JP2907513B2 - ガスセンサの製造方法 - Google Patents

ガスセンサの製造方法

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JP2907513B2 JP2234346A JP23434690A JP2907513B2 JP 2907513 B2 JP2907513 B2 JP 2907513B2 JP 2234346 A JP2234346 A JP 2234346A JP 23434690 A JP23434690 A JP 23434690A JP 2907513 B2 JP2907513 B2 JP 2907513B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明はセラミックからなる固体電解質を用いた酸
素センサ、水素センサの如きガスセンサを製造する方法
特にヒーター部の位置をセラミックキャップとは反対の
背面側に設けたガスセンサに関するものである。
〈従来の技術〉 近時セラミックすなわち安定化ジルコニアを固体電解
質として用いた酸素センサ、水素センサ等が広く産業に
利用されるようになってきており、その小型化は達成さ
れている。その構造の一例はヒーター回路を素子を覆う
セラミックキャップの上面に設け、またリード線はこの
ヒーター回路および電極にそれぞれ別個に取りつけてい
たが最近耐熱性セラミックの板にヒーター回路を予め設
けたヒーター板をセンサ素子の背面側に接合することが
試みられている。
その方法を説明すれば、第2図に示すように、固体電
解質1の両面に多孔質白金等からなる電極2,2を設け、
その上面を覆うセラミックからなるキャップ3を固体電
解質1の周縁に接合してなるセンサ素子5と、ヒーター
回路7を上面中央部に設け、周縁部にはガス通路(図示
せず)を設けたヒーター板8とをガラス等で接合9aした
後、後工程としてヒーター回路の電気的導通(リード)
を得るために、ヒーター板8の上部4bから接合部9aの側
縁4i、固体電解質1の側縁4c、キャップの側縁4dを経て
上面4eに至る間を金、白金、パラジウム、銀等の金属、
あるいはこれらの合金を用いた導電ペーストを印刷焼成
して電気的導通路4を形成することが試みられていた。
なお、10はリード線である。
また他の方法は固体電解質1の周縁とヒーター板8の
周縁とを白金ペーストを用いて接合9bした例はあるが、
これは単にこの部分の接合を目的に白金ペーストを用い
たものであり、電気的導通を得るためには前記のような
別工程でヒーター板8の上部から固体電解質1の側縁、
キャップの側縁を経て上面に至る間を白金、銀等の導電
ペーストを印刷焼成していた。
従ってこれらの方法によるものは工程が多く煩雑であ
り、非能率的であった。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記のようなセンサにあっては、折角素子自体を小型
に構成しても、リードの取り付け方法が煩雑で、かつ小
型化に限界を来すという問題点があり、またセンサの製
造に当たり工程が多いという問題があった。
本発明はこの点を改良し、小型化の達成と製作上の能
率化を達成するための製造方法の改良に関する。
〈課題を解決するための手段〉 請求項1の発明も請求項2の発明も、センサ本体を構
成する固体電解質の下面の縁部とヒーター板の縁部と、
また回路から導出する電気的導通路を形成する部分をす
べて導電ペースト印刷で、他の回路印刷とともに形成
し、かつまたセンサ本体とヒーター板の縁部との導電ペ
ースト印刷した部分を接触させて、加熱により導電ペー
ストを焼成することにより、接合と電気的導通路の完成
を同時に行う方法である。
なお、請求項1においては、ヒーター板の上側すなわ
ち固体電解質に近い方にヒーター回路が形成されている
ので、熱効率が極めてよいものが得られるが、過熱しな
いように温度制御が重要である。請求項2においては、
ヒーター板の下側すなわち固体電解質に遠い方にヒータ
ー回路が形成されているので、熱効率はそれだけ落ちる
が、温度制御は請求項1のものより楽である。
〈作用〉 上記の本発明によるときは、ヒーター部をキャップの
上面に設けてはいないが、ヒーター板の側縁部に設けた
ガス通路により、検出ガスの流通が支障なく行われ、か
つヒーター部を素子のキャップとは別個の耐熱性のある
セラミックからなるヒーター板としたので、平板状のも
のを耐熱セラミックを用いて容易に製作することがで
き、かつその所定の部分に導電ペーストを印刷するので
あるから、ヒーター回路が過熱部分を生じないようなも
のが得られやすく、センサ機能を向上することができ
る。
またセンサの本体部およびヒーター部の周囲の電気的
導通路は他の電極や回路の形成と同じ工程で行うことが
できるので、作業性がよく、焼成により、簡単で精密に
導通部を形成することができるので性能のよいガスセン
サを容易に提供することができる。
また固体電解質の端縁とヒーター板の端縁とは印刷さ
れた導電ペーストの焼成と同時に一体化接合するのであ
るから当然接合力も大である。
〈実施例〉 本発明により得られるセンサ素子の構造の一例は第1
図(イ)図〜(ハ)図に示すとおりで、固体電解質1の
両面には白金等の電極2,2が印刷されているが、その上
面には素子自体を包被するように結晶化ガラス等からな
るキャップ3が設けられ、固体電解質1の上端縁に接合
されている。なお、固体電解質1の下端4aからその側縁
4cを通りキャップ3の側縁4dを通り上面4eまで連続する
ように白金もしくはその合金等の導電ペーストが印刷さ
れリード4が設けられている。また同キャップの上面で
は導電ペーストからなるリード4eの端を利用してリード
線10がろう付けされている。
キャップ3の上面ではヒーターのリードとなる導電ペ
ースト端4eと、電極のリードとなる導電ペースト端4jが
各々2ヵ所設けられ、それぞれリードワイヤー10が取り
つけられる。(電極のリードはヒーターのリードに準じ
て形成される。) またヒーター用耐熱セラミック板6は例えばフォルス
テライトの如き耐熱性のセラミックからなる板からな
り、その上面中央部にはヒーター回路7が設けられ、ま
た第1(ハ)図に示すようにヒーター板8の端縁にはそ
のリード部分の導通路としてのリード4bが白金もしくは
その合金等の金属ペースト等を印刷して構成されてい
る。4a,4bは結果的に一体となり、強固に接合しかつ側
面が導通路の一部となるものである。
11はガス通路である。勿論ヒーター部の導電ペースト
印刷層(メタライズ層)は抵抗性のメタライズ配合とす
ることが好ましい。
ヒーター板の周縁部には例えば間歇的にガス通路11が
設けられており、この端部がセンサ本体の端と互いに導
電ペーストを印刷されている部分を密着接合される。接
合に際してはセラミック間の接合に敵したガラス等に白
金やパラジウム、銀等の単独または合金粉末を混合した
セラミックペーストを用い、焼成することにより一様な
厚さで接合され、接合の強度も大きい。
第1(ニ)図は本発明の他の実施例で、ヒーター板8
の背面すなわちセンサ素子とは遠い面にヒーター回路を
印刷してあり、これに伴い導通路としてのリード4h-4f-
4g-4c-4d-4eを構成する導電ペースト印刷部分がそれだ
け長く構成されている。
また他の回路や電極についてもその部分からのリード
の構成を前記と同様にして印刷により形成することがで
きることは勿論である。
〈発明の効果〉 本発明によるときは、非常に簡単な方法で、ガスセン
サの素子とヒーター回路の接合部分および同素子の端縁
から側縁およびキャップの側縁を経て上面まで、導電ペ
ースト印刷により同時処理で電気的導通部を形成するこ
とができるので能率的であり、かつセンサ本体部とヒー
ター板の接合も導電ペーストを介して接合するので、非
常に強固な接合が得られるという効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1(イ)図は、本発明の方法により得られたセンサの
一例を示す断面図、第1(ロ)図は、第1(イ)図に示
すセンサの上面図、第1(ハ)図は、ヒーター板周辺部
の一部の拡大横展開図を示し、第1(ニ)図は本発明の
方法により得られたセンサの他の一例を示す断面図、第
2図は従来の方法により得られたセンサの一例を示す断
面図である。 1;固体電解質、2:電極、3:キャップ 5:センサ素子、6:ヒーター用耐熱セラミック板、7:ヒー
ター回路、8:ヒーター板 11:ガス通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/409

