JP2905081B2 - 二重管構造ヒートパイプを用いたロール - Google Patents

二重管構造ヒートパイプを用いたロール

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JP2905081B2
JP2905081B2 JP6038075A JP3807594A JP2905081B2 JP 2905081 B2 JP2905081 B2 JP 2905081B2 JP 6038075 A JP6038075 A JP 6038075A JP 3807594 A JP3807594 A JP 3807594A JP 2905081 B2 JP2905081 B2 JP 2905081B2
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heat pipe
pipe
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heat
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    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維・紙・フィルム製
造分野などで使用されているカレンダーロール等の加熱
ロール、ゴム製造分野などで使用されている混練ロール
等に使用されている加熱・冷却ロールに関する。さらに
詳しくは、均熱性に優れたロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から繊維・紙・フィルム製造分野な
どにおいてはカレンダーロール等の加熱ロールが使用さ
れ、ゴム製造分野などにおいては加熱・冷却ロールが混
練ロール等として使用されている。これらのロールは、
ロールの長さ方向の均熱性が要求されるため、内部に作
動液が封入されたヒートパイプを埋め込むことが提案さ
れている。例えば、特公昭63−24101号公報に
は、ロールの長さ方向の中空口にヒートパイプを着脱可
能に取り付けることが提案されており、特開昭63−9
1991号公報には、ロールの長さ方向の中空口にヒー
トパイプを挿入し、拡管して中空口にヒートパイプを密
着させることが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の前記特
公昭63−24101号公報、及び特開昭63−919
91号公報に提案されているものにあっては、いずれも
ロールに穴あけ加工によって形成する中空口を貫通させ
なければならないという問題があった。その理由は、ロ
ールの中空口にヒートパイプを挿入するとき、中空口の
貫通口から残存空気を抜く必要があったからである。す
なわち、ロールの中空口とヒートパイプとはできる限り
密着しているほうが熱伝導性が良好となるため、中空口
の内径とヒートパイプの外径とのクリアランスの小さい
ものを使用するのが好ましい。このため、貫通口がない
と中空口の残存空気を抜くことができなかったのであ
る。その結果、貫通口を形成するための穴あけ加工コス
トが高いという問題があった。また、長い穴になると、
穴あけ加工中に先端が曲がってしまうという問題もあっ
た。
【0004】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ため、ヒートパイプを組み込むための穴が比較的短くて
すむ二重管構造ヒートパイプを組み込み、製造コストが
安価で均熱性に優れたロールを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に用いる二重管構造ヒートパイプは、内部に
作動液が封入されたヒートパイプであって、前記ヒート
パイプは二重管で構成され、内管と外管との間に前記作
動液が封入されており、かつ、内管の内側の中空部が長
さ方向に貫通していることを特徴とする。
【0006】また、前記ヒートパイプの構成において
は、内管の内側の中空部の直径が、気体を通過させるに
十分な大きさであるのが好ましい。また、前記ヒートパ
イプの構成においては、内管と外管とがヒートパイプの
両末端で封止されているのが好ましい。
【0007】また、本発明に係るロールは、ロールの長
さ方向の断面から見て未貫通の中空口が形成され、前記
未貫通の中空口に、内管と外管との間に作動液が封入さ
れており、かつ、内管の内側の中空部が長さ方向に貫通
