JP2900749B2 - 磁性塗料および磁気記録媒体 - Google Patents

磁性塗料および磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2900749B2
JP2900749B2 JP9501293A JP9501293A JP2900749B2 JP 2900749 B2 JP2900749 B2 JP 2900749B2 JP 9501293 A JP9501293 A JP 9501293A JP 9501293 A JP9501293 A JP 9501293A JP 2900749 B2 JP2900749 B2 JP 2900749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
parts
monomer
hydroxyl group
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9501293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06287481A (ja
Inventor
栄太郎 中村
雅裕 山川
文雄 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP9501293A priority Critical patent/JP2900749B2/ja
Publication of JPH06287481A publication Critical patent/JPH06287481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2900749B2 publication Critical patent/JP2900749B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂を磁
性粉末のバインダーとする磁性塗料、及びそれを使用す
る磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気テープやフロッピーディス
ク等の磁気記録媒体は、有機高分子をバインダーとして
強磁性粉末を有機溶媒中に分散させた磁性塗料を、高分
子フィルムやシート上に塗布することにより製造されて
いる。
【0003】この磁性塗料中の有機高分子としては、通
常塩化ビニル系樹脂(以下PVCと称することがある)
、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース、アセチ
ルセルロース等の比較的硬い樹脂と、ポリエステル、ポ
リウレタン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等
の軟質材料とが組み合わされて使用され、また塗膜の耐
久性を向上する目的で、熱硬化成分としてポリイソシア
ネート化合物を使用する例が多い。従って、バインダー
として使用される樹脂には、他の高分子との相溶性やポ
リイソシアネートとの反応性が適当であることはもちろ
んのこと、磁性粉とよくなじみ、これを均一に塗料中に
分散させる働きが要求される。
【0004】近年磁気記録媒体の記録密度の向上やS/
N比の改良要求に伴って、磁性粉はより微細化、高抗磁
力化してきている。そこで、磁性粉を均一に塗料中に分
散させ、平滑で充てん度の高い磁性層を形成させて、前
記の媒体としての性能の向上を達成するためには、バイ
ンダーのもつ磁性粉の分散性能が決定的に重要な要因と
なる。
【0005】これまで、磁性粉の分散を改良するために
は分散剤として低分子量の界面活性剤を使うのが通例と
されているが、分散剤の多量使用は、磁気記録媒体の耐
久性、ヘッド汚れなどの点からその使用量におのずと限
度がある。さらに、磁気記録媒体の信頼性の向上の観点
からも、バインター自身に高度の分散能を有することが
要求されている。一方、媒体の耐久性、信頼性を高める
ために、ポリイソシアネート化合物を代表とする硬化性
化合物を塗料中に含ませ磁性層を架橋塗膜化することが
特に録画用磁気テープでは常用されており、バインダー
としてポリイソシアネートと適当な反応性を有すること
が要求される。この場合、反応性が良すぎると、塗料の
ポットライフが短く不経済であり、遅すぎると期待する
耐久性や走行性の向上がみられない。
【0006】本発明者は、こうした磁気記録媒体の高性
能化に応えるバインダーの改良検討をPVCについて行
うにあたり、公知のPVCバインダーについて評価を行
ったところ、塩化ビニル−ビニルアルコール−酢酸ビニ
ル共重合体は、ビニルアルコールの比率の増加につれて
磁性粉の分散性能が向上するが、その程度は低く、分散
剤の助けを必要とするうえ、ビニルアルコール量の増大
に伴いポットライフが短くなって、塗膜の耐湿性が低下
し、該塗膜の熱分解の速度も早くなる。一方塩化ビニル
−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体は、磁性粉に強く吸
着し、優れた分散能力を発揮するが、塗料が増粘ゲル化
しやすく、またポリイソシアネートと局部的に反応しが
ちであるため、均一な塗料を得ることが難しい。
【0007】これらの代表的なPVCバインダーの問題
点を解決する試みとして、塩化ビニル−ビニルアルコー
ル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体の使用が提案され
ている。しかし該共重合体は、塩化ビニル−ビニルアル
コール−酢酸ビニル共重合体のもつ反応性と塩化ビニル
