JP2898228B2 - 合成ストリング及びその製造方法 - Google Patents

合成ストリング及びその製造方法

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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、打球特性と耐久性
に優れたテニス、バドミントン、スカッシュなどのラケ
ット用ストリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テニス、バドミントン、スカッシ
ュなどのラケット用ストリングは打球性(Playability)
が優れていることから、天然ガットが使用されていた
が、耐久性に劣るため、合成繊維(シンサテック)製モ
ノまたはマルチフィラメントからなるストリングが使用
されている。
【0003】このラケット用ストリングに要求されてい
る重要特性である打球性(Plyability)と耐久性(Durabil
ity)は逆相関にあり、次のような関係にある。これに張
設性(Stringing) を加えてストリングの3大要求特性と
言われる。 (1)耐久性;天然ガット<マルチフィラメント製シン
サテックストリング<モノフィラメント製シンサテック
ストリング (2)打球性;天然ガット≧マルチフィラメント製シン
サテックストリング>モノフィラメント製シンサテック
ストリング (3)張節性;天然ガット<マルチフィラメント製シン
サテックストリング<モノフィラメント製シンサテック
ストリング すなわち、耐久性、張設性と打球性とは互いに相反する
関係にあり、両立または鼎立させることは困難であっ
た。
【0004】特に、ポリアミド系合成繊維製マルチフィ
ラメントで構成されるラケット用ストリングは、打球性
は天然ガットに遜色が無いものの、モノフィラメント製
シンサテックストリング(例えば特開平6−21808
1号公報)と比較すると耐久性が劣り、この改善が要請
されていた。ポリアミド系合成繊維製マルチフィラメン
トからなるラケット用ストリングとしては、本発明者ら
がすでに特開平1−135375号公報で提案してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平1−135357号公報で提案しているポリアミド
合成繊維製マルチフィラメントからなるラケット用スト
リングおいては、打球性が非常に好評であるが、耐久性
にはいまだ問題があり、市場から強く改善の要請がなさ
れている。
【0006】また、透明性については、従来のマルチフ
ィラメントからなるラケット用ストリングでは、透明感
が天然ガットに近似していないという問題がある。これ
は、マルチフィラメントの隙間に接着剤が完全に充填さ
れず、空隙が発生し、この界面で光の乱反射が起こり不
透明となっていると考えられる。また、芯部にマルチフ
ィラメントを配置し、皮部に撚ったマルチフィラメント
を接着剤を塗布しながら巻き付けるストリングも知られ
ているが、これらはマルチフィラメントの内部まで接着
剤が浸透しておらず、透明感が天然ガットに近似した合
成ストリングは得られていなかった。
【0007】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、マルチフィラメントを用いて、モノフィラメント製
シンサテックストリング並みの耐久性を発揮するととも
に、打球性も良好なラケット用ストリングを提供するこ
とを目的としている。
【0008】本発明の第2の目的は、ラケット用ストリ
ングの3大重要特性の1つである張設性の優れたラケッ
ト用ストリングを提供することにある。本発明の第3の
目的は、通常のマルチフィラメントからなるラケット用
ストリングのような不透明なストリングではなく、透明
感が天然ガットに近似した合成ストリングを提供するこ
とにある。
【0009】本発明の第4の目的は、これに低いコスト
の要素を加え、理想的なラケット用ストリングを提供す
ることにもある。また、上記ストリングの製造法をも提
供することにもある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の合成ストリングは、合成繊維製のモノフィ
ラメントを芯成分とし、その周囲に皮成分として合成繊
維製のマルチフィラメントが全繊維量に対し20〜80
重量%配置され、その周囲に樹脂被覆層を備えた合成ス
トリングであって、前記皮成分のマルチフィラメント間
紫外線硬化樹脂の接着剤によって充填され、かつ実質
的に空隙部が存在していないとともに、前記合成ストリ
ングの外観は実質的に天然ガットに近似した透明感を有
