JP2000178888A - 繊維ロープ - Google Patents

繊維ロープ

Info

Publication number
JP2000178888A
JP2000178888A JP10353392A JP35339298A JP2000178888A JP 2000178888 A JP2000178888 A JP 2000178888A JP 10353392 A JP10353392 A JP 10353392A JP 35339298 A JP35339298 A JP 35339298A JP 2000178888 A JP2000178888 A JP 2000178888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
fiber
strength
layer
elongation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10353392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4097004B2 (ja
Inventor
Nobuhiro Yamazaki
信浩 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seiko Rope Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seiko Rope Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seiko Rope Manufacturing Co Ltd filed Critical Tokyo Seiko Rope Manufacturing Co Ltd
Priority to JP35339298A priority Critical patent/JP4097004B2/ja
Publication of JP2000178888A publication Critical patent/JP2000178888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4097004B2 publication Critical patent/JP4097004B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/02Ropes built-up from fibrous or filamentary material, e.g. of vegetable origin, of animal origin, regenerated cellulose, plastics
    • D07B1/025Ropes built-up from fibrous or filamentary material, e.g. of vegetable origin, of animal origin, regenerated cellulose, plastics comprising high modulus, or high tenacity, polymer filaments or fibres, e.g. liquid-crystal polymers
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/16Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics
    • D07B1/165Ropes or cables with an enveloping sheathing or inlays of rubber or plastics characterised by a plastic or rubber inlay
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/20Rope or cable components
    • D07B2201/2047Cores
    • D07B2201/2052Cores characterised by their structure
    • D07B2201/2065Cores characterised by their structure comprising a coating

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度低伸度繊維の強力利用率を向上すること
ができ、同じロープ径で高強度低伸度繊維層の断面積が
変化しても硬さや可撓性に変化がなく、かつ使用中にロ
ープが変形しにくく、ヤーンの配列の乱れによる強度低
下が起きにくく、外層が破れた場合にも使用不可能にな
らない繊維ロープを提供する。 【解決手段】高強度低伸度繊維からなる内層1aの外周
