JP2897933B2 - シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンウェーハの製造方法

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JP2897933B2 JP2227454A JP22745490A JP2897933B2 JP 2897933 B2 JP2897933 B2 JP 2897933B2 JP 2227454 A JP2227454 A JP 2227454A JP 22745490 A JP22745490 A JP 22745490A JP 2897933 B2 JP2897933 B2 JP 2897933B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、シリコンウェーハの製造方法に関し、特
に、鏡面研磨工程で表面のみが鏡面研磨されて裏面は粗
面とされた引上シリコンウェーハに対し平行偏光をブリ
ュースター角で入射せしめて測定した光透過特性と表裏
両面が鏡面研磨された対照としての浮遊帯域シリコンウ
ェーハに対して平行偏光をブリュースター角で入射せし
めて測定した光透過特性とから引上シリコンウェーハの
置換型炭素濃度を算出し基準値と比較することにより置
換型炭素濃度が不良の引上シリコンウェーハを排除して
なるシリコンウェーハの製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種のシリコンウェーハの製造方法として
は、鏡面研磨工程で表面が鏡面研磨されかつ裏面が鏡面
研磨工程に後続するウェーハ処理工程において表裏両面
の識別を容易にする目的で粗面とされており製造ライン
から抜き取られた引上シリコンウェーハと、表面が鏡面
研磨されかつ裏面が引上シリコンウェーハの裏面と同一
の光学的な挙動を確保するために粗面とされた対照とし
ての浮遊帯域シリコンウエーハとに対して赤外光を同時
に入射せしめるとにより、引上シリコンウェーハの光透
過特性および浮遊帯域シリコンウェーハの光透過特性を
測定して引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度を求
め、その求められた置換型炭素濃度に応じて不良の引上
シリコンウェーハか否かを判断するものが、提案されて
いた。
[解決すべき問題点] しかしながら、従来のシリコンウェーハの製造方法で
は、引上シリコンウェーハと浮遊帯域シリコンウェーハ
とが光学的挙動を同一とされていたので、(i)測定作
業が煩雑で時間を要する欠点があり、ひいては(ii)製
造ライン中で引上シリコンウェーハを全数検査すること
が事実上不可能となる欠点があって、(iii)不良の引
上シリコンウェーハに不必要な加工処理を施してしまう
欠点があり、結果的に(iv)製造ラインの生産性を改善
できない欠点があった。
そこで、本発明は、これらの欠点を除去する目的で、
表裏両面が鏡面研磨された浮遊帯域シリコンウェーハを
そのまま対照として使用可能とすることにより測定作業
を簡潔としてかつ引上シリコンウェーハの置換型炭素濃
度を製造ライン中の所望の箇所で全数検査可能としてな
るシリコンウェーハの製造方法を提供せんとするもので
ある。
(2)発明の構成 [問題点の解決手段] 本発明により提供される問題点の解決手段は、「引上
シリコン単結晶から切り出されたウェーハに対して鏡面
研磨工程を含む一連の処理工程を施すことにより引上シ
リコンウェーハを作成してなるシリコンウェーハの製造
方法において、 (a)鏡面研磨工程によって表面のみが鏡面研磨されて
裏面は粗面とされた引上シリコンウェーハに対して平行
偏光をブリュースター角で入射せしめることにより引上
シリコンウェーハの光透過特性を測定するための第1の
工程と、 (b)表裏両面が鏡面研磨された対照としての浮遊帯域
シリコンウェーハに対し平行偏光をブリュースター角で
入射せしめることにより浮遊帯域シリコンウェーハの光
透過特性を測定するための第2の工程と、 (c)第1の工程によって測定された引上シリコンウェ
ーハの光透過特性と第2の工程によって測定された浮遊
帯域シリコンウェーハの光透過特性とから引上シリコン
ウェーハの置換型炭素濃度を算出するための第3の工程
と、 (d)第3の工程によって算出された引上シリコンウェ
ーハの置換型炭素濃度を基準値と比較するための第4の
工程と、 (e)第4の工程によって比較された結果に応じて置換
型炭素濃度が不良の引上シリコンウェーハを排除するた
