JP2899314B2 - 全通過型能動超高周波数回路 - Google Patents

全通過型能動超高周波数回路

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JP2899314B2
JP2899314B2 JP1156632A JP15663289A JP2899314B2 JP 2899314 B2 JP2899314 B2 JP 2899314B2 JP 1156632 A JP1156632 A JP 1156632A JP 15663289 A JP15663289 A JP 15663289A JP 2899314 B2 JP2899314 B2 JP 2899314B2
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H11/00Networks using active elements
    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/16Networks for phase shifting
    • H03H11/18Two-port phase shifters providing a predetermined phase shift, e.g. "all-pass" filters

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、増幅器段階とRCネットワークとからなる全
通過型の能動超高周波数回路に関する。
本発明は、例えば人工衛星により中継された信号用あ
るいは一般のマイクロ波無線信号用の受信機フロントエ
ンドのための影像周波数阻止ミクサに応用される。本発
明は、また4相又はそれ以上の復調器の構成にも応用さ
れる。
移送回路としては、「IEEEトランザクションス オン
マイクロウェーブ セオリー アンド テクニック
ス」第MTT−34巻第12号、1986年12月 1533−1537頁所
収のステファンK.アルテス他による「モノリシック RC
オールパス ネットワーク ウィズ コンスタント・
フェーズ・ディファレンス アウトプッツ」に記載され
ているものがある。
この文献には、RCネットワークに基き構成され、特に
RCネットワークに先行する段階の出力インピーダンスを
低減するようバッファ配置とされた2つの電界効果トラ
ンジスタからなる移相回路が記載されている。これらの
トランジスタの各々は、直流電源へ直接接続されるドレ
インと、抵抗を介して接地されるソースとを有し、また
相当のゲート幅(120μm)を有する。各トランジスタ
のゲートには、他方のトランジスタに供給されるのと振
幅は同じだが位相が逆の入力信号が供給される。
各トランジスタのソースは、4つの並列分岐からなる
ネットワークの端の1つに接続される。各分岐は直列RC
ネットワークから構成される。移相回路の出力は、各分
岐のキャパシタと抵抗のノードに接続される。各分岐の
抵抗及びキャパシタは、それぞれの分岐の出力が次の分
岐の出力に対し同一振幅と90゜の位相差を有するように
される。さらに一方の出力対から他方の出力対への切換
えを行なう切換え回路が設けられる。
この回路は220−280MHz帯域で動作するが、この周波
数は少なくとも8−12GHz帯域で動作する移相器が必要
となる本発明の応用分野にとっては大幅に低すぎる。
上記の文献では3−5GHzで動作する第2の回路も説明
されている。しかしこの周波数範囲も、問題とされてい
る応用分野にとっては低すぎる。この結果は、この第2
の回路が一定数の構成要素を付加することで得られた2
次回路であることによる。構成要素が多数であること
は、大規模集積化にとり好ましくない。
また2次回路は、1次回路に比べて挿入損が相当に大
きい。
さらに2次回路の動作は、前記の1次回路と同一の原
理に基く。
従来技術回路においてはこれらの回路の負荷インピー
ダンス(あるいは後続する回路の入力インピーダンス)
が伝達関数内に現われるので、この伝達関数の絶対値は
このインピーダンスが発生する時定数と周波数とに依存
する。従って伝達関数は非理想的な全通過関数である。