−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体のもつ分散性とを兼
ね備えているものの、そのレベルは不充分である。ま
た、この共重合体は通常塩化ビニル−マレイン酸−酢酸
ビニル共重合体をケン化して得られるが、ケン化時に重
合体が劣化するため、化学的な熱安定性に乏しい塗料し
か得られない。
【0008】また別の試みとして、塩化ビニル−ヒドロ
キシエチルアクリレート−アクリル酸共重合体の使用が
提案されている(特開昭56−77930号公報) 。し
かし該共重合体を用いた場合、溶剤への溶解性を満足さ
せるために多量のヒドロキシエチルアクリレートを使用
すると、ポリイソシアネート化合物添加時のポットライ
フが短くなってしまう。一方、ポットライフが適当な程
度までヒドロキシエチルアクリレートの共重合量を減ず
ると溶剤への溶解性が低下し、溶液がゲル化増粘しやす
くなるという欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景のもとで、化学的熱安定性及び磁性粉の分散性に優
れた磁性塗料、及びこの塗料を用いた磁気記録媒体を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
従来のアルコール性水酸基を含有するPVCの問題点の
解決方法について鋭意検討した結果、 水酸基を与える単量体として、一級の水酸基を有す
る単量体と二級の水酸基を有する単量体とを用い、該単
量体を用いた塩化ビニル共重合体中に含有する水酸基の
含量及び一級の水酸基の量を特定範囲とし、所望により
該一級の水酸基を有する単量体としてポリヒドロキシ化
合物のモノアリルエーテルを使用した共重合体をを用い
た磁性塗料は、磁性粉の分散性及び分散の経時安定性に
優れ、しかも極めて少量の水酸基含量にもかかわらずポ
リイソシアネートとの反応性が良好で、かつ化学的熱安
定性も改良されたものである。 バインダーとして上記の塗料に用いる共重合体
を、硬化剤としてポリイソシアネートを使用し、磁性粉
を分散させた塗料をポリエステルフィルム上に塗布して
得た磁気記録媒体は、塗膜の表面平滑性及び耐久性が良
好であり、かつ走行性、磁気特性、電磁変換特性がに優
れている。ことを見い出した。本発明は、これらの知見
に基づいて完成したものである。
【0011】 磁性粉のバインダーの少なくとも一成
分が水酸基及び硫黄もしくはリンを含む強酸基またはそ
の塩の基を含有する塩化ビニル共重合体であって、該水
酸基を供給する単量体が一級の水酸基を有する単量体と
二級の水酸基を有する単量体とからなり、該塩化ビニル
共重合体中に含有する一級の水酸基の量が0.1〜1.
0重量%で、かつ、全水酸基の量が0.2〜2.0重量
%であることを特徴とする磁性塗料。 一級の水酸基
を有する単量体がポリヒドロキシ化合物のモノアリルエ
ーデルであるの磁性塗料。 磁性粉のバインダーの
少なくとも一成分が水酸基及び硫黄もしくはリンを含む
強酸基またはその塩の基を含有する塩化ビニル共重合体
であって、該水酸基を供給する単量体が一級の水酸基を
有する単量体と二級の水酸基を有する単量体とからな
り、該塩化ビニル共重合体中に含有する一級の水酸基の
量が0.1〜1.0重量%で、かつ、全水酸基の量が
0.2〜2.0重量%である磁性塗料を用いることを特
徴とする磁気記録媒体。 一級の水酸基を有する単量
体がポリヒドロキシ化合物のモノアリルエーテルである
の磁気記録媒体。が提供される。
【0012】本発明に係る塩化ビニル共重合体は、その
成分の一つとして−X−OH基(Xは有機残基である)
で表される水酸基を持つ単量体を、共重合体の構成成分
として用いたものである。
【0013】該水酸基が一級の水酸基である場合、−X
−OH基を構成するXとしては、Cn2n,OCn2n
COOCn2n及びCONHCn2n(nは1〜4の整数
である) などに代表される有機残基が挙げられる。ま
た、該水酸基が二級の水酸基である場合のXとしては、
OHがX中の二級炭素(水素原子を1個有する炭素) に
結合した、Cn2n,OCn2n及びCOOCn2n(n
は2以上の整数である)などに代表される有機残基が挙
げられる。
【0014】本発明に係る共重合体に、該−X−OH基
に基づく一級の水酸基を供給する単量体としては、ポリ
ヒドロキシ化合物のモノアリルエーテルが好ましい。そ
の例としては、アリル−2−ヒドロキシエチルエーテ
ル、アリル−3−ヒドロキシプロピルエーテル、アリル
−4−ヒドロキシブチルエーテル、アリル−6−ヒドロ
キシヘキシルエーテルなどのアルキレングリコールのモ
ノアリルエーテル類、ジエチレングリコールモノアリル
エーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル
などのポリオキシアルキレングリコールモノアリルエー
テル類、グリセリンモノアリルエーテル、アリル−2−
クロロ−3−ヒドロキシプロピルエーテル、アリル−2
−ヒドロキシ−3−クロロプロピルエーテルなとの(ポ
リ)アルキレングリコールのハロゲン置換体などが挙げ
られる。
【0015】本発明に係る共重合体に、該−X−OH基
に基づく一級の水酸基を供給する単量体として、上記の
ポリヒドロキシ化合物のモノアリルエーテルの他には、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルエステル、
(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピルエステル
などのα,β−不飽和酸のアルカノールエステル、3−
ブテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール等のオ
