JP2908467B2 - インモールド転写シート及びその製造方法 - Google Patents

インモールド転写シート及びその製造方法

Info

Publication number
JP2908467B2
JP2908467B2 JP8918989A JP8918989A JP2908467B2 JP 2908467 B2 JP2908467 B2 JP 2908467B2 JP 8918989 A JP8918989 A JP 8918989A JP 8918989 A JP8918989 A JP 8918989A JP 2908467 B2 JP2908467 B2 JP 2908467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base film
ionizing radiation
curable resin
transfer sheet
roll intaglio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8918989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02266975A (ja
Inventor
良明 青田
裕之 雨宮
正彦 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP8918989A priority Critical patent/JP2908467B2/ja
Publication of JPH02266975A publication Critical patent/JPH02266975A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2908467B2 publication Critical patent/JP2908467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Printing Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインモールド転写シートに関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
離型性を有する基材フィルムに、絵柄模様や金属薄膜
模様等の装飾模様を有する転写層を積層して設けた転写
シートは、これらの転写層を被転写品に転写して絵柄や
金属光沢模様を有する製品を製造する目的で広く用いら
れている。また転写後の転写層表面に凹凸模様を形成し
て製品の意匠性向上を図る目的で基材フィルム表面や離
型層表面に凹凸模様を形成した転写シートも用いられて
いる。
従来のこの種の転写シートとしては、基材フィルムを
ポリエステルフィルム等の離型性に優れた材質により構
成したり、離型性を高める目的で基材フィルムの表面
に、ワックス、樹脂酸アミド、シリコーン等よりなる
離型層形成したもの(特開昭63−22697号公報)、熱
硬化型樹脂を基材に塗布して硬化させて離型層を形成し
たもの(特開昭61−53098号公報、実開昭62−29234号公
報)等が知られている。
この種の転写シートでは基材の剥離性が低過ぎてはな
らないことは勿論であるが、剥離性が高過ぎてもなら
ず、転写層に対して適度な接着強度と剥離性とを有して
いなければならない。即ち、転写後に基材を剥離する以
前に基材が容易に剥離するような剥離性が高過ぎる(剥
離が軽過ぎる)ものや、例えば転写層に印刷を施す場合
や、転写シートを射出成形型内に装填して樹脂の射出を
行った後に基材を剥離することにより射出成形品に転写
層を転写する所謂インモールド転写を行う場合等、印刷
時の熱や射出成形時の熱によって基材と転写層との剥離
性が低下し、転写後に基材の剥離が困難となる(剥離が
重くなる)ものは好ましくなく、また転写シートは転写
層を形成後、転写に用いるまでの間、長期間保存される
こともあるため、転写層の剥離性は経時的に常に一定で
あることが望ましい。しかしながら上記のような離型
層を設けた転写シートは転写層に印刷等を行った際や、
インモールド成型を行った際の熱によって離型層が溶融
して剥離強度が変化してしまう可能性がある。またの
ような離型層を設けた転写シートでは離型層の形成過程
において樹脂を硬化させる際の加熱により基材が収縮し
て歪みを生じ易い。このため硬化過程の加熱を可能な限
り抑える(加熱時間、加熱温度等の抑制をする)必要が
あるが、加熱の抑制を行うと、硬化が不充分となって転
写層の剥離が薄くなり過ぎるという問題がある。また硬
化時の加熱を抑制したことにより離型層を構成する樹脂
が未硬化状態であると、転写層へ印刷を行った際の熱
や、インモールド成型を行った際の熱によって離型層の
硬化反応が促進される結果、離型層の剥離が著しく重く
なったりするとか、保存中に経時で剥離が重くなったり
する等、剥離強度が変動し易いという欠点があった。
一方、この転写シートにおける基材フィルム表面に凹
凸模様を形成するためには、(a)基材フィルムに一般
