JP2890746B2 - 高安定性腸内有用細菌を含有する食品 - Google Patents

高安定性腸内有用細菌を含有する食品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、安定な被覆腸内有用細菌を含有する食品に
関する。
〔従来の技術〕
今日健康志向の流れに向って、さまざまな生理活性物
質が食品中へ添加されるようになっている。例えば、リ
ノール酸やアスコルビン酸を含有させて高血圧・壊血病
に対して効果をもたせたもの(特開昭56−61960号公
報)、植物成分を含有させ口臭除去効果をもたせたもの
(特開昭59−66839号公報)、多量の微細気泡状空気を
分散させたもの(特開昭59−1183657号公報)、アスパ
ルテームを含有させ抗う性をもたせたもの(特開昭61−
85149号公報)、水溶性カルシウム塩組成物を含有させ
栄養強化したもの(特開昭62−100253号公報)などがあ
げられる。
ところでビフィズス菌、乳酸菌等の腸内有用細菌は、
腸内において酢酸や乳酸を産出することによりpHを低下
させて大腸菌等の有害なグラム陰性菌の定着および増殖
を抑制し、また腸に刺激を与えて腸の活動を活発にし、
さらにビタミンB群を合成するなどの作用がある。
近年腸内有用細菌の作用を活用するために、腸内有用
細菌が健康食品等の食品および整腸剤などに応用されて
いる。しかし、このような食品、整腸剤においては、腸
内有用細菌は酸素に弱いため保存安定性が悪く、また食
した場合胃液のpHが低いため腸内有用細菌の大部分が死
滅し、腸内有用細菌の作用を十分に活用できないという
問題点が生じていた。
このような問題点を解決するため、腸内有用細菌を上
記の外部生成抑制要因から保護して安定化させた後、食
品に添加する方法などが提案されている。
例えば、特公昭53−37430号公報には、乳酸菌を融解
状態の高級脂肪酸および/またはそのエステルでコーテ
ィングした後打錠する方法が提案されている。しかしこ
の方法では、コーティングする際に高級脂肪酸および/
またはそのエステルを加熱融解するため、その時の熱に
よりかなり多くの腸内有用細菌が死滅するという問題点
がある。
また特開昭62−220186号公報には、W/O/W型エマルシ
ョンにおいて水層に腸内有用細菌を分散させて安定化さ
せた後、ヨーグルトなどの食品に添加する方法が提案さ
れている。しかしこの方法では、芯物質である腸内有用
細菌の含有率が低いため、多くの製剤を使用する必要が
生じ、また食品へ添加した場合には、エマションの安定
性が悪いため、腸内有用細菌の生存率が低下するという
問題点がある。
さらに特開昭62−201823号公報および特開昭62−2631
28号公報には、腸内有用細菌を分散させた油脂を二重ま
たは三重ノズルを用いてゼラチンソフトカプセル中に封
入する方法、および腸内有用細菌を含む粉末を打錠など
の方法で圧縮成形し、固体状油脂で被覆し、次いでカプ
セル被膜により被覆する方法が開示されている。しかし
ゼラチンソフトカプセルの場合は、腸内有用細菌の安定
性は高いが、粒子径が大きいため食品への応用が限られ
るという問題点がある。また腸内有用細菌を含む粉末を
打錠などの方法で圧縮成形し、固体状油脂で被覆し、次
いでカプセル被膜により被覆する方法では、圧縮成形す
る際に圧縮によりかなり多くの腸内有用細菌が死滅し、
しかも固体状油脂で被覆する際にも油脂を溶融するた
め、その時の熱によりかなり多くの腸内有用細菌が死滅
するという問題がある。
このように腸内有用細菌が安定な状態で含有された食
べやすい食品は開発されておらず、このような食品の開
発が要望されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上記要望に応えるため、腸内有用細
菌が安定な状態で含有された食べやすい食品を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(A)食品主成分と、 (B)腸内有用細菌を含む粉状体を芯物質とし、この芯
物質の全周囲表面を融点40℃以上の脂質からなる粉状体
で被覆した被覆腸内有用細菌と からなることを特徴とする高安定性腸内有用細菌を含有
する食品である。
本発明における食品主成分は、食品を構成する主たる
構成成分であって、一般に食品として食用と供されてい
るものがあげられ、特に制限はない。このような食品主
成分としては、例えばナチュラルヨーグルト、フレーバ
ードヨーグルト、フルーツヨーグルト、ドリンクヨーグ
ルト、フローズンヨーグルト、発酵バターミルク、乳酸
菌飲料、酸乳飲料等のヨーグルト類;アイスクリーム、
シャーベット、ババロア、プリン、ゼリー等の冷菓;マ
ーガリン、ショートニング、ホイップクリーム、フラワ
ーペースト、バタークリーム、サンドクリーム、ムー
ス、ドレッシング、マヨネーズ等の油脂加工食品;ケー
キ、カステラ、シュークリーム、パイ、ワッフル、キャ
ンディー、キャラメル、チョコレート、ガム、ビスケッ
ト、ドーナツ、錠菓、スナック類、ようかん、饅頭、う
いろう、餅、煎餅、あられ、おこし、かりん糖、飴等の
菓子類;米飯用ふりかけ、パスタ用ふりかけ、洋菓子用
トッピング、アイスクリーム用トッピング粉末等のふり
かけ食品類:ラムネ、サイダー、コーラ、シンジャエー
ル、ガラナ飲料、果汁入り炭酸飲料、果汁フレーバー系
炭酸飲料等の炭酸飲料、果実飲料、人口果実シロップ、