従来技術回路が、理想的な全通過関数にできるだけ近
い伝達関数を有するようにするためには、2つの条件が
同時に満たされねばならない。その第1は、バッファさ
れたトランジスタの出力インピーダンスが、RCネットワ
ークの抵抗に対して低くなければならないことであり、
その第2は、次の段階の入力インピーダンスがRCネット
ワークのキャパシタのインピーダンスに対して高くなけ
ればならないことである。
これらの先行する段階及び後続する段階のインピーダ
ンスは固定しているから、従来技術のネットワークの伝
達関数は決して理想的な全通過関数とはなりえない。そ
して、このことは周波数が上昇するにつれてますます顕
著となる。
一方、各RCネットワークでは、キャパシタ及び抵抗の
値が、各経路で所望の移相が得られるよう異なる時定数
が得られるように固定される。従って動作周波数を上昇
させようとする場合には、時定数を減少せしめるために
RC積を減少せしめる必要がある。しかし前述の如く、理
想的全通過関数にできる限り近いままであるためには、
RCネットワークの抵抗及びキャパシタの値は、先行する
回路及び後続する回路のインピーダンスが定める一定限
界内に維持される必要がある。
従って従来技術回路は、比較的近い周波数に限定され
たままであり、あるいはむしろ性能が振幅及び移相につ
いて非常に急速に劣化する。
また従来技術回路では、2つの入力信号が同一振幅と
逆の位相を有する必要がある。しかし第1に、単一信号
に基いてこれらの信号を発生するには、付加的な回路を
設ける必要があり、これはネットワーク表面及び電力消
費の増大をまねく。また第2に、正確に同一の振幅と逆
の位相を有する信号を得るのは非常に難かしい。
従って本発明の目的は、略理想的な全通過伝達関数を
有する全通過能動回路を提供するにある。
この目的は、発明の詳細な説明の欄の冒頭に記載され
たRC型の能動回路であって、増幅段階はインバータとし
て配置される電界効果トランジスタQ1により形成される
反転段階からなり、前記電界効果トランジスタのゲート
には、RCネットワークの抵抗を構成する抵抗Rを介して
超高周波数入力信号VEが供給され、前記電界効果トラン
ジスタのゲート・ソース容量CGSはRCネットワークの容
量Cを構成するのに用いられ、前記増幅段階は、さらに
前記反転段階の超高周波数入力VEと超高周波数出力VS
の間に挿入され抵抗RO及び伝送ラインLOからなる負帰還
分岐を有し、回路の素子の特性は、理想的全通過伝達関
数が得られるよう、ZをラインLOの特性インピーダンス
とし、lをラインLOの物理的長さとし、Vを伝搬の位相
速度とし、τを反転トランジスタQ1のゲートでの電子走
行時間とし、GMOを反転トランジスタQ1の相互コンダク
タンスとして、 互いに a)Z=RO b)l=Vτ c)RO=2/GMO の関係を有することを特徴とする全通過型能動超高周波
数回路により達成される。
上記の場合、本発明の回路は、特に構成に用いられた
テクノロジに応じて12GHz乃至18GHz程度の周波数を達成
しうる。
回路の一実施例は、トランジスタQ1のゲート・ソース
容量CGS及び抵抗Rが、超高周波数入力信号VEと反転ト
ランジスタQ1のドレインで得られる超高周波数出力信号
VS1との間に45゜の相対的位相差が発生するよう回路の
時定数τを定めることを特徴とする。
回路の別の実施例は、トランジスタQ1のゲート・ソー
ス容量CGS及び抵抗Rが、超高周波数入力信号VEと反転
トランジスタQ1のドレインで得られる超高周波数出力信
号VS2との間に135゜の相対的位相差が発生するよう回路
の時定数τを定めることを特徴とする。
また本発明は、単一の入力信号に基いて超高周波数で
動作し、振幅変動及び位相変動に関し良好な性能を有す
る能動0−90゜移相器を提供することを目的とする。
本発明によれば、単一の超高周波数入力信号VEに基い
て同一振幅と90゜の相対的位相差を有する超高周波数出
力信号VS1及びVS2を出力する移相回路は、入力VEを介し
て第2の実施例による全通過回路に結合される第1の実
施例の全通過回路からなる。
上記の場合、この移相器は前述の如き超高周波数で動
作し、単一の入力信号に基いて精度±0.1dBで同一の振
幅を有し、精度±0.6゜で位相差90゜を有する出力信号
を出力する。
また本発明は、例えば高周波数構成に特に好ましい半
導体材料であるヒ化ガリウム上で、回路が両方とも他の
超高周波数回路と組み合わせて製造されるようにして集
積化される全通過回路と移相回路を提供することを目的
とする。
好ましい実施例では、このネットワーク及び回路は、
MESFET型の電界効果トランジスタにより最高12GHz程度
の動作周波数で実現され、HEMT型の電界効果トランジス
タにより最高18GHz程度の動作周波数で実現され、ヒ化
ガリウム(GaAs)上で他の素子とともに集積化される。
超高周波数での所望の応用においては、本発明による
全通過回路及びこの全通過回路に基いて形成される移相
回路は、例えばヒ化ガリウム(GaAs)等のIII−V族の
半導体基体上で電界効果トランジスタにより実現され
る。
第1a図は本発明による全通過セルを概略的に示す図で
ある。このセルは反転トランジスタQ1と負荷Q3とからな
る反転段階からなる。反転トランジスタQ1のドレイン
は、負荷Q3を介して直流電源VDDへ接続され、ソースは
直接接地される。
トランジスタQ1は、CGSで表わされるゲート・ソース
容量を有する。
セルは、一端が反転トランジスタQ1のゲートに接続さ
れ他端が回路の超高周波数入力VEに接続される抵抗と、
トランジスタQ1のゲート・ソース容量CGSとから形成さ
れる。
RCネットワークは本発明による全通過セルの入力に接
続されるから、このセルの伝達関数は、従来公知のネッ
トワークにおける如く先行する段階の出力インピーダン
スに依存するということはない。
負荷Q3は、ゲートが抵抗RAを介して直流電圧V3により
分極され、ドレインが直流電源VDDに直接接続され、ソ
ースが出力信号VSが得られるセルの出力ノード1を構成
するよう反転トランジスタQ1のドレインに接続される電
界効果トランジスタから形成されるのが好ましい。負荷
トランジスタQ3のゲートは、キャパシタC1を介して自身
のソースへ接続される。
本発明によれば、前述の段階はノード4における入力
VEとノード1における出力VSとの間に挿入される分岐に
より負帰還増幅器として配置される。この分岐は、直列
に配置された抵抗ROと伝送ラインLOとからなる。
負帰還分岐は、ノード2と4との間に挿入されるキャ
パシタC2により入力2のVEより絶縁され、ノード4と3
との間に挿入されるキャパシタC3により分岐R−CGS
ら絶縁される。一方反転トランジスタQ1のゲートは、V1
とR−CGSネットワーク内の抵抗Rのノード3における
端部との間に接続される抵抗RBを介して直流電圧V1によ
り分極される。
バイアス電圧V1及びV2は、出力信号VSの振幅及び位相
を調整するように可変的に供給される。
理想的な全通過セルの伝達関数を得るためには、セル
の素子は、第1a図とともに第1b図に示される本回路の等
価図を参照するとより良く理解できる条件を満たさねば
ならない。
ラインLOは、その物理的長さlと、βをラインの位相
定数、fを動作周波数及びvを伝搬の位相速度として後
記の表Iの式(1)で与えられるその電気的長さφと、
その特性インピーダンスZで特徴付けられる。
Yは、全通過セルに後続する段階(又は回路)への入
力信号のアドミタンスにより構成される負荷である。
GD1及びGD3は、トランジスタQ1及びQ3それぞれのドレ
イン・ソースコンダクタンスであり、GDは等価コンダク
タンスである。
GMOはトランジスタQ1の相互コンダクタンスであり、
τはこのトランジスタのゲートにおけるキャリヤの走行
時間であり、その結果反転段階の相互コンダクタンスGM
は表Iの式(2)で与えられる。
従って、第1a図の全通過ユニットセルの伝達関数は表
Iの式(3)で与えられる。ただし式(3)では簡単の
ためCGSはCと記されている。
第1の条件としてRO=Zとなるよう選択される(条件
a)。すると全通過セルの伝達関数は、より簡単に記さ
れて表Iの式(4)の形になる。
条件aは、ラインLOの特性インピーダンスZが負帰還
分岐の抵抗ROに等しくなるよう選択される場合に満たさ
れる。
第2の条件としては、ω=2πfとして φ=ωτ が選択される。従って表Iの式(1)により、この2番
目の式は次のように記される(条件b)。
=lvτ 条件bは、ラインLOの物理的長さlが、反転段階の入
力と出力との間での信号遅延を補償する遅延を引き起す
場合に満たされる。
第3の条件として RO=2/GMO が選択される(条件c)。
条件cは、負帰還抵抗ROが反転トランジスタQ1の相互
コンダクタンスの逆数の2倍の値を有するよう選択され
る場合に満たされる。
従って本発明による全通過ユニットの伝達関数は、表
Iの式(5)で表わされる。
表Iの式(5)に示される如く、伝達関数F(jω)
は、RCネットワークの抵抗R及びキャパシタCの値から
独立した定数(表Iの項(7)参照)が乗算された理想
的全通過関数(表Iの項(6)参照)の形で記される。
従ってF(jω)の振幅は確かに周波数に依存する
が、R及びCの値には依存しない。つまり出力信号はRC
ネットワークの時定数に依存しない。
回路は、反転トランジスタQ1のゲート・ドレイン容量
という単一の寄生要素を有する。しかし、このゲート・
ドレイン容量は電界効果トランジスタのゲート・ソース
容量に対して非常に弱いから重要ではない。
従ってゲート・ドレイン容量は、ゲート・ソース容量
により実際上短絡される。
トランジスタQ1のゲート・ソース容量C=CGSはこの
トランジスタの寸法の関数である。回路の動作周波数を
上昇せしめるには、反転トランジスタQ1の寸法を小さく
するか、RCネットワークの抵抗を低下せしめて回路の時
定数を小さくすればよい。
トランジスタQ1のゲート幅Wを減らしてキャパシタン
スCを減らすと相互コンダクタンスCMOが低下する。条
件c(後記の表II参照)を満たすために、負帰還分岐の
抵抗ROは増大しなければならず、これはつまり条件a
(表II参照)を満たすためにラインの特性インピーダン
スが増大しなければならないということである。ライン
LOの特性インピーダンスの増大はライン幅を減らすこと
で得られる。
超高周波数ネットワークの形式に特に好適な材料であ
るヒ化ガリウム上で回路を構成する場合には、ラインに
ついて得られる最大の特性インピーダンスは、ラインの
縁効果の結果100乃至120Ω程度である。
同一材料上において、抵抗Rの値の下限はこの抵抗の
正確な値を正しく制御するため30又は40Ω付近にある。
実際には、抵抗Rが接続されるQ1等のトランジスタはど
れも所定の抵抗を示すゲート接点を有し、RCネットワー
クの抵抗Rは、反転トランジスタQ1のゲート接点の抵抗
に比べて大きい。
本発明による回路は、MESFET型の電界効果トランジス
タによっても、HEMT型の電界効果トランジスタによって
も構成しうる。HEMT型のトランジスタは、平均して相互
コンダクタンスがMESFET型のトランジスタの相互コンダ
クタンスの2倍あるためより高い周波数で動作する回路
とするのに適する。
バイアス電圧V1は、反転段階の相互コンダクタンスGM
を変化せしめるよう変化される。このことにより、条件
cの実証に際し、負帰還抵抗の値ROが例えば回路構成時
の構成要素のバラツキにより最適値と異なった場合に負
帰還抵抗の値を調整しうる。
バイアス電圧は、静止点を調整するよう反転トランジ
スタQ1のドレイン電流を固定するために供給される。
本発明によれば、前述の全通過ユニッセルに基いて0
−90゜移相器を構成することができる。この移相器を構
成するため、この全通過セルの種類の2つのセルが入力
ノード2において供給される。従ってこの移相器は単一
の入力VEで動作する。
従って第2図に示される如くこの移相器は2つのセル
A及びBからなる。
各セルは、反転トランジスタQ1,Q2と、負荷トランジ
スタQ3,Q4と、Aについては抵抗R1及びQ1のゲート・ソ
ース容量C1=CGS1からなるRCネットワーク、Bについて
は抵抗R2及びQ2のゲート・ソース容量C2=CGS2からなる
RCネットワークと、Aについては抵抗R01及び電送ライ
ンL01からなる負帰還分岐、Bについては抵抗R02及び伝
送ラインL02からなる負帰還分岐とからなる。
Aにおいては負荷Q3に対するゲートバイアス電圧はV3
であり、バイアス抵抗はRA1であり、またインバータQ1
に対するゲートバイアス電圧はV1であり、バイアス抵抗
はRB1である。
Bにおいては、負荷はQ4であって、そのゲートバイア
ス電圧はV4であり、バイアス抵抗はRA2である。またイ
ンバータはQ2であって、そのゲートバイアス電圧はV2
あり、バイアス抵抗はRB2である。
前述のユニットセルの絶縁キャパシタは、セルA及び
B中ではそれぞれC11,C12,C13及びC21,C22,C23とされ
る。
出力信号VS1及びVS2は、それぞれ反転トランジスタQ1
及びQ2のドレインにおける点10及び20に発生する。
セルA及びB内のRCネットワークの各々の素子の値
は、2つのセルに共通な超高周波数入力信号VEに基いて
入力信号VEに対しセルAについては45゜の位相変位、セ
ルBについては135゜の位相変位を有する超高周波数出
力信号VS1及びVS2が発生される時定数τ及びτが得
られるよう選択される。
これはωτ0.6及びωτ3.7により得られる。
上記の場合出力信号VS1とVS2は互いに対し90゜の位相
変位を有する。
セルA及びBの各々の伝達関数はそれぞれ表Iの式
(8)及び(9)で与えられる。これらの関数から振幅
偏移がセルの時定数に依存しないことがわかる。
表IIは、2つのセルそれぞれにかけられる条件a,b,c
を記したものである。
後記の表IIIは、後記の表IVの素子で構成された、つ
まりHEMTトランジスタによりヒ化ガリウム上に実現され
た本発明による移相回路から得られる結果を示す。
表IIIは、負帰還抵抗RO(R01及びR02のそれぞれ)が
最適値116.75Ωを有する場合、及びバラツキにより105
Ω又は130Ωの値を有する場合の信号VS1とVS2との振幅
差を示す。また表IIIは上記の抵抗ROの値に対応する最
大位相変位及び最小位相変位を示す。表IIIにおいて
は、ROの偏移を補償するためバイアス電圧V1及びV2の値
をそれぞれ調整する必要がある。
表IVは、HEMT型トランジスタで本発明によるネットワ
ークを構成する構成要素の最大値を示す。
第3a図は、表III及びIVに記された最適値構成要素に
より本発明により構成される0−90゜移相器の2つの出
力信号VS1とVS2との間の10-2dB単位の振幅差ΔAを実線
で示す。この曲線はGHz単位の周波数fに対してプロッ
トされている。また第3a図は、やはりGHz単位の周波数
fに対してプロットされた出力VS1とVS2の信号の位相差
Δψを破線で表わす。
RO=116.75Ω V1=−0.23V V2=−0.23V 第3a図は、8−12GHz周波数帯において、移相器がHEM
Tトランジスタによりヒ化ガリウム上で構成されると、
2つの出力間の位相差Δψは90゜±0.6゜であり、振幅
差ΔAは±0.1dB未満であることを示す。
第3b図は、負帰還抵抗ROが最適値より小さい場合(表
III参照)での振幅差ΔAを実線で示す。
RO=105Ω V1=−0.02V V2=0.02V また破線は位相差Δψを示す。
第3b図は、反転トランジスタQ1及びQ2のゲートバイア
ス電圧を調整するとROの誤差に起因する位相及び振幅差
は最小としうることを示す。
上記の場合8GHzと12GHzとの間で位相差は91゜と92.7
゜との間にあった。また振幅差は±0.1dB未満であっ
た。
第3c図は、負帰還抵抗ROが最適値より大きい場合(表
III参照)での振幅差ΔAを実線で示す。
RO=130Ω V1=−0.360V V2=−0.440V また破線は位相差Δψを表わす。
第3c図はバイアス電圧V1及びV2が調整されると位相差
及び振幅差の誤差が最小としうることを示す。
上記の場合8GHzと12GHzとの間で位相差Δψは88.2゜
と89.4゜との間にあった。振幅差は±0.1dB未満であっ
た。
一般的に言って、これらの結果からはHEMTトランジス
タによりヒ化ガリウム上に表IVの構成要素で構成される
回路の好ましい動作周波数は8乃至12GHzにあることが
わかる。しかしHEMTトランジスタの寸法を変えることで
10−18GHz帯域で正しい動作を得ることが可能である。
本発明の回路は負帰還増幅器であるため素子を慎重に