のエンボス版を加熱押圧して表面に直接凹凸形状を賦型
せしめる方法、(b)基材フィルムに盛り上げ印刷によ
り凹凸模様を付する方法等が知られている。しかしなが
ら、上記(a)の場合、フィルム基材として離型性や表
面物性等の良好なポリエステルフィルムを用いた場合や
電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を塗工、硬化させ
て耐熱性のある離型層を形成したフィルム等を使用する
とシャープな凹凸形状を付すことができず、逆に上記エ
ンボス版による賦型性が良好な基材フィルムでは実際の
使用に際しての物性に種々の難点があり、例えば、ポリ
塩化ビニルフィルムのような基材では離型性に劣り、ま
たポリエステルフィルム上に前記のような離型層を設
けた基材では、高温下に曝されるインモールド転写で
は、凹凸形状が崩れて良好な凹凸模様が転写されないと
いう欠点がある。更にこの方法では凹凸模様形成と絵柄
の形成が別工程で別の加工機により行われているため凹
凸模様と転写層の絵柄との同調が困難であり、必要な部
分のみに凹凸模様を付することは困難なことであった。
また上記(b)の方法では、版からフィルム基材上へ転
移した液状のインキが流動してシャープで微細なエンボ
ス形状を印刷形成し難いという欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、従来技術の
欠点を解消したインモールド転写シートを提供すること
を目的とする。
即ち本発明は、 (1)表面に凹凸を有するロール凹版と基材フィルムと
の間に電離放射線硬化性樹脂を供給するとともに基材フ
ィルムをロール凹版に接触させ、ロール凹版が基材フィ
ルムと接している間に電離放射線を照射して電離放射線
硬化性樹脂を硬化せしめて表面にロール凹版の凹凸に対
応した電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様を設けた
基材フィルムの凹凸模様形成面に、装飾層を有する転写
層を積層してなることを特徴とするインモールド転写シ
ート。
(2)電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様が、隣接
する区画領域において溝方向角度が相異なり、且つ溝
幅、ピッチ及び深さが0.1〜100μの直線又は曲線状の平
行溝群からなる複数の区画領域の集合体よりなることを
特徴とする請求項1記載のインモールド転写シート。
(3)以下の工程(a)、(b)をこの順に、かつ同一
印刷機の給紙部と排紙部間に基材フィルムを通しながら
インラインで加工する事を特徴とするインモールド転写
シートの製造方法。
(a)表面に凹凸を有するロール凹版と基材フィルムと
の間に電離放射線硬化性樹脂を供給するとともに基材フ
ィルムをロール凹版に接触させ、ロール凹版が基材フィ
ルムと接している間に電離放射線を照射して電離放射線
硬化性樹脂を硬化せしめて基材表面にロール凹版の凹凸
に対応した電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様を設
け、 (b)次いで上記基材の凹凸模様形成側の表面に印刷を
行って装飾層を設ける。
を要旨とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基き説明する。
第1図は本発明の転写シート1の一実施例を示し、該
転写シート1は部分的に凹凸模様2を有する離型層3を
形成した基材フィルム4の離型層3側に剥離層5を設
け、この剥離層5表面に、前記凹凸模様2と対応する位
置に絵柄模様6を形成し、更に蒸着安定層7を形成した
後、金属蒸着層8を形成し、この金属蒸着層8表面に接
着層9を積層してなる構成を有している。
上記基材フィルム4としてはインモールド転写で要求
される成型性(可撓性等)、インモールド転写時の熱
で、変形、ふくれ、等のないだけの耐熱性を有し、更に
基材フィルム側から電離放射線を照射する場合は、使用
する電離放射線に対して透過性を有するものを選定す
る。例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合体等の低結晶性ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアリレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン、酢酸セルロース、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド(例えば、6−ナイロン、6,
6−ナイロン等)、ビニロン、ポリエチレンやポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン等のフ
ィルム或いはこれらの積層体が挙げられるが、特に耐熱
性の高いポリエチレンテレフタレート、ポリアリレー
ト、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド等が好ま
しい。基材フィルム4の厚みは通常5〜200μm、好ま
