JP2904053B2 - 差動増幅回路 - Google Patents
差動増幅回路Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CMOS集積回路上ま
たはバイポーラ集積回路上に構成される差動増幅回路に
係り、特にトランスコンダクタンスの直線性を改善した
差動増幅回路に関する。
たはバイポーラ集積回路上に構成される差動増幅回路に
係り、特にトランスコンダクタンスの直線性を改善した
差動増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】トランスコンダクタンスを改善したCM
OS差動増幅回路としては、従来、例えば図12に示す
ものが知られている。この差動増幅回路は、定電流源I
0 で駆動される差動対(M1、M2)と定電流源aI0
で駆動される差動対(M3、M4)とで構成され、両差
動対はそれぞれゲートWとゲート長の比(W/L)が等
しいMOSトランジスタで構成されるが、差動対(M
1、M2)のトランスコンダクタンスパラメータをβと
したとき差動対(M3、M4)ではbβとなっている。
OS差動増幅回路としては、従来、例えば図12に示す
ものが知られている。この差動増幅回路は、定電流源I
0 で駆動される差動対(M1、M2)と定電流源aI0
で駆動される差動対(M3、M4)とで構成され、両差
動対はそれぞれゲートWとゲート長の比(W/L)が等
しいMOSトランジスタで構成されるが、差動対(M
1、M2)のトランスコンダクタンスパラメータをβと
したとき差動対(M3、M4)ではbβとなっている。
【0003】なお、トランスコンダクタンスパラメータ
βは、モビリティμ、単位面積当たりのゲート酸化膜容
量COX、ゲート幅W、ゲート長Lを用いて数式1のよう
に表されるものである。
βは、モビリティμ、単位面積当たりのゲート酸化膜容
量COX、ゲート幅W、ゲート長Lを用いて数式1のよう
に表されるものである。
【0004】
【数1】β=μ(COX/2)(W/L)
【0005】図12において、M1とM4のゲート同士
及びM2とM3のゲート同士はそれぞれ共通接続されて
差動入力端を構成し、入力電圧Vinが印加される。ま
た、M1とM3のドレイン同士及びM2とM4のドレイ
ン同士はそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成して
いる。
及びM2とM3のゲート同士はそれぞれ共通接続されて
差動入力端を構成し、入力電圧Vinが印加される。ま
た、M1とM3のドレイン同士及びM2とM4のドレイ
ン同士はそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成して
いる。
【0006】各トランジスタが飽和領域で動作している
とすると、M1とM2のドレイン電流Id1、同Id2は、
トランスコンダクタンスパラメータβ、スレッショルド
電圧VT 、ゲート・ソース間電圧VGSi を用いて数式2
と表せる。また、両ドレイン電流の和は、Id1+Id2=
I0 である。従って、両ドレイン電流の差は数式3と求
まる。なお、数式3において、Vinは、Vin=VGS1 −
VGS2 である。
とすると、M1とM2のドレイン電流Id1、同Id2は、
トランスコンダクタンスパラメータβ、スレッショルド
電圧VT 、ゲート・ソース間電圧VGSi を用いて数式2
と表せる。また、両ドレイン電流の和は、Id1+Id2=
I0 である。従って、両ドレイン電流の差は数式3と求
まる。なお、数式3において、Vinは、Vin=VGS1 −
VGS2 である。
【0007】
【数2】Id1=β(VGS1 −VT)2 Id2=β(VGS2 −VT)2
【0008】
【数3】
【0009】M3とM4のドレイン電流Id3、同Id4も
数式2と同様に表わすことができ、Id3+Id4=aI0
であるので、a<a/b<1として、両ドレイン電流の
差は数式4と求まる。
数式2と同様に表わすことができ、Id3+Id4=aI0
であるので、a<a/b<1として、両ドレイン電流の
差は数式4と求まる。
【0010】
【数4】
【0011】従って、差動出力電流ΔIは数式5とな
る。
る。
【0012】
【数5】
【0013】数式5において、トランスコンダクタンス
をほぼ一定とするためには、数式5を入力電圧Vinで微
分し、Vin=0、│Vin│=√{aI 0/(bβ)}を
代入して値が等しいとすれば良い。従って、一定にする
条件は数式6で与えられる。
をほぼ一定とするためには、数式5を入力電圧Vinで微
分し、Vin=0、│Vin│=√{aI 0/(bβ)}を
代入して値が等しいとすれば良い。従って、一定にする
条件は数式6で与えられる。
【0014】
【数6】1=b√b/√a
【0015】図13は、図12に示す従来の差動増幅回
路のトランスコンダクタンス特性をa、bをパラメータ
として示したものである。│Vin│≦0.7 √(I0 /
β)の入力電圧範囲においてトランスコンダクタンスは
凡そ3%以内の値に入ることが示されている。
路のトランスコンダクタンス特性をa、bをパラメータ
として示したものである。│Vin│≦0.7 √(I0 /
β)の入力電圧範囲においてトランスコンダクタンスは
凡そ3%以内の値に入ることが示されている。
【0016】また、トランスコンダクタンスの直線性は
入力電圧範囲を規定する重要なものであることに鑑み、
A.Nedungadi とT.R.Viswanathan は、CMOS差動増幅
回路において、この直線性の改善方法について種々検討
し優れた方法を提案している(“Design of Linear CMO
S Transconductance Elements,”IEEE TRANSACTIONSON
CIRCUITS and Systems,VOL.CAS-31,NO.10,pp.891-894,O
CTOBER 1984)。
入力電圧範囲を規定する重要なものであることに鑑み、
A.Nedungadi とT.R.Viswanathan は、CMOS差動増幅
回路において、この直線性の改善方法について種々検討
し優れた方法を提案している(“Design of Linear CMO
S Transconductance Elements,”IEEE TRANSACTIONSON
CIRCUITS and Systems,VOL.CAS-31,NO.10,pp.891-894,O
CTOBER 1984)。
【0017】上記論文によれば、トランスコンダクタン
スは差動対を構成する2つのMOSトランジスタのゲー
ト長を等しくした場合にゲート幅を拡げていけば直線に
近づくと考え、ゲート幅を10倍に拡げた場合と20倍
に拡げた場合とでSPICEシミュレーションをし、そ
の結果ゲート幅は10倍以上にする必要があるとの知見
を得たが、これではチップ面積が大きくなるので実用的
でないと論じてこの考えを捨て、新たに図14に示す差
動増幅回路を提案している。この差動増幅回路は、M1
〜M4の“The Cross-Coupled Quad Cell ”を2乗回路
として用いて比(W/L)の等しい2つのトランジスタ
からなる整合差動対(M6、M7)の直線性を改善しよ
うとするものである。
スは差動対を構成する2つのMOSトランジスタのゲー
ト長を等しくした場合にゲート幅を拡げていけば直線に
近づくと考え、ゲート幅を10倍に拡げた場合と20倍
に拡げた場合とでSPICEシミュレーションをし、そ
の結果ゲート幅は10倍以上にする必要があるとの知見
を得たが、これではチップ面積が大きくなるので実用的
でないと論じてこの考えを捨て、新たに図14に示す差
動増幅回路を提案している。この差動増幅回路は、M1