に、中層1bとして樹脂被覆層を施し、外層1cには高
強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が混在するヤ
ーンを巻き付けてストランド1を構成し、該ストランド
1の複数本を撚り合わせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維ロープ、とりわ
け高強度低伸度繊維を使用した繊維ロープに関する。
【0002】
【従来の技術】アラミド繊維が出現して以来、高強度低
伸度の繊維が次々と現れ、ロープ用としては、アラミド
繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアレリート繊
維等が多く使われている。しかし、これらの高強度低伸
度繊維を用いてこれまでのナイロン、ポリエステル、ポ
リプロピレン等の汎用繊維と同じ様な撚り方をしてロー
プを造ると、高強度低伸度繊維が本来持っている高強力
の利用率が極端に悪くなるという問題があった。
【0003】そのため、高強度低伸度繊維のロープを製
作する場合、従来では一般に、汎用繊維に比べてヤーン
の撚数を少なくし、ストランドおよびロープの撚りのリ
ードを長くして、ロープに仕上がった時に高強度低伸度
原糸の強力をできるだけ発揮させるようにしている。し
かしながら、このようにヤーン撚数を少なくし、また、
ストランドやロープのリードを長くしてロープを造る
と、ロープはだらだらの状態となり、ロープとしての形
状が保てなくなって型崩れが起きやすく、それに起因し
て原糸、ヤーンが擦り切れたりして耐摩性、耐久性が悪
くなり、ロープとしての機能を発揮することができな
い。
【0004】そこで、高強度低伸度繊維のロープにおい
て、編組型としたものが従来知られている。これは、ス
トランドの内層として高強度低伸度繊維を使用してヤー
ンの撚数を少なくして、ストランドのリードを長くし、
そしてリードの長い8打ちや16打ち等で編組すること
により構成し、外層をナイロン、ポリエステルなどの汎
用繊維により16打ち、24打ち、32打ち等で編組す
ることによりジャケットとして形状保持を良くして、ロ
ープとしての機能を発揮させている。
【0005】また撚り型のロープとしては、ストランド
を、高強度低伸度のヤーンの撚数を少なくし、そのヤー
ンを何本かを集めてリードを長くして撚って内層とし、
外層は汎用繊維を編組して構成し、そうした構成のスト
ランドを、3打ち、4打ち、6打ち、7本撚り、19本
撚りを行なってロープとしている。あるいは先述した編
組型のロープをストランドとして使用し、それを前記撚
り型のロープのように3打ち、4打ち、6打ち、7本撚
り、19本撚り等のロープとしている。更に、ロープの
形崩れを防ぐために6打ち、7本撚り、19本撚りの上
に16打ち、24打ち、32打ち等で編組カバーする場
合もある。
【0006】しかし、前記従来のロープは次のような欠
点があった。 a.ロープ径が同じロープにおいて、内層と外層の断面
積比が異なると、ロープの硬さや可撓性が変わってく
る。すなわち、内層の面積が多くなると外層を薄くしな
ければならない。そのため外層を編組するストランドが
細くなり、リードは短くなるためロープは硬くなる。ま
た、その逆の場合は、ロープのリードを長くするためロ
ープは軟らかくなる。 b.使用中にロープが変形しやすく、ロープが変形する
と、ヤーンの撚数が少なくまたリードが長いために、内
層の高強度低伸度の原糸、ヤーンの配列が乱れやすく、
これにより強度低下を起こし、耐久性が悪くなる。 c.経年劣化あるいは何らかの要因によって、外層が破
れた場合、使用不可能になり、補修可能な場合には煩雑
で手間のかかる補修をしなければならない。 d.高強度低伸度繊維のみで撚ったロープは、強度利用
率をよくするため、汎用繊維より若干リードを長くして
撚っているが、実際は強度利用率は極めて悪くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
従来の問題点を解消するために創案されたもので、その
目的とするところは、高強度低伸度繊維の特性をフルに
発揮させ、その強力利用率を向上することができ、同じ
ロープ径で高強度低伸度繊維層の断面積が変化しても硬
さや可撓性に変化がなく、かつ使用中にロープが変形し
にくくヤーンの配列の乱れによる強度低下が起きにく
く、外層が破れた場合にも使用不可能にならない実用性
の高い繊維ロープを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の繊維ロープは、内層を高強度低伸度繊維とし、
この内層の外周に中層として樹脂被覆層を施し、外層に
は高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が混在す
るヤーンを巻き付けてストランドを構成し、該ストラン
