JP2894250B2 - 高周波加熱調理器 - Google Patents

高周波加熱調理器

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JP2894250B2
JP2894250B2 JP7175744A JP17574495A JP2894250B2 JP 2894250 B2 JP2894250 B2 JP 2894250B2 JP 7175744 A JP7175744 A JP 7175744A JP 17574495 A JP17574495 A JP 17574495A JP 2894250 B2 JP2894250 B2 JP 2894250B2
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heated
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博久 今井
浩二 吉野
誠 澁谷
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/72Radiators or antennas
    • H05B6/725Rotatable antennas

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動調理を目的として高
周波加熱を行う調理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の高周波加熱調理器は、特
開平5−322188号公報に示すようなものが一般的
であった。以下、その構成について図20を参照にしな
がら説明する。図20は従来例を説明する正面断面図で
ある。1は食品材料などの被加熱物、2は被加熱物1を
載置する調理用の丸皿、3は被加熱物1を収納する加熱
室、4は被加熱物を加熱するための高周波を発生するマ
グネトロン、5は加熱室3とマグネトロン4とを結ぶ導
波管、6は導波管5内に設けられた移動可能な可変マッ
チング素子を示す。7は、加熱室3の天井面に設けられ
た被加熱物の表面温度を検知するための赤外線センサで
ある。図中破線8で示した赤外線センサ7の視野角は丸
皿2の全面をカバーする大きさとなるよう設定してあ
る。
【0003】この構成において可変マッチング素子6の
位置を変えることで加熱むらを変えることができ、中央
集中型のマッチング状態から広範囲分散型のマッチング
状態まで変えることが可能である。赤外線センサ7のモ
ニター結果と連動して可変マッチング素子6を移動す
る、即ち、被加熱物の周辺部の温度が上がり過ぎると可
変マッチング素子6の位置を中央集中型の位置へ、被加
熱物の中央部の温度が上がり過ぎると可変マッチング素
子6の位置を広範囲分散型の位置へ移動するようにする
と、例えば冷凍しゅうまいや冷凍マグロ切身が一様に解
凍調理されるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波加熱調理器では、導波管内の可変マッチング素子
の位置を変えているので加熱室3内の周期的な電磁波の
強いところと弱いところ(定在波の発生パターン)を変
えているだけで部分的に電磁波を集中することはできな
いためキメ細かく加熱分布を変えることはできない。ま
た定在波の発生パターンは可変マッチング素子の位置だ
けでなく被加熱物の種類や分量、形状の違いによっても
変わるものであるため、可変マッチング素子の位置と、
加熱対象となる被加熱物における定在波の発生パターン
の相関関係を調べる必要がある。しかもその相関関係は
実際に被加熱物を加熱し、その温度変化を観測しないと
わからないものであり、そのためには時間を要しその間
に過剰加熱部分を発生させるなどの不具合もある。
【0005】従って、従来の高周波加熱調理器は温度を
一様に加熱調理できるのは、解凍調理のように比較的調
理時間が長く、また仕上がり時の温度の許容範囲の広い
調理メニューに限定されるものであり、温度の許容範囲
の狭い調理では応用が困難である。一般に食品には素材
のおいしさを最大限に引き出す温度があり、例えば牛肉
なら60℃、豚肉なら65℃など、ほぼ蛋白質の凝固温
度であり、それは同時に最も消化の良い加熱調理温度と
されている。このような温度に全体に均一に加熱するこ
とは上記従来例では非常に困難であるという課題を有し
ていた。
【0006】また、加熱しないと可変マッチング素子の
位置と定在波の発生パターンの相関関係がわからないの
で、最適温度の違う食品を同時に加熱してそれぞれ最適
温度で仕上げるようなことは、特に低温で仕上げる食品
が含まれるとできないという課題も有していた。
【0007】本発明は、このような従来の課題を解決す
るもので、食品のおいしさを最大限に引き出す最適な温
度で調理する調理器を提供することを第1の目的とす
る。
【0008】また第2の目的は加熱分布をキメ細かく変
更することである。また第3の目的は温度分布を簡易な
構成でキメ細かく検出することである。
【0009】また第4の目的は無駄な加熱をせず適切に
食品を加熱し、エネルギー消費を低減することである。
【0010】また第5の目的は最適温度の違う異種の食
品を同時にそれぞれの最適温度に加熱調理することであ
る。
【0011】また第6の目的は操作を簡単にし、使用者
の使い勝手を向上することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の目的を達
成するために下記構成とした。
【0013】すなわち、被加熱物を収納する加熱室と、
前記被加熱物を加熱する高周波発生手段と、前記被加熱
物の温度分布を検出する温度分布検出手段と、前記加熱
室内の電磁波分布を変更する分布可変手段と、前記温度
分布検出手段によって検出した温度分布により前記分布
可変手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、
前記分布可変手段により加熱室に万遍なく電磁波を分布
させる均一加熱制御手段と、一部分に電磁波を集中させ
る局所加熱制御手段と、被加熱物の加熱途中に前記均一
加熱制御手段と前記局所加熱制御手段とを切替える加熱
モード切替手段を有する構成としたものである。
【0014】そして、制御手段は分布可変手段を制御し
て被加熱物を均一に加熱することができる。
【0015】また、本発明の第1の目的を達成するため
被加熱物を収納する加熱室と、前 記被加熱物を加熱す
る高周波発生手段と、前記被加熱物の温度分布を検出す
る温度分布検出手段と、前記加熱室内の電磁波分布を変
更する分布可変手段と、前記温度分布検出手段によって
検出した温度分布により前記分布可変手段を制御する制
御手段と、使用者が調理メニューを設定するメニュー設
定手段を有し、前記制御手段は、前記分布可変手段によ
り加熱室に万遍なく電磁波を分布させる均一加熱制御手
段と、一部分に電磁波を集中させる局所加熱制御手段
と、被加熱物の加熱途中に前記均一加熱制御手段と前記
局所加熱制御手段とを切替える加熱モード切替手段より
構成した加熱モード切替制御手段と、加熱開始初期から
前記局所加熱制御手段で前記分布可変手段を制御する加
熱モード非切替制御手段と、前記メニュー設定手段の設
定メニューにより前記加熱モード切替制御手段と前記加
熱モード非切替制御手段を選択する制御モード選択手段
を有する構成としたものである。
【0016】また、本発明の第2の目的を達成するため
に分布可変手段は、加熱室に開口部を有して電磁波を導
入する導波管を設け、前記導波管を移動させる導波管移
動手段を有する構成としたものである。
【0017】また、本発明の第2の目的を達成するため
に加熱室には被加熱物を載置する載置台と、前記載置台
を回転する回転手段を設け、導波管の開口部は前記載置
台の回転中心付近から周囲に至る範囲に移動可能とした
構成としたものである。
【0018】また、本発明の第2の目的を達成するため
に分布可変手段は、加熱室に電磁波を導入する開口部を
設け、前記開口部の位置を変化させる開口位置可変手段
を有する構成としたものである。
【0019】また、本発明の第2の目的を達成するため
に加熱室には被加熱物を載置する載置台と、前記載置台
を回転する回転手段を設け、開口部の可変範囲を前記載
置台の回転の中心付近から周囲に至る位置とした構成と
したものである。
【0020】また、本発明の第2の目的を達成するため
に開口は加熱室底面に設けた構成としたものである。
【0021】また、本発明の第3の目的を達成するため
に加熱室には被加熱物を載置する載置台と、前記載置台
を回転する回転手段を設け、温度分布検出手段は赤外線
温度検出器と、前記赤外線温度検出器の検出点を前記載
置台の回転の半径方向に往復移動させる駆動手段を有
し、前記回転手段の回転周期は前記駆動手段の往復の周
期の整数倍とした構成としたものである。
【0022】また、本発明の第4の目的を達成するため
に制御手段は、温度分布検出手段より被加熱物部分を抽
出する被加熱物抽出手段と、前記被加熱物抽出手段で抽
出した被加熱物部分より低温部分を抽出する低温部分抽
出手段と、前記低温部分抽出手段の抽出結果に基づき局
所加熱制御手段が分布可変手段を制御する構成としたも
のである。
【0023】また、本発明の第4の目的を達成するため
に被加熱物抽出手段は、温度分布検出手段の各検出箇所
の加熱開始初期からの温度変化を演算する温度変化演算
手段と、前記温度変化演算手段の演算結果と所定値と比
較する温度変化比較手段とを有し、前記比較手段の比較
結果より温度変化演算手段の演算結果が所定値より大な
る検出箇所を被加熱物とする構成としたものである。
【0024】また、本発明の第4の目的を達成するため
に被加熱物抽出手段は、温度分布検出手段の各検出箇所
の加熱開始初期からの温度変化を演算する温度変化演算
手段と、前記温度変化演算手段の演算結果の隣接する検
出箇所との差を演算して被加熱物の輪郭を抽出する輪郭
抽出手段を有する構成としたものである。
【0025】また、本発明の第5の目的を達成するため
に制御手段は、使用者が加熱範囲を設定する加熱範囲設
定手段と、前記加熱範囲設定手段で設定された加熱範囲
における低温部分を抽出する低温部分抽出手段と、前記
低温部分抽出手段の抽出結果に基づき局所加熱制御手段
が分布可変手段を制御する分布可変制御部を有する構成
としたものである。
【0026】また、本発明の第6の目的を達成するため
に加熱範囲設定手段は、使用者が設定した加熱範囲を登
録コードとともに登録する登録手段と、前記登録手段で
登録された加熱範囲を登録コードとともに記憶する登録
記憶手段と、使用者が登録コードにより対応する加熱範
囲を呼び出す登録呼出手段を有する構成としたものであ
る。
【0027】
【作用】本発明は上記した構成によって、下記作用を有
する。
【0028】すなわち、均一加熱制御手段は分布可変手
段により加熱室に万遍なく電磁波を分布させて被加熱物
を加熱し、それで生じた被加熱物の温度分布に応じて局
所加熱制御手段が分布可変手段を制御する。
【0029】そのため、被加熱物は均一に加熱されるこ
とになる。またメニュー設定手段により使用者が設定し
たメニューにより、均一加熱制御手段から局所加熱制御
手段に切り替えて分布可変手段を制御するか、初めから
局所加熱制御手段だけで分布可変手段を制御するかを選
択するので、メニューに応じて最適な加熱分布で加熱す
ることができる。
【0030】また電磁波を加熱室に導入する導波管を導
波管移動手段で移動させるのでキメ細かく電磁波の集中
箇所を変えられる。
【0031】また電磁波を加熱室に導入する導波管の開
口部を、回転する載置台の中心付近から周囲に至る範囲
で移動可能であるのでキメ細かく電磁波の集中箇所を変
えられる。
【0032】また加熱室での電磁波の出口となる開口の
位置を開口位置可変手段で変化させるのでキメ細かく電
磁波の集中箇所を変えられる。
【0033】また加熱室での電磁波の出口となる開口の
位置を、回転する載置台の中心付近から周囲に至る範囲
で変化できるのでキメ細かく電磁波の集中箇所を変えら
れる。
【0034】また開口部は加熱室底面に設けたので被加
熱物に近く、キメ細かく電磁波の集中箇所を変えられ
る。
【0035】また載置台を回転させ、駆動手段が赤外線
温度検出器を載置台の回転半径方向に往復移動させるの
で被加熱物の温度分布を検出できる。
【0036】また被加熱物抽出手段が、温度分布検出手
段より被加熱物部分を抽出し、低温部分抽出手段が被加
熱物部分から低温部分を抽出するので、無駄なく適切に
電磁波を集中させることができる。
【0037】また温度変化演算手段が、加熱開始初期か
らの各検出箇所の温度変化を演算し温度変化比較手段が
各検出箇所の温度変化を所定値と比較して所定値より大
なる検出箇所を被加熱物とすることで被加熱物を抽出で
きる。
【0038】また温度変化演算手段が、加熱開始初期か
らの各検出箇所の温度変化を演算し輪郭抽出手段が隣接
する検出箇所の温度変化の差を演算して被加熱物の輪郭
を抽出するので被加熱物を抽出できる。
【0039】また加熱範囲設定手段で使用者が設定した
加熱範囲で低温部分抽出手段が低温部分を抽出するので
使用者の所望の部分だけを加熱できる。
【0040】また加熱範囲は登録コードとともに登録手
段で登録され、登録記憶手段で記憶され、登録コードに
より登録呼出手段で加熱範囲を呼出し設定できるので使
用者の操作を簡易にできる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図6を
参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例の
高周波加熱調理器の構成断面図である。また図2は同実
施例の特に電磁波放射部の要部断面図である。また図3
は同実施例の特に温度分布検出手段の要部断面図であ
る。また図4は同実施例の特に温度分布検出手段の検出
特性を示す特性図である。また図5は同実施例における
制御動作を説明するブロック図である。また図6は同実
施例における温度変化の特性を示す特性図である。尚、
従来例と同じ構成のものは便宜上同一符号を付す。
【0042】1は被加熱物である食品、2は食品1を載
せる皿、3は食品1を加熱する加熱室、4は高周波発生
手段であるマグネトロンであり、マグネトロン4から出
た電磁波は、導波管5、給電室9を介して加熱室3内に
放射され、加熱室3内の食品1を加熱する。給電室9内
にはアンテナ10があり、アンテナ10は導波管移動手
段である導波管モータ11aで回転する構成としてい
る。導波管5内の電磁波はアンテナ10により引き出さ
れるが、アンテナ10は電磁波の放射の方向に指向性を
有するので、見かけ上、導波管が開口部を含めて移動す
るのと同じである。導波管モータ11aはステッピング
モータで、原点検出スイッチを使ったり、ストッパーを
使うなどして初期の位置合わせを行い、以後初期位置か
らの移動角度を逐次累積して常に回転角度をわかるよう
にしているものである。
【0043】また給電室9はカバー12で覆われてい
る。カバー12は加熱室3側から電磁波を吸収しにくい
低損失の材料からなり、加熱室3の底面に凹凸のないよ
うに設けている。これは食品1の欠片や調味料などが給
電室9に入らないように、且つ掃除をしやすいようにし
ているのである。
【0044】13は食品1、皿2を載せる載置台となる
ターンテーブルであり、ターンテーブル13は回転手段
であるターンテーブルモータ14で一定周期で回転する
ものである。このターンテーブルモータ14の回転中心
は加熱室3の底面のほぼ中央にあり、一方、導波管モー
タ11aの回転中心は加熱室3の底面中央からずれた位
置で、底面中央と周縁部のほぼ真ん中に位置するもので
ある。この位置関係によりアンテナ10でターンテーブ
ル13の半径方向の加熱部位を変えることができ、ター
ンテーブル13の回転と合わせターンテーブル13上の
任意の位置を加熱することができるのである。
【0045】図2は図1のA−A’断面を示している。
図2(a)ではアンテナ10の向き(指向性)は図1と
同じく中央向きで、電磁波は矢印の如く中央向きに放射
される。図2(b)ではアンテナ10の向きは図1と比
べて180度回転した外側の向きであり、電磁波は矢印
の如く外側向きに放射される。また中央向きと外側向き
の中間の位置でもそれぞれアンテナ10の向きに合わせ
て電磁波は放射され、電磁波の放射される付近が最も加
熱されることになる。このように導波管モータ11aの
回転角度によりアンテナ10の向きを変えれば加熱室3
内の電磁波の分布が変わるのでこの導波管モータ11a
を分布可変手段としている。
【0046】温度分布検出手段7は赤外線温度検出器を
含む構成で、加熱室3の天井面に光路を確保するための
開口15を設け、その開口15近傍には電磁波が加熱室
3外部に漏れないようチョーク構造16を形成してい
る。
【0047】次に温度分布検出手段7に付いて説明す
る。図3は図1のB−B’断面を示している。加熱室3
の天井面17に開口15を設け、チョーク構造は2種の
板金16aと16bで構成している。16aは光路を形
成するもので天井面17に広がりを持った筒状の金属部
品で天井面17に密接している。16bは小孔18を持
った箱状の金属部品で天井面17に密接している。この
チョーク構造16a、16bにより加熱室3内から赤外
線は小孔18より外部に出るが、加熱室3内の電磁波は
遮断され外部にはほとんど漏れない。図3において寸法
Lをλ/4に設計する、即ち周波数が2.45GHzで
あれば30mmにすることで、小孔18でのインピーダ
ンスが無限大となり電磁波の遮断効果は最も大きい。ま
た、寸法Lを半分の15mmにすると天井面17の開口
15でインピーダンス無限大となり同様に電磁波の遮断
効果は大きく、小型化できる効果がある。
【0048】図3において、19は焦電型の赤外線検出
素子で入光する赤外線量、即ち視野となる加熱室3内の
位置の温度に相関を持った出力をするものである。赤外
線検出素子19は固定部材20内部に固定し、固定部材
20に取り付けたレンズ21を通して視野を絞って狭い
範囲の温度を検出している。レンズ21はフレネルレン
ズで赤外線の透過する材料で構成している。22はステ
ッピングモータであり、23を第1の回転軸として小歯
車24とチョッパ25を回転する。
【0049】チョッパ25はスリットを形成していて赤
外線検出素子19に至る光路を開閉しながら回転する。
小歯車24は大歯車26と接し大歯車26には第2の回
転軸27を取り付け、第2の回転軸27は受け部28に
より回転自在に取り付けている。また、第2の回転軸2
7にはプリント基板29を取り付け、プリント基板29
には赤外線検出素子19の他、増幅回路等の電子回路
(図示せず)を取り付けている。これらは赤外線の光路
となる位置に小孔30を持った金属ケース31に収納さ
れ金属蓋32で覆い金属蓋32でチョーク構造16bに
固定している。
【0050】この構成でステッピングモータ22は赤外
線検出素子19を図3の手前から奥に首振りし、同時に
チョッパ25による光路の開閉の両方を行っている。こ
の赤外線検出素子19の首振りの周期はターンテーブル
モータ14の回転周期の整数分の1に設定、即ちターン
テーブルモータ14の回転周期を赤外線検出素子19の
回転周期の整数倍としていて、ターンテーブルモータ1
4の回転ごとに同じ位置の温度を検出できる構成として
いる。
【0051】図4に赤外線検出素子19の検出位置を示
す。赤外線検出素子19の検出視野を小円で示し、検出
中心の軌跡を破線で示している。この例では赤外線検出
素子19の首振り片道で温度検出位置を5箇所変更して
いる。この首振りとターンテーブルモータ14の回転の
組み合わせで、検出位置は皿2の全体を覆い2次元的に
温度分布を検出できるものである。また、赤外線検出素
子19の首振りの整数倍の周期でターンテーブルモータ
14は回転するので、ターンテーブルの1周前の温度と
の温度差や初期からの温度変化を各検出位置ごとに算出
できるものである。
【0052】次に制御手段33の制御動作について図5
により説明する。制御手段33は温度分布検出手段7で
検出した温度分布により導波管モータ11aを制御する
のであるが、まず検出した温度が食品1の温度なのか、
または皿2や加熱室3の壁面の温度であるのかを各検出
位置ごとに区別するのが被加熱物抽出手段34である。
加熱初期には食品1がどのような大きさのものである
か、どの位置に置かれているかなどわからないので、ま
ず均一加熱制御手段35で導波管モータ11aを制御す
る。均一加熱制御手段35はターンテーブルモータ14
の回転周期に比べて十分早い周期で回転させる、または
半回転で往復させる、あるいはランダムに駆動するなど
して加熱室3内に電磁波を撹拌し均一に分布させる。こ
の均一加熱制御手段35で導波管モータ11aを制御し
ている間に各検出位置ごとの温度上昇により食品1であ
るかそうでないかを区別する。
【0053】図6に均一加熱制御手段35で導波管モー
タ11aの駆動を制御しているときの食品1の表面温度
変化と皿2など食品1ではない部分の温度変化を示す。
横軸は加熱開始からの経過時間、縦軸は加熱開始からの
温度変化であり、斜線で示したCの領域が皿2など食品
1でない部分の温度変化を示し、Dの領域が食品1の温
度変化を示している。このように皿2は食品1に比べて
誘電損失が小さいので電磁波が吸収されにくくほとんど
温度上昇しないので明確に区別ができる。温度変化演算
手段36は例えばターンテーブルモータ14の加熱開始
から1周目の各検出位置に対応した温度を記憶してお
き、それからt1時間経過後の各検出位置に対応した温
度から1周目の温度との温度差ΔTを演算する。温度変
化比較手段37は温度変化演算手段36の演算結果であ
る温度差ΔTが予め定めた所定値ΔT1より大きければ
食品1、小さければ皿2として区別するのである。
【0054】被加熱物抽出手段34で各検出位置が食品
1であるか、皿2であるかの区別ができれば加熱モード
切替手段38により導波管モータ11aの制御を均一加
熱制御手段35から局所加熱制御手段39に切り替え
る。局所加熱制御手段39は導波管モータ11aを適当
な位置で止めながら電磁波の集中する箇所を制御するの
である。40は低温部分抽出手段であり、被加熱物抽出
手段34で食品1と判定した検出位置の中から温度の低
い箇所を抽出する。局所加熱制御手段39は低温部分抽
出手段40で抽出された温度の低い箇所に電磁波が放射
されるように導波管モータ11aの駆動を制御するので
ある。また、局所加熱制御手段39で食品1の低温部分
に電磁波を放射することで食品1から低温部分がなくな
り全体が均一温度になれば再度均一加熱制御手段34で
導波管モータ11aを制御しても良い。
【0055】低温部分抽出手段40は赤外線検出素子1
9の首振り1往復の間で被加熱物抽出手段34が食品1
と判定した検出位置の中で最も検出温度の低い検出位置
を加熱位置として記憶しておく。ターンテーブルモータ
14の1回転の間に赤外線検出素子19の首振りの往復
は繰り返されるが、それぞれの首振り1往復における加