レフィン系アルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエ
ーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル等のア
ルカノールビニルエーテル、N−メチロールアクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアクリルア
ミドなどが挙げられる。
【0016】本発明に係る共重合体に、該−X−OH基
に基づく二級の水酸基を与える単量体の例としては、ア
リル−2−ヒドロキシプロピルエーテル、アリル−2−
ヒドロキシブチルエーテル、アリル−3−ヒドロキシブ
チルエーテルなどのアルキレングリコールのモノアリル
エーテル類、ジプロピレングリコールモノアリルエーテ
ルのごときポリオキシアルキレングリコールモノアリル
エーテル類、アリル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロ
ピルエーテルのごときアルキレングリコールのハロゲン
置換体、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル
エステルのごときα,β−不飽和酸のアルカノールエス
テル、2−ヒドロキシプロピルエーテルのごときアルカ
ノールビニルエーテル、オレフィン系アルコールなどが
挙げられる。
【0017】これらの単量体は、塩化ビニル共重合体中
に含有する一級の水酸基の量が0.1〜1.0重量%
で、かつ該共重合体中の全水酸基の量が0.2〜2.0
重量%となる範囲で使用することが必要である。共重合
体中に含有する全水酸基の量が0.2重量%未満ではポ
リイソシアネートとの架橋効果が発揮されず、2.0重
量%を越えるとポットライフが短かくなりすぎる他、磁
性粉の分散が悪くなる。また共重合体中に含有する一級
の水酸基の量が0.1重量%未満では、反応初期のポリ
イソシアネートとの架橋速度が遅くなる為、磁性塗膜と
した際の耐久性が悪くなる。一方1.0重量%を越える
と、ポットライフが短かくなりすぎる。また好ましい使
用態様は、該共重合体中に含有する一級の水酸基の量が
0.1〜0.7重量%で、かつ全水酸基の量が0.2〜
1.5重量%となる範囲である。
【0018】本発明に係る重合体に硫黄もしくはリンを
含む強酸基またはその塩の基を導入するための単量体と
しては、スルホン酸、硫酸、リン酸、ホスホン酸などの
硫黄もしくはリンを含む強酸基、またはそのアルカリ金
属塩もしくはアンモニウム塩の基を有するラジカル重合
性単量体が挙げられる。該強酸基またはその塩の基を有
する単量体のうちでは、スルホン酸基またはその塩の基
を有する単量体が入手しやすく、その種類も多い。例え
ばビニルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、(メ
タ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)
アクリル酸−2−スルホン酸エチル、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−
2−ヒドロキシプロパンスルホン酸などのスルホン酸基
を有する単量体およびそのスルホン酸のアルカリ金属塩
やアンモニウム塩の基を有する単量体などが挙げられ
る。また硫酸基またはその塩の基を有する単量体の例と
しては、(メタ)アクリル酸−2−硫酸エチル、3−ア
リロキシ−2−ヒドロキシプロパン硫酸などの硫酸基を
有する単量体およびその硫酸のアルカリ金属塩もしくは
アンモニウム塩の基を有する単量体などがある。さらに
リン酸基またはその塩の基を有する単量体の例として
は、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−リン酸プロ
ピル、(メタ)アクリル酸−2−リン酸エチル、3−ア
リロキシ−2−ヒドロキシプロパンリン酸などのリン酸
基を有する単量体およびそのリン酸のアルカリ金属塩も
しくはアンモニウム塩の基を有する単量体が、ホスホン
酸基またはその塩の基を有する単量体の例としては、ビ
ニルホスホン酸、アクリルアミドメタンホスホン酸、2
−ホスホン酸エチル−(メタ)アクリレート、2−アリ
ロキシ−2−ヒドロキシプロパンホスホン酸などのホス
ホン酸基を有する単量体およびそのホスホン酸のアルカ
リ金属塩もしくはアンモニウム塩の基を有する単量体が
挙げられる。
【0019】本発明に係わる共重合体中の硫黄もしくは
リンを含む強酸基またはその塩の基の含量は、該樹脂を
酸素燃焼フラスコ法で燃焼して該樹脂中の硫黄またはリ
ンの量を硫酸またはリン酸として測定した場合の酸根、
即ちSO 2−またはPO 3−の量として0.1〜
4.0重量%、好ましくは0.3〜2.0重量%の範囲
で使用される。0.1重量%未満では、磁性粉の分散が
不充分となる。一方4.0重量%を越えると、強酸基ま
たはその塩の基の親水性が強くなるために溶剤への溶解
が不充分となるばがりが、塗膜の耐湿性が低下し、更に
は磁性粉の凝集が起きて、逆に分散性が悪くなる。
【0020】本発明に係わる共重合体には、必要に応じ
て共重合可能な他の単量体(以下共単量体と称すること
がある)を使用することも可能である。該共単量体の例
としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボ
ン酸ビニルエステル;メチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、ヘキサデカニルビニルエーテル等の