めの第5の工程と を備えてなることを特徴とするシリコンウェーハの製造
方法」 である。
[作用] 本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法は、上述
の[問題点の解決手段]の欄に開示したごとく、鏡面研
磨工程によって表面のみ鏡面研磨されて裏面は粗面とさ
れた引上シリコンウェーハの光透過特性と表裏両面が鏡
面研磨された浮遊帯域シリコンウェーハの光透過特性と
から引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度を算出し基
準値と比較することにより置換型炭素濃度が不良の引上
シリコンウェーハを排除しているので、 (i)表裏両面が鏡面研磨された浮遊帯域シリコンウェ
ーハの裏面を粗面とすることなく鏡面のままで使用可能
とする作用 をなし、ひいては (ii)引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度の測定作
業を簡潔とする作用 をなし、これにより (iii)引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度を製造
ライン中の所望の箇所で全数検査によって測定可能とす
る作用 をなし、結果的に (iv)製造ラインの生産性を改善する作用 をなす。
[実施例] 次に、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法に
ついて、その好ましい実施例を挙げ、添付図面を参照し
つつ、具体的に説明する。
(添付図面の説明) 第1図は、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方
法の第1の実施例を実行する測定装置を示すための簡略
構成図である。
第2図は、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方
法の第1の実施例を実行する搬送装置を示すための簡略
構成図である。
第3図および第4図は、本発明にかかるシリコンウェ
ーハの製造方法の一実施例を説明するための説明図であ
る。
(第1の実施例の構成・作用) まず、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法の
第1の実施例について、その構成および作用を詳細に説
明する。
本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法は、製造
ライン中の鏡面研磨工程に付随して実行される洗浄工程
ののち、ゲッタリング工程に先行して置換型炭素濃度の
測定工程が実行される。
すなわち、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方
法における測定工程は、製造ライン中の鏡面研磨工程に
よって表面のみが鏡面研磨されて裏面は粗面とされ洗浄
工程で洗浄された引上シリコンウェーハ(“片面研磨引
上シリコンウェーハ”という)に対し平行偏光をブリュ
ースター角φBで入射せしめることにより引上シリコン
ウェーハ(すなわち片面研磨引上シリコンウェーハ)の
光透過特性(ここでは透過光強度IOBS;以下同様)を測
定するための第1の工程と、表裏両面が鏡面研磨された
対照としての浮遊帯域シリコンウェーハ(“両面研磨浮
遊帯域シリコンウェーハ”という)に対し平行偏光をブ
リュースター角φBで入射せしめることにより浮遊帯域
シリコンウェーハ(すなわち両面研磨浮遊帯域シリコン
ウェーハ)の光透過特性(ここでは透過光強度IO;以下
同様)を測定するための第2工程と、第1の工程によっ
て測定された引上シリコンウェーハ(すなわち片面研磨
引上シリコンウェーハ)の光透過特性(ここでは透過光
強度IOBS)と第2の工程によって測定された浮遊帯域シ
リコンウェーハ(すなわち両面研磨浮遊帯域シリコンウ
ェーハ)の光透過特性(ここでは透過光強度IO)とから
引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度[CSC]を算出
するための第3の工程と、第3の工程によって算出され
た引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度[CSC]を基
準値と比較するための第4の工程と、第4の工程によっ
て比較された結果に応じて置換型炭素濃度[CSC]が不
良の(すなわち基準値を超えた)引上シリコンウェーハ
を排除するための第5の工程とを備えている。