している二重管構造ヒートパイプが挿入されているロー
ルであって、前記未貫通の中空口が、ロールの両端部か
らそれぞれ位置をずらせて穴あけ加工により形成されて
おり、かつそれぞれの中空口はロール全長の半分以上の
長さを有することを特徴とする
【0008】また、前記ロールの構成においては、ヒー
トパイプが、中空口に熱伝導性充填剤によって固定され
ているか、又は取り外し可能に取り付けられているのが
好ましい。
【0009】また、前記ロールの構成においては、ロー
ルが、加熱又は冷却ロールであるのが好ましい。この場
合には、ロールが、電磁誘導加熱ロールであるのが好ま
しく、さらには、三相電源を用いたスコット結線方式の
電磁誘導加熱ロールであるのが好ましい。
【0010】また、前記ロールの構成においては、ロー
ルの端部のヒートパイプ末端部に、流体付与による冷却
手段が設けられているのが好ましい。
【0011】
【作用】前記本発明に用いられるヒートパイプの構成に
よれば、二重管で構成され、内管と外管との間に作動液
が封入されており、かつ、内管の内側の中空部が長さ方
向に貫通していることにより、ヒートパイプを挿入する
ための中空口の内径とヒートパイプの外径とのクリアラ
ンスが小さい場合であっても、ヒートパイプを挿入する
際に中空部を通して中空口内部の残存空気を抜くことが
できる。従って、ヒートパイプを挿入するための中空口
は必ずしも貫通口にする必要がなく、その結果、長い穴
を必要としないので、穴あけ加工コストを安価にするこ
とができる。
【0012】また、前記ヒートパイプの構成において、
内管の内側の中空部の直径が、気体を通過させるに十分
な大きさであるという好ましい構成によれば、ヒートパ
イプを挿入するための中空口内部の残存空気を容易に抜
くことができる。
【0013】また、前記ヒートパイプの構成において、
内管と外管とがヒートパイプの両末端で封止されている
という好ましい構成によれば、ヒートパイプの全長を有
効に使用することができる。また、この場合、ヒートパ
イプの両末端で内管と外管とを固定することができ、そ
れ以外の部分で固定する必要はないので、ヒートパイプ
は構造が簡単で作製も容易なものとなる。
【0014】また、前記本発明のロールの構成によれ
ば、ロールの長さ方向の断面から見て未貫通の中空口が
形成され、前記未貫通の中空口に、内管と外管との間に
作動液が封入されており、かつ、内管の内側の中空部が
長さ方向に貫通している二重管構造のヒートパイプが挿
入されていることにより、製造コストが安価で均熱性に
優れたロールを実現することができる。ヒートパイプを
挿入するための中空口の内径とヒートパイプの外径との
クリアランスが小さい場合であっても、ヒートパイプを
中空口に挿入する際に、ヒートパイプの中空部を通して
中空口内部の残存空気を外部へ抜くことができ、その結
果、ヒートパイプを挿入するための中空口を必ずしも貫
通口にする必要はなく、穴あけ加工コストを安価にする
ことができるからである。
【0015】また、前記ロールの構成において、未貫通
の中空口が、ロールの両端部からそれぞれ位置をずらせ
て穴あけ加工により形成されており、かつ、それぞれの
中空口はロール全長の半分以上の長さを有するので、ロ
ールの中間部でヒートパイプが断面方向から見て重なり
合う状態とな、加熱されにくいロールの中間部をも容
易に加熱することができ、その結果、ロール全長の均熱
性をさらに向上させることができる。
【0016】また、前記ロールの構成において、ヒート
パイプが、中空口に熱伝導性充填剤によって固定されて
いるという好ましい構成によれば、クリアランス部分に
熱伝導性充填剤が介在することとなるため、ロールの均
熱性をさらに向上させることができる。また、例えば、
ヒートパイプが中空口の入り口部で熱伝導性充填剤によ
って部分的に固定されていれば、ヒートパイプを取り外
し可能に取り付けることができるので、修理などを容易
に行うことができる。
【0017】また、前記ロールの構成において、ロール
が、加熱又は冷却ロールであるという好ましい構成によ
れば、均熱性を十分に発揮させることができる。
【0018】また、前記ロールの構成において、ロール
が、電磁誘導加熱ロールであるという好ましい構成によ
れば、温度コントロール性に優れ、さらに高い均熱性を
発揮させることができる。
【0019】また、前記ロールの構成において、ロール
が、三相電源を用いたスコット結線方式の電磁誘導加熱