ビニルエーテル;塩化ビニリデン、弗化ビニリデン等の
ビニリデン;アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸のごとき不飽和カルボン酸;無水マレイ
ン酸のごとき不飽和カルボン酸無水物;マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の
不飽和カルボン酸アルキルエステル;エチレン、プロピ
レン等のオレフィン;(メタ)アクリロニトリルなどの
不飽和ニトリル;スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン等の芳香族ビニル;アリルグリシジルエ
ーテル、グリシジルメタクリレート、ビニルシクロヘキ
センモノオキサイド等の含エポキシ単量体などが挙げら
れる。
【0021】これらの共単量体は、本発明に係わる共重
合体と他の樹脂と混合したときの相溶性及び軟化点を調
節しつつ、該共重合体の溶解性を向上する目的で使用さ
れる。
【0022】本発明においては、特にエポキシ基含有単
量体を水酸基含有単量体及び塩化ビニルと共重合する場
合に、その共重合反応の過程でまたは反応の前または後
に水系または非水系でエポキシ基部位に硫黄またはリン
を含む強酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を付
加させる方法を採ることもできる。その場合における硫
黄またはリンを含む強酸のアルカリ金属塩、またはアン
モニウム塩の例としては、亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナ
トリウム、硫酸水素アンモニウム、リン酸水素二ナトリ
ウム、亜リン酸水素アンモニウム、スルファニル酸カリ
ウム、過硫酸カリウム、過リン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。該エポキシ基含有単量体と塩化ビニルとの共重
合における硫黄またはリンを含む強酸塩の付加は、特開
昭60−238306号、特開昭60−238371号
及び特開昭61−53367号各公報に記載の方法によ
り行うことができる。
【0023】本発明に係わる共重合体の重合度は200
〜900、好ましくは250〜500である。重合度が
200未満では磁性層の耐摩耗性が不充分となり、90
0を越えると塗料の粘度が高くなるために磁性粉の分散
が不充分となりやすい。
【0024】本発明に係る塩化ビニル共重合体は、公知
のいずれの重合方法を用いても製造可能である。重合体
の溶解性の点からは、溶液重合、及び重合媒体としてメ
タノール、エタノールなどの低級アルコール単独あるい
は該低級アルコールと脱イオン水との組合せを使用した
懸濁重合により、製造するのが好ましい。また、硫黄ま
たはリンを含む強酸根を有する水溶性塩を反応に使用す
る場合は、乳化重合が好都合である。
【0025】該共重合体の製造に使用される重合開始剤
としては、例えば過酸化ラウロイル、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド
のごとき有機過酸化物、α,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリルのごときアゾ化合物、または過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウムなどがあげられる。
【0026】該共重合体の製造に使用される懸濁剤とし
ては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル
の部分ケン化物、メチルセルロースなどのセルロース誘
導体、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリアクリルアミドのごとき合成高分子
物質、及びデンプン、ゼラチンなどの天然高分子物質な
どがあげられる。
【0027】また乳化剤としては、アルキルベンゼンス
ルホン酸ソーダ、ラウリル硫酸ソーダなどのアニオン性
界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステルなどの
ノニオン性界面活性剤などがあげられる。また必要に応
じてトリクロルエチレン、チオグリコールなどの分子量
調整剤を用いることもできる。
【0028】本発明に係る共重合体の製造においては、
前記した重合開始剤、塩化ビニルおよびその他の単量
体、懸濁剤、乳化剤、分子量調整剤などは重合開始剤に
一括して重合系に添加してもよいし、重合中に分割して
添加することもできる。重合は通常35〜80℃の温度
で攪拌下にて行われる。
【0029】本発明の磁性塗料は、上記のようにして得
られた塩化ビニル共重合体を、通常の磁性塗料用PVC
バインダーと同様にして、ポリウレタン樹脂やポリイソ
シアネート系に代表される硬化剤、磁性粉、潤滑剤、研
磨剤、帯電防止剤、さらに必要により分散剤などの公知
の材料とともに、ケトン類を主体とする溶剤と混合し分
散処理を行うことにより得ることができる。
【0030】本発明の磁気記録媒体は、該磁性塗料をポ
リエステルフィルムに代表される非磁性フィルム上に塗
布し、配向処理、表面形成処置を行った後、用途に応じ
て架橋のための熱処理や表面研磨を行い、裁断、組み込
みなどの工程を経て得られる。
【0031】本発明の磁気記録媒体に使用できるポリウ
レタン樹脂としては、数平均分子量が50,000以下であっ
て分子中に2個以上の水酸基を有するものが特に好まし
い。これを用いて、耐久性及び磁性粉の分散性に優れた
磁気記録層が得られる。更に該樹脂は、それ自体公知の
