JP2900957B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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JP2900957B2
JP2900957B2 JP21751191A JP21751191A JP2900957B2 JP 2900957 B2 JP2900957 B2 JP 2900957B2 JP 21751191 A JP21751191 A JP 21751191A JP 21751191 A JP21751191 A JP 21751191A JP 2900957 B2 JP2900957 B2 JP 2900957B2
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optical
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栄三 深見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気力−効果を利用し
てレーザー光により情報の記録・再生を行う光磁気記録
媒体の製造方法に関するものであり、特に交換結合力を
利用した光磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用レベルにある光磁気記録媒体
は書き込み済み情報の有無にかかわらずに新たな情報を
その場で書き込むことができるいわゆるオーバーライト
機能は付加されていない。しかし、最近このオーバーラ
イト機能を付加した光磁気記録媒体が提案されている
(例えば、特開平2−158939)。このオーバーラ
イト可能な光磁気記録媒体は垂直磁化可能な記録層と垂
直磁化可能な補助層とを積層し、先行補助磁界により記
録層の磁化はそのままにして補助層の磁化のみを書き込
みの直前までに「A向き」に揃えるものである。(層平
面に対して磁化の向きが「上向き」または「下向き」の
いずれか一方を「A向き」とし、他方を「逆A向き」と
定義する)。そして、情報に従い高レベルと低レベルの
間で変調されたレーザー光が記録層に照射された場合
に、(1)高レベルのレーザー光によって、室温に戻っ
た状態でいうと、補助層が「逆A向き」の磁化であり、
記録層がPタイプの場合には「逆A向き」、Aタイプの
場合には「A向き」の磁化を有する記録マークが形成さ
れ、(2)低レベルのレーザー光によって、室温に戻っ
た状態でいうと、補助層が「A向き」の磁化であり、記
録層がPタイプの場合には「A向き」、Aタイプの場合
には「逆A向き」の磁化を有する記録マークが形成され
る。ここで、Pタイプとは補助層の鉄族遷移金属(T
M)のスピンと希土類遷移金属(RE)のスピンとが全
体の磁化に対して優勢なほうの金属と記録層のそれとが
同じである場合であり、Aタイプとは異なる場合であ
る。
【0003】このオーバーライト可能な光磁気記録媒体
は光磁気層が記録層と補助層の2層から成るのに対し
て、前記記録層と前記補助層との間にそれらの間に働く
相互作用を制御するための制御層と呼ばれる光磁気層を
挿入した光磁気層が3層のオーバーライト可能な光磁気
記録媒体も提案されている。
【0004】この従来のオーバーライト可能な光磁気記
録媒体およびその製造方法の1例を図3および図4を用
いて説明する。
【0005】図4は光磁気記録媒体の概略断面図であ
る。図において、1は基板、2は透明干渉層、41は第
1の光磁気層(記録層)、42は第2の光磁気層(制御
層)、43は第3の光磁気層(補助層)、44は保護層
である。基板1としてはポリカーボネイト樹脂板などが
用いられ、透明干渉層2の材料としては窒化シリコンな
どが用いられる。第1の光磁気層(記録層)41の材料
としてはTbFeCoなどが用いられ、第2の光磁気層
(制御層)42の材料としてはGdFeCoなどが用い
られ、第3の光磁気層(補助層)43の材料としてはG
dTbFeCoなどが用いられる。保護層44としては
窒化シリコンなどが用いられる。このような光磁気記録
媒体の製造は図3のように行われる。各層の成膜には通
常スパッタ装置が用いられる。従来の光磁気記録媒体の
製造方法は、基板1をスパッタ装置内に装着し(a)、
真空排気し(b)、透明干渉層2を成膜し(c)、次に
第1の光磁気層(記録層)41を成膜し(d)、次に第
2の光磁気層(制御層)42を成膜し(e)、次に第3
の光磁気層(補助層)43を成膜し(g)、最後に保護
層44を成膜する(h)というものである。なお、透明
干渉層2を成膜する前に基板1と透明干渉層2との付着