しくは12〜50μmである。また基材フィルム4の離型層
3を形成する側には、必要に応じ、コロナ放電処理等の
易接着処理を施してもよい。
凹凸模様2を有する離型層3を構成する電離放射線硬
化性の樹脂としては、電離放射線硬化型ポリマー、オリ
ゴマー、モノマー単独又はこれらの混合物、或いはこれ
らの電離放射線硬化型ポリマー、オリゴマー、モノマー
の少なくとも1種と、電離放射線非硬化型樹脂との混合
物を用いることができる。
本発明において上記凹凸模様2は第2図に示すよう
に、基材フィルム4を、表面に凹凸模様2aを有するロー
ル凹版10と、押圧ロール11との間を通過せしめるように
供給し、ロール凹版10と押圧ロール11との間に電離放射
線硬化性樹脂12を供給するとともに、基材フィルム4を
ロール凹版10に接触させ、凹版10が基材フィルム4と接
している間に電離放射線照射装置13から電離放射線を照
射して電離放射線硬化性樹脂を硬化せしめる方法により
形成することができる。また特に図示しないが、予め表
面に電離放射線硬化性樹脂を塗布した基材フィルム4
を、ロール凹版10と押圧ロール11との間を通過せしめて
基材フィルム4をロール凹版10に接触させ、凹版10が基
材フィルム4と接している間に電離放射線照射装置13か
ら電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化せ
しめる方法により凹凸模様2を形成することもできる。
後者の方法では基材フィルム4に塗布した電離放射線硬
化性樹脂が流れないように樹脂の流動性をある程度抑制
するために、電離放射線硬化性樹脂を塗布した基材フィ
ルム4を凹版10と押圧ロール11との間を通過せしめる前
に適宜量の電離放射線を照射して半硬化させておいた
り、或いは半硬化させる前に更に必要に応じて電離放射
線硬化性樹脂中の希釈用溶媒を乾燥除去するための乾燥
装置を通過させてもよい。尚、基材フィルム4として予
め離型層を設けたもの、或いは離型性の高い樹脂よりな
る基材フィルムを用いてもよく、この場合、第2図に示
す方法においてロール凹版10の凹部のみに電離放射線硬
化性樹脂12を充填させるようにして離型性の表面に凹凸
模様2のみを形成するようにしてもよい。また、図示は
していないが、ロール凹版10を硝子等の、使用する電離
放射線に対して透過性を有する材質で構成し、電離放射
照射装置13をロール凹版10の内部に設け、ロール凹版10
内部から電離放射線を照射してもよい。この場合は、基
材フィルム4として電離放射線非透過性のものを用いる
こともできる。
上記ロール凹版10は、電子彫刻、エッチング、ミル押
出し、電鋳等により凹部を設けたものが用いられる。凹
版10における凹凸模様2aのパターンとしては第3図に示
す如き、直線(又は曲線)状の平行溝群からなる複数の
区画領域14の集合体よりなり、平行溝の溝幅、ピッチ及
び深さが0.1〜100μmであり、且つ隣接する各区画領域
14において溝方向角度が相異なるものが好ましい。隣接
する区画領域14における溝方向角度は5°以上が好まし
い。更に隣接する全ての区画領域14において溝方向角度
が全て異なることが好ましく、このようにするには位相
幾何学の「4色問題の定理」から、溝の方向の種類が4
種類以上あることが必要となる。このようなパターンの
凹凸模様は視差によって各区画領域の光沢が種々変化す
るため、製品の意匠性が更に高められる。
上記の如くして凹凸模様2を形成した基材フィルム4
の離型層3側に設けられる剥離層5は転写後の転写層表
面の保護層としての機能を有する。該剥離層5は、ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポ
リエチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、セルロース系樹脂等の単独又はこれらの混合物によ
り形成することができるが、特にアクリル系樹脂が透明
性、耐擦傷性、耐摩耗性、加工性を有しており、インモ
ールド転写後の成形品の表面物性が優れているため好ま
しい。剥離層5は上記樹脂をグラビアコート、ロールコ
ート等のコーティング法やスクリーン印刷、グラビア印
刷等の印刷法により塗布することにより形成される。ま
た剥離層5中には必要に応じてワックス、マット剤等を
含有させることもできる。剥離層5は転写層の剥離性に
優れ、転写後の転写層表面に充分な平滑性が得られる場
合には必ずしも設けなくとも良い。
絵柄模様6と前記凹凸模様2とは第2図に示すように
(第2図では、凹凸模様2を形成した後、剥離層5を設
けることなく直ちに絵柄模様6を形成する場合を示
す。)同一印刷機の別ユニットを用いてインラインで形
成する。絵柄模様6は通常の印刷インキ、好ましくは剥
離層5と同等の樹脂をベヒクルとするインキを用いて所
望のパターンに印刷して形成することができる。印刷方
法としてはグラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフ
セット印刷等が採用される。第2図はグラビア印刷法に
より絵柄模様6を形成する場合を示し、図中16は版胴、