第1,第2の工程で、それぞれ、引上シリコンウェーハ
(すなわち片面研磨引上シリコンウェーハ)および浮遊
帯域シリコンウェーハ(すなわち両面研磨浮遊帯域シリ
コンウェーハ)に対してそれぞれブリュースター角φB
で平行偏光を入射せしめる根拠は、引上シリコンウェー
ハ(すなわち片面研磨引上シリコンウェーハ)および浮
遊帯域シリコンウェーハ(すなわち両面研磨浮遊帯域シ
リコンウェーハ)への平行偏光を入射および出射に際し
て反射が生じることを実質的に阻止し、引上シリコンウ
ェーハ(すなわち片面研磨引上シリコンウェーハ)およ
び浮遊帯域シリコンウェーハ(すなわち両面研磨浮遊帯
域シリコンウェーハ)の内部で多重反射が生じることを
防止することにある。ここで平行偏光とは、入射対象
(ここでは片面研磨引上シリコンウェーハならびに両面
研磨浮遊帯域シリコンウェーハ)への入射面に平行な成
分のみを有する偏光をいう。また、引上シリコンウェー
ハとは、引上法(いわゆる“チョクラルスキー法”)に
よって製造されたシリコン単結晶(“引上シリコン単結
晶”という)から切り出されたウェーハに対し鏡面研磨
工程を含む一連の処理工程を施すことにより加工された
シリコンウェーハをいい、通常は裏面が後続のウェーハ
処理工程において表裏両面の識別を容易とするために粗
面のまま放置されている。更に、浮遊帯域シリコンウェ
ーハとは、浮遊帯域溶融法によって製造されたシリコン
単結晶から作成されたシリコンウェーハをいう。
第2の工程で、浮遊帯域シリコンウェーハが対照とし
て採用されている根拠は、その置換型炭素濃度[CSF
が引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度[CSC]に比
べて極めて小さいことにある。また、浮遊帯域シリコン
ウェーハの表裏両面が鏡面研磨されている根拠は、入射
光(ここでは平行偏光)が表裏両面で散乱されることを
防止することにある。
第3の工程で、第1の工程によって測定された引上シ
リコンウェーハ(すなわち片面研磨引上シリコンウェー
ハ)の光透過特性(ここでは透過光強度IOBS)と第2の
工程によって測定された浮遊帯域シリコンウェーハ(す
なわち両面研磨浮遊帯域シリコンウェーハ)の光透過特
性(ここでは透過光強度IO)とから引上シリコンウェー
ハの置換型炭素濃度[CSC]を算出する要領は、以下の
とおりである。
まず、引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度
[CSC]は、引上シリコンウェーハの置換型炭素の振動
に起因した光吸収係数(“引上シリコンウェーハの光吸
収係数”ともいう)αEと変換係数k(現在1.1×1017
/cm2と考えらえてる;以下同様)とを用いて [CSC]=kαE のごとく表現できる。ここで、引上シリコンウェーハの
光吸収係数αEは、置換型炭素の振動に起因した波数607
m-1における肉厚dの引上シリコンウェーハの吸光度A
とブリュースター角φBで入射された平行偏光の光路長
さl=1.042dとを用いて、ランベルトーベールの法則か
ら、 のごとく表現できる。
引上シリコンウェーハの吸光度Aは,表裏両面が鏡面
研磨された引上シリコンウェーハ(“両面研磨引上シリ
コンウェーハ”ともいう)の光透過特性(ここでは透過
光強度I)と浮遊帯域シリコンウェーハ(すなわち両面
研磨浮遊帯域シリコンウェーハ)の光透過特性(ここで
は透過光強度IO)とを用いて のごとく表現できるので、片面研磨引上シリコンウェー
ハの光透過特性(ここでは透過光強度IOBS)と両面研磨
浮遊帯域シリコンウェーハの光透過特性(ここでは透過
光強度IO)と片面研磨引上シリコンウェーハの裏面にお
ける光散乱特性(ここでは散乱光強度IS)とを用いて のごとく表現できる。
したがって、引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度
[CSC]は、 と求められる。
ここで、 片面研磨引上シリコンウェーハの光透過特性(ここでは
透過光強度IOBS)と片面研磨引上シリコンウェーハの裏
面における光散乱特性(ここでは散乱光強度IS)との和
の両面研磨浮遊帯域シリコンウェーハの光透過特性(こ
こでは透過光強度IO)との比の逆数の自然対数を示して
いるが、実際には、裏面における散乱光強度ISは測定す
ることはできないので、上記式の計算によって直接に吸
光度Aを求めることはできない。
本発明において、測定した鏡面研磨浮遊帯域シリコン
ウェーハの透過光強度IOと片面研磨引上シリコンウェー
ハの透過光強度IOBSとから、吸光度Aを求めるには例え
