JP2907807B1 - トンネル構築工法 - Google Patents
トンネル構築工法Info
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Abstract
ンネル構築工法を提供する。 【解決手段】トンネルの掘削に先立ち、長尺の中空角形
管からなる多数の覆工エレメント9,9a,9cを水平
方向に並列させて地山に挿入することにより水平覆工版
10を形成し、また水平覆工版の下方の地山に同覆工エ
レメント9,9bを鉛直方向に並列させて挿入すること
により水平覆工版10と連なる鉛直覆工版12を形成
し、水平覆工版10及び鉛直覆工版12の各内部に各覆
工エレメントをそれぞれ水平方向及び鉛直方向に貫通さ
せて水平緊張材14及び鉛直緊張材15を配置し、水平
緊張材14及び鉛直緊張材15を緊張させることによ
り、水平覆工版10及び鉛直覆工版12にプレストレス
を導入する工程を含むトンネル構築工法において、鉛直
緊張材15の上端を水平覆工版10に定着させて、該鉛
直緊張材15を緊張させる。
Description
法に関し、さらに詳細には、長尺の角形管からなる覆工
エレメントを用いて施工される覆工工法に関する。
ルを構築する工法の1つとして、長尺の角形管からなる
多数の覆工エレメントを用いて覆工を行うURT(Un
derRailway Tunnel)工法が知られて
いる。
ンネル断面を区画するように多数の覆工エレメントを互
いに隣接して地山に挿入することにより、トンネル頂部
の水平覆工版とこれに連なる鉛直覆工版とを形成する。
次に、水平覆工版及び鉛直覆工版に各覆工エレメントを
それぞれ水平方向及び鉛直方向に貫通する水平緊張材及
び鉛直緊張材を配置し、水平覆工版及び鉛直覆工版の内
部すなわち各覆工エレメントの内部にコンクリートを打
設する。そして、水平緊張材及び前記鉛直緊張材を緊張
させることにより、水平覆工版及び鉛直覆工版にプレス
トレスを導入する。プレストレスの導入後、水平覆工版
及び鉛直覆工版の内側の地山を掘削して、門型構造やボ
ックス構造のトンネルを構築するものである。
より構築されるトンネルは、覆工構造全体としてみる
と、水平覆工版は鉛直覆工版の上に単に支承された状態
のいわゆる蓋掛け構造である。このため、施工そのもの
は簡単であるが、大規模地震や、繰り返し荷重により構
造体が脆弱化するおそれがある。
な技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目
的を達成するものである。
耐震性の向上を図ったトンネル構築工法を提供すること
にある。
成するために、次のような手段を採用している。
立ち、長尺の中空角形鋼管からなる多数の覆工エレメン
トを水平方向に並列させて地山に挿入することにより水
平覆工版を形成し、また水平覆工版の下方の地山に同覆
工エレメントを鉛直方向に並列させて挿入することによ
り前記水平覆工版と連なる鉛直覆工版を形成し、前記水
平覆工版及び前記鉛直覆工版の各内部に各覆工エレメン
トをそれぞれ水平方向及び鉛直方向に貫通させて水平緊
張材及び鉛直緊張材を配置し、前記水平緊張材及び前記
鉛直緊張材を緊張させることにより、前記水平覆工版及
び前記鉛直覆工版にプレストレスを導入する工程を含む
トンネル構築工法において、前記水平緊張材及び前記鉛
直緊張材として、それぞれ直線状に延びかつ同一鉛直面
において互いに平行に配置される1組が2本からなる緊
張材を使用し、前記鉛直緊張材の上端を前記水平覆工版
に定着させて、該鉛直緊張材を緊張させることを特徴と
するトンネル構築工法にある。
平覆工版に定着された状態で緊張させられるので、この
鉛直緊張材を介して水平覆工版と鉛直覆工版とが一体化
される。すなわち、水平覆工版と鉛直覆工版とが剛結さ
れた覆工構造体が形成される。
の内部に打設されるコンクリートに定着させることがで
きる。また、前記水平覆工版の前記鉛直覆工版に連なる
覆工エレメントを、水平及び鉛直覆工版双方の一部とし
て機能する形状とするとよい。
照しながら以下に説明する。図1〜図7は、この発明に
よるトンネル構築工法の施工手順を示し、各図におい
て、(a)は線路方向に直角の断面図、(b)は線路方
向の断面図である。また、以下に示す実施の形態は、ト
ンネル断面を門型構造とする場合である。
側に発進立坑2及び到達立坑3を形成すべく、土留杭
4、5を施工し、一次掘削を行う。掘削に伴い、線路路
盤1を挟む土留杭4、4はタイロッド6で連結し、立坑
2、3周囲の他の土留杭5にはアースアンカー7を施
す。
進機8を設置し、この推進機8により多数の覆工エレメ
ント9を水平方向に並列させて順次地山に挿入し、到達
立坑3まで貫入させる。これにより、水平覆工版10を
形成する。水平覆工版10を構成する覆工エレメント9
は、図8に詳細図で示すように、中空の角形管(鋼管)
からなり、互いに隣接する覆工エレメント9どうしは水
平方向にスライド可能な継手11により連結されてい
