JP2906523B2 - 細胞分析装置 - Google Patents

細胞分析装置

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JP2906523B2
JP2906523B2 JP2024717A JP2471790A JP2906523B2 JP 2906523 B2 JP2906523 B2 JP 2906523B2 JP 2024717 A JP2024717 A JP 2024717A JP 2471790 A JP2471790 A JP 2471790A JP 2906523 B2 JP2906523 B2 JP 2906523B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、フローサイトメトリを適用した細胞分析
装置に関し、詳しく言えば、細胞の光情報を処理する過
程で、データの2次元平滑化を行う細胞分析装置に関す
る。
(ロ)従来の技術 フローサイトメトリは、例えば蛍光色素で標識された
細胞又は粒子を細かい液流中に流し、流体力学的焦点合
わせ効果により1列になって流れる細胞の一つ一つにレ
ーザ光を照射し、細胞より生じる散乱光や蛍光の強度、
すなわち細胞光情報を瞬時に測定し、細胞を分析するも
のである。このフローサイトメトリは、大量の細胞を高
速度かつ高精度に分析できる特長を有し、臨床検査から
研究用まで広く利用されている。
上記フローサイトメトリを適用した細胞分析装置とし
ては、細い液流を形成するためのフローセルと、このフ
ローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光源(例
えばレーザ)と、この光ビームが照射された細胞より細
胞光情報を検出し電気信号に変換する光検出器と、この
電気信号に変換された細胞光情報の解析処理等を行うコ
ンピュータを備えてなるものが知られている。
この従来の細胞分析装置は、蛍光色素で標識した細胞
浮遊液(試料)をシース液と共にフローセル内に流す。
フローセル内には、シースフローが形成され、流体力学
的焦点合わせ効果により、細胞はフローセル中心軸上を
一列になって流れていく。
これら細胞に光ビームが照射されることにより、生じ
る散乱光及び蛍光の強度は、細胞光情報を構成するパラ
メータとして、光電子増倍管等の光検出器により検出さ
れる。
さて、細胞浮遊液中に複数の細胞集団が含まれている
時に、これら細胞集団の1つについて分析を行いたい場
合がある。例えば、ヒト血液中のリンパ球サブセットの
分析の場合には、試料として血液を蛍光色素で標識した
モノクローナル抗体と反応させ、溶血したものが使用さ
れるが、この試料中には、リンパ球の他に、単球、顆粒
球が含まれており、測定により得られた細胞光情報よ
り、リンパ球についてのものを選別する必要が生じる。
そこで、必要な細胞集団の細胞光情報を操作者の主観
にたよることなく、自動的に選別して収集する機能、い
わゆるオートトリガ機能を備えた細胞分析装置として
は、本願出願人の先願に係る特願昭62−22884号のもの
がある。この細胞分析装置は、1又は2以上のパラメー
タに基づいて細胞光情報を分画し、得られた画分の1又
は2以上のものを分析領域として、目的の細胞集団の細
胞光情報を収集する。
例えば、リンパ球分析の場合には、第10図(a)
(b)に示すように、90°散乱光強度I90、前方散乱光
強度I0のヒストグラムをそれぞれ作製する。I90のヒス
トグラムよりは極小点p1、p2、p3が、I0のヒストグラム
よりは極小点p4、p5が抽出される。
これら極小点p1〜p5により、I90−I0サイトグラム
が、第8図中破線で示すように分画される。第8図にお
いて、bはリンパ球の分布、cは単球の分布、dは顆粒
球の分布をそれぞれ示している。また、aはデブリスの
分布を示しているが、デブリスは赤血球の膜成分等より
構成されるもので、通常はノイズ処理の段階で取り除か
れることが多い。第8図中実線で示される画分Bには、
リンパ球の分布bが含まれるから、この画分Bを分析領
域とし、細胞光情報が収集される。こうして、収集され
た細胞光情報については、さらに蛍光特性が解析され陽
性率の判定等の処理が行われる。
上記細胞分析装置では、I90−I0サイトグラム上で、
長方形の領域Bを分析領域としているが、このような長