力を強めるために基板1の表面をスパッタエッチングす
る場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したオーバーライ
ト可能な光磁気記録媒体の記録・再生装置には、第3の
光磁気層(補助層)の磁化のみを書き込み直前までに
「A向き」に揃えるための先行補助磁界が必要であり、
この先行補助磁界は通常永久磁石や電磁石によって発生
されるが、記録・再生装置にとってはその永久磁石や電
磁石は小型であることが記録・再生装置の小型化や低価
格化の点で実用上必須である。
【0007】そのためには、第3の光磁気層(補助層)
の室温(10℃以上50℃以下)における保磁力を小さ
くすることが必要である。
【0008】しかしながら、室温における保磁力の小さ
い第3の光磁気層(補助層)を作製することは困難であ
ったので実用上問題であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録媒体
の製造方法は、基板上に第1の光磁気層と第2の光磁気
層と第3の光磁気層とをこの順に少なくとも設け、レー
ザー光を該基板を通して該第1の光磁気層に集束して照
射することにより情報の書き込みを行い、レーザー光を
該基板を通して該第1の光磁気層に集束して移動させな
がら照射することにより情報の読みだしを行うようにし
た光磁気記録媒体であって、前記第1の光磁気層は鉄族
遷移金属と希土類遷移金属とを少なくとも含む非晶質合
金でかつ少なくとも10℃以上50℃以下でフェリ磁性
を示す垂直磁化可能な膜であり、前記第2の光磁気層は
鉄族遷移金属と希土類遷移金属とを少なくとも含む非晶
質合金の膜であり、前記第3の光磁気層は鉄族遷移金属
と希土類遷移金属とを少なくとも含む非晶質合金でかつ
少なくとも10℃以上50℃以下でフェリ磁性を示す垂
直磁化可能な膜であり、前記第1の光磁気層の磁化の向
きと前記第3の光磁気層の磁化の向きとを層平面に対し
て上向きまたは下向きのいずれか一方を「A向き」と
し、他方を「逆A向き」とするとき、前記第1の光磁気
層の磁化はそのままで前記第3の光磁気層の磁化のみが
書き込みの直前までに先行補助磁界により「A向き」に
揃えられ、情報に従い高レベルと低レベルとの間でパル
ス変調されたレーザー光が第1の光磁気層に照射された
場合、(1)前記変調されたレーザー光が高レベルにあ
るとき、前記第1の光磁気層の温度は高温に上昇しその
温度状態で変調されない記録磁界が作用するか、または
前記レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以
下の温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が
作用することにより、結果として10℃以上50℃以下
の温度範囲で前記第3の光磁気層が「逆A向き」磁化で
あり前記第1の光磁気層が「逆A向き」磁化を有する記
録マークが形成され、(2)前記変調されたレーザー光
が低レベルにあるとき、前記第1の光磁気層の温度は低
温に上昇しその温度状態では少なくとも前記第3の光磁
気層の磁化は残存しており変調されない記録磁界が作用
しても、前記第3の光磁気層の残存磁化が作用すること
によるか、または前記レーザー光の照射がなくなって1
0℃以上50℃以下の温度範囲に低下する過程で変調さ
れない記録磁界が作用することにより、結果として10
℃以上50℃以下の温度範囲で前記第3の光磁気層が
「A向き」磁化であり前記第1の光磁気層が「A向き」
磁化を有する記録マークが形成されるように、前記第2
の光磁気層が前記第1の光磁気層と前記第3の光磁気層
との相互作用を制御するようなレーザー光の変調だけで
オーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方法であっ
て、前記第3の光磁気層は前記第2の光磁気層の表面を
スパッタエッチングして平坦化した後に成膜することに
より、第3の光磁気層の室温における保磁力を小さくす
ることを特徴としている。
【0010】また、本発明の光磁気記録媒体の製造方法
は、基板上に第1の光磁気層と第2の光磁気層と第3の
光磁気層とをこの順に少なくとも設け、レーザー光を該
基板を通して該第1の光磁気層に集束して照射すること
により情報の書き込みを行い、レーザー光を該基板を通
して該第1の光磁気層に集束して移動させながら照射す
ることにより情報の読みだしを行うようにした光磁気記
録媒体であって、前記第1の光磁気層は鉄族遷移金属と
希土類遷移金属とを少なくとも含む非晶質合金でかつ少
なくとも10℃以上50℃以下でフェリ磁性を示す垂直
磁化可能な膜であり、前記第2の光磁気層は鉄族遷移金
