JP2891451B2 - 電動機ロータの製造方法 - Google Patents
電動機ロータの製造方法Info
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Description
の改善に関する。
いて、磁力を発生させるためにロータにコイルを巻くか
永久磁石を挿入する構造が採用されている。図9は従来
の電動機ロータの製造方法の一例を示す説明図であり、
外筒101にスペーサ102を介して複数枚の積層板1
03を正しく挿入したところの半完成ロータ105を準
備し、一方、仮置き台106に必要個数の棒磁石107
を載せておく。前記半完成ロータ105には磁石挿入ス
ペース108が形成されているので、これら磁石挿入ス
ペース108へ仮置き台106から棒磁石107を1本
ずつ治具109で挿入することにより電動機ロータを完
成する。
108は一般に棒磁石107を圧入すべく小さめの寸法
とされている。治具109で強く棒磁石107を押圧す
ることになるが、棒磁石107は一般に焼結品であるた
め寸法精度はやや悪く僅かではあるが湾曲していること
もある。そこで、強く押圧すると棒磁石107に過大な
力が作用して棒磁石107に亀裂が入り、磁石の特性を
損ねることがある。また、生産性を上げるべく複数の棒
磁石を同時に挿入する手法が採用されるが、棒磁石が入
りにくいことと、位置決めを極めて正確にしなければな
らないこと等から、必ずしも生産性が上がるとは言えな
い。そこで、本発明の目的は電動機ロータの製造方法を
見直して、組立てを容易にし、生産性を向上させること
にある。
するために本発明は、外筒と永久磁石と積層板とからな
る電動機ロータを以下の工程で製造することを特徴とす
る。 第1工程:外筒の内周面に複数の永久磁石を保持させる
磁石保持工程。 第2工程:前記永久磁石に嵌合する溝を有する積層板を
積層させた状態で、斜めに前記外筒内に挿入する仮挿入
工程。 第3工程:斜めの積層板をロータ軸直角向きに修正する
本挿入工程。
明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図
1は本発明に係る電動機ロータ製造設備の正面図であ
り、電動機ロータ製造設備1は、基台2の中央に据えら
れた外筒受け台3、センターピン4、外筒クランパ5,
5と、昇降旋回アーム11のアーム12,13に取付け
られた磁石挿入治具20及び積層板挿入治具30と、長
いブラケット41の先端に下向きに取付けられた圧入シ
リンダ42とからなる。
記磁石挿入治具20を棒磁石に対して真空吸着及び加圧
分離状態にする作用を為す。52はエアー圧発生装置で
あり、前記積層板挿入治具30を作動させるための圧空
を供給する装置である。53は制御装置であり、前記エ
アー加減圧装置51及びエアー圧発生装置52を適宜制
御する装置である。54は油圧発生装置であり、各種油
圧シリンダに圧油を供給する装置であり、圧入シリンダ
42、センターピン昇降シリンダ55、クランパ開閉シ
リンダ56,56、旋回アーム昇降シリンダ57及び旋
回アーム旋回モータ58へ圧油を供給し、これらシリン
ダ類を動作させる。なお、油圧配管及び制御配線は大部
分を省略した。
の付近の拡大図であり、外筒クランパ5は基台2のブラ
ケット6に、平行リンク7を介して上下動可能に保持さ
れたものであり、クランパ開閉シリンダ56のピストン
ロッドを前進させることにより、想像線で示した外筒ク
ランパ5が下降して、外筒8の上縁を押圧する。図3は
図2の要部平面図であり、前記ブラケット6,6は左右
に2個配置されているに過ぎないことを示す。
であり、今まで説明しなかったが、図2のセンターピン
4には磁石保持ディスク15が相対移動可能に嵌合され
ており、この磁気保持ディスク15は図4に示す通りに
磁石ポケット16a…が鋸歯のように刻設された円盤1
6と、この円盤16から下方へ延びたネック17とから
なり、ネック17には十分に縦長のスリット(長孔状通