ドの複数本を撚り合わせてなることを特徴としている。
この撚り合わせ構造としては、3打ち、4打ち、6打ち
あるいは7本撚りなどが挙げられる。
【0009】また、本発明の繊維ロープは、内層を高強
度低伸度繊維とし、この内層の外周に中層として樹脂被
覆層を施し、外層には高強度低伸度繊維又は汎用繊維あ
るいは両者が混在するヤーンを巻き付けてストランドを
構成し、該ストランドの複数本を編組したことを特徴と
している。この編組構造としては、2×4打ち、1×8
打ち、2×6打ち、1×12打ちなどが挙げられる。
【0010】また、本発明は、前記2種のロープにおい
て、ロープ本体の外周に、高強度低伸度繊維又は汎用繊
維あるいは両者が混在するヤーンによって編組カバーを
施したものを含んでいる。
【0011】さらに、本発明は、内層を高強度低伸度繊
維とし、この内層の外周に外層として樹脂被覆層を施し
てストランドを構成し、該ストランドの複数本を撚り合
わせあるいは編組してロープ本体とし、該ロープ本体の
外周に、高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が
混在するヤーンによって編組カバーを施したことを特徴
としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明の第1態
様を示している。1はストランドであり、内層1aと中
層1bと外層1cからなっている。この実施例において
は、前記のストランド1を4本使用し、中心の芯ロープ
2の回りに撚り合わせて4つ打ちロープとしている。芯
ロープ2はナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレンなどから選択される汎用繊維からなるスト
ランドを複数本撚り合わせることによって構成されてい
る。
【0013】前記各ストランド1の構成を説明すると、
内層1aは高強度低伸度繊維からなる原糸を集合したヤ
ーン100を多数本集めて束にし、その束を平行に引き
揃えるか、あるいは長いリードたとえば内層径の約8倍
以上で撚ることにより構成されている。高強度低伸度繊
維は破断強度20g/d以上,弾性係数500g/d以
上の特性を有するもので、アラミド繊維、超高分子量ポ
リエチレン繊維、全芳香族ポリエステル繊維(ポリアリ
レート繊維)などから選択される。
【0014】中層1bは熱可塑性樹脂の被覆層で構成さ
れている。熱可塑性樹脂としては、耐寒性、耐水性など
が良好なものであることが必要であり、その例として
は、ウレタン、ポリ塩化ビニール、ナイロン、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびこれらの樹
脂の共重合体などが挙げられ、内層の高強度低伸度繊維
との相性のよいものが選択される。被覆層は内層1aを
移動させながら押出し機によって樹脂を押し出すことに
よって連続的に施される。中層1bは内層1aの表面に
接着状に一体化している。中層1bの厚さは1〜2.5
mm程度が好ましい。その理由は、被覆層としての中層
が薄いと破れやすく、厚くなり過ぎるとロープが硬くな
るからである。
【0015】外層1cは、この実施態様では、繊維から
なる原糸を集合しあるいは撚り合わせたヤーン101を
中層1bの外周に螺旋状に巻き付けることによって構成
されている。繊維としては高強度低伸度繊維、汎用繊維
あるいはそれらを混在させたものが挙げられる。汎用繊
維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどから選択される。ここで、「混
在」とは、1本のヤーンそのものに2種の繊維を混在さ
せている場合のほか、高強度低伸度繊維のヤーンと汎用
繊維のヤーンとを併用する場合の双方を含んでいる。こ
の例では、高強度低伸度繊維のヤーン101と汎用繊維
のヤーン101を併用した状態を示しており、それら2
種のヤーンが交互に配列されている。
【0016】図4(a)(b)(c)は第1態様の他の
例を示しており、(a)は前記のような構造からなるス
トランド1を3本使用して撚合し、3つ打ちしたもので
ある。(b)は前記のような構造からなるストランド1
を6本使用し、中心の汎用繊維からなる芯ロープ2の回
りに撚り合わせて6つ打ち構造としたものである。
(c)は前記のような構造からなるストランド1を7本
使用し、撚り合わせて7本撚り構造としたものである。
【0017】図5ないし図7は本発明の第2態様を示し
ており、第1態様に示したストランド1すなわち、高強
度低伸度繊維からなる内層1aの外周に合成樹脂被覆層
からなる中層1bを設け、該中層1bの外周に、高強度
低伸度繊維、汎用繊維あるいはそれらを混在させた繊維
を巻き付けてなる外層1cを設けからなるストランド1
を複数本使用し、それらを組んで編組構造としたもので
ある。図5(a)(b)はストランド1を2本ずつ1組
とし、これを4組使用して2×4打ちしたものである。
