JP2897958B2 - 排気ガス清浄化用アモルフアス合金触媒 - Google Patents

排気ガス清浄化用アモルフアス合金触媒

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JP2897958B2
JP2897958B2 JP1262986A JP26298689A JP2897958B2 JP 2897958 B2 JP2897958 B2 JP 2897958B2 JP 1262986 A JP1262986 A JP 1262986A JP 26298689 A JP26298689 A JP 26298689A JP 2897958 B2 JP2897958 B2 JP 2897958B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃焼排気ガス浄化用高活性触媒として作製
法がきわめて簡単でかつ触媒有用成分の回収が容易な材
料に関するものである。
〔従来の技術〕
各種有機物を燃焼する装置、機関からは、NOx,COおよ
び燃え残りの炭化水素などを含むガスが排出される。従
来、排気ガスの浄化には、炭素化合物を二酸化炭素と水
に変え、窒素酸化物を窒素ガスに変えることを原理とす
る反応を、セラミックスに担持した白金族元素を触媒と
して用いて行っている。
一方本発明者の1人は特願昭60−123111号によりNi−
Ta−白金族金属を必須成分とするアモルファス合金電極
材料を水溶液電解における酸素ガス発生用電極材料とし
て出願した。特願昭60−123111号は下記の通りである。
(1) Taと、Ru,Rh,Pd,Ir,Ptの第I群の内から選ばれ
た1種または2種以上の元素と、残部が実質的にNiとか
らなり、前記Taが25−65原子%、前記第1群から選ばれ
た元素が0.3−45原子%、および前記Niが30原子%以上
の組成を有する非晶質合金をフッ化水素酸水溶液に浸
し、電極活性を向上させたことを特徴とする電解用電
極。
(2) Taと、Ru,Rh,Pd,Ir,Ptの第1群の内から選ばれ
た1種または2種以上の元素と、Ti,Zr,Nbの第II群の内
から選ばれた1種または2種以上の元素と、残部が実質
的にNiとからなり、前記Taが20原子%以上であって、こ
れと前記第I群から選ばれた元素が0.3−45原子%、お
よび前記Niが30原子%以上の組成を有する非晶質合金を
フッ化水素酸水溶液に浸し、電極活性を向上させたこと
を特徴とする電解用電極。
また本発明者らの3人は、Ti,Zr,NbおよびTaのいずれ
か1種または2種以上とNiおよび白金族金属を含む溶液
電解の電極用表面活性化アモルファス合金およびその活
性化処理方法を特願昭60−169764号、60−169765号およ
び60−169767号として出願し、同様に溶液電解用の電極
用表面活性化過飽和固溶体合金およびその活性処理方法
を特願昭60−169766号として出願した。
特願昭60−169764号は下記の5つの発明からなる。
(1) Nbを25−65原子%とRu,Rh,Pd,IrおよびPtの群
から選ばれた1種または2種以上の元素0.01−10原子%
とを含み、残部は実質的にNiよりなる表面活性化処理を
施した溶液電解の電解用表面活性化非晶質合金。
(2) Ti,Zrおよび20原子%未満のTaとの3種の金属
の群から選ばれた1種または2種以上と10原子%以上の
Nbとの合計で25−65原子%含み、更にRu,Rh,Pd,Irおよ
びPtの群から選ばれた1種または2種以上の元素0.01−
10原子%とを含み、残部は実質的にNiよりなる表面活性
化処理を施した溶液電解の電解用表面活性化非晶質合
金。
(3) Nbを25−65原子%とRu,Rh,Pd,IrおよびPtの群
から選ばれた1種または2種以上の元素0.01−10原子%
と7原子%以下のPを含み、残部は実質的にNiよりなる
表面活性化処理を施した溶液電解の電解用表面活性化非