その他の官能基を有していてもよい。該官能基の中では
特に、-SO4M, -SO3M, -SO2M, -COOM, -NH2, -N+R3, -O
H, リン酸基,リン酸エステル基からなる群から選ばれ
た少なくとも一種の官能基(但し、Mは水素原子または
アルカリ金属原子を示し、Rはアルキル基、アリル基、
アルケニル基またはアルコキシ基等の有機残基を示す)
を有しているものが好ましい。これらの官能基の量は、
樹脂1g当り1×10-6〜1×10-2当量含まれるものが好
ましい。また所望により、磁気記録媒体に使用できる公
知のポリエステル樹脂を併用してもよい。この場合も、
上記のポリウレタン樹脂と同様の官能基を有するものが
好ましい。
【0032】本発明の磁気記録媒体に使用できる磁性粉
は、特に微細なものが好適である。その例としては、F
e、Coなどの金属磁性粉や、これらを主体としている
Niなどとの合金鉄磁性粉、γ−Fe23、Fe34
γ−FeOx (1.33<x1.5) およびこれらに
Coを含浸させたり被着させたりした酸化鉄磁粉、バリ
ウムフェライト、Fe52 などの炭化鉄磁粉、窒化鉄
磁粉、酸化クロム磁粉などが挙げられる。
【0033】本発明の磁気記録媒体において、潤滑剤と
しては、炭素数8〜18の脂肪酸高級アルコール、アミ
ド、脂肪酸エステルなどが使用可能である。その例とし
ては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、リノール酸、ステアロール酸、
ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ラウリ
ルアミド、ジメチルステアリルアミド、ブチルラウリル
アミド、ブチルステアレート、オクチルステアレートな
どが挙げられる。また、シリコンオイルやポリパーフル
オロアルキレンオキサイド、パーフルオロアルカンなど
のフッ素系油、パラフィンワックス、酸化ポリエチレン
なども使用可能である。さらにカーボンブラック、グラ
ファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステンなど
の固体の潤滑剤も使用できる。これらの潤滑剤は、磁粉
100部に対し、1部から6部の範囲で使用される。
【0034】また研磨剤としては、アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロムコランダムなどが一般的に使用される。
【0035】さらに帯電防止剤としてはグラファイト、
カーボンブラックなどの導電性粉末の他、ポリアルキレ
ンオキサイド系を中心とするノニオン界面活性剤、四級
アンモニウム塩系を中心とするカチオン界面活性剤など
の界面活性剤系帯電防止剤があげられる。
【0036】本発明の磁気記録媒体には必要に応じ分散
剤を使用することができる。該分散剤の例としては、ラ
ウリン酸、ステアリン酸等の炭素数10〜22の脂肪酸
アミド、脂肪酸アミン、高級アルコール、ポリアルキレ
ンオキシサイドアルキルリン酸エステル、アルキルリン
酸エステル、アルキルホウ酸エステル、サルコシネート
類、アルキルエーテルエステル類、トリアルキルポリオ
レフィンオキシ第四級アンモニウム塩及びレシチン等の
公知の分散剤を挙げることができる。
【0037】本発明の磁気記録媒体には、前記塩化ビニ
ル系共重合体に加えて、公知の磁性塗料用樹脂バインダ
ーを、本発明の趣旨を損なわない範囲で併用することが
可能である。これらの例としては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、繊維素系樹脂、フェノキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂、ブチラール樹脂、アクリル系樹脂、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムなどが挙げられる。
【0038】本発明においては、共重合体の水酸基含有
成分として一級の水酸基をもつものを特定量用いること
により、イソシアネートとの反応性、及び化学的熱安定
性を大幅に向上せしめることができる。また二級の水酸
基を併用し、一級の水酸基と併せた使用量を特定の範囲
とすることにより、更にポットライフの維持と、溶剤へ
の溶解性の向上が可能になる。これにより、イソシアネ
ートとの反応性の高さと溶剤に対する溶解性とを満足さ
せつつ、反応に必要な水酸基を大幅に減少させることが
できる。この理由については明らかではないが、反応に
あずかる水酸基が共重合体主鎖より離れていて自由度が
増加していること、及び水酸基の分布が均一であること
によると思われる。
【0039】本発明における磁性粉の分散性の飛躍的向
上の機構は、より小量の水酸基により反応性が達成され
ることから、強酸基と水酸基との相互作用が減少するこ
とによると思われ、磁性塗料の分散安定性の高さも、滑
剤として常用される脂肪酸との相互作用の少なさに起因
するものと考えられる。
【0040】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、各例における部数および%数は重量基準で
ある。
【0041】実施例1 重合器にメタノール117部、メチルセルロース0.6
部、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル
0.2部を仕込んで封缶し、減圧脱気後、塩化ビニル1
00部、酢酸ビニル10部、アリル−2−ヒドロキシエ
チルエーテル3部を仕込み、50℃で攪拌した。その後
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド0.