熱位置を記憶する。ターンテーブルモータ14の回転で
アンテナ10の上部にある半径方向での記憶している加
熱位置に向けて局所加熱制御手段が導波管モータ11a
の角度を調節し、加熱位置、即ち食品1の中での低温部
分を加熱するのである。この制御を繰り返すことで食品
1から低温部分がなくなり全体に均一に加熱されること
になるのである。
【0056】また、導波管モータ11aの駆動回数を減
らす簡易的な方法としては、赤外線検出素子の検出位置
は同心円上に並ぶものであり、各同心円の円周単位で食
品1か皿2かを区別し、食品と判定できる円周について
はその円周の中での最高温度を抽出し、その最高温度が
最も低い円周を低温部分抽出手段40が抽出して、その
円周に電波が集中するように導波管モータ11aの角度
を調節しても良い。この場合には導波管モータ11aの
耐久性能を向上させる効果がある。
【0057】尚、均一加熱制御手段34の均一という意
味は、局所加熱に対して広域加熱を表現しているもので
あり、完全に万遍にムラなく加熱することを条件とする
ものではない。
【0058】また均一加熱制御手段35は上記第1の実
施例の説明では導波管モータ11aを駆動して加熱室3
内に電磁波を撹拌させたが、他にも導波管モータ11a
を所定位置に固定する方法もある。
【0059】一般には食品1は加熱室3の中央に配置さ
れることが多く、しかも周囲が加熱されやすく中央が加
熱されにくい形状になっていることが多いので、まずは
図2(a)に示すようにアンテナ10の方向を固定して
加熱する。
【0060】一般にはこの方向で加熱することが食品は
均一加熱になりやすいからであり、初期の最適加熱位置
として誤る可能性もあるが加熱進行に従って誤りは訂正
され、全体の加熱分布に大きな影響を及ぼすものでな
い。また、初期の固定位置を中央でなく図2(b)に示
す周囲やそれ以外の位置であっても加熱進行に従って適
切な加熱位置制御されるので同様の効果をもたらすもの
である。
【0061】次に本発明の第2の実施例について図7
参照して説明する。図7は本発明の第2の実施例の高周
波調理器の制御動作を説明するブロック図である。尚、
上記第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して
いる。41はメニュー設定手段で、使用者が調理メニュ
ーを設定するものである。メニュー設定手段41は調理
メニューに対応したキー、例えば「あたため」キー41
a、「生ものの解凍」キー41b、「牛乳」キー41c
などを備えていて、使用者がいずれかのキーを押すこと
で調理メニューを設定する。42は制御モード選択手段
で、メニュー設定手段41で設定された調理メニューに
応じ導波管モータ11aを加熱モード切替制御手段43
で制御するか、加熱モード非切替制御手段44で制御す
るかをモード選択するものである。加熱モード切替制御
手段42の制御動作は上記第1の実施例のように行なう
ものである。即ち、加熱開始初期には均一加熱制御手段
35で導波管モータ11aを制御し、被加熱物抽出手段
34が食品1と皿2の区別をしてからは低温部分抽出手
段40の検出する低温部分に従って局所加熱制御手段3
9が導波管モータ11aを制御するのである。一方、加
熱モード非切替制御手段44は加熱開始初期から局所加
熱制御手段39のみで導波管モータ11aを制御するも
のである。
【0062】冷やご飯の再加熱や煮物、焼き物の再加熱
などは局所を集中的に加熱し、その局所位置を変化させ
全体に均一な温度分布となるように制御すれば良い。ま
た、肉や魚の解凍も同様である。しかし、牛乳のような
液体はそれを入れている容器の底から集中的に加熱する
ことで対流が起こり高さ方向に全体に均一加熱できるよ
うになる。従って一般には加熱室3の中央に置かれるも
のとして図2(a)に示すように導波管モータ11aは
中央が局所加熱されるようにアンテナ10の位置を固定
すれば良い。中央に置かれなかった場合には被加熱物抽
出手段34で牛乳の容器の位置を検出し、その位置がア
ンテナ10の位置を通るように導波管モータ11aはア
ンテナ10の位置を設定して固定すれば良い。複数置か
れた場合にはそれが同心円上であればその同心円の位置
が局所加熱されるよう導波管モータ11aはアンテナ1
0の位置を固定すれば良い。複数を同心円でなく置かれ
た場合にはアンテナ10付近を通る牛乳の容器の位置に
合わせて都度導波管モータがアンテナ10の向きを変え
れば良い。
【0063】制御動作は、まず使用者が調理メニューを
設定するキーを押す。押されたキーが「あたため」キー
41aか「解凍」キー41bであれば制御モード選択手
段42は加熱モード切替制御手段43を選択して加熱開
始初期は均一加熱制御手段35が導波管モータ11aを
制御し、その後は局所加熱制御手段39が導波管モータ
11aを制御する。使用者が押したキーが「牛乳」キー
であれば制御モード選択手段42は加熱モード非切替制
御手段44を選択する。この場合には局所加熱制御手段
39はまず導波管モータ11aを制御してアンテナ10
の位置を加熱室3の中央が局所加熱されるようにして固
定する。被加熱物抽出手段により牛乳の容器の位置が中
央であると認識できればそのまま中央を局所加熱し、牛
乳の容器の位置が中央でない、または複数あると認識で
きれば牛乳の容器の検出位置の中心を局所加熱できるよ
うに導波管モータ11aを制御しアンテナ10の位置を
設定する。
【0064】尚、牛乳の容器の位置が中央でない場合に
はターンテーブルの回転によりアンテナ10から離れた
位置にある時間帯でマグネトロンを停止させ電磁波を加
熱室3内部に入れないようにしても良い。この場合には
加熱に時間を要するものであるが、更に温度分布が良好
にできるし、無駄なエネルギー消費を行わない効果があ
る。また酒燗、味噌汁、コーヒーなども牛乳と同様であ
り使用者が設定するメニュー設定手段41に新たにメニ
ューとして加えることで同様の効果を得るものである。
【0065】次に本発明の第3の実施例を図8図11
を参照しながら説明する。図8は本発明の第3の実施例
の高周波加熱調理器の構成断面図である。また図9は同
実施例の電磁波放射部の要部断面図である。また図10
は同実施例の加熱領域を説明する特性図である。また
11は同実施例の温度分布検出手段の要部断面図であ
る。尚、上記第1の実施例と同じ構成のものは同一符号
を付し、説明を省略する。
【0066】第3の実施例は回転手段であるターンテー
ブルモータを使わない構成である。マグネトロン4から
出た電磁波は、導波管5、給電室9を介して加熱室3内
に放射され、加熱室3内の食品1を加熱する。給電室9
内にはアンテナ10があり、アンテナ10は導波管移動
手段である導波管モータ11aで回転する構成としてい
る。12は給電室9を覆うカバーである。導波管モータ
11aはステッピングモータであり、第1の回転軸45
を回転させる。第1の回転軸45には大歯車46が取り
付けられている。47は周囲歯車で内側に歯車を形成
し、また小歯車48の軸受けとなる溝があり、導波管5
に取り付け固定している。小歯車48は大歯車46と周
囲歯車47に接し、小歯車48には第2の回転軸49が
取り付けられ、第2の回転軸49は周囲歯車47に設け
た溝を軸受けとして回転自在に取り付けられている。こ
の第2の回転軸49にアンテナ10が取付けられてい
る。この構成で導波管モータ11aが回転すると、第2
の回転軸49は回転を繰り返しながら周囲歯車47に沿
って大歯車46の周囲を移動する。導波管モータ11a
は、原点検出スイッチを使ったり、ストッパーを使うな
どして初期の位置合わせを行い、以後初期位置からの移
動角度を逐次累積して常に回転角度をわかるようにする
ことでアンテナ10の位置と向きの両方がわかるもので
ある。
【0067】図9図8のF−F’断面を示している。
50は導波管5の上部壁面および給電室9の底面に設け
たアンテナ10の通るレール孔で、51は導波管5の底
面に設けた第2の回転軸49が通るレール孔である。
ではアンテナ10の向きは中央向きで、電磁波は矢印
の如く中央向きに放射される。アンテナ10が回転しな
がらレール孔50を移動するときの、アンテナ10の電
磁波放射部分である52の移動軌跡を図10に示す。ア
ンテナ10の電磁波放射部分が最も加熱されるので加熱
室3内のほぼ全領域の任意の位置を集中的に局所加熱す
ることが可能なのである。
【0068】図11は温度分布検出手段の要部断面図で
あり、図8のG−G’断面を示している。図11におい
て第1の実施例の図3と同じ構成のものは同一符号を付
し説明を省略する。22はステッピングモータであり、
赤外線検出素子19を図11の手前から奥に首振りし、
同時にチョッパ25による光路の開閉の両方を行ってい
る。53は赤外線検出素子19を含む金属ケース31全
体を駆動する駆動手段でステッピングモータにより構成
している。ステッピングモータ53は回転軸54を回転
させ、回転軸に取り付けられた連結部55を駆動して赤
外線検出素子19を図11の左右方向に首振りするので
ある。ここでステッピングモータ53の首振り周期はス
テッピングモータ22の首振り周期より十分遅く整数倍
で駆動するものであり、ステッピングモータ53の首振
り1往復ごとに同じ位置の温度を検出できる構成として
いる。この構成で加熱室3内の全領域の温度を検出でき
2次元的に温度分布を検出できるものである。またステ
ッピングモータ53の首振り1往復ごとに同じ位置の温
度検出ができるので1往復前の温度との温度差や初期か
らの温度変化を各検出位置ごとに算出できるのである。
【0069】制御手段33は初期に導波管モータ11a
を一定周期で回転させて均一加熱制御を行い、食品を抽
出すれば、抽出した食品の中で低温部分を抽出し、その
低温部分の位置にアンテナ10が向くように導波管モー
タ11aの角度を制御する。これを繰り返すことで食品
1から低温部分がなくなり全体に均一な温度に加熱でき
るのである。この実施例の場合、食品1を回転しないの
で重い食品を加熱することが可能になるほか、加熱室3
内のスペースを有効に活用できる効果がある。なお、上
記実施例においては1個の導波管モータでアンテナ10
の位置と向きを制御する構成で説明したが、これは本発
明を限定するものでなく、アンテナ10の向きと位置を
別個のモータで制御してもよいし、直線的な2軸の動き
で制御してもよい。これらはさらにキメ細かく局所加熱
できる効果がある。
【0070】次に本発明の第4の実施例を図12図1
を参照しながら説明する。図12は本発明の第4の実
施例の高周波加熱調理器の構成断面図である。また図1
は同実施例の電磁波放射部の要部断面図である。尚、
上記第1〜第3の実施例と同じ構成のものは同一符号を
付し、説明を省略する。
【0071】第4の実施例は分布可変手段として開口位
置可変手段を設けたものである。図13において、マグ
ネトロン4から出た電磁波は導波管5を介して加熱室3
内に置かれた皿2上の食品1を加熱する。導波管5と加
熱室3とを接続し電磁波を導く開口部は、第1の開口部
56を加熱室3の中央寄りに、第2の開口部57を加熱
室3の周囲寄りに、且つターンテーブル13の回転半径
方向に並べて位置する構成としている。58は遮蔽板
で、開口部56と57の一方を遮蔽するものであり、そ
の構造は半円形状の金属板であり、電磁波を吸収しにく
い低損失の材料からなる回転軸59により回転する。1
1bは開口位置可変手段でありステッピングモータで構
成され回転軸59を回転させることで遮蔽板58により
開口部56と57のいずれか一方を塞ぐものである。こ
の構成で加熱室3内に電磁波を放射する位置が変わり、
塞がれていない開口部の直上にある食品1の部分が集中
的に局所加熱される。また遮蔽板58を一定周期で回転
させれば食品1を均一加熱することも可能である。
【0072】図13は、図12のH−H’断面を示して
いる。開口部56、57はそれぞれ長方形で、同じく長
方形状の加熱室3底面と4辺が平行である。図13
(a)は図12と同じく遮蔽板58により第1の開口部
56を塞ぎ、第2の開口部57から電磁波が加熱室3内
に放射するので、食品1の中で加熱室3の周辺付近に位
置する部分を局所加熱する。図13(b)は逆に遮蔽板
58により第2の開口部57を塞ぎ第1の開口部56か
ら電磁波を加熱室3内に放射するので、食品1の中で加
熱室3の中央付近に位置する部分を局所加熱する。
【0073】制御手段33は初期には一定周期で遮蔽板
58を回転して均一加熱制御を行い、温度分布検出手段
7で検出した温度分布より食品1を抽出すれば、食品1
の中から低温部分を抽出し加熱位置として記憶する。タ
ーンテーブル13の回転で開口部56、57のある半径
方向における加熱位置に合わせて遮蔽板58の位置を時
々刻々切り替えることで最適な局所加熱制御を行い、こ
の繰り返しで食品1から低温部分をなくし全体に均一に
加熱するのである。
【0074】本実施例において、開口部を2個設け半円
形の金属板を回転させることで簡単且つ小型でできる構
成として説明したが、これらは本発明を限定するもので
なく開口部の数を多くしてよりキメ細かな局所加熱制御
をすることも可能であるし、遮蔽板は回転させるのでな
く直線運動するようにしても良い。また複数の開口部そ
れぞれに遮蔽板を設けても同様の効果が得られる。
【0075】次に本発明の第5の実施例を図14図1
を参照しながら説明する。図14は本発明の第5の実
施例の高周波加熱調理器の構成断面図である。また図1
は同実施例の電磁波放射部の要部拡大図である。尚、
上記第1〜第4の実施例と同じ構成のものは同一符号を
付し、説明を省略する。
【0076】第5の実施例は分布可変手段として開口位
置可変手段を設け、回転手段であるターンテーブルモー
タを使わない構成である。図14において、マグネトロ
ン4から出た電磁波は導波管5を介して加熱室3内に置
かれた皿2上の食品1を加熱する。導波管5と加熱室3
とを接続し電磁波を導く開口部は、第1の遮蔽板59と
第2の遮蔽板60により開口位置が定まるものである。
第1の遮蔽板59には切欠部61、第2の遮蔽板60に
は切欠部62がありこの切欠部61と62の組合わさっ
た位置が開口位置となる。
【0077】第1の遮蔽板59は開口位置可変手段であ
る第1のステッピングモータ11cの回転により軸63
を中心に回転するものである。第1のステッピングモー
タ11cは第1の回転軸64を回転させ、第1の回転軸
64には第1の歯車65を取り付けていて、第1の歯車
65が回転する。第1の遮蔽板59の周囲には歯車を形
成していて第1の歯車65の回転に合わせて回転するも
のである。また第2のステッピングモータ11dは第2
の回転軸66を回転させ、第2の回転軸66には第2の
歯車67が取り付けられていて、第2の歯車67が回転
する。第2の遮蔽板60の周囲にも歯車を形成していて
第2の歯車67の回転に合わせて回転するものである。
【0078】図15は、遮蔽板の拡大図であり、図15
(a)は第1の遮蔽板59、図15(b)は第2の遮蔽
板60である。図15に示すようにいずれの遮蔽板も円
形で、第1の遮蔽板59には半径方向に切欠部61を構
成し、第2の遮蔽板60には中心から周囲に向けて渦巻
状の切欠部62を構成している。この2枚の遮蔽板を上
下に配置して組み合わせれば遮蔽板の円形の中の任意の
位置に開口部を作ることができる。即ち、加熱室3内の
ほぼ全領域の任意の位置を開口部として電磁波の放射位
置にでき、局所加熱することができる。またこの2枚の
遮蔽板59、60を周期を変えて回転することで、加熱
室3内で開口位置が順次移動し均一加熱することも可能
である。
【0079】制御手段33は加熱開始初期には2枚の遮
蔽板59、60を別の周期で駆動し均一加熱制御を行
い、温度分布検出手段7で検出した温度分布より食品1
を抽出すれば、食品1の中から低温部分を抽出し、その
低温部分の下に開口部が位置するよう2枚の遮蔽板5
9、60の角度を制御し局所加熱制御する。この制御を
繰り返すことで食品1から低温部分をなくし全体を均一
な温度に加熱するのである。
【0080】尚、本実施例において、2枚の遮蔽板を駆
動するのに2個のモータを使ったが1個のモータで歯車
の比率を変えることでも実現でき、この場合は駆動部が
少なく信頼性を向上させる効果がある。また、遮蔽板は
回転させるのでなく直線運動するようにしても良いし、
多数の開口部を設けそれぞれに遮蔽板を設けても同様の
効果が得られる。
【0081】また、上記第1〜第5の実施例において、
分布可変手段の電磁波放射位置となる開口部を加熱室3
の底面に設けているが、これは電磁波を食品の一部分に
集中させて局所加熱するにはできるだけ食品に近いとこ
ろから電磁波を加熱室に放射するのが効果があるためで
ある。しかし、加熱室3の底面に開口部を設けることは
本発明を限定するものではなく、天井面や側面に設けて
も良い。天井面に設ける場合には食品を高さ方向に移動
させるか、天井面を高さ方向に移動させるかして食品と
天井面を近づけた状態で制御すれば効果は大きく、この
場合には開口部と食品の間に皿や載置台がないので、よ
り集中的な局所加熱が可能である。また側面に設けた場
合には背の高い食品を高さ方向で局所加熱制御すること
も可能になる。また、底面と天井面、あるいは底面と側
面など2つの面で開口部を設け分布可変制御を行っても
よく、特に大きな食品では有効である。
【0082】また、上記第1〜第5の実施例において、
温度分布検出手段を1素子の赤外線検出素子を駆動する
ことで2次元の温度分布を検出したが、これは安価で且
つ赤外線検出素子の出力調整が簡易にできる効果がある
ためである。しかし、1素子の赤外線検出素子を駆動す
ることは本発明を限定するものではなく、例えば赤外線
検出素子を複数2次元に並べて温度分布を検出しても良
い。この場合には駆動部がなく信頼性を向上できる効果
と瞬時に温度分布を検出できる効果がある。また例え
ば、複数の赤外線検出素子を直線的に並べて直線的な温
度分布を検出し、それとターンテーブルの回転を組み合
わせて2次元の温度分布を検出しても良いし、直線的に
並べた赤外線検出素子を駆動して首振りすることで2次
元の温度分布を検出しても同様の効果が得られる。
【0083】次に本発明の第6の実施例を図16図1
を参照して説明する。図16は制御動作を説明するブ
ロック図である。また図17は特に輪郭抽出手段の動作
を説明する温度特性図である。尚、上記第1〜第5の実
施例と同じ構成のものは同一符号を付し、説明を省略す
る。
【0084】図16において、加熱初期にはまず均一加
熱制御手段35で分布可変手段11を制御する。被加熱
物抽出手段34は温度分布検出手段7で検出した各検出
位置に食品が存在するか否かの区別ができれば加熱モー
ド切替手段38により分布可変手段の制御を均一加熱制
御手段35から局所加熱制御手段39に切り替えるので
ある。
【0085】被加熱物抽出手段34は温度変化演算手段
36と輪郭抽出手段68により構成している。温度変化
演算手段36は加熱開始初期の温度分布検出手段7の各
検出位置に対応した温度を記憶しておき、それから所定
時間経過後の各検出位置に対応した温度と同じ検出位置
の初期温度との温度差ΔTを演算する。この各検出位置
に対応した初期からの温度変化ΔTにより輪郭抽出手段
68が食品の輪郭を抽出するのである。
【0086】図17において(a)はマス目が温度分布
検出手段7の各検出位置であり、斜線部が食品1であ
る。ここで温度分布検出手段7は赤外線検出素子を複数
2次元に配列したもの、または直線的に配列したものの
首を振るなどの構成でマトリクス状の検出位置で温度分
布を検出するものとしている。食品1の加熱開始初期か
らの温度変化は食品のない箇所の温度変化より大きいの
が普通である。X方向微分手段69は、このマトリクス
状に配列された検出箇所のX方向、即ち図17において
は横方向の隣接する検出位置との温度差の差を演算す
る。その演算結果が所定値より大きい検出位置を記憶す
る。図17(b)で斜線で示した検出位置がX方向微分
手段69で記憶する所定値より大きい検出位置である。
またY方向微分手段70は、マトリクス状に配列された
検出箇所のY方向、即ち図17において縦方向の隣接す
る検出位置との温度差の差を演算する。その演算結果が
所定値より大きい検出位置を記憶する。図17(c)で
斜線で示した検出位置がY方向微分手段70で記憶する
所定値より大きい検出位置である。
【0087】整形手段71はX方向微分手段69で記憶
した検出位置と、Y方向微分手段70で記憶した検出位
置の論理和を演算する。即ち、X方向微分手段69かY
方向微分手段70のいずれかで記憶している検出位置が
食品の輪郭と判断するのである。食品の温度上昇にも分
布があるの食品の内部でも隣接する検出位置との温度差
の差が大きい位置も発生するが、整形手段71は最も大
きい周囲を食品の輪郭とする。また、周囲の輪郭の一部
が切れている場合もつなぎ合わせて輪郭とする。被加熱
物抽出手段34は以上のようにして食品の輪郭を抽出
し、輪郭に囲まれた内側を食品とするのである。
【0088】低温部分抽出手段40は、被加熱物抽出手
段34で抽出した食品の中から低温部分を抽出し、局所
加熱制御手段39は低温部分抽出手段40で抽出した温
度の低い箇所に電磁波が放射されるように分布可変手段
11を制御する。このように被加熱物を抽出してそこに
電磁波を放射するので無駄なエネルギーの消費がなく効
率よく加熱することができる。
【0089】次に本発明の第7の実施例を図18を参照
して説明する。図18は本発明の高周波加熱調理器の制
御動作を説明するブロック図である。尚、上記第1〜第
6の実施例と同じ構成のものは同一符号を付し、説明を
省略する。
【0090】第7の実施例は食品の一部分だけを加熱し
たいような場合、例えば幕の内弁当を加熱するような場
合、ご飯のように加熱すべき食品と、刺身や漬物のよう
に低温で食べるべき食品が一つの容器に入っている。こ
の場合ご飯と刺身や漬物を分けることなく容器のまま加
熱室に入れてご飯だけを加熱する例として説明する。
【0091】図18において、72は加熱範囲設定手段
で使用者が操作して加熱範囲を設定するものである。加
熱範囲設定手段72は、液晶により成る設定画面73、
十字型をしたカーソルキー74、設定キー75、取消キ
ー76で構成している。
【0092】設定画面73が加熱室の底面として、その
中で加熱したい範囲はどこなのかを使用者が設定するの
である。使用者は設定を開始するときはまず設定キー7
5を押す。このとき設定画面73の左上隅に第1の点7
7が表示される。ここで使用者はカーソルキー74を操
作することでこの第1の点77を設定画面73の中で移
動させる。カーソルキー74は、上方向キー74aと下
方向キー74bと左方向キー74cと右方向キー74d
より成るもので、これらを操作することで第1の点77
を上下左右に任意の位置に移動させることができる。使
用者は第1の点77を加熱範囲の端部に移動させて設定
キー75を押す。この時点で第1の点77の位置は固定
され同じ位置に第2の点78が表示される。使用者は同
様にカーソルキー74を操作してこの第2の点78を移
動させる。この時、設定画面73には第1の点77と第
2の点78を対角とする長方形79を表示する。この長
方形で表示された範囲が加熱範囲となるのである。使用
者は第2の点78を設定画面73の任意の位置に移動さ
せ長方形79で加熱範囲を設定する。設定キー75を再
度押すことで、第2の点78と長方形79が確定する。
加熱範囲が複数ある場合、使用者は再度設定キー75を
押すと設定画面73に再度第1の点77が表示され、以
下上記操作を繰り返すのである。操作を誤った場合は取
消キー76を押すことで、その直前に押した設定キー7
5での設定内容を取り消すことができる。
【0093】以上のようにして使用者の操作により加熱
範囲が設定されれば制御手段33はその加熱範囲を均一
に加熱するように制御する。低温部分抽出手段40は温
度分布検出手段7からの信号に基づき加熱範囲設定手段
72で設定された加熱範囲の中から低温部分を抽出す
る。局所加熱制御手段39は低温部分抽出手段40で抽
出した低温部分に電磁波を放射するように分布可変手段
11を制御する。これで加熱範囲の中から低温部分が消
え、加熱範囲の全体を均一に加熱できる。また加熱範囲
以外は加熱せず、低温で食べるべき食品は低温のままで
調理することが可能となるのである。
【0094】尚、本実施例では幕の内弁当のような異種
の食品が同時に加熱室に入る場合で説明したが、単品だ
けで加熱する場合でもこのように加熱範囲を設定すれば
加熱初期に食品抽出する必要がないので制御手段の構成
を簡易にできる。また加熱範囲設定手段72を設定画面
73、カーソルキー74、設定キー75、取消キー76
で構成しているがこれらは本発明を限定するものでな
く、例えばタッチパネルを使ったり、マウスを使うなど
の方法もあり、同様の効果がある。また長方形で加熱範
囲を設定することで操作を簡略化しているが、自由曲線
で設定しても同様の効果がある。また幕の内弁当のよう
な商品であれば、商品の包装袋にバーコード等で加熱範
囲を符号化して印刷してあれば、その印刷を光学的に読
み取ることで加熱範囲を設定しても良く、この場合には
複雑な加熱範囲であっても極めて簡易な操作で加熱範囲
を設定できる効果がある。
【0095】次に本発明の第8の実施例を図19を参照
して説明する。図19は本発明の高周波加熱調理器の制
御動作を説明するブロック図である。尚、上記第1〜第
7の実施例と同じ構成のものは便宜上同一符号を付し、
説明を省略する。
【0096】第8の実施例は上記第7の実施例と同様に
食品の一部分だけを加熱したいような場合で、弁当を店
頭で加熱して顧客に提供するような業務用として説明す
る。一般にこのような形態の業務用の商品は種類は限ら
れていて、同じ種類であれば容器の中の食品の置く位置
は同じである。例えば、商品の種類は幕の内弁当、焼肉
弁当、鮭弁当などがあり、焼肉弁当であればご飯の位置
と焼肉の位置は決まっている。そして種類は限られてい
るが何度も同じ種類の商品を加熱することになる。この
場合、例えば「1」は幕の内弁当、「2」は焼肉弁当、
「3」は鮭弁当として、それぞれの商品の加熱範囲をコ
ードと対応づけて登録しておけば、顧客の選んだ商品の
加熱範囲をコードにより呼び出すことができ、加熱範囲
の設定操作を簡略化できる。
【0097】図19において加熱手段72には「1」か
ら「10」までの数字キー群80と、登録手段である登
録キー81、登録呼出手段である呼出キー82がある。
加熱範囲を登録するにはまず上記第7の実施例で説明し
た操作方法でカーソルキー74と設定キー75で加熱範
囲を設定する。次に登録キー81を押し、数字キー群8
0のいずれかの数字キーを押す。そして設定キー75を
押すと、加熱範囲は数字キーで押されたコードとともに
登録記憶手段83で記憶する。加熱範囲を呼び出すに
は、まず呼出キー82を押し、次に数字キー群80の中
から、商品に対応した数字キーを押す。登録記憶手段8
3から押された数字のコードに対応して記憶している加
熱範囲を設定画面73に表示する。間違いなければ確認
の意味で設定キー75を押す。一度登録しておけばその
後は呼出の操作ばかりであり、加熱範囲の設定は簡単に
行うことができる。
【0098】加熱を開始すると上記第7の実施例と同様
にして制御手段33が分布可変手段11を制御してその
加熱範囲を均一な温度に加熱する。即ち、低温部分抽出
手段40は温度分布検出手段7からの信号に基づき加熱
範囲設定手段72で設定された加熱範囲の中から低温部
分を抽出し、局所加熱制御手段39は低温部分抽出手段
40で抽出した低温部分に電磁波を放射するように分布
可変手段11を制御するのである。
【0099】尚、本実施例では登録手段、登録呼出手段
を数字キー群80、登録キー81、呼出キー82で説明
したがこれは本発明を限定するものでなく、例えば設定
画面73に操作手順や数字、アルファベットなどのコー
ドを表示し、カーソルキー74や設定キー75を使って
登録手段、登録呼出手段とすることも可能であり、この
場合にはキーの数が減り、構成を簡易にする効果があ
る。また、数字キー群は使わず、商品の包装袋にコード
を印刷していて光学的に読み取ることで操作を簡易にす
ることも可能である。
【0100】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、温度分
布検出手段の検出結果に基づき制御手段が分布可変手段
を制御することで加熱室内の電磁波分布を最適化するの
で食品のおいしさを最大限に引き出す最適な温度で調理
することができる。
【0101】また、被加熱物抽出手段により加熱室内の
被加熱物を抽出し、低温部分抽出手段で被加熱物の中の
低温部分を抽出して分布可変手段を制御するので、無駄
な加熱をせず適切に食品を加熱し、エネルギー消費を低
減することができる。
【0102】また、加熱範囲設定手段で設定された加熱
範囲の中から低温部分抽出手段が低温部分を抽出して分
布可変手段を制御するので、最適温度の違う異種の食品
を同時にそれぞれの最適温度に加熱調理することができ
る。
【0103】また、加熱範囲を登録手段で登録記憶手段
に登録し、登録呼出手段で呼び出すので、操作は簡単で
使用者の使い勝手を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の高周波加熱調理器の構
成断面図
【図2】(a)同高周波加熱調理器の電磁放射が調理器
の中央に向って行われている時の電磁波放射部の要部断
面図 (b)同高周波加熱調理器の電磁放射が調理器の周辺に
向って行われている時の電磁波放射部の要部断面図
【図3】同高周波加熱調理器の温度分布検出手段の要部
断面図
【図4】同高周波加熱調理器の温度分布検出手段の検出
領域を示す特性図
【図5】同高周波加熱調理器の制御動作を説明するブロ
ック図
【図6】同高周波加熱調理器の温度変化の特性を示す特
性図
【図7】本発明の第2の実施例の高周波加熱調理器の制
御動作を説明するブロック図
【図8】本発明の第3の実施例の高周波加熱調理器の構
成断面図
【図9】同高周波加熱調理器の電磁波放射部の要部断面
【図10】同高周波加熱調理器の加熱領域を説明する特
性図
【図11】同高周波加熱調理器の温度分布検出手段の要
部断面図
【図12】本発明の第4の実施例の高周波加熱調理器の
構成断面図
【図13】(a)同高周波加熱調理器の電磁放射が調理
器の周辺に向って行われている時の電磁波放射部の要部
断面図 (b)同高周波加熱調理器の電磁放射が調理器の中央に
向って行われている時の電磁波放射部の要部断面図
【図14】本発明の第5の実施例の高周波加熱調理器の
構成断面図
【図15】(a)同高周波加熱調理器の第1の遮蔽板の
拡大図 (b)同高周波加熱調理器の第2の遮蔽板の拡大図
【図16】本発明の第6の実施例の高周波加熱調理器の
制御動作を説明するブロック図
【図17】(a)同高周波加熱調理器の食品の位置を示
す図 (b)同高周波加熱調理器の輪郭抽出手段によって抽出
した食品横方向輪郭図 (c)同輪郭抽出手段によって抽出した食品縦方向輪郭
(d)同輪郭抽出手段によって抽出した横方向と縦方向
の輪郭を合成して得られた食品輪郭図
【図18】本発明の第7の実施例の高周波加熱調理器の
制御動作を説明するブロック図
【図19】本発明の第8の実施例の高周波加熱調理器の
制御動作を説明するブロック図
【図20】従来例の高周波加熱調理器の構成断面図
【符号の説明】
3 加熱室 4 高周波発生手段 5 導波管7 温度分布検出手段 11 分布可変手段 11a 導波管移動手段 11b、11c、11d 開口位置可変手段 13 載置台 14 回転手段 19 赤外線温度検出器 22 駆動手段 33 制御手段 34 被加熱物抽出手段 35 均一加熱制御手段 36 温度変化演算手段 37 温度変化比較手段 38 加熱モード切替手段 39 局所加熱制御手段 40 低温部分抽出手段 41 メニュー設定手段 42 制御モード選択手段 43 加熱モード切替制御手段 44 加熱モード非切替制御手段 68 輪郭抽出手段 72 加熱範囲設定手段 81 登録手段 82 登録呼出手段 83 登録記憶手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−101241(JP,A) 特開 平7−122357(JP,A) 特開 平6−302381(JP,A) 特開 平6−201137(JP,A) 特開 平7−98123(JP,A) 実開 平4−51792(JP,U) 実開 昭51−34048(JP,U) 特公 昭41−7143(JP,B1) 実公 昭48−41225(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24C 7/02 330 F24C 7/02 320 F24C 7/02 511 H05B 6/74

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱
    物を加熱する高周波発生手段と、前記被加熱物の温度分
    布を検出する温度分布検出手段と、前記加熱室内の電磁
    波分布を変更する分布可変手段と、前記温度分布検出手
    段によって検出した温度分布により前記分布可変手段を
    制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記分布可
    変手段により加熱室に万遍なく電磁波を分布させる均一
    加熱制御手段と、一部分に電磁波を集中させる局所加熱
    制御手段と、被加熱物の加熱途中に前記均一加熱制御手
    段と前記局所加熱制御手段とを切替える加熱モード切替
    手段を有する高周波加熱調理器。
  2. 【請求項2】被加熱物を収納する加熱室と、前記被加熱
    物を加熱する高周波発生手段と、前記被加熱物の温度分
    布を検出する温度分布検出手段と、前記加熱室内の電磁
    波分布を変更する分布可変手段と、前記温度分布検出手
    段によって検出した温度分布により前記分布可変手段を
    制御する制御手段と、使用者が調理メニューを設定する
    メニュー設定手段を有し、前記制御手段は、前記分布可
    変手段により加熱室に万遍なく電磁波を分布させる均一
    加熱制御手段と、一部分に電磁波を集中させる局所加熱
    制御手段と、被加熱物の加熱途中に前記均一加熱制御手
    段と前記局所加熱制御手段とを切替える加熱モード切替
    手段より構成した加熱モード切替制御手段と、加熱開始
    初期から前記局所加熱制御手段で前記分布可変手段を制
    御する加熱モード非切替制御手段と、前記メニュー設定
    手段の設定メニューにより前記加熱モード切替制御手段
    と前記加熱モード非切替制御手段を選択する制御モード
    選択手段を有する高周波加熱調理器。
  3. 【請求項3】分布可変手段は、加熱室に開口部を有して
    電磁波を導入する導波管を設け、前記導波管を移動させ
    る導波管移動手段を有する請求項1または2記載の高周
    波加熱調理器。
  4. 【請求項4】加熱室には被加熱物を載置する載置台と、
    前記載置台を回転する回転手段を設け、導波管の開口部
    は前記載置台の回転中心付近から周囲に至る範囲に移動
    可能とした請求項記載の高周波加熱調理器。
  5. 【請求項5】分布可変手段は、加熱室に電磁波を導入す
    る開口部を設け、前記開口部の位置を変化させる開口位
    置可変手段を有する請求項1または2記載の高周波加熱
    調理器。
  6. 【請求項6】加熱室には被加熱物を載置する載置台と、
    前記載置台を回転する回転手段を設け、開口部の可変範
    囲を前記載置台の回転の中心付近から周囲に至る位置と
    した請求項記載の高周波加熱調理器。
  7. 【請求項7】開口は加熱室底面に設けた請求項ないし
    のいずれか1項に記載の高周波加熱調理器。
  8. 【請求項8】加熱室には被加熱物を載置する載置台と、
    前記載置台を回転する回転手段を設け、温度分布検出手
    段は赤外線温度検出器と、前記赤外線温度検出器の検出
    点を前記載置台の回転の半径方向に往復移動させる駆動
    手段を有し、前記回転手段の回転周期は前記駆動手段の
    往復の周期の整数倍とした請求項1または2記載の高周
    波加熱調理器。
  9. 【請求項9】制御手段は、温度分布検出手段より被加熱
    物部分を抽出する被加熱物抽出手段と、前記被加熱物抽
    出手段で抽出した被加熱物部分より低温部分を抽出する
    低温部分抽出手段と、前記低温部分抽出手段の抽出結果
    に基づき局所加熱制御手段が分布可変手段を制御する請
    求項またはのいずれか1項に記載の高周波加熱調理
    器。
  10. 【請求項10】被加熱物抽出手段は、温度分布検出手段
    の各検出箇所の加熱開始初期からの温度変化を演算する
    温度変化演算手段と、前記温度変化演算手段の演算結果
    と所定値と比較する温度変化比較手段とを有し、前記比
    較手段の比較結果より温度変化演算手段の演算結果が所
    定値より大なる検出箇所を被加熱物とする請求項記載
    の高周波加熱調理器。
  11. 【請求項11】被加熱物抽出手段は、温度分布検出手段
    の各検出箇所の加熱開始初期からの温度変化を演算する
    温度変化演算手段と、前記温度変化演算手段の演算結果
    の隣接する検出箇所との差を演算して被加熱物の輪郭を
    抽出する輪郭抽出手段を有する請求項記載の高周波加
    熱調理器。
  12. 【請求項12】使用者が加熱範囲を設定する加熱範囲設
    定手段を有し、制御手段は前記加熱範囲設定手段で設定
    された加熱範囲における低温部分を抽出する低温部分抽
    出手段と、前記低温部分抽出手段の抽出結果に基づき分
    布可変手段を制御する局所加熱制御手段を有する請求項
    1または2記載の高周波加熱調理器。
  13. 【請求項13】加熱範囲設定手段は、使用者が設定した
    加熱範囲を登録コードとともに登録する登録手段と、前
    記登録手段で登録された加熱範囲を登録コードとともに
    記憶する登録記憶手段と、使用者が登録コードにより対
    応する加熱範囲を呼び出す登録呼出手段を有する請求項
    12記載の高周波加熱調理器。
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