17はドクターナイフ、18はインキパン、19は乾燥機を示
す。絵柄模様6は凹凸模様2と同調する位置に設けなく
ともよく、凹凸模様2の非形成部分に設けてもよい。ま
た部分的に設ける場合に限らず、全面に設けてもよく、
更に複数の重ね印刷を行って設けたものでもよい。凹凸
模様2と印刷による絵柄模様6とは、両者の相対的位置
関係が常に一定となるよう見当合わせをして印刷する。
蒸着安定層7は蒸着のインモールド成形時の鏡面性、
成形性を安定化させるために設けるものであり、例えば
一液型又は二液型ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリエステル、メラミン等により形成される。
金属蒸着層8はアルミニウム、クロム、ニッケル、
銅、亜鉛等の金属により形成することができる。また蒸
着による方法のかわりに金属箔を積層する方法を採用し
ても良い。更に全面に設ける場合に限らず、所望のパタ
ーン状に設けることもできる。所望のパターン状に設け
る場合、蒸着層除去部分にポリビニルアルコール、セル
ロース系樹脂、デンプン等の水溶性樹脂からなる除去層
を予め設けた後、この上全面に金属蒸着を施し、次いで
水洗して水溶性樹脂とともに、この水溶性樹脂の上側の
蒸着層を除去するか、或いは全面に蒸着を施した後に部
分蒸着層として残す必要がある部分の上面に保護層を設
け、次いで酸、アルカリ等により蒸着不要部分を溶解除
去する等の方法が採用できる。
上記金属蒸着層8は必ずしも設けなくともよく、絵柄
模様層6のみを設けたものでもよい。
転写層の最上面側(被転写体と接する面)には接着層
9が設けられる。接着層9はアクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、ゴム系樹脂、オレフィン系樹
脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等の単独又はこれ
らの混合樹脂、或いはこれらの共重合体樹脂等の熱可塑
性樹脂よりなる熱融着型のものを用いることができる。
接着層9は上記の樹脂をグラビアコート、ロールコート
等のコート法により塗布するか、グラビア印刷、シルク
スクリーン印刷等により印刷することにより形成する
か、或いはハケ塗り、スプレー塗装、フローコート等に
より塗布して形成することができる。尚、この接着層9
は転写層の接着力が実用上充分な時(例えば転写層の表
面側が上記接着層を構成する樹脂と同様の樹脂を用いて
形成した絵柄印刷層等の場合)には必ずしも設けなくと
も良い。
本発明の転写シート1はインモールド転写に使用して
好適なものであるが、他のホットスタンプ等の一般的な
転写法に利用することもできる。インモールド転写によ
り転写を行う場合、本発明の転写シート1を接着層9が
注入樹脂側に位置するように射出成形金型内に装填して
射出成形し、しかる後、基材フィルム4を剥離すること
により、第4図に示すように成形品15の表面に凹凸模様
2を有する転写層を転写することができる。
以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。
実施例1 易接着性ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人
製:HP前記7、50μm)を基材フィルムとして用い、こ
の表面に下記の電離放射線硬化性樹脂および凹版を用い
て、下記の条件で電離放射線照射を行い凹凸模様を有す
る離型層を形成した。
・電離放射線硬化性樹脂: 紫外線硬化性樹脂(大日精化(株)製:セイカビーム
HT509、粘度3000cps) ・凹版: 溝幅及び版深15μm、ピッチ30μmの万線を各区画領
域毎に持ち、且つ辺を介して隣接する万線の方向角度を
変えて区分けした複数の区画領域の集合体よりなるパタ
ーン凹部を有する凹版。万線の角度は0°(基準)、30
°、60°、90°の4種である。
・電離放射線照射条件: オゾン含有の高圧水銀灯(80W/cm)を2灯設置した照
射装置により、基材送り速度1m/min.にて紫外線照射を
行った。
次いでこの離型層表面に剥離層形成用樹脂(昭和イン
ク工業所製:ハクリニス35T)をグラビアロールにて塗
布量が3g/m2となるように塗布して剥離層を形成し、こ
の剥離層の上にグラビア印刷により絵柄模様を印刷形成
した。
更に、絵柄模様を設けた面に接着層形成用樹脂(昭和
インク工業所製:HS ES−3)をグラビアロールにて塗布
量が3g/m2となるように塗布して接着剤層を形成して転
写シートとした。以上の離型層乃至接着剤層の形成迄は
すべて、同一印刷機の各ユニットを用いインラインで形
成した。この転写シートを射出成型用型内に装填した後
に射出成型し、冷却後、成型品を型から取り出して転写
シートの基材を剥離したところ、基材の剥離性は良好で
絵柄が確実に成型品に転写され、表面美麗な凹凸模様を
有する転写絵柄を形成した成型品が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の転写シートは、基材フィ