野菜ジュース、コーヒー、チョコレート飲料、乳酸菌飲
料、ミルクコーヒー、ミルクセーキ、ミルクティー等の
乳性飲料、紅茶、ウーロン茶、録茶、麦茶等の茶類、豆
乳、スープ類、アルコール含有飲料等の飲料;健康食
品;およびその他の食品をあげることができる。
本発明において使用できる腸内有用細菌は、腸内にお
いて、ビタミン等の生理活性物質を産出したり、有害微
生物の発育を抑制したり、整腸作用を有するなど、摂取
した者に対して何らかの生理的効果を発揮するものであ
れば特に制限されず、例えばB.bifidum,B.breve,B.adol
escentsi,B.infantis,B.longum等のBifidobacterium属;
S.faecalis,S.thermophilus等のStreptococcus属;L.aci
dophilus,L.bulgaricus,L.casei,L.helveticus等のLact
obacillus属などの公知の腸内有用細菌をあげることが
できる。これらの腸内有用細菌は1種単独で、または2
種以上を組合せて使用することができる。
本発明の高安定性腸内有用細菌を含有する食品は、食
品主成分となる一般食品中に、腸内有用細菌を含む芯物
質を被覆剤で被覆した被覆腸内有用細菌を添加したもの
である。
上記芯物質は、一般的には前記腸内有用細菌を含む培
地を凍結乾燥して得たものを用いることができるが、こ
れに他の添加物を加えたものでもよい。
他の添加物としては、例えばトウモロコシ澱粉、馬鈴
薯澱粉等の澱粉類;ブドウ糖、乳糖等の糖類;リジン、
アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸類;ゼラチ
ン、アルブミン、ペプトン等の高分子物質およびその分
解物;カゼイン;脱脂粉乳;水溶性ビタミンなどをあげ
ることができる。添加物の添加量は適宜量であるが、芯
物質中に含める割合として通常0.1〜50重量%が好まし
い。
芯物質は凍結感想、噴霧乾燥などの方法により粉末化
した粉状体を用いる。粉状体の粒径は通常0.1〜500μ
m、好ましくは1〜100μmが好ましい。
本発明では、芯物質を被覆する被覆剤として融点が40
℃以上の脂質からなる粉状体を使用する。このような脂
質としては、例えば天然から得られる牛脂、豚油等の動
物脂およびその硬化脂;魚油およびその硬化油;大豆
油、ナタネ油、綿実油、ヤシ油等の植物油およびその硬
化油;微生物生産油;脂肪酸モノグリセリド;脂肪酸ジ
グリセリド;プロピレングリコール脂肪酸エスエル;シ
ョ糖脂肪酸エステル;脂肪酸およびその塩;高級アルコ
ール;ワックス;リン脂質;スルホリピッド;ステロー
ル;炭化水素ならびにこれらの水素添加物などがあげら
れる。これらの脂質は1種単独で使用することもできる
し、2種以上を混合して使用することもできる。これら
の脂質は凍結乾燥、噴霧乾燥、粉砕などの方法により粉
末化し、必要に応じて微粉化した粉状体を用いる。この
粉状体の粒径は通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50
μmが好ましい。
芯物質の被覆剤として使用する脂質粉状体の融点が40
℃未満であると、脂質粒子が溶融して相互に付着し、ダ
マになるため、被覆することが難しくなる。このため、
脂質粉状体の融点は40℃以上であることが必要である。
腸内有用細菌を含む芯物質と被覆剤との割合は、芯物
質/被覆剤の重量比で0.1〜50、好ましくは0.5〜10の範
囲が好ましい。両者の割合をこの範囲にすることにより
安定な被覆腸内有用細菌が得られる。
被覆腸内有用細菌は、前記芯物質である粉状体と被覆
剤である粉状体とを、例えばボールミル、電気乳鉢、高
能率粉体混合装置、高速粉体混合造粒装置、高速気流の
対流などにより粉状体を互いに接触、衝突させて、芯物
質の粉状体表面に被覆剤を付着、被覆させることにより
製造することができる。この際、接触、衝突を過激な条
件で行うと粉状体の温度が上昇して腸内有用細菌が死滅
する恐れがあるので、できるだけ温和な条件で行うのが
好ましい。すなわち接触、衝突の際の粉状体の温度が40
℃未満になる条件で製造するのが望ましい。さらに被覆
性能を向上させるために、予め芯物質である粉状体と被
覆剤である粉状体とを混合しておくことが望ましい。ま
た接触、衝突を数回に分けて行うことが好ましい。
このようにして製造された被覆腸内有用細菌は、製造
時に圧縮されることもなく、また被覆剤が加熱融解され
ることもないので、腸内有用細菌の生存率は高い。
本発明の高安定性腸内有用細菌を含有する食品は、上
記のようにして製造した被覆腸内有用細菌を、食品主成
分となる一般の食品に添加することにより得られるが、
食品がヨーグルト、冷菓、飲料などの水系の食品の場
合、前記被覆腸内有用細菌の分散性を改善するために、
前記被覆腸内有用細菌をさらに親水性物質で被覆するこ
ともできる。
このような親水性物質としては、例えばトウモロコシ
澱粉、馬鈴薯澱粉等の澱粉;デキストリン、オリゴ糖、
蛋白質等の親水性高分子物質およびその分解物;無機酸
および有機酸の塩類;ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル等の水溶性乳化剤などをあげるこ
とができる。これらの親水性物質は1種単独で使用する
こともできるし、2種以上を組合せて使用することもで