晶質合金。
(4) Ti,Zrおよび20原子%未満のTaとの3種の金属
の群から選ばれた1種または2種以上と10原子%以上の
Nbとの合計で25−65原子%含み、更に、Ru,Rh,Pd,Irお
よびPtの群から選ばれた1種または2種以上の元素0.01
−10原子%と7原子%以下のPを含み、残部は実質的に
Niよりなる表面活性化処理を施した溶液電解の電解用表
面活性化非晶質合金。
(5) 前記電解用非晶質合金を、Ni,Nb,Ta,TiおよびZ
rを優先的に溶解させる腐食液に浸漬し、電極活性を担
う白金族金属を表面に濃縮させることを特徴とする電極
用非晶質合金の活性化処理方法。
特願昭60−169765号は下記の3つの発明よりなる。
(1) 25−65原子%のTaを含み、Ru,Rh,Pd,IrおよびP
tの群から選ばれた1種または2種以上の元素0.01−10
原子%と、7原子%以下のPを含み実質的残部として20
原子%以上のNiよりなり、合計を100原子%とする表面
活性化処理を施した溶液電解の電極用表面活性化非晶質
合金。
(2) 20原子%以上のTaを含み、Ti,Zr,Nbの群から選
ばれた1種または2種以上の元素とTaとの合計が25−65
原子%であって、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの群から選ばれ
た1種または2種以上の元素0.01−10原子%と7原子%
以下のPを含み、実質的残部として20原子%以上のNiか
らなり、合計を100原子%とする表面活性化処理を施し
た溶液電解の電極用表面活性化非晶質合金。
(3) 前記電解用非晶質合金を、Ni,Nb,Ta,TiおよびZ
rを優先的に溶解させる腐食液に浸漬し、電極活性を担
う白金族金属を表面に濃縮させることを特徴とする電極
用非晶質合金の活性化処理方法。
特願昭60−169767号は下記の3つの発明からなる。
(1) 5原子%以上の20原子%未満のTaを含み、Ti,Z
rの何れか1種または2種とTaとの合計が25−65原子%
であって、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの1種または2種以上
の元素0.01−10原子%を含み、残部は実質的にNiからな
り表面活性化処理を施した溶液電解の電極用表面活性化
非晶質合金。
(2) 5原子%以上の20原子%未満のTaを含み、Ti,Z
rの何れか1種または2種とTaとの合計が25−65原子%
であって、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの何れか1種または2
種以上の元素を0.01−10原子%と7原子%以下のPを含
み、残部は実質的に20原子%以上のNiからなり、合計を
100原子%とする表面活性化処理を施した溶液電解の電
極用表面活性化非晶質合金。
(3) 前記電解用非晶質合金を、Ni,Ta,TiおよびZrを
優先的に溶解させる腐食溶液に浸漬し、電極活性を担う
白金族金属を表面に濃縮させることを特徴とする電極用
非晶質合金の活性化処理方法。
特願昭60−169766号は下記の5つの発明からなる。
(1) NbおよびTaの1種または2種20原子%以上25原
子%未満を含み、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの群から選ばれ
た1種または2種以上の元素0.01−10原子%とを含み、
残部は実質的にNiからなり表面活性化処理を施した溶液
電解の電極用過飽和固溶体合金。
(2) NbおよびTaの1種または2種20原子%以上25原
子%未満を含み、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの群から選ばれ
た1種または2種以上の元素を0.01−10原子%と7原子
%以下のPを含み、残部は実質的にNiからなり表面活性
化処理を施した溶液電解の電極用過飽和固溶体合金。
