JP2894858B2 - エチレン・α−オレフィン・ジエン系ゴムおよびその用途 - Google Patents

エチレン・α−オレフィン・ジエン系ゴムおよびその用途

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、エチレン・α- オレフィ
ン・ジエン系ゴムおよびその用途に関し、さらに詳しく
は、加工性(流動性)、加硫成形時における形状保持性
に優れ、かつ、表面平滑性、機械的強度特性および耐動
的疲労性に優れた成形体を付与し得るようなエチレン・
α- オレフィン・ジエン系ゴムおよびこのようなゴムを
加硫してなる加硫ゴム成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】加工性(流動性)の良好なエチレ
ン・α- オレフィン・ジエン共重合体ゴムを得ようとす
る試みは、従来より行われている。
【0003】たとえば、特公昭46−29012号公報
には、インヒーレントビスコシチー1.0以下のエチレ
ン・プロピレンゴム20〜80重量%と、インヒーレン
トビスコシチー2.5以上のエチレン・プロピレンゴム
80〜20重量%とからなる、特定のエチレン・プロピ
レンゴム組成物は、加工性に優れていることが紹介され
ている。しかしながら、この公報では、耐疲労性、機械
的強度特性などの特性に優れるエチレン・α- オレフィ
ン・ジエン系ゴムは、開示されていない。
【0004】また、特開昭49−8541号公報には、
平均分子量40,000〜200,000の高分子量エ
チレン・プロピレンゴム15〜65重量%と、平均分子
量2,000〜30,000の低分子量エチレン・プロ
ピレンゴム35〜85重量%とを混合することを特徴と
するゴムの流動性を改良する方法が開示されており、ゴ
ムの流動性をより良好にするには、低分子量エチレン・
プロピレンゴムをできるだけ多量に用いれば良いとされ
ている。しかしながら、この公報においても、耐疲労
性、機械的強度特性などの特性に優れるエチレン・α-
オレフィン・ジエン系ゴムは、開示されていない。
【0005】また、特公昭59−14497号公報に
は、加工性および加硫物性の優れたエチレン共重合ゴム
組成物として、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η] A が0.8〜6.0dl/gであり、ヨウ素価が
8〜50であり、エチレン/α- オレフィン(モル比)
が50/50〜95/5であるエチレン・α- オレフィ
ン・ポリエン共重合ゴム(A)5〜70重量部と、13
5℃デカリン中で測定した極限粘度[η]B が0.1〜
5.0dl/gであり、かつ、[η]A/ [η]B
1.2の条件を満足し、ヨウ素価が(A)のヨウ素価よ
り3〜45小さく、しかも3〜40の範囲にあり、エチ
レン/α- オレフィン(モル比)が50/50〜95/
5であるエチレン・α- オレフィン・ポリエン共重合ゴ
ム(B)30〜95重量部とからなるエチレン共重合ゴ
ム組成物が開示されている。
【0006】また、特開昭53−22551号公報に
は、改良された防振ゴム用組成物が記載されている。高
分子量EPDMは、耐動的疲労性に優れるものの、加工
性が悪い。同公報には、高分子量EPDMに、低分子量
EPDMをブレンドすれば加工性が向上すること、およ
びこの低分子量EPDMが、未加硫状態では加工助剤と
して働き、加硫後は架橋に関与して耐動的疲労性の向上
に大きな役割を果たしていることが紹介されている。し
かしながら、本発明者らは、この低分子量成分が多かれ
少なかれ架橋によって取り込まれると、得られる加硫ゴ
ム成形体は、圧縮永久歪特性が悪くなり、また、耐疲労
性が悪化することを発見した。
【0007】ところで、自動車の窓枠などのスポンジゴ
ム製品に用いられるEPDMに特に求められる物性とし
ては、EPDMの加硫が完了するまで口金通りの形状が
保たれるかどうかの指標となる形状保持性、加工性(流
動性)および加硫成形して得られる加硫ゴム成形体の表
面平滑性がある。
【0008】また、加硫ゴム製品は、静的に力が加わる
場合が多いが、物理的に長期間変形しない材料として
は、分子量(ムーニー粘度)の高いEPDMが求められ
ている。
【0009】しかしながら、EPDMの加工性(流動
性)およびその加硫ゴム製品の表面平滑性という物性
と、加硫成形時における形状保持性および低圧縮永久歪
特性という物性とは、相反する物性である。
【0010】したがって、加工性(流動性)および加硫
成形時における形状保持性に優れ、しかも、表面平滑
性、機械的強度特性および耐動的疲労性に優れた加硫ゴ
ム成形体を付与し得るようなエチレン・α- オレフィン
・ジエン系ゴムの出現が望まれていた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、加工性(流動
性)および加硫成形時における形状保持性に優れるとと
もに、表面平滑性、機械的強度特性および耐動的疲労性
に優れた加硫ゴム成形体を付与し得るようなエチレン・
α- オレフィン・ジエン系ゴムおよびこのようなゴムを
用いた加硫ゴム成形体を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【発明の概要】本発明に係るエチレン・α- オレフィン
・ジエン系ゴムは、エチレンと炭素原子数3〜20のα
- オレフィンと非共役ジエンとからなり、かつ、GPC
法測定により求められた分子量分布(Mw/Mn)Q値
が4未満であり、135℃デカリン中で測定した極限粘
度[η]が2.7〜6.0dl/gであり、ヨウ素価が
10〜40であるエチレン・α- オレフィン・ジエン共
重合体ゴムからなる高分子量成分(A):95〜50重
量%、およびエチレンと炭素原子数3〜20のα- オレ
フィンとからなり、かつ、135℃デカリン中で測定し
た極限粘度[η]が0.2〜0.7dl/gである液状
エチレン・α- オレフィン共重合体からなる低分子量成
分(B):5〜50重量%からなるエチレン・α- オレ
フィン・ジエン系ゴムであって、ムーニー粘度ML1+4
(100℃)が20〜150の範囲内にあり、数平均分
子量(Mn)3,000〜15,000のエチレン・α
- オレフィン・ジエン系ゴムのヨウ素価(IV1)と
平均分子量(Mn)80,000〜120,000のエ
チレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムのヨウ素価(I
2)との比(IV1/IV2)が0.1以下であること
を特徴としている。
【0013】また、本発明に係る加硫ゴム成形体は、上
記のようなエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムを
加硫してなることを特徴としている。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るエチレン・α
- オレフィン・ジエン系ゴムおよび加硫ゴム成形体につ
いて具体的に説明する。
【0015】本発明に係るエチレン・α- オレフィン・
ジエン系ゴムは、特定のエチレン・α- オレフィン・ジ
エン共重合体ゴムからなる高分子量成分(A)と、特定
の液状エチレン・α- オレフィン共重合体からなる低分
子量成分(B)とから構成されている。
【0016】高分子量成分(A) 本発明で用いられる高分子量成分(A)は、エチレンと
炭素原子数3〜20のα- オレフィンと非共役ジエンと
からなるエチレン・α- オレフィン・ジエン共重合体ゴ
ムである。
