JP2889506B2 - 運搬用パレット - Google Patents

運搬用パレット

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JP2889506B2
JP2889506B2 JP379595A JP379595A JP2889506B2 JP 2889506 B2 JP2889506 B2 JP 2889506B2 JP 379595 A JP379595 A JP 379595A JP 379595 A JP379595 A JP 379595A JP 2889506 B2 JP2889506 B2 JP 2889506B2
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成伸 田辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォークリフトや手動
型リフトのフォークを挿入することができるフォーク挿
入口を備えた運搬用パレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から図19、図20に示すように、
パレット2上に荷物10を梱包した状態で運搬に供する
際、荷崩れ防止用にパレット2のフォーク挿入口1を利
用してポリプロピレン製バンドなどのバンド6を掛けて
バンド掛けをすることで梱包することが行われている。
これらの従来例としては例えば実開昭59ー18883
3号公報が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バンド掛け
されたパレット2をフォークリフトを利用して搬送する
時、図20に示すようにフォークFの先端部がバンド6
に衝突してバンド6が切断したり、擦り切れる場合があ
り、荷崩れが生じるという問題があった。本発明は上記
の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その
目的とするところは、荷崩れを防ぐためにバンド掛けし
た際に、フォークによりバンドが切断したり、擦り切れ
たりしない運搬用パレットを提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の従来例の問題点を
解決して本発明の目的を達成するため、本発明の運搬用
パレットは、搬送用のフォークを挿入することができる
フォーク挿入口1を備えたパレット2であって、フォー
ク挿入口1内の天井部から縦向き補強リブ3をフォーク
の挿入方向と平行に複数本垂設すると共にフォーク挿入
口1内の天井部から縦向き補強リブ3と交差する横向き
補強リブ4を設け、縦向き補強リブ3のフォーク挿入口
1の開口側の端部を前方程上り傾斜した傾斜リブ5と
し、横向き補強リブ4のうち傾斜リブ5近傍の横向き補
強リブ4の下面にバンド掛け用のバンド6を通すための
バンド通し用切欠部7を凹設して成ることを特徴とする
ものである。
【0005】また、フォーク挿入口1の開口上端前面に
バンド通し用前面溝部8を設けることも好ましい。
【0006】
【作用】上記の構成の本発明によれば、パレット2の上
面部に荷物10を載せ、荷崩れを防止するためにパレッ
ト2のフォーク挿入口1を利用してポリプロピレン製の
バンド6を掛けて梱包する際、バンド6を横向き補強リ
ブ4の下面に凹設したバンド通し用切欠部7に通すもの
である。このようにすることで、フォーク挿入口1の開
口側に設けられた前方程上り傾斜した傾斜リブ5をガイ
ドとしながらフォークをフォーク挿入口1に挿入する際
に、フォークがバンド6に衝突するのが防止されること
になる。
【0007】また、フォーク挿入口1の開口上端前面に
バンド通し用前面溝部8を設けることで、バンド6をパ
レット2の前面においてバンド通し用前面溝部8に通す
ことができ、このことによりフォークの先端部がフォー
ク挿入口1の開口上端前面に衝突してもバンド6の切断
を防止することができることになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて詳述する。パレット2は合成樹脂製で、添付図面に
示す実施例においては、合成樹脂製の上盤11と合成樹
脂製の下盤12とを合わせて溶着し、更に必要に応じて
ボルトで上下固着してパレット2が形成してある。図に
おいて符号50が上盤11と下盤12との溶着部分であ
る。上盤11の下面部に下向き突台部13を垂設すると
共に隣合う下向き突台部13間に凹所15を形成し、下
盤12の上面部に上向き突台部14を立設すると共に隣
合う上向き突台部14間に凹所16を形成し、下向き突
台部13と下向き突台部14とを合わせて両者を溶着し
て上盤11と下盤12とを一体化することで、上下の凹
所15、16によりフォーク挿入口1が構成されるもの
である。
【0009】パレット2のフォーク挿入口1内の天井部