することを特徴とする。前記において、実質的に空隙部
が存在していないとは、透明性を損なわない程度に空隙
部が存在していないことを意味する。
【0011】次に本発明の合成ストリングの製造方法
は、合成繊維製のモノフィラメントを芯成分とし、その
周囲に皮成分として全繊維量の20〜80重量%の合成
繊維製のマルチフィラメントを巻き付けて合成ストリン
グを製造する方法であって、前記皮成分のマルチフィラ
メントを巻き付ける際、前記マルチフィラメントに紫外
線硬化樹脂の液状接着剤を含浸させながら巻き付け、硬
化させて、モノフィラメントとマルチフィラメントとを
一体化した後、その周囲に樹脂被覆層を形成することを
特徴とする。
【0012】前記構成においては、樹脂被覆層の樹脂が
ナイロン樹脂であることが好ましい。また前記構成にお
いては、皮成分の合成繊維製マルチフィラメントが、ポ
リアミド繊維であることが好ましい。
【0013】本発明の芯成分として用いる合成繊維製モ
ノフィラメントとしては、ポリアミド、ポリエステル、
ポリフッ化ビニリデン、PEEK(ポリエーテルエーテ
ルケトン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)な
ど特に限定されない。
【0014】本発明の第1の目的である耐久性の向上や
天然ガットに近似した透明感を得るには、芯成分は複数
より単数(1本使い)が良い。本発明の皮成分に用いる
合成繊維製マルチフィラメントとしては、モノフィラメ
ントと同様の合成繊維を用いることができる。このう
ち、接着性、強力などの観点から特にポリアミド系繊
維、たとえばナイロン6、ナイロン66、及びこれらの
共重合ナイロンからなるマルチフィラメントが有用であ
る。
【0015】本発明の皮成分の重量比は、20重量%未
満では打球性が低下し、また80重量%を越えると、耐
久性の向上効果が小さくなるので好ましくない。次に皮
糸のマルチフィラメントの接着剤は、特に限定されない
が、ウレタン系またはポリアミド系の接着剤が有用であ
る。これらは熱溶融の状態または適当な溶剤に溶解した
状態で適応される。とくに、紫外線硬化樹脂は、硬化時
間が数秒以内で、接着層の内部に空隙部(ボイド)が発
生しにくいことからとくに好ましい。この樹脂は、モノ
マーで希釈ができ、また溶剤を使用しなくても粘度の調
整が容易であり、マルチフィラメントの隅々まで含浸で
き、特に透明感が天然ガットに近似した合成ストリング
を製造するに適している。
【0016】次に最外層表面のコーティング樹脂は、ナ
イロン6、ナイロン66、及びこれらの共重合ナイロン
などのポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂が良好であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】前記した本発明の合成ストリング
の構成によれば、合成繊維製の単数モノフィラメントを
芯成分とし、その周囲に皮成分として合成繊維製のマル
チフィラメントが全繊維量に対し20〜80重量%配置
され、その周囲に樹脂被覆層を備えた合成ストリングで
あって、前記皮成分のマルチフィラメント間は紫外線硬
化樹脂の接着剤によって充填され、かつ実質的に空隙部
が存在していないとともに、前記合成ストリングの外観
は実質的に天然ガットに近似した透明感を有することに
より、マルチフィラメントを用いて、モノフィラメント
製シンサテックストリング並みの耐久性を発揮するとと
もに、打球性も良好で張設性と透明性に優れ、製造コス
トも安いラケット用ストリングを実現できる。
【0018】次に本発明の合成ストリングの製造方法に
よれば、合成繊維製の単数モノフィラメントを芯成分と
し、その周囲に皮成分として全繊維量の20〜80重量
%の合成繊維製のマルチフィラメントを巻き付けて合成
ストリングを製造する方法であって、前記皮成分のマル
チフィラメントを巻き付ける際、前記マルチフィラメン
トに紫外線硬化樹脂の液状接着剤を含浸させながら巻き
付け、硬化させて、モノフィラメントとマルチフィラメ
ントとを一体化した後、その周囲に樹脂被覆層を形成す
ることにより、前記ラケット用ストリングを効率良く合
理的に実現できる。
【0019】以下図面を用いて説明する。図1は、本発
明の一実施例のラケット用ストリングの断面図である。
図1において、1はラケット用ストリング、2は合成繊
維製の単数モノフィラメントからなる芯成分、3は芯成
分2の周囲の合成繊維製のマルチフィラメントからなる
皮成分、4は皮成分のマルチフィラメント間に充填され
た接着剤層、5は最外層樹脂被覆層である。そして、皮
