JP3025431B2 - ラケット用ストリング - Google Patents
ラケット用ストリングInfo
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- JP3025431B2 JP3025431B2 JP8101724A JP10172496A JP3025431B2 JP 3025431 B2 JP3025431 B2 JP 3025431B2 JP 8101724 A JP8101724 A JP 8101724A JP 10172496 A JP10172496 A JP 10172496A JP 3025431 B2 JP3025431 B2 JP 3025431B2
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、打球性と耐久性に
優れたテニス、バトミントン、スカッシュなどのラケッ
ト用ストリングに関するものである。
優れたテニス、バトミントン、スカッシュなどのラケッ
ト用ストリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テニス、バトミントン、スカッシ
ュなどのラケット用ストリングは打球性(Playability)
が優れていることから、天然ガットが使用されていた
が、耐久性に劣るため、合成繊維(シンサテック)製モ
ノまたはマルチフィラメントからなるストリングが使用
されている。このラケット用ストリングに要求されてい
る重要特性である打球性(Playability) と耐久性(Durab
ility)は逆相関にあり、次のような関係にある。 (1)耐久性;天然ガット<マルチフィラメント製シン
サテックストリング<モノフィラメント製シンサテック
ストリング (2)打球性;天然ガット≧マルチフィラメント製シン
サテックストリング>モノフィラメント製シンサテック
ストリング すなわち、耐久性と打球性は互いに相反する関係にあ
り、両立させることは困難であった。とくにポリアミド
系合成繊維製マルチフィラメントで構成されるラケット
用ストリングは、打球性は天然ガットと遜色が無いもの
の、モノフィラメント製シンサテックストリング(たと
えば特開平6−218081号公報)と比較すると、耐
久性が劣り、この改善が要請されていた。また、芯にモ
ノフィラメントを用いたストリングの表面にチタン酸カ
リウムウイスカーを配合することは、特公平2−561
10号公報によって提案されている。
ュなどのラケット用ストリングは打球性(Playability)
が優れていることから、天然ガットが使用されていた
が、耐久性に劣るため、合成繊維(シンサテック)製モ
ノまたはマルチフィラメントからなるストリングが使用
されている。このラケット用ストリングに要求されてい
る重要特性である打球性(Playability) と耐久性(Durab
ility)は逆相関にあり、次のような関係にある。 (1)耐久性;天然ガット<マルチフィラメント製シン
サテックストリング<モノフィラメント製シンサテック
ストリング (2)打球性;天然ガット≧マルチフィラメント製シン
サテックストリング>モノフィラメント製シンサテック
ストリング すなわち、耐久性と打球性は互いに相反する関係にあ
り、両立させることは困難であった。とくにポリアミド
系合成繊維製マルチフィラメントで構成されるラケット
用ストリングは、打球性は天然ガットと遜色が無いもの
の、モノフィラメント製シンサテックストリング(たと
えば特開平6−218081号公報)と比較すると、耐
久性が劣り、この改善が要請されていた。また、芯にモ
ノフィラメントを用いたストリングの表面にチタン酸カ
リウムウイスカーを配合することは、特公平2−561
10号公報によって提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平2−56110号公報によって提案されているチタ
ン酸カリウムウイスカーは、打球性に問題があり、また
透明性が悪く商品的価値が低いという基本的な問題があ
った。
公平2−56110号公報によって提案されているチタ
ン酸カリウムウイスカーは、打球性に問題があり、また
透明性が悪く商品的価値が低いという基本的な問題があ
った。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、耐久性を高く維持するとともに、透明性を向上して