6部を仕込んで重合を開始すると同時に、メタノール8
0部に溶解させた2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸3部と2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート4部を、8時間で全量消費される様に一定速度で
連続的に仕込んだ。反応10時間後、重合器の圧力が2
kg/cm2 になった時点で冷却し、未反応塩化ビニル
を回収した後、脱液、洗浄、乾燥して、樹脂Aを得た。
この樹脂を後述の樹脂特性の評価の試験法により磁気記
録媒体用に適するかを評価した。
【0042】実施例2 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸に
かえて、メタクリル酸−2−リン酸エチルを使用した以
外は、実施例1と同様に操作して、樹脂Bを得た。この
樹脂を樹脂特性の評価の試験法により評価した。
【0043】実施例3 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸に
かえて、スチレンスルホン酸ナトリウムを使用した以外
は、実施例1と同様に操作して、樹脂Cを得た。この樹
脂を樹脂特性の評価の試験法により評価した。
【0044】実施例4 アリル−2−ヒドロキシエチルエーテルにかえて、アリ
ル−2−クロロ−3−ヒドロキシプロピルエーテルを使
用した以外は、実施例1と同様に操作して、樹脂Dを得
た。この樹脂を樹脂特性の評価の試験法により評価し
た。
【0045】実施例5 重合器にアセトン180部、脱イオン水70部、過酸化
ラウロイル2部、アリル−2−ヒドロキシプロピルエー
テル6部、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパン硫
酸アンモニウム10部、イソブチルビニルエーテル10
部を仕込んで脱気後、塩化ビニル100部を仕込み、5
5℃に昇温し、重合開始後直ちに2−ヒドロキシエチル
メタクリレート3部を、連続的に5時間にわたって注入
した。重合器の圧力が3kg/cm2 になった時点で未
反応塩化ビニルを減圧回収して、反応液を脱イオン水1
000部と混合し、樹脂を分離し、乾燥して、樹脂Eを
得た。この樹脂を樹脂特性の評価の試験法により評価し
た。
【0046】実施例6 重合器に脱イオン水150部、ラウリル硫酸ナトリウム
1部、過硫酸カリウム1部を仕込み、脱気後、塩化ビニ
ル60部、酢酸ビニル3部、アリル−2−クロロ−3−
ヒドロキシプロピルエーテル4部、アリル−2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピルエーテル6部を仕込んで60
℃に昇温し、重合を開始した。重合開始後、スチレンス
ルホン酸ナトリウム2部と水50部の混合液を連続的に
10時間にわたって注入する一方、40部の塩化ビニル
を4分割して仕込み、10時間反応させた後未反応塩化
ビニルを減圧回収して重合液を得た。この重合液100
部にメチルエチルケトン5部を混合し、凍結、融解の後
重合物を回収し洗浄、乾燥して、樹脂Fを得た。この樹
脂を樹脂特性の評価の試験法により評価した。
【0047】比較例1 酢酸ビニルに代えて、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを15部用いた以外は実施例1と同様に操作し
て、樹脂Gを得た。この樹脂を樹脂特性の評価の試験法
により評価した。
【0048】比較例2 アリル−2−ヒドロキシエチルエーテルに代えて、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレートを8部用いた以外は
実施例1と同様に操作して、樹脂Hを得た。この樹脂を
樹脂特性の試験法により評価した。
【0049】比較例3 イソブチルビニルエーテルに代えて、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートを15部用いた以外は実施例5と同
様に操作して、樹脂Iを得た。この樹脂を樹脂特性の試
験法により評価した。
【0050】比較例4 アリル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルエーテル
に代えて、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを10
部用いた以外は実施例6と同様にして、樹脂Jを得た。
この樹脂を樹脂特性の試験法により評価した。
【0051】比較例5 市販の塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体(組成:塩化ビニル91重量%、酢酸ビニル3重量
%、ビニルアルコール6重量%)100部、2−クロロ
エチルスルホン酸ナトリウム10部及びジメチルホルム
アミド500部を20℃にて攪拌混合し、この混合液中
に、ピリジン5部を少量ずつ滴下し、3時間攪拌混合を
続けた。得られた反応液を脱イオン水5000部と混合
して樹脂を回収し、テトラヒドロフランに溶解させた
後、メタノールにより再沈操作を行い、乾燥して樹脂K
を得た。この樹脂を樹脂特性の評価の試験法により評価
した。
【0052】比較例6〜8 塩化ビニル50部、酢酸ビニル20部、アセトン180
部、過酸化ベンゾイル2部をオートクレーブに仕込み、
脱気後、55℃で重合を開始し、オートクレーブの圧力
が0.5kg/cm低下する毎に塩化ビニルを10部
づつ5回に分けて合計50部注入した。一方、重合開始
直後より無水マレイン酸5部とメタノール45部を連続
