JP2891834B2 - 製紙方法 - Google Patents

製紙方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は填料を含有するパルプス
ラリーを抄紙する方法に関し、更に詳しくは、填料を含
有するパルプスラリーに両イオン性澱粉ポリイオンコン
プレックスを加えて抄紙することによって、填料の歩留
りを向上させ、且つ経済的有利に抄紙する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、印刷あるいは筆記用紙,コート原
紙などには紙力の補強,サイズ性の改善及び填料歩留の
向上を目的として、抄紙工程のウェットエンドで澱粉、
主にカチオン性澱粉を適用することが行われている。特
に、近年、紙を酸性領域で抄紙するいわゆる酸性抄紙か
ら中性あるいはアルカリ性で抄紙する中性抄紙への転換
に伴ってカチオン性澱粉を内添することが広く行われて
いる。
【0003】しかしながら、最近、パルプ品質の低下,
DIPや填料の増配,中性抄紙化に伴う炭酸カルシウム
の使用増,抄速のアップ及び抄紙系のクローズド化等の
要因により、抄紙系には微細な固形分,溶存無機および
有機成分が蓄積されつつあり、操業面あるいは製品品質
など多方面に影響を与えている。これらの問題を解決す
るために微細繊維や填料の初期歩留(ワンパスリテンシ
ョン,以下、単に「歩留」と略す)を向上させることが
重要になっており、従って、カチオン性澱粉には紙力補
強効果だけではなく填料の歩留向上効果も求められてい
る。しかしながら、現在市販されているカチオン性澱粉
では歩留向上が十分とはいい難い。
【0004】填料の歩留向上を目的として、現在、カチ
オン性ポリアクリルアミドその他の合成高分子が用いら
れているが、合成高分子は凝集作用が強過ぎて紙の地合
が悪化するし、また合成高分子は高価である。カチオン
性高分子物質とアニオン性ポリアクリルアミドとを用い
ることも提案されている(特開昭60−185900
号)が、やはり凝集力が強過ぎ、且つ高価である。
【0005】カチオン変性澱粉とアクリルアミド系ポリ
マーのホフマン分解物を併用して歩留を向上させる方法
(特開昭60−65195号)も知られている。この方
法によって満足できる歩留を得るには、第4級アンモニ
ウム基を有する変性剤をさらに加えてホフマン分解物を
変性する必要があり、経済性の面からみて実用的とはい
い難い。カチオン性あるいは両性澱粉とコロイド状ケイ
酸,ベントナイトなどを用いて歩留を向上させる方法
(特開昭63−295794号、特開平3−22039
7号など)も知られているが、これらの方法では2ケ所
において薬剤を添加しなければならず、添加量の調整な
どのため操業が複雑となるので決して有利な方法とはい
い難い。
【0006】澱粉及びその他の合成高分子のポリイオン
コンプレックスと縮合水和アルミニウム塩を用いて歩留
を向上させる方法(特開昭63−275794)も知ら
れている。この方法においては、アニオン性高分子物質
の混合割合が低いために縮合水和アルミニウム塩を併用
して歩留を向上させるのであるが、やはり、上記の方法
と同様に薬剤を2ケ所で添加しなければならず、操業上
有利な方法ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、填料
歩留を向上させる方法として種々の提案がされているも
のの、それらは十分な効果が得られなかったり、高価で
あるため使用が制限されたり、操作が複雑で使用が制限
されている。従って、高い填料歩留向上効果を示し、且
つ工業的に有利な製紙方法は未だ確立されていない。本
発明の目的は、填料の歩留を向上させ、且つ操業上およ
びコスト面で有利な製紙方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、パルプス
ラリーに填料,サイズ剤および両イオン性澱粉ポリイオ
ンコンプレックスを添加して抄紙することからなる製紙
方法であって、該両イオン性澱粉ポリイオンコンプレッ
クスが、40〜80重量%のカチオン性澱粉と20〜6
0重量%のアニオン性澱粉との混合物の水懸濁液を、そ
のpHを3〜6に調整した後に、連続式糊化装置で蒸気
処理することによって、澱粉を糊化すると同時に形成し
たものであることを特徴とする製紙方法によって達成さ
れる。
【0009】以下、本発明の製紙方法について詳しく説
明する。本発明において使用される両イオン性澱粉ポリ
イオンコンプレックスはカチオン性澱粉とアニオン性澱
粉とから形成される。すなわち、原料として40〜80
重量%のカチオン性澱粉と20〜60重量%のアニオン
性澱粉を粉体にて混合せしめたものを水懸濁液とし、ま
たは、前記割合の澱粉を個々に計量し水に懸濁させなが
ら混合せしめた水懸濁液などを用い、そのpHを塩酸,
硫酸及び硝酸等の無機酸,酢酸等の有機酸を添加し3〜