〜M4の“The Cross-Coupled Quad Cell ”を2乗回路
として用いて比(W/L)の等しい2つのトランジスタ
からなる整合差動対(M6、M7)の直線性を改善しよ
うとするものである。
【0018】図14において、M1とM4及びM2とM
3は、それぞれ値の等しい定電流源(n+1)Iで駆動
される差動対であるが、M1(M2)のトランスコンダ
クタンスパラメータをkとすると、M3(M4)のそれ
はnkとなっている。要するに、M3(M4)はM1
(M2)をn個並設したものである。M6とM7は定電
流源aIで駆動される差動対でり、トランスコンダクタ
ンスパラメータはそれぞれkである。M6とM1とM3
のゲートは共通接続されて一方の電圧V1 が印加され、
M7とM2とM4のゲートは共通接続されて他方の電圧
V2 が印加される。また、M3とM4のドレインは共通
に電源V+ に接続されるが、M1とM2のドレイン同士
は共通接続され、この共通接続ドレインと電源V+ との
間に定電流源aIが、M6とM7の共通接続ソースとの
間にダイオード接続のトランシスタM5がそれぞれ設定
される。M5は点Aの電流レベルを点Bの電流レベルに
シフトする機能を有する。
3は、それぞれ値の等しい定電流源(n+1)Iで駆動
される差動対であるが、M1(M2)のトランスコンダ
クタンスパラメータをkとすると、M3(M4)のそれ
はnkとなっている。要するに、M3(M4)はM1
(M2)をn個並設したものである。M6とM7は定電
流源aIで駆動される差動対でり、トランスコンダクタ
ンスパラメータはそれぞれkである。M6とM1とM3
のゲートは共通接続されて一方の電圧V1 が印加され、
M7とM2とM4のゲートは共通接続されて他方の電圧
V2 が印加される。また、M3とM4のドレインは共通
に電源V+ に接続されるが、M1とM2のドレイン同士
は共通接続され、この共通接続ドレインと電源V+ との
間に定電流源aIが、M6とM7の共通接続ソースとの
間にダイオード接続のトランシスタM5がそれぞれ設定
される。M5は点Aの電流レベルを点Bの電流レベルに
シフトする機能を有する。
【0019】以上の構成において、V1 −V2 =vとお
いてx=v/√(I/k)と定義したxが、│x│≦√
(n+1)の範囲では、M1〜M4のドレイン電流IDi
は、数式7となる。なお、数式7において、α、β、γ
は数式8であり、またドレイン電流IDiと定電流源(n
+1)Iとの関係は数式9である。
いてx=v/√(I/k)と定義したxが、│x│≦√
(n+1)の範囲では、M1〜M4のドレイン電流IDi
は、数式7となる。なお、数式7において、α、β、γ
は数式8であり、またドレイン電流IDiと定電流源(n
+1)Iとの関係は数式9である。
【0020】
【数7】 ID1=I[1+γx2 +(α/2)x√(1−βx2 )] ID2=I[1+γx2 −(α/2)x√(1−βx2 )] ID3=I[n−γx2 +(α/2)x√(1−βx2 )] ID4=I[n−γx2 −(α/2)x√(1−βx2 )]
【0021】
【数8】α=4n/(n+1) β=n/(n+1)2 γ=n(n−1)/(n+1)2
【0022】
【数9】ID1+ID4=ID2+ID3=(n+1)I
【0023】従って、ID1+ID2は数式10、ID5は数
式11となる。
式11となる。
【0024】
【数10】ID1+ID2=2I[1+γx2 ] =2I+{2n(n−1)/(n+1)2 }Ix2
【0025】
【数11】ID5=aI−(ID1+ID2)
【0026】そして、整合差動対(M6、M7)のカレ
ントソースをI0 とおくと、出力電流iは数式12とな
るが、I0 は数式13となるので、数式13を数式12
に代入すると、出力電流iは数式14となり、k′とk
の関係を数式15のように選定すれば、出力電流iは数
式16と求まり、トランスコンダクタンスが直線となる
ことが分かる。
ントソースをI0 とおくと、出力電流iは数式12とな
るが、I0 は数式13となるので、数式13を数式12
に代入すると、出力電流iは数式14となり、k′とk
の関係を数式15のように選定すれば、出力電流iは数
式16と求まり、トランスコンダクタンスが直線となる
ことが分かる。
【0027】
【数12】 i=ID6−ID7=k′v√{(2I0 /k′)−v2 } (但し、│v│≦√(I0 /k′))
【0028】
【数13】I0 =aI−ID5=ID1+ID2 =2I+{2kn(n−1)/(n+1)2 }v2
【0029】
【数14】
【0030】
【数15】k′={2n(n−1)/(n+1)2 }k
【0031】
【数16】
【0032】上記文献に示された方法(図14)は、非
常に優れたトランスコンダクタンスの直線性の改善方法
となっているのである。
常に優れたトランスコンダクタンスの直線性の改善方法
となっているのである。
【0033】次にバイポーラ集積回路上に形成されるト
ランスコンダクタンスの直線性を改善した差動増幅回路
としては、従来、例えば図15に示すものが知られてい
る。この差動増幅回路は、文献「M.Koyama,H.Tanimoto
and S.Mizoguchi “10.7MHzContinuous-Time Bandpass
Filter Bipolar IC, ”Proc.CICC,May,1987,pp.25.2.1-
25.2.4 」に記載のものである。
ランスコンダクタンスの直線性を改善した差動増幅回路
としては、従来、例えば図15に示すものが知られてい
る。この差動増幅回路は、文献「M.Koyama,H.Tanimoto
and S.Mizoguchi “10.7MHzContinuous-Time Bandpass
Filter Bipolar IC, ”Proc.CICC,May,1987,pp.25.2.1-
25.2.4 」に記載のものである。
【0034】図15において、この差動増幅回路は、定
電流源I0 でそれぞれ駆動される2つの差動対{(Q
1、Q2)(Q3、Q4)}を備え、Q1とQ3のコレ
クタ同士及びQ2とQ4のコレクタ同士がそれぞれ共通
接続されて差動出力端を構成している。そして、Q1と
Q4のベース同士が差動入力端を構成し入力電圧Vinが
印加されるが、Q1とQ3のベース間に、またQ4とQ
2のベース間に、それぞれQ1(Q4)側を負極とする
直流電圧VK が印加されている。
電流源I0 でそれぞれ駆動される2つの差動対{(Q
1、Q2)(Q3、Q4)}を備え、Q1とQ3のコレ
クタ同士及びQ2とQ4のコレクタ同士がそれぞれ共通
接続されて差動出力端を構成している。そして、Q1と
Q4のベース同士が差動入力端を構成し入力電圧Vinが
印加されるが、Q1とQ3のベース間に、またQ4とQ
2のベース間に、それぞれQ1(Q4)側を負極とする
直流電圧VK が印加されている。
【0035】以上の構成において、バイポーラトランジ
スタを構成する接合ダイオードの電流は、IE をエミッ
タ電流、IS を飽和電流、kをボルツマン定数、Tを絶
対温度、qを単位電子電荷、VBEをベース・エミッタ間
電圧とすると、数式17で示される。
スタを構成する接合ダイオードの電流は、IE をエミッ
タ電流、IS を飽和電流、kをボルツマン定数、Tを絶
対温度、qを単位電子電荷、VBEをベース・エミッタ間
電圧とすると、数式17で示される。
【0036】
【数17】 IE =IS [ exp{qVBE/(kT)}−1]
【0037】今、熱電圧VT をVT =kT/qとおく
と、VBE》VT であるので、数式17は、exp(VBE
/VT )》1として、次の数式18で近似できる。
と、VBE》VT であるので、数式17は、exp(VBE