的にオートクレーブ内に注入し、オートクレーブの圧力
が1kg/cmになったところで未反応の塩化ビニル
を回収した。次に、メタノール1000部、65%硝酸
6部の混合液に反応液を加えて、70℃で12時間加温
撹拌混合した後、さらに1000部の脱イオン水を加え
て、共重合体を媒体から分離回収した。その後、アセト
ン500部と共重合体を60℃で撹拌混合後メタノール
1000部を加えて、共重合体を分離回収し、さらに、
水洗し乾燥して樹脂Lを得た。この樹脂を樹脂特性の評
価の試験法により評価した。これらの共重合体の組成
を、市販の塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸三元共
重合体(M)、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
ール(N)とともに表1に示した。なお、共重合体中の
各組成の決定の方法として、強酸根は元素分析と赤外吸
光分析により、水酸基は赤外吸光分析と必要によりNM
R分析の併用により行った。また、平均重合度の算出は
比粘度法により行った。
【0053】(樹脂特性の評価)次に実施例1〜6及び
比較例1〜8で得た各樹脂を、磁性塗料及び磁気記録媒
体としての評価に供した。その結果を表1に示す。な
お、評価方法は下記に依った。
【0054】1) 溶解性 塩化ビニル共重合体100部、メチルエチルケトン20
0部、トルエン200部よりなる溶液をつくり、この溶
液の透明性の程度を目視してA,B,Cの三段階で判定
した。 A:透明、B:不溶解物少、C:不溶解物多
【0055】2) ポットライフ 塩化ビニル共重合体100部を、メチルエチルケトン2
00部、メチルイソブチルケトン100部及びトルエン
100部よりなる混合溶液を65℃で1時間攪拌溶解さ
せて得た溶液に、ポリイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製,コロネートL) を、塩化ビニル共重合体
100部当り20部添加して23℃で保存し、容器を逆
さにしても溶液が流動しなくなるまでの日数をポットラ
イフとした。
【0056】3) 熱安定性 ポットライフ試験に用いた溶液を、水準器で水平に保っ
たガラス板上にキャストして、厚さ0.2mmのシート
とし、これをJIS−K−6723に準じ80℃のオイ
ルバス中で加熱し、コンゴレッド紙が変色するまでの時
間を測定する。
【0057】4) 反応性 ポットライフ試験に用いた溶液をガラス板上にキャスト
して得たシートを、60℃で24時間処理する。このシ
ート0.5gを精秤し、テトラヒドロフラン50gとと
もに24時間混合したのち、不溶解分をろ過洗浄後乾燥
して精秤する。 ゲル分率=不溶解分の重量/試料重量(%)
【0058】5) 光沢度 金属鉄磁粉400部、塩化ビニル共重合体70部、ポリ
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業(株) 製ニッポラ
ン2304) 30部、メチルエチルケトン300部、メ
チルイソブチルケトン300部、トルエン300部、高
級脂肪酸4部、シリコンオイル2部よりなる混合物を9
0分間高速剪断分散した後、ポリイソシアネート(日本
ポリウレタン工業(株) 製コロネートL) 15部及びシ
クロヘキサノン100部を加え、更に90分間分散させ
磁性塗料とした。得られた磁性塗料をポリエステルフィ
ルム上に塗膜厚5μmとなるように塗布し、磁場配向処
理した後乾燥した。その磁性塗膜を光沢計を用いて60
°反射角の反射率を測定した。
【0059】6) 分散安定性 光沢性の評価に使用した塗料を1時間静置した後、ポリ
エステルフィルム上に塗膜厚5μmとなる様に塗布し、
磁場配合処理した後乾燥し、その磁性塗膜を光沢計を用
いて60°反射角の反射率を測定した。
【0060】7) 角型比(Br/Bm) 光沢性の評価に使用した磁性塗膜を12.5mm×50
mmに切出して、磁気特性測定機により測定した。
【0061】8) 耐久性 光沢性評価に用いた磁性塗膜をカレンダーロールで平滑
化処理してから65℃で65時間加熱処理した後、荷重
100gをかけ、研摩紙を張付けた回転ドラムに接触さ
せて、150rpmで回転させ、磁性塗料が研摩紙に付
着した程度を目視してA,B,Cの三段階で測定した。 A:汚れなし、B:汚れ少しあり、C:汚れが多い、
D:汚れが非常に多い。
【0062】9) 走行性 耐久性評価と同じ方法で塗膜と回転ドラム間に発生する
力を65℃、相対湿度80%の雰囲気でUゲージにより
測定し、走行抵抗が少ない順にA,B,Cの三段階で判
定した。 A:低い、B:中位い、C:高い
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明により、化学的熱安定性及び磁性
粉の分散性が良い磁性塗料が得られる。そして、その塗
料を用いて得られる磁気記録媒体は、磁性粉が均一に分
散し、塗膜の表面平滑性及び耐久性が良好で、走行性、
磁気特性の優れたものとなる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 127/06 C09D 5/23 G11B 5/702

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉のバインダーの少なくとも一成分
    が水酸基及び硫黄もしくはリンを含む強酸基またはその
    塩の基を含有する塩化ビニル共重合体であって、該水酸
    基を供給する単量体が一級の水酸基を有する単量体と二
    級の水酸基を有する単量体とからなり、該塩化ビニル共