孔)17aが開けられている。また、円盤16には位置
決めピンを受けるための位置決め孔16b,16bも開
けられている。なお、図中、16cは円周溝であり、こ
の円周溝16cにOリング18(図2参照)が嵌められ
る。
縦長のスロット(長孔状溝)4aが刻設されている。基
台2から延びたピン2aの作用にて、センターピン4及
び前記磁石保持ディスク15は回転止めが図られ、長孔
の分だけ上下動可能とされている。また、センターピン
4の上部にもピン4bが突設されており、ピン4bで磁
石保持ディスク15を強制下降させることができる。図
上部に磁石挿入治具20を示し、磁石挿入治具20は棒
磁石を吸着するための吸着孔22…と、位置決めピン2
3,23とを備える。
図である。積層板31は一般に珪素鋼板薄板であり、図
4の円盤16と同様外周に磁石ポケット(図示せず)を
有し、センター孔31aを有する。積層板挿入治具30
は、固定バー32と揺動バー33とミニシリンダ34と
引張りばね35とからなり、1ロータ分の複数枚の積層
板31…を、図示せぬ磁石ポケットに嵌合させた状態で
固定バー32に沿わせ、センター孔31aに揺動バー3
3を通した後、引張りばね35で揺動バー33を引き寄
せることにより、積層板31…を固定バー32と揺動バ
ー33とによりクランプ(挟持)させる。このとき重要
なことは、積層板31…を角度θ(20゜程度)だけ水
平面から上方へ傾けたことである。揺動バー33を開放
位置に移動するのは、ミニシリンダ34に圧空を供給
し、このミニシリンダ34のピストンロッドで揺動バー
33を想像線の位置へ揺動すればよい。そうすれば、積
層板31…は開放される。
用を次に説明する。図6(a)〜(c)、図7(a),
(b)及び図8(a),(b)は本発明の電動ロータの
製造工程図であり、図面の都合で3図にわたって1サイ
クルを説明する。図6(a)に示す通り、外筒受け台3
に外筒8を載せる。センターピン4を強制的に上昇する
と、センターピン4は鍔4cで磁石保持ディスク15を
押上げる。図6(b)に示す通り、磁石保持ディスク1
5は外筒8の高さ方向中間よりやや上方位置に内接す
る。一方、磁石挿入治具20は1セット分の棒磁石21
…を吸着保持し、外筒8に臨む。センター合わせをした
後に磁石挿入治具20を下降させる。図6(c)は磁石
の挿入後の状態を示し、棒磁石21…は外筒8の内面に
密に保持される。なお、この際に位置決めピン23,2
3が位置決め孔16b,16bに挿通するので、棒磁石
21…の保持位置は極めて精度の良いものとなる。この
後、真空吸着を止め、磁石挿入治具20のみを上昇させ
る。
外筒クランパ5,5にてクランプする。そして図7
(a)に示す通り、図5の積層板挿入治具30にて水平
面に対して角度θだけ傾斜した状態の積層板31…を外
筒8の上部に臨ませる。この際に、外筒クランパ5,5
の一部がガイド作用をなし、且つ積層板31…が傾斜し
ていることから、磁石保持ディスク15上付近まで楽に
仮挿入される。図7(b)に示す通り、下降した積層板
31…の上に落とし蓋37を載せ、センターピン昇降シ
リンダ55を退動して磁石保持ディスク15を下げれ
ば、傾斜状態の積層板31…は同ディスク15とともに
下降する。なお、磁石保持ディスク15はOリング18
の弾性力によって棒磁石21から反力を受けるが、セン
ターピン4の上部のピン4bが磁石保持ディスク15に
係止して、同ディスク15を強制下降させるために、同
ディスク15が残ってしまう恐れはない。そして、この
落とし蓋37を介して上から下へ圧入シリンダ42にて
押圧する。積層板31は図左下隅がこれ以上さがらぬた
め、図右の部分が下降する。
水平(即ちロータ軸に直交状態)になる。この間、磁石
ポケット(図示せず)を有する複数枚の積層板31…は
棒磁石21…に磁石ポケットを摺接させながら下降した
ことになる。従って、棒磁石21…に不都合な力を加え
ることなく、外筒8に棒磁石21…と積層板31…とが