商品的価値を高めたラケット用ストリングを提供するこ
とを目的とする。
め、耐久性を高く維持するとともに、透明性を向上して
商品的価値を高めたラケット用ストリングを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のラケット用ストリングは、芯部にナイロン
モノフィラメントが配置され、その周囲に複数本のナイ
ロンモノフィラメントが配置され、その周囲にナイロン
樹脂コーティング層が存在するラケット用ストリングで
あって、前記表面樹脂コーティング層にはホウ酸アルミ
ニウムウイスカーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選
ばれる少なくとも一つの無機フィラーが1.0重量%以
上30.0重量%以下の範囲配合されており、かつ前記
無機フィラーと前記表面コーティング樹脂との屈折率が
近似していることを特徴とする。
め、本発明のラケット用ストリングは、芯部にナイロン
モノフィラメントが配置され、その周囲に複数本のナイ
ロンモノフィラメントが配置され、その周囲にナイロン
樹脂コーティング層が存在するラケット用ストリングで
あって、前記表面樹脂コーティング層にはホウ酸アルミ
ニウムウイスカーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選
ばれる少なくとも一つの無機フィラーが1.0重量%以
上30.0重量%以下の範囲配合されており、かつ前記
無機フィラーと前記表面コーティング樹脂との屈折率が
近似していることを特徴とする。
【0006】前記構成においては、ホウ酸アルミニウム
ウイスカーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選ばれる
少なくとも一つの無機フィラーが、表面カップリング処
理されたものであることが好ましい。
ウイスカーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選ばれる
少なくとも一つの無機フィラーが、表面カップリング処
理されたものであることが好ましい。
【0007】また前記構成においては、表面の樹脂コー
ティング層が、ポリアミド系樹脂またはウレタン系樹脂
であることが好ましい。また前記構成においては、芯部
のモノフィラメントの太さ直径が0.4mm以上1.0
mm以下の範囲、その周囲のモノフィラメントの太さ直
径が0.1mm以上0.3mm以下の範囲であることが
好ましい。
ティング層が、ポリアミド系樹脂またはウレタン系樹脂
であることが好ましい。また前記構成においては、芯部
のモノフィラメントの太さ直径が0.4mm以上1.0
mm以下の範囲、その周囲のモノフィラメントの太さ直
径が0.1mm以上0.3mm以下の範囲であることが
好ましい。
【0008】前記ウイスカーは、平均繊維長1〜320
μm、平均繊維径0.1〜1.6μm、アスペクト比
(平均繊維長/平均繊維径)10〜200の範囲のもの
を一例として使用できる。より好ましいウィスカーは、
平均繊維長10〜20μm、平均繊維径0.2〜0.5
μm、アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)20〜
55の範囲が好ましい。また粒子の場合は、平均粒子直
径1〜30μmの範囲が好ましい。
μm、平均繊維径0.1〜1.6μm、アスペクト比
(平均繊維長/平均繊維径)10〜200の範囲のもの
を一例として使用できる。より好ましいウィスカーは、
平均繊維長10〜20μm、平均繊維径0.2〜0.5
μm、アスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)20〜
55の範囲が好ましい。また粒子の場合は、平均粒子直
径1〜30μmの範囲が好ましい。
【0009】表面コーティング樹脂は、ストリングを構
成するポリアミド系合成繊維との接着性、耐摩耗性など
からポリアミド樹脂、またはポリウレタン樹脂などが好
適である。これら樹脂が熱溶融状態で、前記ウイスカー
または粒子が混合される。
成するポリアミド系合成繊維との接着性、耐摩耗性など
からポリアミド樹脂、またはポリウレタン樹脂などが好
適である。これら樹脂が熱溶融状態で、前記ウイスカー
または粒子が混合される。
【0010】現在、知られているウイスカーには次のよ