/VT )》1として、次の数式18で近似できる。
【0038】
【数18】
【0039】従って、差動対(Q1、Q2)の各トラン
ジスタのコレクタ電流ICiは次のようにして求まる。即
ち、各トランジスタのベース・エミッタ間電圧VBEi は
数式19で示されるが、両電圧の差(VBE1 −VBE2 )
をV1 と置く。またαF を電流増幅率とすると、各トラ
ンジスタのコレクタ電流の和はIC1+IC2=αF IEで
ある。従って、差動対(Q1、Q2)の各トランジスタ
のコレクタ電流ICiは数式20となり、各トランジスタ
のコレクタ電流の差電流ΔI1 は数式21と求まる。
ジスタのコレクタ電流ICiは次のようにして求まる。即
ち、各トランジスタのベース・エミッタ間電圧VBEi は
数式19で示されるが、両電圧の差(VBE1 −VBE2 )
をV1 と置く。またαF を電流増幅率とすると、各トラ
ンジスタのコレクタ電流の和はIC1+IC2=αF IEで
ある。従って、差動対(Q1、Q2)の各トランジスタ
のコレクタ電流ICiは数式20となり、各トランジスタ
のコレクタ電流の差電流ΔI1 は数式21と求まる。
【0040】
【数19】VBE1 =VT ln (IC1/Is) VBE2 =VT ln (IC2/Is)
【0041】
【数20】 IC1=αF I0 /{1+ exp(−V1 /VT)} IC2=αF I0 /{1+ exp(V1 /VT)}
【0042】
【数21】ΔI1 =IC1−IC2 =αF I0 tanh(V1 /2VT)
【0043】そして、トランスコンダクタンスGm1は、
差電流ΔI1 を入力電圧V1 で微分して数式22とな
る。
差電流ΔI1 を入力電圧V1 で微分して数式22とな
る。
【0044】
【数22】Gm1=d(ΔI1)/dV1 =(αF I0 /2VT )[1/{cosh2 (V1 /2
VT)}]
VT)}]
【0045】数式22において、V1 =Vin−VK とお
くことができる。VK は前記直流電圧であり、オフセッ
トバイアス電圧である。
くことができる。VK は前記直流電圧であり、オフセッ
トバイアス電圧である。
【0046】差動対(Q3、Q4)についても同様に求
めることができ、両コレクタ電流の差電流ΔI2 は数式
23となり、数式23においてV2 =Vin−VK とおけ
るので、両差電流の和は数式24、両差動対のトランス
コンダクタンスの和Gm は数式25となる。
めることができ、両コレクタ電流の差電流ΔI2 は数式
23となり、数式23においてV2 =Vin−VK とおけ
るので、両差電流の和は数式24、両差動対のトランス
コンダクタンスの和Gm は数式25となる。
【0047】
【数23】ΔI2 =IC3−IC4 =αF I0 tanh(V2 /2VT)
【0048】
【数24】ΔI=ΔI1 +ΔI2 =αF I0 [tanh{(Vin−VK)/2VT } +tanh{(Vin+VK)/2VT }]
【0049】
【数25】Gm =Gm1+Gm2 =d(ΔI1)/dVin+d(ΔI2)/dVin =(αF I0 /2VT )[1/ cosh2{(Vin−VK)/
2VT }+1/ cosh2{(Vin+VK)/2VT }]
2VT }+1/ cosh2{(Vin+VK)/2VT }]
【0050】数式22のGm1は、VK =1.3137V
T とおいた場合に最大平坦(maximally flat)特性を示
す。また図16にトランスコンダクタンス特性を示す
が、入力電圧範囲が±VT までは−1%以内のトランス
コンダクタンスとなっていることが示されている。
T とおいた場合に最大平坦(maximally flat)特性を示
す。また図16にトランスコンダクタンス特性を示す
が、入力電圧範囲が±VT までは−1%以内のトランス
コンダクタンスとなっていることが示されている。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の差動増
幅回路では、次のような問題がある。まず図12に示す
差動増幅回路では、トランスコンダクタンスが3%程度
変動するので、それ以上の直線性を要求される用途には
使用できず、適用範囲が狭いという問題と、差動出力電
流が2つの差動対の各差電流の差として表されるので、
駆動電流に対する電流効率が悪くなるという問題とがあ
る。
幅回路では、次のような問題がある。まず図12に示す
差動増幅回路では、トランスコンダクタンスが3%程度
変動するので、それ以上の直線性を要求される用途には
使用できず、適用範囲が狭いという問題と、差動出力電
流が2つの差動対の各差電流の差として表されるので、
駆動電流に対する電流効率が悪くなるという問題とがあ
る。
【0052】図14に示す差動増幅回路では、2乗回路
を構成する差動対をトランスコンダクタンスパラメータ
がkのトランジスタの1個とn個並設したものとで構成
しているので、トランジスタの占有面積が大きくなると
いう問題と素子数が増え消費電流が増加するという問題
とがある。
を構成する差動対をトランスコンダクタンスパラメータ
がkのトランジスタの1個とn個並設したものとで構成
しているので、トランジスタの占有面積が大きくなると
いう問題と素子数が増え消費電流が増加するという問題
とがある。
【0053】また図15に示す差動増幅回路では、入力
電圧範囲が狭いという問題がある。
電圧範囲が狭いという問題がある。
【0054】本発明の目的は、回路規模を増大させない
簡単な構成でトランスコンダクタンスの一層の改善と電
流効率の向上が図れる差動増幅回路を提供することにあ
る。
簡単な構成でトランスコンダクタンスの一層の改善と電
流効率の向上が図れる差動増幅回路を提供することにあ
る。
【0055】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の差動増幅回路は次の如き構成を有する。即
ち、本発明の差動増幅回路は、等しい値の定電流源でそ
れぞれ駆動されゲート幅Wとゲート長Lの比(W/L)
が等しい2個のトランジスタで構成される第1及び第2
の差動対と、前記定電流源とは値が異なる定電流源で駆
動され前記第1及び第2の差動対とは異なる値の比(W
/L)が等しい2個のトランジスタで構成される第3の
差動対と; を備え、第1の差動対の一方のトランジス
タと第3の差動対の一方のトランジスタとのゲート同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタと第3の差動対
の他方のトランジスタとのゲート同士がそれぞれ共通接
続されて差動入力端を構成し; 第1の差動対の一方の
トランジスタと第2の差動対の他方のトランジスタと第
3の差動対の他方のトランジスタとのドレイン同士及び
第1の差動対の他方のトランジスタと第2の差動対の一
方のトランジスタと第3の差動対の一方のトランジスタ
とのドレイン同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端
を構成し; 第1の差動対の一方のトランジスタと第2
の差動対の他方のトランジスタとのゲート間に、また第
2の差動対の一方のトランジスタと第1の差動対の他方
のトランジスタとのゲート間に、それぞれ、一方のトラ
ンジスタのゲートに対する極性を同一にする直流電圧が
印加される; ことを特徴とするものである。
に、本発明の差動増幅回路は次の如き構成を有する。即
ち、本発明の差動増幅回路は、等しい値の定電流源でそ
れぞれ駆動されゲート幅Wとゲート長Lの比(W/L)
が等しい2個のトランジスタで構成される第1及び第2
の差動対と、前記定電流源とは値が異なる定電流源で駆
動され前記第1及び第2の差動対とは異なる値の比(W
/L)が等しい2個のトランジスタで構成される第3の
