JP2897137B2 - 改善されたピッチ炭素繊維紡糸法 - Google Patents

改善されたピッチ炭素繊維紡糸法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は繊維の軸方向に走る亀裂の形成を回避したピ
ッチ炭素繊維の製造法に関する。
本発明を要約すれば中間相(mesophase)ピッチから
炭素繊維を紡糸するのに用いられる円い紡糸口金への入
り口においてリボン形状の流れの輪郭を用いてランダム
の微小構造の形成を促進しそして繊維中における軸方向
亀裂の形成を防糸するものである。
先行技術において、ピッチから製造された炭素繊維は
軸方向の亀裂を受け、この亀裂は繊維の強度を低下せし
め、従ってその利用度及び価値を低下せしめることがよ
く知られている。従来から亀裂の原因は、ランダム又は
“タマネギの皮”というよりもむしろ、本質的に放射状
である繊維の微細構造にあると認定されてきた。米国特
許第4,504,454号の記載及び図面及び亀裂現象の写真及
び各種繊維の微細構造参照。この問題解決へのいくつか
のアプローチがこの技術分野で報告されている。米国特
許第4,504,454号は紡糸条件へ集中されている。他の参
照文献例えば米国特許第4,331,620号、同第4,376,747号
及び同第4,717,331号は、所望の非放射状微細構造を繊
維中に生成させるための紡糸口金中におけるピッチの流
れを修正するところの挿入物を紡糸口金中に置くことに
焦点を当てている。工業規模で可動部分を有する紡糸口
金の操作は非常に困難である。同様に、紡糸口金中に微
細なまたはその他非常に微小の有孔構造を有する紡糸口
金から紡出される繊維の連続性及び均質性を維持するこ
とは工学的規模において非常に困難な仕事である。
問題へのその他のアプローチは紡糸口金それ自体の幾
何学的形態を変えることであった。例えば米国特許第4,
576,811号及び同第4,628,001号、並びに特開昭61−7582
0号公報、特開昭61−75821号公報並びに特開昭59−1681
27号公報参照。米国特許第4,576,811号は紡糸口金の典
型的な幾何学形態は維持しているが、円筒状に広げられ
た端ぐり穴(counterbore)とキャピラリーとをつなぐ
帯域における内部角度の種々の変形の効果を検してい
る。米国特許第4,628,001号は非円形紡糸口金を使用し
そして殆ど非円形の繊維を製造することを記載している
が、この繊維は或る種の利用目的には望ましくないであ
ろう。非円形紡糸口金の使用は、いくらかの円い小さい
直径の繊維を含めて、強い繊維を生成するけれども、製
造又は操作上の困難が生じるに違いない。上記日本特許
出願はピッチか紡糸口金を通過する断面積の変化態様を
提供している。それらの紡糸口金は円い繊維を生成する
ことができるけれども、非−常用的な紡糸口金の輪郭は
紡糸口金の製作及びその清掃における困難をもたらし得
る。
本発明は製作及び保守が比較的簡単な紡糸口金を用い
て一般に円い断面の繊維の製造を可能ならしめる。繊維
は軸方向亀裂を防止するランダムな微細構造に基づき高
い強度を有する。このことは大きい直径の繊維について
も当てはまる。強い大きい直径の連続炭素繊維を製造す
ることは困難であったため、そのような繊維は今まで入
手することができなかった。従って、本発明は強くそし
て直径の大きい連続繊維及び大きい及び小さい直径のい
ずれの繊維に対しても有用な繊維の製造法の両者を包含
する。
第1図は本発明の実施に有用な溶融紡糸パックの図式
的部分断面図である。第2図は、紡糸口金を通じて見
た、紡糸口金への矩形開口部を示す図である。
実質的に円い炭素繊維中の軸方向亀裂は、ピッチがそ
れを通して紡糸される本発明の導管の形状を用いること
によって回避される。本発明の方法は、中間相ピッチ
を、円い断面の排出キャピラリーを有するが、その入り
口に高いアスペクト比を有する開口部を有する紡糸口金
を通じて紡出することを含む。開口部は台形、楕円形、