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質の両面に電極層を設け、その上
    面を覆うようなセラミックキャップを固体電解質の上部
    端縁に接合してなるセンサ素子の下面と、上面中央にヒ
    ーター回路を有し、周辺部の上面端縁にガス通路を形成
    した耐熱性セラミックからなるヒーター板とを端縁にお
    いて接合してガスセンサを製造するに際し、センサ素子
    の固体電解質の下面縁部とヒーター板の上面縁部および
    固体電解質の側面からセラミックキャップの側面を経て
    上面に至る間の電気的導通路を導電ペースト印刷により
    他の電極印刷およびヒーター印刷とともに印刷して形成
    するとともに、センサ素子とヒーター板とを互いに縁部
    の導電ペースト印刷部において接触させ、加熱により導
    電ペーストを焼成することにより接合するとともに電気
    的導通路を完成することを特徴とするガスセンサの製造
    方法。
  2. 【請求項2】固体電解質の両面に電極層を設け、その上
    面を覆うようなセラミックキャップを固体電解質の上部
    端縁に接合してなるセンサ素子の下面と、下面中央にヒ
    ーター回路を有し、周辺部の上面端縁にガス通路を形成
    した耐熱性セラミックからなるヒーター板とを端縁にお
    いて接合してガスセンサを製造するに際し、センサ素子
    の固体電解質の下面縁部とヒーター板の上面縁部および
    ヒーター板の上面、側面と固体電解質の側面からセラミ
    ックキャップの側面を経て上面に至る間の電気的導通路
    を導電ペースト印刷により他の電極印刷およびヒーター
    印刷とともに印刷して形成するとともに、センサ素子と
    ヒーター板とを互いに縁部の導電ペースト印刷部におい
    て接触させ、加熱により導電ペーストを焼成することに
    より接合するとともに電気的導通路を完成することを特
    徴とするガスセンサの製造方法。
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