JP2896336B2 - 椅子の肘掛けの取付構造 - Google Patents
椅子の肘掛けの取付構造Info
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Description
構造に関する。更に詳述すると、本発明は、座部を構成
する座板への肘掛けの取り付け構造の改良に関する。
は、アウターシェルと呼ばれる座裏カバーに補強リブを
多数設けてカバー自体を剛体にし、そこに肘掛けを取り
付けるようにしている。また、場合によっては、座板を
剛体にして座板に直接肘掛けをボルトで止めつけること
もある。いずれの場合にも、図4に示すように、椅子の
座部101の裏側に座受金具105から離れて肘掛け102の
基端部102aが座裏カバー103あるいは座板と座裏カバー1
03とを貫通するボルト104により止着されている。
直接肘掛けを取り付ける場合には、肘掛けに荷重・体重
がかかると、曲げの力が座板に直接作用してしまう。こ
のため必要以上に座板の剛性を高くしなければならな
い。また、座裏カバーの剛性を高めてこれに肘掛けを取
り付ける場合、座裏カバーに多数の補強リブを形成する
ために型構造が複雑となりコストが高くなる問題を有し
ている。
間での部品の共用化を考えるとき、必要以上の剛性が要
求される座板や、座板の裏面や上張地の縁を被うのに本
来不要な補強リブを設けた剛性の高い座裏カバーの使用
が必要とされ、コスト的な不利を伴う。
減する肘掛けの取付構造を提供することを目的とする。
更に具体的には、座板を薄い鉄板で形成し単純なカバー
構造とする椅子に適用可能な肘掛け取り付け構造を提供
することを目的とする。
め、請求項1記載の発明は、座受金具を介して脚部に支
持されている座板に肘掛けを取り付ける構造において、
肘掛けの先端に、少なくとも撓ったときに座受金具に突
き当たる当接部を設けるようにしている。したがって、
肘掛けに荷重が掛かると、肘掛けの当接部が座受金具に
突き当たり、肘掛けへの荷重の一部が座受金具によって
支持される。即ち、肘掛けに力がかかった時に、座板と
座受金具と肘掛けの先端部分とでトラス構造を構成する
突っ支い棒の働きを肘掛けの先端の当接部が成し、肘掛
けにかかる荷重を分散させて座受金具にも負担させ座板
への負担を軽減する。
は、座受金具と当接部との間にスペーサを介在させてい
る。したがって、当接部が座受金具に直接当接すること
がない。これにより、当接部と座受金具とが直接突き当
たることに起因する異音の発生が抑制される。
造は、スペーサを座裏カバーと一体化したものとしてい
る。したがって、座裏カバーを座板に装着すると同時に
スペーサが座受金具とその後に取り付けられる肘掛けと
の間の所定位置に配置される。
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
を適用した椅子の一実施形態を示す。この椅子は、薄い
鉄板で形成した座板6と単純な構造の座裏カバー3とで
構成された座部1に肘掛け2を取り付けたものである。
ここで、座部1は、リブ効果を与える凹凸を設けて剛性
を高めた薄い金属板から成る座板6と、この座板6の上
に載せられたウレタンフォームなどのクッション10
と、該クッション10及び座板6を被う上張地11並び
に座板6に取り付けて上張地11と座板6の裏面を覆い
隠す樹脂製の座裏カバー3とから構成されている。そし
て、この座部1は座受金具5を介して脚部の脚柱7に取
り付けられて支持されている。通常、座受金具5は、型
鋼材やアルミ合金ダイキャストなどで構成された筐体
で、その中に座部の昇降機構や背凭れの傾斜機構などが
組み込まれている。
対向するように左右の肘掛け2,2の基端部2a,2a
がそれぞれ座受金具5の近くにボルト4で止め付けられ
ている。肘掛け2は、樹脂成型品から成り、その下端の
基端部2aが座部1の下に回り込んで脚柱7側に向かう
ようにL形状とされている。そして、肘掛け2の基端部
2aには、例えば3箇所のボルト4を通す段付きの透孔
2bが形成されている。一方、座板6及び座裏カバー3
の各透孔2bに対向する位置にもそれぞれ透孔6b,3
bが形成されている。そして、これら各透孔2b,3
b,6bを貫通して座板6に溶接付けされたナット板1
2に螺合されるボルト4により、肘掛け2の基端部2a
が座部1に固定されている。なお、本実施形態では3本
のボルト4により肘掛け2を座部1に取り付けている
が、3本に限らずそれ以上でもあるいは2本でも構わな
い。また、ボルト4を用いず他の締結方法により肘掛け
2を座部1に取り付けても構わない。
は、少なくとも肘掛け2が撓むときに座受金具5に突き
当たる当接部8が形成されている。この当接部8は、特
に形状や材質などに限定を受けるものではなく、例えば
基端部2aよりも幅狭に形成された一体成形の突起から
成り、座受金具5の側面に向かって突き出されている。
この当接部8は、その先端が座受金具5の側面に常時接
している必要はなく、少なくとも肘掛け2に力がかかっ
て撓むときに突き当たる程度に近接していれば足りる。
尚、基端部2aと当接部8とは樹脂による一体成形品と
して構成しているが、これに特に限定されず、例えば当
接部8を肘掛け2の基端部2aとは別部材に成形し、圧
入や接着などで組み付けてから座受金具5に突き当てる
ようにしても良いし、座裏カバー3のスペーサ9側に当
接部8を一体成形して肘掛け2の基端部2aと突き当て
るようにしても良いし、更には座受金具5側に当接部8
を設けても良い。いずれの場合にも、肘掛け2が撓む際
に肘掛け2の座部1に取り付けられる基端部2aと座受
金具5の側面との突き当たる部位が当接部8に相当す
る。
受金具5との間には樹脂製の薄板から成るスペーサ9が
介在されて当接あるいは近接されている。このため、樹
脂製の当接部8の先端が座受金具5に直接突き当たるこ
とがなく、当接部8と座受金具5との接触に起因する異
音の発生を抑制することができる。スペーサ9は、座裏
カバー3と一体成形され、座裏カバー3を座板6に装着
すると同時にスペーサ9が座受金具5とその後に取り付
けられる肘掛け2との間の所定位置に配置されるように
設けられている。より具体的には、座裏カバー3の中央
の座受金具5が露出する部分の縁を一旦立ち上げてから
折り返し、立ち上げた壁部分に当接部8が貫通する孔1
3を設けて座受金具5の周りの座裏カバーの縁を内側か
ら当接部8が座受金具5へ向けて押し出すように設けら
れている。この場合、スペーサ9を単独の部材として用
意する必要がなく、部品点数を減少させることができ
る。また、座裏カバー3を取り付ける際あるいは肘掛け
2を取り付ける際に、スペーサ9を組み付ける作業工程
を省略することができる。しかも、当接部8が座裏カバ
ー3によって覆い隠されているので、椅子の外観が美し
く仕上がる。
構造によると、肘掛け2に力がかかった時に、肘掛け2
の先端の当接部8が座受金具5に突き当たり、肘掛け2
への荷重の一部が座受金具5によって支持される。即
ち、肘掛け2の先端の当接部8が座板6と座受金具5と
肘掛け2の取付け部分とでトラス構造を構成する突っ支
い棒の働きを成し、肘掛けにかかる荷重を分散させて座
受金具にも負担させ座板への負担を軽減する。このた
め、薄い鉄板の座板6やリブを有さない単純なカバー構
造の座裏カバー3に対して取り付けても、これらの変形
を防ぐことができる。したがって、肘付き椅子と肘なし
椅子との間で最低限の剛性を有する座板や座裏カバーを
使用することができ、部品の共用化によるメリットがよ
り効果的となる。しかも、肘掛け2や座部1の変形量が
小さくなるので、この変形によるきしみ音の発生も抑制
することができる。加えて、座受金具5と当接部8との
間に介在するスペーサ9によって、当接部8が座受金具
5に直接突き当たることがないので、異音の発生が抑制
される。
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では、座板6を金属製とし座
裏カバー3を樹脂製としているが、これに限らず、座板
6を樹脂製や木製等としたり、座裏カバー3を金属製等
としても構わない。また、本実施形態で採用している当
接部8と座受金具5との間のスペーサ9は特になくても
座板3や座裏カバー3に肘掛け2からかかる力を分散さ
せて軽減させる効果には変わりない。また、本実施形態
ではスペーサ9は座裏カバー3と一体化されているが、
これに限らずスペーサ9が単独の部材であっても構わな
い。
1の椅子の肘掛けの取付構造は、肘掛けに力がかかった
時に、肘掛けの先端の当接部が座板と座受金具と肘掛け
の取付け部分とでトラス構造を構成する突っ支い棒の働
きを成し、肘掛けにかかる荷重を分散させて座受金具に
も負担させ座板への負担を軽減するので、薄い鉄板の座
板やリブを有さない単純なカバー構造の座裏カバーに対
して取り付けても、これらの変形を防ぐことができる。
したがって、肘付き椅子と肘なし椅子との間で最低限の
剛性を有する座板や座裏カバーを使用することができ、
部品の共用化によるメリットがより効果的となる。しか
も、肘掛けや座部の変形量が小さくなるので、この変形
によるきしみ音の発生を抑制することができる。これに
より、座り心地を向上させることができる。
は、座受金具と当接部との間にスペーサを介在させてい
るので、当接部が座受金具に直接当接することがない。
これにより、当接部と座受金具とが直接突き当たること
に起因する異音の発生が抑制される。
造は、スペーサを座裏カバーと一体化したものとしてい
るので、座裏カバーを座板に装着すると同時にスペーサ
が座受金具とその後に取り付けられる肘掛けとの間の所
定位置に配置される。したがって、肘掛けを座部に取り
付ける際にスペーサを取り付ける工程が不要になって椅
子の組立作業の迅速化を図ることができると共に部品点
数を少なくすることができる。
底面図である。
見て示す分解斜視図である。
面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 座受金具を介して脚部に支持されている
座板に肘掛けを取り付ける構造において、前記肘掛けの
先端に、少なくとも撓ったときに前記座受金具に突き当
たる当接部を設けたことを特徴とする椅子の肘掛けの取
付構造。 - 【請求項2】 前記座受金具と前記当接部との間に、樹
脂製スペーサを介在させたことを特徴とする請求項1記
載の椅子の肘掛けの取付構造。 - 【請求項3】 前記樹脂製スペーサは、座裏カバーと一
体化したものであることを特徴とする請求項2記載の椅
子の肘掛けの取付構造。
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1996
- 1996-01-16 JP JP486196A patent/JP2896336B2/ja not_active Expired - Fee Related
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