JP2903428B2 - 床用吸込具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は床用吸込具、特にケースと接続管の抜け止
め機構に関する。

［従来の技術］ 第５図は例えば特開平２−36830号公報に開示されて
いるような従来の床用吸込具の断面図である。図におい
て、（10）は上ケース、（12）は下ケースである。（1
4）はエルボであり、これは掃除機本体と接続される。
（16）はカップリングであり、上ケース（10）及び下ケ
ース（12）とエルボ（14）との間に介在し両者を結合す
る。（18）はストッパーであり、エルボ（14）とカップ
リング（16）とを固着する。

第６図は第５図のストッパー（18）の近傍を拡大した
断面図であり、第７図はそのＡ−Ａ断面図、第８図はそ
のＢ−Ｂ断面図である。

従来のケースと接続管との抜け止め機構は、図示のよ
うに、上ケース（10）、下ケース（12）、エルボ（1
4）、カップリング（16）及びストッパー（18）の５点
から構成されていた。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のような従来の床用吸込具はそのケースと接続管
との抜け止め機構が５点の部品からなっており部品点数
が多く、このため高価であり、またシール性が悪いとい
う問題点があった。また、ストッパーが外部に面してい
るので、脱落の可能性があるという問題点があった。

また、この種のケースと接続管との抜け止め機構とし
て特開昭60−18140号公報にも開示されたものがある
が、ここでは「抜け止め論」により抜け止め機構を形成
しており、組立性が悪く、組立後の取り外しが難しく、
エルボ部で切削加工を必要とするためコスト高になって
いた。

この発明は、このような問題点を解決するためになさ
れたものであり、部品点数を少なくして安価で、シール
性に優れ、更にストッパーの脱落のおそれをなくし、か
つ組立性が良く、組立後の取り外しが容易な床用吸込具
を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る床用吸込具は、先端部近傍にストッパ
ー用の孔が設けられたエルボと、エルボ挿入筒、及びエ
ルボがエルボ挿入筒に挿入されたときその挿入方向の移
動を規制するための係合片を備え、エルボと係合片が係
合している状態において、エルボ挿入筒の先にストッパ
ー用の孔が現れるようにした上ケースと、エルボのスト
ッパー用の孔に嵌め込まれ、エルボの外周表面に対して
突出するストッパーと、このストッパーを覆うようにし
て、上ケースに対向して取り付けられる下ケースとを有
するものである。

［作 用］ この発明においては、エルボがエルボ挿入筒に挿入さ
れ、そしてストッパー用の孔にストッパーが嵌め込まれ
る。エルボは、その挿入方向に対しては上ケースの係合
片によってその移動が規制され、挿入方向とは反対方向
（引き抜き方向）に対してはストッパーとエルボ挿入筒
とによりその移動が規制され、さらに、その直径方向に
対してはエルボ挿入筒によりその移動が規制される。ま
た、ストッパーは上ケースと下ケースとにより覆われて
外部に露出しない。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例に係る床用吸込具の側面
断面図であり、第２図は一部断面を含む正面図である。
図において、（20）は上ケース、（21）は上ケース（2
0）に設けられているエルボ挿入筒である。（22）は下
ケースである。（24）はエルボ、（26）はカバーエル
ボ、（28）はストッパーである。（30）はバッフアであ
り、（32）は上ケース（20）に取り付けられているノブ
であり、（34）はこのノブ（32）を付勢しているばね部
材である。（36）はブラシホルダであり、定常的には図
示のようにノブ（32）がばね部材（34）に付勢されてブ
ラシホルダ（36）と係合しておおりブラシ（図示せず）
を保持しているが、ノブ（32）をばね部材（34）の付勢
力に抗して手動で移動すると、ノブ（32）とブラシホル
ダ（36）との係合が解除されて、ブラシホルダ（36）が
外れる。

また、（20a）は上ケース（20）に設けられた係合片
であり、エルボ挿入筒（21）よりもさらに挿入方向側に
位置して、エルボ挿入筒（21）に挿入されたエルボ（2
4）の先端と係合して、エルボ（24）の挿入方向の移動
を規制する。（24a）はエルボ（24）の外周壁に設けら
れた環状のリブであり、これは係合片として機能する、
エルボ挿入筒（21）の端部（21a）の内壁に係合してエ
ルボ（24）の挿入方向の移動が規制される。

