JP2905163B2 - カップミキシング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、暖かいコーヒー等
の加温飲料や、冷たいジュースなどの冷却飲料を顧客が
選択した指示に基づいて調理する自動販売機のカップミ
キシング装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、原料キャニスター、カップ機構、
攪拌機構などがそれぞれの位置にあり、その各位置にカ
ップハンドが移動して廻る構造をした自動販売機が存在
している。また、受器供給装置と、受器分与ステーショ
ンと、軸心のまわりに少なくとも限られた回転運動の可
能な腕を有し、該供給装置と、該分与ステーションとの
間の所定の通路上で受器を搬送する如く構成される受器
移送装置と、該通路に沿って位置する１またはそれ以上
の成分の分与ステーションと、前記腕の位置を表示し、
該腕の運動を制御する制御装置と、該制御装置に応答し
て該腕を駆動するモータ装置とを備え、これにより、受
器が、前記分与ステーションへ前記通路に沿って移送さ
れ、成分の充填を受ける如く該制御装置で定められるよ
うな成分の分与ステーションで該ステーションに沿って
停止される分与装置（特開昭５６−１５３４９１号公報
参照）が存在している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術においては、複雑なカップ搬送機構（例、Ｘ，Ｙ，Ｚ
軸移動機構、カップハンド機構など）が必要になる。ま
た、自動販売機には、複数の原料キャニスターが必ず存
在し、それぞれのキャニスターに一個のモーターが設け
られている。さらに吐出した原料を一時的に保留してお
く、原料一時保留機構も各キャニスターに一個ずつ持っ
ていることが、原料の混入が無く、ベンドタイムを短縮
する上で理想とされており、ここにも、原料一時保留機
構を駆動するための駆動源（モーター、ソレノイドな
ど）が、それぞれのキャニスターの下に設けられてい
る。そのため大変高価なシステムになっている等の問題
があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題の解
決を図ったもので、次のような技術手段を採用した。請
求項１記載の発明においては、原料キャニスター、カッ
プ供給装置、ミキシング装置を配列し、カップ取り出し
位置は一定個所に固定し、原料キャニスター、カップ供
給装置、ミキシング装置は移動可能に設けるという技術
手段を採用した。

【０００５】また、請求項２記載の発明においては、同
心円上に原料キャニスター、カップ供給装置、ミキシン
グ装置を回転ドラム状に配列し、カップ取り出し位置と
調理位置は一定個所に固定し、同心円上に配列された原
料キャニスター、カップ供給装置、ミキシング装置を回
転移動可能に設けるという技術手段を採用した。

【０００６】また、請求項３記載の発明においては、エ
ンドレスベルトあるいはエンドレスレール上に原料キャ
ニスター、カップ供給装置、ミキシング装置を並載し、
カップ取り出し位置と調理位置は一定個所に固定し、原
料キャニスター、カップ供給装置、ミキシング装置は移
動可能に設けるという技術手段を採用した。

【０００７】また、請求項４記載の発明においては、請
求項１〜請求項３に加えて、各原料キャニスター、ミキ
シング装置毎には駆動装置を設けず、カップ取り出し位
置近傍に選択された原料キャニスターが移動されてくる
と連結し、さらに、ミキシング装置が移動されてくると
連結してて駆動できるように兼用の１個の駆動装置を設
けるという技術手段を採用した。

【０００８】また、請求項５記載の発明においては、請
求項１〜請求項４のうちいずれか１項に加えて、各原料
キャニスターの下方には原料一時保留装置を設け、この
原料一時保留装置は駆動装置を設けず、カップに原料を
入れるポイントに駆動装置を一個だけ設け、選択により
投入する原料キャニスターが、そのポイントに来た時に
原料一時保留装置と連結駆動させるという技術手段を採
用した。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の一番シンプルな実施の形
態について説明する。回転ドラム状に形成した同心円上
に原料キャニスター、カップ供給装置、ミキシング装置
を並べカップ取り出し位置と調理位置は移動せず、同心
円上に並んだ原料キャニスター、カップ供給装置、ミキ
シング装置を回転移動させる。（エンドレスのベルト上
に原料キャニスター、カップ供給装置、ミキシング装置
を並べて載せることも可）