(3) NbおよびTaの1種または2種5原子%以上を含
み、TiおよびZrの1種または2種と、NbおよびTaの1種
または2種の合計が20原子%以上25原子%未満であっ
て、Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの群から選ばれた1種または
2種以上の元素を0.01−10原子%含み、残部は実質的に
Niからなり表面活性化処理を施した溶液電解の電極用表
面活性化過飽和固溶体合金。
(4) NbおよびTaの1種または2種5原子%以上を含
み、TiおよびZrの1種または2種とNbおよびTaの1種ま
たは2種の合計が20原子%以上25原子%未満であって、
Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの群から選ばれた1種または2種
以上0.01−10原子%と70原子%以下のPを含み、残部は
実質的にNiからなり、表面活性化処理を施した溶液電解
の電極用表面活性化過飽和固溶体合金。
(5) 前記電極用過飽和固溶体合金を、Ni,Nb,Ta,Ti
およびZrを優先的に溶解させる腐食液に浸漬し、電極活
性を担う白金族金属を表面に濃縮させることを特徴とす
る電極用過飽和固溶体合金の活性化処理方法。
更に、本発明者らはメタノール系燃料電池用表面活性
化アモルファス合金を見いだし、特願昭61−154570号と
して出願した。特願昭61−154570号は以下の通りであ
る。
(1) Pt0.5−20原子%、TiおよびZrの1種または2
種20−80原子%、残部実質的にNiおよびCoの1種または
2種10原子%以上からなることを特徴とするメタノール
系燃料電池電極用表面活性化アモルファス合金。
(2) Pt0.5−20原子%、TiおよびZrの1種または2
種20−80原子%、Ru,Rh,Pd,Ir,Tl,Si,Ge,Sn,PbおよびBi
よりなる群から選ばれる1種または2種以上10原子%以
下(但し、Pt10原子%以下のときは、原子%でPtと同量
以下)、残部実質的にNiおよびCoの1種または2種10原
子%以上からなることを特徴とするメタノール系燃料電
池電極用表面活性化アモルファス合金。
(3) Pt0.5−20原子%、NbおよびTaの1種または2
種20−70原子%、残部実質的にNi及びCoの1種または2
種からなることを特徴とするメタノール系燃料電池電極
用表面活性化アモルファス合金。
(4) Pt0.5−20原子%、NbおよびTaの1種または2
種20−70原子%、Ru,Rh,Pd,Ir,Tl,Si,Ge,Sn,PbおよびBi
よりなる群から選ばれる1種または2種以上10原子%以
下(但し、Pt10原子%以下のときは、原子%でPtと同量
以下)、残部実質的にNiおよびCoの1種または2種10原
子%以上からなることを特徴とするメタノール系燃料電
池電極用表面活性化アモルファス合金。
(5) Pt0.5−20原子%、NbおよびTaの1種または2
種70原子%以下とTiおよびZrの1種または2種との合計
量20−80原子%(上記NbおよびTaの1種又は2種の量を
含む。)、残部実質的にNiおよびCoの1種または2種10
原子%以上からなることを特徴とするメタノール系燃料
電池電極用表面活性化アモルファス合金。
(6) Pt0.5−20原子%、NbおよびTaの1種または2
種70原子%以下とTiおよびZrの1種または2種との合計
量20−80原子%(上記NbおよびTaの1種または2種の量
を含む。)、Ru,Rh,Pd,Ir,Tl,Si,Ge,Sn,PbおよびBiより
なる群から選ばれる1種または2種以上10原子%以下
(但し、Pt10原子%以下のときは、原子%でPtと同量以
下)、残部実質的にNiおよびCoの1種または2種10原子
%以上からなることを特徴とするメタノール系燃料電池
電極用表面活性化アモルファス合金。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、各種有機物を燃焼する装置・機関からの排気ガ
