JP2888244B2 - 車 両 - Google Patents
車 両Info
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- JP2888244B2 JP2888244B2 JP828489A JP828489A JP2888244B2 JP 2888244 B2 JP2888244 B2 JP 2888244B2 JP 828489 A JP828489 A JP 828489A JP 828489 A JP828489 A JP 828489A JP 2888244 B2 JP2888244 B2 JP 2888244B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、振動ジャイロを搭載した自動車などの車
両に関する。
両に関する。
[従来の技術] 振動ジャイロは、振動子に張り付けた圧電素子を駆動
する等して振動子をその共振周波数で振動させ、この振
動子に角速度が加わった時に発生するコリオリの力を振
動子に生じる変形等として検出して、加わった角速度を
検出するものである。従来の振動ジャイロは、コリオリ
の力を大きく発生させる意図から、振動子の共振周波数
を例えば600Hz程度と低く設定していた。
する等して振動子をその共振周波数で振動させ、この振
動子に角速度が加わった時に発生するコリオリの力を振
動子に生じる変形等として検出して、加わった角速度を
検出するものである。従来の振動ジャイロは、コリオリ
の力を大きく発生させる意図から、振動子の共振周波数
を例えば600Hz程度と低く設定していた。
[発明が解決しようとする課題] 振動ジャイロは、これを自動車に搭載して、走行時の
角速度を検出し、積分演算により自動車の移動軌跡を検
出するなどの用途に用いる場合がある。しかしながら、
従来の振動ジャイロを自動車に搭載した場合、自動車が
路面から受ける振動やエンジンルームから伝わる機械振
動により、振動ジャイロ全体が振動してしまい、この振
動ジャイロ全体の振動が振動子の振動にも影響を与える
結果、コリオリ力検出出力に外乱振動成分が重畳してし
まい、角速度検出精度が落ちるという課題があった。
角速度を検出し、積分演算により自動車の移動軌跡を検
出するなどの用途に用いる場合がある。しかしながら、
従来の振動ジャイロを自動車に搭載した場合、自動車が
路面から受ける振動やエンジンルームから伝わる機械振
動により、振動ジャイロ全体が振動してしまい、この振
動ジャイロ全体の振動が振動子の振動にも影響を与える
結果、コリオリ力検出出力に外乱振動成分が重畳してし
まい、角速度検出精度が落ちるという課題があった。
また、実開昭63−67920号「振動式レートジャイロ」
には、舗装道路のような外的振動レベルが低い道路を走
行するときは、駆動周波数180Hzのジャイロを用い、非
舗装道路のような外的振動レベルが比較的高い道路を走
行するときは、駆動周波数300Hzのジャイロを用いると
いうように、車上の振動数に応じたジャイロを選択使用
するようにした車両が開示されている。
には、舗装道路のような外的振動レベルが低い道路を走
行するときは、駆動周波数180Hzのジャイロを用い、非
舗装道路のような外的振動レベルが比較的高い道路を走
行するときは、駆動周波数300Hzのジャイロを用いると
いうように、車上の振動数に応じたジャイロを選択使用
するようにした車両が開示されている。
しかしながら、この車両は、悪路走行時等に路面から
振動の周波数帯域の上限が700ないし800Hzに及ぶため、
悪路走行時に駆動周波数を180Hzから300Hzのジャイロに
切り替えても、道路からの振動がジャイロ出力に全く影
響なしとは言えず、路面からの振動という外乱により、
どうしても角速度検出精度が落ち込むといった課題を抱
えていた。
振動の周波数帯域の上限が700ないし800Hzに及ぶため、
悪路走行時に駆動周波数を180Hzから300Hzのジャイロに
切り替えても、道路からの振動がジャイロ出力に全く影
響なしとは言えず、路面からの振動という外乱により、
どうしても角速度検出精度が落ち込むといった課題を抱
えていた。
また、実開昭63−67921号「角速度センサ」には、車
両用振動ジャイロの振動子を、約4000Hzの共振周波数で
もって駆動するようにした振動ジャイロが開示されてい
る。
両用振動ジャイロの振動子を、約4000Hzの共振周波数で
もって駆動するようにした振動ジャイロが開示されてい
る。
しかしながら、このものは、悪路走行時等に路面から
車両に伝わる振動の周波数帯域の上限が700ないし800Hz
に及ぶことを考慮したときに、振動ジャイロの共振周波
数は道路からの振動に対して5倍程度のマージンしか持
っておらず、道路からの振動の提供を徹底的に排除する
ことはできない等の課題を抱えるものであった。一般
に、こうした外乱排除による精度向上を果たすときに
は、1桁上の余裕を持たせることは最低条件であり、1
桁に満たない余裕では、外乱の影響が皆無であるとは言
い切れず、検出精度に改良の余地を残すと言わざるを得
ないものであった。また、仮に400Hz程度の共振周波数
で振動させていた振動子を4000Hzの共振周波数で振動さ