から(つまり上盤11の下面から)図5乃至図8、図1
3に示すように、縦向き補強リブ3がフォークの挿入方
向(図において矢印イで示す)と平行に複数本垂設して
ある。また、フォーク挿入口1内の天井部から縦向き補
強リブ3と交差する横向き補強リブ4を複数本垂設して
ある。これらの縦向き補強リブ3及び横向き補強リブ4
はパレット2の上面部の補強をするためのリブであって
縦向き補強リブ3の下面と横向き補強リブ4の下面とは
同じレベルとなっている。上記縦向き補強リブ3のフォ
ーク挿入口1の開口側の端部は前方程上り傾斜していて
傾斜リブ5となっている。そして、本発明においては、
横向き補強リブ4のうち傾斜リブ5近傍の横向き補強リ
ブ4(実施例においては、複数の横向き補強リブ4のう
ちの端部に位置し且つ傾斜リブ5の突出基部と交差する
部分に位置する横向き補強リブ4)の下面にバンド通し
用切欠部7を凹設してある。このバンド通し用切欠部7
はポリプロピレン製等のバンド6の厚みを収容すること
ができようになっており、深さは例えば約3mmであ
る。この場合、横向き補強リブ4の厚みは6mmであ
る。なお、添付図面に示す実施例では縦向き補強リブ3
とその端部の傾斜リブ5が一直線に連続しているが、縦
向き補強リブ3と傾斜リブ5とがフォーク挿入方向と交
差する方向にずれていてもよいものである。また、上盤
11の上面部には荷物の滑り止め用のゴム製の滑り止め
部25が取付けてあり、また、下盤12の下面部には滑
り止め用凹設部26が設けてある。
【0010】しかして、上記のような構成のパレット2
は図19に示す従来例と同様にして上面部に荷物10を
載せ、フォーク挿入口1を利用してポリプロピレン製等
のバンド6を通してバンド掛けを行って梱包するもので
ある。この場合、本発明においては、図13(b)、
(c)に示すようにバンド6を傾斜リブ5近傍に位置す
る横向き補強リブ4に設けたバンド通し用切欠部7に通
すものである。
【0011】ここで、図13のように矢印イ方向からフ
ォークをフォーク挿入口1に挿入する場合、フォークの
先端部はフォーク挿入口1の開口部から傾斜リブ5をス
ライドしながら挿入され、続いてこれに連設された縦向
き補強リブ3に達して挿入されるのであるが、上記のよ
うに、バンド6がバンド通し用切欠部7に挿通してある
ため、フォークの先端部がバンド6に衝突せず、したが
って、バンド6が切断したり、擦り切れたりして荷崩れ
しないようになっている。
【0012】図14乃至図16には本発明の他の実施例
が示してある。この実施例では、上記のように傾斜リブ
5近傍に位置する横向き補強リブ4にバンド通し用切欠
部7を設けるのに加え、更に、パレット2のフォーク挿
入口1の開口上端前面にバンド通し用前面溝部8を設け
てある。ここで、バンド通し用前面溝部8はフォーク挿
入方向においてバンド通し用切欠部7に対応するように
設けてある。また、バンド通し用前面溝部8の溝深さは
例えば2mmである。
【0013】しかして、この実施例においては、図16
のように上面部に荷物10を載せ、フォーク挿入口1を
利用してポリプロピレン製等のバンド6を通してバンド
掛けを行って梱包するのであるが、この際、図15
(a)(b)に示すように、バンド6を傾斜リブ5近傍
に位置する横向き補強リブ4に設けたバンド通し用切欠
部7に通し、更に、該バンド6をパレット2の前面にお
いてはバンド通し用前面溝部8を通すものである。フォ
ークをフォーク挿入口1に挿入する場合、フォークの先
端部がパレット2の前面に当たったとしても、フォーク
の先端部でバンドを切断したり、擦り切ったりしないよ
うになっている。また、バンド通し用前面溝部8にバン
ド6を通してあることで、運搬途中において荷物の揺れ
でバンド6が位置ずれするのを防止して定位置において
バンド掛けができることになる。
【0014】図17、図18には本発明の更に他の実施
例が示してある。この実施例においては、上盤11の下
面部に垂下した横向き補強リブ4のうち傾斜リブ5近傍
の横向き補強リブ4の下面にバンド通し用切欠部7を凹
設するのに加え、更に、下盤12の上面部にも上盤11
と同様にフォーク挿入方向と平行な複数本の縦向き補強
リブ3′を突設すると共に縦向き補強リブ3′と交差す
る横向き補強リブ4′を突設し、縦向き補強リブ3′の
フォーク挿入口1の開口側の端部は前方程下り傾斜して
傾斜リブ5′とし、横向き補強リブ4′のうち傾斜リブ
5′近傍の横向き補強リブ4′の上面にバンド通し用切
欠部7′を凹設してある。したがって、この実施例にお
いては、パレット2を上下逆にしても、必ず、フォーク
挿入口1内の天井部側にバンド通し用切欠部7又はバン
ド通し用切欠部7′のいずれかが位置することとなっ
て、パレット2を上下逆にしてバンド通し用切欠部7又
はバンド通し用切欠部7′のいずれかにバンド6を通し
てバンド6掛けを確実に行うことができるものである。
この実施例の場合、上盤11と下盤12とを同じ金型を