属と希土類遷移金属とを少なくとも含む非晶質合金の膜
であり、前記第3の光磁気層は鉄族遷移金属と希土類遷
移金属とを少なくとも含む非晶質合金でかつ少なくとも
10℃以上50℃以下でフェリ磁性を示す垂直磁化可能
な膜であり、前記第1の光磁気層の磁化の向きと前記第
3の光磁気層の磁化の向きとを層平面に対して上向きま
たは下向きのいずれか一方を「A向き」とし、他方を
「逆A向き」とするとき、前記第1の光磁気層の磁化は
そのままで前記第3の光磁気層の磁化のみが書き込みの
直前までに先行補助磁界により「A向き」に揃えられ、
情報に従い高レベルと低レベルとの間でパルス変調され
たレーザー光が第1の光磁気層に照射された場合、
(1)前記変調されたレーザー光が高レベルにあると
き、前記第1の光磁気層の温度は高温に上昇しその温度
状態で変調されない記録磁界が作用するか、または前記
レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以下の
温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が作用
することにより、結果として10℃以上50℃以下の温
度範囲で前記第3の光磁気層が「逆A向き」磁化であり
前記第1の光磁気層が「A向き」磁化を有する記録マー
クが形成され、(2)前記変調されたレーザー光が低レ
ベルにあるとき、前記第1の光磁気層の温度は低温に上
昇しその温度状態では少なくとも前記第3の光磁気層の
磁化は残存しており変調されない記録磁界が作用して
も、前記第3の光磁気層の残存磁化が作用することによ
るか、または前記レーザー光の照射がなくなって10℃
以上50℃以下の温度範囲に低下する過程で変調されな
い記録磁界が作用することにより、結果として10℃以
上50℃以下の温度範囲で前記第3の光磁気層が「A向
き」磁化であり前記第1の光磁気層が「逆A向き」磁化
を有する記録マークが形成されるように、前記第2の光
磁気層が前記第1の光磁気層と前記第3の光磁気層との
相互作用を制御するようなレーザー光の変調だけでオー
バーライト可能な光磁気記録媒体の製造方法であって、
前記第3の光磁気層は前記第2の光磁気層の表面をスパ
ッタエッチングして平坦化した後に成膜することによ
り、第3の光磁気層の室温における保磁力を小さくする
ことを特徴としている。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0012】図2は本発明の実施例の製造方法により得
られる光磁気記録媒体の一例を示す概略断面図である。
【0013】図において、1は基板、2は透明干渉層、
21は第1の光磁気層(記録層)、22は第2の光磁気
層(制御層)の膜を成膜した後その表面を少しスパッタ
エッチングすることによりある程度平坦化した第2の光
磁気層(制御層)、23は第3の光磁気層(補助層)、
24は保護層である。
【0014】基板1としてはポリカーボネイト樹脂板、
フォトポリマーのついたガラス板、フォトポリマーのつ
いたアクリル樹脂板などを用いる。この基板1には、ト
ラッキング・サーボ用に案内溝や案内ピットを形成して
おくことが望ましい。
【0015】透明干渉層2の材料としては窒化シリコ
ン、窒化酸化シリコン、硫化亜鉛、硫化亜鉛と金属酸化
物との混合物、硫化亜鉛と金属窒化物との混合物、硫化
亜鉛と金属炭化物との混合物、硫化亜鉛と金属フッ化物
との混合物、硫化亜鉛と金属ホウ化物との混合物、硫化
亜鉛と他の金属硫化物との混合物、高屈折率の多元系金
属酸化物、窒化アルミニウム、サイアロンが望ましい。
透明干渉層2は多層膜で形成してもかまわない。
【0016】第1の光磁気層21の材料としては、Gd
FeCo、GdFeCoTi、GdFeCoCr、Gd
FeCoNi、GdFeCoNiCr、GdFeCoT
a、GdFeCoNb、GdFeCoPt、GdTbF
eCo、GdTbFeCoTi、GdTbFeCoC
r、GdTbFeCoNi、GdTbFeCoNiC
r、GdTbFeCoTa、GdTbFeCoNb、G
dTbFeCoPt、GdDyFeCo、GdDyFe
CoTi、GdDyFeCoCr、GdDyFeCoN
i、GdDyFeCoNiCr、GdDyFeCoT
a、GdDyFeCoNb、GdDyFeCoPt、T
bFeCo、TbFeCoTi、TbFeCoCr、T
bFeCoNi、TbFeCoNiCr、TbFeCo
Ta、TbFeCoNb、TbFeCoPtが望まし
く、第2の光磁気層22の材料としては、GdFeC
o、GdFeCoTi、GdFeCoPt、GdFeC
oCr、GdFeCoTa、GdFeCoNi、GdF