せる設計変更を行う場合、振動子は1/10程度お大きさに
相似的に縮小する必要があり、1/10の選択比で振動子を
製作する場合には、工作精度も1ランク高める必要があ
る。このため、振動子の加工のしやすさ、すなわち振動
子の形状が検出精度を維持する上で非常に重要な意味を
もつことになる。しかしながら、上記の振動子は、二次
元座標の第1象限から第4象限に配置される第1〜第4
の面を有し、これらのなかで第1の面と第4の面の稜線
部分をカットしてカット面を形成し、さらにまた第2の
面と第3の面の稜線部分もカットし、これらのコーナー
カットにより共振周波数を調整するような構造を採用し
ているため、コーナーカットの精度には非常に微細な加
工技術が要求される。また、この振動子は、弾性特性と
温度特性に優れた金属材或いは非金属材を用い、互いに
平行な2本の支持線によって支持する構成を採用してい
る。このため、振動子を貫通するこれらの2本の支持線
の貫通位置が、共振周波数を決定する上で非常に重要な
意味を有しており、従来の1/10程度の大きさの振動子に
従来よりも1ランク上の加工精度をもって穿孔しなけれ
ばらないため、穿孔作業は慎重にしかも時間をかけて行
う必要があり、しかも2本の支持線の貫通孔の加工精度
は同程度であるべきであり、一方の貫通孔だけ加工精度
が高くとも他方の貫通孔の加工精度が悪ければ、設計通
りの共振周波数を実現することができず、2箇所の稜線
のコーナーカットとこのコーナーカット部分を貫通する
2箇所の貫通孔の加工が容易でないことが明白であっ
た。裏を返せば、路面からの振動帯域からできる限り掛
け離れた帯域が好ましい共振周波数を、本例のごとく例
えば4000Hzとしたのは、この種の二点支持型の振動子の
形状と支持態様からくる加工難度に原因であることが明
らかであり、こうした二点支持構造を採用する限り、共
振周波数を4000Hz以上に設計するのは困難であり、道路
からの振動に対するマージンを十分確保できないため
に、外乱振動に邪魔されて角速度の計測精度が低下した
り、振動子が路面からの振動に共振して角速度センサを
破損してしまうことがある等の課題を抱えるものであっ
た。
車両に伝わる振動の周波数帯域の上限が700ないし800Hz
に及ぶことを考慮したときに、振動ジャイロの共振周波
数は道路からの振動に対して5倍程度のマージンしか持
っておらず、道路からの振動の提供を徹底的に排除する
ことはできない等の課題を抱えるものであった。一般
に、こうした外乱排除による精度向上を果たすときに
は、1桁上の余裕を持たせることは最低条件であり、1
桁に満たない余裕では、外乱の影響が皆無であるとは言
い切れず、検出精度に改良の余地を残すと言わざるを得
ないものであった。また、仮に400Hz程度の共振周波数
で振動させていた振動子を4000Hzの共振周波数で振動さ
せる設計変更を行う場合、振動子は1/10程度お大きさに
相似的に縮小する必要があり、1/10の選択比で振動子を
製作する場合には、工作精度も1ランク高める必要があ
る。このため、振動子の加工のしやすさ、すなわち振動
子の形状が検出精度を維持する上で非常に重要な意味を
もつことになる。しかしながら、上記の振動子は、二次
元座標の第1象限から第4象限に配置される第1〜第4
の面を有し、これらのなかで第1の面と第4の面の稜線
部分をカットしてカット面を形成し、さらにまた第2の
面と第3の面の稜線部分もカットし、これらのコーナー
カットにより共振周波数を調整するような構造を採用し
ているため、コーナーカットの精度には非常に微細な加
工技術が要求される。また、この振動子は、弾性特性と
温度特性に優れた金属材或いは非金属材を用い、互いに
平行な2本の支持線によって支持する構成を採用してい
る。このため、振動子を貫通するこれらの2本の支持線
の貫通位置が、共振周波数を決定する上で非常に重要な
意味を有しており、従来の1/10程度の大きさの振動子に
従来よりも1ランク上の加工精度をもって穿孔しなけれ
ばらないため、穿孔作業は慎重にしかも時間をかけて行
う必要があり、しかも2本の支持線の貫通孔の加工精度
は同程度であるべきであり、一方の貫通孔だけ加工精度
が高くとも他方の貫通孔の加工精度が悪ければ、設計通
りの共振周波数を実現することができず、2箇所の稜線
のコーナーカットとこのコーナーカット部分を貫通する
2箇所の貫通孔の加工が容易でないことが明白であっ
た。裏を返せば、路面からの振動帯域からできる限り掛
け離れた帯域が好ましい共振周波数を、本例のごとく例
えば4000Hzとしたのは、この種の二点支持型の振動子の
形状と支持態様からくる加工難度に原因であることが明
らかであり、こうした二点支持構造を採用する限り、共
振周波数を4000Hz以上に設計するのは困難であり、道路
からの振動に対するマージンを十分確保できないため
に、外乱振動に邪魔されて角速度の計測精度が低下した
り、振動子が路面からの振動に共振して角速度センサを
破損してしまうことがある等の課題を抱えるものであっ
た。
本発明は、上記従来の課題を解決したものであり、車
載振動ジャイロの出力が車両の振動の影響を受けないよ
うにした車両を提供することを目的とするものである。
載振動ジャイロの出力が車両の振動の影響を受けないよ