【0017】上記の炭素原子数3〜20のα- オレフィ
ンとしては、具体的には、プロピレン、ブテン-1、ヘキ
セン-1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-
1、ヘプテン-1、オクテン-1、ノネン-1、デセン-1、ウ
ンデセン-1、ドデセン-1、トリデセン-1、テトラデセン
-1、ペンタデセン-1、ヘキサデセン-1、ヘプタデセン-
1、オクタデセン-1、ノナデセン-1、エイコセン-1など
が挙げられる。これらのα- オレフィンは、単独でまた
は組み合わせて用いられる。これらの中では、特にプロ
ピレン、ブテン-1が好ましい。
【0018】上記の非共役ジエンとしては、具体的に
は、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-
1,5- ヘキサジエン、6-メチル-1,5- ヘプタジエン、7-
メチル-1,6- オクタジエン等の鎖状非共役ジエン、シク
ロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラ
ヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン
-2- ノルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イ
ソプロピリデン-2- ノルボルネン、6-クロロメチル-5-
イソプロペニル-2- ノルボルネン等の環状非共役ジエ
ン、2,3-ジイソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-エチ
リデン-3- イソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-プロ
ペニル-2,2- ノルボルナジエン、1,3,7-オクタトリエ
ン、1,4,9-デカトリエン等のトリエンが挙げられる。中
でも、1,4-ヘキサジエンおよび環状非共役ジエン、特に
ジシクロペンタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン
が好ましく用いられる。
【0019】また、本発明で用いられるエチレン・α-
オレフィン・ジエン共重合体ゴムは、非共役ジエン含量
の一指標であるヨウ素価が10〜40、好ましくは20
〜30である。
【0020】本発明で用いられるエチレン・α- オレフ
ィン・ジエン共重合体ゴムは、GPC法測定により求め
られる分子量分布(Mw/Mn)Q値が4未満、好まし
くは3以下である。このような分子量分布を有するエチ
レン・α- オレフィン・ジエン共重合体ゴムを高分子量
成分(A)として用いることによって、加硫時における
形状保持性に優れ、かつ、機械的強度特性、低圧縮永久
歪特性、耐疲労性、耐摩耗性に優れた加硫ゴム成形体を
提供することができるエチレン・α- オレフィンジエン
系ゴムを得ることが可能となる。
【0021】また、本発明で用いられるエチレン・α-
オレフィン・ジエン共重合体ゴムは、135℃デカリン
中で測定した極限粘度[η]が通常2.7dl/g以
上、好ましくは2.7〜6.0dl/g、さらに好まし
くは3.0〜6.0dl/gである。
【0022】上記のような分子量分布(Mw/Mn)Q
値を有するエチレン・α- オレフィン・ジエン共重合体
ゴムの中でも、上記のような極限粘度を有するエチレン
・α- オレフィン・ジエン共重合体ゴムを用いて得られ
るエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムは、上記物
性の改良効果が顕著に現われる。
【0023】上記のようなエチレン・α- オレフィン・
ジエン共重合体ゴムは、たとえば特公昭59−1449
7号公報に記載されている方法により製造することがで
きる。すなわち、チーグラー触媒の存在下に、水素を分
子量調節剤として用い、エチレンと炭素原子数3〜20
のα- オレフィンとジエンとを共重合することにより、
エチレン・α- オレフィン・ジエン共重合体ゴムを得る
ことができる。
【0024】低分子量成分(B) 本発明で用いられる低分子量成分(B)は、エチレンと
炭素原子数3〜20のα- オレフィンとからなる液状エ
チレン・α- オレフィン共重合体であり、ジエン成分を
含まない。
【0025】上記の液状エチレン・α- オレフィン共重
合体は、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィ
ンとのランダム共重合体である。上記の炭素原子数3〜
20のα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレ
ン、ブテン-1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキ
セン-1、ヘプテン-1、オクテン-1、ノネン-1、デセン-
1、ウンデセン-1、ドデセン-1、トリデセン-1、テトラ
デセン-1、ペンタデセン-1、ヘキサデセン-1、ヘプタデ
セン-1、オクタデセン-1、ノナデセン-1、エイコセン-1
などが挙げられる。これらのα- オレフィンは、単独で
または組み合わせて用いられる。これらの中では、特
に、プロピレン、ブテン-1が好ましい。
【0026】本発明においては、高分子量成分に、機械
的強度特性、低圧縮永久歪特性、耐疲労性、耐摩耗性、
形状保持性などの向上効果を担わせ、一方、低分子量成
分には、加工性(流動性)、加硫ゴム成形体の表面平滑
性などの向上効果を担わせるように、品質設計した。
【0027】しかしながら、単にバイモーダルな、すな
わち2つのモードを有する分子量分布を示すエチレン・
α- オレフィン・ジエン系ゴムでは、高分子量成分によ
る上記物性の向上効果の割合と、低分子量成分による上
記特性の向上効果の割合とが綱引きの関係にあるため、
加工性に優れていても、上記のような物性が飛躍的に向
上した加硫ゴム成形体を提供し得ることはできない。
【0028】そこで、本発明者らは、この低分子量成分
について、さらに鋭意研究したところ、バイモーダルな
分子量分布を示すエチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムから加硫ゴム成形体を得た際に、加硫ゴム成形体を
構成する低分子量成分が、ポリマーとして架橋されてい
ないことが必要であることを見出した。すなわち、本発
明では、低分子量成分としてジエンを含まない液状エチ
レン・α- オレフィン共重合体を用いることにした。
【0029】本発明で用いられる液状エチレン・α- オ
レフィン共重合体のエチレン含量は、通常20〜80モ
ル%、好ましくは30〜70モル%、さらに好ましくは
40〜60モル%の範囲内である。エチレン含量が上記
のような範囲にある液状エチレン・α- オレフィン共重
合体は、熱安定性が良好であるため、上記のような高分
子量成分(A)との混練り操作中に減量するようなこと
はなく、また成形時に炭化して成形品を汚染することも
ない。
【0030】本発明で用いられる低分子量成分(B)、
すなわち液状エチレン・α- オレフィン共重合体は、1
35℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2〜
0.7dl/g、好ましくは0.24〜0.5dl/g
である。
【0031】上記のような極限粘度を有する液状エチレ
ン・α- オレフィン共重合体を低分子量成分(B)とし
て用いると、加工性(流動性)に優れるエチレン・α-
