JP2894643B2 - 経縞の少ない織物の製造方法 - Google Patents

経縞の少ない織物の製造方法

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JP2894643B2 JP3089551A JP8955191A JP2894643B2 JP 2894643 B2 JP2894643 B2 JP 2894643B2 JP 3089551 A JP3089551 A JP 3089551A JP 8955191 A JP8955191 A JP 8955191A JP 2894643 B2 JP2894643 B2 JP 2894643B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経縞の少ない高品位の
織物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のビスコースレーヨン糸は、ポット
法で得られるケークと呼ばれる中空円筒状の特殊な捲取
形態で供給されるのが一般的であった。このケークで供
給されるビスコースレーヨンフィラメント糸を織物経糸
として使用するに際して、ケークの特殊な形態に起因す
る糸質の内外層差(収縮率差および染色濃度差)のため
に完全層別使用を余儀なくされていた。そのために最終
織物で必要とする経糸本数と同数のケークが必要とな
り、おのずと大ロットになるという欠点がある。この欠
点は、特に最近の多品種、小ロット傾向に逆行し、整
経、サイジング、製織等の工程における省力化の阻害原
因になっている。
【0003】一方、近年のビスコースレーヨンフィラメ
ント糸もケークに替わって生産プロセスの革新により連
続紡糸法による製造が盛んになっている。ここで連続紡
糸法とは、ビスコースを紡糸ノズルより吐出させて、凝
固再生後、精練乾燥を一連の工程で糸条を切断すること
なく処理することをいう。この連続紡糸法によって得ら
れるビスコースレーヨンフィラメント糸は、従来のケー
クに比べ1パッケージ当りの糸量は数倍に増大し、糸長
方向においての糸質の差は格段と縮小されている。特に
緯糸用途では糸質の差はほとんど考慮せず使用でき、更
に、経糸用途では、完全層別使用の必要がなくなり1パ
ッケージの分割捲取で小ロット対応が可能になるほど実
用上の性能に関して、際立って有用な特徴を持ってい
る。
【0004】しかし、連続紡糸法により得られるレーヨ
ンフィラメント糸を織物経糸として分割捲取り使用する
に際して、染色加工後に経縞という帯状の新たなる色斑
欠点が目立って高品位の織物が得られないという問題点
が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、連続
紡糸法により得られるレーヨンフィラメント糸を経糸に
用いた経縞の少ない織物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、経縞の少
ない織物を得るべく鋭意検討した結果、同一給糸パッケ
ージに由来するすべての糸条が特定のひとつの筬羽間を
通過するようにして整経ビームから捲き返されて得られ
た織機ビームを用いて製織した場合には、たとえ連続紡
糸によって得られるような品質の均一なビスコースレー
ヨン糸条であっても、糸条間の極めて微妙な糸質の差が
増幅されて最終的に得られる織物に経縞が目立ち、この
ような欠点は、特定の糸条配置を有する織機ビームを使
用すれば解決することができることを見出だして本発明
に到達した。
【0007】すなわち、本発明は連続紡糸法によって紡
糸されたレーヨンフィラメント糸を経糸として分割捲取
り使用するに際し、糸ずらしにより得られる織機ビーム
を使用することを特徴とする織物の製造方法である。本
発明において「分割捲取り使用」とは、所定数枠立てら
れた給糸パッケージから一斉に引き出されたシート状の
糸条を一括してビームに円筒型に捲き付けて所定長捲取
った後、一度糸条を切断して給糸パッケージ側の糸条切
断端を引き続いて別のビームに捲き取ることを繰り返し
て所定本数の荒捲整経ビームを準備し、その所定本数の
荒捲整経ビームを以後常法により使用することをいう。
また、「糸ずらしによって得られる織機ビーム」は、例
えば、荒捲整経ビームを替える度にクリールスタンド上
のパッケージの位置を移動させて荒捲整経ビームを調整
することによって得ることができ、また、分割捲取りで
得られる所定本数準備された整経ビームから織機ビーム
に糸条シートを捲き返すに際し、隣接する筬羽間を通過
する糸条が、同一給糸パッケージに由来する糸条だけで
構成されることのないように各筬羽間に適度に分散して
捲き返すことによっても得られる。
【0008】隣接する筬羽間を通過する糸条が同一給糸
パッケージに由来する糸条だけで構成されないように筬
羽間に区分して捲き返す具体的方法として、例えば、5
本の整経ビームから一本の織機ビームに捲き返す場合で
説明する。織機ビームを準備するためにはまず給糸パッ
ケージの糸条を荒捲整経ビームに捲き取り、所定本数の
荒捲整経ビームを準備する必要がある。図1はクリール
スタンドに仕掛けられた給糸パッケージから糸条を荒捲
整経ビームに捲き取る整経機を示した図であり、図中1
はクリール、2は給糸パッケージ、3は荒捲整経ビーム
を示しているが、通常、所定の経糸本数まで配列するた
めにはフィラメント糸用荒捲整経機において500〜1
500本/ビームとなるように給糸パッケージから引き
出された糸条を所定長に応じて全幅に均一な張力でシー
ト状に荒捲整経ビームに捲き取る。この荒捲整経ビーム
を準備する段階において、荒捲整経ビームを取り替える
度に、クリールスタンドに仕掛けられた給糸パッケージ
の位置を移動すれば、荒捲整経ビーム上の糸条の配列は
ビーム毎によって異なるので、このような糸条配列の整
経ビームを所定数準備すれば、該ビーム群から織機ビー
ムへ捲き返す際に特別な糸条の配列を考慮せずに本発明
の目的を達成することが可能である。
【0009】荒捲整経ビームを所定数準備する際に、一
貫して給糸パッケージの位置を移動しない場合、図2に
示すようにビーム上での糸条配列がまったく同一の物が
複数本できあがることになる。図2は、5本の荒捲整経
ビームA、B、C、D、Eに給糸パッケージ1〜nから
の糸条が捲取られていることを模式的に示しており、各
荒捲整経ビームの左端から順番に、捲き取られている糸
条に対してA1、A2、A3、・・・、An、B1、B
2、B3、・・・、Bn、C1、C2、C3、・・・、
Cn、D1、D2、D3、・・・、Dn、E1、E2、
E3、・・・、Enとすると、A1、B1、C1、D1
およびE1のようにアルファベットの後に同一数字の付
くものは同一給糸パッケージに由来する糸条を表す。こ
のようにして準備された荒捲整経ビームは、以後常法に
従って使用される。次いで、所定数準備されたこの様な
整経ビームは、例えば、図3に示されるようなビーム捲
返機を用いて織機ビームに捲き返されるが本発明におい
ては、整経ビームから糸条を取り出して織機ビームに捲
き返すにあたり、整経ビームと織機ビームとの間の筬を
通る糸条の配置を例えば表1のように設定することによ
って、隣接する筬羽間を通過する糸条が同一給糸パッケ
ージに由来する糸条だけで構成されることのないように
することができる。なお、ひとつの筬羽間を通過する糸
条の本数は、通常整経ビームの本数に対応する本数であ
り、整経ビームが5本であれば5本の糸条が各筬羽間に
存在するように糸条配置をとる。また、使用する整経ビ
ームの本数は特に限定されないが通常4〜10本程度
(場合によっては20本以上のこともある)である。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】表1に示される糸条配置はほんの一例であ
るが、筬羽間に糸条を配置する際に、最左端または最右
端に位置する筬羽間に表2に示すような糸条の配置をと
り、順次隣の筬羽間に糸条を配分してゆけば、残りの筬
羽間にいれる糸条の配列に関しては殆ど限定されること
がない。ただし、所定本数ある整経ビームのうちの特定
の整経ビームだけから多数本の糸条をあるひとつの筬羽
間に持ってくるような糸条の配置をとると、極端な場合
は、整経ビーム上に捲かれてる特定糸条の位置とその糸
条が捲き返されて通過すべき筬羽間の位置関係が大きく
ずれ、糸条が筬羽に対して急角度で通過していくため毛
羽の発生や断糸などが生じ、安定な製織性を得ることが
困難になる。
【0013】
【表3】
【0014】本発明においては、上記のように糸条配置
された織機ビームを使用すれば、その他の製織条件につ
いては特に限定されず最終的に殆ど経縞のない高品質の
織物を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)連続紡糸法により得られたビスコースレー
ヨンフィラメント糸であって、ブライト75デニール/
30フィラメントからなるパーンを1022本のクリー
ルスタンドに立て、荒捲整経ビーム5本に分割捲取りし
た後、常法にしたがってサイジング処理を施し、得られ
た5本の整経ビームを合わせて1本の織機ビームに捲き
返すに際して、ビーム別のジグザグ筬への糸入れを表1
の通りにして糸ずらしを行なった。次いで、その織機ビ
ームを用いて同一素材のセミダル120デニール/40
フィラメントの緯糸を配するように、津田駒(株)製エ
アージェットルームZA−103型を使用して650r.
p.m.にて75/120タフタを製織した。該織布の仕上
反は、経縞のない高品質なものであった。
【0016】(実施例2)連続紡糸法により得られたビ
スコースレーヨンフィラメント糸であってブライト50
デニール/20フィラメントからなるチーズを1086
本クリールスタンドに立て、荒捲整経ビーム6本に分割
捲取りするに際して、荒捲整経ビームを替える度に前の
ビームの右端に捲き上げられていた糸を次のビームでは
左端に捲き上げらるようにチーズを移動して糸ずらしさ
せた。次いで、得られた6本の荒捲整経ビームを常法に
よりサイジング処理して整経ビームとし、該ビームをそ
のまま一本の織機ビームに捲き返し、緯糸に同一素材の
ブライト75デニール/30フィラメントを配するよう
に実施例1と同様にして製織して50/75タフタを得
た。仕上加工後の織面には経縞が全く認められなかっ
た。
【0017】(比較例)実施例1で得られた整経ビーム
5本を使用し、隣接する筬羽間に存在する糸条のすべて
が同一チーズに由来する糸条で構成されるように、糸ず
らしをせずに1本の織機ビームに捲き取った後、実施例
1と同様にして製織して75/120のタフタを得た。
この仕上反は経縞が目立つ低品質のものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】給糸パッケージから荒捲整経ビームを準備する
際に使用される荒捲整経機の概略図である。
【図2】本発明において使用される荒捲整経ビームの概
略図である。
【図3】整経ビームから織機ビームを準備する際に使用
されるビーム捲返機の概略図である。
【符号の説明】
1 :クリール 2 :給糸パッケージ 3 :荒捲整経ビーム 4 :整経ビーム 5 :筬 6 :織機ビーム A1,A2,A3,An:荒捲整経ビームAに捲かれた
糸条1、2、3・・n B1,B2,B3,Bn:荒捲整経ビームBに捲かれた
糸条1、2、3・・n C1,C2,C3,Cn:荒捲整経ビームCに捲かれた
糸条1、2、3・・n D1,D2,D3,Dn:荒捲整経ビームDに捲かれた
糸条1、2、3・・n E1,E2,E3,En:荒捲整経ビームEに捲かれた
糸条1、2、3・・n
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 15/00 D02H 1/00 - 11/00 D03D 13/00 D03D 25/00 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続紡糸法によって紡糸されたレーヨン
    フィラメント糸を経糸として分割捲取り使用するに際
    し、糸ずらしにより得られる織機ビームを使用すること
    を特徴とする織物の製造方法。
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