JP2891002B2 - 内燃機関の排気浄化装置における暖機制御方法 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置における暖機制御方法

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JP2891002B2
JP2891002B2 JP31064392A JP31064392A JP2891002B2 JP 2891002 B2 JP2891002 B2 JP 2891002B2 JP 31064392 A JP31064392 A JP 31064392A JP 31064392 A JP31064392 A JP 31064392A JP 2891002 B2 JP2891002 B2 JP 2891002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関の排気浄化装
置に係り、詳しくは内燃機関からの排気ガスを浄化する
ための触媒を活性化させるべく、その温度を上昇させる
内燃機関の排気浄化装置における暖機制御方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガスを浄化するための触媒を
搭載した車両が軽負荷で定常走行状態を継続したときに
は、排気ガスによるエネルギーが不足してその触媒の温
度が低下することが知られている。そして、触媒温度が
低下した場合には、触媒が活性化されにくくなり、排気
ガスの浄化率が低下してしまうという問題が生じる。
【0003】そこで、上記の不具合を解消するための方
策として、例えば特開昭61−72876号公報に提案
された技術が知られている。この技術では、車両の軽負
荷定常走行状態が継続したときには、点火時期が遅角さ
れるようになっている。そして、この遅角により排気ガ
ス中の未燃焼成分が多くなるとともに、触媒を収容する
触媒コンバータ内でこの未燃焼成分が再燃焼される。そ
のため、触媒温度が上昇し、排気ガスの浄化率の低下が
防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、軽負荷定常走行中において単に点火時期が画一
的に遅角制御されるだけであった。このため、上記技術
では、真の触媒温度を捉えて、その触媒温度を適正に制
御することが行われていなかった。換言すれば、触媒温
度を低下させる軽負荷定常走行状態がどの程度継続した
のかが考慮されていなかった。このため、例えば軽負荷
定常走行状態が短時間しか行われていない場合に上記の
点火時期の遅角が画一的に行われたとすると、それまで
に触媒温度はほとんど低下していないにもかかわらず、
少なくとも一定時間だけは遅角制御が行われる。その結
果、触媒温度が過度に上昇してしまうおそれがあった。
一方、軽負荷定常走行状態が長時間行われた場合には、
それとは逆に触媒温度が充分に上昇しないおそれがあっ
た。これらのことから、上記技術では、触媒温度を適正
値に制御することが困難であった。
【0005】また、エンジンのトルクという観点からみ
ても、上記技術は好ましい方策とはいえなかった。すな
わち、軽負荷定常走行中において、トルクはただでさえ
低くなっている。そして、その最中に点火時期が遅角制
御されることにより、エンジンのトルクはより一層低下
することとなってしまっていた。
【0006】さらに、上記従来技術では、軽負荷定常走
行中においてのみ点火時期が遅角制御されるようになっ
ているため、例えば燃料カット等、その他の触媒温度の
低下を来す要因に対しては何らの方策も考慮されていな
かった。すなわち、燃料カットが行われた場合にも触媒
温度は低下するのであるが、該燃料カット中には燃料噴
射が行われないため、遅角制御を実行することは不可能
であった。その結果、排気ガスの浄化率が低下してしま
うという問題が依然としてあった。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、内燃機関からの排気ガスを
浄化するための触媒の温度を上昇させる排気浄化装置の
暖機制御方法において、触媒温度を低下させる様々な要
因に対しても、内燃機関のトルクを著しい低下状態に陥
らせることなく、触媒温度を適正値に制御して排気ガス
の浄化率の向上を図ることの可能な内燃機関の排気浄化
装置における暖機制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明においては、内燃機関の運転状態を検出
し、その検出結果に基づいて現在の運転状態が内燃機関
からの排気ガスを浄化するための触媒の温度低下を来す
運転状態にあるか否かを判断して、その判断結果に基づ
き、触媒の温度を上昇させる内燃機関の排気浄化装置に
おける暖機制御方法であって、内燃機関の運転状態の検
出結果に基づき、触媒の温度低下を来す運転状態が完了
したものと判断したとき、その判断結果に基づきそれま
での触媒の温度低下を来す運転状態の履歴を認識すると
ともに、その履歴に応じて触媒の温度上昇度合いを制御
するようにしたことをその要旨としている。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、内燃機関の運転状態の検
出結果に基づいて現在の運転状態が内燃機関からの排気
ガスを浄化するための触媒の温度低下を来す運転状態に
あるか否かが判断される。そして、触媒の温度低下を来
す運転状態が完了したものと判断されたとき、その判断
結果に基づきそれまでの触媒の温度低下を来す運転状態