    重合体中に含有する一級の水酸基の量が0.1〜1.0
    重量%で、かつ、全水酸基の量が0.2〜2.0重量%
    であることを特徴とする磁性塗料。
  2. 【請求項2】 一級の水酸基を有する単量体がポリヒド
    ロキシ化合物のモノアリルエーデルである請求項1記載
    の磁性塗料。
  3. 【請求項3】 磁性粉のバインダーの少なくとも一成分
    が水酸基及び硫黄もしくはリンを含む強酸基またはその
    塩の基を含有する塩化ビニル共重合体であって、該水酸
    基を供給する単量体が一級の水酸基を有する単量体と二
    級の水酸基を有する単量体とからなり、該塩化ビニル共
    重合体中に含有する一級の水酸基の量が0.1〜1.0
    重量%で、かつ、全水酸基の量が0.2〜2.0重量%
    である磁性塗料を用いることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 一級の水酸基を有する単量体がポリヒド
    ロキシ化合物のモノアリルエーテルである請求項3記載
    の磁気記録媒体。
JP9501293A 1993-03-31 1993-03-31 磁性塗料および磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2900749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9501293A JP2900749B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁性塗料および磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9501293A JP2900749B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁性塗料および磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06287481A JPH06287481A (ja) 1994-10-11
JP2900749B2 true JP2900749B2 (ja) 1999-06-02

Family

ID=14126061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9501293A Expired - Fee Related JP2900749B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁性塗料および磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2900749B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06287481A (ja) 1994-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4594174A (en) Magnetic paint for magnetic recording media
JPH0126625B2 (ja)
JP2821754B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS60238306A (ja) 磁性塗料及び磁気記録媒体
JP2900749B2 (ja) 磁性塗料および磁気記録媒体
US4818781A (en) Resin for magnetic coating
KR960008477B1 (ko) 자성 도료 및 자기 기록 매체
JP2616638B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0681812B2 (ja) 磁性塗料及び磁気記録媒体
JPS60238309A (ja) 磁性塗料用樹脂
JP3006112B2 (ja) 磁気記録媒体並びにこれに用いる磁性粉末用バインダー及びこの磁性粉末用バインダー樹脂の製造方法
JP2821755B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS60101161A (ja) 磁気塗料用樹脂
JPH0126627B2 (ja)
JPS60185226A (ja) 磁性塗料用樹脂
JPH03141020A (ja) 磁気記録媒体
JPH036195B2 (ja)
JP3773649B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0434578B2 (ja)
JPH07244832A (ja) 磁気記録媒体
JP3401347B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3401352B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH07169038A (ja) 磁気記録媒体
JPH11250444A (ja) 磁気記録媒体
JPH07282433A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080319

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110319

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees