JP2902535B2 - 電子式金銭登録機の印字処理方法 - Google Patents

電子式金銭登録機の印字処理方法

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JP2902535B2
JP2902535B2 JP5818793A JP5818793A JP2902535B2 JP 2902535 B2 JP2902535 B2 JP 2902535B2 JP 5818793 A JP5818793 A JP 5818793A JP 5818793 A JP5818793 A JP 5818793A JP 2902535 B2 JP2902535 B2 JP 2902535B2
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誠次 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字装置により同一情
報をレシート紙とジャーナル紙とに1行づつ印字する電
子式金銭登録機における、特に停電が発生した場合の印
字処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3に、斯かる電子式金銭登録機の一般
的な概略のブロック構成図を示し、中央演算処理装置
(1)は、システム全体を制御するもので、キーボード
等の入力装置(2)により顧客の購入商品の種別、単価
および数量等の取引商品情報が入力されると、ROM
(5)に予め格納されているシステム全体を制御するた
めの業務処理プログラムを実行して処理を行ない、その
処理結果による印字のためのデータや売上操作に係わる
データがRAM(6)に記憶されるとともに、液晶ディ
スプレイ等の表示装置(3)に表示され、プリンタ等の
印字装置(4)により記録紙であるレシート紙や管理用
のジャーナル紙に印字される。また、RAM(6)に
は、図4に示すように、印字装置(4)により印字する
1行分以上のデータを格納するエリアからなる印字用バ
ッファ(6a)を備えており、入力装置(2)により取
引商品情報が登録されると、その取引商品情報を印字す
るための1行分若しくは1行分以上の印字データが印字
用バッファ(6a)にセットされ、次に、その印字用バ
ッファ(6a)から印字データが1文字分づつ順次印字
装置(4)に対し送出されて印字されていく。
【0003】ところで、電子式金銭登録機では、前述の
印字装置(4)による印字動作中に停電が発生した場
合、次に停電が回復した時に停電によって中断されてい
た印字動作を自動的に継続するようになっている。次
に、この停電発生時の印字処理方法を図5のフローチャ
ートを参照しながら説明する。前述のように、印字用バ
ッファ(6a)から印字データが1文字分づつ印字装置
(4)に対し順次送出されて印字されている(ステップ
S1)時に、停電が発生すると、電源電圧が除々に低下
していく。この電源電圧が所定電圧まで低下したのを中
央演算処理装置(1)が認識した時に、ROM(5)内
のプログラムに低電圧状態を知らせ、プログラムがその
情報をRAM(6)に記憶させ(ステップS2)、その
記憶された情報は、電池でバックアップされているRA
M(6)内に保存される。この時、印字装置(4)は、
停電発生直前までに既に受信した分の印字データを印字
し終えた状態、つまり1行分の印字の途中で止まった状
態になっている。その後に停電状態となる(ステップS
3)。
【0004】そして、停電が回復して電源が投入される
(ステップS4)と、中央演算処理装置(1)が動作し
てプログラムの実行を開始し、プログラムがRAM
(6)に記憶されている「直前において印字中に停電が
発生した」という情報を認識し、停電の発生が存在した
ことと直前の印字を訂正することとを示す停電マークの
1行分の印字データを、RAM(4)から1文字づつ印
字装置(4)に対し送出して印字する(ステップS
5)。この停電マークの印字後、停電発生時に印字中で
あった1行分の印字データを、RAM(6)から1文字
づつ印字装置(4)に対し送出して再印字し、その後に
通常の動作を続行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子式金銭
登録機における印字装置(4)としては、レシート/ジ
ャーナル・プリンタと呼称されるものが一般に使用され
ている。このプリンタは、図6に例示するように、左側
にレシート紙を且つ右側にジャーナル紙を個別にセット
するとともに、各々に同一の内容を印字するものであ
る。そして、レシートは顧客に領収書として渡し、ジャ
ーナルは店舗の売上管理用として保管される。従って、
ジャーナルはレシートのコピーとなるものであり、両者
の印字内容は正確に一致している必要がある。
【0006】然し乍ら、従来の印字処理方法では、印字