の履歴が認識され、その履歴に応じて触媒の温度上昇度
合いが制御される。
【0010】このため、触媒の温度低下を来す運転状態
が完了するまでの触媒温度の低下度合いが確実に把握さ
れる。また、触媒の温度低下を来す運転状態が完了した
ときに、触媒温度が上昇制御されることから、その上昇
制御される際には触媒の温度低下を来す運転状態、すな
わちエンジンのトルクが比較的低い状態とはなっていな
い。従って、触媒温度が上昇制御されたとしても、エン
ジンのトルクは著しい低下状態とはならない。さらに、
触媒温度は、触媒の温度低下を来す要因に基づいて制御
されるのではなく、触媒の温度低下を来す運転状態の履
歴の認識に基づいて制御されることから、触媒の温度低
下を来す要因が特に限定されることはなく、その運転状
態の完了後には触媒の温度は上昇され得る。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明における内燃機関の排気
浄化装置における暖機制御方法を具体化した第1実施例
を図1〜6に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1は、この実施例において、車両に搭載
されたエンジンの内燃機関の排気浄化装置を示す概略構
成図である。同図に示すように、内燃機関としてのエン
ジン1により、吸気通路2を介して図示しないエアクリ
ーナから外気が取り込まれる。また、その外気の取り込
みと同時に、エンジン1により、その吸気ポート3の近
傍にて各気筒(この実施例では4気筒)毎に設けられた
燃料噴射ノズル4A,4B,4C,4Dから噴射される
燃料が取り込まれる。そして、その燃料と外気との混合
気が燃焼室5にて爆発・燃焼されて駆動力が得られた
後、その排気ガスは排気通路6から外部へ排出される。
【0013】吸気通路2の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
7が配設されている。そして、このスロットルバルブ7
が開閉されることにより、吸気通路2への吸入空気量が
調節される。また、そのスロットルバルブ7の下流側に
は、吸入空気の脈動を平滑化させるサージタンク8が配
設されている。
【0014】スロットルバルブ7の近傍には、その開度
を検出するスロットルセンサ21が配設されている。ま
た、スロットルバルブ7の上流側には、吸入空気量Qを
検出するための周知のエアフロメータ22が配設されて
いる。さらに、その近傍には、吸入空気の温度(吸気温
度THA)を検出する吸気温センサ23が配設されてい
る。一方、排気通路6の途中には、排気中の酸素濃度O
Xを検出する酸素センサ24が配設されている。また、
エンジン1には、その冷却水の温度(冷却水温THW)
を検出する水温センサ25が配設されている。
【0015】エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プ
ラグ9には、ディストリビュータ10にて分配された点
火信号が印加される。ディストリビュータ10はイグナ
イタ11から出力される高電圧をエンジンのクランク角
に同期して各点火プラグ9に分配するものであり、各点
火プラグ9の点火タイミングはイグナイタ11からの高
電圧出力タイミングにより決定される。つまり、イグナ
イタ11はエンジン1の運転状態に応じた点火時期に点
火信号を発生させるための装置である。
【0016】ディストリビュータ10には、同ディスト
リビュータ10のロータ10aの回転からエンジン1の
回転数(エンジン回転数NE)を検出する回転数センサ
26、同じくロータ10aの回転に応じてエンジン1の
クランク角の変化を所定の割合で検出する気筒判別セン
サ27がそれぞれ設けられている。この実施例では、1
行程に対してエンジン1が2回転するものとして、気筒
判別センサ27は「30°CA」の割合でクランク角を
検出するようになっている。
【0017】また、排気通路6の途中には、触媒を備え
た触媒コンバータ12が設けられており、この触媒コン
バータ12にて、排気ガスが浄化されるようになってい
る。そして、上記した各燃料噴射ノズル4A〜4D及び
イグナイタ11は電子制御装置(以下単に「ECU」と
いう)40に電気的に接続され、同ECU40の作動に
よってそれぞれの駆動タイミングが制御される。また、
このECU40には上記のスロットルセンサ21、エア
フロメータ22、吸気温センサ23、酸素センサ24、
水温センサ25、回転数センサ26、気筒判別センサ2
7がそれぞれ接続されている。そして、ECU40はこ
れらエアフロメータ22及び各センサ21,23〜27
からの出力信号に基づき、燃料噴射ノズル4A〜4D及
びイグナイタ11を好適に制御する。
【0018】次に、ECU40の構成について図2のブ
ロック図に従って説明する。ECU40は中央処理制御
装置(CPU)41、所定の制御プログラム等を予め記
憶した読み出し専用メモリ(ROM)42、CPU41
の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ
(RAM)43、予め記憶されたデータを保存するバッ
クアップRAM44等を備えている。そして、ECU4
0はこれら各部と、外部入力回路45、外部出力回路4
6等とをバス47によって接続した論理演算回路として
構成されている。
【0019】外部入力回路45には、前述したスロット
ルセンサ21、エアフロメータ22、吸気温センサ2
3、酸素センサ24、水温センサ25、回転数センサ2
6、気筒判別センサ27等がそれぞれ接続されている。
