JP2908973B2 - 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱可塑性樹脂を材料
として、均一微細によく発泡した発泡体を得る方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂発泡体を得る方法の一つと
して、押出発泡法が知られている。押出発泡法とは、熱
可塑性樹脂を押出機に入れて溶融し、溶融した樹脂に発
泡剤を混合し、押出機の先端に取り付けた口金から樹脂
を低圧領域へ押し出して発泡体を作る方法である。
【0003】押出発泡では発泡剤のほかに気泡調整剤が
用いられる。気泡調整剤は発泡核剤とも呼ばれ、発泡の
際に気泡を発生させるための核となるべきものであり、
従って発生する気泡の数及び気泡の大きさをも決定する
ものである、と考えられている。
【0004】押出発泡用の発泡剤としては、色々なもの
が使用できるとされて来た。その発泡剤は大きく分ける
と、化学発泡剤と物理発泡剤とになる。化学発泡剤と
は、加熱されると分解してガスを発生し、発生したガス
が樹脂に気泡を生成するタイプの発泡剤である。これに
対し、物理発泡剤とは、加熱されたとき化学反応を起こ
すことなくそのまま気化するだけで、樹脂に気泡を生成
させるタイプの発泡剤である。化学発泡剤は例えば重炭
酸ソーダであり、ジニトロソペンタメチレンテトラミン
であり、物理発泡剤は例えば二酸化炭素であり、ブタン
である。
【0005】物理発泡剤としても色々なものが用いられ
た。これは大別すると、無機化合物と有機化合物に分け
られる。無機化合物としては、前述の二酸化炭素のほ
か、窒素、水等が用いられた。また、有機化合物として
は、脂肪族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂環
族炭化水素、エーテル類、ケトン類が用いられた。脂肪
族炭化水素は、例えばブタン、プロパンであり、ハロゲ
ン化脂肪族炭化水素はメチルクロライド、ジクロロジフ
ルオロメタンであり、脂環族炭化水素はシクロペンタ
ン、シクロヘキサンであり、エーテル類はジエチルエー
テルであり、ケトン類はアセトンである。
【0006】気泡調整剤としても色々なものが用いられ
たが、その多くは無機物粉末であった。それは、例えば
炭酸カルシウム、タルク、珪酸カルシウム、珪藻土、硫
酸バリウム等である。しかし、気泡調整剤として有機物
粉末も用いられた。例えば、ポリエチレン発泡体を作る
のにモノビニル芳香族化合物の重合体粉末が用いられ
た。そのほか、ポリ四弗化エチレンを用いることも知ら
れていた。
【0007】特公昭46−19191号公報は、発泡剤
として揮発性発泡剤、すなわち、有機化合物からなる物
理発泡剤を用い、発泡核剤として表面が固体又は液体状
態のフルオロカーボンを用いて熱可塑性樹脂発泡体を作
ることを提案している。また、特開平2−279739
号公報も、矢張り有機化合物からなる物理発泡剤を用
い、造核剤すなわち発泡核剤としてフルオロカーボンを
用いて樹脂発泡体を作ることを提案していた。
【0008】特公昭46−19191号公報は、発泡核
剤として用いるフルオロカーボンは、表面が固体又は液
体状態であることが必要であるとし例として色々なもの
が使用できるとしている。例えば、ポリテトラフルオロ
エチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、ポリヘキサフルオロプロピレンのよ
うな固体粉末のほか、パーフルオロ酪酸、パーフルオロ
カプリル酸などによって被覆されたシリカ、アルミナ、
金属等であってもよいとされている。しかし、このよう
なフルオロカーボンは、気泡微細化の効果はあるが、こ
れを熱可塑性樹脂中に分散させることが困難であった。
すなわち、フルオロカーボンが熱可塑性樹脂中で塊とな
って存在し易く、従って発泡体中に大きな空洞を生じた
り発泡のムラを生じたりする欠点があった。
【0009】また、特開平2−279739号公報は、
熱可塑性樹脂に造核剤としてハロカーボンパウダーと、
発泡剤として炭化水素又はハロゲン化炭化水素を加えて
押し出し発泡して発泡体を作ることを記載している。ハ
ロカーボンパウダーの例として、塩素又は弗素含有パウ
ダーを挙げ、ポリ四弗化エチレンのほか色々な重合体を
挙げている。しかし、この公報の教示に従ったのでは、
前述の特公昭46−19191号公報の教示と同じく、
ハロカーボンパウダーが熱可塑性樹脂中で団塊化し易
く、従って発泡体中に大きな空洞を生じることとなり、
結果として均一微細な発泡を持った発泡体を得ることが
できなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、気泡調整
剤として加えた粉末が、熱可塑性樹脂中で団塊化するこ
となく均一微細に分散し、そのために均一微細に発泡し
た良質の発泡体が得られるような、発泡体の製造方法を
提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明者は、各種のフ
ルオロカーボンを始め、色々な気泡調整剤を熱可塑性樹
脂に混合し、色々な発泡剤を使用して押し出し発泡を行
い、得られた発泡体の気泡状態を観察した。その結果、
発泡剤として有機化合物からなる物理発泡剤を用い、フ
ルオロカーボンとして特殊なポリ四弗化エチレンを用い
ると、フルオロカーボンが熱可塑性樹脂中で団塊化する
ことなく均一に分散して気泡が均一微細になることを見
出した。
【0012】ポリ四弗化エチレン(以下、PTFとい
う)は、古くは成形体製造用に用いられて来た。従っ
て、これまで市販されて来たPTFは、成形用のものが
大部分であった。この成形用PTFは、これを熱可塑性
樹脂中に分散させようとしても団塊のままに存在するも
のがあって、容易に均一微細に分散させることができな
かった。そのために成形用のPTF粉末を気泡調整剤に
用いて押し出し発泡を行うと、大きな気泡を生じて均一
微細な発泡体を得ることができなかった。
【0013】ところが、この発明者は、成形用ではなく
て、最近ルブリカント用として市販されるに至った特殊
なPTFの粉末を気泡調整剤として用いて、これを熱可
塑性樹脂中に混合し、この混合物に有機化合物からなる
物理発泡剤を圧入して押し出し発泡させ、発泡体を作っ
た。その結果、得られた発泡体が均一微細に発泡してい
ることを見出した。
【0014】また、この発明者は、一般に成形体製造用
に市販されているPTF(以下、これを成形用PTFと
いう)と、ルブリカント用に市販されているPTF(以
下、これを潤滑用PTFという)とが、その物性によっ
て明らかに区別できることを見出した。その物性の1つ
は溶融粘度である。
【0015】そこで、溶融粘度について説明すると、内
径が2.1mmで長さが8.0mmの孔から、340℃
の温度に加熱したPTFを20kg/cm2 の圧力の下
で10分間押し出すと、成形用PTFは孔から全く流出
せず、従ってメルトインデックスは零である。これに対
して潤滑用PTFは、上記の条件下に押し出すと、孔か
ら流出して1.0g以上の流出量を示し、従ってメルト
インデックスは1.0以上となる。このように、成形用
PTFと潤滑用PTFとは溶融粘度により明らかに区別
できる。
【0016】また、成形用PTFと潤滑用PTFとは感
触の点でも異なっている。PTFの粉末を親指と人差指
との間で摘んで擦り合わせると、成形用PTFの粉末は
塊となって糸状になり、恰も湿った粉末のような感じを
与える。これに対し、潤滑用PTFの粉末は親指と人差
指との間で擦り合わせたとき、全く団塊化しないで粉末
のままにとどまり、従って集合して糸状になることがな
く、丁度乾いた粉末のような感じを与えるものとなって
いる。従って、感触上も両者は明らかに区別できる。
【0017】この発明は、熱可塑性樹脂に気泡調整剤を
混合するとともに、これに発泡剤を含ませて押し出し発
泡させるにあたり、発泡剤として上記熱可塑性樹脂の軟
化点より低い沸点を持った有機化合物からなる物理発泡
剤を用い、気泡調整剤として、PTFの微粉末で、内径
が2.1mmで長さが8.0mmの孔から、340℃の
温度と20kg/cm2 の圧力の下で10分間に1.0
g以上流出するような粘度を持ち、平均粒子径が5〜4
0μmの範囲内にあるPTFを用い、上記熱可塑性樹脂
100重量部に対しPTFを0.01〜1.0重量部加
えることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
に関するものである。
【0018】成形用PTFと潤滑用PTFとの上述の差
異は、PTFの分子量の差に起因している。しかし、そ
の2つを区別する場合の基準となる分子量が、どのよう
な値であるかはよく判らない。潤滑用PTFはPTFを
重合させる段階から分子量を制御することによって作る
ことができると云われている。しかし、その分子量の制
御は相当に困難であるため、通常は一旦高分子量の成形
用PTFを作ったのちに、これに放射線を照射したり、
これを加熱して分解させたりして、分子鎖を切断して潤
滑用PTFを作っている。この場合、放射線によるか、
加熱によるかによって樹脂の表面状態に差異を生じる
が、そのうちでは放射線により切断した潤滑用PTFが
発泡核剤とするに適している。
【0019】また、樹脂の構造から云えば、潤滑用PT
Fは多孔質になっているものが、気泡調整剤として用い
るのに適している。多孔質の目安としては、比表面積が
1m2 /g以上のものである。
【0020】気泡調整剤としての潤滑用PTFの使用量
は、極少量でも効果があるが、好ましくは熱可塑性樹脂
100重量部に対し0.01重量部以上である。また、
潤滑用PTFは、熱可塑性樹脂100重量部に対し、
1.0重量部以上使用しても、気泡微細化にはそれに見
合うだけの効果が現れないから、1.0重量部以下とす
ることが好ましい。また、潤滑用PTFの粒子は平均粒
子径が5〜40μmの範囲内にあるような微細な粒子と
して用いる。その中では10〜30μmとすることがさ
らに好ましい。
【0021】この発明で気泡調整剤として用いることの
できる潤滑用PTFは、市販されている。その樹脂を市
販品のグレードとして示すと、旭硝子(株)製の製品で
は、「フレオンルブリカント」の商品名で販売されてい
るものが、大体気泡調整剤として使用することができ
る。そのグレードを具体的に云えば、L169J、L1
69J−1、XL169J−A、L150J、L180
J、L181J、L171J、L173Jのグレードの
ものを、この発明で使用することができる。その比表面
積は1−9m2 /gであり、平均直径は5〜40ミクロ
ン、融点は320〜332℃、嵩密度は0.34〜0.
50の範囲内にある。
【0022】この発明では、発泡剤として熱可塑性樹脂
の軟化点より低い沸点を持った有機化合物からなる物理
発泡剤を用いる。その物理発泡剤は、押出機内で、潤滑
用PTF含有の溶融された熱可塑性樹脂にこれを圧入す
るのが好ましいが、押出機に入れる前に熱可塑性樹脂中
に含ませておいてもよい。その発泡剤量は、一般に押し
出し発泡に際して用いられる量で、樹脂100重量部に
対し、1〜15重量部である。
【0023】有機化合物からなる物理発泡剤は、前述の
ように、プロパン、ブタン、ペンタンのような脂肪族炭
化水素、メチルクロライド、ジクロロジフルオロエタン
のようなハロゲン化脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、
シクロペンタンのような脂環族炭化水素、アセトンのよ
うなケトン類、ジエチルエーテルのようなエーテル類を
用いることができる。
【0024】上述のようにして、押出機内で潤滑用PT
F含有の溶融された熱可塑性樹脂に発泡剤が含浸され
て、発泡性組成物が作られる。この発泡性組成物は、押
出機の先端に取り付けられた口金から低圧領域(通常は
大気圧下)へ押し出され、押し出された発泡性組成物は
低圧領域で発泡して発泡体となる。この発泡体はその後
冷却されて製品とされる。これらの操作は、これまで押
し出し発泡において用いられて来た操作と変わりがな
い。
【0025】この発明方法を実施するにあたっては、上
記の材料以外に、これまで押し出し発泡にあたって用い
られて来た種々の助剤を用いることができる。例えば、
熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用い
る場合には、溶融特性を改善するために無水ピロメリッ
ト酸のような酸二無水物や、周期律表の第1a族又は第
2a族の金属化合物や炭酸ナトリウム等を単独で、又は
混合して加えることができる。また、発泡核剤として少
量のタルク粉末を加えたり、帯電防止剤、紫外線吸収剤
等を加えたりすることができる。
【0026】押出機としては、単軸押出機を用いるのが
好ましい。その押出機は、ポリスチレン、ポリエチレン
等を押し出し発泡させるのに、これまで用いられて来た
ものを用いることができる。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、熱可塑性樹脂に気泡
調整剤を混合するとともにこれに発泡剤を含ませて押し
出し発泡させるので、連続した一様の発泡体を容易に製
造することができる。また、発泡剤として熱可塑性樹脂
の軟化点より低い沸点を持った有機化合物からなる物理
発泡剤を用いるので、比較的高度によく発泡した発泡体
を容易に得ることができる。さらに、気泡調整剤として
PTFの微粉末を用い、しかもその微粉末は、内径が
2.1mmで長さが8.0mmの孔から、340℃の温
度と20kg/cm2 の圧力の下で10分間に1.0g
以上流出するような粘度を持ち、平均粒径が5〜40μ
mの範囲内にあるものを用い、熱可塑性樹脂100重量
部に対し0.01〜1.0重量部の気泡調整剤を加えた
ので、熱可塑性樹脂内で発泡剤の気化によって適度の大
きさの気泡が均一微細に生成し、外観が良好で良質の発
泡体を得ることができる。この点で、この発明の効果は
大きい。
【0028】以下に、実施例と比較例とを挙げて、この
発明方法のすぐれている所以を具体的に明らかにする。
なお、以下で単に部というのは、重量部の意味である。
また、以下の実施例と比較例とにおいては、得られた発
泡体の平均気泡径を測定したが、その測定方法はAST
M D 2842−69に規定される方法である。ま
た、以下でメルトインデックスと云うのは、この発明で
規定したように、内径が2.1mmで長さが8.0mm
の孔から、PTFの粉末を340℃の温度で20kg/
cm2 の圧力下で、10分間に流出させたときの流出量
をgで表したときの値である。
【0029】
【実施例1】この実施例では、熱可塑性樹脂としてポリ
スチレン(新日鉄化学社製、商品名エスチレンG−15
L)を用い、またPTFとして旭硝子社製のフルオンL
169J(メルトインデックス6.5g/10分、平均
粒子径13μm)を用い、ポリスチレン100部に0.
1部のPTFを加えて混合物を作った。
【0030】この混合物を口径が40mmと50mmの
タンデム押出機に入れ、押出機の途中から発泡剤として
フロン142b/塩化メチルが50/50重量%の混合
物を約12重量%の割合で圧入し、口金から大気中へ棒
状に押し出した。
【0031】得られた発泡体は、密度が0.040g/
cc、平均気泡径が0.20mmであった。
【0032】
【実施例2】実施例1において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオン169J−A(メルトインデックスが
6.5g/10分、平均粒子径が40μm)とした以外
は、実施例1と同様に実施した。
【0033】得られた発泡体は、密度が0.04g/c
cで、平均気泡径が0.21mmであった。
【0034】
【実施例3】実施例1においてPTFを旭硝子社製、商
品名フルオン171J(メルトインデックスが2.5g
/10分、平均粒子径が7μm)とした以外は、実施例
1と同様に実施した。
【0035】得られた発泡体は、密度が0.04g/c
cで、平均気泡径が0.24mmであった。
【0036】
【比較例1】実施例1において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンG163(メルトインデックス、0g/
10分、平均粒子径25μm)とした以外は、実施例1
と同様に実施した。
【0037】得られた発泡体は、密度が0.04g/c
cで、平均気泡径が0.30mmであって、気泡が粗大
なために良好な発泡体と認められなかった。
【0038】
【比較例2】実施例1において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンL155J(メルトインデックス、12
0g/10分、平均粒子径4μm)とした以外は、実施
例1と同様に実施した。
【0039】得られた発泡体は、密度が0.04g/c
cで、平均気泡径が0.29mmであって、気泡が粗大
なために良好な発泡体と認められなかった。
【0040】
【実施例4】熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタ
レート(帝人社製、商品名 TR8580)100部
と、PTFとして旭硝子社製、商品名フルオンL169
J(メルトインデックス6.5g/10分、平均粒子径
13μm)0.05部と、増粘剤、増粘助剤としてそれ
ぞれ無水ピロメリット酸0.35部、炭酸ナトリウム
0.05部の混合物を作った。
【0041】上記混合物を口径65mmの単軸押出機に
供給し、押出機の途中から発泡剤としてブタンを混合物
100部あたり0.9部の割合で圧入し、円環状押し出
し孔から大気中へ押し出し、発泡させた。
【0042】得られた発泡体は、密度が0.30g/c
cで、平均気泡径が0.16mmであり、外観が良好で
あった。また、この発泡体の連続気泡率は1.7%で品
質良好なものであった。
【0043】
【実施例5】実施例4において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンXL169J−A(メルトインデック
ス、6.5g/10分、平均粒子径40μm)とした以
外は、実施例4と同様に実施した。
【0044】得られた発泡体の密度は0.04g/cc
で、平均気泡径0.18mmであり、外観が良好であっ
た。
【0045】
【実施例6】実施例4において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンL150J(メルトインデックス120
g/10分、平均粒子径9μm)とした以外は、実施例
4と同様に実施した。
【0046】得られた発泡体の密度は0.3g/cc
で、平均気泡径は0.17mmであり、外観が良好な発
泡体であった。
【0047】
【比較例3】実施例4において、PTFの代わりにタル
ク1.0重量部用いることとした以外は実施例4と同様
に実施した。
【0048】得られた発泡体の密度は0.3g/cc
で、平均気泡径0.23mmであり、気泡粗大な発泡体
であった。また、この発泡体の連続気泡率は16%であ
って品質の劣るものであった。
【0049】
【比較例4】実施例4において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンL155J(メルトインデックス120
g/10分、平均粒子径4μm)とした以外は、実施例
4と同様に実施した。
【0050】得られた発泡体の密度は0.3g/cc
で、外観良好な発泡体であったが、平均気泡径が0.3
5mmと気泡粗大な発泡体であった。
【0051】
【比較例5】実施例4において、PTFを旭硝子社製、
商品名フルオンG163(メルトインデックス0g/1
0分、平均粒子径25μm)とした以外は、実施例4と
同様に実施した。
【0052】得られた発泡体の密度は0.3g/cc
で、平均気泡径0.20mmであり、気泡粗大な発泡体
であり、発泡体表面は多数の擦れたような跡があり外観
不良のシートであった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に気泡調整剤を混合すると
    ともに、これに発泡剤を含ませて押し出し発泡させるに
    あたり、発泡剤として上記熱可塑性樹脂の軟化点より低
    い沸点を持った有機化合物からなる物理発泡剤を用い、
    気泡調整剤として、ポリ四弗化エチレンの微粉末で、内
    径が2.1mmで長さが8.0mmの孔から、340℃
    の温度と20kg/cm2 の圧力の下で10分間に、
    1.0g以上流出するような粘度を持ち、平均粒子径が
    5〜40μmの範囲内にあるポリ四弗化エチレンを用
    い、上記熱可塑性樹脂100重量部に対しポリ四弗化エ
    チレンを0.01〜1.0重量部加えることを特徴とす
    る、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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