【００１１】原料キャニスターの駆動装置は、各原料キ
ャニスターに一個ずつ設けるのをやめ、１〜３個（吐出
時間の短縮を目的に同時に駆動したい個数）回転ドラム
の外側に設け、吐出原料キャニスターに連結して駆動す
る構造とする。

【００１２】原料一時保留装置は、各原料キャニスター
の下に独立して設けるが駆動装置（ソレノイド）を設け
るのは止める。カップに原料を入れるポイントに駆動装
置を一個だけ設け、投入原料キャニスターがそのポイン
トに来たときに、連結駆動させるようにしたものであ
る。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について、図
面を参照して説明する。図１〜図４は本発明の自動販売
機のカップミキシング装置の各主要工程別の状態を示す
ものである。

【００１４】図１はカップ供給待機状態を示す概略斜視
図、図２はカップ供給装置から１個のカップ２を取り出
し、同時に原料キャニスター４の原料一時保留装置７に
原料が投入されるように駆動装置５と連結している状態
を示す概略斜視図、図３は回転ドラム９が回転移動して
選択された原料キャニスター４の原料一時保留装置７が
カップ２の位置まで移動し、カップ２内に原料を投入す
る状態を示す概略斜視図、図４はさらに、回転ドラム９
が回転移動して選択した原料に対して、湯水供給パイプ
１１から湯水を供給し、加えて選択により氷供給パイプ
から氷を供給した上でミキシング装置８が、カップ２の
位置まで移動し、カップ２内で調理する状態を示す概略
斜視図である。

【００１５】原料キャニスター４、カップ供給装置１、
ミキシング装置８を配列し、カップ取り出し位置と調理
位置は一定個所に固定し、原料キャニスター４、カップ
供給装置１、ミキシング装置８は移動可能に設けた自動
販売機のカップミキシング装置である。

【００１６】さらに、具体化したものとして、同心円上
に原料キャニスター４、カップ供給装置１、ミキシング
装置８を回転ドラム９状に配列し、カップ取り出し位置
と調理位置は一定個所に固定し、同心円上に配列された
原料キャニスター４、カップ供給装置１、ミキシング装
置８を回転移動可能に設けた自動販売機のカップミキシ
ング装置である。

【００１７】図示していないが、エンドレスベルトある
いはエンドレスレール上に原料キャニスター４、カップ
供給装置１、ミキシング装置８を並載してカップ取り出
し位置と調理位置は一定個所に固定し、原料キャニスタ
ー４、カップ供給装置１、ミキシング装置８は移動可能
に設けた自動販売機のカップミキシング装置が考えられ
る。

【００１８】また、各原料キャニスター４、ミキシング
装置８毎に１個の駆動装置を設けず、カップ取り出し位
置近傍に選択された原料キャニスター４が移動されてく
ると連結し、さらに、ミキシング装置８が移動されてく
ると連結して駆動できる兼用の１個の駆動装置を設けた
自動販売機のカップミキシング装置も考えられる。

【００１９】各原料キャニスター４の下方には原料一時
保留装置７を設け、この原料一時保留装置７に駆動装置
を設けず、カップ２に原料を入れるポイントに駆動装置
５を一個だけ設け、選択により投入する原料キャニスタ
ー４が、そのポイントに来た時に連結駆動させる自動販
売機のカップミキシング装置も考えられる。

【００２０】原料キャニスター４、カップ供給装置１、
ミキシング装置８を移動させる１個の駆動装置５と原料
キャニスター４、カップ供給装置１、ミキシング装置８
の各々を駆動する１個の駆動装置５とからなる自動販売
機のカップミキシング装置も考えられる。

【００２１】次に、本発明の動作を図７の動作フローチ
ャートに基づいて説明する。コインの投入により販売が
スタートする。先ず、カップ供給装置１からカップ２が
搬出し、ドラムモーター３が駆動され、該当原料キャニ
スター４が駆動装置５の位置へ移動する。

【００２２】すると、駆動装置５が原料キャニスター４
の駆動ジョイント部６へ連結され、駆動装置５が動作し
原料が吐出される。終了すると、駆動装置５が原料キャ
ニスター４の駆動ジョイント部６から切り離されドラム
モーター３が駆動し、該当原料キャニスター４がカップ
２の位置へ移動し、原料一時保留装置７の原料一時保留
装置駆動機構１０が動作し、原料がカップ２内へ投入さ
れる。

【００２３】ドラムモーター３が駆動して、ミキシング
装置８がカップ位置へ移動し、飲料攪拌調理されて飲料
ができあがり、飲料の入ったカップを取り出し、販売が
終了するものである。図５は、駆動装置１個で原料キャ
ニスター４に連結して駆動する実施例を示すものであ
る。

【００２４】次に、他の実施例として図６で示すものを
説明する。原料キャニスター４のみ回転可能で原料投入
後、カップ２を移動して攪拌するようにしたものも考え
られる。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、以上の構成を採用した結果、
次のような効果を得ることができる。 （１）搬送モーター、各キャニスターモーター、原料一
時保留装置駆動モータ（ソレノイド）が最低各一個ずつ
でシステムが構成でき、機構がシンプル、駆動装置数が
減らせるので低コスト化が可能である。

【００２６】（２）駆動部分が減る事により、故障トラ
ブルを低減出来る。

【００２７】（３）飲料を入れてからのカップ搬送もな
く販売動作の高速化が可能である。

【００２８】（４）センサーも高度なものでなくても可
能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のカップ供給待機状態を示す概略斜視図
である。

【図２】カップ供給装置から１個のカップを取り出し、
同時に原料キャニスターの原料保留装置に原料が投入さ
れるように駆動装置と連結している状態を示す概略斜視
図である。

【図３】本発明における回転ドラムが回転移動して選択
された原料キャニスターの原料保留装置が、カップの位
置まで移動し、カップ内に原料を投入する状態を示す概
略斜視図である。

【図４】本発明の回転ドラムが回転移動して、選択した
ミキシング装置がカップの位置まで移動し、カップ内で
調理する状態を示す概略斜視図である。

【図５】本発明の原料キャニスターと駆動装置の関係機
構を一個の原料キャニスターを取り出して示した概略斜
視図である。

【図６】本発明における他の実施例を示す概略斜視図で
ある。

【図７】本発明の動作フローを示すフローチャート図で
ある。

【符号の説明】

１‥‥カップ供給装置 ２‥‥カップ ３‥‥ドラムモーター ４‥‥原料キャ
ニスター ５‥‥駆動装置 ６‥‥駆動ジョ
イント部 ７‥‥原料一時保留装置 ８‥‥ミキシン
グ装置 ９‥‥回転ドラム １０‥‥原料一時
保留装置駆動機構 １１‥‥湯水供給パイプ １２‥‥氷供給
パイプ

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原料キャニスター、カップ供給装置、ミ
   キシング装置を配列し、カップ取り出し位置は一定個所
   に固定し、原料キャニスター、カップ供給装置、ミキシ
   ング装置は移動可能に設けたことを特徴とする自動販売
   機のカップミキシング装置。
2. 【請求項２】 同心円上に原料キャニスター、カップ供
   給装置、ミキシング装置を回転ドラム状に配列し、カッ
   プ取り出し位置と調理位置は一定個所に固定し、同心円
   上に配列された原料キャニスター、カップ供給装置、ミ
   キシング装置を回転移動可能に設けたことを特徴とする
   自動販売機のカップミキシング装置。
3. 【請求項３】 エンドレスベルトあるいはエンドレスレ
   ール上に原料キャニスター、カップ供給装置、ミキシン
   グ装置を並載し、カップ取り出し位置と調理位置は一定
   個所に固定し、原料キャニスター、カップ供給装置、ミ
   キシング装置は移動可能に設けたことを特徴とする自動
   販売機のカップミキシング装置。
4. 【請求項４】 各原料キャニスター、ミキシング装置毎
   には駆動装置を設けず、カップ取り出し位置近傍に選択
   された原料キャニスターが移動されてくると連結し、さ
   らに、ミキシング装置が移動されてくると連結して駆動
   できる兼用の駆動装置を設けたことを特徴とする請求項
   １、請求項２、または請求項３記載の自動販売機のカッ
   プミキシング装置。
5. 【請求項５】 各原料キャニスターの下方には原料一時
   保留装置を設け、この原料一時保留装置は駆動装置を設
   けず、カップに原料を入れるポイントに駆動装置を一個
   だけ設け、選択により投入する原料キャニスターが、そ
   のポイントに来た時に原料一時保留装置と連結駆動させ
   ることを特徴とする請求項１〜請求項４のうちのいずれ
   か１項に記載の自動販売機のカップミキシング装置。