ロールであるという好ましい構成によれば、電力の有効
利用を図ることができる。
【0020】また、前記ロールの構成において、ロール
の端部のヒートパイプ末端部に、流体付与による冷却手
段が設けられているという好ましい構成によれば、ゴム
材料の混練等の工程で、初期は加熱が必要で、時間の経
過と共に冷却が必要となるロールに好適である。
【0021】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をより具体的に
説明する。図1は本発明に用いる二重管構造ヒートパイ
プの斜視図、図2は図1のI−I断面図、図3は図1の
II−II断面図である。図1、図2、図3に示すよう
に、ヒートパイプ1は、外管2と内管3とにより構成さ
れた二重管構造を有しており、外管2と内管3との間は
その両末端6で封止されている。すなわち、内管3の内
側の中空部5が長さ方向に貫通している。このように、
外管2と内管3との間をその両末端6で封止することに
より、ヒートパイプ1の全長を有効に使用することがで
きる。また、この場合、ヒートパイプ1の両末端6で外
管2と内管3とを固定することができ、それ以外の部分
で固定する必要はないので、ヒートパイプ1は構造が簡
単で作製も容易なものとなる。また、外管2と内管3と
の間には、高真空に保持された状態で超純水からなる作
動液4が封入されている。これにより、ヒートパイプ1
の一部を加熱すれば、作動液4が低温で沸騰し、ヒート
パイプ1の軸方向の温度分布を瞬時に均一化することが
できる。
【0022】このような構造を有するヒートパイプ1を
作製するには、以下のようにすればよい。すなわち、ま
ず、外管2と内管3との間の一端を溶接によって封止
し、外管2と内管3との間に作動液4を注入する。次い
で、外管2と内管3との間の他端から真空引きを行い、
高真空になった時点で外管2と内管3との間の他端を溶
接によって封止する。
【0023】ヒートパイプ1としては、肉厚0.4〜2
mm、特に1mm程度の銅製パイプを用いるのが好まし
く、外径は10〜20mm程度、中空部5の直径は1m
m以上であるのが好ましい。また、ヒートパイプ1内の
真空度としては、1〜10-5Torrの範囲が好まし
い。
【0024】次に、上記のように構成されたヒートパイ
プを用いたロールについて説明する。図4は本発明に係
るロールの一実施例を示す電磁誘導加熱ロールの断面
図、図5はスコット結線変圧器とロール内部のコイルと
の配線図、図6はロール本体の端面図、図7は図6のI
II−III断面図である。
【0025】図4に示すように、電磁誘導加熱ロール2
3は、固定された中空軸14と、中空軸14の軸方向に
並列に設けられた第1及び第2の継鉄心15、16と、
中空軸14の軸に対して直交するように設けられた脚鉄
心17、18、19と、第1及び第2の継鉄心15、1
6の周囲に巻回された第1及び第2の電磁コイル20、
21と、中空軸14の両端にそれぞれ設けられた軸受2
2と、軸受22とそれぞれ係合するジャーナル部13
と、2つのジャーナル部13により支持され中空軸14
の軸を中心として回転する金属製のロール本体10とに
より構成されている。
【0026】図4、図6、図7に示すように、ロール本
体10のローラーシェル部11には、ロール本体10の
軸方向に未貫通の中空口12a、12bが形成されてお
り、中空口12a、12bの内部にはヒートパイプ1が
配置されている。ここで、中空口12aと中空口12b
とは、ロール本体10の両端部からそれぞれ位置をずら
せて交互に穴あけ加工により形成されており、それぞれ
の中空口12a、12bはロール本体10の全長の半分
以上の長さを有している。また、上記したように、ヒー
トパイプ1は、内管3の内側の中空部5が長さ方向に貫
通しているために、図8に示すように、ヒートパイプ1
を挿入するための中空口12a、12bの内径とヒート
パイプ1の外径とのクリアランスが小さい場合であって
も、ヒートパイプ1を中空口12a、12bに挿入する
際に(図8矢印A)、ヒートパイプ1の中空部5を通し
て中空口12a、12bの内部の残存空気を外部へ抜く
ことができるので(図8矢印B、C)、ヒートパイプ1
を中空口12a、12bに容易に挿入することができ
る。従って、ヒートパイプ1を挿入するための中空口1
2a、12bは貫通口にする必要がなく、ロール本体1
0の長さ方向の途中部分まで形成すればよい。このよう