きる。また親水性物質は凍結乾燥、噴霧乾燥などの方法
により粉末化した粉状体を用いるのが好ましい。この粉
状体の粒径は通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μ
mが好ましい。
親水性物質の使用量は適宜量であるが、親水性物質で
被覆した被覆腸内有用細菌中に含める割合として、通常
0.1〜20重量%が好ましい。
親水性物質で被覆腸内有用細菌をさらに被覆するに
は、融点40℃以上の脂質からなる粉状体で芯物質を被覆
するのと同様な方法が採用できる。
本発明の高安定性腸内有用細菌を含有する食品は、芯
物質を融点が40℃以上の脂質からなる粉状体で被覆した
被覆腸内有用細菌を、またはこの被覆腸内有用細菌をさ
らに親水性物質で被覆したもの(以下、単に被覆腸内有
用細菌という場合はこの両者を示すものとする。)を、
前記食品主成分となる食品中に添加することにより得ら
れる。
本発明の食品中に含める被覆腸内有用細菌の割合は、
通常0.001〜50重量%、好ましくは0.01〜20重量%が好
ましいが、この範囲外でもよい。
被覆腸内有用細菌を食品主成分に添加する時の温度ま
たは添加後の食品の加工処理における温度が高すぎると
腸内有用細菌が死滅する恐れがあるので、これらの温度
はできるだけ低い温度が好ましく、70℃以下であること
が好ましい。特に、ヨーグルト類、冷菓、油脂加工食品
およびふりかけ食品類の場合は50℃以下、菓子類および
飲料の場合は60℃以下であることが好ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、腸内有用細菌を含む粉状体を芯物質
とし、この芯物質を融点40℃以上の脂質からなる粉状体
で被覆した被覆腸内有用細菌を食品主成分中に添加する
ようにしたので、腸内有用細菌が安定な状態で含有され
た食べやすい食品が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例1 乳酸菌(S.faecalis,生菌数1.46×1010個/g、粒径1
〜20μm)粉末5kgに、ナタネ硬化油微粉末(融点67.1
℃、平均粒径8.7μm)3kgおよび粉状炭酸カルシウム
(平均粒径1〜20μm)300gを加え、ヘンシェルミキサ
ーにより1000rpmで15分間混合処理した。このようにし
て被覆乳酸菌(生菌数7.21×109個/g)7.4kgを得た。
無脂乳固形分12%、乳脂肪分1.5%の還元乳10kgを滅
菌処理し、これにスターター100gと接種し、37℃で24時
間培養した。得られたpH4.5の培養液を50kg/cm2で均質
化し、次いでクエン酸およびシロップを加えて無脂乳固
形分8.1%、乳脂肪分1.0%、ショ糖濃度5%、クエン酸
濃度0.1%、pH4.5の液状ヨーグルトを得た。
この液状ヨーグルト8kgに、上記被覆乳酸菌(生菌数
7.21×109個/g)50g(製品中換算4.48×107個/g)を添
加、混合した。次に、この液状ヨーグルトを5℃で1か
月間保存した。製造時および保存後の乳酸菌生菌数を表
1に示す。
比較例1 実施例1と同様の製造方法で、液状ヨーグルト8kgを
得た。被覆乳酸菌の代わりにその原料である未被覆の乳
酸菌(S.faecalis,生菌数1.46×1010個/g)24.6g(製品
中換算4.48×107個/g)を添加、混合した。次に、この
液状ヨーグルトを5℃で1か月間保存した。製造時およ
び保存後の乳酸菌生菌数を表1に示す。
実施例2 乳酸菌(B.longum.生菌数3.24×109個/g、粒径1〜20
μm)10kgに、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平均粒
径9.3μm)9kgおよび澱粉(粒径1〜20μm)1kgを加
えて混合した後、奈良ハイブリダイゼーションシステム
((株)奈良機械製作所製)を用いて攪拌数2400rpmで
4分間処理した。このようにして、被覆乳酸菌(生菌数
1.39×109個/g)19.1kgを得た。
脱脂乳818gに、脱脂粉乳50g、砂糖125g、ペクチン5
g、香料2gを加えて溶解攪拌し、90℃で30分間加熱装置
し、30℃に冷却してから、スターター25gを加えた後、
上記被覆乳酸菌25g(製品中換算3.31×107個/g)を添加
し、これを予め殺菌しておいた100ml容のヨーグルトび
んに分注して35℃で10時間発酵凝固させ、ハードタイプ
ヨーグルトを製造した。
製造直後にヨーグルト中の乳酸菌数を測定したとこ
ろ、2.18×105個/gが生存していた。
比較例2 実施例2において、被覆乳酸菌の代わりにその原料で
ある未被覆の乳酸菌(S.faecalis,生菌数3.24×109個/
g)10.6g(製品中換算3.31×107個/g)を添加、混合し
た以外は実施例2と同様にしてハードタイプヨーグルト
を製造した。
製造直後にヨーグルト中の乳酸菌数を測定したとこ
ろ、104(個/g)のオーダーで確認することはできなか
った。
実施例3 脂肪率40%の生クリーム200g、脱脂乳350g、砂糖160
g、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)1g、バニラフレー
バー1gを加熱溶解した後、50℃に冷却して、実施例1と
同様の液状ヨーグルト288gを加えて均質化処理を行い、
アイスクリームフリーザーにかけてソフトクリーム状に