ば具体的には以下のようにすればよい。
両者の差吸光度特性ln(IOBS/IO-1と波数との関係
を示した第3図のグラフにおいて、波数1106cm-1におけ
る差吸光度特性の値(すなわちピーク値)と波数1106cm
-1における前記差吸光度特性の補間線(すなわち置換型
炭素濃度[CSC]が0である場合の差吸光度特性を示す
線)上の値とから第3図に示したごとく、両者の差がln
((IOBS/IS)/IO-1となることを見出した。
このことは後述の実施例1ないし6で示すように、両
面を鏡面研磨して散乱のない状態にした両面研磨引上シ
リコンウェーハを用いて測定した光透過特性(透過光強
度I)と両面研磨浮遊帯域シリコンウェーハを用いた光
透過特性(透過光強度IO)とを用いて計算した置換型炭
素濃度(k/1042d)・ln(I/IO-1とよく一致している
ことから確認された。
このように平行偏光をブリュースター角で入射するこ
とにより、被測定ウェーハ内での多重反射の影響を除去
できるとともに、ウェーハの裏面(粗面とされた側)で
散乱する散乱光強度ISを測定できなくとも吸光度A=ln
((IOBS+IS)IO-1を求めることができ、これによっ
て置換型炭素濃度を求める方法は本発明者らにより初め
て提供されるものである。
(第1の実施例の実行装置) また、第1図および第2図を参照しつつ、本発明にか
かるシリコンウェーハの製造方法の第1の実施例を実行
するための測定装置について、その構成および作用を詳
細に説明する。
10は、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法を
実行するための測定装置(単に“測定装置”ともいう)
であって、グローバー灯などの光源11と、光源11から与
えられた光を半透明鏡12Aによって2つに分けて可動鏡1
2Bおよび固定鏡12Cによって反射せしめたのち重ね合わ
せることにより干渉光を形成するマイケルソン干渉計12
と、マイケルソン干渉計12から与えられた光(すなわち
干渉光)を偏光せしめて得た平行偏光を後述の搬送装置
20によって供給された試料(ここでは片面研磨引上シリ
コンウェーハ)Mおよび対照(ここで両面研磨浮遊帯域
シリコンウェーハ)Rに与えるための偏光子13と、試料
Mの光透過特性(ここでは平行偏光の透過光強度IOBS
および対照Rの光透過特性(ここでは平行偏光の透過光
強度IO)を検出するための検出器14と、検出器14に接続
されており試料Mの光透過特性(すなわち透過光強度I
OBS)および対照Rの光透過特性(すなわち透過光強度I
O)から差吸光度特性を算出したのち試料Mの置換型炭
素濃度を算出するための計算装置15と、計算装置15によ
って算出された置換型炭素濃度を基準値と比較するため
の比較装置16とを備えている。試料Mおよび対照Rと検
出器14との間には、必要に応じ、反射鏡17A,17Bが挿入
されている。ちなみに、マイケルソン干渉計12と偏光子
13との間には、必要に応じ、反射鏡(図示せず)が挿入
されていてもよい。
搬送装置20は、試料Mおよび対照Rをそれぞれ搬送容
器T11,T12から1つずつ押し出すための押出部材21と、
押出部材21によって押し出された試料Mおよび対照Rを
1つずつ一端部から他端部へ搬送するための搬送ベルト
22と、搬送ベルト22の他端部において試料Mおよび対照
Rを1つずつ把持して測定領域まで搬送し測定領域で回
転装置23Aにより試料Mおよび対照Rを回転せしめて平
行偏光に対しブリュースター角φBに保持し置換型炭素
濃度の測定が終了したのち再び回転装置23Aにより試料
Mおよび対照Rを当初の状態まで回転せしめて測定領域
から除去するための把持部材23と、把持部材23によって
測定領域から除去され解放された試料Mおよび対照Rを
一端部で受け取って他端部に配置された搬送容器T21,T
22,T23まで搬送するための他の搬送ベルト24とを備え
ている。対照Rは、搬送容器T12に対して収容されてい
るが、搬送容器T11に試料Mとともに収容されていても
よい(このときには搬送容器T12が除去される)。搬送
容器T21,T22,T23は、それぞれ、たとえば置換型炭素
濃度が基準値を超えた不良の試料Mを収容するための搬
送容器と、置換型炭素濃度が基準以下の良好な試料Mを
収容するための搬送容器、対照Rを収容するための搬送
容器として準備されており、測定装置10の比較装置16に
よる比較の結果に応じて試料Rを受け取り、また対照R
を受け取るために搬送ベルト24の他端部に移動される。
しかして、測定装置10では、光源11から与えられた光