eCoNb、NdFeCo、NdFeCoTi、NdF
eCoPt、NdFeCoTa、NdFeCoNi、N
dFeCoNb、NdGdFeCo、NdGdFeCo
Ti、NdGdFeCoCr、NdGdFeCoTa、
NdGdFeCoNi、NdGdFeCoNbが望まし
く、第3の光磁気層23の材料としては、TbFe、T
bFeTi、TbFeCr、TbFeNi、TbFeN
iCr、TbFeTa、TbFeNb、TbFePt、
TbFeCo、TbFeCoTi、TbFeCoCr、
TbFeCoNi、TbFeCoNiCr、TbFeC
oTa、TbFeCoNb、TbFeCoPt、TbD
yFeCo、TbDyFeCoTi、TbDyFeCo
Cr、TbDyFeCoNi、TbDyFeCoNiC
r、TbDyFeCoTa、TbDyFeCoNb、T
bDyFeCoPtが望ましい。
【0017】保護層24の材料としては窒化シリコン、
窒化酸化シリコン、硫化亜鉛、硫化亜鉛と金属酸化物と
の混合物、硫化亜鉛と金属窒化物との混合物、硫化亜鉛
と金属炭化物との混合物、硫化亜鉛と金属フッ化物との
混合物、硫化亜鉛と金属ホウ化物との混合物、硫化亜鉛
と他の金属硫化物との混合物、高屈折率の多元系金属酸
化物、窒化アルミニウム、サイアロンが望ましい。保護
層24は多層膜で形成してもかまわない。
【0018】このような光磁気記録媒体の製造方法は図
1に示すように行われる。本発明の光磁気記録媒体の製
造方法は、基板をスパッタ装置内に装着し(a)、真空
排気し(b)、透明干渉層を成膜し(c)、第1の光磁
気層を成膜し(d)、第2の光磁気層を成膜し(e)、
しかる後第2の光磁気層の表面を少しスパッタエッチン
グし(f)、その上に第3の光磁気層を成膜し(g)、
最後に保護層を成膜する(h)というものである。
【0019】本発明は第3の光磁気層(補助層)の成膜
を、第2の光磁気層(制御層)の表面を少しスパッタエ
ッチングすることによりある程度平坦化した後に行うこ
とにより、第3の光磁気層(補助層)の室温における保
磁力が小さくなるという現象を見出し、本発明に到っ
た。
【0020】膜表面をスパッタエッチングすると、本発
明者が行った実験の範囲では一般的に膜表面は平坦とな
るようである。この確認はレプリカ法により約20万倍
の透過電子顕微鏡写真により行った。平坦となる理由
は、スパッタエッチングを行っているアルゴンイオンの
膜表面への入射角度が垂直入射以外にも種々の角度をも
っているためと思われる。
【0021】第2の光磁気層(制御層)の表面をスパッ
タエッチングすることにより平坦化した後に第3の光磁
気層(補助層)を成膜する場合にスパッタエッチングし
ないときよりも第3の光磁気層(補助層)の室温におけ
る保磁力が小さくなる理由は定かではないが、第3の光
磁気層(補助層)の成長時に下地層表面の形状によって
誘導形成される膜の組織や構造が異なるためと思われ
る。
【0022】以下に、本発明の実施例を具体的に説明す
る。
【0023】案内溝が形成されている直径130mm、厚
さ1.20mmのポリカーボネイトディスク基板1をスパ
ッタ装置内に装着し、3×10-7Torr以下に真空排気し
た後アルゴンガスを導入して基板を2オングストローム
程度スパッタエッチングし、引続きアルゴンと窒素との
混合ガスを導入してシリコンターゲットを反応性スパッ
タすることにより800オングストローム厚の窒化シリ
コンの透明干渉層2を形成した。次に、アルゴンガスを
導入してTbFeTiターゲットをスパッタすることに
より400オングストローム厚のTbFeTiの第1の
光磁気層21を形成し、次にアルゴンガスを導入してN
dGdFeCoTiターゲットをスパッタすることによ
り50オングストローム厚のNdGdFeCoTi膜を
形成し、次にこの表面をアルゴンガスで10オングスト
ローム程度スパッタエッチングしてNdGdFeCoT
i膜の表面をある程度平坦にして第2の光磁気層22と
し、しかる後アルゴンガスを導入してGdTbFeCo
Tiターゲットをスパッタすることにより600オング
ストローム厚のGdTbFeCoTiの第3の光磁気層
23を形成し、最後にアルゴンと窒素との混合ガスを導
入してシリコンターゲットを反応性スパッタすることに
より800オングストローム厚の窒化シリコンの保護層
24を形成した。
【0024】このようにして作製した光磁気記録媒体に
おけるGdTbFeCoTiの第3の光磁気層33の室
温における保磁力をカーヒステリシスループから求めた
ところ1.8キロエルステッドであった。
【0025】比較のため、図4に示すようなNdGdF
eCoTiの第2の光磁気層42の表面をスパッタエッ
チングせずにその上にGdTbFeCoTiの第3の光