中に停電が発生した場合にレシートとジャーナルの印字
内容が相違するという問題があり、これを図6を参照し
ながら説明する。いま、図6(a)に示すように、ジャ
ーナルに「ICECREAM200」の1行分の印字を
行なうべき過程において「ICEC」と印字し終えた時
点で停電が発生したとすると、1行分の残りの「REA
M 200」のデータが印字装置(4)に送信されなか
ったことにより印字されない。次に、停電が回復した時
に、図5のステップS5で説明したように、図6(b)
に示す如く停電発生時に印字中であった行にレシートお
よびジャーナル共に平行2本線からなる停電マークを重
ね印字する。この停電マークは、前述のように停電の発
生が存在したことと印字を訂正することとを示す。その
後にレシートおよびジャーナル共に1行分の紙送りを行
ない、同図(c)に示すように、停電発生時に印字中で
あった1行分の印字データをレシートおよびジャーナル
共に新たに印字し、その後は、同図(d)に示すように
通常の印字動作を続行する。
【0007】従って、図6の例では、上から2行目の印
字内容がレシートとジャーナルとで相違しており、販売
情報の管理を厳密に行なえない。特に、レシートに対し
印字中に停電が発生すると、ジャーナル側は1行分の空
白箇所に停電マークのみが印字されることになり、例え
ば、購入商品の返品に際してレシートとジャーナルとを
照合した時に、その両者の印字内容の不一致が一目瞭然
であることにより顧客に不信感を与える恐れもある。
【0008】そこで本発明は、停電発生等の如何なる事
態の発生に際してもレシートとジャーナルとの印字内容
が正確に一致すよう印字できる電子式金銭登録機の印字
処理方法を提供することを技術的課題とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した各課
題を達成するための技術的手段として、電子式金銭登録
機における印字処理を次のような方法で行なうようにし
た。即ち、レシートとジャーナルとに同一のデータを1
行分づつ印字する印字装置を備えた電子式金銭登録機に
おける印字処理方法において、停電の発生に伴い機器の
電圧が所定値まで低下したのを検出した時に、その低電
圧情報と、その時点で印字中であって印字未処理の1行
分の印字データと、その時点の1行分の印字処理フラグ
とを、電池でバックアップされたメモリに記憶し、停電
回復による電源再投入時に、前記メモリに記憶されてい
る低電圧情報の存在により電源投入前に停電が発生した
と認識して該メモリに記憶の1行分の印字データを前記
印字装置に対し送出するとともに、この印字データを該
メモリから読み出した印字処理フラグに基づき、レシー
トへの印字中に停電が発生して印字処理フラグがシレー
トおよびジャーナル共に未処理になっている場合には、
前記1行分の印字データをレシートおよびジャーナルに
おける停電時に印字中であった各々の行にそれぞれ印字
し、ジャーナルへの印字中に停電が発生して印字処理フ
ラグが、レシートが処理完了で且つジャーナルが未処理
になっている場合には、前記1行分の印字データをジャ
ーナルにおける停電時に印字中であった行に印字し、そ
の後に、停電マークの1行分の印字データを、レシート
およびジャーナルの改行した後の次の行または前記印字
した行の印字の上に、前記印字装置により印字する手段
を用いることを特徴としている。
【0010】
【作用】例えば、レシートまたはジャーナルへの印字中
において停電が発生した場合、この停電の発生により機
器の電源電圧が所定値まで低下したのを検出した時に、
その低電圧情報を、電池でバックアップされた例えばR
AM等のメモリに記憶するとともに、その時点でレシー
ト或いはジャーナルに対する印字中であってその1行の
印字が完了していない場合に、その時点の1行分の印字
データとその時点のレシートおよびジャーナルの印字処
理フラグとをメモリに記憶する。
【0011】次に、停電が回復して電源が再投入される
と、メモリに低電圧情報が記憶されていることにより電
源投入前に停電が発生が存在したと認識され、メモリに
記憶されている1行分の印字データが1文字づつ印字装
置に対し送出されるとともに、この印字データが、メモ
リから読み出された印字処理フラグに基づき印字され
る。すなわち、レシートへの印字中に停電が発生して印
字処理フラグがシレートおよびジャーナル共に未処理に
なっている場合、前述の1行分の印字データがレシート
およびジャーナルにおける停電時に印字中であった各々
の行にそれぞれ印字され、一方、ジャーナルへの印字中
に停電が発生して印字処理フラグがレシートが処理完
了で且つジャーナルが未処理になっている場合、前述の
1行分の印字データがジャーナルにおける停電時に印字
中であった行に印字される。何れの場合においても、メ
モリに記憶の1行分の印字データの印字が終了した時点