ス浄化用に用いられているセラミックスに白金族元素を
担持した触媒は、作用温度が高くまたは高価な白金元素
を回収して触媒を再生することは容易ではない。
したがって、燃焼開始時のような低温の排気ガスでも
浄化できるような低温でも作動し、高活性でかつ再生が
容易な触媒の出現が待たれている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、各種有機物を燃焼する装置、機関から排出
されるNox,COおよび燃え残りの炭化水素などを含むガス
から、炭素化合物を二酸化炭素と水に変え、窒素酸化物
を窒素ガスに変えることを原理とする排気ガス浄化の反
応を、常温に近い温度でも行うことができ、高活性で製
造および再生が容易な触媒を提供するものである。
通常、合金は固体状態では結晶化しているが合金組成
を限定して溶融状態から超急冷凝固させるなど、固体形
成の過程で原子配列に長周期的規則性を形成させない方
法を適用すると、結晶構造を持たず、液体に類似したア
モルファス構造が得られ、このような合金をアモルファ
ス合金という。アモルファス合金は、多くは過飽和固溶
体の均一な単相合金であって、従来の実用金属に比べて
著しく高い強度を保有し、かつ組成に応じて異常に高い
耐食性をはじめ種々の特性を示す。
一方、上述のような排気ガス浄化反応のための触媒
は、通常高温の気体を対象とし、燃焼初期のような低温
あるいは家庭用暖房器などから排出される低濃度の有害
ガスなどの浄化に高い能力を発揮する触媒は得られてい
ない。
これに関連して、本発明者の3名は、水溶液電解にお
いて高い電極触媒活性と高耐食性を備えた金属材料を得
ることを目的として、過飽和固溶体単相合金であるとい
うアモルファス合金の特性を活用して、少量の白金族金
属を含む所定の組成のアモルファス合金あるいは過飽和
固溶体合金を作製し、更にこれにアモルファス合金ある
いは過飽和固溶体合金が均一性がきわめて高いという特
性を活用して活性化処理を施すことによって、高活性、
高耐食性の水溶液電解用電極材料を見出した。これら
は、特願昭60−123111号に水溶液電解における酸素発生
電極材料として出願され、また、特願昭60−169764号、
60−169765号、60−169766号および60−169767号に塩化
ナトリウム水溶液の電解における塩素発生電極材料とし
て出願された。更に、本発明者の3名はアモルファス合
金の特性を活用してメタノールの電解酸化に有効な電極
材料を得る目的で研究を行った結果、NiおよびCoの少な
くとも1種とTi,Zr,Nb,Taのバルブメタルとからなるア
モルファス金属−金属系合金に少量のPtを加え、更に必
要に応じてPtの作用を助けるPt以外の白金族元素および
Ti,Si,Ge,Pb,Biを添加したアモルファス合金にフッ化水
素酸浸漬処理を施すとメタノールの電解酸化に高活性な
金属電極が得られることを見いだし特願昭61−154570号
として出願した。
これらの研究成果を基に、化石燃料燃焼によって生じ
る排気ガスを常温近くの温度においても浄化できる触媒
に関する研究を行った結果、同様のアモルファス合金か
ら高性能の触媒が得られることを見出し、本発明を達成
した。
本発明は特許請求の範囲第1項ないし第3項から成る
ものであり、CoあるいはNiとバルブメタルとの合金がア
モルファス構造になるのに必要な組成範囲のバルブメタ
ルと排気ガス浄化の触媒として作用する微量の白金族元
素を含むアモルファス合金にフッ化水素酸処理を施すこ
とによって得られる高活性かつ製造並びに回収が容易な
触媒を提供するものである。
次の第1表にこれら第1ないし第3の発明の構成元素
および含有率を示す。
〔作 用〕 特定の化学反応に対する高い選択的触媒活性を備えか
つ製造・再生が容易な触媒を得るためには、アルミナ、
チタニア、シリカなどに白金族元素などを担持するより
