JP2902056B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、空気入りタイヤ、特に夏季における操縦
性能、耐久性能及び耐摩耗性を損なうことなく、氷雪路
面上における駆動性、制動性及び操縦性を著しく改良し
た空気入りタイヤに関する。
(従来の技術) 従来の空気入りタイヤにおいては、氷雪路面を走行す
る際の駆動性、制動性及び操縦性を確保する為にスパイ
クピンをトレッド表部に打ち込んだスパイクタイヤを多
用してきた。しかしながら、このようなタイヤは、スパ
イクピン自体の摩耗や道路の摩耗損傷により粉塵を発生
させ、大きな社会問題となっている。これに対処する為
にスパイクピンの突出量及び打ち込み数の規制並びにス
パイクピンの材質等の検討がなさているが、前記社会問
題の根本的解決策とはなっていない。
一方、近年スパイクやチェーン等を使用せずに氷雪路
面上における駆動性、制動性及び操縦性を有するスタッ
ドレスタイヤが検討され、急速に普及しつつあるが、い
まだスパイクタイヤ対比充分な氷雪上性能が発揮されて
いるとはいい難い。
従来よりスタッドレスタイヤのトレッドゴム質につい
ては、低温時のゴム弾性を確保するためにガラス転移点
の低い重合体を用いた配合が使われている。しかしなが
ら、このような重合体のヒステリシス特性によっては、
氷雪温度領域ではある程度の性能が発揮されても、湿潤
路面や乾燥路面での制動性、操縦性が充分でないという
問題点がある。
また、特開昭55−135149号、特開昭58−199203号、特
開昭60−137945号公報などに開示されているようにトレ
ッドゴムに軟化剤や可塑剤を多量配合したゴム組成物を
用いることにより、同様に低温特性を改良する方法も知
られているが、これらの手法は氷雪上性能の改良の程度
の割には、一般路を走行した際の耐摩耗性の低下やトレ
ッドゴムのセパレーション発生などの問題点が大きい。
また、いずれの技術を用いた場合でも、−5℃以下の
比較的低温領域(いわゆるドライ・オン・アイス)での
氷雪上性能は良好であるものの、0℃付近の湿潤状態
(いわゆるウエット・オン・アイス)にある氷雪上にお
いては、充分な摩擦係数が得られず、駆動性、制動性及
び操縦性が全般的に改良されているとは言い難い。
(発明が解決しようとする課題) この発明の目的は、夏季における操縦性能及び耐久性
能を損なうことなく、氷雪路面上における駆動性、制動
性及び操縦性を改良した空気入りタイヤを提供すること
であり、特に耐摩耗性を低下させることなく、前記のよ
うな湿潤状態にある氷雪路面上での駆動性、制動性及び
操縦性を向上させたタイヤを提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、スチレン系熱可塑性エラストマーにあ
らかじめ内部架橋構造を施すことによってこれをトレッ
ドゴム中に充填した際に、これが溶融流動することなく
ドメインを形成し、トレッド部ゴムの氷雪上における摩
擦係数を向上させること、並びに該スチレン系熱可塑性
エラストマーがマトリックス部ゴムと共架橋反応を起こ
すため、この熱可塑性エラストマーの充填の有無にかか
わらず、トレッドゴム組成物として同等の耐摩耗性を維
持することを確かめ、この発明を完成するに至った。
すなわち、この発明は、ジエン系ゴムを主体とするゴ
ム成分に、内部架橋され、平均ドメイン径が1〜1000μ
mの範囲内のスチレン系熱可塑性エラストマーを配合し
てなるゴム組成物をトレッドに配設した空気入りタイヤ
である。
(作用) この発明に使用される内部架橋させたスチレン系熱可
塑性エラストマーは、スチレン系熱可塑性エラストマー
に従来行われる硫黄架橋系、過酸化物架橋系、放射線架
橋系などの種々の架橋系のいずれを適用してもよく、架
橋の方法とか架橋構造は特に限定されない。
架橋反応の対象であるスチレン系熱可塑性エラストマ
ーは、スチレンを主体とする非ゴム重合体ブロックセグ
メント(以下ポリスチレンブロックという。)を少なく