し、これに実施例1で得られた被覆乳酸菌(生菌数7.21
×109個/g)20g(製品中換算1.42×108個/g)を添加、
混合した後、−20℃で冷却してフローズンヨーグルトを
製造した。
このフローズンヨーグルト中の乳酸菌数を測定したと
ころ、8.92×105個/gの乳酸菌が生存していた。
実施例4 脂肪率40%の生クリーム860gを殺菌し、冷却した後、
スターター40gを接種し、37℃で24時間培養して得られ
た発酵クリームにペクチン20g、グラニュウー糖20gを温
湯160gに溶解して調製したペクチン溶液200gを加え、70
℃で均質化処理した後、10℃まで冷却した。
この乳化液1kgをたて型ミキサーでホイップした後、
実施例2で得られた被覆乳酸菌(生菌数1.39×109個/
g)20g(製品中換算2.73×107個/g)を添加してサワー
クリームを製造した。
このサワークリーム中の乳酸菌数を測定したところ、
3.2×105個/gの乳酸菌が生存していた。
実施例5 乳酸菌(B.longum)の粉末(生菌数1.76×1010個/g、
粒径1〜20μm)350gに、ナタネ硬化油微粉末(融点6
7.2℃、粒径0.5〜5μm)350を加えて混合した後、奈
良ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製
作所製)を用いて3分間混合処理した。このようにし
て、ナタネ硬化油被覆乳酸菌638gを得た。
一方、表2の配合に従って配合した油相部を60℃に加
熱し、十分に攪拌して溶解させた。また水相部も60℃に
加熱して完全に溶解させた後、油相部に徐々に加えて乳
化を行い乳化液を得た。
次に得られた乳化液内の温度を45℃まで下げた後、こ
の乳化液中に前記ナタネ硬化油被覆乳酸菌20gをスリー
ワンモーターを用いて200rpmの回転数で20分間かけて分
散させ、次にこの乳化液をボテーターで急冷捏和してナ
タネ硬化油被覆乳酸菌入マーガリンを製造した。
得られたマーガリンについて、製造後直ちに製品中の
乳酸菌数を測定した。さらに15℃に保管した後、製造日
から1か月後および3か月後の製品中の乳酸菌数を測定
し、生菌数の経時変化を試験した。結果を表3に示す。
比較例3 実施例5において、ナタネ硬化油被覆乳酸菌の代わり
に未被覆の乳酸菌(B.longum、生菌数1.76×1010個/g)
10gを用いた以外は実施例5と同様にして行った。結果
を表3に示す。
実施例6 乳酸菌(B.longum、生菌数3.24×109個/g)粉末10kg
に、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平均粒径9.3μ
m)10kgを加えて混合した後、奈良ハイブリダイゼーシ
ョンシステム(株)奈良機械製作所製)を用いて4分間
処理した。このようにして被覆乳酸菌(生菌数1.26×10
9個/g)19.3kgを得た。
パーム硬化油(融点45℃)3kg、ナタネ硬化油(融点3
1℃)10kg、大豆白絞油3kgにステアリン酸モノグリセラ
イド20g、レシチン10g、β−カロチン0.3g、香料1.5gを
溶解させ油相を調製した。
またこれとは別に、水3.2kgに脱脂粉乳300g、食塩150
gを溶解し水相とした。
次に前記油相を50℃に調整した後、攪拌機で攪拌しな
がら前記被覆乳酸菌200gを均一に分散させた後、徐々に
水相を加えて10分間乳化を行った。この乳化液を急冷可
塑化装置に通してマーガリンも製造した。
得られたマーガリン中の乳酸生菌数は、1.06×107個/
gであった。さらに1か月間5℃に保存した後の生菌数
は、9.41×106個/gであった。
比較例4 実施例6と同様の配合の油相、水相を用意し、50℃に
調整した油相に実施例6の被覆乳酸菌の原料に用いた未
被覆の乳酸菌100gを攪拌機で均一に分散させた後、徐々
に水相を加えて10分間乳化を行った。この乳化液を急冷
可塑化装置に通してマーガリンを製造した。
得られたマーガリン中の乳酸菌生菌数は、2.45×104
個/gであった。さらに1か月間5℃に保存した後は、10
4(個/g)のオーダーで生菌の存在を確認できなかっ
た。
実施例7 パーム油(融点35℃)6kg、ナタネ硬化油(融点36
℃)10kg、大豆白絞油4kgにステアリン酸モノグリセラ
イド20g、レシチン10g、香料1gを溶解させ油相を50℃に
調整した後、攪拌機で攪拌しながら実施例6で得られた
被覆乳酸菌250gを均一に分散させた。その後窒素ガスを
吹込みながら急冷可塑化装置に通してショートニングを
製造した。
得られたショートニング中の乳酸菌生菌数は、1.46×
107個/gであった。さらに1か月間5℃に保存した後の
生菌数は、1.37×107個/gであった。
実施例8 乳酸菌(L.acidophilus、生菌数1.46×1010個/g)粉
末5kgに、ナタネ硬化油微粉末(融点67.1℃、平均粒径
8.7μm)3.3kgを加え、ヘンシェルミキサーにより800r
pmで15分間混合処理した。このようにして被覆乳酸菌
(生菌数7.42×109個/g)7.6kgを得た。
水4.8kgに脱脂粉乳600g、リン酸ナトリウム20g、カゼ
インNa100g、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=16)3gを溶
解し水相とした。
ナタネ硬化油(融点34℃)2.5kg、ヤシ硬化油(融点3
1℃)1.5kgにステアリン酸モノグリセライド2g、レシチ
ン16gを加熱溶解した後、55℃に調整し、上記被覆乳酸
菌300gを攪拌機で分散し油相とした。
前記水相を攪拌しながら前記油相を徐々に加えて10分
間予備乳化した後、香料20gを混合し、100kg/cm2の圧力
で均質化し、さらにUHT処理(120℃、4秒)を行い、直
ちに5℃に冷却し、乳化液7kgを得た。
この乳化液中の乳酸菌生菌数を測定したところ、6.71
×106個/gであった。
比較例5 実施例8において、被覆乳酸菌の代わりにその原料で
ある未被覆の乳酸菌152gを使用し、実施例8と同様にし
て7kgの乳化液を得た。
この乳化液中では、104(個/g)のオーダーで生菌数
を確認することができなかった。
実施例9 実施例8で得られた乳化液をたて型ミキサーでホイッ
プし、絞り袋に入れて−20℃で3か月保存した。製造時
および保存、解凍後の乳酸菌生菌数を表4に示す。
実施例10 水50kgに砂糖20kg、脱脂粉乳5kg、コーンスターチ2k
g、小麦粉3kgをそれぞれ50℃において溶解分散させた
後、実施例7で得られたショートニング20kgを加え、溶
解するまで攪拌した。このサスペンジョンをオンレータ
にかけフラワーペースト90kgを得た。
このフラワーペースト中の乳酸菌生菌数は、1.69×10
6個/gであった。
実施例11 コーンサラダ油3.6kg中に実施例6で得られた被覆乳
酸菌180gを攪拌機を用いて均一に分散させ、これを油相
とした。
卵黄450gをホモミキサーで500rpmで攪拌しながら、塩
75g、砂糖125g、こしょう8g、マスタード粉12g、食酢30
0gを加えた。回転速度を2000rpmに上げ、油相2.5kgを徐
々に加え、酢250g、油相の残り分を順次加えていき、マ
ヨネーズを得た。
このマヨネーズ中の乳酸菌生菌数は1.45×107個/gで
あった。
比較例6 実施例11において、被覆乳酸菌の代わりに未被覆の乳
酸菌(B.longum,生菌数3.24×109個/g)180gを用い、実
施例11と同様にしてマヨネーズを製造した。
このマヨネーズ中の乳酸菌生菌数は3.27×104個/gで
あった。
実施例12 乳酸菌(S.faecalis)の粉末(生菌数1.25×1010個/
g、粒径1〜30μm)350gに大豆硬化油微粉末(融点60.
4℃、粒径0.5〜3μm)135gおよびモノグリセリンステ
アレート(エマルジーMS、理研ビタミン(株)製、商品
名、粒径0.5〜10μm)微粉末15gを加え、ヘンシェルミ
キサーにより1000rpmで6分間混合処理し、さらに前記
と同じ大豆硬化油微粉末135gおよび前記と同じモノグリ
セリンステアレート微粉末15gを加え30分間混合処理し
た。次いで得られた粉末にコーンスターチ(粒径0.5〜1
0μm)50gを加え、同様の混合処理を3分間行って668g
の大豆硬化油被覆乳酸菌を得た。
一方、表5に示す配合に従って原料を混合、溶解して
グレープフルーツジュースを調製した。このジュースに
前記大豆硬化油被覆乳酸菌20gを添加し、よく混合した
後、缶に充填した。次に65℃で10分間滅菌し、その直後
にジュース中の乳酸菌数を測定した。その結果、7.86×
107個/gの乳酸菌が生存していた(生存率=64.1%)。
比較例7 実施例12において、大豆硬化油被覆乳酸菌の代わりに
未被覆の乳酸菌(S.faecalis)(1.25×1010個/g)10g
を用いた以外は実施例12と同様に行った。その結果、こ
のジュース中には6.52×102個/gの乳酸菌が生存してい
た(生存率=0.0005%)。
実施例13 乳酸菌(S.faecalis)の粉末(1.25×1010個/g、粒径
1〜20μm)350gに大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平
均粒径9.3μm)135gおよびグリセリンモノステアレー
ト微粉末15gを加え、ヘンシェルミキサーにより1000rpm
で6分間処理し、さらに前記大豆硬化油135gおよびグリ
セリンモノステアレート15gを加え4分間処理した。次
いで得られた粉末にコーンスターチ(三和殿粉工業
(株)製、粒径10〜20μm)50gを加え、同様の処理を
3分間行って668gの被覆乳酸菌(生菌数4.61×109個/
g)を得た。
一方、表6に示す原料に加えて上記被覆乳酸菌20gを
ミキサーで混合、溶解してグレープフルーツジュースを
調製し、缶に充填した。この缶詰を60℃で10分間滅菌
し、その直後にジュース中の乳酸菌数を測定した。
その結果、7.86×107個/gの乳酸菌が生存していた。
比較例8 実施例13において、被覆乳酸菌の代わりに未被覆の乳
酸菌(S.faecalis、生菌数1.25×1010個/g、粒径1〜20
μm)10gを用い、実施例13と同様にしてグレープフル
ーツジュースを製造した。このジュース中には6.25×10
4個/gの乳酸菌が生存していた。
実施例14 乳酸菌(B.longum、生菌数3.24×109個/g、粒径1〜2
0μm)粉末10kgに、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、
平均粒径9.3μm)10kgを加えて混合した後、奈良ハイ
ブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作所
製)を用いて4分間処理した。このようにして被覆乳酸