うなものがある。ホウ酸アルミニウム(9Al2O3・2
B2O3、白色針状結晶)チタン酸カリウム(K2O・6
TiO2、白色針状結晶)、チタン酸バリウム(BaT
iO3、白色針状結晶)、炭化ケイ素(SiC、緑色針
状結晶)、窒化ケイ素(Si3N4、白色針状結晶)、酸
化亜鉛(ZnO、テトラポット状結晶)、塩基性硫酸マ
グネシウム、グラファイト、マグネシア、硫酸カルシウ
ム(Na2C2aP2O18),ホウ酸マグネシウム、α−
アルミナ、クリソタイル、ワラストナイトなど。
うなものがある。ホウ酸アルミニウム(9Al2O3・2
B2O3、白色針状結晶)チタン酸カリウム(K2O・6
TiO2、白色針状結晶)、チタン酸バリウム(BaT
iO3、白色針状結晶)、炭化ケイ素(SiC、緑色針
状結晶)、窒化ケイ素(Si3N4、白色針状結晶)、酸
化亜鉛(ZnO、テトラポット状結晶)、塩基性硫酸マ
グネシウム、グラファイト、マグネシア、硫酸カルシウ
ム(Na2C2aP2O18),ホウ酸マグネシウム、α−
アルミナ、クリソタイル、ワラストナイトなど。
【0011】これらウイスカーの中で、特に、ラケット
用ストリングに有用なのは、耐久性向上に効果があり、
しかも天然ガットに近似した透明性に優れるホウ酸アル
ミニウムウイスカーである。ホウ酸アルミニウム粒子も
同様に透明性に優れる。ホウ酸アルミニウムウイスカー
および粒子は、屈折率が1.60〜1.63と比較的低
く、ポリアミド樹脂またはポリウレタン樹脂と混合した
場合、互いの屈折率が近似しており、透光性が高く、透
明性が得られる。
用ストリングに有用なのは、耐久性向上に効果があり、
しかも天然ガットに近似した透明性に優れるホウ酸アル
ミニウムウイスカーである。ホウ酸アルミニウム粒子も
同様に透明性に優れる。ホウ酸アルミニウムウイスカー
および粒子は、屈折率が1.60〜1.63と比較的低
く、ポリアミド樹脂またはポリウレタン樹脂と混合した
場合、互いの屈折率が近似しており、透光性が高く、透
明性が得られる。
【0012】前記無機フィラーの含有量が1.0重量%
未満では、耐久性向上効果が十分でない。反対に30重
量%を越えると、コーティング層の伸縮性が低下し、打
球毎にストリングの伸縮時に追従できずクラックが発生
したり、コーティング層の硬度が増し摩耗性が大きくな
り耐久性が逆に低下することが認められる。
未満では、耐久性向上効果が十分でない。反対に30重
量%を越えると、コーティング層の伸縮性が低下し、打
球毎にストリングの伸縮時に追従できずクラックが発生
したり、コーティング層の硬度が増し摩耗性が大きくな
り耐久性が逆に低下することが認められる。
【0013】コーティング樹脂の中には、ウイスカーの
他に、平滑剤、着色剤、安定剤など他の添加剤も含有さ
れることは限定されない。前記本発明によれば、打球性
が良く、耐久性も高い。また、ラケット用ストリング重
要特性である張設性にも優れ、しかも低コストで実現で
きる。
他に、平滑剤、着色剤、安定剤など他の添加剤も含有さ
れることは限定されない。前記本発明によれば、打球性
が良く、耐久性も高い。また、ラケット用ストリング重
要特性である張設性にも優れ、しかも低コストで実現で
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に使用する芯繊維、および
被覆繊維はポリアミド系合成繊維を使用できる。ポリア
ミド系合成繊維としては、ナイロン6、ナイロン66ま
たはこれらの共重合物なるものが、特に高強力が得られ
易いことから好ましい。強度は、耐久性の観点から5g
/デニール以上、伸度は10〜30%程度が望ましい。
被覆繊維はポリアミド系合成繊維を使用できる。ポリア
ミド系合成繊維としては、ナイロン6、ナイロン66ま
たはこれらの共重合物なるものが、特に高強力が得られ
易いことから好ましい。強度は、耐久性の観点から5g
/デニール以上、伸度は10〜30%程度が望ましい。
【0015】次に本発明で好ましく用いられるホウ酸ア
ルミニウムからなるウイスカーまたは粒子とは、化学式
で示せば9AL2O3・2B2O3であり、ウイスカーは平
均繊維長は10〜30μm、平均繊維径は0.5〜1.
0μm、粒子は平均粒子径は3〜100μmのものであ
る。
ルミニウムからなるウイスカーまたは粒子とは、化学式
で示せば9AL2O3・2B2O3であり、ウイスカーは平
均繊維長は10〜30μm、平均繊維径は0.5〜1.