第３図はエルボ（24）の先端部近傍の斜視図である。
エルボ（24）の先端部には、図示のように一対の孔（25
a），（25b）が設けられており、この孔（25a），（25
b）にそれぞれストッパー（28）が嵌め込まれる。

第４図は上ケース（20）をその裏側から見た図であ
る。エルボ（24）の先端部を上ケース（20）のエルボ挿
入筒（21）に挿入して係合片（20a）と係合し、且つ、
リブ（24a）が端部（21a）の内壁に係合し、エルボ（2
4）の先端部をエルボ挿入筒（21）から突出させた状態
で、ストッパー（28）を孔（25a）に嵌め込み、更にエ
ルボ（24）を1/2回転させた後に、同様にしてストッパ
ー（28）を孔（25b）に嵌め込む。このようにして、ス
トッパー（28）が孔（25a），（25b）に嵌め込まれる
と、ストッパー（28）はエルボ（24）の外周表面に対し
て突起し、このため、エルボ（24）の管軸方向の移動を
規制する。つまり、エルボ（24）は、その直径方向の移
動が上ケース（20）のエルボ挿入筒（21）により規制さ
れ、その管軸方向の内、挿入方向の移動が係合片（20
a）及び端部（21a）の内壁との係合により規制され、引
き抜き方向の移動がストッパー（28）とエルボ挿入筒
（21）の端部（21a）により規制され、エルボ（24）が
上ケース（20）から抜け出ないようにしてある。

第４図に示したように、上ケース（20）の挿入筒（2
1）にエルボ（24）を挿入した後ストッパー（28）を嵌
め込んだ状態で、下ケース（22）を上ケース（20）に対
向するようにして取り付ける。これにより、ストッパー
（28）は上ケース（20）及び下ケース（22）により覆わ
れて外部に露出することがなくなる。

なお、この実施例においては、本発明の係合片として
上カバー（20）の係合片（20a）とエルボ挿入筒（21）
の端部（21a）の内壁とを設けた例について説明した
が、本発明の係合片はこれらの何れか一方でも良い。

［発明の効果］ 以上のようにこの発明によれば、エルボは上ケースの
係合片との係合によりその挿入方向の移動が規制され、
ストッパーとエルボ挿入筒との係合によりその引き抜き
方向の移動が規制され、その直径方向の移動がエルボ挿
入筒により規制されるようにして抜け止め機構を構成し
たので、その機構は上ケース、エルボ、ストッパー及び
下ケースの４点ですみ、部品点数が減ったことにより、
安価で構成することができ、嵌合部が少なくシール性が
よくなり、更に組み立て性が良くなっている。また、ス
トッパーが上カバー及び下カバーで覆われているので、
ストッパーの脱落のおそれがない。また、従来のような
「抜け止め論」による抜け止め機構を用いておらずスト
ッパーによるものであるから、組立性が良く、組立後の
取り外しも容易である。また、ストッパーが外部に露出
しないので、家具等に衝突し、破損や、はずれることが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る床用吸込具の側面断
面図、第２図は前記床用吸込具の一部断面を含む正面
図、第３図はエルボの先端部の斜視図、第４図は第１図
の上ケースをその裏側から見た図である。 第５図は従来の床用吸込具の側面断面図、第６図は第５
図の拡大図、第７図は第６図のＡ−Ａ断面図、第８図は
第６図のＢ−Ｂ断面図である。 図において、（20）は上ケース、（21）はエルボ挿入
筒、（22）は下ケース、（24）はエルボ、（28）はスト
ッパーである。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝島 治 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 五十嵐 明 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−36830（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−268527（ＪＰ，Ａ) 実開 昭56−26043（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47L 9/24

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】先端部近傍にストッパー用の孔が設けられ
   たエルボと、 エルボ挿入筒、及び前記エルボが前記エルボ挿入筒に挿
   入されたときその挿入方向の移動を規制するための係合
   片を備え、前記エルボと前記係合片が係合している状態
   において、前記エルボ挿入筒の先に前記ストッパー用の
   孔が現れるようにした上ケースと、 前記エルボのストッパー用の孔に嵌め込まれ、前記エル
   ボの外周表面に対して突出するストッパーと、 該ストッパーを覆うようにして、前記上ケースに対向し
   て取り付けられる下ケースと を有することを特徴とする床用吸込具。