菌(生菌数1.26×109個/g)19.3kgを得た。
市販の牛乳(pH6.7)1に上記被覆乳酸菌1gを加
え、ミキサーで1分間攪拌した後、びんに移し、5℃で
1週間保存し、経時的に牛乳中の生菌数を測定した。結
果を表7に示す。
比較例9 実施例14の牛乳1に未被覆の乳酸菌(B.longum、生
菌数3.24×109個/g、粒径1〜20μm)0.5gを加え、ミ
キサーで1分間攪拌した後、びんに移し、5℃で1週間
保存し、経時的に牛乳中の生菌数を測定した。結果を表
7に示す。
実施例15 市販のオレジジュース(pH3.4)1に実施例14の被
覆乳酸菌1gを加え、ミサキーで1分間攪拌した後、びん
に移し、5℃で2週間保存し、経時的にオレジシュース
中の生菌数を測定した。結果を表7に示す。
比較例10 実施例15のオレンジジュース1に未被覆の乳酸菌
(B.longum、生菌数3.24×109個/g、粒径1〜20μm)
0.5gを加え、ミキサーで1分間攪拌した後、びんに移
し、5℃で2週間保存し、経時的にオレンジジュース中
の生菌数を測定した。結果を表7に示す。
実施例16 苺200g、卵黄4個、牛乳400ml、砂糖40g、氷5個をミ
サキーに入れ、20秒間攪拌した。さらに実施例13で得ら
れた被覆乳酸菌0.1gを加え、20秒間攪拌してストロベリ
ーミルクケーキを得た。
このミルクケーキ中の乳酸菌生菌数は、3.37×105個/
gであった。
実施例17 乳酸菌(S.faecalis、生菌数1.46×1010個/g、粒径1
〜20μm)粉末5kgに、ナタネ硬化油微粉末(融点67.1
℃、平均粒径8.7μm)3.3kgを加え、ヘンシェルミキサ
ーにより1000rpmで15分間混合処理した。このようにし
て被覆乳酸菌(生菌数7.42×109個/g)7.6kgを得た。
水2.5kgに脱脂粉乳225g、ヘキサメタリン酸ナトリウ
ム5g、ショ糖脂肪酸エステル(HLB=11)2gを溶解し水
相とした。
ナタネ硬化油(融点36℃)1.5kg、ヤシ硬化油(融点3
1℃)0.8kgにステアリン酸モノグリセライド5g、レシチ
ン12gを加熱溶解した後、60℃に調整し油相とした。
前記水相を攪拌しながら前記油相を徐々に加え10分間
予備乳化し、100kg/cm2の圧力で均質化した後、直ちに
5℃に冷却し、乳化液4.8kgを得た。得られた乳化液を
たて型ミキサーでホイップした後、前記被覆乳酸菌40g
(製品中換算5.89×107個/g)を添加し、混合し、ホイ
ップクリームを製造した。
次に、このホイップクリームを絞り袋に入れて、−20
℃で3か月間保存した。製造時および保存、解凍後の乳
酸菌生菌数を表8に示す。
また、このクリームを使って、ケーキおよびワッフル
など様々な高安定性乳酸菌を含有する洋菓子を調製する
ことができた。
比較例11 実施例17において、被覆乳酸菌の代わりにその原料で
ある未被覆の乳酸菌(S.faecalis、生菌数1.46×1010
/g)20.3g(製品中換算5.89×107個/g)を使用して実施
例17と同様にしてホイップクリームを得た。
このホイップクリームの製造時および実施例17と同様
にして保存、解凍後の乳酸菌生菌数を表8に示す。
実施例18 表9に示す配合に従って原料を混合し、造粒機にかけ
た後乾燥させて顆粒を得た。この顆粒に実施例5で得た
ナタネ硬化油被覆乳酸菌20gおよびタルク3gを添加し、
得られた混合物を打錠機にかけて3t/m2の圧力で打錠し
て錠菓を製造した。製造直後に錠菓中の乳酸菌数を測定
したところ、1.28×108個/gが生存していた(生存率=7
4.4%)。
実施例12 実施例18で用いた顆粒1000gに、未被覆の乳酸菌(B.l
ongum、生菌数1.76×1010個/g)10gおよびタルク3gを添
加し、実施例18と同様にして錠菓を調製した。得られた
錠菓には2.18×105個/gの乳酸菌が生存していた(生存
率=0.13%)。
実施例19 乳酸菌(B.longum、生菌数3.24×109個/g、粒径1〜2
0μm)10kgに、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平均
粒径9.3μm)10kgを加えて混合した後、奈良ハイブリ
ダイゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)を
用いて4分間処理した。このようにして被覆乳酸菌(生
菌数1.46×109個/g)19.3kgを得た。
表10に示す配合に従って原料を混合し、造粒機にかけ
た後、乾燥させて顆粒を得た。この顆粒に前記被覆乳酸
菌200g(製品中換算生菌数2.85×107個/g)およびタル
ク30gを添加し、得られた混合物を打錠機にかけて3t/m2
の圧力で打錠して錠菓を製造した。
製造直後に錠菓中の乳酸菌数を測定したところ、2.46
×107個/gが生存していた。
比較例13 実施例19と同様の配合の顆粒10kgに、未被覆の乳酸菌
(B.longum、生菌数3.24×109個/g)89g(製品中換算2.
85×107個/g)およびタルク30gを添加し、実施例19と同
様にして錠菓を調製した。
得られた錠菓には、1.38×105個/gの乳酸菌が生存し
ていた。
実施例20 表11に示す配合に従って原料を加熱、混合し練りあん
(並あん)2kgを得た。
得られたあんを室温まで冷却した後、実施例17で得た
被覆乳酸菌(生菌数7.42×109個/g)20g(製品中換算7.