0μm、粒子は平均粒子径は3〜100μmのものであ
る。
【0016】配合量は、1重量%以下では効果が出にく
く、好ましくは3重量%以上が望ましい。また、30重
量%を越える量ではストリング全体が硬くなり、本発明
の目的であるソフトリングには適さなく、30重量%以
下、望ましくは15重量%以下である。これらの効果
は、ストリングの耐久性を向上させると共に、表面の平
滑化のためか、張設性も著しく向上する。ホウ酸アルミ
ニウムは、他の物質に比べ、屈折率が低いため透明なス
トリングが得られるので、特に有用である。
く、好ましくは3重量%以上が望ましい。また、30重
量%を越える量ではストリング全体が硬くなり、本発明
の目的であるソフトリングには適さなく、30重量%以
下、望ましくは15重量%以下である。これらの効果
は、ストリングの耐久性を向上させると共に、表面の平
滑化のためか、張設性も著しく向上する。ホウ酸アルミ
ニウムは、他の物質に比べ、屈折率が低いため透明なス
トリングが得られるので、特に有用である。
【0017】最後に、張設並びに打球時の耐久性を向上
させるために、乾燥後の厚さ30μm以上150μm以
下の樹脂を通常の方法でコーティングする。この場合の
樹脂としては、ナイロンを用いる。ナイロンは耐久性の
観点から望ましい。
させるために、乾燥後の厚さ30μm以上150μm以
下の樹脂を通常の方法でコーティングする。この場合の
樹脂としては、ナイロンを用いる。ナイロンは耐久性の
観点から望ましい。
【0018】更に、上記コーティング樹脂中にホウ酸ア
ルミニウムからなるウイスカーを配合すると、耐久性は
更に向上する。更に、ワックス類、シリコーンオイルな
どからなる平滑剤が塗布されて最終製品となる。
ルミニウムからなるウイスカーを配合すると、耐久性は
更に向上する。更に、ワックス類、シリコーンオイルな
どからなる平滑剤が塗布されて最終製品となる。
【0019】図1は本発明の一実施例のラケット用スト
リング1の断面の例をモデル的に示すものである。図1
において、ラケット用ストリング1は、芯成分繊維であ
るモノフィラメント2と、その周囲の被覆成分繊維であ
るモノフィラメント3と、その周囲の表面樹脂コーティ
ング層4,5とからなる。表面樹脂コーティング層4と
5は同一物質でもよく、表面樹脂コーティング層4は芯
成分繊維のモノフィラメント2と、被覆成分繊維のモノ
フィラメント3とを一体化する作用をしている。表面樹
脂コーティング層4は撚上げ時に用いた接着剤である。
表面樹脂コーティング層5は、無機フィラー(例えばウ
ィスカー)の添加による耐久性向上の作用を発揮する。
リング1の断面の例をモデル的に示すものである。図1
において、ラケット用ストリング1は、芯成分繊維であ
るモノフィラメント2と、その周囲の被覆成分繊維であ
るモノフィラメント3と、その周囲の表面樹脂コーティ
ング層4,5とからなる。表面樹脂コーティング層4と
5は同一物質でもよく、表面樹脂コーティング層4は芯
成分繊維のモノフィラメント2と、被覆成分繊維のモノ
フィラメント3とを一体化する作用をしている。表面樹
脂コーティング層4は撚上げ時に用いた接着剤である。
表面樹脂コーティング層5は、無機フィラー(例えばウ
ィスカー)の添加による耐久性向上の作用を発揮する。
【0020】さらに図2は本発明の別の実施例のラケッ
ト用ストリング11の断面の例をモデル的に示すもので
ある。図1と異なる点は、被覆成分繊維であるモノフィ
ラメント13の数が多いことである。すなわち、芯成分
繊維であるモノフィラメント12と、その周囲の被覆成
分繊維であるモノフィラメント13と、その周囲の表面
樹脂コーティング層14,15とからなる。表面樹脂コ
ーティング層14は撚上げ時に用いた接着剤であり、表
面樹脂コーティング層14は芯成分繊維のモノフィラメ
ント12と、被覆成分繊維のモノフィラメント13とを
一体化する作用をしている。表面樹脂コーティング層1
5は、無機フィラー(例えばウィスカー又は粒子)の添
加による耐久性向上の作用を発揮する。
ト用ストリング11の断面の例をモデル的に示すもので
ある。図1と異なる点は、被覆成分繊維であるモノフィ
ラメント13の数が多いことである。すなわち、芯成分
繊維であるモノフィラメント12と、その周囲の被覆成
分繊維であるモノフィラメント13と、その周囲の表面
樹脂コーティング層14,15とからなる。表面樹脂コ
ーティング層14は撚上げ時に用いた接着剤であり、表
面樹脂コーティング層14は芯成分繊維のモノフィラメ
ント12と、被覆成分繊維のモノフィラメント13とを
一体化する作用をしている。表面樹脂コーティング層1
5は、無機フィラー(例えばウィスカー又は粒子)の添
加による耐久性向上の作用を発揮する。
【0021】
【実施例】以下実施例をもちいて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)芯成分繊維として直径1.0mmのナイロ
ン6のモノフィラメントを1本用い、被覆成分繊維とし
て直径0.115mmのナイロン6のモノフィラメント
25本を前記芯成分繊維の周囲にラセン状に巻きつけ
て、同時にナイロン系接着剤を用いて固定し、直径1.
