JP2892663B2 - 自律故障診断型解析方式 - Google Patents

自律故障診断型解析方式

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 オンライン向けプロセス制御計算機システムの、ソフ
トウエア故障診断制御方式に於て、オペレーテイングシ
ステムに依存する事なく、アプリケーシヨンソフトウエ
アが、自身の故障診断を行ない、システムダウン時の故
障解析用情報を自動的に出力並びに記録,蓄積する手段
を有する自律故障診断型解析方式に関する。
〔従来の技術〕
一般的に、大型計算機システムでは、オペレーテイン
グシステムが記録する、オンラインシステムの詳細動作
履歴を参照する事によつて、システム故障発生時に於け
る故障解析を実施する。
従来技術では、特開昭62−198943号や、特開昭62−23
2055号に示すように、情報収集用の論理を持つた制御装
置を配置し、診断情報を収集する方式が有つたが、マイ
クロコンピユーターや、パーソナルコンピユーターの場
合には、簡単に前述のような制御装置を接続できないこ
とも多く、他のシステムへの移植性を考えると、必ずし
も最良とは言えなかつた。
一般的に、大型計算機システムでは、オペレーテイン
グシステムが記録する、オンラインシステムの詳細動作
履歴を参照する事によつて、システム故障発生時に於け
る故障解析を実施するが、マイクロコンピユーターや、
パーソナルコンピユーターのオペレーテイングシステム
によつては、詳細なる故障解析情報を記録していない為
に、故障発生時の表面的現象のみしかかわらないもの
や、システムの故障解析手段を全く持つていないものが
殆どであつた。
特開昭59−33560号では、マイクロコンピユーターに
蓄えられた障害情報を、オペレーターがあらかじめ検索
手順を登録しておくことで、保守用計算機の端末から障
害情報要求時、該検索手順に従つて、求める情報を自動
検索することが可能になつている。しかし、前記従来技
術では、保守用計算機のオペレーターが、当該計算機に
おけるオペレーテイングシステムを、十分理解した上で
ないと障害情報検索手順を事前登録することができない
と同時に、新・旧世代交替が著しいパーソナルコンピユ
ーターや、マイクロコンピユーターの場合、計算機型式
が変更されれば、新しい計算機に合つた障害情報検索手
順を再設定しなければならなかつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、オンライン向けプロセス制御計算機
システムの、ソフトウエア故障診断制御方式に於いて、
ある人が特定計算機システムの故障解析手順を理解した
としても、オペレーテイングシステムが異なる他の計算
機システムでは、解析方法などが変わつてしまうのが常
であるため、ある計算機システムで身につけた故障解析
方法が、必ずしも別の計算機システムで役に立つという
補償が無い場合が多い。
又、オンライン向けプロセス制御計算機システムで
は、システムダウンが発生した場合、システムダウン時
間が長くなる程、システムに与える影響が大きいので、
一刻も早く、システムを立ちあげなければならないとい
うニーズと、再発防止の観点から、たとえ多くの時間を
費やしてでも、システムダウンにいたつた原因を突き止
めるまでは、徹底的な調査を要するという、相反する2
つのニーズを満足させなければ成らない。
つまり、特定のエキスパート以外の人が、システムの
故障解析を簡単にできるわけではないという点と、故障
発生時点で即時システム立ち上げを行なつてしまうと、
故障解析情報が失われてしまう点が配慮されておらず、
システムの故障解析は、多くの経験を持つ特定小数のエ
キスパートしかできないという点と、故障発生時点でな
いと故障解析できない点が問題であつた。
本発明の目的は、オペレーテイングシステムに故障診
断機能を持たないパーソナルコンピユーターや、マイク
ロコンピユーターを使つてプロセス制御用計算機システ
ムを構築する場合に於いて、システムダウン時の調査時
間を短縮し、故障発生後いつでも故障原因を調査解析で
きる手段と、どの計算機システムでも、同様な故障解析
を可能とする手段を提供し、誰でもがシステムの故障解
析に当たれるようにすることである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、パーソナルコンピユーターや、マイクロ
コンピユーター内部に、一連に動作する幾つかのプロセ
ス制御用処理と、プロセス制御用処理の動作トレース情
報を磁気デイスク装置上に記録する機能をもつトレース
プログラムから成るプロセス制御用ソフトウエアシステ
ム、及び、故障解析用情報を、システム故障解析者に対
して解析し易いように、一定法則に従つて検索編集出力
する機能を有する故障解析用コマンドを配置し、プロセ
ス制御用処理がトレースプログラムをコールする事によ
り、システム動作開始毎に前回動作時点で、システムダ
ウンが有つたか否かを自動的に判定可能とし、併せて故
障解析用コマンドにより、いつでも、何回前迄でもシス
テムダウン解析情報を参照可能としたことにより、達成
される。
〔作用〕
ソフトウエアシステムは、連続的に動作するプロセス
制御用処理群から構成され、各プロセス制御用処理は、
処理内部でトレースプログラムをコールする方式とし、
故障発生時に於て、どのプロセス制御用処理を実行中に
故障が発生したかを示す識別情報と、故障発生の原因と
なり得る入力情報等、システムダウン解析に必要な情報
をトレース情報として渡すこととする。
トレースプログラムは、コールされる毎にトレース情
報を磁気デイスク装置上のサイクリツクフアイルに格納
する。この時、サイクリツクフアイルをアクセスするた
めの書き込み用ポインターは、あらかじめ磁気デイスク
装置上と、コア上のメモリーに同一構成で存在し、シス
テム動作開始時点で、主メモリ装置上・磁気デイスク装
置上の書き込み用ポインターは初期化される。
トレースプログラムがトレース情報をサイクリツクフ
アイルに書き込む毎に、主メモリ装置上の書き込み用ポ
インターは更新され、システム動作終了時点で、主メモ
リ装置から、磁気デイスク装置に書き込まれるものとす
る。
それによつて、システム動作の途中でプロセス制御用
処理の1つが、無限ループやシステムダウンを起こした
場合には、主メモリ装置上の書き込み用ポインターが、
磁気デイスク装置に書き込まれないため、次回動作開始
時点に於て、磁気デイスク装置上の書き込み用ポインタ
ーを参照して、もし初期化されたままであるなら、何ら
かの原因により前回のシステム動作に故障があつたと判
定することができる。
この前回動作の故障判定処理は、ソフトウエアシステ
ム動作の先頭で行い、前回動作で故障があつたと判定し
た場合には、故障解析用情報の記録・蓄積処理と故障解
析用情報出力処理をコールする。その後、主メモリ装置
・磁気デイスク装置のトレース情報書き込み用ポインタ
ーは初期化された後、一連のプロセス制御用プログラム
動作が始まる。
故障解析用情報の記録・蓄積処理は、トレースフアイ
ルの全レコードを読み込み、それを1レコード分の故障
解析用情報として磁気デイスク装置上のダウントレース
フアイルに書き込む。ダウントレースフアイルは、サイ
クリツクフアイルで、1レコード内に1回分の故障解析
用情報を格納可能とし、数レコード分の容量を確保し、
故障を認識した時点での最新情報が故障解析用情報出力
処理により自動出力される。又、必要に応じて故障解析
用コマンドによつて数時系列分の情報が検索編集出力可
能とし、システムダウン後、自動立ち上げした場合であ
つても過去のシステムダウン傾向を追跡調査可能にして
いる。
これらによつて、故障解析用情報は自動的に記録蓄積
されるため、故障発生後いつでも故障原因を調査解析可
能となつた。このことは、これまで不可能であつたシス
テムダウン時の即時立ち上げを可能にし、プラントの操
業に対する影響を、最小限に押さえることができるよう
になつた。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を第1図,第2図,第3図,第4
図により説明する。
第1図に於て、会話入出力装置1,主メモリ装置2,磁気
デイスク装置7,印字装置11から構成されるマイクロコン
ピューターによるプロセス制御用システムを構築し、主
メモリ装置2内部に故障解析用コマンド3,ソフトウエア
システム4,トレースプログラム5,トレースファイル書込
み用ポインター6を配置し、磁気デイスク装置7内部
に、ダウントレースファイル8,トレースファイル書込み
用ポインター9,トレースファイル10を配置する。
第2図はソフトウエアシステム4の動作を示すフロー
チャートで、ソフトウエアシステム4が起動されると、
順に、故障判定処理20,トレースポインターイニシャル
処理21,プロセス制御用処理22〜24(以降、プロセス制
御用処理群とする)、トレースファイル書込み用ポイン
ター退避処理25が、動作する。
トレースポインターイニシャル処理21は、ポインター
6及びポインター9に初期値を書き込む。プロセス制御
用処理群は、個々のプロセス制御用処理の内部で、識別
コードと、プログラム内で使用する入力情報等をパラメ
ータとしてトレースプログラム5をコールする。トレー
スプログラム5はコールされる毎に渡されたパラメータ
を、トレースファイル10内のトレースファイル書込み用
ポインター6の示すポインター位置に書き込む。ポイン
ター退避処理25は、ポインター6の内容をポインター9
に書き込む。このことによって、ポインター9は初期値
からポインター6の値に変更され、ソフトウエアシステ
ム4が正常に動作終了したことの指標とする。
第3図は故障判定処理20の動作を示すフローチャート
で、まず、ステップ30に於てポインター9を読み込み、
ステップ31でポインターが初期値のままか否かを判定す
る。初期値と異なる場合には、ステップ32で前回動作は
正常に終了したと判定する。初期値であった場合にはス
テップ33に進み、前回動作で故障が発生したと判定し、
続いて故障解析用情報の記録・蓄積処理34を実行し、故
障解析用情報出力処理35によって印字装置11又は会話入
力装置1に最新の故障解析用情報を編集出力する。第4
図は記憶・蓄積処理34の動作を示すフローチャートで、
ステップ40でポインター6をキー情報にし、ステップ41
でトレースファイル10の最古〜最新までの全レコードを
読み込む。ステップ42に於て、ステップ41で読込んだ情
報を故障解析用情報1レコード分としてダウントレース
ファイル8に書き込む。
これらの機能によって、システムダウンした場合であ
っても、故障解析用情報は自動的に収集され、磁気デイ
スク装置7に記憶蓄積される。従って、システムダウン
後、システムの立ち上げを行っても、故障原因を調査す
るための情報が失われることは無いので、システムダウ
ン時間を最短にすることが可能となる。
オペレーターが、任意に会話入出力装置1から故障解
析用コマンド3を起動した場合には、故障解析用コマン
ド3はダウントレースファイル8を検索し、故障解析用
情報を読み込み、一定法則に従って編集(動作順の、各
プロセス制御処理に識別番号及び、各プロセス制御処理
の入力情報)した後、印字装置11に出力する。これによ
つてオペレーターは、如何なる計算機システム下に於い
ても、一定法則に従つた情報を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、故障解析用情報を自動的に記録蓄積
する機能によつて、故障発生後いつでも故障原因を調査
解析可能であることから、システムダウンした場合であ
つても、システムを即時立ち上げて、プラントの操業に
対する影響を最小限に押さえたいというニーズを満たす
ことができ、システムダウン時の調査時間を著しく短縮
すると共に、システムの信頼性を大きく向上させるとい
う効果がある。
又、オペレーターにとつて、故障解析用コマンドを入
力するだけで、どんな計算機システムでも、簡単に故障
解析用情報を取得することが可能となつたため、保守・
操作性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はマイクロコンピユーターによるプロセス制御シ
ステムを構成するために必要な装置とソフトウエアリン
ケージを示す説明図、第2図はプラント制御用ソフトウ
エアシステムの動作を示すフローチヤート、第3図はソ
フトウエアシステム内の故障判定処理の動作を示すフロ
ーチヤート、第4図は故障解析用情報の記録・蓄積処理
の動作を示すフローチヤートである。 1……会話入出力装置、2……主メモリ装置、3……故
障解析用コマンド、4……プラント制御用ソフトウエア
システム、5……トレースプログラム、6……トレース
フアイル書き込み用ポインター、7……磁気デイスク装
置、8……ダウントレースフアイル、9……トレースフ
アイル書き込み用ポインター、10……トレースフアイ
ル、11……印字装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 11/22 - 11/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロセス制御を行うアプリケーションプロ
    グラムを複数のプログラム処理単位に分け、前記複数の
    プログラム処理単位毎にシステムダウン解析に必要な動
    作トレース情報を予め定めておき、前記アプリケーショ
    ンプログラムの実行中に前記動作トレース情報をポイン
    ターで指示されるとトレースプログラムを動作させて前
    記動作トレース情報をファイルに格納し、前記ファイル
    に格納されている動作トレース情報を用いて故障診断を
    行うようにしたことを特徴とする自律故障診断型解析方
    式。
JP63323330A 1988-12-23 1988-12-23 自律故障診断型解析方式 Expired - Lifetime JP2892663B2 (ja)

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JPH02170242A JPH02170242A (ja) 1990-07-02
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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5361938A (en) * 1976-11-16 1978-06-02 Fujitsu Ltd Automatic diagnosis device
JPS61206050A (ja) * 1985-03-11 1986-09-12 Mitsubishi Electric Corp プログラムの動作解析方式

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