JP2893783B2 - ポリエステルの処理方法 - Google Patents

ポリエステルの処理方法

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JP2893783B2 JP2014574A JP1457490A JP2893783B2 JP 2893783 B2 JP2893783 B2 JP 2893783B2 JP 2014574 A JP2014574 A JP 2014574A JP 1457490 A JP1457490 A JP 1457490A JP 2893783 B2 JP2893783 B2 JP 2893783B2
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステルの処理方法に関するものであ
り、さらに詳しくは、ポリエステル成形品中に含まれる
低分子量成分を減少させる処理方法に関するものであ
る。
[従来の技術] ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステ
ルは、優れた機械的性質、熱的性質、電気的性質により
産業用途に広く使用され、需要量も拡大している。
近年、ポリエステルに要求される特性の一つは、ポリ
エステル中における低分子量体の含有量の少ないことで
ある。通常、工業的に得られるポリエステルまたはポリ
エステル成形品の中には、その製法上、環状三量体を主
成分とする低分子量体が含まれている。例えば、このよ
うな低分子量体を含むポリエステルフィルムを冷凍機用
の密閉型モーターの電気絶縁に使用すると、モーター中
の冷凍機油やフレオンによりポリエステル中の低分子量
体が抽出され、その低分子量体が冷凍機の各所に析出す
るのでモーターの停止などの故障の原因となる。また、
低分子量体は成形工程で昇華、析出等を起こし、成形に
おいて種々の問題が生じたり、染色工程での染色槽への
付着、染色液への溶解、混入による二次加工上の問題
や、磁気テープ分野においてはいわゆるドロップアウト
(電圧降下現象)などの製品の大きな欠陥の原因とな
る。これらの問題を防ぐためには、フィルム中の低分子
量体の含有量が0.4重量%以下、好ましくは0.3重量%以
下、さらに好ましくは0.2重量%以下であることが望ま
しい。従来、低分子量体の含有量の少ないポリエステル
の製造法に関する技術としては、例えば特公昭43−2334
8号公報、特公昭44−2120号公報などにある各種液体溶
媒によりフィルム中から低分子量成分を抽出除去する方
法、ポリエステルをその融点以下で減圧下、または不活
性気体流通下で加熱する固相重合法(特公昭48−10462
号公報、特公昭51−48505号公報、特公昭62−49294号公
報、特公昭62−49295号公報)がある。
しかし、各種液体溶媒によりフィルム中から低分子量
成分を抽出除去する方法は、その抽出速度は遅く、抽出
時間は一般に12時間以上を要するだけでなく、乾燥工程
を必要とするために、工程が繁雑となり、効率、作業性
は著しく低下する。一方、固相重合法は低分子量体の量
を低減するのに長時間を必要とするだけでなく、溶融成
形前に行う方法であるために、再溶融後、再び平衡化反
応によって低分子量体が生成してしまうという欠点を持
っており、ポリエステル成形物中の低分子量体の含有量
を0.4重量%以下にするのは困難である。さらにポリエ
ステルを融点以下、減圧下で加熱する固相重合法は、ポ
リエステルの重合度の上昇が大きいために成形品の原料
としては好適ではないという欠点を持っている。そして
ポリエステルを融点以下、不活性気体流通下で加熱する
固相重合法は、不活性気体中の低分子量体、副生成物を
分離除去しなければならない欠点を有する。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、かかる問題点を改善し、容易に、し
かも短時間で低分子量体の含有量の極めて少ないポリエ
ステルを提供する方法に関するものである。
[問題点を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、ポリエステル成形品を超臨
界流体およびポリエステルの低分子量体の良溶媒からな
る混合流体と接触させることを特徴とするポリエステル
の処理方法によって達成できる。
本発明のポリエステルとは、ジカルボン酸とジオール
の重縮合により得られるエステル結合を有する高分子化
合物であり、繊維、フィルム、その他の成形品に成形し
うるものであれば特に限定されない。代表的なジカルボ
ン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、およびその誘導体など、
またジオールとしては、エチレングリコール、ブチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、およびその誘導体な
どが挙げられる。繊維、フィルム、その他の成形品の成
形に好ましいポリエステルとしては、ジカルボン酸成分
が芳香族ジカルボン酸であるポリエステル、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリスチレン−p−オキシベ
ンゾエート、ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフ
ェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシレート、ポリ
エチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジ
カルボキシレート、ポリエチレン−2,6−ナフタリンジ
カルボキシレートなどが挙げられ、中でもポリエチレン
テレフタレートが好ましい。
本発明で処理されるポリエステルは、超臨界流体処理
後の製品の安定性などから、固有粘度(O−クロロフェ
ノール中、25℃で測定)として、0.5以上のものが好ま
しい。また、ポリエステル中に含有する金属化合物とリ
ン化合物のモル比(M/P)が、0.1以上、好ましくは0.7
以上であるポリエステルの方が、超臨界流体処理による
低分子量体の除去効果が著しい。好ましいM/Pの上限は
特に限定されないが、P≧0であればよい。
本発明のポリエステルは、ホモポリエステルだけでな
く、コポリエステル、さらには他のものとブレンドした
ものであってもよい。もちろん、これらのポリエステル
中に公知の添加剤、例えば無機微粒子、着色防止剤、充
填剤、顔料、ワックスなどのものが添加されていてもよ
い。また、処理されるポリエステルは、繊維、フィル
ム、その他の成形品など特に限定されない。
この発明のポリエステル成形品を処理する際に使用す
る超臨界流体とは、圧縮しても凝縮を起こさない、臨界
温度以上かつ臨界圧力以上の状態にある流体を意味す
る。臨界温度、臨界圧力とは、圧力一体積線図において
低温から高温まで等温線を引いた際に、しだいに等温線
の水平部分として現れる気液が共存する2相領域が減少
し、ついには消失する時の温度、圧力のことである。つ
まり、臨界温度を等温線とする圧力一体積曲線は臨界点
で変曲する特徴を持ち、その時の温度、圧力を臨界温
度、臨界圧力という。例えば、二酸化炭素の場合その臨
界温度、臨界圧力は、それぞれ約31.3℃、約72.9気圧で
ある。
この発明で使用される超臨界流体は、特に限定されな
いが、臨界温度が、−273℃以上300℃以下、好ましく
は、0℃以上200℃以下であり、かつ臨界圧力が1気圧
以上500気圧以下、好ましくは、1気圧以上200気圧以下
の超臨界流体が好ましい。好ましい超臨界流体は、一酸
化炭素、二酸化炭素、アンモニア、窒素、水、メタノー
ル、エタノール、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブ
タン、ベンゼン、クロロトリフルオロメタン、ジエチル
エーテルなど特に限定はされないが、臨界温度が低く、
超臨界流体に加えて使用される流体が超臨界流体相に多
く存在することができるものが好ましい。二酸化炭素、
エタンは臨界温度が低いので好ましい。さらに、二酸化
炭素は臨界温度が約31.3℃と低く、低分子量体を抽出除
去する効果が大きく、扱いも簡単であるために特に好ま
しい。
本発明で超臨界流体に加えて使用される流体は、ポリ
エステルの低分子量体の良溶媒、つまり、被抽質物であ
る低分子量体と親和性が高い溶媒であって、ポリエステ
ルを実質的にほとんど溶解しないものである。さらに抽
出能力を向上させるために、超臨界流体相に多量同伴で
きるものが好ましい。一般に低分子量体は溶媒に対する
溶解性が低いが、本発明で使用する流体としては、液体
状態において低分子量体の主成分である環状三量体の溶
解度が高く、沸点における溶解度が0.1g/100g溶液以上
であるクロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素
類が好ましい。さらに好ましい流体はジオキサン、キシ
レン、クロロホルムである。特にクロロホルムは、超臨
界流体相に多量同伴させることができるので好ましい。
もちろん、超臨界流体に加えて使用される流体は、単一
であっても、2種類以上であってもかまわない。
本発明で超臨界流体に加えて使用される流体と超臨界
流体の混合比は特に限定されないが、超臨界流体に加え
られる流体が重量パーセントで10%以上99.9%以下、好
ましくは31%以上99.9%以下、さらに好ましくは50%以
上99.9%以下が好ましい。処理温度、処理圧力は、使用
される超臨界流体の臨界温度以上かつ臨界圧力以上であ
れば、・・・特に限定されないが、処理されるポリエス
テル成形品の融点以下、・・・好ましくは成形品に変形
を起こさない温度で処理することが好ましい。さらに処
理温度の下限としては、超臨界流体に加えられる流体の
ほとんどが、気体として存在できる温度が好ましい。
好ましくは、処理温度が、処理される前のポリエステ
ルのガラス転移温度(Tg:差動走査熱量計、ポリエステ
ルを一旦メルトし、その後急冷し、常温となった後に20
℃/分の昇温速度で測定)より30℃低い温度以上融点以
下の温度、さらに好ましくは、Tgより20℃低い温度以上
融点以下の温度であるほうが抽出効果が大きい。処理さ
れるポリエステル成形品がフィルムの場合、処理温度の
上限は、平坦性の維持などから、235℃以下が好まし
く、さらに好ましくは、200℃以下が望ましい。
処理圧力の下限は、使用される超臨界流体の臨界圧力
以上であれば特に限定されないが、超臨界流体が二酸化
炭素の場合、抽出速度を考えると、処理圧力は、100気
圧以上、好ましくは200気圧以上、さらに好ましくは300
気圧以上が望ましい。処理圧力の上限は、温度によって
異なるために特に限定されないが、70℃、400気圧、5
時間の処理と70℃、450気圧、5時間の処理では抽出効
果に差がみられなかったので、処理温度が70℃では、処
理圧力が400気圧以下が好ましい。
ポリエステル成形品中の低分子量体を低減するには、
処理時間が長いほど効果的であるが、作業性を考えた場
合短時間である方がよく、例えば、70℃、400気圧、二
酸化炭素64.4wt%、クロロホルム35.6wt%を流通させた
処理では、3時間の処理時間で低分子量体の含有量を0.