方形の分析領域では、収集された細胞光情報中になお不
必要のものが含まれる。そこで、目的細胞集団の分析
に、より適合した分析領域を設定できる細胞分析装置と
して、本願出願人により、特願昭63−193033号、特願昭
63−193072号が既に出願されている。
特願昭63−193033号の細胞分析装置は、第9図(a)
に示すように上記画分B内で、例えばI90軸に平行なラ
インliを設定し、各ラインli上でヒストグラムを作成
し、このヒストグラムより極小点又は所定のしきい値と
なる点を抽出し、これら抽出された点を結んで得られる
領域を、分析領域B′として細胞光情報を抽出するもの
である。
一方、特願昭63−193072号の細胞分析装置は、第9図
(b)に示すように、上記画分B内で最高度数値点qを
決定し、この点qより放射状にラインljを引き、各ライ
ンljでヒストグラムを作成し、各ヒストグラムより極小
点又は所定のしきい値となる点を抽出し、これら抽出さ
れた点を結んで得られる領域を、分析領域B″とする。
これら2つの細胞分析装置では、より目的細胞集団の分
布形状に近い分析領域を設定できるから、測定結果の信
頼性を向上することができる。
さらに特願昭63−320915号では、設定された分析領域
に属する細胞数を統一するために、第7図に示すよう
に、細胞光情報を少し多い目(n′)に収集し、途中で
(a)、(b)あるいは(c)の方法で不要なデータを
切り捨て、細胞数をna0に統一する方法を用いている。
この細胞分析装置では、細胞数の統一によりデータの客
観性が非常に向上し、分析の自動化・効率化を図ること
ができる。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上記オートトリガ機能を備えた細胞分析装置では、確
かに測定の自動化が図られ、客観的なデータ処理が行え
る等の利点を有している。しかしながら、細胞数が少な
い場合や細胞の分布にバラツキあるいはかたよりがある
場合などに、I90−I0サイトグラムより前方散乱光強度I
0のヒストグラム、あるいは90°散乱光強度I90のヒスト
グラムが作成できなかったり、ヒストグラムが作成でき
ても連続数の量子化において、いわゆる“歯抜け”が生
じることがある。この場合に、各ヒストグラムより極小
点あるいは所定のしきい値となる点が抽出できなくな
り、そのために、オートトリガ演算が適切に行えず、測
定の自動化が妨げられたり、データの信頼性が損なわれ
ることがある。
この発明は、上記に鑑みなされたものであり、細胞光
情報の処理手段での処理に2次元平滑化処理を用いるこ
とにより、更なる分析の自動化・効率化を図ることがで
きる細胞分析装置の提供を目的としている。
(ニ)課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、この発明の細胞分析装置
は、以下のi〜viii項に列記する構成を有している。
i:細胞浮遊液が流されるフローセルと、 ii:このフローセル内を流れる細胞に光ビームを照射す
る光源と、 iii:この光ビームが照射されたそれぞれの細胞につい
て、複数のパラメータよりなる細胞光情報を検出する細
胞光情報検出手段と、 iv:この細胞光情報検出手段で得られる、1又は2以上
のパラメータに基づいて分析領域を設定する分析領域設
定手段と、 v:この分析領域設定手段で設定された分析領域内で、目
的とする細胞集団の細胞光情報を収集する細胞光情報収
集手段と、 vi:前記細胞光情報検出手段で検出された細胞光情報及
び前記細胞光情報収集手段で収集された目的細胞集団の
細胞光情報を処理する細胞光情報処理手段と、 vii:この細胞光情報処理手段の処理結果を出力する出力
手段とを備えてなるものにおいて、 viii:前記細胞光情報処理手段は、前記細胞光情報検出
手段で検出された細胞光情報及び前記細胞光情報収集手
段で収集された目的細胞集団の細胞光情報を2次元平滑
化する2次元平滑化手段を備えたことを特徴とするもの
である。
(ホ)作用 この発明の細胞分析装置では、細胞光情報の処理を行
う際に、細胞光情報に2次元平滑化処理を施して、ヒス
トグラムが作成できなかったり、ヒストグラムに“歯抜
け”が生じる事態を回避する。従って、細胞数が少ない
場合や、細胞の分布にバラツキあるいはかたよりがある
場合(例えば血液中の顆粒球の分布)でも、オートトリ