とも1個、好ましくは1〜2個、ゴム重合体ブロックセ
グメント(以下ゴムブロックという。)を少なくとも1
個含有するものである。このようなスチレン系熱可塑性
エラストマは、例えばポリスチレンブロックを両端部に
有し、中間にゴムブロックを有する分子構造、ポリスチ
レンブロックが一方だけで他方がゴムブロックからなる
構造、ポリスチレン端部が3個以上あって、これらをゴ
ムブロックで結ぶ構造、更に、上記構造においてポリス
チレンブロックとゴムブロックが交互に更に導入された
構造などである。ゴムブロックとしては、ポリブタジエ
ンブロックやポリイソプレンブロックなどのポリオレフ
ィン系のエラストマーブロックであればよく、特に限定
されるものではないが、これらの中で有機リチウム化合
物触媒によるスチレン−ブタジエン−スチレン(S−B
−S)型ブロック共重合体エラストマー又はスチレン−
ブタジエン(S−B)型ブロック共重合体エラストマー
が好ましい。
これらのスチレン系熱可塑性エラストマーの製造法
は、よく知られており、例えば特開昭60−243109号公報
及び特公昭48−2423号公報には、有機Li化合物触媒によ
るS−B−S型ブロック共重合体エラストマーが、特公
昭36−19286号公報には同様な触媒によるS−B型及び
S−B−S型ブロック共重合体エラストマーの製造が記
載されている。
スチレン系熱可塑性エラストマーの内部架橋の必要な
程度は、ASTM D 638により測定した100%伸び時におけ
る引張応力の増加率が10〜1000%の範囲内となることに
より知ることができる。この程度以上の内部架橋を施す
ことにより、この内部架橋スチレン系熱可塑性エラスト
マーは、トレッド部ゴムに充填された場合、マトリック
ス中で1μm以上の平均ドメイン径を有する粒子として
分散することができる。この粒子の平均ドメイン径が1
μm未満であると、タイヤの前記氷雪上性能が充分でな
い。しかし、内部架橋反応を過剰に行うと、この平均ド
メイン径が1000μmを超えるに至り、その場合は、トレ
ッドの耐摩耗性が低下するのでよくない。
この内部架橋させたスチレン系熱可塑性エラストマー
は、ゴム成分100重量部に対して1〜50重量部配合する
のが好ましく、5〜40重量部の配合が更に好ましい。1
重量部未満の配合では、氷雪路面上での駆動性、制動性
及び操縦性の向上効果が小さく、50重量部を超える配合
はゴム組成物の混練作業性を低下させる。
ゴム成分としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、
ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、スチレン−イソプレン−ブタジエン三元共重合体ゴ
ム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、イソプレン−
ブタジエン共重合体ゴム等が主要部分を占める。主要部
分とは、これらのゴムの1種以上がゴム成分全体の50〜
100%を占めることを意味する。
この発明の空気入りタイヤのトレッドに配設される組
成物には、前記ジエン系ゴム及び内部架橋スチレン系熱
可塑性エラストマーのほかに通常トレッドゴムに用いら
れる他のゴムや配合剤、例えば、充填剤、老化防止剤、
加硫剤、加硫促進剤を含んでよく、これらの種類、量に
ついては通常トレッドゴムに用いられる範囲であって特
に限定されるものでない。
(実施例) 以下、実施例及び比較例によってこの発明を更に詳細
に説明する。
以下に示すトレッドゴムの性質及び試験タイヤによる
タイヤ性能の試験は、下記の方法で行った。
(1)トレッド部ゴム中における内部架橋スチレン系熱
可塑性エラストマーの平均ドメイン径 サンプルから10ロットの試料を選び、光学顕微鏡の視
野内の内部架橋スチレン系熱可塑性エラストマーのドメ
イン20個の直径を測定し、各ロット毎に平均ドメイン径
を算出し、更に10ロットの平均ドメイン径の平均を算出
した。