る。
直覆工版12に連なる連結覆工エレメント9aは、断面
が略T字形をしており、水平覆工版9及び鉛直覆工版1
2双方の一部として機能する。その他の覆工エレメント
9は断面が矩形である。連結覆工エレメント9aの形状
は、断面I字形としてもよい。
て発進立坑2及び到達立坑3を掘り下げ、これに伴っ
て、タイロッド6及びアースアンカー7の施工も行う。
次に、図4に示すように、発進立坑2に推進機8を再び
設置し、この推進機8により水平覆工版10の下方の地
山に、多数の覆工エレメント9を鉛直方向に並列させて
順次挿入し、到達立坑3まで貫入させる。
覆工版12を形成する。鉛直覆工版12の各覆工エレメ
ント9も、水平覆工版10と同様に、互いに隣接するも
のどうしが水平方向にスライド可能な継手11により連
結されている(図8参照)。また、鉛直覆工版12の下
部には脚部エレメント9bを設置する。図示の実施の形
態では、鉛直覆工版12は5つ示されているが、少なく
とも2つあればよい。
の内部に各覆工エレメント9を水平方向に貫通させて水
平緊張材である直線状に延びる水平PC鋼材14を配置
する。同様に、鉛直覆工版12の内部にも、各覆工エレ
メント9を鉛直方向に貫通させて鉛直緊張材である直線
状に延びる鉛直PC鋼材15を配置する。図示しない
が、各覆工エレメント9には、これらのPC鋼材を挿通
するための孔が設けられている。
は、これらのPC鋼材14、15の配置状態の詳細が示
されている。PC鋼材14、15は同一鉛直面において
互いに平行に2本が1組となって多数組配置されてい
る。水平覆工版10において、各組のPC鋼材14、1
4の両端には定着具16が設けられ、これらの定着具1
6は両端の端部覆工エレメント9c(一方のみを示す)
に取付けられる。PC鋼材14、14を緊張させるため
の緊張ジャッキ17は互いに反対側の端部覆工エレメン
ト9c内にそれぞれ配置される。
15、15の下端の定着具18は脚部エレメント9bに
取付けられ、この脚部エレメント9bにPC鋼材15、
15を緊張させるための緊張ジャッキ19が配置され
る。この発明によれば、PC鋼材15、15の上端の定
着具18は水平覆工版10内に配置される。具体的に
は、PC鋼材15、15は連結エレメント9a内で、P
C鋼材14、14と交差するように配置される。
置したら、水平覆工版10及び鉛直覆工版12の内部す
なわち各覆工エレメント9、9aの内部に高流動性コン
クリートを打設するとともに、各覆工エレメント間の継
手部にグラウト材を注入する。そして、コンクリートの
硬化後、緊張ジャッキ17、19を作動させ、PC鋼材
14、15を緊張させてプレストレスを導入する。これ
により、各覆工エレメント9、9a、9b、9c相互に
圧縮力が与えられ、覆工エレメントどうしが一体化す
る。
18は、水平覆工版10内に定着されているので、PC
鋼材15の緊張により水平覆工版10と鉛直覆工版12
とが一体化される。すなわち、水平覆工版10と鉛直覆
工版12とが剛結された覆工構造体が形成される。PC
鋼材14、15の緊張後、緊張ジャッキ17が配置され
た端部エレメント9cにもコンクリートを打設する。
及び鉛直覆工版12により区画された内方の地山部分を
掘削し、発進立坑2と到達立坑3との間を貫通するトン
ネル20を形成する。また、鉛直覆工版12の下端間に
はH形鋼などからなるストラット21を設置する。そし
て、図7に示すようにトンネルを区画する水平覆工版1
0及び鉛直覆工版12の内面に化粧コンクリート22を
打設し、施工を完了する。なお、化粧コンクリート22
の内部には、鉄筋23を配筋する(図8参照)。
形態の施工手順を示し、(a)は線路方向に直角の断面
図、(b)は線路方向の断面図である。トンネル20を
掘削するまでの施工手順は、前記実施の形態と同様であ
る。この実施の形態は、トンネル断面をボックス構造と
するものある。また、この実施の形態においては、図1
2に示すように、水平覆工版10と鉛直覆工版12との
連結部においても他の覆工エレメント9と同様な覆工エ
レメント9が使用されている。
してストラット21を設置した後、水平覆工版10と鉛
直覆工版12との隅角部にハンチ補強材23(図12参
照)を設置するとともに、床版コンクリート24を打設
する。この後、図11に示すように、前記実施の形態の
場合と同様に、化粧コンクリート22を打設し、施工を
完了する。
明は種々の改変が可能である。例えば、上記各実施の形
態では鉛直PC鋼材15の上端を水平PC鋼材14と交
差するように配置しているが、鉛直PC鋼材15の上端
定着具16を水平覆工版10の覆工エレメントに取付け
るようにしてもよい。
覆工版と鉛直覆工版とを鉛直緊張材を介して剛結したの
で、トンネル覆工構造体の耐震性の向上を図ることがで
きる。
を示す図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
細を示す正面図である。