図6(a)(b)はストランド1を2本ずつ1組とし、
これを6組使用して2×6打ちしたものである。図7
(a)(b)はストランド1を8本使用して1×8打ち
したものである。なお図示しないが、1×12打ちなど
も含まれることはもとよりである。前記第1態様と第2
態様において、内層1aと外層1cの繊維ないしヤーン
のリードは同じでもよいが、異なっていてもよい。後者
はことに外層1cの内層1aにくらべて相対的に短いリ
ードとすることが好ましく、これによって耐摩耗性を向
上することができる。
【0018】図8ないし図12は本発明の第3態様を示
しており、前記第1態様のロープ本体Aまたは第2態様
のロープ本体Bの外周に、高強度低伸度繊維、汎用繊維
あるいはそれらを混在させた繊維からなる編組カバー4
を施したものである。編組カバー4の構造は任意である
が、一般には、2×24、2×32など密なものが好適
である。図8(a)(b)はロープ本体Aとして、図1
と図2に示す4つ打ちロープを適用したものであり、図
9(a)はロープ本体Aとして図4(a)の3つ打ちロ
ープ、(b)は同じく図4(b)の6つ打ちロープ、図
9(c)は同じく図4(c)の7本撚りを用いたもので
ある。図10(a)(b)は、ロープ本体Bとして、図
5に示す2×4構造の編組ロープを用いており、図11
(a)はロープ本体Bとして図6に示す2×6構造の編
組ロープを、(b)は同じく図7に示す1×8構造の編
組ロープを用いている。
【0019】図12ないし図14は本発明の第4態様を
示している。この実施態様においては、ストランド1’
は、高強度低伸度繊維からなる原糸を集合したヤーン1
00を多数本集めて束にし、その束を平行に引き揃える
かあるいは前述したように長いリード撚ることにより構
成された内層1aと、これの周に熱可塑性樹脂被覆から
なる外層1b’を設けることによって構成されている。
これら内層1aと外層1b'(第1態様では中層)の詳細
は第1態様の説明を援用する。
【0020】図12においては、前記スランド1’は4
本使用され、中心の芯ロープ2の周りで撚り合わされる
ことによってロープ本体Cとされ、該ロープ本体Cの外
周全体に、高強度低伸度繊維、汎用繊維あるいはそれら
を混在させた繊維からなる編組カバー4を施したもので
ある。編組カバー4の構造は任意であるが、一般には、
2×24、2×32などが挙げられる。図13(a)は
ロープ本体Cを3つ打ちとした例を、(b)はロープ本
体Cを6つ打ちとした例を、(c)はロープ本体Cを7
本撚りとした例を示している。
【0021】図14においては、前記スランド1’の複
数本が組まれて編組構造からなるロープ本体Dとされ、
該ロープ本体Cの外周全体に、高強度低伸度繊維、汎用
繊維あるいはそれらを混在させた繊維からなる編組カバ
ー4を施したものである。編組カバー4の構造は任意で
あるが、一般には、2×24、2×32などが挙げられ
る。図14(a)(b)はロープ本体Dを2×4打ちと
した例を示しており、同図(c)は2×6構造の編組ロ
ープを、(b)は1×8構造の編組ロープを用いてい
る。
【0022】
【実施例の作用】本発明においては、内層1aとして高
強度低伸度繊維を使用し、これの外周を熱可塑性樹脂で
被覆して中層1b(ないしは外層1b’)としているの
で、高強度低伸度繊維の層は、最大強力が発揮できる様
に単に束ねれば良く、極端に言えば繊維一本々がパラレ
ルであってもよい。このためどの様なロープの構造にか
かわらず強力利用率を上げることができる。また、高強
度低伸度繊維を樹脂被覆しているので、撚り合わせや編
組のロープリードを長くしても、ロープとしての硬さと
可撓性を保つことができ、これによりロープのリードを
長くできるので、高強度低伸度繊維の強力利用率を向上
させることができる。
【0023】さらに、高強度低伸度繊維を樹脂被覆して
いるので、同じロープ径である程度高強度低伸度繊維層
の面積が変わっても、硬さや可撓性は変わらない。ま
た、被覆の厚さの程度を硬さや可撓性が変わるほどに設
定しても、使用する合成樹脂の材質を変えることによっ
て自在に硬さや可撓性を調整することができる。例えば
ポリエチレンの被覆を厚くすることによって硬くなりす
ぎるような場合には、被覆の材質を軟質塩化ビニールに
変更すれば自在に対処することができる。
【0024】内層1aの高強度低伸度繊維の外周をタイ
トに樹脂被覆してあるので、高強度低伸度繊維は全体が
一体に機能するとともに、ロープ使用中にロープを構成
するストランドの変形が生じにくくなり、高強度低伸度
原糸やヤーンの配列が乱れにくく、それによる強度低下
が起きにくいため、耐久性を向上することができる。そ
して、第1態様や第2態様では、ストランド1が中層1
bを構成する樹脂被覆の上に、外層1cとして、汎用繊
維、あるいは高強度低伸度繊維、あるいは両者を混在さ
せて巻き付けるように撚っているため、かかるストラン
ド1を複数本使用して撚り合わせまたは編組したロープ