に、ヒートパイプ1を、内管3の内側の中空部5が長さ
方向に貫通するように構成したことにより、ヒートパイ
プ1を挿入するための中空口12a、12bとして長い
穴を必要としないので、穴あけ加工コストを安価にする
ことができる。
【0027】中空口12a、12bとヒートパイプ1と
のクリアランス部分には熱伝導性充填剤が介在してお
り、これによりヒートパイプ1が中空口12a、12b
に固定されている。このように中空口12a、12bの
内径とヒートパイプ1の外径とのクリアランス部分に熱
伝導性充填剤を介在させたことにより、均熱性をさらに
向上させることができる。
【0028】ロール本体10の金属材料としては、炭素
鋼(鉄製)が好ましい。また、ヒートパイプ1の中空部
5は、中空口12a、12bの内部の残存空気を通過さ
せるに十分な大きさであるのが好ましく、さらには、前
述したように中空部5の直径が1mm以上であるのが好
ましい。また、中空口12a、12bの内径とヒートパ
イプ1の外径とのクリアランスは0.1〜0.3mmで
あるのが好ましい。また、熱伝導性充填剤としては、シ
リコンオイル又はゴムに窒化ケイ素などの良伝導粉を混
合したものを用いるのが好ましく、これをヒートパイプ
1に塗布し中空口12a、12bに挿入すればよい。
【0029】図4、図5に示すように、第1及び第2の
電磁コイル20、21は、それぞれ途中に継ぎ目(接続
部)の無い1本の導線を巻回したものである。各電磁コ
イル20、21の導線端部c1 、c2 、d1 、d2 は、
それぞれ中空軸14の中空部14aを通って中空軸14
の外部へ導かれている。導線の材料としては、例えばア
ルミニウム線のような耐熱性に優れた線に絶縁被覆を施
したものを用いるのが好ましい。
【0030】第1の継鉄心15、脚鉄心17、18、及
びロール本体10によって一つの閉磁路が形成され、第
2の継鉄心16、脚鉄心18、19、及びロール本体1
0によってもう一つの閉磁路が形成される。前述したよ
うに、中空軸14、第1及び第2の継鉄心15、16、
脚鉄心17、18、19、及び第1及び第2の電磁コイ
ル20、21は固定されており、ロール本体10及びジ
ャーナル13は外部からの駆動力によって回転する。
【0031】図5に示すように、スコット結線変圧器2
4は、第1及び第2の1次側コイル25、26と、第1
及び第2の1次側コイル25、26にそれぞれ対応する
第1及び第2の2次側コイル27、28とを具備してい
る。三相交流電源からの入力のうち、W相端子及びU相
端子はそれぞれ第1の1次側コイル25の2つの端子に
接続されている。また、三相交流電源からの入力のうち
のV相端子は第2の1次側コイル26の1つの端子に接
続され、さらに第2の1次コイルの残りの端子は第1の
1次コイルの中間部に接続されている。第1及び第2の
2次側コイル27、28は、それぞれ電磁誘導加熱ロー
ル23の外部において、第1及び第2の電磁コイル2
0、21に接続されている。
【0032】本実施例のようにロールが電磁誘導加熱方
式であれば、温度コントロール性に優れ、さらに高い均
熱性を発揮させることができるが、もちろん、電気抵抗
加熱ロール等にも適用することができる。また、本実施
例のようにロールが三相電源を用いたスコット結線方式
の電磁誘導加熱ロールであれば、電力の有効利用を図る
ことができるが、もちろん、単相電源や、三相電源を用
いたデルタ結線方式及びスター結線方式等にも利用する
ことができる。
【0033】次に、ロール本体10の直径を200m
m、長さを700mmとし、第1及び第2の電磁コイル
20、21の巻数を共に160回として、電磁誘導加熱
ロール23を試作した。そして、この電磁誘導加熱ロー
ル23に60Hz、200Vの三相交流電源を接続した
ところ、各相に流れる電流値は、U相が36.8A、V
相が37.1A、W相が37.0Aであった。これによ
り、第1及び第2の電磁コイル20、21の周囲に磁束
が発生し、これが発熱源となってロール本体10が加熱
される。この場合、ロール本体10のローラーシェル部
11には、ロール本体10の軸方向にヒートパイプ1が
配置されているため、作動液4たる超純水が蒸発と凝縮
とを繰り返し、ロール本体10は均一に加熱される。と
ころで、ロール本体10の中間部は磁束の影響が少ない
ために加熱されにくいが、中空口12a、12bをロー
ル本体10の全長の半分以上の長さを有するように形成
し、ロール本体10の中間部でヒートパイプ1が断面方