図である。
である。
の詳細を示す正面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】トンネルの掘削に先立ち、長尺の中空角形
鋼管からなる多数の覆工エレメントを水平方向に並列さ
せて地山に挿入することにより水平覆工版を形成し、ま
た水平覆工版の下方の地山に同覆工エレメントを鉛直方
向に並列させて挿入することにより前記水平覆工版と連
なる鉛直覆工版を形成し、 前記水平覆工版及び前記鉛直覆工版の各内部に各覆工エ
レメントをそれぞれ水平方向及び鉛直方向に貫通させて
水平緊張材及び鉛直緊張材を配置し、前記水平緊張材及
び前記鉛直緊張材を緊張させることにより、前記水平覆
工版及び前記鉛直覆工版にプレストレスを導入する工程
を含むトンネル構築工法において、前記水平緊張材及び前記鉛直緊張材として、それぞれ直
線状に延びかつ同一鉛直面において互いに平行に配置さ
れる1組が2本からなる緊張材を使用し、 前記鉛直緊張材の上端を前記水平覆工版に定着させて、
該鉛直緊張材を緊張させることを特徴とするトンネル構
築工法。 - 【請求項2】前記鉛直緊張材の上端を前記水平覆工版の
内部に打設されるコンクリートに定着させることを特徴
とする請求項1記載のトンネル構築工法。 - 【請求項3】前記水平覆工版の前記鉛直覆工版に連なる
覆工エレメントが、水平及び鉛直覆工版双方の一部とし
て機能する形状を有していることを特徴とする請求項1
又は2記載のトンネル構築工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4444598A JP2907807B1 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | トンネル構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4444598A JP2907807B1 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | トンネル構築工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2907807B1 true JP2907807B1 (ja) | 1999-06-21 |
JPH11229752A JPH11229752A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12691699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4444598A Expired - Fee Related JP2907807B1 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | トンネル構築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2907807B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109751076A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-14 | 长江勘测规划设计研究有限责任公司 | 用于设有深竖井的水平隧洞的逃生结构及其逃生方法 |
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---|---|---|---|---|
JP4448284B2 (ja) * | 2003-02-06 | 2010-04-07 | 東日本旅客鉄道株式会社 | トンネル覆工構造 |
JP6144055B2 (ja) * | 2013-01-24 | 2017-06-07 | 株式会社熊谷組 | 扁平トンネルの構築方法 |
-
1998
- 1998-02-10 JP JP4444598A patent/JP2907807B1/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109751076A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-14 | 长江勘测规划设计研究有限责任公司 | 用于设有深竖井的水平隧洞的逃生结构及其逃生方法 |
CN109751076B (zh) * | 2019-02-28 | 2024-04-12 | 长江勘测规划设计研究有限责任公司 | 用于设有深竖井的水平隧洞的逃生结构及其逃生方法 |
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JPH11229752A (ja) | 1999-08-24 |
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