そして、CPU41はこれら入力値に基づいて、外部出
力回路46に接続された燃料噴射ノズル4A〜4D及び
イグナイタ11を好適に制御する。なお、CPU41は
公知のカウンタ機能を有している。
【0020】次に、前述したECU40にて実行される
暖機制御処理について図3〜5のフローチャートに従っ
て、図6のタイミングチャートを参照しつつ説明する。
図3〜5に示すフローチャートは、ECU40により実
行される各処理のうち、燃料カットが行われることによ
り触媒コンバータ12の暖機制御を行うに際し、イグナ
イタ11の駆動タイミングを制御して点火時期を遅角さ
せるための「遅角量算出ルーチン」を示すもので、所定
時間毎の定時割り込みで実行される。ここで、燃料カッ
トとは、スロットルバルブ7が全閉の減速時等に行わ
れ、燃料噴射ノズル4A〜4Dへの通電が停止されるこ
とをいう。この燃料カットが行われることにより、エン
ジン1から排出される排気ガスの量が激減するため、一
般に触媒コンバータ12の触媒温度は低下する。
【0021】処理がこのルーチンに移行すると、まずス
テップ101において、回転数センサ26及びエアフロ
メータ22からの検出信号に基づきエンジン回転数N
E、1回転当たりの吸入空気量QN(1分間の吸入空気
量Qをエンジン回転数NEで除算した値)等を読み込
む。
【0022】次に、ステップ102においては、燃料カ
ットフラグFを読み込む。この燃料カットフラグFは、
別途のルーチンで設定されたものであり、燃料カットが
行われた場合には「1」に、そうでない場合には「0」
に設定される。
【0023】続くステップ103において、今回のルー
チンで読み込まれた燃料カットフラグFが「1」である
か否かを判断する。そして、燃料カットフラグFが
「1」でない場合には、現在燃料カットが行われていな
いものと判断する。すなわち、現在の運転状態が、少な
くとも燃料カットによって触媒温度の低下を来す運転状
態にはないものと判断してステップ104へ移行する。
【0024】ステップ104においては、遅角制御カウ
ント値CSRTDが「0」よりも大きいか否かを判断す
る。この遅角制御カウント値CSRTDは、後述するカ
ウント方法によりカウントアップ又はカウントダウンさ
れるものであって、常に正又は「0」の値をとる。ま
た、この値が「0」よりも大きいとき、すなわち「0」
でないときに点火時期の遅角制御が実行されるようにな
っている。そして、遅角制御カウント値CSRTDが
「0」よりも大きくない、すなわち「0」の場合にはス
テップ105へ移行する。
【0025】ステップ105においては、触媒温度推定
カウント値CSFCをカウントアップさせるためのカウ
ントアップ値CUPを算出する。ここで、触媒温度推定
カウント値CSFCは、触媒温度を推定するためのパラ
メータであり、常に正又は「0」の値をとる。また、こ
のカウント値CSFCが「0」となったときには、触媒
の温度が暖機を要する温度(非活性温度)にまで低下し
たものと推定されるようになっている。さらに、この処
理におけるカウントアップ値CUPは、前述したエンジ
ン回転数NE、1回転当たりの吸入空気量QN等に基づ
き、図示しないマップを参照して算出される。
【0026】また、ステップ106においては、触媒温
度推定カウント値CSFCの上限たる触媒温度推定カウ
ント上限値CMAXを算出する。この処理における触媒
温度推定カウント上限値CMAXは、前記カウントアッ
プ値CUPと同様、エンジン回転数NE、1回転当たり
の吸入空気量QN等に基づき、図示しないマップを参照
して算出される。但し、上記カウントアップ値CUP及
び触媒温度推定カウント上限値CMAXは、共にエンジ
ン1が高回転、高負荷であるほど大きい値に設定され
る。
【0027】次に、ステップ107においては、現在の
触媒温度推定カウント値CSFCがその上限値CMAX
よりも大きいか否かを判断する。そして、触媒温度推定
カウント値CSFCがその上限値CMAXよりも大きく
ない場合には、ステップ108において、その触媒温度
推定カウント値CSFCに今回のルーチンで算出された
カウントアップ値CUPを加算する。そして、その値を
新たに触媒温度推定カウント値CSFCとして設定す
る。
【0028】次に、ステップ111において、点火時期
の遅角量ARTDを「0」に設定し、その後の処理を一
旦終了する。以上の一連の処理における運転状態等は、
図6のタイミングチャートの時刻t1の状態等に相当す
る。すなわち、時刻t1においては、1回転当たりの吸
入空気量QNは燃料カット境界ラインよりも多く、燃料
カットは行われない。そのため、燃料カットフラグFは
「0」に設定される。そして、触媒温度推定カウント値
CSFCは「0」よりも大きく、かつ、その上限値CM
AXよりも大きくない。このため、触媒温度推定カウン
ト値CSFCにはカウントアップ値CUPが加算され
る。また、遅角制御カウント値CSRTDは「0」であ
るので、遅角制御は実行されない。
【0029】一方、前記ステップ107において、触媒
温度推定カウント値CSFCがその上限値CMAXより
も大きい場合には、ステップ109へ移行する。そし
て、ステップ109において、触媒温度推定カウント値
CSFCをカウントダウンさせるためのカウントダウン
値CDOWNを算出する。この処理におけるカウントダ
ウン値CDOWNも、前記したカウントアップ値CUP
と同様に、エンジン回転数NE、1回転当たりの吸入空
気量QN等に基づき図示しないマップを参照して算出さ
れる。
【0030】そして、続くステップ110において、触