成分4は全繊維量に対し20〜80重量%配置されてい
る。また、接着剤層4には実質的に空隙部が存在してい
ないので、ラケット用ストリング1の外観は実質的に天
然ガットに近似した透明感を有する。
【0020】次に図2は、本発明の別の実施例のラケッ
ト用ストリングの断面図である。図2において、11は
ラケット用ストリング、12は合成繊維製の単数モノフ
ィラメントからなる芯成分、13は芯成分12の周囲の
合成繊維製のマルチフィラメントからなる皮成分、14
は皮成分のマルチフィラメント間に充填された接着剤
層、15は最外層樹脂被覆層である。図1と異なるとこ
ろは、芯成分12が相対的に太い繊度であること、及び
皮成分のマルチフィラメント13の本数が少ないことで
ある。
【0021】
【実施例】以下実施例を用いてさらに具体的に説明す
る。 (実施例1)芯繊維成分として、直径0.874mmの
ナイロン6繊維からなるモノフィラメント1本を用い、
皮成分としてトータルデニール840デニールのナイロ
ン6マルチフィラメントを4本用い(フィラメント総数
544本、全繊維量に対し35.5重量%)、前記皮成
分繊維に、ポリウレタンアクリレート系樹脂、モノマー
および光開始剤などからなる紫外線硬化性樹脂を含浸さ
せて付着し、撚数:80ターン/mの割合で前記芯成分
繊維の周囲に巻き付けつつ、硬化・固定させた。次い
で、熱溶融ナイロン66を用いて、この表面をコーティ
ングした。
【0022】得られたストリングは、引張強力76.8
kg、結節強力38.5kg、伸度20.9%、直径
1.318mmであった。またそのストリングの断面図
は図2に近似したものであった。
【0023】このストリングは、モノフィラメントとマ
ルチフィラメントを複合しているにもかかわらず、透明
性に優れ、外観も天然ガットに極めて近似していた。ま
た、このストリングをフェース面積が110平方インチ
のカーボン繊維補強樹脂製ラケットにタテ・ヨコ糸共に
60ポンドの張力で張設した。ストリングの張り・腰が
適度で天然ガットに比べ非常に、比較例に比べても良好
であった。
【0024】このラケットを、上級レベルのプレイヤー
に実際に試打して打球性を比較・調査した。その結果、
天然ガットまたは比較例に比べ、遜色のない打球性(Pla
yability) が確認できた。
【0025】また、実際のテニスボールをマシンで打ち
出し、スピード127km/時、打ち出し間隔15回/
分、打ち出し距離50cm、ストリングが切断するまで
打ち続けた。合計2回のテストで、切断するまでの打ち
出し回数は、各々1154回と1248回であった。
【0026】参考例として、ほぼ同じゲージの天然ガッ
トは543回、通常の市販モノフィラメント製シンサテ
ックストリング800〜1100回程度である。 (実施例2)芯繊維成分として、直径0.623mmの
ポリフッ化ビニリデン繊維モノフィラメント1本を用
い、皮成分としてトータルデニール1890デニールの
ナイロン6マルチフィラメントを3本用い(フィラメン
ト総数918本、全繊維量に対し53.9重量%)、前
記皮成分繊維にポリウレタンアクリレート系樹脂、モノ
マーおよび光開始剤などからなる紫外線硬化性樹脂を含
浸させて付着し、撚数:80ターン/mの割合で前記芯
成分繊維の周囲に巻き付けつつ、硬化・固定させた。次
いで、熱溶融ナイロン6を用いて、この表面をコーティ
ングした。
【0027】得られたストリングは、引張強力74.5
kg、結節強力39.1kg、伸度18.4%、直径
1.325mmであった。このストリングは、モノフィ
ラメントとマルチフィラメントの複合からなっているに
もかかわらず、透明性に優れ、外観も天然ガットに極め
て近似していた。またそのストリングの断面図は図1に
近似したものであった。
【0028】また、このストリングをフェース面積が1
00平方インチのカーボン繊維補強樹脂製ラケットにタ
テ・ヨコ糸共に60ポンドの張力で張節した。ストリン
グの張り・腰が適度で天然ガットに比べ非常に、比較的
に比べても良好であった。
【0029】このラケットを、上級レベルのプレイヤー
に実際に試打して打球性を比較、調査した。その結果、
実施例1よりはさらに良好で、天然ガットに比べ、遜色
のない打球性(Playability) が確認できた。
【0030】これに、実施例と同じ方法で耐久性を調査
した結果、合計2回のテストで、切断するまでの打ち出
し回数は、各々920回と1031回であり、比較例に
比べ勝るレベルで、ほぼ同じゲージの市販モノフィラメ
ント製シンサテックストリングの耐久性レベルであっ
た。
【0031】(実施例3)芯繊維成分として、直径0.