からマイケルソン干渉計12によって作成された干渉光
が、偏光子13によって平行偏光とされたのち、搬送装置
20によって搬送容器T11,T12から1つずつ押し出された
のち測定領域まで搬送され保持された試料Mおよび対照
Rに対してブリュースター角φBで入射される。
試料Mおよび対照Rでは、その光学特性に応じて吸収
ならびに散乱が行なわれるので、検出器14による検出結
果から計算装置15によって算出さた差吸光度特性は、第
3図に示したごとき形状となる。
計算装置15は、第3図もしくはこれに相当する表から を求めたのち試料(すなわち片面研磨引上シリコンウェ
ーハ)Mの光吸収係数αEのごとく算出し、更に試料(すなわち片面研磨引上シリ
コンウェーハ)Mの置換型炭素濃度[CSC]を のごとく算出する。
そののち、比較装置16が、計算装置15によって算出さ
れた試料(すなわち片面研磨引上シリコンウェーハ)M
の置換型炭素濃度[CSC]を基準値と比較する。
比較装置16の比較結果は、搬送装置20に与えられてお
り、試料Mおよび対照Rを搬送容器T21,T22,T23に収
容するために利用される。
(第2の実施例) 更に、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法の
第2の実施例について、その構成および作用を詳細に説
明する。
第2の実施例は、ゲッタリング工程に先行する置換型
炭素濃度の測定工程に加え、ゲッタリング工程に後続し
て置換型炭素濃度の測定工程を実行してなることを除
き、第1の実施例と同一の構成を有している。
ゲッタリング工程に後続する置換型炭素濃度の測定工
程は、ゲッタリング工程に先行する格子間酸素濃度の測
定工程すなわち第1の実施例の測定工程と同一の構成を
有している。
したがって、第2の実施例は、上述の第1の実施例の
参照すれば容易に理解できいようから、ここでは、これ
以上の説明を省略する。
(第3の実施例) 加えて、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法
の第3の実施例について、その構成および作用を詳細に
説明する。
第3の実施例は、ゲッタリング工程に先行する置換型
炭素濃度の測定工程に代え、ゲッタリング工程に後続し
て置換型炭素濃度の測定工程を実行してなることを除
き、第1の実施例と同一の構成を有している。
ゲッタリング工程に後続する置換型炭素濃度の測定工
程は、第1の実施例の測定工程と同一の構成を有してい
る。
したがって、第3の実施例は、上述の第1の実施例を
参照すれば容易に理解できようから、ここでは、これ以
上の説明は省略する。
(具体例) 併せて、本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法
の理解を促進する目的で、具体的な数値などを挙げて説
明する。ここでは、便宜上、上述の第1の実施例の場合
について説明する。
実施例1〜6 引上シリコンウェーハは、まず、表面のみが鏡面加工
されて裏面は粗面とされた状態(すなわち片面研磨引上
シリコンウェーハの状態)で、本発明にかかる製造方法
にしたがって置換型炭素濃度[CSC]が測定された(第
1表参照)。
そののち、[CSC]を測定された各々の引上シリコン
ウェーハは、裏面が鏡面加工され、この状態(すなわち
両面研磨引上シリコンウェーハの状態)で、置換型炭素
濃度[CSC]*が測定された(第1表参照)。
この場合には、両者のウェーハに散乱がないため、前
述のように両者の透過光強度IおよびIOを測定するのみ
で、[CSC]*=(k/1042d)・ln(I/IO)-1によって置換
型炭素濃度が算出できる。
片面研磨引上シリコンウェーハについて測定された置
換型炭素濃度[CSC]と両面研磨引上シリコンウェーハ
について測定された置換型炭素濃度[CSC]*とは、それぞ
れを縦軸Yおよび横軸Xとするグラフ上にプロットした
ところ、第4図に示すとおり、直線Y=X上にあって十
分に一致していた。
これにより、本発明によれば、片面研磨引上シリコン
ウェーハおよび両面研磨浮遊帯域シリコンウェーハをそ
のまま試料および対照として採用することにより、引上
シリコンウェーハの置換型炭素濃度[CSC]を製造ライ
ン中で直接に測定で きることが判明した。
(変形例) なお、上述では、マイケルソン干渉計12を利用した場
合についてのみ説明したが、本発明は、これに限定され
るものではなく、マイケルソン干渉計に代え分光器を利
用する場合をも包摂している。
また、置換型炭素濃度の測定工程が鏡面研磨工程に後