で、レシートおよびジャーナルの印字内容が正確に一致
するよう修正されたことになる。その後に、停電マーク
の1行分の印字データを、レシートおよびジャーナルの
改行した後の次の行または前述の印字した行の印字の上
に、前記印字装置により印字し、停電の発生が存在した
ことと直前の印字を訂正することとを示す。この停電マ
ークも、レシートおよびジャーナルに同じように1行分
印字するので、レシートおよびジャーナルの印字内容
が、停電マークについても正確に一致することになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について図面
を参照しながら詳述する。本発明の印字処理方法は、図
3および図4で示したと同様のハードウェア構成を用い
て行ない、ソフトウェアにより処理するものである。本
発明の一実施例の説明に先立って印字データの一般的な
印字手順について説明する。RAM(6)の印字バッフ
ァ(6a)から1行分の印字データが印字装置(4)に
対し1文字づつ送られた時の1行分の印字動作は、「レ
シート印字」,「レシート紙送り」,「ジャーナル印
字」,「ジャーナル紙送り」の4種の動作に分離し、こ
の各処理を管理するための印字処理フラグをそれぞれオ
ン(メモリの1ビットをオン)させる。例えば、「1」
は未処理または処理中を示し、「0」は処理完了を示す
場合、或る1行分の印字開始直前の印字処理フラグは
「1,1,1,1」であり、レシート印字完了後は
「0,1,1,1」となり、ジャーナル印字完了後は
「0,1,0,1」となり、レシートおよびジャーナル
共に紙送りが完了すると、印字処理フラグが「0,0,
0,0」となって1行分の印字動作が完了し、これを繰
り返す。
【0013】次に、本発明の一実施例について図1のフ
ローチャートおよび図2の印字例の説明図を参照しなが
ら詳述する。図1において図5と同一の処理については
同一のステップ符号を付してある。そして、印字用バッ
ファ(6a)から1行分の印字データが1文字分づつ順
次印字装置(4)に対し送出されて印字されている(ス
テップS1)時に、図2(a)に示すように、ジャーナ
ルに「ICECREAM 200」の1行分の印字を行
なうべき過程において「ICEC」と印字し終えた時点
で停電が発生したとする。停電発生により電源電圧が除
々に低下していき、この電源電圧が所定電圧まで低下し
たのを中央演算処理装置(1)が認識した時に、ROM
(5)内のプログラムに低電圧状態を知らせ、プログラ
ムがその情報をRAM(6)に記憶させ(ステップS
2)、その記憶された情報は、電池でバックアップされ
ているRAM(6)に保存される。この時、ジャーナル
に印字中であって未印字処理の「ICECREAM 2
00」の印字データと、その時点の印字処理フラグの
「0,1,1,1,」とが、電池でバックアップされて
いるRAM(6)に記憶される(ステップS7)。この
時、印字装置(4)は、停電発生直前までに既に受信し
た分の印字データを印字し終えた状態、つまり1行の印
字の途中で止まった状態になっている。その後に停電状
態となる(ステップS3)。
【0014】そして、停電が回復して電源が投入される
(ステップS4)と、中央演算処理装置(1)が動作し
てプログラムの実行を開始し、プログラムがRAM
(6)に記憶されている「直前において印字中に停電が
発生した」という情報を認識し、停電時にRAM(6)
に記憶した未印字処理の「ICECREAM 200」
の印字データを印字装置(4)に対し送出するととも
に、この印字データを、RAM(6)から読み出した停
電発生時の状態の印字処理フラグに基づいて印字する
(ステップS8)。即ち、図2(b)に示すように、ジ
ャーナルにおける印字途中の行に「ICECREAM
200」の印字データを印字するのであるが、この場
合、同図(a)の印字途中の行の未印字の残りの文字の
みを印字しても、当該行の最初から重ね印字しても、ど
ちらでもよい。
【0015】このジャーナルへの未印字文字の印字後
に、RAM(6)から読み出した印字処理フラグの情報
を更に実行してレシートおよびジャーナルの1行分の紙
送りを行なった後に、図2(c)に示すように、停電の
発生が存在したことと直前の印字を訂正することとを示
す平行二本破線の停電マークの1行分の印字データを、
RAM(4)から1文字づつ印字装置(4)に対し送出
して印字する(ステップS5)。尚、上述では停電マー
クとして平行二本破線を用いる場合について説明してい
るが、これに限らず停電が存在したことを示す如何なる
マークを用いてもよい。この停電マークの印字後、同図
(d)に示すように、停電発生時に印字中であった「I
CECREAM 200」の1行分の印字データをレシ
ートおよびジャーナル共に再印字し、その後に、同図
(e)に示すように通常の動作を続行する。図2(c)
