高さが、前記雄型係合素子の高さの0.6倍以上である請求項1〜3のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
  5. 撥水・撥油機能を有する布帛が、さらに金属含有層を積層したもの、磁着成分を布帛内に含浸したものまたは布帛表面もしくは裏面に塗布したものである請求項1〜4のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナー。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のモールドイン成形用雄型面ファスナーを、成形金型内の所定位置に雄型係合素子面が金型面側となるよう設置し、次いで成形金型内に発泡性樹脂液を導入し、該発泡性樹脂液を発泡硬化させて面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を得て、そして成形金型から雄型面ファスナー付の発泡樹脂製成形体を取り出し、次いで該面ファスナーの基板表面に存在する多数の雄型係合素子を覆っている布帛を除去して雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体を得る雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により得られた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体。
  8. 請求項7に記載の雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の雄型係合素子と、布帛製または皮革製の被覆体の裏面に存在する雌型係合素子とを係合してなる乗物用座席。
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