媒温度推定カウント値CSFCから今回のルーチンで算
出されたカウントダウン値CDOWNを減算し、その値
を新たに触媒温度推定カウント値CSFCとして設定す
る。つまり、燃料カットが行われていない場合には、上
記ステップ108又はステップ110の処理により、触
媒温度推定カウント値CSFCはその上限値CMAXに
収束されるのである(但し、上限値CMAXは変動す
る)。そして、ステップ111へ移行し、点火時期の遅
角量ARTDを「0」に設定し、その後の処理を一旦終
了する。
【0031】これらの一連の処理における運転状態等
は、図6のタイミングチャートの時刻t2〜t5の状態
等に相当する。すなわち、時刻t2〜t5においては、
1回転当たりの吸入空気量QNは燃料カット境界ライン
よりも多く、燃料カットは行われていない。そのため、
燃料カットフラグFは「0」に設定される。そして、触
媒温度推定カウント値CSFCは「0」よりも大きく、
かつ、その上限値CMAXよりも大きい。ここで、上限
値CMAXは1回転当たりの吸入空気量QNに応じて変
化する。このため、1回転当たりの吸入空気量QNが同
図のような減少挙動を示した場合には、上限値CMAX
も減少し、触媒温度推定カウント値CSFCはその上限
値CMAXよりも大きくなる。従って、触媒温度推定カ
ウント値CSFCからカウントダウン値CDOWNが減
算される。しかし、依然として遅角制御カウント値CS
RTDは「0」であるので、遅角制御は実行されない。
【0032】さて、前記ステップ103において、燃料
カットフラグFが「1」の場合には、現在燃料カットが
行われているものと判断する。すなわち、現在の運転状
態が、少なくとも燃料カットによって触媒温度の低下を
来す運転状態にあるものと判断し、ステップ112へ移
行する。ステップ112においては、触媒温度推定カウ
ント値CSFCをカウントダウンさせるためのカウント
ダウン値CDOWNを算出する。この処理におけるカウ
ントダウン値CDOWNも、エンジン回転数NE、1回
転当たりの吸入空気量QN等に基づき図示しないマップ
を参照して算出される。但し、このマップは、前述した
燃料カットが行われていないときにおけるカウントダウ
ン値CDOWN算出用のマップと異なっていてもよい。
【0033】次に、ステップ113においては、現在の
触媒温度推定カウント値CSFCから今回のルーチンで
算出されたカウントダウン値CDOWNを減算し、その
値を新たに触媒温度推定カウント値CSFCとして設定
する。
【0034】続くステップ114において、触媒温度推
定カウント値CSFCが「0」よりも大きいか否かを判
断する。そして、触媒温度推定カウント値CSFCが
「0」よりも大きい場合には、現在燃料カット中ではあ
るが、触媒の温度は非活性温度までは低下していないも
のとして、その後の処理を一旦終了する。
【0035】これらの一連の処理における運転状態等
は、図6のタイミングチャートの時刻t6から時刻t7
の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻t6か
ら時刻t7の直前までにおいては、1回転当たりの吸入
空気量QNは燃料カット境界ラインよりも少なく、燃料
カットが行われる。このため、燃料カットフラグFは
「1」に設定される。そして、この燃料カットが継続さ
れることにより触媒温度は低下していくのだから触媒温
度推定カウント値CSFCはさらにカウントダウンされ
ていく。但し、現時点では、触媒温度推定カウント値C
SFCは依然として「0」よりも大きい。従って、触媒
温度は現在低下しつつあるものの、未だ非活性温度まで
は低下していないものとして遅角制御カウント値CSR
TDは「0」のままに設定され、遅角制御は実行されな
い。
【0036】また、ステップ114において、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」よりも大きくない、す
なわち「0」の場合には、燃料カットが継続された結
果、触媒温度が非活性温度以下よりも低くなってしまっ
たものとして、ステップ115へ移行する。ステップ1
15においては、遅角制御カウント値CSRTDをカウ
ントアップするためのカウントアップ値αを算出する。
このカウントアップ値αも、エンジン回転数NE、1回
転当たりの吸入空気量QN等に基づき図示しないマップ
を参照して算出される。
【0037】次のステップ116においては、遅角制御
カウント値CSRTDに今回のルーチンで算出されたカ
ウントアップ値αを加算し、その値を新たに遅角制御カ
ウント値CSRTDとして設定する。そして、その後の
処理を一旦終了する。
【0038】これらの一連の処理における運転状態等
は、図6のタイミングチャートの時刻t7から時刻t8
の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻t7か
ら時刻t8の直前までにおいては、1回転当たりの吸入
空気量QNは燃料カット境界ラインよりも少なく、燃料
カットが行われている。このため、燃料カットフラグF
は「1」に設定される。このとき、触媒温度推定カウン
ト値CSFCは既に「0」となっており、この燃料カッ
トが行われている限り、触媒温度推定カウント値CSF
Cは「0」に保持される。そして、触媒温度推定カウン
ト値CSFCが「0」ということから、現時点では、触
媒温度は非活性温度以下まで低下してしまっており、さ
らにその温度は低下しつつあるものと認識される。この
ため、それまで「0」であった遅角制御カウント値CS
RTDがその時間の経過に伴ってカウントアップされて