は、前記外層1cによって外観上また手ざわりが通常の
繊維ロープと同じようになり、違和感なく使用すること
できる。そして、外層1cの繊維層は摩擦や耐侯性に対
して効果を発揮し、外層1cの繊維層が擦り切れて中層
1bの樹脂被覆層が露出しても、ロープの機能は失われ
ず、引き続き使用する事ができる。
【0025】第3態様においては、前記した特徴を発揮
するロープ本体の外周を編組カバー4で覆っているの
で、さらに耐摩耗性、耐侯性などがよくなり、また形崩
れも防止することができる。第4態様においては、内層
1aとして高強度低伸度繊維を使用し、これの外周を熱
可塑性樹脂で被覆して外層1b’としたストランドを使
用してロープ本体C,Dを構成し、これの外周に、高強
度低伸度繊維、汎用繊維あるいはそれらを混在させた繊
維からなる編組カバー4を施しているので、耐摩耗性、
耐侯性の向上を図ることができ、さらには構造および製
造工程が簡単になり、安価なロープとすることができ
る。なお、いずれの態様にいても、端末のスプライス加
工は各態様とも従来の方法で行うことができる。
【0026】
【実施例】次に本発明による繊維ロープの具体的な例を
示す。図1ないし図3に示す4打ちロープ(呼称太さ:
65mm)を製作した。各ストランドの構造は次のとおり
である。内層は超高分子量ポリエチレン繊維1600D
を使用し、3.2mmのヤーンを50本集めて径22.5
mmにし、これを225mmのリードで撚った。これは汎用
繊維のロープにおけるリードの約1/2に相当する。そ
して、前記内層の上に、押出し機によって1.5mmの厚
さでポリエチレン樹脂被覆をして中層を形成した。内層
の超高分子量ポリエチレンとポリエチレン樹脂被覆によ
って径は27mmとなった。
【0027】その上に、それぞれが3.2mmのポリプロ
ピレンヤーン17本と超高分子量ポリエチレンヤーン1
7本を交互に配して前記中層に巻き付けて外層を形成し
た。この外層のリードは194mmであり、汎用繊維4打
ちロープ並みである。こうして得られたストランド径は
27mmとなり、心ロープとして、ポリプロピレンロープ
3打ちロープ17mmを配し、その周りに前記ストランド
4本を撚り合わせて4打ちロープとした。ロープリード
は275mmで、これは汎用繊維の4打ちロープより40
%程度長い。
【0028】比較のため、内層として超硬分子量ポリエ
チレン繊維のストランド、外層としてポリエステル繊維
のストランドを使用して、8つ打ちダブルブレード編組
型ロープ(比較例1)を製作した。また、超硬分子量ポ
リエチレン繊維を使用して2×4編組型のロープ(比較
例2)を製作した。比較例1は、内層を(1600D×
12×12・1600D×6×1)×6×1×8で構成
し、外層を1500D×10×7×2×24で構成し
た。比較例2は、1600D×6×6×32×2×4で
構成した。
【0029】次に各ロープの性能試験を行なった。1)
引張強さと強力利用率を比較すると、下記表1の通りで
ある。
【0030】
【表1】
【0031】この表1から、本発明の繊維ロープは、比
較例1,2に比べて原糸数が少ないにもかかわらず、1
本あたりの強さが高く、強力利用率も高いことがわか
る。次に、引張り疲労試験を行なった。この試験は、引
張り強さの1/3の荷重を50往復繰り返しかけ、その
後の残存強度を測定した。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】この表2から、本発明の繊維ロープは、残
存強度および強度保持率が高いことがわかる。ロープの
硬さについて検討した。上記3種の中で最もやわらかい
ものは、2×4打ち編組型のものである。本発明品とダ
ブルブレード編組型ロープとを比べると、前者は直径
1.2m、後者は直径1.3mのコイルにすることがで
き、ほぼ同等であるが、ダブルブレードでは強度を上げ
ようとして超硬分子量ポリエチレンの量を多くすると外
層は薄くなり、編組するリードを短くしなければならな
くなるので、ロープは硬くなる不利がある。本発明のロ
ープはこの点ですぐれている。
【0034】なお、本発明ロープを曳航索の舷側に当た
る部分、いわゆる先綱に実際に使用してみた。この部分
はワイヤロープを使用する船もあるほどロープの消耗が
激しいところである。本発明ロープは、ロープリードが
長いにもかかわらず何の支障もなかった。本発明ロープ
と比較例ロープの含水性について試験した。この試験
は、ロープ1mを5分間水に漬けた後の質量を測定する
ことによって行なった。その結果を、下記表3に示す。
この結果から、本発明ロープは、樹脂で被覆しているた
め含水しにくく、したがって、海中でロープが使われ、
船にロープが引き上げられたときに、ロープが軽く、船
上で大変扱いやすい利点をもつことがわかる。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、内層1aを高強度低伸度繊維とし、この内層1