差動対と; を備え、第1の差動対の一方のトランジス
タと第3の差動対の一方のトランジスタとのゲート同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタと第3の差動対
の他方のトランジスタとのゲート同士がそれぞれ共通接
続されて差動入力端を構成し; 第1の差動対の一方の
トランジスタと第2の差動対の他方のトランジスタと第
3の差動対の他方のトランジスタとのドレイン同士及び
第1の差動対の他方のトランジスタと第2の差動対の一
方のトランジスタと第3の差動対の一方のトランジスタ
とのドレイン同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端
を構成し; 第1の差動対の一方のトランジスタと第2
の差動対の他方のトランジスタとのゲート間に、また第
2の差動対の一方のトランジスタと第1の差動対の他方
のトランジスタとのゲート間に、それぞれ、一方のトラ
ンジスタのゲートに対する極性を同一にする直流電圧が
印加される; ことを特徴とするものである。
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【作用】次に、前記の如く構成される本発明の差動増幅
回路の作用を説明する。本発明では、値の等しい定電流
源でそれぞれ駆動される第1及び第2の差動対と前記定
電流源とは異なる値の定電流源で駆動される第3の差動
対との出力端をいわゆるたすきがけして接続し、第3の
差動対の差動入力端には直接入力信号を印加し、第1及
び第2の差動対では出力端が共通接続されるトランジス
タのゲート間に値の等しい直流電圧をバイアスオフセッ
トとして与えて差動増幅回路を構成したので、トランス
コンダクタンスの直線性の改善度は従来とほぼ同様であ
るが、電流効率は従来技術よりも向上させることができ
る。
回路の作用を説明する。本発明では、値の等しい定電流
源でそれぞれ駆動される第1及び第2の差動対と前記定
電流源とは異なる値の定電流源で駆動される第3の差動
対との出力端をいわゆるたすきがけして接続し、第3の
差動対の差動入力端には直接入力信号を印加し、第1及
び第2の差動対では出力端が共通接続されるトランジス
タのゲート間に値の等しい直流電圧をバイアスオフセッ
トとして与えて差動増幅回路を構成したので、トランス
コンダクタンスの直線性の改善度は従来とほぼ同様であ
るが、電流効率は従来技術よりも向上させることができ
る。
【0064】
【0065】
【0066】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1実施例に係る差動増幅回路を
示す。この差動増幅回路は、定電流源I0 で駆動される
第1の差動対(M1、M2)と、定電流源I0 で駆動さ
れる第2の差動対(M3、M4)と、定電流源aI0 で
駆動される第3の差動対(M5、M6)とを備える。な
お、各差動対の構成MOSトランジスタは比(W/L)
の等しいものからなり、トランスコンダクタンスパラメ
ータは、第1及び第2の差動対がβとすると、第3の差
動対ではb倍となっている。
する。図1は本発明の第1実施例に係る差動増幅回路を
示す。この差動増幅回路は、定電流源I0 で駆動される
第1の差動対(M1、M2)と、定電流源I0 で駆動さ
れる第2の差動対(M3、M4)と、定電流源aI0 で
駆動される第3の差動対(M5、M6)とを備える。な
お、各差動対の構成MOSトランジスタは比(W/L)
の等しいものからなり、トランスコンダクタンスパラメ
ータは、第1及び第2の差動対がβとすると、第3の差
動対ではb倍となっている。
【0067】第1の差動対(M1、M2)の一方のMO
SトランジスタM1と第3の差動対(M5、M6)の一
方のMOSトランジスタM5のゲート同士及び第2の差
動対(M3、M4)の一方のトランジスタM4と第3の
差動対(M5、M6)の他方のMOSトランジスタM6
のゲート同士がそれぞれ共通接続されて差動入力端を構
成し、入力電圧Vinが印加される。
SトランジスタM1と第3の差動対(M5、M6)の一
方のMOSトランジスタM5のゲート同士及び第2の差
動対(M3、M4)の一方のトランジスタM4と第3の
差動対(M5、M6)の他方のMOSトランジスタM6
のゲート同士がそれぞれ共通接続されて差動入力端を構
成し、入力電圧Vinが印加される。
【0068】また、第1の差動対の一方のMOSトラン
ジスタM1と第2の差動対の他方のMOSトランジスタ
M3と第3の差動対の他方のMOSトランジスタM6の
ドレイン同士及び第1の差動対の他方のMOSトランジ
スタM2と第2の差動対の一方のMOSトランジスタM
4と第3の差動対の一方のMOSトランジスタM5のド
レイン同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成
する。
ジスタM1と第2の差動対の他方のMOSトランジスタ
M3と第3の差動対の他方のMOSトランジスタM6の
ドレイン同士及び第1の差動対の他方のMOSトランジ
スタM2と第2の差動対の一方のMOSトランジスタM
4と第3の差動対の一方のMOSトランジスタM5のド
レイン同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成
する。
【0069】そして、第1の差動対の一方のMOSトラ
ンジスタM1と第2の差動対の他方のMOSトランジス
タM3とのゲート間に、また第2の差動対の一方のM0
SトランジスタM4と第1の差動対の他方のMOSトラ
ンジスタM2とのゲート間に、それぞれ、他方のMOS
トランジスタ(M2、M3)のゲートを高電位とする直
流電圧VK が印加されている。要するに、第1及び第2
の差動対では出力端が共通接続されるMOSトランジタ
のゲート間に値の等しい直流電圧VK をバイアスオフセ
ットとして与えてあるのである。
ンジスタM1と第2の差動対の他方のMOSトランジス
タM3とのゲート間に、また第2の差動対の一方のM0
SトランジスタM4と第1の差動対の他方のMOSトラ
ンジスタM2とのゲート間に、それぞれ、他方のMOS
トランジスタ(M2、M3)のゲートを高電位とする直
流電圧VK が印加されている。要するに、第1及び第2
の差動対では出力端が共通接続されるMOSトランジタ
のゲート間に値の等しい直流電圧VK をバイアスオフセ
ットとして与えてあるのである。
【0070】以上の構成において、第1の差動対の差動
出力電流ΔI1 は数式26、第2の差動対の差動出力電
流ΔI2 は数式27、第3の差動対の差動出力電流ΔI
3 は数式28となるので、図1に示す差動増幅回路の差
動出力電流ΔIは数式29、これを入力電圧Vinで微分
したトランスコンダクタンスは数式30と求められる。
出力電流ΔI1 は数式26、第2の差動対の差動出力電
流ΔI2 は数式27、第3の差動対の差動出力電流ΔI
3 は数式28となるので、図1に示す差動増幅回路の差
動出力電流ΔIは数式29、これを入力電圧Vinで微分
したトランスコンダクタンスは数式30と求められる。
【0071】
【数26】
【0072】
【数27】
【0073】
【数28】
【0074】
【数29】ΔI=ΔI1 +ΔI2 −ΔI3
【0075】
【数30】d(ΔI)/dVin=d(ΔI1)/dVin+
d(ΔI2)/dVin−d(ΔI3)/dVin
d(ΔI2)/dVin−d(ΔI3)/dVin
【0076】図2は、VK =√(I0 /β)/2、ab
=0.364333と置いて算出したトランスコンダク
タンス特性を示す。図2から、トランスコンダクタンス
は、入力電圧範囲が、0.7√(I0 /β)≦│Vin│
において従来と同様に3%以内の値に入ることが分か