470mmのナイロン6繊維モノフィラメント1本を用
い、皮成分としてトータルデニール210デニールのナ
イロン6マルチフィラメント4本用い(フィラメント総
数96本、全繊維量に対し32.1重量%)、前記皮成
分繊維にポリウレタンアクリレート系樹脂、モノマーお
よび光開始剤などからなる紫外線硬化製樹脂を含浸さ
せ、撚数:100ターン/mの割合で前記芯成分繊維の
周囲に巻き付けつつ、硬化・固定させた。次いで、熱溶
融ナイロン66を用いて、この表面をコーティングし
た。得られたストリングは、引張強力27.7kg、結
節強力17.0kg、伸度22.5%、直径0.724
mmであった。
【0032】このストリングは、モノフィラメントとマ
ルチフィラメントの複合からなっているにもかかわら
ず、透明性に優れ、外観も天然ガットに極めて近似して
いた。また、このストリングを通常良く使用されている
カーボン繊維製補強樹脂バドミントンラケットにタテ・
ヨコ糸共に25ポンドの張力で張設した。ストリングの
張り・腰が適度に天然ガットに比べ非常に、比較例に比
べても良好であった。
【0033】このラケットを、上級レベルのプレイヤー
に実際に試打して打球性を比較・調査した。その結果、
天然ガットまたは比較例に比べ、遜色のない打球性(Pla
yability) が確認できた。
【0034】また、耐久性(Durability)を調べるため、
上記上級のレベルのプレイヤーに継続してプレーストリ
ングが切断するまで続行してもらった結果、比較例に比
べ50%程度の耐久性向上硬化が認められた。
【0035】(比較例1)トータルデニール1890デ
ニールのナイロン6マルチフィラメント4本用い(フィ
ラメント総数1224本、全繊維量に対し100重量
%)、これにポリウレタンアクリレート系樹脂、モノマ
ーおよび光開始剤などからなる紫外線硬化性樹脂を含浸
させ、撚数:80ターン/mで撚を掛けながら、硬化・
固定させた。次いで、熱溶融ナイロン66を用いて、こ
の表面をコーティングした。
【0036】得られたストリングは、引張強力75.4
kg、結節強力37.9kg、伸度19.9%、直径
1.316mmであった。透明性に優れ、外観も天然ガ
ットに極めて近似しており、張設性・打球性(Playbilit
y)も良好であった。
【0037】これに、実施例と同じ方法で耐久性を調査
した結果、合計2回のテストで、切断するまでの打ち出
し回数は、各々588回と631回であり、天然ガット
より僅かに良好のレベルで、本発明の前記実施例品に比
べて不十分であった。
【0038】(比較例2)トータルデニール840デニ
ールのナイロン6、マルチフィラメント3本用い(フィ
ラメント総数408本、全繊維量に対し100重量
%)、これにポリウレタンアクリレート系樹脂、モノマ
ーおよび光開始剤などからなる紫外線硬化性樹脂を含浸
させ、撚数:100ターン/mで撚を掛けながら、硬化
・固定させた。次いで、熱溶融ナイロン66を用いて、
この表面をコーティングした。
【0039】得られたストリングは、引張強力24.1
kg、結節強力14.7kg、伸度18.1%、直径
0.725mmであった。透明性に優れ、外観も天然ガ
ットに極めて近似しており、張設性・打球性(Playabili
ty) も良好であった。
【0040】また、耐久性(Durability)を調べるため、
上記上級レベルのプレイヤーに継続してプレーストリン
グが切断するまで続行してもらった結果、通常のほぼ同
じゲージの天然ガットに比べては優れているが、通常の
市販モノフィラメント製シンサテックストリングに比べ
ると約50%低く不満足のレベルであった。
【0041】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の合成ストリ
ングによれば、合成繊維製のモノフィラメントを芯成分
とし、その周囲に皮成分として合成繊維製のマルチフィ
ラメントが全繊維量に対し20〜80重量%配置され、
その周囲に樹脂被覆層を備えた合成ストリングであっ
て、前記皮成分のマルチフィラメント間は硬化した紫外
線硬化樹脂の接着剤によって充填され、かつ実質的に空