いき、後述の遅角制御される時間が延長されるようにな
っている。但し、この時点では、未だ燃料カットが継続
中であるため、遅角制御は実行されない。
【0039】また、ステップ104において、遅角制御
カウント値CSRTDが「0」よりも大きい場合には、
燃料カットが完了して、しかも、触媒温度が非活性温度
以下まで低下してしまっており、今後遅角制御を実行す
る必要があるものとしてステップ117へ移行する。ス
テップ117においては、点火時期の遅角量ARTDを
算出する。この遅角量ARTDはエンジン回転数NE、
1回転当たりの吸入空気量QN及び遅角制御カウント値
CSRTD等に基づき図示しないマップを参照して算出
される。但し、一般的には遅角制御カウント値CSRT
Dが大きければ大きいほど遅角量ARTDは大きい値に
設定される。そして、今回のルーチンで算出された遅角
量ARTDは別途のルーチンにおいて遅角制御に用いら
れる制御量として使用される。
【0040】続いて、ステップ118においては、遅角
制御カウント値CSRTDをカウントダウンするための
カウントダウン値βを算出する。このカウントダウン値
βも、エンジン回転数NE、1回転当たりの吸入空気量
QN等に基づき図示しないマップを参照して算出され
る。
【0041】そして、ステップ119において、遅角制
御カウント値CSRTDから今回のルーチンで算出され
たカウントダウン値βを減算し、その値を新たに遅角制
御カウント値CSRTDとして設定する。そして、その
後の処理を一旦終了する。
【0042】これらの一連の処理における運転状態等
は、図6のタイミングチャートの時刻t8から時刻t9
の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻t8か
ら時刻t9の直前までにおいては、1回転当たりの吸入
空気量QNは燃料カット境界ラインよりも多く、燃料カ
ットが完了している。このため、燃料カットフラグFは
「0」に設定される。このとき、触媒温度推定カウント
値CSFCは未だ「0」となっている。そして、触媒温
度推定カウント値CSFCが「0」ということから、現
時点では、触媒温度は未だ非活性温度以下となっている
ものと認識される。このため、上記のカウントダウン処
理が繰り返されて遅角制御カウント値CSRTDが
「0」となるまでは、点火時間の遅角量ARTDが算出
され、その値等に基づいて遅角制御が実行されるのであ
る。ここで、遅角制御カウント値CSRTDが大きいほ
ど、遅角量ARTDが大きくなるよう設定されるので、
燃料カットの完了後には、速やかに触媒温度が上昇され
る。そして、その遅角処理の実行の繰り返しに伴って遅
角制御カウント値CSRTDがカウントダウンされてい
く。
【0043】そして、時刻t9以降においては、遅角制
御カウント値CSRTDが「0」に復帰する。この時点
で、前記フローチャートのステップ101〜ステップ1
11までの処理が再度実行されることとなり、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」よりも大きい値とな
る。これにより、触媒温度が非活性温度以上になったも
のと認識され、遅角制御は実行されなくなる。すなわ
ち、上記処理では、触媒温度を非活性温度以上とするた
めに必要な時間に相当する遅角制御カウント値CSRT
Dに応じた時間分だけ、遅角制御が行われることとな
る。
【0044】以上、説明したように、この実施例の暖機
制御方法によれば、燃料カットフラグFが「1」から
「0」となったとき、すなわち、燃料カットが完了した
と判断したとき、その判断結果に基づき、触媒温度が非
活性温度以上になるために必要な時間に相当する遅角制
御カウント値CSRTDを認識するようにした。そし
て、その遅角制御カウント値CSRTDに応じて遅角量
ARTD及び遅角時間を制御するようにした。このた
め、燃料カットが完了するまでの触媒温度の低下度合い
が確実に把握される。すなわち、燃料カット時間が短
く、触媒温度がさほど低下していない場合には、遅角制
御カウント値CSRTDは小さくなり、遅角量ARTD
は小さく、遅角時間は短くなるよう制御される。また、
逆に、燃料カット時間が長く、触媒温度が大きく低下し
た場合には、遅角制御カウント値CSRTDは大きくな
り、遅角量ARTDは大きく、遅角時間は長くなるよう
制御される。その結果、燃料カットによる触媒温度の低
下度合いに応じて、触媒温度を適正値に制御することが
でき、ひいては排気ガスの浄化率の向上を図ることがで
きる。
【0045】また、この実施例によれば、燃料カットが
完了した直後に、点火時期を遅角制御して触媒温度を上
昇するようにしている。そのため、遅角制御を実行する
際には燃料カット状態、すなわちエンジン1のトルクが
比較的低い状態とはなっていない。従って、遅角制御に
よってエンジン1のトルクが著しい低下状態に陥ってし
まうのを未然に防止することができる。
【0046】さらに、この実施例においては、触媒温度
を、燃料カットという触媒の温度低下を来す要因に基づ
いて制御するのではなく、燃料カットに伴う運転状態の
履歴に相当する遅角制御カウント値CSRTDに基づい
て制御するようにした。このため、触媒の温度低下を来
す要因が燃料カットであったとしても、その燃料カット
の完了後には触媒の温度を確実に上昇させることができ
る。
【0047】(第2実施例)次に、この発明における内
燃機関の排気浄化装置における暖機制御方法を具体化し
た第2実施例を図7〜11に基づいて詳細に説明する。
なお、この実施例において、前記第1実施例と同じ部材