aの外周に中層1bとして樹脂被覆層を施し、外層1c
には高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が混在
するヤーンを巻き付けて構成したストランド1を撚り合
わせたので、高強度低伸度繊維の強力利用率を向上する
ことができ、また、同じロープ径で高強度低伸度繊維層
の断面積が変化しても硬さや可撓性に変化がなく、かつ
使用中にロープが変形しにくくヤーンの配列の乱れによ
る強度低下が起きにくく、外層が破れた場合にも使用不
可能にならず、耐久性のよい繊維ロープを提供できると
いうすぐれた効果が得られる。
【0037】請求項2によれば、請求項1の効果に加え
て、編組構造のロープであるため非自転性を有し、キン
クを起さず取り扱いやすいというすぐれた効果が得られ
る。請求項3によれば、さらに外周に編組構造のカバー
を有しているため、まとまりがよく、また耐摩耗性をよ
くすることができるというすぐれた効果が得られる。
請求項4によれば、内層を高強度低伸度繊維とし、この
内層の外周に中層として樹脂被覆層を施してストランド
を構成し、該ストランドの複数本を撚り合わせあるいは
編組してロープ本体とし、該ロープ本体の外周に、高強
度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が混在するヤー
ンによって編組カバーを施したので、構造と製造工程を
簡易化することができるというすぐれた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による繊維ロープの第1態様を示す斜視
図である。
【図2】図1の縦断正面図である。
【図3】本発明におけるストランドを拡大して示す斜視
図である。
【図4】第1態様の他の例を示しており、(a)は3つ
打ち構造とした例を示す断面図、(b)は6つ打ちとし
た例を示す断面図、(c)は7本撚りとした例を示す断
面図である。
【図5】本発明による繊維ロープの第2態様を示すもの
で、(a)は斜視図、(b)はおなじくその縦断正面図
である。
【図6】第2態様の他の例を示しており、(a)は2×
6構造とした例を示す側面図、(b)は同じくその断面
図である。
【図7】第2態様の他の例を示しており、(a)は1×
8構造とした例を示す側面図、(b)は同じくその断面
図である。
【図8】(a)は本発明の第3態様の一例を示す斜視
図、(b)は同じくその縦断正面図である。
【図9】(a)は第3態様の他の例を示すもので、
(a)はロープ本体として3つ打ち構造を用いた例を示
す断面図、(b)は6つ打ちのロープ本体を使用した例
を示す断面図、(c)は7本撚りのロープ本体を使用し
た例を示す断面図である。
【図10】(a)は第3態様の他の例を示す側面図、
(b)は同じくその断面図である。
【図11】第3態様の他の例を示しており、(a)は2
×6構造のロープ本体を使用した例を示す断面図、
(b)は1×8構造ロープ本体を使用した例を示す断面
図である。
【図12】(a)は本発明の第4態様を示す側面図、
(b)は同じくその断面図である。
【図13】(a)は第4態様の他の例を示すもので、
(a)はロープ本体として3つ打ち構造を用いた例を示
す断面図、(b)は6つ打ちのロープ本体を使用した例
を示す断面図、(c)は7本撚りのロープ本体を使用し
た例を示す断面図である。
【図14】第4態様の他の例を示すもので、(a)はロ
ープ本体として2×4構造の編組ロープを使用した例を
示す部分切欠側面図、(b)は同じくその断面図、
(c)は2×6構造のロープ本体を使用した例を示す断
面図、(d)は1×8構造ロープ本体を使用した例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1,1’ ストランド 1a 内層 1b 中層 1b’ 外層 1c 外層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層1aを高強度低伸度繊維とし、この内
    層1aの外周に中層1bとして樹脂被覆層を施し、外層
    1cには高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が
    混在するヤーンを巻き付けてストランド1を構成し、該
    ストランド1の複数本を撚り合わせてなることを特徴と
    する繊維ロープ。
  2. 【請求項2】内層1aを高強度低伸度繊維とし、この内
    層1aの外周に中層1bとして樹脂被覆層を施し、外層
    1cには高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両者が
    混在するヤーンを巻き付けてストランド1を構成し、該
    ストランド1の複数本を編組したことを特徴とする繊維
    ロープ。
  3. 【請求項3】ストランド1の複数本を撚り合わせあるい
    は編組したロープ本体A,Bの外周に、高強度低伸度繊