ガ演算を適切に行え、測定の自動化・効率化を促進する
とともに、その信頼性の向上を図ることができる。
(ヘ)実施例 この発明の1実施例を第1図乃至第6図に基づき、以
下に説明する。
第3図は、実施例細胞分析装置の構成を示す図であ
る。2は、オートサンプラーであり、その試料ラック2a
には複数の試料容器3、…、3が装填されている。この
試料ラック2aは、図示しない駆動機構により駆動され、
指定の試料を、試料吸引チューブ4直下に位置させる。
さらい、このオートサンプラー2は、図示しない振とう
機構、冷却機構を備えており、定時的に試料を振とうす
ると共に、装填された試料容器3、…、3内の試料を低
温(例えば4℃〜10℃)に保持する。
前記試料吸引チューブ4は、三方弁5の1つのポート
に接続されている。三方弁5の他の2つのポートには、
試料送液チューブ6a、6bがそれぞれ接続されており、試
料送液チューブ6aと試料吸引チューブ4、あるいは試料
送液チューブ6aと6bとを連通させることができる。試料
送液チューブ6aの他端には、試料ポンプ7が設けられて
いる。一方、試料送液チューブ6bの他端は、シース液送
液チューブ8内に開口している。
このシース液送液チューブ8は、一端が送液ポンプ9
に接続され、他端がフローセル10に接続されている。フ
ローセル10は、石英ガラス等により構成され、内部のフ
ローチャネル10a内にシースフローが形成され、流体力
学的焦点合わせ効果により、試料中の細胞又は粒子がフ
ローチャネル10a中心軸上を一列になって流される。
フローセル10より流出した液は、廃液チューブ11に導
かれて、廃液タンク12に収容される。なお、この細胞分
析装置は、図示しないシース液タンクを備えており、前
記試料ポンプ7、送液ポンプ9にシース液が補充され
る。また、オートサンプラー2、ポンプ7、9等を含む
送液系は密閉可能で、バイオハザードを防止できる。
フローセル10の周囲には、レーザ(光源)14、光検出
器(細胞光情報検出手段)15a、15b、15c、15dが配設さ
れる。レーザ14よりのレーザビームlは、フローチャネ
ル10aを流れる細胞(又は粒子)に照射される。この細
胞よりは、信号光が発生するが、その内前方方向のもの
は、前方散乱光として、レンズ16aに集光されて、光検
出器15aに入射する。17は、レーザビームlが直接光検
出器15aに入射するのを防止するビームブロッカであ
る。
一方、細胞よりの90°方向の信号光は、レンズ16bで
集光される。この信号光はその一部がダイクロイックミ
ラー18aで反射されて、90°散乱光検出用の光検出器15b
に入射する。ダイクロイックミラー18aを透過した信号
光は、さらにその一部がもう一つのダイクロイックミラ
ー18bにより反射されて、フィルタ19aを透過して、緑色
蛍光用の光検出器15cに受光される。ダイクロイックミ
ラー18bを透過した光は、フィルタ19bを透過して赤色蛍
光用の光検出器15dに受光される。なお、例えばレーザ1
4には、アルゴンレーザやヘリウムネオンレーザ、前方
散乱光用の光検出器15aにはホトダイオード、その他の
検出器15b、15c、15dには光電子増倍管が適用される。
光検出器15a、15b、15c、15dの受光信号は、信号処理
回路部20で増幅されノイズを取除かれた後、アナログ/
デジタル(A/D)変換器21によりデジタル信号に変換さ
れて、MPU22に取り込まれる。
MPU22は、大きく分けてオートトリガに関する機能、
細胞数カウント・統一に関する機能及びその他の機能を
有している。オートトリガに関する機能としては、例え
ば特願昭63−193033号の方式を適用するならば、前方散
乱光強度I0、90°散乱光強度I90についてのサイトグラ
ム及びそれぞれのヒストグラムを作成する機能、これら
ヒストグラムより極小点を抽出し、細胞光情報を画分に
分画する機能、サイトグラム全体又は画分内で2次元平
滑化を行う機能、目的細胞集団を含む画分内で最終の画
分を決定する機能等を有している。
細胞数カウント・統一に関する機能としては、直前測
定の最終画分を記憶する機能、今回測定時に直前測定時
の最終画分を用いて細胞数をカウントする機能、今回測
定時に得られた最終画分内の細胞数を規定の数na0に揃
える機能等を備えている。
その他の機能としては、細胞数が揃えられた目的細胞
集団の光情報について蛍光解析を行う機能、前記試料ポ
ンプ7、送液ポンプ9及びオートサンプラー2を制御す
る機能等を有している。
MPU22には、フロッピディスクドライブ23、キーボー
ド24、CRT25及びプリンタ26が接続されている。フロッ
ピディスクドライブ23は、測定条件(プロトコル)や測
定データ等を、フロッピディスクに保存させるためのも
のでる。キーボード24は、プロトコルの選択・設定ある
いはその他の指令をMPU22に入力するためのものであ
る。CRT25は、測定をモニタするためのものであり、プ
リンタ26は、MPU22の処理結果、例えばサイトグラムや
ヒストグラム等をプリントアウトするためのものであ
る。
次に、実施例細胞分析装置の動作を説明する。
まず、分析目的に応じた処理が施された試料が、それ
ぞれ試料容器3に入れられて、試料ラック2aに装填され
る。例えば、リンパ球サブセットの解析を行う試料は、
患者の血液にフルオレセインイソチオシアネート(FIT
C)で標識したOKT4モノクローナル抗体及びファイコエ
リスリン(PE)で標識したOKT8モノクローナル抗体を反
応させた後、溶血処理して得られる。
細胞分析装置の電源がオンされると、図示しないROM
よりMPU22にプログラムが読込まれ、システムが立上が
る〔ステップ(以下STという)1、第2図参照〕。次
に、測定する試料に適合するプロトコルが選択・設定さ
れる。このプロトコルには、光検出器15a、15b、15c、1
5dの検出ゲインや補正演算等の測定条件を内容とするも
のである。これは、試料の処理方法が測定目的に応じて
異なるためであり、例えば各処理に用いられるモノクロ
ーナル抗体の細胞との反応性はそれぞれ異るため、光検
出器15a、15b、15c、15dの検出ゲインを変更する必要が
あり、また各モノクローナル抗体と蛍光色素の結合様式
がそれぞれ異なるため補正演算もそれに応じて変更する
必要がある。
次にST2では、キーボード24よりオートトリガを行う
旨の指令が入力されているか否かが判定される。この判
定がYESの場合には、ST3へ分岐し、NOの場合にはST4へ
分岐する。また、ST3では、今回の測定が前回の測定と
は異なる新たなプロトコルに従ってなされる旨の指令が
入力されているか否かをMPU22が判定する。この判定がN
Oの場合にはST8へ分岐し、YESの場合にはST4へ分岐す
る。
今、ST2又はST3からST4へ分岐したものとして説明を
進める。ST4では、操作者がキーボード24より、ウィン
ドウB0をI90−I0サイトグラム上に設定する〔第5図
(a)参照〕。ウィンドウB0が設定されると、測定が開
始される(ST5)。ST5では、試料ラック2aが駆動され、
最初に測定を行う試料が入れられた試料容器3を試料吸
引チューブ4直下に位置させる。そして、三方弁5が試
料吸引チューブ4と試料送液チューブ4とを連通するよ
うに切換えられ、試料吸引チューブ4が試料容器3内に
降下し、試料ポンプ7が吸引側に駆動されて、試料が試
料送液チューブ6aに吸引される。
次に、三方弁5が、試料送液チューブ6aと6bを連通す
るように切換えられ、試料ポンプ7が送液側に駆動さ
れ、試料が送液チューブ8に送られる。一方、送液ポン
プ9が送液側に駆動され、シース液がフローセル10に送
られる。フローチャネル10a内では、シースフローが形
成され、流体力学的焦点合わせ効果により、細胞はフロ
ーチャネル10a中心軸上を一列になって流れていく。こ
の細胞の一つ一つについてレーザビームlが照射され、
前方散乱光強度I0、90°散乱光強度I90、緑色蛍光強度I
g、赤色蛍光強度Irがそれぞれ測定されていく。これら
細胞光情報は、必要に応じて、フロッピディスク等に順
次記憶される。
測定中は、上記ウィンドウB0に属する細胞の数がカウ
ントされる。ST6では、この細胞数が所定のn′に達し
たか否かを判定し、YESの場合にはST7へ、NOの場合に
は、ST6を繰り返す。所定の値n′は、所定の細胞数na0
に対し大きめの、na0+αとされる。
ST7では、測定を終了し、ウィンドウB0内の細胞光情
報について、演算を行うが、先ずウィンドウ内の細胞光
情報を2次元平滑化の方法で演算する。2次元平滑化と
しては、例えば第4図(a)(b)のように重み付の距
離関数として演算する方法や(c)のようにバックグラ
ンドを切り分ける方法が用いられる。この後、先に述べ
た特願昭63−193033号〔第9図(a)参照〕の処理に従
い、最終画分B0′を決定する。なお、第4図ではN=5
〔第4図(b)の場合〕、9〔第4図(a)の場合〕の
場合について説明したが、N=13、25のマスクを設けて
もよい。また、マスクの中央の値は平均化する場合には
荷重平均又は移動平均するものとする。
この時、最終画分B0′内の細胞数n′は、前記所定の
細胞数naよりも少なくなるが、初めからα分だけ余裕を
もってカウントしているから、na0を下回ることはない
であろう。
ST12では、細胞数統一処理を行う。これは、第7図の
如く最終画分B0′内の細胞光情報(細胞数n′個)の
内、na0を超える部分を切り捨てることにより行われ
る。切り捨てられる部分は、第7図の(a)に示すよう
に後ろの部分を切り捨てたり、(b)のように最初の部
分を切り捨てたり、あるいは(c)のように最初と最後
の部分を切り捨てる等の方法がある。
ST12で細胞数が統一されたデータについては、さらに
蛍光特性解析が行われる(ST13)。この蛍光特性解析で
は、例えば緑色蛍光強度Ig、赤色蛍光強度Irについてそ
れぞれヒストグラムを作成し、陽性率の算出等が行われ
る。この蛍光特性解析の結果は、CRT25に表示され(ST1
4)、プリンタ26よりプリントアウトされる(ST15)。
ST16では、さらに測定すべき試料があるか否かが判定
される。この判定がYESの場合には、ST1へ戻り、NOの場
合には、分析を終了する。
さて、ST1へ戻り、前回の測定と同じプロトコルで、
かつオートリガを行う場合には、SR2、ST3を経て、ST8
の処理へ進む。ST8では、直前の測定で得られた最終画
分B0′を再び、I90−I0サイトグラム上にウィンドウと
して設定する〔第3図(b)参照〕。そして、ST5と全
く同様に測定を開始し、最終画分B0′に入る細胞をカウ
ントし、これが所定数n′に達したか否かを判定する
(ST10)。
ST10の判定がYESになると、ST11へ進み測定を終了す
ると共に、オートトリガ演算を行う。このオートトリガ
演算では、まず得られたI90、I0データに先と同様に2
次元平滑化演算を施す(ST111、第1図参照)。次に2
次元平滑化されたI90、I0データにつき、I90−I0サイト
グラム、I90、I0ヒストグラムを作成する(ST112)。こ
れらヒストグラムより、極小点p1〜p5を抽出可能か否か
を判定する(ST113)。この判定がYESの場合にはST11
4、NOの場合には、ST115へそれぞれ分岐する。
ST114ではヒストグラムより極小点p1〜p5を抽出し
〔第10図(a)(b)参照〕、これらに基づいて画分B1
を設定し〔第5図(b)参照〕、この画分B1内のデータ
を収集する。そしてこの画分B1について、特願昭63−19
3033号〔第9図(a)参照〕の処理を施し、最終画分
B1′を決定する(ST117)。
一方、ST115では、極小点が抽出できないことを、CRT
25上に表示するなどして、操作者に報知する。次いで、
操作者による画分B1の手動設定が行われる(ST116)。
こうして設定された画分B1についても、特願昭63−1930
33号〔第9図(a)参照〕の処理により最終画分B1′を
決定する(ST117)。
ST118では、画分決定を終了するか否かを判定する。
例えば、キーボード24より最終画分B1′をやり直す旨の
入力があれば、この判定がNOとなって再びST116へ戻
る。そうでない場合には、この判定はYESとなり、第2
図のメインルーチンにリターンする。
あるいは、ST11のオートトリガ演算は、ST7の場合と
同様に、極小点p1〜p5を抽出し、画分B1を設定した後、
この画分B1内でI90、I0データに2次元平滑化処理を施
して、最終画分B1′を決定してもよい。
いずれの場合も、細胞数は、直前の最終画分B0′によ
りカウントされるので、最終画分B1′内の細胞数n1
は、n′とは異なるが、na0を下回ることはない。よっ
て、この場合も先と同様に細胞数統一処理を行う(ST1
2)。そして、ST13〜15の処理が行われる。
第6図(a)(b)は、顆粒球についてオートトリガ
演算を行い最終画分B1′を決定した状態を示すI90−I0
サイトグラムで、第6図(a)は、2次元平滑化処理を
行わなかった場合、第6図(b)は、2次元平滑化処理
を行った場合をそれぞれ示している。第6図(a)で
は、最終画分B1′が乱れた形となっており、最終画分
B1′が適切に設定されていない可能性が高いことを示し
ている。これに対して第6図(b)は、最終画分B1′の
境界が滑らかで、最終画分B1′が適切に設定されている
ことを確認できる。
このように、実施例細胞分析装置では、画分内あるい
はI90−I0サイトグラム全体で、データの2次元平滑化
を行いオートトリガ演算をするので、データ数が少ない
場合や、極小点の抽出が困難な場合でも、適切にオート
トリガ演算が行え、測定の自動化の促進及び信頼性の向
上を図ることができる。
なお、上記実施例では、リンパ球、顆粒球について説
明しているが、単球等白血球全般、赤血球、培養細胞等
の広範囲の試料の分析について、本発明は適用可能であ
る。
また、オートトリガの方式としては、特願昭63−1930
33号のものに限定されずに、特願昭63−193072号のもの
や、特願昭62−22884号のものや、その他輪郭追跡法な
ど適宜変更可能である。
(ト)発明の効果 以上説明したように、この発明の細胞分析装置は、細
胞光情報処理手段が、細胞光情報検出手段で検出された
細胞光情報及び前記細胞光情報収集集団で収集された目
的細胞集団の細胞光情報を2次元平滑化する2次元平滑
化手段を備えたことを特徴とするものである。従って、
データの“歯抜け”がある場合や、ノイズの多い試料や
特殊な試料の場合でも、適切にオートトリガ演算が行
え、測定の自動化の促進及び信頼性の向上を図ることが
できる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る細胞分析装置のオ
ートトリガ演算を説明するフロー図、第2図は、同細胞
分析装置の全体動作を説明するフロー図、第3図は、同
細胞分析装置の構成を説明するブロック図、第4図
(a)、第4図(b)及び第4図(c)は、それぞれ同
細胞分析装置の2次元平滑化処理を説明する図、第5図
(a)及び第5図(b)は、それぞれ同細胞分析装置の
オートトリガ演算を説明するための90°散乱光強度−前
方散乱光強度のサイトグラム、第6図(a)及び第6図
(b)は、それぞれ同細胞分析装置において顆粒球につ
いて2次元平滑化を行わない場合と行った場合とを比較
して示す90°散乱光強度−前方散乱光強度のサイトグラ
ム、第7図は、従来の細胞分析装置の細胞数統一を説明
するための図、第8図、第9図(a)及び第9図(b)
は、それぞれ従来の細胞分析装置のオートトリガを説明
するための90°散乱光強度−前方散乱光強度のサイトグ
ラム、第10図(a)及び第10図(b)は、それぞれ従来
の細胞分析装置のオートトリガを説明するための90°散
乱光強度及び前方散乱光強度のヒストグラムである。 10:フローセル、14:レーザ、15a・15b・15c・15d:光検
出器、22:MPU、25:CRT、26:プリンタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 15/14 G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞浮遊液が流されるフローセルと、 このフローセル内を流れる細胞に光ビームを照射する光
    源と、 この光ビームが照射されたそれぞれの細胞について、複
    数のパラメータよりなる細胞光情報を検出する細胞光情
    報検出手段と、 この細胞光情報検出手段で得られる、1又は2以上のパ
    ラメータに基づいて分析領域を設定する分析領域設定手
    段と、 この分析領域設定手段で設定された分析領域内で、目的
    とする細胞集団の細胞光情報を収集する細胞光情報収集
    手段と、 前記細胞光情報検出手段で検出された細胞光情報及び前
    記細胞光情報収集手段で収集された目的細胞集団の細胞
    光情報を処理する細胞光情報処理手段と、 この細胞光情報処理手段の処理結果を出力する出力手段
    とを備えてなる細胞分析装置において、 前記細胞光情報処理手段は、前記細胞光情報検出手段で
    検出された細胞光情報及び前記細胞光情報収集手段で収
    集された目的細胞集団の細胞光情報を2次元平滑化する
    2次元平滑化手段を備えたことを特徴とする細胞分析装
    置。
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