磁気層43を形成して作製した光磁気記録媒体における
GdTbFeCoTiの第3の光磁気層43の室温にお
ける保磁力をカーヒステリシスループから求めたところ
3.4キロエルステッドであった。
【0026】上記実施例の光磁気記録媒体を記録・再生
における先行補助磁界を変化させてオーバーライト動作
確認を行ったところ、先行補助磁界の大きさが2.0キ
ロエルステッドまで良好な動作が行われたのに対して、
比較のために作製した光磁気記録媒体では4.0キロエ
ルステッドまでしか正常な動作が確認されず、2.0キ
ロエルステッドでは動作しないので実用的でなかった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光磁気記録
媒体の製造方法は、第2の光磁気層(制御層)の表面を
スパッタエッチングして平坦にし、その上に第3の光磁
気層(補助層)を形成することにより、第3の光磁気層
(補助層)の室温における保磁力を小さくできるので、
実用的な光磁気記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の製造方法の一実施例
を示す工程図である。
【図2】それによって得られる光磁気記録媒体の概略断
面図である。
【図3】従来の光磁気記録媒体の製造方法を示す工程図
である。
【図4】それによって得られる光磁気記録媒体の概略断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 透明干渉層 21 第1の光磁気層(記録層) 22 第2の光磁気層(制御層)の膜を成膜した後そ
の表面をスパッタエッチングすることにより平坦化した
第2の光磁気層(制御層) 23 第3の光磁気層(補助層) 24,44 保護層 41 第1の光磁気層(記録層) 42 第2の光磁気層(制御層) 43 第3の光磁気層(補助層)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1の光磁気層と第2の光磁気
    層と第3の光磁気層とをこの順に少なくとも設け、レー
    ザー光を該基板を通して該第1の光磁気層に集束して照
    射することにより情報の書き込みを行い、レーザー光を
    該基板を通して該第1の光磁気層に集束して移動させな
    がら照射することにより情報の読みだしを行うようにし
    た光磁気記録媒体であって、 前記第1の光磁気層は、鉄族遷移金属と希土類遷移金属
    とを少なくとも含む非晶質合金でかつ少なくとも10℃
    以上50℃以下でフェリ磁性を示す垂直磁化可能な膜で
    あり、 前記第2の光磁気層は、鉄族遷移金属と希土類遷移金属
    とを少なくとも含む非晶質合金の膜であり、前記第3の
    光磁気層は鉄族遷移金属と希土類遷移金属とを少なくと
    も含む非晶質合金でかつ少なくとも10℃以上50℃以
    下でフェリ磁性を示す垂直磁化可能な膜であり、 前記第1の光磁気層の磁化の向きと前記第3の光磁気層
    の磁化の向きとを層平面に対して上向きまたは下向きの
    いずれか一方を「A向き」とし、他方を「逆A向き」と
    するとき、前記第1の光磁気層の磁化はそのままで前記
    第3の光磁気層の磁化のみが書き込みの直前までに先行
    補助磁界により「A向き」に揃えられ、情報に従い高レ
    ベルと低レベルとの間でパルス変調されたレーザー光が
    第1の光磁気層に照射された場合、 (1)前記変調されたレーザー光が高レベルにあると
    き、前記第1の光磁気層の温度は高温に上昇しその温度
    状態で変調されない記録磁界が作用するか、または前記
    レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以下の
    温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が作用
    することにより、結果として10℃以上50℃以下の温
    度範囲で前記第3の光磁気層が「逆A向き」磁化であり
    前記第1の光磁気層が「逆A向き」磁化を有する記録マ
    ークが形成され、 (2)前記変調されたレーザー光が低レベルにあると
    き、前記第1の光磁気層の温度は低温に上昇しその温度
    状態では少なくとも前記第3の光磁気層の磁化は残存し
    ており変調されない記録磁界が作用しても、前記第3の
    光磁気層の残存磁化が作用することによるか、または前
    記レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以下