    維又は汎用繊維あるいは両者が混在するヤーンによって
    編組カバー4を施したことを特徴とする請求項1または
    請求項2のいずれかに記載の繊維ロープ。
  4. 【請求項4】内層1aを高強度低伸度繊維とし、この内
    層の外周に外層1b’として樹脂被覆層を施してストラ
    ンド1’を構成し、該ストランド1’の複数本を撚り合
    わせあるいは編組してロープ本体Cとし、該ロープ本体
    Cの外周に、高強度低伸度繊維又は汎用繊維あるいは両
    者が混在するヤーンによって編組カバー4を施したこと
    を特徴とする繊維ロープ。
JP35339298A 1998-12-11 1998-12-11 繊維ロープ Expired - Lifetime JP4097004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35339298A JP4097004B2 (ja) 1998-12-11 1998-12-11 繊維ロープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35339298A JP4097004B2 (ja) 1998-12-11 1998-12-11 繊維ロープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000178888A true JP2000178888A (ja) 2000-06-27
JP4097004B2 JP4097004B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=18430537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35339298A Expired - Lifetime JP4097004B2 (ja) 1998-12-11 1998-12-11 繊維ロープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4097004B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101603256A (zh) * 2008-06-09 2009-12-16 三菱电机大楼技术服务株式会社 电梯用曳引绳及其制造方法
JP2011179176A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Fukui Prefecture 車両用防護柵用繊維ロープ
WO2014053601A1 (en) * 2012-10-05 2014-04-10 Nv Bekaert Sa Hybrid rope
JP2016194172A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 芦森工業株式会社 ロープ用ストランド及びロープ
JP2017053070A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 幸衛 大竹 甘打ちロープ
WO2017221318A1 (ja) 2016-06-21 2017-12-28 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ロープ及びその製造方法
CN107558273A (zh) * 2017-09-28 2018-01-09 浙江四兄绳业有限公司 一种防回弹绳索
JP2019137967A (ja) * 2019-06-03 2019-08-22 幸衛 大竹 甘打ちロープおよびその製造方法
JP2019183361A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 帝人株式会社 ロープ
KR102162741B1 (ko) * 2020-04-22 2020-10-07 최석현 복합로프 및 상기 복합로프와 비철금속으로 제조된 수목 보호용 밴드
CN115161870A (zh) * 2022-07-07 2022-10-11 青岛鲁普耐特绳网研究院有限公司 一种高强度超高分子量聚乙烯复编绳索及其制作方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102191755B (zh) * 2011-04-15 2012-12-19 蔡文学 一种高速公路用护栏装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101603256A (zh) * 2008-06-09 2009-12-16 三菱电机大楼技术服务株式会社 电梯用曳引绳及其制造方法
JP2009292630A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータ用巻上ロープ及びその製造方法