については同一の符号を付して説明を省略し、異なる点
を中心に説明する。
【0048】図7に示すように、この実施例では、排気
通路6の途中の触媒コンバータ12よりも上流側におい
て、電気ヒータ付触媒13が設けられている点で前述し
た第1実施例とは大きく異なっている。この電気ヒータ
付触媒13は、触媒に電気ヒータを一体に設けたもので
ある。そして、エンジン1の冷間始動時等において、バ
ッテリ電源VBと電気ヒータ付触媒13との間に介在さ
れたヒータスイッチ14が「オン」されることにより、
電気ヒータが通電されて加熱される。この加熱により、
触媒温度が上昇し、触媒自体の活性化が早められて、排
気の浄化が一層早められるようになっている。
【0049】また、電気ヒータ付触媒13とヒータスイ
ッチ14との間には、電流制御回路15が設けられてい
る。この電流制御回路15により、バッテリ電源VBか
ら電気ヒータ付触媒13へ供給される電流量が調整され
るようになっている。
【0050】そして、この実施例では、上記した各燃料
噴射ノズル4A〜4D及びイグナイタ11の外に、上記
のヒータスイッチ14及び電流制御回路15がECU4
0に電気的に接続され、同ECU40の作動によってそ
れぞれの駆動タイミングが制御される。すなわち、EC
U40は、エアフロメータ22及び各センサ21,23
〜27からの出力信号に基づき、燃料噴射ノズル4A〜
4D、イグナイタ11、ヒータスイッチ14及び電流制
御回路15を好適に制御するのである。
【0051】次に、前述したECU40にて実行される
暖機制御処理について図8〜10のフローチャートに従
って、図11のタイミングチャートを参照しつつ説明す
る。図8〜10に示すフローチャートは、ECU40に
より実行される各処理のうち、燃料カットが行われた場
合に、電気ヒータ付触媒13への通電量等を制御して電
気ヒータ付触媒13の暖機制御を行う際の「通電量算出
ルーチン」を示すもので、所定時間毎の定時割り込みで
実行される。
【0052】処理がこのルーチンに移行すると、まずス
テップ201〜ステップ203においては、前記第1実
施例におけるステップ101〜ステップ103と同様の
処理を行う。
【0053】そして、ステップ204において、通電制
御カウント値CSHTが「0」よりも大きいか否かを判
断する。この通電制御カウント値CSHTは、後述する
カウント方法によりカウントアップ又はカウントダウン
されるものであって、常に正又は「0」の値をとる。ま
た、この値が正のとき、すなわち「0」でないときにヒ
ータスイッチ14が「オン」されてバッテリ電源VBか
らの電流が電気ヒータ付触媒13に供給されて、同触媒
13が加熱されるようになっている。そして、通電制御
カウント値CSHTが「0」よりも大きくない、すなわ
ち「0」の場合にはステップ205へ移行する。
【0054】ステップ205〜ステップ210までは、
前記第1実施例におけるステップ105〜ステップ11
0までの処理と同様の処理を行う。すなわち、カウント
アップ値CUP又はカウントダウン値CDOWNを算出
し、触媒温度推定カウント値CSFCをその上限値CM
AXに収束させる。
【0055】次に、ステップ211においては、バッテ
リ電源VBから電気ヒータ付触媒13へ供給される電流
量(通電量)IHCを「0」に設定し、その後の処理を
一旦終了する。
【0056】以上の一連の処理における運転状態等は、
図11のタイミングチャートの時刻t11又はt12〜
t15の状態等に相当する。すなわち、時刻t11又は
t12〜t15においては、1回転当たりの吸入空気量
QNは燃料カット境界ラインよりも多く、燃料カットは
行われない。そのため、燃料カットフラグFは「0」に
設定される。そして、触媒温度推定カウント値CSFC
は「0」よりも大きい。このため、触媒温度推定カウン
ト値CSFCは、その上限値CMAXとの比較結果に応
じてカウントアップ値CUPが加算されるか、又は、カ
ウントダウン値CDOWNが減算される。また、通電制
御カウント値CSHTは「0」であるので、ヒータスイ
ッチ14は「オフ」されたままであり、通電制御は実行
されない。
【0057】さて、前記ステップ203において、燃料
カットフラグFが「1」の場合には、現在燃料カットが
行われているものと判断し、ステップ212へ移行す
る。ステップ212及び次のステップ213において
は、前記第1実施例のステップ112及びステップ11
3と同様の処理を行う。すなわち、燃料カットが行われ
ている場合のカウントダウン値CDOWNを算出し、現
在の触媒温度推定カウント値CSFCからそのカウント
ダウン値CDOWNを減算し、その値を新たに触媒温度
推定カウント値CSFCとして設定する。
【0058】続くステップ214においては、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」よりも大きいか否かを
判断する。そして、触媒温度推定カウント値CSFCが
「0」よりも大きい場合には、現在燃料カット中ではあ
るが、触媒の温度は非活性温度までは低下していないも
のとして、その後の処理を一旦終了する。
【0059】これらの一連の処理における運転状態等
は、図11のタイミングチャートの時刻t16から時刻
t17の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻
t16から時刻t17の直前までにおいては、1回転当
たりの吸入空気量QNは燃料カット境界ラインよりも少
なく、燃料カットが行われる。このため、燃料カットフ