    の温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が作
    用することにより、結果として10℃以上50℃以下の
    温度範囲で前記第3の光磁気層が「A向き」磁化であり
    前記第1の光磁気層が「A向き」磁化を有する記録マー
    クが形成されるように、 前記第2の光磁気層が前記第1の光磁気層と前記第3の
    光磁気層との相互作用を制御するようなレーザー光の変
    調だけでオーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方
    法において、 前記第3の光磁気層は前記第2の光磁気層の表面をスパ
    ッタエッチングして平坦化した後に成膜することによ
    り、第3の光磁気層の室温における保磁力を小さくする
    ことを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に第1の光磁気層と第2の光磁気
    層と第3の光磁気層とをこの順に少なくとも設け、レー
    ザー光を該基板を通して該第1の光磁気層に集束して照
    射することにより情報の書き込みを行い、レーザー光を
    該基板を通して該第1の光磁気層に集束して移動させな
    がら照射することにより情報の読みだしを行うようにし
    た光磁気記録媒体であって、 前記第1の光磁気層は、鉄族遷移金属と希土類遷移金属
    とを少なくとも含む非晶質合金でかつ少なくとも10℃
    以上50℃以下でフェリ磁性を示す垂直磁化可能な膜で
    あり、 前記第2の光磁気層は、鉄族遷移金属と希土類遷移金属
    とを少なくとも含む非晶質合金の膜であり、前記第3の
    光磁気層は鉄族遷移金属と希土類遷移金属とを少なくと
    も含む非晶質合金でかつ少なくとも10℃以上50℃以
    下でフェリ磁性を示す垂直磁化可能な膜であり、 前記第1の光磁気層の磁化の向きと前記第3の光磁気層
    の磁化の向きとを層平面に対して上向きまたは下向きの
    いずれか一方を「A向き」とし、他方を「逆A向き」と
    するとき、前記第1の光磁気層の磁化はそのままで前記
    第3の光磁気層の磁化のみが書き込みの直前までに先行
    補助磁界により「A向き」に揃えられ、情報に従い高レ
    ベルと低レベルとの間でパルス変調されたレーザー光が
    第1の光磁気層に照射された場合、 (1)前記変調されたレーザー光が高レベルにあると
    き、前記第1の光磁気層の温度は高温に上昇しその温度
    状態で変調されない記録磁界が作用するか、または前記
    レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以下の
    温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が作用
    することにより、結果として10℃以上50℃以下の温
    度範囲で前記第3の光磁気層が「逆A向き」磁化であり
    前記第1の光磁気層が「A向き」磁化を有する記録マー
    クが形成され、 (2)前記変調されたレーザー光が低レベルにあると
    き、前記第1の光磁気層の温度は低温に上昇しその温度
    状態では少なくとも前記第3の光磁気層の磁化は残存し
    ており変調されない記録磁界が作用しても、前記第3の
    光磁気層の残存磁化が作用することによるか、または前
    記レーザー光の照射がなくなって10℃以上50℃以下
    の温度範囲に低下する過程で変調されない記録磁界が作
    用することにより、結果として10℃以上50℃以下の
    温度範囲で前記第3の光磁気層が「A向き」磁化であり
    前記第1の光磁気層が「逆A向き」磁化を有する記録マ
    ークが形成されるように、 前記第2の光磁気層が前記第1の光磁気層と前記第3の
    光磁気層との相互作用を制御するようなレーザー光の変
    調だけでオーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方
    法において、 前記第3の光磁気層は前記第2の光磁気層の表面をスパ
    ッタエッチングして平坦化した後に成膜することによ
    り、第3の光磁気層の室温における保磁力を小さくする
    ことを特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
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