〜(e)を見ても明らかなように、本発明の印字処理方
法によれば、停電が回復して電源が再投入され、RAM
(6)に記憶の1行分の印字データの印字が終了した時
点で、レシートおよびジャーナルの印字内容が正確に一
致するように修正されている。また、停電マークについ
ても、レシートおよびジャーナルに同じように1行分印
字するので、レシートおよびジャーナルの印字内容が、
停電マークについても正確に一致することになる。
【0016】尚、前記実施例では、印字途中の未印字文
字を印字した後に、改行して空白の行の箇所に平行二本
破線等の停電マークを印字する場合について説明した
が、未印字文字を印字した後に、その行のレシートおよ
びジャーナルの各々の印字の上に図6で示したような平
行二本線等からなる停電マークを重ね印字するようにし
てもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明の電子式金銭登録機
の印字処理方法によると、停電の発生に伴い機器の電圧
が所定値まで低下したのを検出した時に、その低電圧情
報と、その時点で印字中であって印字未処理の1行分の
印字データと、その時点の1行分の印字処理フラグと
を、電池でバックアップされたメモリに記憶し、停電回
復による電源再投入時に、前記メモリに記憶されている
低電圧情報の存在により電源投入前に停電が発生したと
認識して該メモリに記憶の1行分の印字データを前記印
字装置に対し送出するとともに、この印字データを該メ
モリから読み出した印字処理フラグに基づき、レシート
への印字中に停電が発生して印字処理フラグがシレート
およびジャーナル共に未処理になっている場合には、メ
モリに記憶の1行分の印字データレシートおよびジャ
ーナルにおける各々の停電時に印字中の行にそれぞれ印
、ジャーナルへの印字中に停電が発生して印字処理
フラグがレシートが処理完了で且つジャーナルが未処
理になっている場合には、前述の1行分の印字データ
ジャーナルにおける停電時に印字中であった行に印字
るようにしたので、如何なる状態時に停電が発生して
も、メモリに記憶の未印字の1行分の印字データを、そ
の行における未印字箇所に印字を行なった時点で、レシ
ートおよびジャーナル共に正確に同一の印字内容に修正
することができ、且つその後に印字される停電マークの
1行分の印字データについても、レシートおよびジャー
ナル共に正確に同一の印字内容となるため、販売情報の
管理を極めて厳密に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるフローチャートであ
る。
【図2】同上、印字例を示す説明図である。
【図3】この発明を適用できる電子式金銭登録機の概略
ブロック構成図である。
【図4】同上の一部構成要素であるRAMの説明図であ
る。
【図5】従来の印字処理方法のフローチャートである。
【図6】同上、印字例を示す説明図てある。
【符号の説明】
1 中央演算処理装置 4 印字装置 6 RAM(メモリ)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レシートとジャーナルとに同一のデータ
    を1行分づつ印字する印字装置を備えた電子式金銭登録
    機における印字処理方法において、停電の発生に伴い機
    器の電圧が所定値まで低下したのを検出した時に、その
    低電圧情報と、その時点で印字中であって印字未処理の
    1行分の印字データと、その時点の1行分の印字処理フ
    ラグとを、電池でバックアップされたメモリに記憶し、
    停電回復による電源再投入時に、前記メモリに記憶され
    ている低電圧情報の存在により電源投入前に停電が発生
    したと認識して該メモリに記憶の1行分の印字データを
    前記印字装置に対し送出するとともに、この印字データ
    を該メモリから読み出した印字処理フラグに基づき、レ
    シートへの印字中に停電が発生して印字処理フラグがシ
    レートおよびジャーナル共に未処理になっている場合に
    は、前記1行分の印字データをレシートおよびジャーナ
    ルにおける停電時に印字中であった各々の行にそれぞれ
    印字し、ジャーナルへの印字中に停電が発生して印字処
    理フラグが、レシートが処理完了で且つジャーナルが未
    処理になっている場合には、前記1行分の印字データを
    ジャーナルにおける停電時に印字中であった行に印字
    し、その後に、停電マークの1行分の印字データを、レ
    シートおよびジャーナルの改行した後の次の行または前
    記印字した行の印字の上に、前記印字装置により印字す
    ることを特徴とする電子式金銭登録機の印字処理方法。
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