オレフィン・ジエン系ゴムを提供することができる。
【0032】本発明で用いられる低分子量成分(B)と
しての液状エチレン・α- オレフィン共重合体は、極限
粘度[η]が0.2dl/g未満になると、加工性(流
動性)が悪くなる。一方、液状エチレン・α- オレフィ
ン共重合体の極限粘度[η]が0.7dl/gを超える
と、上記高分子量成分(A)とのブレンド後の粘度が上
昇する。また、実際に加硫ゴム成形体を製造する場合に
は、製品の硬度をある範囲に規定することが必要であ
る。したがって、液状エチレン・α- オレフィン共重合
体の極限粘度[η]が0.7dl/gを超える場合に
は、上記の粘度上昇と製品硬度のアップの割合を低下さ
せる必要があり、さらにオイルを使用しなければならな
い。したがって、極限粘度[η]が0.7dl/gを超
えるような液状エチレン・α- オレフィン共重合体を低
分子量成分(B)として用いたエチレン・α- オレフィ
ン・ジエン系ゴムからは、機械的強度特性に優れた加硫
ゴム成形体を得ることはできない。
【0033】上記液状エチレン・α- オレフィン共重合
体は、組成的には、オイルと同等であるが、極限粘度
[η]が0.2〜0.7dl/gの範囲内にある液状エ
チレン・α- オレフィン共重合体では、この低分子量成
分(B)と組み合わせて用いる高分子量成分(A)の分
子量(極限粘度[η])が非常に高い場合でも、この液
状エチレン・α- オレフィン共重合体の使用割合を増加
させることによって、ロール、バンバリーミキサーなど
による混練工程および成形工程で必要な加工性(流動
性)を確保することができる。
【0034】なお、従来、通常に用いられる、プロセス
油、パラフィン油、ナフテン油等のオイルが伸展された
エチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムでは、その加
工性改良効果に限界がある。また、極限粘度[η]が
3.5dl/g以上の油展タイプのエチレン・α- オレ
フィン・ジエン共重合体ゴムでは、製品硬度が所定の範
囲内に入るようにして加工性を改良するのに、オイルを
多量に使用して加工時の粘度を下げようとしても、カー
ボン等の分散性が悪いため、耐動的疲労性に優れた加硫
ゴム成形体を得ることはできない。
【0035】上記のような液状エチレン・α- オレフィ
ン共重合体は、たとえば特公平2−1163号公報に記
載されている方法により製造することができる。すなわ
ち、チーグラー触媒の存在下に、水素を分子量調節剤と
して用い、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフ
ィンとをランダム共重合することにより、液状エチレン
・α- オレフィン共重合体を得ることができる。
【0036】エチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴム 本発明に係るエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴム
では、高分子量成分(A)としてのエチレン・α- オレ
フィン・ジエン共重合体ゴムは、高分子量成分(A)お
よび低分子量成分(B)の合計量100重量%に対して
95〜50重量%、好ましくは90〜50重量%の割合
で存在し、低分子量成分(B)としての液状エチレン・
α- オレフィン共重合体は、上記(A)および(B)の
合計量100重量%に対して5〜50重量%、好ましく
は10〜50重量%の割合で存在する。
【0037】上記のような高分子量成分(A)と低分子
量成分(B)とから構成される本発明に係るエチレン・
α- オレフィン・ジエン系ゴムは、ムーニー粘度ML
1+4 (100℃)が20〜150、好ましくは30〜1
35であり、かつ、数平均分子量(Mn)3,000〜
15,000のエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴ
ムのヨウ素価(IV1 )と数平均分子量(Mn)80,
000〜120,000のエチレン・α- オレフィン・
ジエン系ゴムのヨウ素価(IV2 )との比(IV1/I
2)が0.1以下、好ましくは0である。ムーニー粘
度ML1+4(100℃)および上記のヨウ素価の比(I
1/IV2)が上記のような範囲内にあるエチレン・α
- オレフィン・ジエン系ゴムは、バンバリーミキサーな
どによる混練性に優れている。
【0038】本発明に係るエチレン・α-オレフィン・
ジエン系ゴムは、高分子量成分(A)の溶液または懸濁
液と、低分子量成分(B)の溶液または懸濁液とを混合
した後、固体状物を回収することにより得ることができ
る。また、最初に高分子量成分(A)または低分子量成
分(B)のいずれかを重合によって得、さらにその重合
体の存在下で、他の成分を重合によって得る、いわゆる
多段重合の方式によっても本発明に係るエチレン・α-
オレフィン・ジエン系ゴムを得ることができる。 本発
明に係る加硫ゴム成形体は、本発明に係るエチレン・α
-オレフィン・ジエン系ゴムを加硫してなる。本発明に
係る加硫ゴム成形体を製造するに際し、エチレン・プロ
ピレンゴム等からなる加硫ゴム成形体の製造において従
来より広く一般に用いられている充填剤、加硫剤、加硫
促進剤、加硫助剤等の配合剤を、本発明の目的を損なわ
ない範囲で用いることができる。たとえば、充填剤とし
てカーボンブラックを使用する場合、その添加量は、上
記エチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴム100重量
部に対して5〜90重量部、好ましくは40〜85重量
部の範囲である。
【0039】上記のような配合剤と本発明に係るエチレ
ン・α-オレフィン・ジエン系ゴムとの混練は、通常の
ゴム混練機、たとえばバンバリーミキサー、オープンロ
ール、ニーダーなどを用いて行われる。
【0040】ゴムの成形および加硫する手段は、特に限
定されないが、通常、トランスファー成形法、射出成形
法が用いられる。
【0041】
【発明の効果】本発明に係るエチレン・α- オレフィン
・ジエン系ゴムは、特定のエチレン・α- オレフィン・
ジエン共重合体ゴムからなる高分子量成分(A)と、特
定の液状エチレン・α- オレフィン共重合体からなる低
分子量成分(B)とを特定の割合で含み、かつ、ムーニ
ー粘度ML1+4 (100℃)および数平均分子量(M
n)3,000〜15,000のエチレン・α- オレフ
ィン・ジエン系ゴムのヨウ素価(IV1 )と数平均分子
量(Mn)80,000〜120,000のエチレン・
α- オレフィン・ジエン系ゴムのヨウ素価(IV2 )と
の比(IV1/IV2)が特定の範囲内にあるため、加工
性(流動性)および加硫成形時における形状保持性に優
れるとともに、表面平滑性、機械的強度特性、低圧縮永
久歪特性、耐摩耗性および耐動的疲労性に優れる加硫ゴ
ム成形体を提供することができる。
【0042】本発明に係るエチレン・α- オレフィン・
ジエン系ゴムは、上記のような効果を有するので、防振
ゴム、特にエンジンマウント、自動車のタイヤサイドウ
ォール、スポンジ、注入成形品などのゴム組成物に利用
することができる。
【0043】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例におけるエチレン・α- オレフ
ィン・ジエン系ゴムおよび加硫ゴム成形体の特性の評価
方法は、以下の通りである。
【0044】 [1]分子量分布(Mw/Mn)Q値 分子量分布(Mw/Mn)Q値の測定は、武内著、丸善