23mmの線状体を得た。
に説明する。 (実施例1)芯成分繊維として直径1.0mmのナイロ
ン6のモノフィラメントを1本用い、被覆成分繊維とし
て直径0.115mmのナイロン6のモノフィラメント
25本を前記芯成分繊維の周囲にラセン状に巻きつけ
て、同時にナイロン系接着剤を用いて固定し、直径1.
23mmの線状体を得た。
【0022】この線状体の外周に、アルキルシランカッ
プリング剤で表面処理したホウ酸アルミニウムウイスカ
ー(平均繊維長20μm、平均繊維径0.75μm、ア
スペクト比(平均繊維長/平均繊維径)27)を30重
量%を含有したナイロン6,6のマスターペレット30
重量部および通常のナイロン6,6のペレットを70重
量部混合して得た熱溶融ナイロン(ウイスカー含有量9
重量%)を用いて、常法でコーティングしてラケット用
ストリングを得た。
プリング剤で表面処理したホウ酸アルミニウムウイスカ
ー(平均繊維長20μm、平均繊維径0.75μm、ア
スペクト比(平均繊維長/平均繊維径)27)を30重
量%を含有したナイロン6,6のマスターペレット30
重量部および通常のナイロン6,6のペレットを70重
量部混合して得た熱溶融ナイロン(ウイスカー含有量9
重量%)を用いて、常法でコーティングしてラケット用
ストリングを得た。
【0023】得られたラケット用ストリングは直径1.
299mm、引張強力82.2Kg、結節強力45.7
kg、伸度19.8%であった。コーティングの厚さ
は、100μであった。得られたストリングは透明性が
あり、高級感を備えていた。概略断面図を図1に示す。
299mm、引張強力82.2Kg、結節強力45.7
kg、伸度19.8%であった。コーティングの厚さ
は、100μであった。得られたストリングは透明性が
あり、高級感を備えていた。概略断面図を図1に示す。
【0024】このストリングをフェース面積が110平
方インチのカーボン繊維補強樹脂製ラケットにタテ・ヨ
コ糸共に60ポンドの張力で張設した。ストリング張り
・腰が適度なことと表面硬度が適度で滑り性も良好で張
設性は、天然ガットに比べ非常に、ウイスカーを含有し
ない比較例に比べても良好であった。
方インチのカーボン繊維補強樹脂製ラケットにタテ・ヨ
コ糸共に60ポンドの張力で張設した。ストリング張り
・腰が適度なことと表面硬度が適度で滑り性も良好で張
設性は、天然ガットに比べ非常に、ウイスカーを含有し
ない比較例に比べても良好であった。
【0025】これに、実際のテニスボールを打ち出し、
スピード127km/時、打ち出し間隔15回/分、打
ち出し距離50cmでストリングが切断するまでに打ち
続けた。合計2回のテストで、切断するまでの打ち出し
回数は、各々1,450回と1,464回であった。
スピード127km/時、打ち出し間隔15回/分、打
ち出し距離50cmでストリングが切断するまでに打ち
続けた。合計2回のテストで、切断するまでの打ち出し
回数は、各々1,450回と1,464回であった。
【0026】比較例として、前記実施例のウイスカーの
含有がないだけで、他の条件は全く同じ方法で得たスト
リングを同様の方法で耐久性を調べた結果、938回で
あった。
含有がないだけで、他の条件は全く同じ方法で得たスト
リングを同様の方法で耐久性を調べた結果、938回で
あった。
【0027】(実施例2)芯成分繊維として直径1.0
mmのナイロン6のモノフィラメントを1本用い、被覆
成分繊維として直径0.115mmのナイロン6のモノ
フィラメント44本を前記芯成分繊維の周囲にダブルに
ラセン状に巻きつけて、同時にナイロン系接着剤を用い
て固定し、直径1.23mmの線状体を得た。
mmのナイロン6のモノフィラメントを1本用い、被覆
成分繊維として直径0.115mmのナイロン6のモノ
フィラメント44本を前記芯成分繊維の周囲にダブルに
ラセン状に巻きつけて、同時にナイロン系接着剤を用い
て固定し、直径1.23mmの線状体を得た。
【0028】この線状体を用いて、その外周にホウ酸ア
ルミニウム粒子(平均粒子直径3μm)6重量%を含有
した熱溶融ナイロン6を用いて、常法でコーティングし
てラケット用ストリングを得た。
ルミニウム粒子(平均粒子直径3μm)6重量%を含有
した熱溶融ナイロン6を用いて、常法でコーティングし
てラケット用ストリングを得た。
【0029】得られたラケット用ストリングの直径1.