続したゲッタリング工程の前後で実行される場合につい
てのみ説明したが、本発明は、これらに限定されるもの
ではなく、置換型炭素濃度の測定工程が鏡面研磨工程に
後続した他の所望の箇所(たとえばシリコンウェーハの
出荷直前の最終検査工程)で実行される場合も包摂して
いる。
(3)発明の効果 上述より明らかなように、本発明にかかるシリコンウ
ェーハの製造方法は、上述の[問題点の解決手段]の欄
に開示たごとく、鏡面研磨工程によって表面のみが鏡面
研磨されて裏面は粗面とされた引上シリコンウェーハの
光透過特性と表裏両面が鏡面研磨された浮遊帯域シリコ
ンウェーハの光透過特性とから引上シリコンウェーハの
置換型炭素濃度を算出し基準値と比較することにより置
換型炭素濃度が不良の引上シリコンウェーハを排除して
いるので、 (i)表裏両面が鏡面研磨された浮遊帯域シリコンウェ
ーハの裏面を粗面とすることなく鏡面のままで使用可能
とできる効果 を有し、ひいては (ii)引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度の測定作
業を簡潔とできる効果 を有し、これにより (iii)引上シリコンウェーハの置換型炭素濃度を製造
ライン中の所望の箇所で全数検査によって測定可能とで
きる効果 を有し、結果的に (iv)製造ラインの生産性を改善できる効果 を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるシリコンウェーハの製造方法の
第1の実施例を実行するための製造装置を示す簡略構成
図、第2図は本発明にかかるシリコンウェーハの製造方
法の第1の実施例を実行するための搬送装置を示す簡略
構成図、第3図および第4図は本発明にかかるシリコン
ウェーハの製造方法の一実施例を説明するための説明図
である。10 ……測定装置 11……光源 12……マイケルソン干渉計 12A……半透明鏡 12B……可動鏡 12C……固定鏡 13……偏光子 14……検出器 15……計算装置 16……比較装置 17A,17B……反射鏡20 ……搬送装置 21……押出部材 22……搬送ベルト 23……把持部材 23A……回転装置 24……搬送ベルト M……試料 R……対照 T11,T12……搬送容器 T21〜T23……搬送容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/66 H01L 21/66 Z (56)参考文献 特開 昭56−160643(JP,A) 特開 昭56−154648(JP,A) 特開 平1−132935(JP,A) 特開 昭64−83135(JP,A) 特開 昭55−71934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/66 G01N 21/21 G01N 21/59 G01R 31/26 H01L 21/304

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引上シリコン単結晶から切り出されたウェ
    ーハに対し鏡面研磨工程を含む一連の処理工程を施すこ
    とにより引上シリコンウェーハは作成してなるシリコン
    ウェーハの製造方法において、 (a)鏡面研磨工程によって表面のみが鏡面研磨されて
    裏面は粗面とされた引上シリコンウェーハに対し平行偏
    光をブリュースター角で入射せしめることにより引上シ
    リコンウェーハの光透過特性を測定するための第1の工
    程と、 (b)表裏両面が鏡面研磨された対照としての浮遊帯域
    シリコンウェーハに対し平行偏光をブリュースター角で
    入射せしめることにより浮遊帯域シリコンウェーハの光
    透過特性を測定するための第2の工程と、 (c)第1の工程によって測定された引上シリコンウェ
    ーハの光透過特性と第2の工程によって測定された浮遊
    帯域シリコンウェーハの光透過特性とから引上シリコン
    ウェーハの置換型炭素濃度を算出するための第3の工程
    と、 (d)第3の工程によって算出された引上シリコンウェ
    ーハの置換型炭素濃度を基準値と比較するための第4の
    工程と、 (e)第4の工程によって比較された結果に応じて置換
    型炭素濃度が不良の引上シリコンウェーハを排除するた
    めの第5の工程と を備えてなることを特徴とするシリコンウェーハの製造
    方法。
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