34×107個/g)を添加し、よく混合して高安定性乳酸菌
含有のあんを得た。
次に砂糖520gと上新粉400gをよく混合した後、大和芋
240gをすりおろしたものを徐々に添加し、よく捏ねて、
そば饅頭用生地を得た。
この生地100重量部に対し、前記高安定性乳酸菌含有
のあん200重量部の割合でそば饅頭を作り、蒸し器で10
分間蒸した。なお饅頭の重量は約60gであった。
得られた饅頭を割り、あんを取出して乳酸菌数を測定
したところ、4.31×106個/gの乳酸菌が生存していた。
また前記あんを使って団子、おはぎ、あん蜜など、様
々な高安定性乳酸菌を含有する和菓子を調製することが
できた。
比較例14 実施例20と同様の配合のあん2kgに、未被覆の乳酸菌
(S.faecalis、生菌数1.46×1010個/g)10.1g(製品中
換算7.34×107個/g)を添加し、実施例20と同様にし
て、そば饅頭を調製した。
得られた饅頭中のあんには、104(個/g)のオーダー
で乳酸菌を確認することはできなかった。
実施例21 表12に示す配合に従って原料を混合し、ドーナツ生地
4kgを得た。
この生地をのばして手で型抜きし、195℃の油で揚げ
てドーナツを得た。得られたドーナツに実施例19で得ら
れた被覆乳酸菌をふりかけた。このドーナツ食すること
により、乳酸菌を補給することができる。
実施例22 砂糖850gに水400gを加え、直火にかけて溶解し、水飴
150gを加えた。煮上げ中に泡立ちを防ぐためナタネ油5g
を添加し、150〜160℃で煮上げてベッコウ飴1kgを得
た。得られた飴を60℃まで冷却した後、実施例17で得ら
れた被覆乳酸菌10gを添加し、よく混合した。
この飴中の乳酸菌を測定したところ、7.82×106個/g
の乳酸菌が生存していた。
実施例23 スチレンブタジエン272gを120℃に加熱し融解させ
た。次にグリセリン53gを加え、さらにソルビトール673
gおよびペパーミント油2gを加えた。得られたガムベー
スを混合しながら冷却し、60℃になったところで実施例
17で得られた被覆乳酸菌10gを添加し、よく混合した。
このガム中の乳酸菌数を測定したところ、8.83×106
個/gの乳酸菌が生存していた。
実施例24 表13の配合に従って計量し、まず卵黄と砂糖を混合
し、泡立て器で混合した。次に90℃まで熱した牛乳を少
しずつ注いで混合した。これを弱火にかけた後急冷し、
生クリームと実施例5で得たナタネ硬化油被覆乳酸菌20
gを加え、よく混合してアイスクリームを製造した。
製造直後にアイスクリーム中の乳酸菌数を測定したと
ころ、1.38×108個/gが生存していた(生存率=80.0
%)。
比較例15 実施例24において、ナタネ硬化油被覆乳酸菌の代わり
に未被覆の乳酸菌(B.longum、生菌数1.76×1010個/g)
10gを用いた以外は実施例24と同様にして行った。得ら
れたアイスクリーム中の乳酸菌数を測定したところ、8.
81×105個/gが生存していた(生存率=0.51%)。
実施例25 乳酸菌(B.longum、生菌数1.80×1010個/g)粉末350g
に、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平均粒径9.3μ
m)350gを加えて混合した後、奈良ハイブリダイゼーシ
ョンシステム((株)奈良機械製作所製)を用いて攪拌
数2800rpmで3分間処理した。このようにして被覆乳酸
菌(生菌数7.76×109個/g)630gを得た。
一方、表14に示す配合に従って、原料を60℃で20分間
加熱混合し、均質にした後フリーザーに入れ、冷却しな
がら攪拌した。安定剤としてカラギーナン、乳化剤とし
てモノグリセライドを使用した。
この乳化物の品温が40℃に到達した時点で、前記大豆
硬化油被覆乳酸菌20gを添加し、さらに攪拌を続けなが
ら凍結し、オーバーラン80%のアイスクリームを得た。
このアイスクリーム中の乳酸菌生菌数を測定したとこ
ろ、5.32×107個/gであった。また−15℃で1か月間保
存した後、同様に乳酸菌生菌数を測定したところ、4.16
×106個/gであった。
比較例16 実施例25と同様の配合、製造条件で、未被覆の乳酸菌
(B.longum、生菌数1.80×1010個/g)20gを含有するア
イスクリームを調製した。
得られたアイスクリーム中の乳酸菌生菌数を測定した
ところ、1.34×104個/gであった。また−15℃に1か月
間保存した後の乳酸菌生菌数は、5.48×103個/であっ
た。
実施例26 乳酸菌(S.faecalis、生菌数1.46×1010個/g)粉末10
00gに、ナタネ硬化油微粉末(融点67.1℃、平均粒径8.7
μm)660gを加え、ヘンシェルミキサーにより1500rpm
で15分間混合処理した。このようにして被覆乳酸菌(生
菌数6.76×109個/g)1500gを得た。
一方、表15に示す配合に従って、原料を80℃で20分間
加熱混合し、均質化した。直ちに冷却を開始し、品温が
40℃に到達した時点での前記のナタネ硬化油被覆乳酸菌
を20g添加し、均等に分散した後、−15℃以下に凍結
し、オーバーライン40%のシャーベットを調製した。
このシャーベット中の乳酸菌生菌数を測定したとこ
ろ、1.26×107個/gであった。
比較例17 実施例26において、ナタネ硬化油被覆乳酸菌の代わり
に未被覆の乳酸菌(S.faecalis、生菌数1.46×1010個/
g)粉末20gを用いた以外は実施例26と同様にしてシャー
ベットを得た。
このシャーベット中の乳酸菌生菌数を測定したとこ
ろ、6.72×103個/gであった。
実施例27 表16の配合に従って計量し、まず牛乳50ml中に卵黄を
ときほぐし、膨潤させたゼラチンを加えた。バニラエッ
センスを加えた牛乳450mlを90℃に加熱したものに、こ
のゼラチン溶液を加えてゼラチンを完全に溶解させた。
次に冷水で冷やし、とこみができるまで攪拌した。とろ
みがでてきた時点で、中立てした生クリームと実施例25
で得られた大豆硬化油被覆乳酸菌20gとを添加し、静か
に攪拌しながら冷却を続けて固め、ババロアを得た。
このババロア中の乳酸菌生菌数を測定したところ、1.