は、有効元素を必要量含む合金を用いる方が便利であ
る。しかし、通常の方法で作られる結晶質金属の場合、
多種多量の合金元素を添加すると、しばしば、化学的性
質の異なる多相構造となることが多く、所定の特性を備
えることができないだけでなく、また脆いために触媒と
して必要な比表面積の大きな材料は得難い。
これに対し、上記組成の溶融合金を超急冷することに
よって得られる本発明のアモルファス合金は、構成元素
が局在することを許さないように迅速に固相を形成する
ことを作製原理とするため所定の元素を均一に固溶した
まま強度および靱性などの優れた機械的性質を有する。
これにフッ酸浸漬による活性化処理を施すと、触媒活性
にあまり有効でない元素がフッ酸に溶解し、表面積が著
しく増大すると共に、触媒活性に富んだ白金族元素が表
面に濃縮して高活性触媒が得られる。この場合アモルフ
ァス合成が均一な固溶体であるため合金中に均一に分布
した白金族元素がフッ酸中でカソードとして働き、白金
族元素上で水素発生が盛んに起こる。この水素発生が触
媒活性にあまり有効でない元素の溶解を保証するため、
白金族元素が均一に固溶したアモルファス合金では、触
媒活性にあまり有効でない元素の溶解が均一かつ迅速に
起こり、したがって、表面積の増大と共に触媒活性に有
効な白金族元素の濃縮した高活性触媒が迅速に生じる。
すなわち、排気ガス清浄化用アモルファス合金触媒と
して常温に近い比較的低温でも作用し得る触媒は、上記
組成の合金にフッ酸処理を施した本発明の触媒によって
実現される。
次ぎに、本発明における各成分組成を限定する理由を
述べる。
NiおよびCoは本発明合金の基礎となる元素であって、
Ti,Zr,Nb,Taの1種以上と共存してアモルファス構造を
形成する元素である。NiおよびCoの1種または2種とTa
およびNbの1種または2種とが共存する本発明の第一の
発明においては、TaおよびNbの1種または2種が20〜70
原子%のときアモルファス構造を容易に得ることができ
る。またNiおよびCoの1種または2種10原子%以上とTi
およびZrの1種または2種とが共存する本発明の第二の
発明においては、TiおよびZrの1種または2種が20〜80
原子%のときアモルファス構造を容易に得ることができ
る。さらに、TiおよびZrの1種または2種とNbおよびTa
の1種または2種とがNiおよびCoの1種または2種と共
存する本発明の第三の発明においては、NbおよびTaの1
種または2種70原子%以下とTiおよびZrの1種または2
種との合計が20〜80原子%であるときアモルファス構造
を容易に得ることができる。
Ru,Rh,Pd,IrおよびPtの白金族元素は触媒活性を担う
元素であるが、多量に添加すると高価になるだけでな
く、フッ酸処理により不要元素を溶解させる作用が返っ
て弱まるため、フッ酸処理による表面積の増大と白金族
元素の表面濃縮が困難になるので、本発明においては0.
5〜20原子%にとどめる必要があり、なかでも1〜10原
子%が好適範囲である。
本発明のアモルファス合金の作製には、既に広く用い
られている液体合金を超急冷凝固させてアモルファス合
金を形成させる方法が用いられる。
一例として本発明のアモルファス合金を作製する装置
を第1図に示す。点線で囲んで部分は真空にした後、不
活性ガスで満たされる。図において2は下方先端に垂直
ノズル3を有する石英管で、この石英管2の上端に設け
られている送入口1より、原料4ならびに原料の酸化を
防止する不活性ガスを送入することができる。前記試料
4を加熱するため石英管2の周囲に加熱炉5を設置す
る。ノズル3の垂直下方に高速回転ロール7を置き、こ
れをモーター6によって回転させる。アモルファス合金
の作製には、所定の組成の原料4を石英管2内に入れ、
まず、装置を10-5Torr程度の真空にした後、不活性ガス
を満たす。次いで、原料4を加熱炉5によって加熱溶融
し、この溶融金属をモーター6によって1000−10000r.