6に調整した後に、連続式糊化装置にて澱粉の糊化と同
時に澱粉ポリイオンコンプレックスを形成させる。
【0010】前記カチオン性澱粉としては、馬鈴薯,タ
ピオカ,コーンおよび小麦などから製造された生澱粉を
水懸濁液において3級アミンあるいは4級アンモニウム
塩であるカチオン化剤と反応せしめ、または粉体のまま
前記カチオン化剤を混合し、乾式にて反応せしめたもの
が好適に使用できる。カチオン化剤としては、ジエチル
アミノエチルクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,
3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ドが好適なものの例として挙げられる。これらは単独で
も、2種以上を組合せ用いてもよい。
【0011】前記アニオン性澱粉としては、次亜塩素酸
ソーダ,過酸化水素,サラシ粉,サラシ液等の酸化剤で
変性された酸化澱粉,尿素燐酸化澱粉,燐酸化澱粉,マ
レイン酸化澱粉やコハク酸化澱粉などの酸エステル化澱
粉を使用することができ、特に尿素燐酸化澱粉,燐酸化
澱粉が好適に使用できる。これらアニオン性澱粉も単独
でも、また、2種以上を組合せ用いることもできる。
【0012】これらカチオン性澱粉及びアニオン性澱粉
の変性度合としては、カチオン性澱粉においては置換度
0.02〜0.07のもの、アニオン性澱粉においては
尿素燐酸化澱粉,燐酸化澱粉の場合、結合燐含量0.1
〜1.0重量%を有するもの、またその他のアニオン性
澱粉の場合、置換度0.01〜0.05を有するものが
効果的である。カチオン性置換度が0.02未満の場合
は本発明品に特異な填料歩留効果が十分でなく、また置
換度が0.07を超える場合は澱粉粒の形態を維持でき
ないため取扱いが困難となる。また、アニオン性置換度
が0.01未満あるいは結合燐含量が0.1重量%未満
の場合は本発明品に特異な填料歩留効果が十分でなく、
また置換度が0.05超あるいは結合燐含量1.0重量
%超の場合は形成されたポリイオンコンプレックスの凝
集性が強くなるため好ましくない。
【0013】これらカチオン性澱粉及びアニオン性澱粉
の使用割合は、カチオン性澱粉が40〜80重量%、ア
ニオン性澱粉が20〜60重量%である。アニオン性澱
粉が20重量%未満の場合は、本発明に特異な填料歩留
効果が得られず、また60重量%を超えるとポリイオン
コンプレックスの凝集性が強くなる。
【0014】これら混合された澱粉の水懸濁液は、連続
式糊化装置による糊化後の両イオン性澱粉ポリイオンコ
ンプレックスの分散性を改善するため水懸濁液pHを無
機酸あるいは有機酸により3〜6、好ましくは4〜5に
調整するか、または予め変性澱粉製造時に水懸濁液のp
Hが3〜6となるようpH調整して製造した澱粉を水懸
濁液にするのが効果的である。水懸濁液のpHが3未満
の場合は糊化時の熱による酸加水分解によって分子が切
断されるため、また、pHが6を超える場合には両イオ
ン性澱粉ポリイオンコンプレックスの凝集性が強くなる
ため好ましくない。
【0015】本発明の方法においては両イオン性澱粉ポ
リイオンコンプレックスは糊化された形態でパルプスラ
リーに添加されるが、その糊化は連続式糊化装置で蒸気
処理することによって行う。以下、連続式糊化装置によ
る糊化について説明する。本発明で使用するのに好適な
糊化装置は、澱粉水懸濁液に3〜10kg/cmの圧
力を保持する蒸気を吹き込み、瞬時に澱粉を糊化させる
形式の糊化装置であればどれでも良く、例えば、一般に
酸化澱粉,カチオン性澱粉などを糊化させるのに用いる
連続式糊化装置、または生澱粉を糊化と同時に酸化剤に
より低粘度化せしめる熱化学変性用の連続式糊化装置な
どが好適に使用できる。但し、生成した澱粉ポリイオン
コンプレックスを均一に分散させるため、蒸気吹き込み
時に流体力学的力を作用させる形式の糊化装置でなけれ
ばならず、従って、バッチ式糊化装置などの使用は澱粉
ポリイオンコンプレックスが沈澱して使用困難となる場
合があり好ましくない。また、糊化に際しては未糊化の
澱粉が残存していないよう十分に糊化させることが必要
である。
【0016】本発明の方法においては、前記した両イオ
ン性澱粉ポリイオンコンプレックスを、炭酸カルシウム
のような填料およびサイズ剤を含有したパルプスラリー
に添加し、常法に従って抄紙,乾燥する。その際、両イ
オン性澱粉ポリイオンコンプレックスは、原料パルプス
ラリーのパルプ乾燥重量に対して0.5〜3.0重量%
パルプスラリー中に添加される。
【0017】本発明で使用する填料としては炭酸カルシ
ウムが好ましく、重質,軽質の区別は問わない。また、
サイズ剤は内添用中性サイズ剤であればなんら限定され
るものではなく、アルキルケテンダイマー系,アルケニ
ル無水コハク酸系,高級脂肪酸系,合成高分子系など一
般に用いられているサイズ剤が用いられる。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるもので
はない。填料の歩留は静岡県製紙工業試験場式動的ろ水
歩留試験機(以下、SDRDTと略す)により測定し
た。この測定装置は従来より歩留測定に広く使用されて
いるブリットジャーあるいは王研式ダイナミックリテン
ションテスターなどの測定機器に由来する問題点を解決
した、より実機に近い条件を再現できる測定機器であ
る。試験条件は下記のとおりである。
【0019】 〔SDRDT試験条件〕 紙料濃度 0.3重量% 紙料容量 2000ml 使用ワイヤー 80Mesh 予備攪拌時間 30秒間 拡散羽根高さ 24mm ろ水時間 0.3秒間 填料歩留は紙料中の圧分と0.3秒間のろ水時間で得ら
れた白水中の圧分を各々測定することにより求めた。
【0020】実施例1 パルプとして400mlcsfの広葉樹晒クラフトパル
プ(L−BKP)を用い、2.0重量%に調整したもの
に対し、填料として市販の軽質炭酸カルシウム(商品
名:タマパールTP−121,奥多摩工業株式会社製)
をパルプの乾燥重量を基準としてそれに対し30重量%
添加し、次いで、サイズ剤として市販のAKD系中性サ
イズ剤(商品名:ハーコン601,ディック・ハーキュ
レス株式会社製)を同様に0.2重量%添加した紙料
に、表1に示される澱粉および澱粉ポリイオンコンプレ
ックスを下記糊化条件で糊化せしめ、それを1.5重量
%添加し、完成紙料とした。この紙料を更にパルプ濃度
として0.3重量%に希釈したものを、前記条件にてS
DRDT試験に供し、填料歩留を測定した。歩留試験結
果を表2に示す。なお、使用したカチオン性澱粉および
両イオン性澱粉コンプレックスは、いずれも、カチオン
化剤として3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドを用いて調製されたもので
ある。
【0021】 A.本発明で用いた澱粉ポリイオンコンプレックス糊化・生成条件 使用機器 CEPI−4JET型連続糊化装置 (日本食品化工株式会社製) 水分散液濃度 8.0重量% pH値 4.0 糊化温度 120 出来上がり濃度 1.0重量% B.比較例で用いたカチオン性澱粉および両イオン性澱粉の糊化条件 使用機器 バッチ式糊化装置 水分散液濃度 2.0重量% pH値 4.0 糊化温度 95℃ 糊化時間 30分 出来上がり濃度 1.0重量%
【0022】表1 使用澱粉及び澱粉ポリイオンコンプレックス カチオン性澱粉A : 置換度0.03のタピオカ原料
のカチオン性澱粉(商品名:ネオタック30T,アジア
モディファイドスターチ株式会社製)。糊化条件B。 カチオン性澱粉B : 置換度0.04のタピオカ原料
のカチオン性澱粉(商品名:ネオタック40T,アジア
モディファイドスターチ株式会社製)。糊化条件B。 カチオン性澱粉C : 置換度0.03のコーンスター
チ原料のカチオン性澱粉。糊化条件B。 両イオン性澱粉D : カチオン性置換度0.03及び
結合燐含量0.2重量%のタピオカ原料の両性澱粉(商
品名:Cato3210,王子ナショナル株式会社
製)。糊化条件 B。
【0023】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスE: 置換度0.04のタピオカ原料のカチオン性澱粉95重
量部と結合燐含量0.7重量%のタピオカ原料の尿素燐
酸化澱粉5重量部との混合物を水分散液とし、蒸煮して
糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱粉ポリイオンコ
ンプレックス。糊化・生成条件 A。 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスF: 置換度0.04のタピオカ原料のカチオン性澱粉50重
量部と結合燐含量0.4重量%のタピオカ原料の尿素燐
酸化澱粉50重量部との混合物を水分散液とし、蒸煮し
糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱粉ポリイオン
コンプレックス。糊化・生成条 件A。
【0024】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスG: 置換度0.06のタピオカ原料のカチオン性澱粉50重
量部と結合燐含量0.45重量%のタピオカ原料の尿素
燐酸化澱粉50重量部との混合物を水分散液とし、蒸煮
して糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱粉ポリイオ
ンコンプレックス。糊化・生成 条件A。 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスH: 置換度0.06のタピオカ原料のカチオン性澱粉50重
量部と結合燐含量0.45重量%のコーンスターチ原料
の尿素燐酸化澱粉50重量部との混合物を水分散液と
し、蒸煮して糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱粉
ポリイオンコンプレックス。糊化 ・生成条件A。
【0025】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスI: 置換度0.06のコーンスターチ原料のカチオン性澱粉
50重量部と結合燐含量0.3重量%のコーンスターチ
原料の尿素燐酸化澱粉50重量部との混合物を水分散液
とし、蒸煮して糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱
粉ポリイオンコンプレックス。 化・生成条件A。 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスJ: 置換度0.04のタピオカ原料のカチオン性澱粉75重
量部と結合燐含量0.4重量%のコーンスターチ原料の
尿素燐酸化澱粉25重量部との混合物を水分散液とし、
蒸煮して糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱粉ポリ
イオンコンプレックス。糊化・ 生成条件A。
【0026】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスK: 置換度0.06のコーンスターチ原料のカチオン性澱粉
50重量部と置換度0.04のコーンスターチ原料のコ
ハク酸エステル化澱粉50重量部との混合物を水分散液
とし、蒸煮して糊化と同時に形成せしめた両イオン性澱
粉ポリイオンコンプレックス。糊化・生成条件A。
【0027】
【表2】
【0028】なお、填料歩留は下記式により計算した。 S=2000×S’/W OPR=〔1−(S/T)〕×100 OPR : 填料の初期歩留 S : 填料離脱重量 S’ : 白水中の填料重量 W : 白水採取量 T : 全紙料中の填料重量
【0029】
【作用および発明の効果】本発明の製紙方法による特異
な填料歩留効果については、本発明者らは十分に解明し
ていないが、カチオン性澱粉とアニオン性澱粉とがイオ
ン的に結合して見かけ上巨大分子となった両イオン性澱
粉ポリイオンコンプレックスが填料および微細繊維と水
中でイオン的に相互作用し、填料及び微細繊維と架橋す
ることによってそれらを成紙中に留めるためと考えられ
る。実施例1に示したように、本発明の填料を含有した
パルプスラリーに両イオン性澱粉ポリイオンコンプレッ
クスを添加して抄紙する製紙方法は、填料の初期歩留を
著しく向上させ、その結果、填料使用量の低減が計れる
ばかりでなく、抄紙系の汚染によるトラブルの低減、排
水負荷の低減および紙の表裏差の減少率の効果も副次的
に得られ、また、操業上も有利であって、高い工業的価
値を有するものである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプスラリーに填料,サイズ剤および
    両イオン性澱粉ポリイオンコンプレックスを添加して抄
    紙することからなる製紙方法であって、該両イオン性澱
    粉ポリイオンコンプレックスが、40〜80重量%のカ
    チオン性澱粉と20〜60重量%のアニオン性澱粉との
    混合物の水懸濁液を、そのpHを3〜6に調整した後
    に、連続式糊化装置で蒸気処理することによって、澱粉
    を糊化すると同時に形成したものであることを特徴とす
    る製紙方法。
  2. 【請求項2】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレック
    スが、ジエチルアミノエチルクロライド,3−クロロ−
    2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
    イド及び2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニ
    ウムクロライドの少なくとも1種によりカチオン化され
    たカチオン性澱粉と酸化澱粉、尿素燐酸化澱粉、燐酸化
    澱粉、マレイン酸化澱粉およびコハク酸化澱粉より選ば
    れた少なくとも1種のアニオン性澱粉とのポリイオンコ
    ンプレックスである請求項1記載の製紙方法。
  3. 【請求項3】 両イオン性澱粉ポリイオンコンプレック
    スが置換度0.02〜0.07を有するカチオン性澱粉
    と結合燐含量0.1〜1.0重量%を有する尿素燐酸化
    澱粉,燐酸化澱粉かあるいは置換度0.01〜0.05
    を有するその他のアニオン性澱粉を含有するものである
    請求項1記載の製紙方法。
  4. 【請求項4】 填料が炭酸カルシウムである請求項1〜
    のいずれかに記載の製紙方法。
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