向から見て重なり合うようにしたので、ロール本体10
の全長の均熱性をさらに向上させることができる。
【0034】尚、上記実施例においては、中空口12
a、12bとヒートパイプ1とのクリアランス部分の全
体に熱伝導性充填剤を介在させ、ヒートパイプ1を中空
口12a、12b内に固定しているが、必ずしもこのよ
うな構成にする必要はなく、例えば、ヒートパイプ1を
中空口12a、12bの入り口部で熱伝導性充填剤によ
って部分的に固定する構成としてもよい。このような構
成にすれば、ヒートパイプ1を取り外し可能に取り付け
ることができるので、修理などを容易に行うことができ
る。
【0035】また、上記実施例においては、作動液4と
して超純水を用いているが、必ずしもこれに限定される
ものではなく、温度によっては水以外にオイルや他の液
体を任意に使用することができる。
【0036】また、上記実施例においては、加熱ロー
ル、特に電磁誘導加熱ロール23を例に挙げて説明した
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、冷却ロー
ルであってもよい。特に、ロール本体10の端部に位置
するヒートパイプ1の末端部に、空気や水などの流体を
付与する冷却手段を設ければ、ゴム材料の混練等の工程
で、初期は加熱が必要で、時間の経過と共に冷却が必要
となるロールに好適である。図1、図2、図3に示した
ように、ヒートパイプ1には、その長さ方向に貫通する
中空部5が設けられているため、流体を中空部5内に注
入することにより、ヒートパイプ1を容易に冷却するこ
とができ、ロール本体10の全体を冷却することができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に用いる
ートパイプによれば、二重管で構成され、内管と外管と
の間に作動液が封入されており、かつ、内管の内側の中
空部が長さ方向に貫通していることにより、ヒートパイ
プを挿入するための中空口の内径とヒートパイプの外径
とのクリアランスが小さい場合であっても、ヒートパイ
プを挿入する際に中空部を通して中空口内部の残存空気
を抜くことができる。従って、ヒートパイプを挿入する
ための中空口は必ずしも貫通口にする必要がなく、その
結果、長い穴を必要としないので、穴あけ加工コストを
安価にすることができる。
【0038】また、前記ヒートパイプの構成において、
内管の内側の中空部の直径が、気体を通過させるに十分
な大きさであるという好ましい構成によれば、ヒートパ
イプを挿入するための中空口内部の残存空気を容易に抜
くことができる。
【0039】また、前記ヒートパイプの構成において、
内管と外管とがヒートパイプの両末端で封止されている
という好ましい構成によれば、ヒートパイプの全長を有
効に使用することができる。また、この場合、ヒートパ
イプの両末端で内管と外管とを固定することができ、そ
れ以外の部分で固定する必要はないので、ヒートパイプ
は構造が簡単で作製も容易なものとなる。
【0040】また、本発明に係るロールによれば、ロー
ルの長さ方向の断面から見て未貫通の中空口が形成さ
れ、前記未貫通の中空口に、内管と外管との間に作動液
が封入されており、かつ、内管の内側の中空部が長さ方
向に貫通している二重管構造のヒートパイプが挿入され
ていることにより、製造コストが安価で均熱性に優れた
ロールを実現することができる。ヒートパイプを挿入す
るための中空口の内径とヒートパイプの外径とのクリア
ランスが小さい場合であっても、ヒートパイプを中空口
に挿入する際に、ヒートパイプの中空部を通して中空口
内部の残存空気を外部へ抜くことができ、その結果、ヒ
ートパイプを挿入するための中空口を必ずしも貫通口に
する必要はなく、穴あけ加工コストを安価にすることが
できる。
【0041】また、前記ロールの構成において、未貫通
の中空口が、ロールの両端部からそれぞれ位置をずらせ
て穴あけ加工により形成されており、かつ、それぞれの
中空口はロール全長の半分以上の長さを有するので、ロ
ールの中間部でヒートパイプが断面方向から見て重なり
合う状態とな、加熱されにくいロールの中間部をも容
易に加熱することができ、その結果、ロール全長の均熱
性をさらに向上させることができる。
【0042】また、前記ロールの構成において、ヒート
パイプが、中空口に熱伝導性充填剤によって固定されて
いるという好ましい構成によれば、クリアランス部分に