隙部が存在していないとともに、前記合成ストリングの
外観は実質的に天然ガットに近似した透明感を有するこ
とにより、マルチフィラメントを用いて、モノフィラメ
ント製シンサテックストリング並みの耐久性を発揮する
とともに、打球性も良好で張設性と透明性に優れ、製造
コストも安いラケット用ストリングを実現できる。
【0042】次に本発明の合成ストリングの製造方法に
よれば、合成繊維製のモノフィラメントを芯成分とし、
その周囲に皮成分として全繊維量の20〜80重量%の
合成繊維製のマルチフィラメントを巻き付けて合成スト
リングを製造する方法であって、前記皮成分のマルチフ
ィラメントを巻き付ける際、前記マルチフィラメントに
紫外線硬化樹脂の液状接着剤を含浸させながら巻き付
け、硬化させて、モノフィラメントとマルチフィラメン
トとを一体化した後、その周囲に樹脂被覆層を形成する
ことにより、前記ラケット用ストリングを効率良く合理
的に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のラケット用ストリングの断
面図。
【図2】本発明の別の実施例のラケット用ストリングの
断面図。
【符号の説明】
1,11 ラケット用ストリング 2,12 合成繊維製の単数モノフィラメントからなる
芯成分 3,13 芯成分の周囲の合成繊維製のマルチフィラメ
ントからなる皮成分 4,14 皮成分のマルチフィラメント間に充填された
接着剤層 5,15 最外層樹脂被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−296712(JP,A) 特開 平7−96052(JP,A) 特開 平5−161726(JP,A) 実開 平6−86756(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 51/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維製のモノフィラメントを芯成分
    とし、その周囲に皮成分として合成繊維製のマルチフィ
    ラメントが全繊維量に対し20〜80重量%配置され、
    その周囲に樹脂被覆層を備えた合成ストリングであっ
    て、前記皮成分のマルチフィラメント間は紫外線硬化樹
    脂の接着剤によって充填され、かつ実質的に空隙部が存
    在していないとともに、前記合成ストリングの外観は実
    質的に天然ガットに近似した透明感を有することを特徴
    とする合成ストリング。
  2. 【請求項2】 脂被覆層の樹脂が、ナイロン樹脂であ
    る請求項1に記載の合成ストリング。
  3. 【請求項3】 皮成分の合成繊維製マルチフィラメント
    が、ポリアミド繊維である請求項1に記載の合成ストリ
    グ。
  4. 【請求項4】 芯成分が、単数モノフィラメントである
    請求項1に記載の合成ストリング。
  5. 【請求項5】 合成繊維製のモノフィラメントを芯成分
    とし、その周囲に皮成分として全繊維量の20〜80重
    量%の合成繊維製のマルチフィラメントを巻き付けて合
    成ストリングを製造する方法であって、前記皮成分のマ
    ルチフィラメントを巻き付ける際、前記マルチフィラメ
    ントに紫外線硬化樹脂の液状接着剤を含浸させながら巻
    き付け、硬化させて、モノフィラメントとマルチフィラ
    メントとを一体化した後、その周囲に樹脂被覆層を形成
    することを特徴とする合成ストリングの製造方法。
  6. 【請求項6】 樹脂被覆層の樹脂が、ナイロン樹脂であ
    る請求項5に記載の合成ストリングの製造方法。
  7. 【請求項7】 皮成分の合成繊維製マルチフィラメント
    が、ポリアミド繊維である請求項5に記載の合成ストリ
    ングの製造方法。
  8. 【請求項8】 芯成分が、単数モノフィラメントである
    請求項5に記載の合成ストリングの製造方法。
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