組込まれたことになる。図8(b)に示す通り、外筒ク
ランパ5,5を開放すれば、組立品を外筒受け台3から
取り外すことができる。この後、組立品を加熱して積層
板31…同士を接着(予め積層板の両面に熱溶融性接着
剤が塗布されているとして。)する工程、外筒8の両端
を切り落とすトリミング工程、センタ孔31aにモータ
軸を圧入する工程などを経て電動機ロータを完成する。
おいて、外筒8の内周面に複数の永久磁石21…を保持
させる磁石保持工程、前記永久磁石21…を嵌合するた
めの溝(磁石ポケット)を有する積層板31…を積層さ
せた状態で、斜めに前記外筒8内に挿入する仮挿入工
程、斜めの積層板31…をロータ軸直角向きに修正する
本挿入工程とからなることを特徴とする。即ち、従来は
外筒→積層板挿入→磁石挿入の順であったものを、本発
明では外筒→磁石→積層板挿入(傾斜仮挿入→本挿入)
の順にすることにより、棒磁石の破損を防止するもので
ある。
あり、上記第1工程(磁石保持工程)、第2工程(積層
板仮挿入工程)及び第3工程(積層板本挿入工程)がこ
の順で含まれていれば、それ以外の細かな手順は変更、
追加並びに削除可能である。また、永久磁石は、実施例
の棒磁石21に限らず、積層板31にて外筒8へ押圧さ
れ得る形状であれば細かな形状は問わない。
する。請求項1の電動機ロータの製造方法は、外筒と永
久磁石と積層板とからなる電動機ロータを第1工程(外
筒の内周面に複数の永久磁石を保持させる磁石保持工
程)、第2工程(前記永久磁石に嵌合する溝を有する積
層板を積層させた状態で、斜めに前記外筒内に挿入する
仮挿入工程)及び第3工程(斜めの積層板をロータ軸直
角向きに修正する本挿入工程)で電動機ロータを製造す
ることを特徴とし、外筒に磁石を保持させた後に積層板
を仮挿入及び本挿入するようにしたので磁石を傷める心
配がない。加えて、積層板を先ず斜めに仮挿入したの
で、この仮挿入は極めて容易となる。従って、本発明方
法によれば永久磁石の破損の心配がなく、生産能率及び
仕上精度を大いに向上させることができる。
大図
明図
台、4…センターピン、5…外筒クランパ、7…平行リ
ンク、8…外筒、11…昇降旋回アーム、15…磁石保
持ディスク、16…円盤、16a…磁石ポケット、17
…ネック、20…磁石挿入治具、21…永久磁石(棒磁
石)、22…吸着孔、30…積層板挿入治具、31…積
層板、32…固定バー、33…揺動バー、42…圧入シ
リンダ。
Claims (1)
- 【請求項1】 外筒と永久磁石と積層板とからなる電動
機ロータを以下の工程で製造することを特徴とした電動
機ロータの製造方法。 第1工程:外筒の内周面に複数の永久磁石を保持させる
磁石保持工程。 第2工程:前記永久磁石に嵌合する溝を有する積層板を
積層させた状態で、斜めに前記外筒内に挿入する仮挿入
工程。 第3工程:斜めの積層板をロータ軸直角向きに修正する
本挿入工程。
Priority Applications (1)
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JP6219232A JP2891451B2 (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 電動機ロータの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2891451B2 true JP2891451B2 (ja) | 1999-05-17 |
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JP6219232A Expired - Fee Related JP2891451B2 (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 電動機ロータの製造方法 |
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