28×107個/gであった。
比較例18 実施例27において、大豆硬化油被覆乳酸菌の代わりに
その原料である未被覆の乳酸菌(B.longum、生菌数1.80
×1010個/g)粉末20gを使用した以外は実施例27と同様
にして、乳酸菌入りババロアを得た。
このババロア中の乳酸菌生菌数を測定したところ、1.
14×104個/gであった。
実施例28 表17の配合に従って計量し、まずゼラチンを水で膨潤
させた後、湯煎にかけ溶解させた。コーヒーを氷上にド
リップし、氷を完全に溶かし、砂糖とブランデーとをゼ
ラチン溶液に加え冷却した。品温が40℃に達した時点で
実施例26で得られたナタネ硬化油被覆乳酸菌20gを添加
し、均一に分散させた後、冷蔵庫に入れ固めた。最後に
シロップをかけてコーヒーゼリーを得た。
このーヒーゼリー中の乳酸菌生菌数を測定したとこ
ろ、8.96×106個/gであった。
比較例19 実施例28において、ナタネ硬化油被覆乳酸菌の代わり
にその原料である未被覆の乳酸菌(S.faecalis、生菌数
1.46×1010個/g)粉末20gを使用した以外は実施例28と
同様にして、乳酸菌入りコーヒーゼリーを得た。
このコーヒーゼリー中の乳酸菌生菌数を測定したとこ
ろ、5.36×103個/gであった。
実施例29 乳酸菌(S.faecalis、生菌数1.46×1010個/g、粒径1
〜20μm)粉末5kgに、ナタネ硬化油微粉末(融点67.1
℃、平均粒径8.7μm)3kgおよび炭酸カルシウム(粒径
1〜20μm)300gを加え、ヘンシェルミキサーにより10
00rpmで15分間混合処理した。このようにして被覆乳酸
菌(生菌数7.21×109個/g)7.4kgを得た。
乾燥卵500g、乾燥ワサビ250g、青海苔150gおよび食塩
100gを混合して、御飯用ふりかけ食品1kgを得た。この
ふりかけ食品1kgに、上記被覆乳酸菌(生菌数7.21×109
個/g)10g(製品中換算7.07×107個/g)を添加、混合し
た。次に、この粉状ふりかけ食品を20℃で3か月間保存
した。製造時および保存後の乳酸菌生菌数を表18に示
す。
比較例20 実施例29と同様にして、ふりかけ食品1kgを得た。被
覆乳酸菌の代わりにその原料である未被覆の乳酸菌(S.
faecalis、生菌数1.46×1010個/g)4.87g(製品中換算
7.07×107個/g)を添加、混合した。次に、この粉状ふ
りかけ食品を5℃で3か月間保存した。製造時および保
存後の乳酸菌生菌数を表18に示す。
実施例30 乳酸菌(B.longum、生菌数3.4×109個/g、粒径1〜20
μm)10kgに、大豆硬化油微粉末(融点62.7℃、平均粒
径9.3μm)9kgおよび澱粉(粒径1〜20μm、日澱化学
(株)製)1kgを加えて混合した後、奈良ハイブリダイ
ゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)を用い
て4分間処理した。このようにして、被覆乳酸菌(生菌
数1.39×109個/g)19.1kgを得た。
胡麻540g、粉チーズ300g、青海苔80gおよび食塩80gを
混合し、スパゲッティー用ふりかけ食品1kgを得た。こ
のふりかけ食品1kgに、上記被覆乳酸菌(生菌数1.39×1
09個/g)10g(製品中換算1.38×107個/g)を添加、混合
した。
製造直後にふりかけ食品中の乳酸菌生菌数を測定した
ところ、1.23×105個/gが生存していた。
実施例31 アイスクリームにチョコスプレーをしたものに実施例
29で得られた被覆乳酸菌粉末をふりかけた。このトッピ
ングをかけたアイスクリームを食べることにより、腸内
有用細菌を効率よく摂取することができる。
以上の結果から明らかなように、本発明の食品には多
数の乳酸菌を生きたまま配合でき、しかも配合後の保存
安定性が良いことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−16214 (32)優先日 平2(1990)1月29日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−16215 (32)優先日 平2(1990)1月29日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−16216 (32)優先日 平2(1990)1月29日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−16217 (32)優先日 平2(1990)1月29日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 平2−200639(JP,A) 特開 平2−142735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/03 A23L 1/30 A23L 1/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)食品主成分と、 (B)腸内有用細菌を含む粉状体を芯物質とし、この芯
    物質の全周囲表面を融点40℃以上の脂質からなる粉状体
    で被覆した被覆腸内有用細菌と からなることを特徴とする高安定性腸内有用細菌を含有
    する食品。
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