る。
=0.364333と置いて算出したトランスコンダク
タンス特性を示す。図2から、トランスコンダクタンス
は、入力電圧範囲が、0.7√(I0 /β)≦│Vin│
において従来と同様に3%以内の値に入ることが分か
る。
【0077】一方、駆動電流の総和は(2+a)I0 で
あり、従来例(図12)で示した(1+a)I0 よりも
大きくなるが、差動出力電流は(2−a)I0 となる。
従来例では(1−a)I0 である。つまり、電流効率
は、(2−a)/(2+a)となり、従来例回路の電流
効率(1−a)/(1+a)よりも大きくなるのであ
る。例えば、a=0.364,b=1として電流効率を
計算してみると、本発明では0.692となるのに対
し、従来例回路(図12)では0.3423となり、ほ
ぼ2倍程度向上している。
あり、従来例(図12)で示した(1+a)I0 よりも
大きくなるが、差動出力電流は(2−a)I0 となる。
従来例では(1−a)I0 である。つまり、電流効率
は、(2−a)/(2+a)となり、従来例回路の電流
効率(1−a)/(1+a)よりも大きくなるのであ
る。例えば、a=0.364,b=1として電流効率を
計算してみると、本発明では0.692となるのに対
し、従来例回路(図12)では0.3423となり、ほ
ぼ2倍程度向上している。
【0078】次に、図3は、本発明の第2実施例に係る
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、定電流源I
0 でそれぞれ駆動される2つの差動対(M1、M2)
(M3、M4)を備え、各差動対を構成する2つのMO
Sトランジスタは、ゲート幅Wとゲート長Lの比(W/
L)の比が、M1:M2=M4:M3=1:K(K≠
1)のものからなる。なお、トランスコンダクタンスパ
ラメータは共にβである。
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、定電流源I
0 でそれぞれ駆動される2つの差動対(M1、M2)
(M3、M4)を備え、各差動対を構成する2つのMO
Sトランジスタは、ゲート幅Wとゲート長Lの比(W/
L)の比が、M1:M2=M4:M3=1:K(K≠
1)のものからなる。なお、トランスコンダクタンスパ
ラメータは共にβである。
【0079】2つの差動対の相互間では、比(W/L)
が等しくないMOSトランジスタ{(M1とM3)(M
2とM4)}のゲート同士をそれぞれ共通接続して差動
入力端を構成し、入力電圧Vinが印加される。また比
(W/L)の等しくないMOSトランジスタ{(M1と
M3)(M2とM4)}のドレイン同士をそれぞれ共通
接続して差動出力端を構成している。
が等しくないMOSトランジスタ{(M1とM3)(M
2とM4)}のゲート同士をそれぞれ共通接続して差動
入力端を構成し、入力電圧Vinが印加される。また比
(W/L)の等しくないMOSトランジスタ{(M1と
M3)(M2とM4)}のドレイン同士をそれぞれ共通
接続して差動出力端を構成している。
【0080】かかる構成の差動増幅回路において、各差
動対における2つのMOSトランジスタの比(W/L)
の比は、1:9.5に設定される。以下、その根拠を説
明する。
動対における2つのMOSトランジスタの比(W/L)
の比は、1:9.5に設定される。以下、その根拠を説
明する。
【0081】各差動対を構成する2つのMOSトランジ
スタの比(W/L)の比は上述したように、M1:M2
=M4:M3=1:K(K≠1)であるとし、各MOS
トランジスタが飽和領域で動作しているとすると、各M
OSトランジスタのドレイン電流Idiは数式31で示さ
れる。
スタの比(W/L)の比は上述したように、M1:M2
=M4:M3=1:K(K≠1)であるとし、各MOS
トランジスタが飽和領域で動作しているとすると、各M
OSトランジスタのドレイン電流Idiは数式31で示さ
れる。
【0082】
【数31】Id1=β(VGS1 −VT)2 Id2=Kβ(VGS2 −VT)2 Id3=Kβ(VGS3 −VT)2 Id4=β(VGS4 −VT)2
【0083】またId1+Id2=Id3+Id4=I0 、V
GS1 −VGS2 =VGS4 −VGS3 =Vinであるので、Id1
−Id2は数式32、Id3−Id4は数式33となる。
GS1 −VGS2 =VGS4 −VGS3 =Vinであるので、Id1
−Id2は数式32、Id3−Id4は数式33となる。
【0084】
【数32】
【0085】
【数33】
【0086】従って、差動出力電流ΔI1 は数式34と
求まり、これを入力電圧Vinで微分したトランスコンダ
クタンスは数式35となる。
求まり、これを入力電圧Vinで微分したトランスコンダ
クタンスは数式35となる。
【0087】
【数34】
【0088】
【数35】
【0089】数式35において、K=9.5と設定すれ
ば、トランスコンダクタンスは等リップル特性となり、
直線性が最も改善される。これが、K=9.5と設定す
る根拠である。従来例(図14)の文献では、K=10
以上必要であると記載されているが、この見解は正しく
なくK=10以上ではむしろ直線性は悪くなることが判
明し、K=9.5が最適値であることが研究の結果判明
したのである。図4に出力特性を、図5にトランスコン
ダクタンス特性をそれぞれ示してある。
ば、トランスコンダクタンスは等リップル特性となり、
直線性が最も改善される。これが、K=9.5と設定す
る根拠である。従来例(図14)の文献では、K=10
以上必要であると記載されているが、この見解は正しく
なくK=10以上ではむしろ直線性は悪くなることが判
明し、K=9.5が最適値であることが研究の結果判明
したのである。図4に出力特性を、図5にトランスコン
ダクタンス特性をそれぞれ示してある。
【0090】入力電圧Vinが、│Vin│≦0.85Vu
の範囲では、トランスコンダクタンスが−15%以内に
納まり、比較的直線性の良い範囲が十分広く取れる。比
(W/L)の等しい2個のトランジスタで構成される通
常の整合差動対においては、│Vin│≦Vu の入力範囲
においてトランスコンダクタンスが−30%まで低下し
ているので、入力範囲を15%狭めることで直線性を2
倍改善できる。なお、Vu は、Vu =√(I0 /β)で
ある。
の範囲では、トランスコンダクタンスが−15%以内に
納まり、比較的直線性の良い範囲が十分広く取れる。比
(W/L)の等しい2個のトランジスタで構成される通
常の整合差動対においては、│Vin│≦Vu の入力範囲
においてトランスコンダクタンスが−30%まで低下し
ているので、入力範囲を15%狭めることで直線性を2
倍改善できる。なお、Vu は、Vu =√(I0 /β)で
ある。
【0091】次いで小さいゲートサイズで、つまり、ト
ランジスタサイズを大きくせずにK=9.5を実現する
方法を説明する。従来例(図14)で説明したように、
不平衡差動対を構成する2つのMOSトランジスタのゲ
ート長を同じくして一方のトランジスタのゲート幅をK
倍すると、各ゲート面積の和は数式36となる。
ランジスタサイズを大きくせずにK=9.5を実現する
方法を説明する。従来例(図14)で説明したように、
不平衡差動対を構成する2つのMOSトランジスタのゲ
ート長を同じくして一方のトランジスタのゲート幅をK
倍すると、各ゲート面積の和は数式36となる。
【0092】
【数36】SG =SG1+SG2=L1 W1(1+K)
【0093】本発明では、比(W/L)の比が1:Kで
ある点に着目し、この比(W/L)を数式37とおい
て、各ゲート面積の和を数式38とし、最小値を求め
る。
ある点に着目し、この比(W/L)を数式37とおい
て、各ゲート面積の和を数式38とし、最小値を求め
る。
【0094】
【数37】W1 /L1 =1/√K W2 /L2 =√K
【0095】
【数38】SG =SG1+SG2=L1 W1 +L2 W2
【0096】例えば、L1 ,W1 の最小寸法を3μmに
できるとすると、従来方式の数式36ではSG =94.
5μm2 となるのに対し、本発明方式の数式38では、
W1=L2 =3μmとおいてSG =55.5μm2 とな
り、ゲート面積は58.7%減少させ得ることが分か
る。これは、単にゲート長Lを等しくしてゲート幅Wを
K倍する従来の方法ではK=5.2に相当し、従来の方
法でK=9.5を得るのに比してトランジスタサイズを
小さくできるのである。
できるとすると、従来方式の数式36ではSG =94.
5μm2 となるのに対し、本発明方式の数式38では、
W1=L2 =3μmとおいてSG =55.5μm2 とな
り、ゲート面積は58.7%減少させ得ることが分か
る。これは、単にゲート長Lを等しくしてゲート幅Wを
K倍する従来の方法ではK=5.2に相当し、従来の方
法でK=9.5を得るのに比してトランジスタサイズを
小さくできるのである。
【0097】一般にトランジスタのゲート長Lの製造偏
差は大きいので、K=9.5程度まで不平衡度を大きく
すると、Kの値は多少ばらつくが、対でパターンを設定
するので、デバイスの整合性が確保されれば特性上の変
化は少ないことが知られている。即ち、図5に示すよう
に、K=9.5(実線)に設定したとしても、K=9
(破線)やK=10(一点鎖線)のようにばらつくが、
その変化は少ないのである。
差は大きいので、K=9.5程度まで不平衡度を大きく
すると、Kの値は多少ばらつくが、対でパターンを設定
するので、デバイスの整合性が確保されれば特性上の変
化は少ないことが知られている。即ち、図5に示すよう
に、K=9.5(実線)に設定したとしても、K=9
(破線)やK=10(一点鎖線)のようにばらつくが、
その変化は少ないのである。
【0098】次に、図6は、本発明の第3実施例に係る
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、図15に示
す従来の回路に、定電流源aI0 で駆動される第3の差
動対(Q5、Q6)を追加したものである。
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、図15に示
す従来の回路に、定電流源aI0 で駆動される第3の差
動対(Q5、Q6)を追加したものである。
【0099】即ち、この差動増幅回路は、定電流源I0
でそれぞれ駆動される第1の差動対(Q1、Q2)及び
第2の差動対(Q3、Q4)と、前記定電流源I0 とは
値が異なる定電流源aI0 で駆動される第3の差動対
(Q5、Q6)とを備える。
でそれぞれ駆動される第1の差動対(Q1、Q2)及び
第2の差動対(Q3、Q4)と、前記定電流源I0 とは
値が異なる定電流源aI0 で駆動される第3の差動対
(Q5、Q6)とを備える。
【0100】第1の差動対の一方のトランジスタQ1と
第3の差動対の一方のトランジスタQ5とのベース同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタQ4と第3の差
動対の他方のトランジスタQ6とのベース同士がそれぞ
れ共通接続されて差動入力端を構成しそこに入力電圧V
inが印加されるが、第1の差動対の一方のトランジスタ
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3とのベー
ス間に、また第2の差動対の一方のトランジスタQ4と
第1の差動対の他方のトランジスタQ2とのベース間
に、それぞれ一方のトランジスタQ1(Q4)のベース
に対する極性を同一にする直流電圧VK が印加されてい
る。
第3の差動対の一方のトランジスタQ5とのベース同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタQ4と第3の差
動対の他方のトランジスタQ6とのベース同士がそれぞ
れ共通接続されて差動入力端を構成しそこに入力電圧V
inが印加されるが、第1の差動対の一方のトランジスタ
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3とのベー
ス間に、また第2の差動対の一方のトランジスタQ4と
第1の差動対の他方のトランジスタQ2とのベース間
に、それぞれ一方のトランジスタQ1(Q4)のベース
に対する極性を同一にする直流電圧VK が印加されてい
る。
【0101】また、第1の差動対の一方のトランジスタ
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3と第3の
差動対の一方のトランジスタQ5とのコレクタ同士及び
第1の差動対の他方のトランジスタQ2と第2の差動対
の一方のトランジスタQ4と第3の差動対の他方のトラ
ンジスタQ6とのコレクタ同士がそれぞれ共通接続され
て差動出力端を構成している。
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3と第3の
差動対の一方のトランジスタQ5とのコレクタ同士及び
第1の差動対の他方のトランジスタQ2と第2の差動対
の一方のトランジスタQ4と第3の差動対の他方のトラ
ンジスタQ6とのコレクタ同士がそれぞれ共通接続され
て差動出力端を構成している。
【0102】以上の構成において、第1の差動対(Q
1、Q2)と第2の差動対(Q3、Q4)の動作につい
ては前述したが(数式17〜同25)、第3の差動対
(Q5、Q6)については、両コレクタ電流の差電流Δ
I3 は数式39、トランスコンダクタンスGm3は数式4
0となる。
1、Q2)と第2の差動対(Q3、Q4)の動作につい
ては前述したが(数式17〜同25)、第3の差動対
(Q5、Q6)については、両コレクタ電流の差電流Δ
I3 は数式39、トランスコンダクタンスGm3は数式4
0となる。
【0103】
【数39】ΔI3 =IC5−IC6 =αF aI0 tanh(Vin/2VT)
【0104】
【数40】Gm3=d(ΔI3)/dVin =(αF aI0 /2VT)・[1/{ cosh2(Vin/2V
T)}]
T)}]
【0105】従って、図6に示す差動増幅回路の差動出
力電流ΔIは数式41、トランスコンダクタンスGm は
数式42と求まる。
力電流ΔIは数式41、トランスコンダクタンスGm は
数式42と求まる。
【0106】
【数41】ΔI=ΔI1 +ΔI2 +ΔI3 =αF I0 [tanh{(Vin−VK)/2VT }+tanh
{(Vin+VK)/2VT }+atanh(Vin/2VT)]
{(Vin+VK)/2VT }+atanh(Vin/2VT)]
【0107】
【数42】
【0108】ここで、数式42において、VK =2.6
34VT 、1/a=4/3とした場合のトランスコンダ
クタンス特性は図7に示すようになる。即ち、±1%以
内の等リップル特性を持つトランスコンダクタンス特性
が得られ、入力電圧範囲が±2.4VT まで−1%以内
であるトランスコンダクタンスとなっていることが示さ
れている。
34VT 、1/a=4/3とした場合のトランスコンダ
クタンス特性は図7に示すようになる。即ち、±1%以
内の等リップル特性を持つトランスコンダクタンス特性
が得られ、入力電圧範囲が±2.4VT まで−1%以内
であるトランスコンダクタンスとなっていることが示さ
れている。
【0109】また、数式42において、VK =2.06
344VT 、1/a=1.5625とした場合のトラン
スコンダクタンス特性は図8に示すようになる。即ち、
最大平坦特性を持つトランスコンダクタンス特性が得ら
れ、入力電圧範囲が±1.3VT まで−1%以内である
トランスコンダクタンスとなっていることが示されてい
る。
344VT 、1/a=1.5625とした場合のトラン
スコンダクタンス特性は図8に示すようになる。即ち、
最大平坦特性を持つトランスコンダクタンス特性が得ら
れ、入力電圧範囲が±1.3VT まで−1%以内である
トランスコンダクタンスとなっていることが示されてい
る。
【0110】次いで図9は、本発明の第4実施例に係る
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、図15に示
す回路の2個を横一列に配置したものに相当する。即
ち、この差動増幅回路は、定電流源I0 でそれぞれ駆動
される第1の差動対(Q1、Q2)及び第2の差動対
(Q3、Q4)と、前記定電流源とは値が異なる定電流
源aI0 でそれぞれ駆動される第3の差動対(Q5、Q
6)及び第4の差動対(Q7、Q8)とを備える。
差動増幅回路を示す。この差動増幅回路は、図15に示
す回路の2個を横一列に配置したものに相当する。即
ち、この差動増幅回路は、定電流源I0 でそれぞれ駆動
される第1の差動対(Q1、Q2)及び第2の差動対
(Q3、Q4)と、前記定電流源とは値が異なる定電流
源aI0 でそれぞれ駆動される第3の差動対(Q5、Q
6)及び第4の差動対(Q7、Q8)とを備える。
【0111】第1の差動対の一方のトランジスタQ1と
第3の差動対の一方のトランジスタとQ5のベース同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタQ4と第4の差
動対の一方のトランジスタQ8とのベース同士がそれぞ
れ共通接続されて差動入力端を構成し、入力電圧Vinが
印加される。
第3の差動対の一方のトランジスタとQ5のベース同士
及び第2の差動対の一方のトランジスタQ4と第4の差
動対の一方のトランジスタQ8とのベース同士がそれぞ
れ共通接続されて差動入力端を構成し、入力電圧Vinが
印加される。
【0112】そして、第1の差動対の一方のトランジス
タQ1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3とのベ
ース間に、また第2の差動対の一方のトランジスタQ4
と第1の差動対の他方のトランジスタQ2とのベース間
に、それぞれ一方のトランジスタQ1(Q4)のベース
に対する極性を同一にする第1の直流電圧VK1が印加さ
れる。第3の差動対の一方のトランジスタQ5と第4の
差動対の他方のトランジスタQ7とのベース間に、また
第4の差動対の一方のトランジスタQ8と第3の差動対
の他方のトランジスタQ6とのベース間に、それぞれ一
方のトランジスタQ5(Q8)のベースに対する極性を
同一にする第2の直流電圧VK2が印加される。
タQ1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3とのベ
ース間に、また第2の差動対の一方のトランジスタQ4
と第1の差動対の他方のトランジスタQ2とのベース間
に、それぞれ一方のトランジスタQ1(Q4)のベース
に対する極性を同一にする第1の直流電圧VK1が印加さ
れる。第3の差動対の一方のトランジスタQ5と第4の
差動対の他方のトランジスタQ7とのベース間に、また
第4の差動対の一方のトランジスタQ8と第3の差動対
の他方のトランジスタQ6とのベース間に、それぞれ一
方のトランジスタQ5(Q8)のベースに対する極性を
同一にする第2の直流電圧VK2が印加される。
【0113】また、第1の差動対の一方のトランジスタ
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3と第3の
差動対の一方のトランジスタQ5と第4の差動対の他方
のトランジスタQ7とのコレクタ同士及び第1の差動対
の他方のトランジスタQ2と第2の差動対の一方のトラ
ンジスタQ4と第3の差動対の他方のトランジスタQ6
と第4の差動対の一方のトランジスタQ8とのコレクタ
同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成してい
る。
Q1と第2の差動対の他方のトランジスタQ3と第3の
差動対の一方のトランジスタQ5と第4の差動対の他方
のトランジスタQ7とのコレクタ同士及び第1の差動対
の他方のトランジスタQ2と第2の差動対の一方のトラ
ンジスタQ4と第3の差動対の他方のトランジスタQ6
と第4の差動対の一方のトランジスタQ8とのコレクタ
同士がそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成してい
る。
【0114】以上の構成において、各差動対の差電流Δ
Ii は数式43となるので、図9に示す差動増幅回路の
差動出力電流ΔIは数式44となり、トランスコンダク
タンスGm は数式45となる。
Ii は数式43となるので、図9に示す差動増幅回路の
差動出力電流ΔIは数式44となり、トランスコンダク
タンスGm は数式45となる。
【0115】
【数43】ΔI1 =IC1−IC2 =αF I0 tanh{(Vin−VK1)/2VT } ΔI2 =IC3−IC4 =αF I0 tanh{(Vin+VK1)/2VT } ΔI3 =IC5−IC6 =aαF I0 tanh{(Vin−VK2)/2VT } ΔI4 =IC7−IC8 =aαF I0 tanh{(Vin+VK2)/2VT }
【0116】
【数44】
【0117】
【数45】
【0118】ここで、数式44において、VK1=1.2
VT ,VK2=3.834VT ,a=1.3とした場合の
トランスコンダクタンス特性は図10に示すようにな
る。即ち、入力電圧範囲が±3.5VT まで−1%以内
であるトランスコンダクタンスとなっていることが示さ
れている。
VT ,VK2=3.834VT ,a=1.3とした場合の
トランスコンダクタンス特性は図10に示すようにな
る。即ち、入力電圧範囲が±3.5VT まで−1%以内
であるトランスコンダクタンスとなっていることが示さ
れている。
【0119】また、数式44において、VK1=0.70
814VT 、VK2=2.59546VT 、a=1.82
532とした場合のトランスコンダクタンス特性を図1
1に示す。即ち、最大平坦(maximally flat)特性を持つ
トランスコンダクタンス特性が得られ、入力電圧範囲が
±1.9VT まで−1%以内であるトランスコンダクタ
ンスとなっていることが示されている。
814VT 、VK2=2.59546VT 、a=1.82
532とした場合のトランスコンダクタンス特性を図1
1に示す。即ち、最大平坦(maximally flat)特性を持つ
トランスコンダクタンス特性が得られ、入力電圧範囲が
±1.9VT まで−1%以内であるトランスコンダクタ
ンスとなっていることが示されている。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の差動増幅
回路では、値の等しい定電流源でそれぞれ駆動される第
1及び第2の差動対と前記定電流源とは異なる値の定電
流源で駆動される第3の差動対との出力端をいわゆるた
すきがけして接続し、第3の差動対の差動入力端には直
接入力信号を印加し、第1及び第2の差動対では出力端
が共通接続されるトランジスタのゲート間に値の等しい
直流電圧をバイアスオフセットとして与えて差動増幅回
路を構成したので、トランスコンダクタンスの直線性の
改善度は従来とほぼ同様であるが、電流効率は従来技術
よりも向上させ得る効果がある。
回路では、値の等しい定電流源でそれぞれ駆動される第