選択するなら移相器の入力インピーダンスZIを、上記の
実施例で考えた8乃至12GHzの周波数帯域において50Ω
程度としうる。
この目的のため第4a図は本実施例での移相器の入力イ
ンピーダンスの振幅A(ZI)と、この周波数帯域のイン
ピーダンスの位相ψ(ZI)とを示す。
これらの同一素子を慎重に選ぶことで、移相器のセル
Aの出力インピーダンスZS1と移相器のセルBの出力イ
ンピーダンスZS2とは、 −第1のインピーダンスについては83Ωと84Ωの間、 −第2のインピーダンスについては84Ωと91Ωの間にと
どめることができる。
第4b図及び第4c図は、それぞれ同一の周波数帯域に対
する上記の実施例における出力インピーダンスの振幅A
(ZS1)及びA(ZS2)と、これらのインピーダンスのそ
れぞれの位相ψ(ZS1)及びψ(ZS2)を示す。
つまり移相器の出力インピーダンスは、入力インピー
ダンスの値の2倍程度になる。
第4a図、第4b図及び第4c図の曲線は、移相器の値が最
適である場合についてプロットされている。
例えば他の付随する回路と組み合わせて製造するため
MESFETトランジスタを用いる本発明の他の実施例では、
最大周波数は8乃至12GHz帯域にある。
後記の表VはMESFETにより本発明の回路を構成する場
合の特性値の組を示す。インバータのトランジスタQ1
びQ2は2つのゲートフィンガを有するのが好ましい。
かかるMESFETで構成される回路の性能は、2つの出力
信号VS1及びVS2の振幅差及び位相差について非常に良好
である。
本発明の各実施例では、回路の製造を単純にするため
ラインL01及びL02と同様にして反転トランジスタを同一
に選択されている。従って移相器の製造効率が改善され
る。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明による全通過RCセルを示す概略図、第1b
図は第1a図に示される回路の等価回路面、第2図は同一
の入力信号を供給される2つの第1図に示される全通過
セルからなる0−90゜移相回路を示す図、第3a図は最適
値の負帰還抵抗R0について、周波数f(GHz)に対して
し振幅差ΔA 及び度で表示した位相差Δψをプロットした図、第3b図
は最低値より小さい値の負帰還抵抗R0に対する同じ変数
を表わす図、第3c図は最低値より大きい値の負帰還抵抗
R0に対する同じ変数を表わす図、第4a図は周波数に対し
てHEMTトランジスタから構成される移相回路の入力イン
ピーダンスの振幅変動及び位相変動をプロットした図、
第4b図及び第4c図は周波数に対してHEMTトランジスタか
ら構成される移相回路の出力インピーダンスZS1及びZS2
のそれぞれの振幅変動及び位相変動をプロットした図で
ある。 1……出力ノード、2……入力ノード、3,4……ノー
ド、Q1,Q2……逆転トランジスタ、Q3,Q4……負荷トラン
ジスタ、R0,R01,R02,R1,R2,RB,RA1,RA2,RB1,RB2……抵
抗、L0,L01,L02……伝送ライン、C1,C2,C3,C11,C12,
C13,C21,C22,C23……キャパシタ、Y……アドミタン
ス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−12712(JP,A) 米国特許4525680(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03H 11/16 - 11/22 H01P 1/00 H01P 1/18

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】増幅段階とRCネットワークからなる全通過
    型の能動超高周波数回路であって、増幅段階はインバー
    タとして配置される電界効果トランジスタQ1により形成
    される反転段階からなり、前記電界効果トランジスタの
    ゲートには、RCネットワークの抵抗を構成する抵抗Rを
    介して超高周波数入力信号VEが供給され、前記電界効果
    トランジスタのゲート・ソース容量CGSはRCネットワー
    クの容量Cを構成するのに用いられ、前記増幅段階は、