ルムとして、表面に凹凸を有するロール凹版と基材フィ
ルムとの間に電離放射線硬化性樹脂を供給するとともに
基材フィルムをロール凹版に接触させ、凹版が基材フィ
ルムと接している間に電離放射線を照射して電離放射線
硬化性樹脂を硬化せしめて表面にロール凹版の凹凸に対
応した、電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様を設け
たフィルムを用いたため、常に略一定の剥離性を示し、
転写層形成後に印刷を行った際の熱や、転写時の熱等に
よって剥離性が著しく重くなったりする虞れがない。ま
た離型層を熱硬化性樹脂より形成する場合のように、加
熱によって樹脂を硬化させる必要がないから、転写シー
トの製造工程において基材フィルムが変形したり収縮し
たりする虞れがない。更に本発明の転写シートによれば
シャープで微細な美麗な凹凸模様を形成でき、しかもイ
ンモールド転写の際の熱によって凹凸模様が崩れたりす
ることがなく、被転写品の表面に美麗な凹凸模様を確実
に形成することができる。また凹凸模様として隣接する
区画領域において溝方向角度が相異なり、且つ溝幅、ピ
ッチ及び深さが0.1〜100μの直線又は曲線状の平行溝群
からなる複数の区画領域の集合体よりなるものを採用す
ると、視差によって各区画領域の光沢が種々変化する意
匠性の更に高い製品を得ることができる。また本発明の
方法によれば離型層上の凹凸模様と印刷模様とを同一印
刷機の別ユニットによりインラインで形成するため、凹
凸模様と印刷模様の位置合わせを正確に行うことが可能
であり、その結果、転写層上の凹凸模様と印刷模様との
相対位置関係が正確な転写シートを得ることができる。
しかも同一工程で凹凸模様と印刷模様が形成できるた
め、両者を別工程で行っていた従来法に比べて製造工程
数が減り、製造時間短縮を図ることができるため生産性
が向上する等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は本発明転写シ
ートの一実施例の縦断面図、第2図は本発明転写シート
の製造方法の一例を示す説明図、第3図は凹凸模様の一
例を示す平面図、第4図は本発明転写シートを用いて転
写を行った製品の要部断面図である。 1…転写シート、2、2a…凹凸模様、3…離型層、4…
基材フィルム、6…絵柄模様、8…金属蒸着層、10…ロ
ール凹版、12…電離放射線硬化性樹脂、13…電離放射線
照射装置、14…区画領域、16…版胴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 3/12 B44C 1/165 B32B 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に凹凸を有するロール凹版と基材フィ
    ルムとの間に電離放射線硬化性樹脂を供給するとともに
    基材フィルムをロール凹版に接触させ、ロール凹版が基
    材フィルムと接している間に電離放射線を照射して電離
    放射線硬化性樹脂を硬化せしめて表面にロール凹版の凹
    凸に対応した電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様を
    設けた基材フィルムの凹凸模様形成側の表面に、装飾層
    を有する転写層を積層してなることを特徴とするインモ
    ールド転写シート。
  2. 【請求項2】電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様
    が、隣接する区画領域において溝方向角度が相異なり、
    且つ溝幅、ピッチ及び深さが0.1〜100μの直線又は曲線
    状の平行溝群からなる複数の区画領域の集合体よりなる
    ことを特徴とする請求項1記載のインモールド転写シー
    ト。
  3. 【請求項3】以下の工程(a)、(b)をこの順に、か
    つ同一印刷機の給紙部と排紙部間に基材フィルムを通し
    ながらインラインで加工する事を特徴とするインモール
    ド転写シートの製造方法。 (a)表面に凹凸を有するロール凹版と基材フィルムと
    の間に電離放射線硬化性樹脂を供給するとともに基材フ
    ィルムをロール凹版に接触させ、ロール凹版が基材フィ
    ルムと接している間に電離放射線を照射して電離放射線
    硬化性樹脂を硬化せしめて基材表面にロール凹版の凹凸
    に対応した電離放射線硬化性樹脂よりなる凹凸模様を設
    け、 (b)次いで上記基材の凹凸模様形成側の表面に印刷を
    行って装飾層を設ける。
JP8918989A 1989-04-07 1989-04-07 インモールド転写シート及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2908467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8918989A JP2908467B2 (ja) 1989-04-07 1989-04-07 インモールド転写シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8918989A JP2908467B2 (ja) 1989-04-07 1989-04-07 インモールド転写シート及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02266975A JPH02266975A (ja) 1990-10-31