株式会社発行の「ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー」に準じて下記の通り行なった。 (1)分子量既知の標準ポリスチレン(東ソー(株)製
単分散ポリスチレン)を使用して分子量MとそのGPC
(Gel Permeation Chromatog
raphy)カウントを測定し、分子量Mと溶離体積E
V(Elution Vlume)との相関図較正曲
線を作成する。この時のポリスチレン濃度は、0.02
重量%とする。 (2)GPC測定法により試料のGPCパターンをと
り、前記(1)により分子量Mを知る。その際のサンプ
ル調製条件およびGPC測定条件は、以下の通りであ
る。
【0045】サンプルの調製条件 (イ)試料を、その濃度が0.04重量%になるよう
に、o- ジクロルベンゼン溶媒とともに三角フラスコに
分取する。 (ロ)試料の入っている三角フラスコに老化防止剤2,6-
ジ-tert-ブチル-p-クレゾールをポリマー溶液に対
して0.1重量%添加する。 (ハ)三角フラスコを140℃に加温して約30分間攪
拌し、試料を溶解させる。 (ニ)その後三角フラスコを135〜140℃に保ちな
がら、径1μmのポアフィルターでろ過する。 (ホ)そのろ液をGPC分析にかける。
【0046】GPC測定条件 (イ)装置 Waters社製200型 (ロ)カラム 東ソー(株)製S−タイプ(Mixタ
イプ) (ハ)サンプル量 2ml (ニ)温度 135℃ (ホ)流速 1ml/mm (へ)カラムの総理論段数 2×104〜4×10
4(アセトンによる測定値) [2]ロール加工性 前ロールおよび後ロールの温度を55℃にして、エチレ
ン・α- オレフィン・ジエン系ゴムのみを5分間素練り
を行ない、素練り後のエチレン・α- オレフィン・ジエ
ン系ゴムの喰込みおよび巻付きの様子を観察し、ロール
加工性を5段階評価した。
【0047】5段階評価 5 ・・・ゴムバンドがロールに完全に密着しており、バン
クがスムーズに回転している。 4 ・・・ロールの頂点からバンクの間で、ゴムバンドがロ
ール表面から時々離れる。 3 ・・・ロールの頂点からバンクの間で、ゴムバンドがロ
ール表面から離れる。 2 ・・・ロール表面にゴムバンドが密着せず、ゴムバンド
に手を添えないとロール加工ができない。 1 ・・・ロール表面にゴムバンドが全く密着せず垂れ下が
り、ゴムバンドに手を添えないとロール加工ができな
い。
【0048】[3]押出し加工性および表面平滑性 キャピラリーレオメーター[(株)島津製作所製SCE
R]により、190℃でL/D=90mm/3.0mm
=30のノズルを用いてエチレン・α- オレフィン・ジ
エン系ゴムを押出し、ずり速度24.5sec-1におけ
る押出し加工性および表面平滑性を6段階で評価した。
なお、最も良好な押出し加工性および表面平滑性を5で
評価し、メルトフラクチャーを起こしている状態を0で
評価した。 5 ・・・表面凹凸が全くなく、光沢が良好である。 4 ・・・表面凹凸がほとんどなく、光沢がない。 3 ・・・表面凹凸が僅かにあり、光沢がない。 2 ・・・表面凹凸があり、光沢がない。 1 ・・・表面に大きな凹凸があり、光沢が全くない。 0 ・・・メルトフラクチャー状態を起こしており、ジャバ
ラ状になっている。
【0049】[4]引張り試験 加硫ゴムシートを打抜いてJIS K 6301(198
9年)に記載されている3号形ダンベル試験片を得、該
試験片を用いて同JIS K 6301第3項に規定され
る方法に従い、測定温度25℃、引張速度500mm/
分の条件で引張り試験を行ない、25%モジュラス(M
25)、100%モジュラス(M100)、200%モジュ
ラス(M200)、 300%モジュラス(M300)、 引張
破断点応力TB および引張破断点伸びEB を測定した。
【0050】[5]硬さ試験 硬さ試験は、JIS K 6301(1989年)に準拠
して、スプリング硬さHS(JIS A硬度)を測定し
た。
【0051】[6]圧縮永久歪試験 圧縮永久歪試験 は、JIS K 6301(1989
年)に準拠して、行なった。
【0052】[7]定荷重疲労試験 定荷重疲労試験は、鷺宮製作所社製の油圧サーボ疲労試
験機(型式FT−2−2101)を用いて、下記の条件
で、行なった。
【0053】試験条件 測定温度:25℃ 周波数:5Hz 波形:sin波 荷重:60kgf/cm2 、70kgf/cm2 、80
kgf/cm2 の3条件 試験片:試験片は、日本鉄道車両工業協会:防振ゴム,
p.31〜43に記載されている方法を参考にして作製
した。
【0054】・成形方法 トランスファー成形 ・加硫方法 ヒータープレスによる加硫 金属製筒(直径80mm、長さ50mm、厚み2mm)
に接着して得られる加硫ゴム試験片は、中心部に軟鋼材
料からなる、直径17mm、長さ50mm、厚み3.5
mmの円筒を含み、かつ、この中心部の円筒と加硫ゴム
とは接着されており、厚みが40mm、幅が20mmの
サイズであって、上面から見た試験片の形状は、I字型
である。
【0055】耐動的疲労性は、無荷重を示す点から上方
へ+20mmピストを上昇させて停止させ、そこで伸ば
された試験片面を観察し、亀裂の長さが1mmに達した
ときを破断が生じたと判断して、そのときの破断回数を
もって評価した。
【0056】[8]ウイリアム摩耗試験 ウイリアム摩耗試験は、British Standa
rd 903 Part A9(1957)に準拠して
行なった。ただし、評価方法は、1,000回当りの摩
耗量(cc)で表わした。
【0057】試験条件 研摩盤の回転速度:37rpm 研摩布:スリーエム社製、“wet or dry Try-M-ite clo
th grit 180×CI” [9]形状保持性 それぞれのエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴム試
料を160℃で4分間加熱し、その後6分間冷却して、
厚み5mm、幅20mm、長さ10mmで中心から直角
に折れ曲がった形状の試験片を成形した。形状保持性
は、この直角に折れ曲がった試験片の一面に2枚の金属
板で挟み込み、試験片の他面を地面に対して垂直に向
け、温度80℃で5時間変形させたときの地面に対して
垂直方向の長さ変化率をもって評価した。
【0058】 形状保持率(%)=(変形前の試験片の長さ)÷(変形後の試験片の長さ) ×100 まず、実施例および比較例で用いた高分子量成分、低
分子量成分、および低分子量成分の代わりに用いた加工
助剤であるオイルをそれぞれ5種類、6種類、1種類準
備した。これらの成分の特性を下記に示す。
【0059】[高分子量成分−1(EPT−1)] エチレン含量:70モル 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:20 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:4.0
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:3.2 [高分子量成分−2(EPT−2)] エチレン含量:70モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:20 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:5.0
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:3.5 [高分子量成分−3(EPT−3)] エチレン含量:70モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:20 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:2.7
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:3.1 [高分子量成分−4(EPT−4)] エチレン含量:71モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:19 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:4.0
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:5.6 [高分子量成分−5(EPT−5)] エチレン含量:70モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:20 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:3.8
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:3.2 [低分子量成分−1(EP−1)] エチレン含量:75モル% 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:0.2
4dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.2 [低分子量成分−2(EPT−6)] エチレン含量:71モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:40.0 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:0.3
4dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.3 [低分子量成分−3(EP−2)] エチレン含量:68モル% 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:0.4
9dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.1 [低分子量成分−4(EPT−7)] エチレン含量:71モル% 非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB) ヨウ素価:19.0 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:0.2
8dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.3 [低分子量成分−5(EP−3)] エチレン含量:60モル% 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:1.0
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.1 [低分子量成分−6(EP−4)] エチレン含量:60モル% 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]:1.2
dl/g 分子量分布(Mw/Mn)Q値:2.2 [オイル] ダイアナプロセスオイル PW−380[出光興産
(株)製、パラフィン系オイル]
【0060】
【実施例1】上記高分子量成分−1(エチレン- プロピ
レン-5- エチリデン-2- ノルボルネン共重合体ゴム)7
0重量部の懸濁液と、上記低分子量成分−1(エチレン
- プロピレン共重合体)30重量部の懸濁液とを混合
し、固体状のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得
た。
【0061】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムについて、その特性を表1に示し、またその複素粘
性率η*と周波数ωとの関係を図1に示す。
【0062】
【実施例2】実施例1において、上記低分子量成分−1
の代わりに、上記低分子量成分−3(エチレン・プロピ
レン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0063】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムについて、その特性を表1に示し、また複素粘性率
η* と周波数ωとの関係を図1に示す。
【0064】
【比較例1】実施例1において、上記低分子量成分−1
の代わりに、上記オイル、すなわちダイアナプロセスオ
イル PW−380を用いた以外は、実施例1と同様に
して、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0065】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムについて、その特性を表1に示し、また複素粘性率
η* と周波数ωとの関係を図1に示す。
【0066】
【比較例2】実施例1において、上記低分子量成分−1
の代わりに、上記低分子量成分−6(エチレン・プロピ
レン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0067】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムについて、その特性を表1に示し、また複素粘性率
η* と周波数ωとの関係を図1に示す。図1は、高分子
量成分を同一にして低分子量成分の分子量(極限粘度
[η])を変化させたときの複素粘性率η* と周波数ω
との関係をグラフで表わしている。
【0068】図1において、加工助剤であるオイルを用
いた比較例1のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴム
と、実施例1および2のエチレン・プロピレン・ジエン
系ゴムとを比較すると、高周波数側(ω>101 rad
ian/sec)で、実施例1および2のエチレン・プ
ロピレン・ジエン系ゴムは、特異的に粘度が下がってい
る。これが、実施例1および2のエチレン・プロピレン
・ジエン系ゴムが加工性に優れる理由である。一方、低
分子量成分として極限粘度[η]が0.7dl/gを超
えるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム
([η]1.2dl/g)用いた比較例2では、エチレ
ン・プロピレン・ジエン系ゴムの系全体の粘度がアップ
し過ぎるため、比較例2のゴムの加工性が悪くなる。
【0069】
【表1】 表1より、実施例1および2のエチレン・プロピレン
・ジエン系ゴムは、押出し加工性に優れ、一方、比較例
1および2のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムは、
押出し加工性および表面平滑性に劣ることが判る。
【0070】
【比較例3】上記高分子量成分−3(エチレン- プロピ
レン-5- エチリデン-2- ノルボルネン共重合体ゴム)1
00重量部と、上記オイル60重量部とを溶融混練し
て、油展後のムーニー粘度ML1+4 (100℃)が36
のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0071】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0072】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄0.75重量部、ノ
クセラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促
進剤]2.0重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工
業(株)製ZnBDC、加硫促進剤]1.5重量部およ
びノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMT
D、加硫促進剤]0.75重量部を加えてロールで混練
した後、シート状に分出して150℃で18分間プレス
して厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートにつ
いて物性試験を行なった。
【0073】また、上記プレス条件を150℃、20分
にして圧縮永久歪試験用および摩耗試験用の厚物の加硫
成形体を得、この厚物の加硫成形体について、圧縮永久
歪試験および摩耗試験を行なった。
【0074】さらに、上記した方法で定荷重疲労試験を
行なった。ただし、試験片の加硫条件は、150℃、2
5分である。結果を表2に示す。
【0075】
【実施例3】比較例3において、高分子量成分−3(E
PT)100重量部の懸濁液と、低分子量成分−1(E
P−1)30重量部の懸濁液とをブレンドした後、オイ
ルを30重量部添加してバンバリーミキサーで混練した
以外は、比較例3と同様に行なった。
【0076】なお得られたエチレン・プロピレン・ジエ
ン系ゴムは、油展後のムーニー粘度ML1+4 (100
℃)が37であり、IV1 /IV2 が0であった。結果
を表2に示す。
【0077】
【実施例4および5】実施例3において、低分子量成分
−1(EP−1)30重量部およびオイル30重量部の
代わりに、それぞれ低分子量成分−1(EP−1)60
重量部、低分子量成分−3(EP−2)60重量部を用
いた以外は、実施例3と同様に行なった。
【0078】なお、実施例4および5で得られたエチレ
ン・プロピレン・ジエン系ゴムは、ムーニー粘度ML
1+4 (100℃)がそれぞれ36、35であり、IV1
/IV 2 が両方とも0であった。
【0079】結果を表2に示す。
【0080】
【比較例4および5】実施例3において、低分子量成分
−1(EP−1)30重量部およびオイル30重量部の
代わりに、それぞれ低分子量成分−5(EP−3)60
重量部、低分子量成分−6(EP−4)60重量部を用
いた以外は、実施例3と同様に行なった。
【0081】なお、比較例4および5で得られたエチレ
ン・プロピレン・ジエン系ゴムは、ムーニー粘度ML
1+4 (100℃)がそれぞれ45、50であり、IV1
/IV 2 が両方とも0であった。
【0082】結果を表2に示す。
【0083】
【比較例6】実施例3において、低分子量成分−1(E
P−1)30重量部の代わりに、低分子量成分−4(E
PT−7)20重量部を用い、また、オイルの配合量を
40重量部にした以外は、実施例3と同様にして、油展
後のムーニー粘度ML1+4 (100℃)が36、IV1
/IV2 が0.95のエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムを得た。
【0084】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0085】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄0.9重量部、ノク
セラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促進
剤]2.4重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工業
(株)製ZnBDC、加硫促進剤]1.8重量部および
ノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMTD、
加硫促進剤]0.9重量部を加えてロールで混練した
後、シート状に分出して150℃で18分間プレスし、
厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートについて
物性試験を行なった。
【0086】また、比較例3と同様にして、厚物の加硫
成形体を得、疲労試験、圧縮永久歪試験および摩耗試験
を行なった。結果を表2に示す。
【0087】
【比較例7】実施例3において、低分子量成分−1(E
P−1)30重量部の代わりに、低分子量成分−4(E
PT−7)40重量部を用い、また、オイルの配合量を
20重量部にした以外は、実施例3と同様にして、油展
後のムーニー粘度ML1+4 (100℃)が36、IV1
/IV2 が0.95のエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴムを得た。
【0088】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0089】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄1.05重量部、ノ
クセラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促
進剤]2.8重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工
業(株)製ZnBDC、加硫促進剤]2.1重量部およ
びノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMT
D、加硫促進剤]1.05重量部を加えてロールで混練
した後、シート状に分出して150℃で18分間プレス
し、厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートにつ
いて物性試験を行なった。
【0090】また、比較例3と同様にして、厚物の加硫
成形体を得、疲労試験、圧縮永久歪試験および摩耗試験
を行なった。結果を表2に示す。
【0091】
【比較例8】実施例3において、低分子量成分−1(E
P−1)30重量部の代わりに、低分子量成分−4(E
PT−7)60重量部を用い、また、オイルを用いなか
った以外は、実施例3と同様にして、ムーニー粘度ML
1+4(100℃)が36、IV1 /IV2 が0.95の
エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0092】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0093】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄1.2重量部、ノク
セラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促進
剤]3.2重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工業
(株)製ZnBDC、加硫促進剤]2.4重量部および
ノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMTD、
加硫促進剤]1.2重量部を加えてロールで混練した
後、シート状に分出して150℃で18分間プレスし、
厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートについて
物性試験を行なった。
【0094】また、比較例3と同様にして、厚物の加硫
成形体を得、疲労試験、圧縮永久歪試験および摩耗試験
を行なった。結果を表2に示す。
【0095】
【比較例9】実施例3において、低分子量成分−1(E
P−1)30重量部の代わりに、低分子量成分−2(E
PT−6)60重量部を用い、また、オイルを用いなか
った以外は、実施例3と同様にして、ムーニー粘度ML
1+4(100℃)が36、IV1 /IV2 が2のエチレ
ン・プロピレン・ジエン系ゴムを得た。
【0096】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0097】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄1.2重量部、ノク
セラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促進
剤]3.2重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工業
(株)製ZnBDC、加硫促進剤]2.4重量部および
ノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMTD、
加硫促進剤]1.2重量部を加えてロールで混練した
後、シート状に分出して150℃で18分間プレスし、
厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートについて
物性試験を行なった。
【0098】また、比較例3と同様にして、厚物の加硫
成形体を得、疲労試験、圧縮永久歪試験および摩耗試験
を行なった。結果を表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】表2より、以下のようなことが判る。実施
例3、4および5のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴ
ムは、極限粘度[η]が0.2〜0.7dl/gの範囲
内にあるエチレン・プロピレン共重合体ゴムを低分子量
成分として用いているため、ロール加工性に優れてい
る。また、これらのゴムから得られた加硫ゴム成形体
は、低圧縮永久歪特性に優れ、しかも、耐動的疲労性
も、オイルを低分子量成分の代わりに用いた比較例3の
エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムから得られた加硫
ゴム成形体とほぼ同等の物性を有している。
【0101】これに対し、比較例3のエチレン・プロピ
レン・ジエン系ゴムは、低分子量成分として極限粘度
[η]が0.2dl/g未満のオイルを用いているた
め、ロール加工性が悪い。
【0102】また、比較例4および5のエチレン・プロ
ピレン・ジエン系ゴムは、低分子量成分として極限粘度
[η]が0.7dl/gを超えているエチレン・プロピ
レン共重合体ゴムを用いているため、ロール加工性が悪
い。しかも、これらのゴムから得られた加硫ゴム成形体
は、耐動的疲労性がかなり悪く、このことは、比較例
3、実施例3、4および5と比較すれば、歴然としてい
る。
【0103】比較例6、7、8および9のエチレン・プ
ロピレン・ジエン系ゴムは、低分子量成分として、EN
Bというジエンを含むエチレン・プロピレン・ジエン共
重合体ゴムを用いてなるため、これらのジエン系ゴムか
ら得られた加硫ゴム成形体は、低圧縮永久歪特性が悪
く、また耐動的疲労性も悪い。
【0104】
【実施例6、比較例10および実施例7】実施例4にお
いて、高分子量成分−3(EPT−3)の代わりに、そ
れぞれ高分子量成分−1(EPT−1)、高分子量成分
−4(EPT−4)、高分子量成分−2(EPT−2)
を用いた以外は、実施例4と同様に行なった。
【0105】なお、実施例6、比較例10および実施例
7で得られたエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムは、
ムーニー粘度ML1+4 (100℃)がそれぞれ87、8
0、135であり、IV1 /IV2 がすべて0であっ
た。
【0106】結果を表3に示す。
【0107】
【比較例11、12および13】実施例4において、高
分子量成分−3(EPT−3)の代わりに、それぞれ高
分子量成分−1(EPT−1)、高分子量成分−4(E
PT−4)、高分子量成分−2(EPT−2)を用い、
また低分子量成分−1(EP−1)の代わりに、オイル
を用いた以外は、実施例4と同様に行なった。
【0108】なお、比較例11、12および13で得ら
れたエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムは、油展前の
ムーニー粘度ML1+4 (100℃)がそれぞれ270、
260、430であった。これらのムーニー粘度ML
1+4 (100℃)は、ムーニー粘度計で直接測定するこ
とはできないが、極限粘度[η]とムーニー粘度ML1+
4 (100℃)との関係より推定した。
【0109】結果を表3に示す。
【0110】
【表3】
【0111】表3より、以下のようなことが判る。実施
例4、6および7のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴ
ムは、極限粘度[η]が0.2〜0.7dl/gの範囲
内にあるエチレン・プロピレン共重合体ゴムを低分子量
成分として用いてなるため、ロール加工性に優れてい
る。たとえば、極限粘度[η]5.0dl/g[ムーニ
ー粘度ML1+4 (100℃):400]の超高分子量成
分を用いてなる実施例7のエチレン・プロピレン・ジエ
ン系ゴムでも、ロール加工性に優れている。しかも、こ
のゴムから得られた加硫ゴム成形体は、常態物性および
耐動的疲労性に優れている。特に高荷重下での耐動的疲
労性に優れている。このような効果は、エチレン・プロ
ピレン・ジエン系ゴム中におけるカーボン等の補強材の
分散性が向上した結果であると考えられる。
【0112】これに対し、低分子量成分の代わりにオイ
ルを用いた比較例3、10、11、12および13のエ
チレン・プロピレン・ジエン系ゴムから得られた加硫ゴ
ム成形体は、分子量(極限粘度[η])が高くなるにし
たがって、常態物性が向上するが、逆に耐動的疲労性が
悪くなる。この傾向は、特に高荷重下で大きい。これ
は、これらのエチレン・プロピレン・ジエン系ゴムのロ
ール加工性が悪く、副資材のミクロ分散が悪いからであ
る。
【0113】
【比較例14】エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムと
して、エチレン含量68モル%、ヨウ素価22、ムーニ
ー粘度ML1+4 (100℃)69のエチレン-5- エチリ
デン-2- ノルボルネン共重合体ゴム(EPT)100重
量部と、上記オイル60重量部とを溶融混練した。
【0114】次いで、得られた混練物と、亜鉛華1号5
重量部と、ステアリン酸1重量部と、FEFカーボンブ
ラック[旭カーボン(株)製]60重量部とを容量4.
3リットルのバンバリーミキサー[神戸製鋼所(株)
製]で混練した。
【0115】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄0.75重量部、ノ
クセラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促
進剤]2.0重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工
業(株)製ZnBDC、加硫促進剤]1.5重量部およ
びノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMT
D、加硫促進剤]0.75重量部を加えてロールで混練
した後、シート状に分出して150℃で18分間プレス
して厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートにつ
いて物性試験を行なった。
【0116】また、上記プレス条件を150℃、20分
にして圧縮永久歪試験用および摩耗試験用の厚物の加硫
成形体を得、この厚物の加硫成形体について、圧縮永久
歪試験および摩耗試験を行なった。
【0117】さらに、上記した方法で定荷重疲労試験を
行なった。ただし、試験片の加硫条件は、150℃、2
5分である。なお、このEPTは、モノモーダルな分子
量分布を有するポリマーである。
【0118】結果を表4に示す。
【0119】
【実施例8】実施例3において、高分子量成分−3(E
PT−3)の代わりに、高分子量成分−5(EPT−
5)を用い、かつ、低分子量成分−1(EP−1)30
重量部およびオイル30重量部の代わりに、低分子量成
分−3(EP−2)60重量部を用いた以外は、実施例
3と同様にして、エチレン含量が69モル%、ヨウ素価
が13、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が70、I
1 /IV2 が0のエチレン・プロピレン・ジエン系ゴ
ムを得た。
【0120】得られたエチレン・プロピレン・ジエン系
ゴム100重量部と、亜鉛華1号5重量部と、ステアリ
ン酸1重量部と、FEFカーボンブラック[旭カーボン
(株)製]60重量部とを容量4.3リットルのバンバ
リーミキサー[神戸製鋼所(株)製]で混練した。
【0121】このようにして得られた混練物をおよそ5
0℃に冷却した後、混練物に、硫黄0.75重量部、ノ
クセラーM[大内新興化学工業(株)製MBT、加硫促
進剤]2.0重量部、ノクセラーBZ[大内新興化学工
業(株)製ZnBDC、加硫促進剤]1.5重量部およ
びノクセラーTT[大内新興化学工業(株)製TMT
D、加硫促進剤]0.75重量部を加えてロールで混練
した後、シート状に分出して150℃で18分間プレス
して厚み2mmの加硫シートを得、この加硫シートにつ
いて物性試験を行なった。
【0122】また、比較例14と同様にして、疲労試
験、圧縮永久歪試験および摩耗試験を行なった。結果を
表4に示す。
【0123】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、エチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムの複素粘性率η*と周波数ωとの関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
A・・・ 比較例1のエチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムの複素粘性率η*と周波数ωとの関係を示すグラフ B・・・ 実施例1のエチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムの複素粘性率η*と周波数ωとの関係を示すグラフ C・・・ 実施例2のエチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムの複素粘性率η*と周波数ωとの関係を示すグラフ D・・・ 比較例2のエチレン・α- オレフィン・ジエン系
ゴムの複素粘性率η*と周波数ωとの関係を示すグラフ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレ
    フィンと非共役ジエンとからなり、かつ、 GPC法測定により求められた分子量分布(Mw/M
    n)Q値が4未満であり、135℃デカリン中で測定し
    た極限粘度[η]が2.7〜6.0dl/gであり、ヨ
    ウ素価が10〜40であるエチレン・α- オレフィン・
    ジエン共重合体ゴムからなる高分子量成分(A):95
    〜50重量%、およびエチレンと炭素原子数3〜20の
    α- オレフィンとからなり、かつ、 135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2
    〜0.7dl/gである液状エチレン・α- オレフィン
    共重合体からなる低分子量成分(B):5〜50重量%
    からなるエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムであ
    って、 ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が20〜150の範
    囲内にあり、数平均分子量(Mn)3,000〜15,
    000のエチレン・α- オレフィン・ジエン系ゴムのヨ
    ウ素価(IV1)と数平均分子量(Mn)80,000
    〜120,000のエチレン・α- オレフィン・ジエン
    系ゴムのヨウ素価(IV2)との比(IV1/IV2)が
    0.1以下であることを特徴とするエチレン・α- オレ
    フィン・ジエン系ゴム。
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載のエチレン・α- オレ
    フィン・ジエン系ゴムを加硫してなることを特徴とする
    加硫ゴム成形体。
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