(2)氷上摩擦係数 ゴムの氷上摩擦係数、特に0℃付近の湿潤状態におけ
る氷上摩擦係数は、表面温度が−0.5℃の氷上に、試料
(試料寸法:長さ10mm、幅10mm厚さ5mm)の表面と氷を
接触させ、協和界面科学株式会社製の動・静摩擦係数計
を用いて測定した。測定条件として荷重2kg/cm2、滑り
速度10mm/sec、雰囲気温度−2℃、表面状態は鏡面に近
似して行った。
(3)氷上制動性能 試験タイヤ、乗用車用ラジアルタイヤPSR(165 SR 1
3)をつくり、ならし走行として50km通常走行を行った
後、テストに供した。(次の摩擦試験も同様である。)
各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車に装着し、外
気温−5℃の氷上で制動距離を測定した。比較例1のタ
イヤを100として指数表示した。数値が大きい程、制動
性が良好であることを示す。
(4)摩耗試験 各試験タイヤ2本を排気量1500ccの乗用車のドライブ
軸に取り付け、テストコースのコンクリート路面上を所
定の速度で走行させた。溝深さの変化量を測定し、比較
例1のタイヤを100として指数表示した。数値が大きい
程、耐摩耗性能が良好であることを示す。
実施例1〜5、比較例1〜4 S−B−S型及びS−B型スチレン系熱可塑性エラス
トマーを表1に示す配合内容又は放射線照射量で内部架
橋反応を行わせ、硫黄架橋又は放射線架橋構造を形成し
た。
サンプルA〜Dの調製は、表1に示す配合にて混練
後、145℃×40分加圧加硫して硫黄架橋を導入すること
により行った。
上記内部架橋スチレン系熱可塑性エラストマーを配合
したゴム組成物及び比較のためこれを含まないゴム組成
物を表2に示す配合内容で調製し、加硫物の氷上摩擦係
数及び平均ドメイン径を測定した。また、これらのゴム
組成物をトレッドに配設したタイヤの氷上制動性能及び
耐摩耗性能を測定した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように内部架橋を施すことによっ
て、スチレン系熱可塑性エラストマーのゴム組成物中の
平均ドメイン径を1〜1000μmの範囲内にした実施例1
〜5の組成物は、比較例1に示す通常のトレッドゴム組
成物に比べて氷上摩擦係数を向上させ、これらをトレッ
ドに用いたタイヤも、比較例1のタイヤに比べて耐摩耗
性能が同等以上であり、しかもいずれも氷上制動性能が
顕著に向上している。
これに対して、比較例2及び3に見られるように、ス
チレン系熱可塑性エラストマーの内部架橋が不十分でゴ
ム組成物中での平均ドメイン径が1μmに満たない場合
は、ゴム組成物の氷上摩擦係数、タイヤの氷上制動性能
のいずれもほとんど向上が認められない。比較例4で
は、スチレン系熱可塑性エラストマーに過剰な内部架橋
反応を施したため、ゴム組成物中での平均ドメイン径が
1000μmを越えてしまい、耐摩耗性を著しく低下させて
いることが分かる。
(発明の効果) 実施例及び比較例から明らかなように、ジエン系ゴム
を主体とするゴム成分に、内部架橋され、平均ドメイン
径が1〜1000μmの範囲内のスチレン系熱可塑性エラス
トマーを配合してなるゴム組成物をトレッドに配設した
空気入りタイヤは、耐摩耗性を低下させることなく湿潤
状態及び乾燥状態にある氷雪路面上での駆動性、制動性
及び操縦性を顕著に向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 53:02) (C08L 9/00 53:02)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジエン系ゴムを主体とするゴム成分に、内
    部架橋され、平均ドメイン径が1〜1000μmの範囲内の
    スチレン系熱可塑性エラストマーを配合してなるゴム組
    成物をトレッドに配設したことを特徴とする空気入りタ
    イヤ。
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