    さらに前記反転段階の超高周波数入力VEと超高周波数出
    力VSとの間に挿入され抵抗RO及び伝送ラインLOからなる
    負帰還分岐を有し、回路の素子の特性は、理想的全通過
    伝達関数が得られるよう、ZをラインLOの特性インピー
    ダンスとし、lをラインLOの物理的長さとし、Vを伝搬
    の位相速度とし、τを反転トランジスタQ1のゲートでの
    電子走行時間とし、GMOを反転トランジスタQ1の相互コ
    ンダクタンスとして、互いに a)Z=RO b)l=Vτ c)RO=2/GMO の関係を有することを特徴とする全通過型能動超高周波
    数回路。
  2. 【請求項2】反転トランジスタQ1は、電界効果トランジ
    スタQ3により形成される能動負荷を介して直流電源点E1
    に接続され、前記負荷トランジスタQ3のドレインは直流
    電圧E1に接続され、ソースは反転トランジスタQ1のドレ
    インに接続され、ゲートは抵抗RAを介して直流電圧V3
    より分極され、またキャパシタC1を介して自身のソース
    へ接続されることを特徴とする請求項1記載の全通過型
    能動超高周波数回路。
  3. 【請求項3】反転トランジスタQ1は、V1と超高周波数入
    力信号VEが供給されるRCネットワーク中の抵抗Rの端と
    の間に挿入された抵抗RBを介して直流電圧V1により分極
    され、超高周波数入力信号VEは、キャパシタC2を介して
    負帰還分岐RO,LOの端へ供給され、負帰還分岐の該端は
    キャパシタC3を介して抵抗RとRBとのノードへ接続さ
    れ、抵抗ROが最適値と僅かに異なる値を有する場合には
    条件c)を満たすよう値GMOの補償がバイアス電圧V1
    変えることで得られることを特徴とする請求項2記載の
    全通過型能動超高周波数回路。
  4. 【請求項4】ラインLOの物理的長さl及び幅Wは、条件
    a)及びb)が満たされるよう選択されることを特徴と
    する請求項3記載の全通過型能動超高周波数回路。
  5. 【請求項5】反転トランジスタQ1のゲートの幅WGは、条
    件c)を満たす相互コンダクタンスGMOが得られるよう
    決められることを特徴とする請求項4記載の全通過型能
    動超高周波数回路。
  6. 【請求項6】反転トランジスタのゲート・ソース容量C
    GS及び抵抗Rは、超高周波数入力信号VEと反転トランジ
    スタのドレインで得られる超高周波数出力信号VS1との
    間に45゜の相対的位相差が発生するようネットワークの
    時定数τを定めることを特徴とする請求項5記載の全
    通過型能動超高周波数回路。
  7. 【請求項7】反転トランジスタQ1のゲート・ソース容量
    CGS及び抵抗Rは、超高周波数入力信号VEと反転トラン
    ジスタのドレインで得られる超高周波数出力信号VS2
    の間に135゜の相対的位相差が発生するよう回路の時定
    数τを定めることを特徴とする請求項5記載の全通過
    型能動超高周波数回路。
  8. 【請求項8】単一の超高周波数入力信号VEに基いて同一
    振幅と90゜の相対的位相差を有する超高周波数出力信号
    VS1及びVS2を出力する移相回路であって、入力VEを介し
    て請求項7記載の全通過回路に結合される請求項6記載
    の全通過回路からなる移相回路。
  9. 【請求項9】電界効果トランジスタは、回路の他の素子
    と同じくヒ化ガリウム(GaAs)基板上で集積化されたHE
    MT又はMESFET型であることを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれか一項記載の回路。
  10. 【請求項10】入力インピーダンスは50Ω程度であり、
    各出力信号のインピーダンスはこの入力インピーダンス
    の2倍程度であることを特徴とする請求項8に従属する
    限りでの請求項9記載の回路。
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