ラグFは「1」に設定される。そして、この燃料カット
が継続されることにより触媒温度は低下していくのだか
ら触媒温度推定カウント値CSFCはさらにカウントダ
ウンされていく。但し、現時点では、触媒温度推定カウ
ント値CSFCは依然として「0」よりも大きい。従っ
て、触媒温度は低下しつつあるものの、未だ非活性温度
までは低下していないものとして通電制御カウント値C
SHTは「0」のままに設定され、ヒータスイッチ14
は「オフ」されたままであり、通電制御は実行されな
い。
【0060】また、ステップ214において、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」よりも大きくない、す
なわち「0」の場合には、燃料カットが継続された結
果、触媒温度が非活性温度以下よりも低くなってしまっ
たものとして、ステップ215へ移行する。ステップ2
15においては、通電制御カウント値CSHTをカウン
トアップするためのカウントアップ値γを算出する。こ
のカウントアップ値γは、エンジン回転数NE、1回転
当たりの吸入空気量QN等に基づき図示しないマップを
参照して算出される。
【0061】次のステップ216においては、通電制御
カウント値CSHTに今回のルーチンで算出されたカウ
ントアップ値γを加算し、その値を新たに通電制御カウ
ント値CSHTとして設定する。そして、その後の処理
を一旦終了する。
【0062】これらの一連の処理における運転状態等
は、図11のタイミングチャートの時刻t17から時刻
t18の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻
t17から時刻t18の直前までにおいては、1回転当
たりの吸入空気量QNは燃料カット境界ラインよりも少
なく、燃料カットが行われている。このため、燃料カッ
トフラグFは「1」に設定される。このとき、触媒温度
推定カウント値CSFCは既に「0」となっており、こ
の燃料カットが行われている限り、触媒温度推定カウン
ト値CSFCは「0」に保持される。そして、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」ということから、現時
点では、触媒温度は非活性温度以下まで低下してしまっ
ており、さらにその温度は低下しつつあるものと認識さ
れる。このため、それまで「0」であった通電制御カウ
ント値CSHTがその時間の経過に伴ってカウントアッ
プされていき、後述の通電制御される時間が延長される
ようになっている。但し、この時点では、未だ燃料カッ
トが継続中であるため、ヒータスイッチ14は「オフ」
されたままであり、通電制御は実行されない。
【0063】また、ステップ204において、通電制御
カウント値CSHTが「0」よりも大きい場合には、燃
料カットが完了して、しかも、触媒温度が非活性温度以
下まで低下してしまっており、今後ヒータスイッチ14
を「オン」して通電制御を実行する必要があるものとし
てステップ217へ移行する。ステップ217において
は、バッテリ電源VBから電気ヒータ付触媒13への通
電量IHCを算出する。この通電量IHCはエンジン回
転数NE、1回転当たりの吸入空気量QN及び通電制御
カウント値CSHT等に基づき図示しないマップを参照
して算出される。但し、一般的には通電制御カウント値
CSHTが大きければ大きいほど通電量IHCは大きい
値に設定される。そして、今回のルーチンで算出された
通電量IHCは別途の通電制御ルーチンにおいて通電制
御に用いられる制御量として使用される。すなわち、通
電量IHCに基づいて、電流制御回路15が適宜に制御
されて、バッテリ電源VBから電気ヒータ付触媒13へ
供給される電流量が調整されるのである。
【0064】続いて、ステップ218においては、通電
制御カウント値CSHTをカウントダウンするためのカ
ウントダウン値δを算出する。このカウントダウン値δ
も、エンジン回転数NE、1回転当たりの吸入空気量Q
N等に基づき図示しないマップを参照して算出される。
【0065】そして、ステップ219において、通電制
御カウント値CSHTから今回のルーチンで算出された
カウントダウン値δを算出し、その値を新たに通電制御
カウント値CSHTとして設定する。そして、その後の
処理を一旦終了する。
【0066】これらの一連の処理における運転状態等
は、図11のタイミングチャートの時刻t18から時刻
t19の直前までの状態等に相当する。すなわち、時刻
t18から時刻t19の直前までにおいては、1回転当
たりの吸入空気量QNは燃料カット境界ラインよりも多
く、燃料カットが完了している。このため、燃料カット
フラグFは「0」に設定される。このとき、触媒温度推
定カウント値CSFCは未だ「0」となっている。そし
て、触媒温度推定カウント値CSFCが「0」というこ
とから、現時点では、触媒温度は未だ非活性温度以下と
なっているものと認識される。このため、上記のカウン
トダウン処理が繰り返されることにより、通電制御カウ
ント値CSHTが「0」となるまでは、通電量IHCが
算出され、その値等に基づいて通電制御が実行されるの
である。ここで、通電制御カウント値CSHTが大きい
ほど、通電量IHCが大きくなるよう設定されるので、
燃料カットの完了後には、速やかに触媒温度が上昇され
る。そして、その遅角制御処理の繰り返しに伴って通電
制御カウント値CSHTがカウントダウンされていく。
【0067】そして、時刻t19以降においては、通電
制御カウント値CSHTが「0」に復帰する。この時点