用いて同じ形状に形成し、これを溶着してパレット2を
形成するようにしてもよいものである。図示を省略して
いるが、この実施例においても、パレット2のフォーク
挿入口1の開口上端前面及び開口下端前面にそれぞれバ
ンド通し用前面溝部8を設けてもよいものである。
【0015】なお、本発明においては、フォークを前後
2方向から挿入可能な2方差しパレット、前後、左右の
4方向からフォークを挿入可能な4方差しパレットのい
ずれであってもよく、また、両面使用ができる両面パレ
ットにのみ限定されるものではなく、上面使用のみの片
面パレットであってもよいものである。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、上述のように、フォーク挿入口内の天井部から縦向
き補強リブをフォークの挿入方向と平行に複数本垂設す
ると共にフォーク挿入口内の天井部から縦向き補強リブ
と交差する横向き補強リブを設け、縦向き補強リブのフ
ォーク挿入口の開口側の端部を前方程上り傾斜した傾斜
リブとし、横向き補強リブのうち傾斜リブ近傍の横向き
補強リブの下面にバンド掛け用のバンドを通すためのバ
ンド通し用切欠部を凹設してあるので、荷崩れ防止のた
めフォーク挿入口を利用してバンドを掛けた際に、横向
き補強リブのうち傾斜リブ近傍の横向き補強リブ部分に
おいて、フォークの先端部がバンドに衝突してバンドを
切断したり、擦り切ったりすることがなく、スムーズに
フォークをフォーク挿入口に挿入できるものである。
【0017】また、請求項2記載の発明にあっては、フ
ォーク挿入口の開口上端前面にバンド通し用前面溝部を
設けてあるので、上記請求項1記載の発明の効果に加え
て、荷崩れ防止のためフォーク挿入口を利用してバンド
を掛けた際に、パレットの前面においてバンド通し用前
面溝部にバンドを通すことで、パレットの前面にフォー
クの先端部が衝突しても、バンドを切断したり、擦り切
ったりすることがなく、また、バンド通し用前面溝部に
バンドを通すことでバンド掛け後における運搬途中にお
いて荷物の揺れでバンドが位置ずれするのを防止して定
位置で確実にバンド掛け状態を保つことができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパレットの一実施例の正面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の底面図である。
【図4】同上の側面図である。
【図5】同上に用いる上盤の一部切欠下面図である。
【図6】同上に用いる上盤の一部破断した正面図であ
る。
【図7】図5のAーA線断面図である。
【図8】図5のBーB線断面図である。
【図9】同上に用いる下盤の一部切欠平面図である。
【図10】同上に用いる下盤の一部破断した正面図であ
る。
【図11】図9のA′ーA′線断面図である。
【図12】図9のB′ーB′線断面図である。
【図13】(a)は同上の上盤部分の要部下面図であ
り、(b)はバンドを掛けた状態の上盤部分の断面図で
あり、(c)はバンドを掛けた状態の上盤部分の斜視図
である。
【図14】本発明の他の実施例の正面図である。
【図15】(a)は同上のバンドを掛けた状態の上盤部
分の斜視図であり、(b)は断面図である。
【図16】同上のバンドを掛けた状態の全体斜視図であ
る。
【図17】同上の更に他の実施例の正面図である。
【図18】(a)は同上の下盤部分の平面図であり、
(b)は下盤部分の断面図である。
【図19】従来例のバンドを掛けた状態の全体斜視図で
ある。
【図20】従来例のバンドを掛けた状態の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 フォーク挿入口 2 パレット 3 縦向き補強リブ 4 横向き補強リブ 5 傾斜リブ 6 バンド 7 バンド通し用切欠部 8 バンド通し用前面溝部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送用のフォークを挿入することができ
    るフォーク挿入口を備えたパレットであって、フォーク
    挿入口内の天井部から縦向き補強リブをフォークの挿入
    方向と平行に複数本垂設すると共にフォーク挿入口内の
    天井部から縦向き補強リブと交差する横向き補強リブを
    設け、縦向き補強リブのフォーク挿入口の開口側の端部
    を前方程上り傾斜した傾斜リブとし、横向き補強リブの
    うち傾斜リブ近傍の横向き補強リブの下面にバンド掛け
    用のバンドを通すためのバンド通し用切欠部を凹設して
    成ることを特徴とする運搬用パレット。
  2. 【請求項2】 フォーク挿入口の開口上端前面にバンド
    通し用前面溝部を設けて成ることを特徴とする請求項1
    記載の運搬用パレット。
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