平行四辺形または同類のものであることができ、但しそ
れは長くそして狭いものである。矩形の開口部が好まし
い。アスペクト比(開口部の長さ/幅)は少くとも3:1
であることが好ましく、少くとも5:1の比が更に好まし
い。開口部はキャピラリーの断面積よりも大きくなけれ
ばならない。これらの面積の比は少くとも2:1であるこ
とが好ましく、少くとも8:1の比が更に好ましい。好ま
しい方法では、その出口におけるキャピラリーよりも直
径が大きく該キャピラリーよりも上流に位置する端ぐり
穴を有し、そして、その入口に高アスペクト比の開口部
(該開口部は端ぐり穴の断面積よりも小さい面積を有す
る)を有する紡糸口金が使用されるであろう。開口部の
面積は該端ぐり穴の面積の10%〜70%であることが好ま
しく、更に好ましくは端ぐり穴の面積の25〜45%の範囲
内にある。矩形の開口部に関しては、矩形の小さい側の
長さが紡糸口金のキャピラリーの直径の長さにほぼ等し
いことが好ましい。
本発明の方法は繊維中における軸方法亀裂の生成を防
止するのに十分に有効である。そのため、本発明の方法
は強い、連続した、実質的に円い断面を有する、大きい
直径の炭素繊維を製造するのに用いることができる。こ
れらの繊維は30〜100マイクロメーターの直径を有しそ
して安定化及び炭化の後には、[375−繊維直径(μ
m)]よりも大きい強度(Kpsi)を有する。40〜80マイ
クロメーターの直径を有する繊維が好ましい。そのよう
な直径の大きい繊維は金属、セラミックまたはプラスチ
ックのマトリックスを強化するのに有用である。
本発明を更に図面を参照しつつ説明する。第1図は本
発明の実施に有用な紡糸パックの図式的断面を示す。パ
ックは紡糸口金10、シム(shim)15、配分プレート17及
び過媒体20を支持するスクリーンパック19(フィリッ
プスの米国特許第3,896,028号記載)より成っている。
スクリーン及び過媒体は任意要素である。第1図に
は、関連する支持体、ガスケット、加熱及び囲い手段は
示されていない。外部から供給される溶融ピッチ(供給
手段は図示なし)は上記パック要素を逆の流れ、そして
順次20を通じて過され、配分プレート17中の複数個の
同軸ホール18の一つを経て、紡糸口金の複数個の端ぐり
穴24の一つへ流れるが、途中で挟み板15(以下、シム15
ともいう)内の開口部16を通過し、ここで、ピッチのリ
ボン形状の流れが形成される。次いでピッチは紡糸口金
キャピラリー22を通じて押出される。紡糸口金の改良点
は端ぐり穴24へ導く先細りの頸部28を有する広い入口26
にある。端ぐり穴24は先細り頸部32を有する入口30を経
てキャピラリー22に通じる。米国特許第4,576,811号の
第3図はキャピラリー入口30の詳細及び先細り頸部32中
における形態を記載している。第2図を参照すると紡糸
口金中でシム15の高アスペクト比の開口部16(これはこ
の好ましい態様においては矩形である)のキャピラリー
22の軸に対する整列状態を詳細に示している。この配列
は紡糸口金中の多数のキャピラリーの各々について繰返
され、そして配分プレート17から紡糸口金10への通路中
で溶融ピッチの流れをリボン形状へと都合よく形成せし
める。ピッチの流れは一般に紡糸口金キャピラリー22の
軸を含む面内に保たれる。図面は用いられる紡糸口金の
本体から離れたシムプレートが好都合な流れ形状化開口
部を与えることを示している。しかしながら、高アスペ
クト比の開口部が紡糸口金本体中に統合された他の配列
もまた本発明の範囲内にある。
開口部はピッチ流の断面積を紡糸口金端ぐり穴の面積
にくらべて約10〜70%、好ましくは約25〜45%、に低減
せしめることが好ましい。もし流れ形成開口部が余りに
広いと(即ち、シム開口部が余り小さいアスペクト比を
有すると)、本発明の利点は得られないであろう。もし
流れの制限が余り大きすぎると(即ち、シム開口部が余
り狭いと)、方法の連続性に影響が及ぼされるであろ
う。アスペクト比は25:1又はそれ以上でありうるが、但
しピッチが開口部を通じて流れることが妨げられないこ
とを条件とする。矩形の幾何学的形状が好ましいが、実
質的にリボン状の流れを与えるその他の形状もまた用い
ることができる。ピッチ炭素繊維を製造するのに用いら
れる設備は一般にもっと広い溶融紡糸技術から経験的に
発生された。基本的理解は屡々そのような発展を遅らせ
た。しかしながら、理解されるべきことは、溶融ピッ
チ、ディスコティック(discotic)液晶材料、は通常の
有機ポリマーに比べて全く長い緩和時間(“メモリ
ー”)を有すること、そしてこの性質が本発明の実施に
より得られる有益な結果に対し非常に大きい原因である
らしいということである。
ピッチの長い緩和時間はまた恐らく、本発明方法によ
り製造される繊維中に認められる円形断面からの僅かな
変動を説明するものである。繊維は実質的に円いけれど
も、円い紡糸口金の上流の矩形開口部を通じて紡出され
た繊維、特に直径の大きい繊維、は僅かに卵形の形状を
あらわす。それらは1.1またはそれ以下のアスペクト比
を有する。即ち断面の長い方の寸法は断面の短かい方の
寸法よりも1.1またはそれ以下長い。
上記の如き紡糸に次いで繊維の安定化、炭化及び随時
グラファイト化が常法の如く行なわれる。上記の如き紡
糸されたままの“生の”(“green")フィラメントまた
はヤーンの製造に次いで仕上げ(一時的または耐久的)
を施して取扱い及び/または保護を容易ならしめること
ができる。空気中における安定化は、一般に250〜380℃
で、ボビン(例えば米国特許第4,527,754号参照)上
で、好ましくは米国特許第4,576,816号記載の操作法に
従って行われる。より大きい直径の繊維が長い安定化時
間を要するであろう;有用な経験則によれば、繊維直径
の大きさ1ミクロン毎に要する安定化時間は1時間であ
る。従って、30ミクロン繊維は、少くともその直径の繊
維に対する最良の安定化の実験観察記録を現出するため
の参照点を確立するには、約3時間安定化されるべきで
ある。安定化後、ヤーンまたは繊維は温度800〜1000℃
において不活性雰囲気中で揮発分除去または“予備炭
化”することができ、それによって後続する炭化がより
円滑に進行しそして強度を制限する空所を低減または完
全に除去することができる。予備炭化は通常0.1〜1分
間で完結される。不活性雰囲気中における炭化は1000〜
2000℃、好ましくは1500〜1950℃で約0.3〜3分間行な
われる。
この点で表面処理及び/または仕上げを施すことは繊
維の遂行能力、例えば複合物中の随時適用における付着
力、を改善するのに有効であろう。所望により、グラフ
ァイト化は不活性雰囲気中で2400〜3300℃、好ましくは
2600〜3000℃で少くとも約1時間行なわれる。上記加熱
段階のいずれかにおいて、より長い処理時間は有害では
ないようである。
従来技術の炭素繊維における引張り強度対直径のプロ
ットは小さい繊維に対し高い引張り強度の湾曲した線を
あらわし、繊維の大きさが増すに従い傾斜する。30マイ
クロメーターよりも大きい繊維直径については曲線は平
らになるが、繊維直径が増加するに従い下方へ向かう。
本発明の大きい繊維についてのデータのプロットは同様
の曲線、概略従来技術繊維のそれに平行の曲線、を与え
るが、より高い引張強度を有している。30マイクロメー
ター及びそれ以上の直径についてグラフを処理すると、
本発明の大きい直径の繊維における強度対直径の関係
は、概略S≧375−D[式中、Sは繊維の強度(Kpsi)
を表し、そしてDは繊維の直径(μm)を表す]の式で
あらわされるか、或いはS≧262.5−(D/1.43)[式
中、Sは繊維の強度(kg/mm2)を表し、そしてDは繊維
の直径(μm)を表す]の式であらわされる。
本発明は以下の非−限定的実施例を参照することによ
り更に完全に理解されるであろう。
実施例1 大陸中部の製油傾寫油をトップ蒸留して850゜F留分プ
ラス残渣を製造した。残渣の分析は91.8%炭素、6.5%
水素、35.1%コンラドソン炭素残渣及び81.6%芳香族炭
素(C13NMR)を与えた。傾寫油残渣を6.3時間740゜Fで加
熱浸漬し、次いで減圧脱油して加熱浸漬ピッチをつくっ
た。このピッチを試験すると16.4%テトラヒドロフラン
不溶物を与えた(75゜FでTHF30ml中でピッチ1g)。
こうして得たピッチを粉末化し、トルエンで(1:1重
量非の溶剤対ピッチ)約1時間還流温度に加熱すること
によりフラックスした。溶液を1ミクロンのフィルター
を通過させ、そしてトルエン/ヘプタン(98:2)(“反
−溶剤”)と混合して、(a)要領で99:1のトルエン/
ヘプタン混合物及び(b)容量/重量で8:1の混合溶剤
/ピッチ比を与えた。
1時間還流した後、混合物を周囲温度に冷却しそして
沈殿した固体を遠心分離によって単離した。このケーキ
を追加の反−溶剤で洗滌し、次いで回転減圧炉中で乾燥
した。そのようなバッチの数個をブレンドし、約400℃
で溶融し、2ミクロンフィルターを通過させ、そしてペ
レットに押出した。この点で、ピッチのペレットはキノ
リン不溶物(ASTM75℃)0.1重量%以下を有しそして偏
光顕微鏡法で検定をして100%中間相である。
ペレットは出口温度350℃のスクリュー押出機に供給
されるとき再溶融され、4インチ直径/480孔の紡糸口金
を通して約360℃で紡糸された。孔は円く、紡糸口金面
の外側1/2インチ中に位置する5個の同心リングに整列
された(1リング当り96孔)。各孔は端ぐり穴直径0.05
5インチ、キャピラリー直径200ミクロン、キャピラリー
長さ800ミクロン(L/Dは4)及び入口角度80/60度(リ
ッグスらの米国特許第4,576,811号中に定義、特に実施
例2参照)を有する。紡糸口金と配分プレートとの間に
厚さ0.005インチのシムが置かれる。シムは第2図に示
す如く各紡糸口金孔と整列する複数個の0.008×0.1イン
チのスロットを有する。これらのスロットはピッチを紡
糸口金へリボン形状の流れ形状を形成させる。
紡糸口金は約360℃に外部加熱され、そして紡糸セル
は、直径約6インチ、長さ5フィートでトップ6インチ
が室温の急冷空気を入らしめるようにスクリーンになっ
ている外部急冷チューブを含んでいる。吸気は長さ6イ
ンチでテーパーのついた(3〜21/2インチ)中心コラ
ムによって提供される。竹本油脂会社供給によるシリコ
ーン仕上げ油を空気冷却された紡糸されたばかりのフィ
ラメントまたは生の繊維に施し、これは550ヤード/分
で米国特許第4,527,754号(フリン)記載のスプール上
に巻きとらされる。
それぞれ約1ポンドのヤーンを含む数個のスプールの
パッケージを空気中で加熱することによって一緒に安定
化した。全て170℃に80分間加熱した。次に温度を数時
間に亘り段階的に245℃に上げ、次いで245℃に更に殆ど
2時間の間保持した。
炭化は、巻糸軸架に載せた6個の安定化されたパッケ
ージからのヤーンを合わせて2880フィラメントのトウ
(公称“3K")を形成させ自重(約150g)の緊張下に12
フィート/分で長さ3フィートの予備炭化炉を600〜800
℃で通過させ、次いで長さ19フィートで、1000〜1200℃
の入口帯域、1950℃の炭化帯域及び1000〜1200℃の出口
帯域を有する炭素−耐性炉を通じて送ることによって行
なった。炭化されたヤーンを次に1cfmの割合で供給され
る0.098%(980ppm)のオゾーンと混合された室温の乾
燥空気を含む長さ19フィートの室を通過させた。ヤーン
を、米国特許第4,624,102号(ベル、ジュニアー)記載
の方法及び装置を用い、エポキシ樹脂(CMD−W55−500
3、セラニーズ・コーポレーション販売)の水中1%溶
液で上塗りする。このように処理されたヤーンを350℃
で硬化し、次いで米国特許第4,689,947号(ウィンクラ
ー)に記載され説明されているガイドを通過させること
により清掃した。そのようにしてつくられた炭化された
ヤーンの10個の代表的ボビンをえらび、そして単一繊維
の引張性質を各ボビンからの10個の試料(平均直径9.4
ミクロンであった)についてASTM3379に従い長さ1″ゲ
ージで検定した。得られた平均性質は強度478Kpsi、モ
ジュラス52Mpsi及び伸び0.9%であった。ヤーン束の顕
微鏡写真で観察された1%より少ないフィラメントの断
面が長手方向の亀裂の徴候を示した。各フィラメントの
微細構造はすべての場合のランダムであって、並はずれ
た水準の微細構造的制御及び均一性を有していた。
上記の如く製造されそして特徴を有する炭化されたヤ
ーンの代表的ボビンであるが、同じ型のピッチの異なる
バッチから、スロットを有するシムなしにつくられたも
のは次の平均性質を有した:直径9.3ミクロン、強度418
Kpsi、モジュラス53Mpsi及び伸び0.7%。これらはかな
りの相違である。その上、ヤーン束の顕微鏡写真で断面
観察されたフィラメントの33%は長手方向亀裂の徴向を
示した。観察された微細構造は一般に放射状性質であっ
た。
実施例2 上記実施例を次の変更を加えて繰返した;同じ型のピ
ッチの異なるバッチを用いそして異なる量の“反溶剤”
を用いてその結果混合物はトルエン/ヘプタンが容量で
90:10になるようにした。
この変更の結果はピッチは実施例1で用いたピッチの
346℃に対し355℃の“予想紡糸温度”を有した。“予想
紡糸温度”とはピッチがインストロンキャピラリー粘度
計を用いて測定して630ポイズの溶融粘度をあらわす温
度である。それに加えて;紡糸口金は500孔(480に対
し)を有し;そして入口角度は135度(80/60に対し)で
あった。
繊維を実施例1における如く炭化し、次いで同じ設備
を用いグラファイト化して最高温度(255℃)における
滞留時間が約30秒であるようにした。得られたグラファ
イト繊維は平均して(25破断/2ボビン)強度609Kpsi、
モジュラス135Mpsi及び伸び0.55%であった。長さ方向
の亀裂は認められず;微細構造は“ランダム”であっ
た。
実施例3 実施例1は次のように繰返すことができる:実施例1
で用いたのと同様のピッチを使用する。紡糸口金の孔は
実施例1におけると同じ形状を有するが大きさは2倍で
ある(即ちキャピラリーは直径が0.016インチ、等)。
シムの開口部は矩形で幅が0.010インチである。紡糸さ
れた繊維は48マイクロメーターの直径及び327Kpsiより
大きい強度を有するであろう。繊維断面の顕微鏡検定は
ランダムな微細構造をあらわし、そして繊維は軸方向亀
裂を僅かしかまたは全く有しないであろう。
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.溶融された中間相ピッチを円い断面の排出キャピラリ
ーを有する紡糸口金を通して押出すことから成るピッチ
から実質的に円い炭素繊維を紡糸する方法において、先
ず溶融されたピッチの流れを高いアスペクト比を有しそ
してキャピラリーの断面積よりも実質的に大きい面積を
有する開口部を通して向けることから成る方法。
2.開口部のアスペクト比は少くとも3:1である上記第1
項記載の方法。
3.開口部のアスペクト比は少くとも5:1である上記第1
項記載の方法。
4.開口部は矩形である上記第3項記載の方法。
5.開口部の面積対キャピラリーの面積の比は少くとも2:
1である上記第1〜4項のいずれかに記載の方法。
6.開口部の面積対キャピラリーの面積の比は少くとも8:
1である上記第1〜4項のいずれかに記載の方法。
7.紡糸口金はキャピラリーの橋ぐり穴上流及び開口部の
下流を有し、該端ぐり穴はキャピラリーよりも直径が大
きく、そしてここで開口部は紡糸口金の入口において端
ぐり穴の断面積の10〜70%の面積を有し、そして開口部
の面積対キャピラリーの面積の比は2:1よりも大きい上
記第1〜4項のいずれかに記載の方法。
8.紡糸口金はキャピラリーの端ぐり穴上流及び開口部の
下流を有し、端ぐり穴はキャピラリーよりも直径が大き
く、そしてここで開口部は紡糸口金の入口において矩形
でありそして端ぐり穴の断面積の25〜45%の面積を有
し、そして開口部の面積対キャピラリーの面積の比は8:
1よりも大きく、そしてここで矩形の開口部の小さい方
の寸法はキャピラリーの直径とほぼ同等である上記第1
〜3項のいずれかに記載の方法。
9.安定化を受ける繊維は30〜100マイクロメーターの直
径を有する上記第1〜4項のいずれかに記載の方法。
10.安定化を受ける繊維は40〜80マイクロメーターの直
径を有する上記第1〜4項のいずれかに記載の方法。
11.一般に円い断面、30〜100マイクロメーターの直径、
及び少くとも375Kpsiマイナス繊維直径のマイクロメー
ター数値に等しい強度を有する連続炭素繊維。
12.40〜80マイクロメーターの直径を有する上記第11項
記載の繊維。
13.一般に円い断面及び30〜100マイクロメーターの直径
を有する連続炭素繊維であって、該繊維は溶融された中
間相ピッチから円い断面の排出キャピラリーを紡糸口金
を通して紡糸され、該溶融されたピッチは先ず高いアス
オペクト比及びキャピラリーの断面積よりも実質的に大
きい面積を有する開口部を通じて向けられることから成
る連続炭素繊維。
14.40〜80マイクロメーターの直径を有する上記第11項
記載の繊維。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に有用な溶融紡糸パックの図式的
部分断面図である。第2図は紡糸口金への矩形開口部を
示す紡糸口金を通じて見た図である。 図中、10……紡糸口金、15……シム、16……開口部、17
……配分プレート、19……スクリーンパック、20……
過媒体、22……紡糸口金キャピラリー、25……端ぐり
穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−224806(JP,A) 特開 昭61−113827(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 9/00 - 9/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融された中間ピッチを、円い断面の排出
    キャピラリーと該キャピラリーの上流に位置し該キャピ
    ラリーの直径よりも大きい直径をもつ円い断面の端ぐり
    穴とを有する紡糸口金を通して押出すことから成るピッ
    チから実質的に円い炭素繊維を紡糸する方法であって、
    溶融されたピッチを、端ぐり穴の上流に位置する挟み板
    内に該端ぐり穴1個に対して1個設けられた開口部を通
    して流すものであり、ここで、該開口部は、少なくとも
    3:1のアスペクト比を有しそしてキャピラリーの断面積
    よりも実質的に大きい面積を有していることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】30〜100マイクロメーターの直径を有し、
    そして式 S≧262.5−(D/1.43) [式中、Sは繊維の強度(kg/mm2)を表し、そしてDは
    繊維の直径(μm)を表す] で表される強度を有する、実質的に円い断面の連続炭素
    繊維。
  3. 【請求項3】30〜100マイクロメーターの直径を有する
    実質的に円い断面の連続炭素繊維であって、該繊維は、
    溶融された中間相ピッチから、円い断面の排出キャピラ
    リーと該キャピラリーの上流に位置し該キャピラリーの
    直径よりも大きい直径をもつ円い断面の端ぐり穴とを有
    する紡糸口金を通して紡糸されたものであり、溶融され
    たピッチを、最初に、端ぐり穴の上流に位置する挟み板
    内に該端ぐり穴1個に対して1個設けられた開口部を通
    して流すことにより得られたものであり、ここで、該開
    口部は、少なくとも3:1のアスペクト比を有しそしてキ
    ャピラリーの断面積よりも実質的に大きい面積を有して
    いることを特徴とする連続炭素繊維。
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