熱伝導性充填剤が介在することとなるため、ロールの均
熱性をさらに向上させることができる。また、例えば、
ヒートパイプが中空口の入り口部で熱伝導性充填剤によ
って部分的に固定されていれば、ヒートパイプを取り外
し可能に取り付けることができるので、修理などを容易
に行うことができる。
【0043】また、前記ロールの構成において、ロール
が、加熱又は冷却ロールであるという好ましい構成によ
れば、均熱性を十分に発揮させることができる。また、
前記ロールの構成において、ロールが、電磁誘導加熱ロ
ールであるという好ましい構成によれば、温度コントロ
ール性に優れ、さらに高い均熱性を発揮させることがで
きる。
【0044】また、前記ロールの構成において、ロール
が、三相電源を用いたスコット結線方式の電磁誘導加熱
ロールであるという好ましい構成によれば、電力の有効
利用を図ることができる。
【0045】また、前記ロールの構成において、ロール
の端部のヒートパイプ末端部に、流体付与による冷却手
段が設けられているという好ましい構成によれば、ゴム
材料の混練等の工程で、初期は加熱が必要で、時間の経
過と共に冷却が必要となるロールに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる二重管構造ヒートパイプの斜
視図である。
【図2】 図1のI−I断面図である。
【図3】 図1のII−II断面図である。
【図4】 本発明に係るロールの一実施例を示す電磁誘
導加熱ロールの断面図である。
【図5】 本発明の一実施例のスコット結線変圧器とロ
ール内部のコイルとの配線図である。
【図6】 本発明の一実施例のロール本体の端面図であ
る。
【図7】 図6のIII−III断面図である。
【図8】 本発明の一実施例のヒートパイプの装着状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヒートパイプ 2 外管 3 内管 4 作動液 5 中空部 6 末端 10 ロール本体 11 ローラーシェル部11 12a、12b 中空口 23 電磁誘導加熱ロール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−194191(JP,A) 実開 昭57−132979(JP,U) 実開 昭62−136777(JP,U) 実開 平4−63956(JP,U) 特公 昭63−24101(JP,B2) 実公 昭58−49488(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28D 15/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールの長さ方向の断面から見て未貫通
    の中空口が形成され、前記未貫通の中空口に、内管と外
    管との間に作動液が封入されており、かつ内管の内側の
    中空部が長さ方向に貫通している二重管構造のヒートパ
    イプが挿入されているロールであって、前記未貫通の中
    空口が、ロールの両端部からそれぞれ位置をずらせて穴
    あけ加工により形成されており、かつそれぞれの中空口
    はロール全長の半分以上の長さを有することを特徴とす
    ロール。
  2. 【請求項2】 ヒートパイプが、中空口に熱伝導性充填
    剤によって固定されているか、又は取り外し可能に取り
    付けられている請求項に記載のロール。
  3. 【請求項3】 ロールが、加熱又は冷却ロールである請
    求項に記載のロール。
  4. 【請求項4】 ロールが、電磁誘導加熱ロールである請
    求項に記載のロール。
  5. 【請求項5】 ロールが、三相電源を用いたスコット結
    線方式の電磁誘導加熱ロールである請求項に記載のロ
    ール。
  6. 【請求項6】 ロールの端部のヒートパイプ末端部に、
    流体付与による冷却手段が設けられている請求項に記
    載のロール。
  7. 【請求項7】 二重管構造のヒートパイプの内管の内側
    の中空部の直径が、気体を通過させるに十分な大きさで
    ある請求項1に記載のロール
  8. 【請求項8】 二重管構造のヒートパイプの内管と外管
    とがヒートパイプの両末端で封止されている請求項1に
    記載のロール
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