310mm、引張強力72.1kg、結節強力40.2
kg、伸度19.0%であった。コーティング厚さは、
約100μであった。得られたストリングは透明性があ
り、高級感を備えていた。概略断面図を図2に示す。
310mm、引張強力72.1kg、結節強力40.2
kg、伸度19.0%であった。コーティング厚さは、
約100μであった。得られたストリングは透明性があ
り、高級感を備えていた。概略断面図を図2に示す。
【0030】このストリングを前記実施例と同じ方法で
耐久性を調べた。ストリングの張り・腰と表面硬度が適
度で滑り性も良好で張設性は、非常に良好であった。合
計2回のテストで、切断するまでの打ち出し回数は、各
々1242回と1220回であった。
耐久性を調べた。ストリングの張り・腰と表面硬度が適
度で滑り性も良好で張設性は、非常に良好であった。合
計2回のテストで、切断するまでの打ち出し回数は、各
々1242回と1220回であった。
【0031】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、芯
部にモノフィラメントが配置され、その周囲に複数本の
モノフィラメントが配置され、その周囲に樹脂コーティ
ング層が存在するラケット用ストリングにおいて、前記
表面樹脂コーティング層にはホウ酸アルミニウムウイス
カーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選ばれる少なく
とも一つの無機フィラーが1.0重量%以上30.0重
量%以下の範囲配合されていることにより、耐久性を高
く維持するとともに、透明性を向上して商品的価値を高
めたラケット用ストリングを提供できる。
部にモノフィラメントが配置され、その周囲に複数本の
モノフィラメントが配置され、その周囲に樹脂コーティ
ング層が存在するラケット用ストリングにおいて、前記
表面樹脂コーティング層にはホウ酸アルミニウムウイス
カーおよびホウ酸アルミニウム粒子から選ばれる少なく
とも一つの無機フィラーが1.0重量%以上30.0重
量%以下の範囲配合されていることにより、耐久性を高
く維持するとともに、透明性を向上して商品的価値を高
めたラケット用ストリングを提供できる。
【図1】 本発明の実施例1のラケット用ストリングを
モデル的に示す断面図である。
モデル的に示す断面図である。
【図2】 本発明の実施例2のラケット用ストリングを
モデル的に示す断面図である。
モデル的に示す断面図である。
1,11 ラケット用ストリング 2,12 複数本のポリアミド系合成繊維のマルチフィ
ラメント繊維 3,13 撚り上げ時に用いた接着剤樹脂層 4,14 ウィスカーを添加した表面樹脂コーティング
層
ラメント繊維 3,13 撚り上げ時に用いた接着剤樹脂層 4,14 ウィスカーを添加した表面樹脂コーティング
層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 51/02
Claims (4)
- 【請求項1】 芯部にナイロンモノフィラメントが配置
され、その周囲に複数本のナイロンモノフィラメントが
配置され、その周囲にナイロン樹脂コーティング層が存
在するラケット用ストリングであって、前記表面樹脂コ
ーティング層にはホウ酸アルミニウムウイスカーおよび
ホウ酸アルミニウム粒子から選ばれる少なくとも一つの
無機フィラーが1.0重量%以上30.0重量%以下の
範囲配合されており、 かつ前記無機フィラーと前記表面コーティング樹脂との
屈折率が近似してい ることを特徴とするラケット用スト
リング。 - 【請求項2】 ホウ酸アルミニウムウイスカーおよびホ
ウ酸アルミニウム粒子から選ばれる少なくとも一つの無
機フィラーが、表面カップリング処理されたものである
請求項1に記載のラケット用ストリング。 - 【請求項3】 表面の樹脂コーティング層が、ポリアミ
ド系樹脂またはウレタン系樹脂である請求項1に記載の
ラケット用ストリング。 - 【請求項4】 芯部のモノフィラメントの太さ直径が
0.4mm以上1.0mm以下の範囲、その周囲のモノ
フィラメントの太さ直径が0.1mm以上0.3mm以
下の範囲である請求項1に記載のラケット用ストリン
グ。
Priority Applications (1)
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