で、前記フローチャートのステップ201〜ステップ2
11までの処理が再度実行されることとなり、触媒温度
推定カウント値CSFCが「0」よりも大きい値とな
る。このため、触媒温度が非活性温度以上になったもの
と認識され、通電制御は実行されなくなる。すなわち、
上記処理では、触媒温度を非活性温度以上とするために
必要な時間に相当する通電制御カウント値CSHTに応
じた時間分だけ、通電制御が行われることとなる。
【0068】以上、説明したように、この実施例の暖機
制御方法によれば、燃料カットが完了したと判断したと
き、その判断結果に基づき、触媒温度が非活性温度以上
になるために必要な時間に相当する通電制御カウント値
CSHTを認識するようにした。そして、その通電制御
カウント値CSHTに応じて通電量IHC及び通電時間
を制御するようにした。従って、この実施例においても
前記第1実施例と同様の効果を奏する。
【0069】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記第1及び第2実施例では、燃料カットが行わ
れたか否かを触媒温度の低下を来す運転状態にあるか否
かの判断条件としたが、定常軽負荷走行にあるか否かを
上記判断条件としてもよいし、また、これらの触媒温度
の低下を来す要因を組み合わせて判断するようにしても
よい。さらに、その他の触媒温度の低下を来す要因も組
み合わせて判断するようにしてもよい。
【0070】(2)前記第1実施例では、遅角制御カウ
ント値CSRTDに応じて遅角量ARTD及び遅角時間
を共に制御するようにしたが、遅角制御を行うに際し、
遅角量ARTDを一定として遅角時間のみを制御するよ
うにしてもよい。 (3)前記第2実施例では、通電制御カウント値CSH
Tに応じて通電量IHC及び通電時間を制御するように
したが、通電制御を行うに際し、通電量IHCを一定と
して通電時間のみを制御するようにしてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、内燃機関からの排気ガスを浄化するための触媒の温
度を上昇させる排気浄化装置の暖機制御方法において、
触媒の温度低下を来す運転状態が完了したものと判断し
たとき、その判断結果に基づきそれまでの触媒の温度低
下を来す運転状態の履歴を認識するとともに、その履歴
に応じて触媒の温度上昇度合いを制御するようにした。
そのため、触媒温度を低下させる様々な要因に対して
も、内燃機関のトルクを著しい低下状態に陥らせること
なく、触媒温度を適正値に制御して排気ガスの浄化率の
向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した第1実施例における車両
に搭載されたエンジンの排気浄化装置を示す概略構成図
である。
【図2】第1実施例においてECUの電気的構成を示す
ブロック図である。
【図3】第1実施例においてECUにより実行される
「遅角量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図4】第1実施例においてECUにより実行される
「遅角量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図5】第1実施例においてECUにより実行される
「遅角量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図6】第1実施例において時間に伴って変化する運転
状態等を説明するタイミングチャートである。
【図7】この発明を具体化した第2実施例における車両
に搭載されたエンジンの排気浄化装置を示す概略構成図
である。
【図8】第2実施例においてECUにより実行される
「通電量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図9】第2実施例においてECUにより実行される
「通電量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図10】第2実施例においてECUにより実行される
「通電量算出ルーチン」の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図11】第2実施例において時間に伴って変化する運
転状態等を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、12…触媒コンバー
タ、13…電気ヒータ付触媒、40…ECU。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態を検出し、その検出
    結果に基づいて現在の運転状態が前記内燃機関からの排
    気ガスを浄化するための触媒の温度低下を来す運転状態
    にあるか否かを判断して、その判断結果に基づき、前記
    触媒の温度を上昇させる内燃機関の排気浄化装置におけ
    る暖機制御方法であって、 前記内燃機関の運転状態の検出結果に基づき、前記触媒
    の温度低下を来す運転状態が完了したものと判断したと
    き、その判断結果に基づきそれまでの前記触媒の温度低
    下を来す運転状態の履歴を認識するとともに、その履歴
    に応じて前記触媒の温度上昇度合いを制御するようにし
    たことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置における暖
    機制御方法。
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