JP2908467B2 true JP2908467B2 (ja) 1999-06-21

Family

ID=13963777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8918989A Expired - Fee Related JP2908467B2 (ja) 1989-04-07 1989-04-07 インモールド転写シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2908467B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020120754A1 (de) 2020-08-06 2022-02-10 Leonhard Kurz Stiftung & Co. Kg Transferfolie, Kunststoffspritzgussteil und Verfahren zu deren Herstellung

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3532229B2 (ja) * 1993-06-04 2004-05-31 大日本印刷株式会社 成形同時賦型シート
KR100823834B1 (ko) * 2008-01-28 2008-04-21 이창근 인몰드용 반경화 전사필름의 제조방법
JP2012035483A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Chiyoda Gravure Corp 加飾成型用転写材
JP5957799B2 (ja) * 2011-03-25 2016-07-27 凸版印刷株式会社 光学物品、光学物品を備えた転写箔、転写箔を備えた印刷物、印刷物の製造方法
CN115519930A (zh) * 2022-08-30 2022-12-27 林子楠 一种金属基材表面立体光学纹理的加工工艺及其加工设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020120754A1 (de) 2020-08-06 2022-02-10 Leonhard Kurz Stiftung & Co. Kg Transferfolie, Kunststoffspritzgussteil und Verfahren zu deren Herstellung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02266975A (ja) 1990-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2908467B2 (ja) インモールド転写シート及びその製造方法
JPH0140737B2 (ja)
JP2811000B2 (ja) 電離放射線硬化性樹脂からなる凹凸表面を有するフィルムの製造方法
JP2002240078A (ja) 射出成形同時加飾方法
JPH0524166A (ja) 表面に意匠を有する押出成形品の製造方法
JP3532229B2 (ja) 成形同時賦型シート
JPH0825789A (ja) 転写シート
JPH0214111A (ja) 賦形用フィルム
JPH04219168A (ja) 凹凸表面を有するフィルムの製造装置
JPH0414500A (ja) 化粧シート
JPH068254A (ja) 賦型フィルム及びその製造方法
JP3098799B2 (ja) 工程離型紙
JP2840751B2 (ja) 熱転写箔
JP5895606B2 (ja) フィルムインサート成形品の製造方法
JP2011231254A (ja) エンボスインキ、部分マットハードコート転写シートと部分マットハードコート成形品の製造方法
JP2807898B2 (ja) 転写箔の製造方法
JPS63130397A (ja) 転写箔の製造方法
JP2998905B2 (ja) 転写箔及びその製造方法
JPH06238751A (ja) 凹凸模様を有する化粧材の製造方法
JP2983251B2 (ja) 化粧シート
JP2784517B2 (ja) 転写シートの製造方法
JPH05238196A (ja) 賦型シート及びその製造方法
JPH02108599A (ja) 賦形用フィルム及びそれを用いた転写箔
JPH07256752A (ja) 化粧シート及びこの製造に用いる冷却ロール
JPH08142598A (ja) 成形性を有する金属光沢転写箔

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees