JP2896307B2 - 1−アシル−2−置換ヒドラジン類の製造方法 - Google Patents
1−アシル−2−置換ヒドラジン類の製造方法Info
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Description
が知られている1−アルキル−1,2−ジアシルヒドラ
ジン類を製造する工程における有用な中間体である1−
アシル−2−アルキルヒドラジン類の製造法に関する。
合成法としてはアシルクロライドとアルキルヒドラジン
を塩基存在下で縮合するのが一般的な方法である。
反応においては、1位と2位の窒素に対する位置選択性
は低く、目的の1−アシル−2−アルキルヒドラジンと
副生成物の1−アシル−1−アルキルヒドラジンの混合
物しか得られない。
択的な製造法としては、アシルヒドラジンをヒドラゾン
に誘導した後還元する方法が、ヨーロッパ特許2366
18、232075号および286746号に記載され
ている。
OCCl3 を用いて縮合し、1−アシル−1−アルキル
ヒドラジンの生成を減少させる方法が特開平4−290
856号に記載されている。
択的な製造法としては、アルキルヒドラジンをヒドラゾ
ンに誘導して、アシル化を行った後に、ヒドラゾンを加
水分解する方法がヨーロッパ特許228564号および
米国特許4814349号に記載されている。
分子であることからヒドラジンをアシル化するときに位
置選択性が問題となる。
ンからモノアシルモノアルキルヒドラジンを製造する場
合、1−アシル−2−アルキルヒドラジンと1−アシル
−1−アルキルヒドラジンの混合物になり、1−アシル
−2−アルキルヒドラジンを高純度で得ることは困難で
あった。
ルヒドラジンを合成する場合は上記ヨーロッパ特許に記
載されているヒドラゾンに誘導した後還元する方法では
合成することができない。
ルヒドラジンを選択的に加水分解またはアルコリシスす
ることにより、高純度の1−アシル−2−アルキルヒド
ラジンを製造する方法を提供するものである。
達成するため鋭意研究した結果、下記に示すように一般
式(2)の1−アシル−1−アルキルヒドラジンは酸触
媒の存在下で加熱することにより、容易に一般式(3)
のカルボン酸誘導体に誘導できるが、一方、一般式
(1)の1−アシル−2−アルキルヒドラジンは酸性条
件下で比較的安定であり加水分解、もしくはアルコリシ
スを受けにくいことを見いだし、本発明を完成するに至
った。
C6 )アルキル、(C1 〜C6 )アルコキシ、ハロ(C
1 〜C6 )アルキルおよびハロ(C1 〜C6 )アルコキ
シから独立に選ばれる1から5個の置換基で置換された
フェニル環又はナフチル環であり、また、フェニル環上
の2つの置換基が隣接する位置に存在するときは、−O
CH2 CH2 O−、または−OCH2 CH2 CH2 −で
表す環を形成することができ、R1 は(C1 〜C8 )ア
ルキル基を示し、R2 は水素あるいは(C1 〜C6 )ア
ルキル基を示す。]本発明の製造方法のプロセスは以下
に示される[式中Ar、R1 、R2 は前記と同じ意味を
表わす]。
す]で示されるモノ置換ヒドラジンと一般式(5)
表わされるアシルクロライド誘導体を塩基存在下で縮合
することにより得られる一般式(1)
す]で表わされる1−アシル−2−置換ヒドラジン化合
物と一般式(2)
す]で表わされる1−アシル−1−置換ヒドラジンとの
混合物の中から、酸触媒の存在下で一般式(2)の1−
アシル−1−置換ヒドラジンのみを選択的に加水分解、
あるいはアルコリシスし一般式(3)
表わす。]で表わされる化合物に誘導することにより分
離精製し、一般式(1)の1−アシル−2−置換ヒドラ
ジンを製造する方法を見いだしたものである。
ができる。
式(5)のアシルクロライド誘導体を不活性あるいは実
質上不活性な溶媒中、塩基の存在下で反応することによ
り一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物の混合
物を得ることができる。
(4)の化合物の例としては、t−アミルヒドラジン、
イソプロピルヒドラジン、t−ブチルヒドラジン、ネオ
ペンチルヒドラジン、αメチルネオペンチルヒドラジ
ン、イソブチルヒドラジン、イソペンチルヒドラジンお
よびイソオクチルヒドラジンなどであり、好ましい化合
物としてはt−ブチルヒドラジンを挙げることができ
る。
(5)の化合物の例としては、塩化ベンゾイル、4−ク
ロロベンゾイルクロライド、4−メチルベンゾイルクロ
ライド、4−エチルベンゾイルクロライド、3,4−ジ
クロロベンゾイルクロライド、2−ブロモベンゾイルク
ロライド、2,3−ジメチルベンゾイルクロライド、
3,5−ジメチルベンゾイルクロライド、5−メチルク
ロマン−6−カルボン酸クロライドおよび5−メチル−
1,4−ベンゾジオキサン−6−カルボン酸クロライド
などのフェニル基が水素、ハロゲン、(C1 〜C6 )ア
ルキルなどで置換されたベンゾイルクロライドが挙げら
れる。好ましい化合物としては4−エチルベンゾイルク
ロライド、3,5−ジメチルベンゾイルクロライド、5
−メチルクロマン−6−カルボン酸クロライド、5−メ
チル−1,4−ベンゾジオキサン−6−カルボン酸クロ
ライドを挙げることができる。
は、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール;トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタ
ン等のような炭化水素;エチレングリコールジメチルエ
ーテル;テトラヒドロフラン;アセトニトリル;ピリジ
ン;塩化メチレンのようなハロアルカンまたはこれら溶
剤の混合物であり、好ましい溶剤としては水、トルエ
ン、塩化メチレン、またはこれら溶剤の混合物が挙げら
れる。
物の量に対して、3L/モル以下であり好ましくは0.
5〜2L/モルである。
は、トリエチルアミンのような第三級アミン、ピリジ
ン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等であり、好ましい塩基としては水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミンが
挙げられる。用いられる塩基の量は用いる一般式(5)
の化合物にたいして当量もしくはそれ以上に用いること
ができ、好ましくは1〜3当量である。
の化合物にたいして当量もしくはそれ以上に用いること
ができる。
り、好ましくは−10〜50℃である。
いずれかの方法によって実施することができる。
のヒドラジンの混合物を酸触媒の存在下で加熱撹拌し、
一般式(2)の1−アシル−1−置換ヒドラジンが加水
分解されて生成する一般式(3)のカルボン酸類を分離
回収することにより、一般式(1)の1−アシル−2−
置換ヒドラジンを精製することができる。
式(2)のヒドラジンを含む混合物で実施が可能であ
り、反応溶媒としては主に水を用いるのが好ましいが、
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアル
コール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類と水との混合溶媒を用いるのも好ましい。さら
に、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ク
ロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトンな
どのケトン類と水との混合溶媒も用いることができる。
水の量は理論量または大過剰に用いることができる。反
応溶媒の量は精製すべきヒドラジン混合物の量に対し
て、10L/モル以下であり、好ましくは0.5〜5L
/モルである。
は約50℃〜約100℃で行なわれる。
無機酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を使用す
ることができる。好ましい酸は無機酸であり、より好ま
しくは塩酸又は硫酸である。酸は反応溶媒に対して通常
は50%(重量%:以下同じ)以下の濃度、好ましくは
30%以下の濃度、最も好ましくは1〜5%の濃度で用
いられる。
は抽出により、分離回収することができる。一般式
(1)の1−アシル−2−置換ヒドラジンは一般式
(3)のカルボン酸類を分離した後、反応溶媒を留去す
ることにより用いた酸との塩の形であるいは、塩基によ
り中和し濾過あるいは抽出することにより遊離の形で得
ることができる。抽出に用いる溶媒としてはジクロロメ
タン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエー
テルなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、
ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類が挙げられ
るが、非水溶性溶媒なら特定限定されない。
のヒドラジンの混合物をアルコールと酸触媒の存在下で
加熱撹拌し、一般式(2)の1−アシル−1−置換ヒド
ラジンがアルコリシスされて生成する一般式(3)のカ
ルボン酸エステルを分離回収することにより、一般式
(1)の1−アシル−2−置換ヒドラジンを精製するこ
とができる。
式(2)のヒドラジンを含む混合物で実施が可能であ
る。
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール又はn−ヘキサノールなどが挙げ
られ、好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどの脂肪族アルコールを使用でき、その量は理
論量もしくは大過剰に用いることができる。反応溶媒と
しては、アルコール以外の有機溶媒を任意に付加的な溶
媒として用いることもできる。付加的な溶媒としてはヘ
キサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホ
ルム、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン
化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン類又は水などが挙げられる。アルコールと任意
な付加的溶媒の合計量すなわち反応溶媒の量は精製する
ヒドラジンの量に対して、10L/モル以下であり好ま
しくは0.5〜5L/モルである。
無機酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を使用す
ることができる。好ましい酸は無機酸であり、より好ま
しくは塩酸又は硫酸である。酸触媒は溶媒に対して通常
は50%以下の濃度、好ましくは30%以下の濃度、最
も好ましくは1〜5%の濃度で用いられる。
は約50℃〜約100℃で行なわれる。
ラジンは濾過により用いた酸との塩の形で得ることがで
きる。一般式(3)のカルボン酸エステルは一般式
(1)の化合物を分離したのち、反応溶媒を留去するこ
とにより回収することができる。
体例を挙げると、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素
およびヨウ素、アルキル基としては、メチル、エチル、
n−プロピル、n−ブチル等の直鎖アルキル基、および
i−プロピル、i−ブチル、t−ブチル、sec−ブチ
ル等の分岐アルキル基が挙げられ、アルコキシ基として
はメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキ
シ、n−ブトキシ、t−ブトキシ等が挙げられる。ハロ
アルキル基としてはフルオロメチル、クロロメチル、ブ
ロモメチル、トリフルオロメチル、4−クロロブチル等
が挙げられる。ハロアルコキシ基としてはフルオロメト
キシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、2−フ
ルオロ−1,1−ジメチルエトキシ等が挙げられる。A
rがフェニル基である場合、好ましい置換基は水素、ハ
ロゲン又は(C1 〜C6 )アルキルである。好ましいA
r基としてはフェニル環上の置換基が−OCH2 CH2
O−、−OCH2 CH2 CH2 −で表される環を形成し
ているものおよび4−位にエチルをもつフェニル基であ
り、さらに好ましいArは5−メチル−6−クロマニ
ル、5−メチル−1,4−ベンゾジオキサン−6−イル
が挙げられる。好ましいR1 基としては第三級アルキル
基であり、より好ましくはt−ブチルが挙げられ、好ま
しいR2 基としては、水素、メチル、エチルおよびイソ
プロピルが挙げられる。
あるが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。実施例中%は重量%を意味する。
−カルボニル)−2−t−ブチルヒドラジンの精製(方
法(a)酸:塩酸) 80%の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニル)
−2−t−ブチルヒドラジンと20%の1−(5−メチ
ルクロマン−6−カルボニル)−1−t−ブチルヒドラ
ジンを含む固体57.8gと水900mlの混合物に室温
で100mlの濃塩酸を加えた後30分間加熱還流した。
氷により冷却後析出した結晶を濾過して7.11g(収
率16.8%)の5−メチル−6−クロマン酸(HPL
C面積比99.5%、m.p.207〜208℃)を得た。
濾液に50%水酸化ナトリウム水溶液を加えpHを8に
し、ジクロロメタンで抽出して、45.8g(収率7
9.1%)の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニ
ル)−2−t−ブチルヒドラジン(HPLC面積比9
9.8%)を得た。m.p.146〜148℃。
カルボニル)−1−t−ブチルヒドラジンの含量はHP
LC面積比0.1%以下であった。
−カルボニル)−2−t−ブチルヒドラジンの精製(方
法(a)酸:硫酸) 88.1%の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニ
ル)−2−t−ブチルヒドラジンと5.8%の1−(5
−メチルクロマン−6−カルボニル)−1−t−ブチル
ヒドラジン混合物2.0gと水9.1mlの混合物に室温
で1.2gの濃硫酸を加えた後1時間加熱還流した。氷
による冷却後析出した結晶を濾過し、濾液に50%水酸
化ナトリウム水溶液を加え水層をアルカリ性にしジクロ
ロメタンで抽出して、1.67g(収率83.5%)の
1−(5−メチルクロマン−6−カルボニル)−2−t
−ブチルヒドラジン(HPLC面積比96.7%)を得
た。このとき1−(5−メチルクロマン−6−カルボニ
ル)−1−t−ブチルヒドラジンの含量はHPLC面積
比0.1%以下であった。
−カルボニル)−2−t−ブチルヒドラジンの製造 工程1:モノベンゾイル化 水酸化ナトリウム51.2g、水205ml、t−ブチル
ヒドラジン塩酸塩92.0g、塩化メチレン393mlの
混合物に、−10〜−2℃で5−メチルクロマン−6−
カルボン酸クロライドを30分にわたって滴下した。反
応混合物を室温に戻し、2時間撹拌したのち、塩化メチ
レン層を分液し、5%食塩水で洗浄した。塩化メチレン
を減圧濃縮して、淡黄色の固体136.77gを得た。
このとき1−(5−メチルクロマン−6−カルボニル)
−2−t−ブチルヒドラジンの純度は88.4重量%で
あり、HPLC面積比4.0%の1−(5−メチルクロ
マン−6−カルボニル)−1−t−ブチルヒドラジンを
含んでいた。
室温で加え3時間還流した。反応混合物を10℃まで冷
却し、析出した結晶を濾過した。結晶を水で2回洗浄
し、5−メチルクロマン−6−カルボン酸6.52g
(純度92.1重量%)を得た。濾液に塩化メチレンを
加え撹拌冷却しながら、50%水酸化ナトリウム水溶液
を加え水層をアルカリ性にした。塩化メチレン層を分液
し、5%食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過後濃縮して117.8g(純度91.5重量
%)の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニル)−
2−t−ブチルヒドラジンを得た。
−2−t−ブチルヒドラジンの製造 工程1:モノベンゾイル化 水酸化ナトリウム2.73g、水10.9g、t−ブチ
ルヒドラジン塩酸塩4.44g、塩化メチレン24mlの
混合物に、−10〜0℃で4−エチルベンゾイルクロラ
イドを20分にわたって滴下した。反応混合物を室温に
戻し、1時間撹拌したのち、塩化メチレン層を分液し、
水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し濾過後濃
縮して、淡黄色の固体を得た。このものは90.8重量
%の1−(4−エチルベンゾイル)−2−t−ブチルヒ
ドラジンと7.68重量%の1−(4−エチルベンゾイ
ル)−1−t−ブチルヒドラジンを含んでいた。
温で加え30分間還流した。反応混合物を10℃まで冷
却し、析出した結晶を濾過した。結晶を水15mlで3回
洗浄し、4−エチル安息香酸1.02g(HPLC面積
比88.7%)を得た。
ら、50%水酸化ナトリウム水溶液を加え水層をアルカ
リ性にした。塩化メチレン層を分液し、水で2回洗浄し
た後硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後濃縮して5.1
0g(収率77.8%)の1−(4−エチルベンゾイ
ル)−2−t−ブチルヒドラジン(純度99.4重量
%)を白色結晶として得た。このものには実質上1−
(4−エチルベンゾイル)−1−t−ブチルヒドラジン
は含まれていなかった(0.02重量%以下)。
−カルボニル)−2−t−ブチルヒドラジンの精製(方
法(b)酸:塩酸) 70%の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニル)
−2−t−ブチルヒドラジンと30%の1−(5−メチ
ルクロマン−6−カルボニル)−1−t−ブチルヒドラ
ジンを含有する固体1.00gに10%塩酸を含む乾燥
エタノール10mlを加えた後30分間加熱還流した。氷
による冷却後析出した結晶を濾過して0.88g(収率
68%)の1−(5−メチルクロマン−6−カルボニ
ル)−2−t−ブチルヒドラジン塩酸塩(m.p.217〜
220℃)を得た。濾液を濃縮し0.25g(収率29
%)のメチルクロマン酸エチルエステル(m.p.79〜8
0℃)を得た。
ヒドラジン化合物を製造した。
を表1に示す。
知られている1−アルキル−1,2−ジアシルヒドラジ
ン類を製造する工程における有用な中間体である1−ア
シル−2−アルキルヒドラジン類が高純度で得られる。
−アシル−1−アルキルヒドラジンを目的とする1−ア
シル−2−アルキルヒドラジンの製造原料として再使用
することが可能なカルボン酸あるいはそのエステルとし
て分離回収することができる。
Claims (16)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 [式中、Arは水素、ハロゲン、(C1 〜C6 )アルキ
ル、(C1 〜C6 )アルコキシ、ハロ(C1 〜C6 )ア
ルキルおよびハロ(C1 〜C6 )アルコキシから独立に
選ばれる1から5個の置換基で置換されたフェニルまた
はナフチルであり、また、フェニル環上の2つの置換基
が隣接する位置に存在するときは、−OCH2 CH2 O
−、または−OCH2 CH2 CH2 −で表す環を形成す
ることができ、R1 は(C1 〜C8 )アルキル基を示
す。]で表わされる1−アシル−2−置換ヒドラジン化
合物の製造方法において、一般式(2) 【化2】 [式中Ar、R1 は前記と同じ意味を表わす]で表わさ
れる1−アシル−1−置換ヒドラジンと一般式(1)の
化合物との混合物中から、一般式(2)の1−アシル−
1−置換ヒドラジンを酸触媒の存在下選択的に加水分解
または、酸触媒の存在下選択的にアルコリシスし一般式
(3) 【化3】 [式中、Arは前記と同じ意味を表わし、R2 は水素ま
たは(C1 〜C6 )アルキル基を示す。]で表わされる
化合物に誘導し分離精製することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 Arのフェニル基上の置換基が水素、ハ
ロゲン、又は(C1 〜C6 )アルキルである請求項1に
記載の方法。 - 【請求項3】 Arが4−エチルフェニルである請求項
1又は2に記載の方法。 - 【請求項4】 Arのフェニル環上の置換基が−OCH
2 CH2 O−、−OCH2 CH2 CH2 −で表す環を形
成する請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 Arが5−メチル−6−クロマニルであ
る請求項1又は4に記載の方法。 - 【請求項6】 Arが5−メチル−1,4−ベンゾジオ
キサン−6−イルである請求項1又は4に記載の方法。 - 【請求項7】 R1 が第三級アルキル基である請求項1
〜6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 R1 がt−ブチルである請求項1〜7の
いずれかに記載の方法。 - 【請求項9】 R2 が水素、メチル、エチルあるいはイ
ソプロピルである請求項1〜8のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項10】 酸触媒が無機酸である請求項1〜9の
いずれかに記載の方法。 - 【請求項11】 酸触媒が塩酸あるいは硫酸である請求
項1〜9のいずれかに記載の方法。 - 【請求項12】 反応溶媒として水又は水と有機溶媒の
混合物を用いて加水分解する請求項1〜11のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項13】 反応溶媒として水又は水とメタノー
ル、エタノールもしくはイソプロパノールの混合物を用
いて加水分解する請求項1〜11のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項14】 酸触媒と水の存在下加水分解する請求
項1〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】 反応溶媒としてメタノール、エタノー
ル又はイソプロパノールを用いてアルコリシスする請求
項1〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項16】 加水分解またはアルコリシスの温度が
50〜100℃である請求項1〜15のいずれかに記載
の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16172294A JP2896307B2 (ja) | 1993-07-20 | 1994-07-14 | 1−アシル−2−置換ヒドラジン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP19997493 | 1993-07-20 | ||
JP16172294A JP2896307B2 (ja) | 1993-07-20 | 1994-07-14 | 1−アシル−2−置換ヒドラジン類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782227A JPH0782227A (ja) | 1995-03-28 |
JP2896307B2 true JP2896307B2 (ja) | 1999-05-31 |
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JP16172294A Expired - Fee Related JP2896307B2 (ja) | 1993-07-20 | 1994-07-14 | 1−アシル−2−置換ヒドラジン類の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2896307B2 (ja) |
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1994
- 1994-07-14 JP JP16172294A patent/JP2896307B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
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Synth.commun.,Vol.4(6),p.347−349(1974) |
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---|---|
JPH0782227A (ja) | 1995-03-28 |
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