p.m.で高速回転しているロール7の外周面上に加圧不活
性ガスを用いて噴射させる。この方法によって、例えば
厚さ0.1mm、幅10mm、長さ数m程度の長い薄板として、
本発明のアモルファス合金を得ることができる。
実施例1 第2表に示す組成となるように原料金属を混合し、ア
ルゴンアーク溶融炉により原料合金を作製した。これら
の合金をアルゴン雰囲気中で再溶融し、第1図に示した
単ロール法を用いて超急冷凝固させることにより、厚さ
0.01−0.05mm、幅1−3mm、長さ3−20mmのアモルファ
ス合金薄板を得た。アモルファス構造形成の確認はX線
回折によって行った。これらの合金試料を46.5%HFに30
0秒から900秒間浸漬して、金属状高活性触媒を得た。こ
うして得られた触媒0.5gを内径8mmの石英管中5cmの長さ
につめて反応管とし、電気炉内に設置した。反応管に分
子比でそれぞれ243ppmのNOとCOを含む窒素ガスを流速10
0mm/minの速度で流し、反応管出口におけるCOおよびNO
量をガスクロマトグラフおよびNO計でそれぞれ測定し
た。得られた結果を併せて第2表に示す。
実施例2 第3表に示す組成となるように原料金属を混合し、ア
ルゴンアーク溶融炉により原料合金を作製した。これら
の合金をアルゴン雰囲気中で再溶融し、第1図に示した
単ロール法を用いて超急冷凝固させることにより、厚さ
0.01−0.05mm、幅1−3mm、長さ3−20mmのアモルファ
ス合金薄板を得た。アモルファス構造形成の確認はX線
回折によって行った。これらの合金試料を46.5%HFに30
0秒から900秒間浸漬して、金属状高活性触媒を得た。こ
うして得られた触媒0.5gを内径8mmの石英管中5cmの長さ
につめて反応管とし、電気炉内に設置した。反応管にそ
れぞれ0.505分子%のCOと0.489分子%のO2を含む窒素ガ
スを流速33mm/minの速度で流し、反応管出口におけるCO
およびO2量をガスクロマトグラフで測定した。得られた
結果を併せて第3表に示す。なおこれらの合金触媒を反
応管から取り出すことはきわめて容易であって、実際の
反応で表面が汚染された場合、再生することは何の障害
もない。
このように本発明の排気ガス清浄化用アモルファス合
金触媒は何れもきわめて低い温度で排気ガスを浄化する
ことができ、著しく高い活性を備えていることが明かと
なった。
〔発明の効果〕
以上記述したとおり、本発明のアモルファス合金は、
高価な白金族元素がきわめて低濃度であるにも拘らず、
これにフッ酸処理を施して作製した高活性触媒はきわめ
て高い触媒活性を発揮し、このため排気ガスを低い温度
で浄化できる著しく高い触媒活性を備えている。
また、本発明の高活性触媒は、アモルファス合金の作
製に一般に用いられる単ロール法を始めとする液体急冷
法で作られたリボン状アモルファス合金をフッ化水素酸
に浸漬することによって作られるため、特殊な装置を必
要としない。
したがって、本発明の高活性触媒の作製には、特に複
雑で高価な操作を必要とせず、またこうして作られる本
発明の高活性触媒は優れた触媒活性を備え再生も容易で
あって実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の合金を製造するための装置の一例を示
す断面略図である。 図中: 1:送入口、2:石英管、3:垂直ノズル、 4:原料、5:加熱炉、6:モーター、 7:ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川嶋 朝日 宮城県仙台市太白区ひより台37―17 (72)発明者 浅見 勝彦 宮城県仙台市太白区太白2丁目5―3 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 23/89 B01J 37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NbおよびTaの1種または2種20−70原子
    %、Ru,Pd,Rh,PtおよびIrの群から選ばれる1種以上の
    元素0.5−20原子%、残部実質的にNiおよびCoの1種ま
    たは2種からなるアモルファス合金にフッ酸浸漬による
    活性化処理を施すことを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒。
  2. 【請求項2】TiおよびZrの1種または2種20−80原子
    %、Ru,Pd,Rh,PtおよびIrの群から選ばれる1種以上の
    元素0.5−20原子%、残部実質的にNiおよびCoの1種ま
    たは2種10原子%以上からなるアモルファス合金にフッ
    酸浸漬による活性化処理を施すことを特徴とする排気ガ
    ス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】NbおよびTaの1種または2種70原子%以下
    とTiおよびZrの1種または2種との合計量20−80原子%
    (上記NbおよびTaの1種又は2種の量を含む。)、Ru,P
    d,Rh,PtおよびIrの群から選ばれる1種以上の元素0.5−
    20原子%、残部実質的にNiおよびCoの1種または2種10
    原子%以上からなるアモルファス合金にフッ酸浸漬によ
    る活性化処理を施すことを特徴とする排気ガス浄化用触
    媒。
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