4重量%以下に低減できるので好ましい。
このように超臨界流体に低分子量体の良溶媒である流
体を加えた混合流体は、ポリエステル成形品をその混合
流体に接触させることにより、条件によって3〜5時間
の処理時間でポリエステル成形品中の低分子量成分を0.
4重量%以下に低減する作用を持っている。さらに、プ
ロセスが単純である、混合流体を減圧、温度変化により
容易に再生利用できる、直ちに混合流体によって抽出物
が系外に排出されるので抽出速度の低下、抽出物のポリ
エステル成形品への析出等の問題がないなどの利点があ
る。
本発明の処理方法は、上記の超臨界流体にポリエステ
ルの低分子量体の良溶媒を加えた混合流体とポリエステ
ル成形体を接触させることを特徴としている。本発明の
処理装置、処理方法に特に限定はないが、例えば、処理
装置は、ポリエステル成形品を処理するための耐圧容
器、超臨界流体と臨界温度以下または臨界圧力以下の流
体を供給するポンプ、抽出物を含んだガスを抽出物と溶
媒に分離する減圧バルブを設けた分離槽を持つ装置が好
ましい。代表的な処理方法としては、ポリエステル成形
品と少なくとも一種類以上の流体を耐圧容器に仕込み、
加圧ポンプでその中に超臨界流体を供給し、同時に低分
子量体を含んだ混合流体を排出させる方法とポリエステ
ル成形品を耐圧容器に仕込み、加圧ポンプでその中に超
臨界流体に少なくとも一種類以上の流体を加えた混合流
体を供給し、同時に低分子量体を含んだ混合流体を排出
させる方法がある。本発明では、後者の方が処理効果が
大きく好ましい。この時、この低分子量体を含んだ混合
流体は減圧して、低分子量体を除去したのちに再利用し
てもよい。
[実施例] 以下本発明を実施例と比較例の対比によりさらに詳細
に説明する。なお、実施例中の物性は次のようにして測
定した。
(1)固有粘度 25℃でオルトクロロフェノール中で測定した値であ
る。
(2)低分子量体重量% ポリエチレンテレフタレート100mgをオルトクロロフ
ェノール1mlに溶解し、液体クロマトグラフィー(モデ
ル8500Varian(製))で環状三量体の量を測定し、ポリ
マ量に対する割合を求めて決定した。なお、環状三量体
はポリエチレンテレフタレート中に含有される低分子量
体の主成分である。
実施例1 ジメチルテレフタレートとエチレングリコールの混合
物に、酢酸カルシウム、三酸化アンチモンを添加して、
常法により加熱昇温してエステル交換反応を行った。次
いで、該エステル交換反応生成物に、リン酸、平均粒径
1μmの炭酸カルシウムを0.1%添加した後、重合反応
槽に移行し、昇温しながら反応系を徐々に減圧して1.0m
mHgの減圧下、290℃で常法により重合を行い、固有粘度
0.61のポリエチレンテレフタレートを得た。そして、該
重合反応生成物を3mm×4.3mm×4.9mm角程度の大きさの
チップに切断し、乾燥後、285℃で溶融させ、Tダイ口
金から吐出させ、静電荷を印加させながら25℃に保たれ
たキャスティングドラムで成形した。次に、このキャス
トフィルムを95℃に加熱された縦延伸ロール上で4.5倍
に延伸したのち、テンター内で90℃で4.2倍に延伸し、
続いて190℃で3秒間幅方向に5%リラックスさせなが
ら熱処理後、さらに、130℃で5秒間定長熱処理を行っ
た。このようにして得られた密度1.401g・cm-3、ガラス
転移温度(Tg:差動走査熱量計、20℃/分の昇温速度で
測定)77.8℃、厚さ20μmのフィルムを中間スプールと
して一旦ロール状に巻取りテストサンプルとした。この
フィルムの低分子量体含有量は、1.20重量%であった。
このロール状サンプルを内径φ60mm×深さ380mm、容量1
100ccの耐圧容器の中にいれ、この容器内に超臨界流体
である二酸化炭素と添加流体としてクロロホルムを重量
比で64.4:35.6とした混合流体を流量5.0l/分(標準状態
換算値)、70℃、400気圧、5時間の処理条件で流通さ
せた。かくして処理されたフィルムの低分子量体の含有
量は0.25重量%であった。
実施例2 超臨界流体である二酸化炭素と添加流体としてクロロ
ホルムを重量比で47.7:52.3とした混合流体を流通させ
た以外は、実施例1と同様な方法でポリエステルフィル
ムを処理したところ、フィルムの低分子量体の含有量は
0.01重量%となった。
実施例3 処理温度を50℃とした以外は、実施例1と同様な方法
でポリエステルフィルムを処理したところ、フィルムの
低分子量体の含有量は0.40重量%となった。
実施例4 処理圧力を20気圧とした以外は、実施例1と同様な方
法でポリエステルフィルムを処理したところ、フィルム
の低分子量体の含有量は0.38重量%となった。
実施例5 処理時間を3時間とした以外は、実施例1と同様な方
法でポリエステルフィルムを処理したところ、フィルム
の低分子量体の含有量は0.31重量%となった。
実施例6 容器内にあらかじめ200mlのクロロホルムを仕込み、
そこに超臨界流体として二酸化炭素を流量5.0l/分で流
通させた以外は、実施例1と同様な方法でポリエステル
フィルムを処理したところ、フィルムの低分子量体の含
有量は0.37重量%となった。
比較例1 容器内に超臨界流体である二酸化炭素のみを流通させ
た以外は実施例1と同様な方法でポリエステルフィルム
を処理したところ、該フィルムの低分子量体の含有量は
0.67重量%となった。
比較例2 実施例1と同法で重合したポリエステルを、2.7mm×
4.3mm×4.8mm角の大きさのチップに切断し、回転形真空
重合装置で真空度1mmHg、加熱温度225℃で5時間処理し
た後、実施例1と同法で製膜し、厚さ20μmのフィルム
を得たところ、低分子量体の含有量は0.90重量%となっ
た。
比較例3 実施例1と同法で重合したポリエステルを、2.7mm×
4.3mm×4.8mm角の大きさのチップに切断し、回転形真空
重合装置で真空度1mmHg、加熱温度225℃で10時間処理し
た後、実施例1と同法で製膜し、厚さ20μmのフィルム
を得たところ、低分子量体の含有量は0.80重量%となっ
た。
実施例1〜6によって短時間で低分子量体の含有量を
0.4重量%以下に低減することが可能である。特に実施
例1〜2は処理方法が好ましく、低分子量体の含有量を
0.3重量%以下に低減することができた。実施例6は、
クロロホルムの添加方法がバッチ式であり、仕込みクロ
ロホルム量が限定されたために処理時間が増すにつれて
容器内のクロロホルム濃度が減少し、低分子量体の除去
効果がやや小さく、低分子量体の含有量を大きく低減さ
せるには超臨界流体にクロロホルムを同伴させて流通さ
せたほうがよい。一方、比較例1では、二酸化炭素のみ
で処理したために低分子量体の除去効果は小さいものと
なった。比較例2、3で従来の固相重合処理を行った
が、10時間経っても低分子量体の含有量を目標値の0.4
重量%まで低減することはできなかった。
[発明の効果] 本発明は、ポリエステル成形体を超臨界流体およびポ
リエステルの低分子量体の良溶媒からなる混合流体と接
触させるので、次のような優れた効果を奏するものであ
る。
(1)低分子量体の含有量が少なく、低分子量体が析出
しないポリエステル成形品を得ることができる。
(2)短時間でしかも容易に低分子量体の含有量を大幅
に低下することができる。
(3)また、結晶化を促進させる効果により熱寸法安定
性に優れたフィルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−105819(JP,A) 特開 平1−51115(JP,A) 特開 昭62−172003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 3/00,7/00 C08F 6/00 B01D 11/00,12/00,37/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル成形品を超臨界流体およびポ
    リエステルの低分子量体の良溶媒からなる混合流体と接
    触させることを特徴とするポリエステルの処理方法。
  2. 【請求項2】ポリエステル成形品を超臨界流体およびポ
    リエステルの低分子量体の良溶媒からなる混合流体と連
    続的に接触させることを特徴とするポリエステルの処理
    方法。
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