JP2011179176A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Fukui Prefecture 車両用防護柵用繊維ロープ
US9994994B2 (en) 2012-10-05 2018-06-12 Bridon International Ltd. Hybrid rope
AU2013326492B2 (en) * 2012-10-05 2017-01-05 Bridon International Ltd. Hybrid rope
WO2014053601A1 (en) * 2012-10-05 2014-04-10 Nv Bekaert Sa Hybrid rope
JP2016194172A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 芦森工業株式会社 ロープ用ストランド及びロープ
JP2017053070A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 幸衛 大竹 甘打ちロープ
WO2017221318A1 (ja) 2016-06-21 2017-12-28 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ロープ及びその製造方法
CN107558273A (zh) * 2017-09-28 2018-01-09 浙江四兄绳业有限公司 一种防回弹绳索
JP2019183361A (ja) * 2018-04-09 2019-10-24 帝人株式会社 ロープ
JP7144276B2 (ja) 2018-04-09 2022-09-29 帝人株式会社 ロープ
JP2019137967A (ja) * 2019-06-03 2019-08-22 幸衛 大竹 甘打ちロープおよびその製造方法
KR102162741B1 (ko) * 2020-04-22 2020-10-07 최석현 복합로프 및 상기 복합로프와 비철금속으로 제조된 수목 보호용 밴드
CN115161870A (zh) * 2022-07-07 2022-10-11 青岛鲁普耐特绳网研究院有限公司 一种高强度超高分子量聚乙烯复编绳索及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4097004B2 (ja) 2008-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9045856B2 (en) Hybrid rope and method for manufacturing the same
US4640178A (en) Rope
US4034547A (en) Composite cable and method of making the same
US5199253A (en) Nylon rope having superior friction and wearing resistance
KR101576509B1 (ko) 단섬유를 포함하는 심초구조의 낚시줄
SK283933B6 (sk) Oceľový kord s otvorenou štruktúrou, spôsob jeho výroby a zariadenie na vykonávanie tohto spôsobu
US3451305A (en) Braided steel leader construction
JP2000178888A (ja) 繊維ロープ
KR20200023399A (ko) 폴리머 물품의 보강을 위한 보강 스트랜드
JP2006507414A (ja) 扁平つる巻きタイヤコード
JPH0617387A (ja) 弾性製品のための強化用コード
JP3199266U (ja) 繊維ロープ
JP2765995B2 (ja) ロープ
US6978593B2 (en) Composite synthetic string for tennis racket
CN213086432U (zh) 一种聚烯烃增强耐磨纤维绳索
JPH03244848A (ja) 繊維補強ゴム製品
JP2002060163A (ja) エレベータ用繊維ロープ
JPH11103737A (ja) 釣り糸
JP2000228931A (ja) 漁業用組紐材
CN214074948U (zh) 一种聚酰胺纤维增强的网球线
JPS591790A (ja) スチ−ルコ−ド
CN210008427U (zh) 一种新型钓鱼线组
JPH06239430A (ja) スチールコード補強ゴムベルト
JP3649303B2 (ja) 釣糸
RU2075362C1 (ru) Витое проволочное изделие

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term