1及び第2の差動対と前記定電流源とは異なる値の定電
流源で駆動される第3の差動対との出力端をいわゆるた
すきがけして接続し、第3の差動対の差動入力端には直
接入力信号を印加し、第1及び第2の差動対では出力端
が共通接続されるトランジスタのゲート間に値の等しい
直流電圧をバイアスオフセットとして与えて差動増幅回
路を構成したので、トランスコンダクタンスの直線性の
改善度は従来とほぼ同様であるが、電流効率は従来技術
よりも向上させ得る効果がある。
【0121】
【0122】
【図1】本発明の第1実施例に係る差動増幅回路の回路
図である。
図である。
【図2】第1実施例の差動増幅回路のトランスコンダク
タンス特性図である。
タンス特性図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る差動増幅回路の回路
図である。
図である。
【図4】第2実施例の差動増幅回路の出力特性図であ
る。
る。
【図5】第2実施例の差動増幅回路のトランスコンダク
タンス特性図である。
タンス特性図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る差動増幅回路の回路
図である。
図である。
【図7】第3実施例の差動増幅回路においてVK =2.
634VT 、1/a=4/3とした場合のトランスコン
ダクタンス特性図である。
634VT 、1/a=4/3とした場合のトランスコン
ダクタンス特性図である。
【図8】第3実施例の差動増幅回路においてVK =2.
06344VT 、1/a=1.5625とした場合のト
ランスコンダクタンス特性図である。
06344VT 、1/a=1.5625とした場合のト
ランスコンダクタンス特性図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る差動増幅回路の回路
図である。
図である。
【図10】第4実施例の差動増幅回路においてVK1=
1.2VT 、VK2=3.834VT、a=1.3とした
場合のトランスコンダクタンス特性図である。
1.2VT 、VK2=3.834VT、a=1.3とした
場合のトランスコンダクタンス特性図である。
【図11】第4実施例の差動増幅回路においてVK1=
0.70814VT 、VK2=2.59546VT 、1/
a=1.82532とした場合のトランスコンダクタン
ス特性図である。
0.70814VT 、VK2=2.59546VT 、1/
a=1.82532とした場合のトランスコンダクタン
ス特性図である。
【図12】従来の差動増幅回路の回路図である。
【図13】従来の差動増幅回路(図12)のトランスコ
ンダクタンス特性図である。
ンダクタンス特性図である。
【図14】従来の差動増幅回路の回路図である。
【図15】従来の差動増幅回路の回路図である。
【図16】従来の差動増幅回路(図15)のトランスコ
ンダクタンス特性図である。
ンダクタンス特性図である。
M1〜M8 MOSトランジスタ Q1〜Q8 バイポーラトランジスタ Vin 入力電圧 VK ,VK1,VK2 直流電圧
Claims (1)
- 【請求項1】 等しい値の定電流源でそれぞれ駆動され
ゲート幅Wとゲート長Lの比(W/L)が等しい2個の
トランジスタで構成される第1及び第2の差動対と、前
記定電流源とは値が異なる定電流源で駆動され前記第1
及び第2の差動対とは異なる値の比(W/L)が等しい
2個のトランジスタで構成される第3の差動対と; を
備え、第1の差動対の一方のトランジスタと第3の差動
対の一方のトランジスタとのゲート同士及び第2の差動
対の一方のトランジスタと第3の差動対の他方のトラン
ジスタとのゲート同士がそれぞれ共通接続されて差動入
力端を構成し; 第1の差動対の一方のトランジスタと
第2の差動対の他方のトランジスタと第3の差動対の他
方のトランジスタとのドレイン同士及び第1の差動対の
他方のトランジスタと第2の差動対の一方のトランジス
タと第3の差動対の一方のトランジスタとのドレイン同
士がそれぞれ共通接続されて差動出力端を構成し; 第
1の差動対の一方のトランジスタと第2の差動対の他方
のトランジスタとのゲート間に、また第2の差動対の一
方のトランジスタと第1の差動対の他方のトランジスタ
とのゲート間に、それぞれ、一方のトランジスタのゲー
トに対する極性を同一にする直流電圧が印加される;
ことを特徴とする差動増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10049495A JP2904053B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 差動増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10049495A JP2904053B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 差動増幅回路 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4351747A Division JPH088457B2 (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 差動増幅回路 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10307850A Division JPH11214935A (ja) | 1992-12-08 | 1998-10-14 | 差動増幅回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07283666A JPH07283666A (ja) | 1995-10-27 |
JP2904053B2 true JP2904053B2 (ja) | 1999-06-14 |
Family
ID=14275489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10049495A Expired - Lifetime JP2904053B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 差動増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2904053B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100604915B1 (ko) | 2004-10-28 | 2006-07-28 | 삼성전자주식회사 | 보간 증폭기 방식을 이용하는 평판 표시 장치의 구동 방법및 소스 드라이버 |
KR100711514B1 (ko) * | 2006-02-14 | 2007-04-27 | 한양대학교 산학협력단 | 저전압 차동신호 수신기의 오프셋 보상회로와 이를 구비한저전압 차동신호 수신기 및 저전압 차동신호 수신기의오프셋 보상 방법 |
CN102106082B (zh) | 2008-01-09 | 2014-04-02 | 昆天公司 | 具有宽动态范围的整流放大器 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP10049495A patent/JP2904053B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07283666A (ja) | 1995-10-27 |
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