うにした車両を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、振動ジャイロを
搭載した車両において、前記振動ジャイロは、4つの振
動片がH型に一体化され、重心部分を支持軸にて貫通支
持した振動子と、前記各振動片の基部の前記支持軸貫通
方向と直交する面に張り付けられ、前記振動子の共振周
波数に近い周波数の駆動電圧を印加される駆動用圧電素
子と、前記各振動片の先端部分に張り付けられ、前記振
動子の前記支持軸周りに加わる角速度により生ずるコリ
オリの力が該振動子に及ぼす変形から前記角速度を検出
する検出用圧電素子とを具備し、前記振動子が、悪路走
行時等の路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数
の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共
振周波数を有することを特徴とするものである。
搭載した車両において、前記振動ジャイロは、4つの振
動片がH型に一体化され、重心部分を支持軸にて貫通支
持した振動子と、前記各振動片の基部の前記支持軸貫通
方向と直交する面に張り付けられ、前記振動子の共振周
波数に近い周波数の駆動電圧を印加される駆動用圧電素
子と、前記各振動片の先端部分に張り付けられ、前記振
動子の前記支持軸周りに加わる角速度により生ずるコリ
オリの力が該振動子に及ぼす変形から前記角速度を検出
する検出用圧電素子とを具備し、前記振動子が、悪路走
行時等の路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数
の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共
振周波数を有することを特徴とするものである。
[作用] 本発明によれば、振動子の共振周波数が悪路走行時等
に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安
となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上であるか
ら、車両の振動が振動子の振動に与える影響を無視する
ことができ、外乱振動に邪魔されることなく、角速度を
高精度に検出することができるだけでなく、振動子が路
面からの振動に共振してしまい振動ジャイロを破損して
しまう事故も防止することができ、しかもH型形状の振
動子を重心部分で貫通支持することで、共振周波数を高
めようとして振動子の形状を小型化しても、振動子の加
工精度或いは支持精度を極端に高めるまでもなく7000Hz
以上の共振周波数を容易に実現することができる。
に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安
となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上であるか
ら、車両の振動が振動子の振動に与える影響を無視する
ことができ、外乱振動に邪魔されることなく、角速度を
高精度に検出することができるだけでなく、振動子が路
面からの振動に共振してしまい振動ジャイロを破損して
しまう事故も防止することができ、しかもH型形状の振
動子を重心部分で貫通支持することで、共振周波数を高
めようとして振動子の形状を小型化しても、振動子の加
工精度或いは支持精度を極端に高めるまでもなく7000Hz
以上の共振周波数を容易に実現することができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。第1図は、本発明の車両に適用した振動ジャイロの
一実施例を示す斜視図である。
る。第1図は、本発明の車両に適用した振動ジャイロの
一実施例を示す斜視図である。
第1図に示した振動ジャイロ1は、自動車などの車両
に搭載されている。この振動ジャイロ1の詳細を説明す
ると、H型の振動子2の4つの振動片3の基部のy方向
表裏に駆動用圧電素子4をそれぞれ張り付け、各振動片
3の先端側の薄板状部分のx方向外側面にそれぞれ検出
用圧電素子5を張り付け、振動子2の重心をy方向に貫
通して固定された支持軸6で振動子2を支持する構造と
してある。支持軸6の両端は図示略のケース等に固定さ
れ、ケースが図示略の車両の適宜の箇所に取り付けられ
る。
に搭載されている。この振動ジャイロ1の詳細を説明す
ると、H型の振動子2の4つの振動片3の基部のy方向
表裏に駆動用圧電素子4をそれぞれ張り付け、各振動片
3の先端側の薄板状部分のx方向外側面にそれぞれ検出
用圧電素子5を張り付け、振動子2の重心をy方向に貫
通して固定された支持軸6で振動子2を支持する構造と
してある。支持軸6の両端は図示略のケース等に固定さ
れ、ケースが図示略の車両の適宜の箇所に取り付けられ
る。
ところで、振動子2の共振周波数は、悪路走行時等に
路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安と
なる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共振周波数
をもたせてある。一般に、自動車の通常走行時に路面か
ら受ける振動の周波数は200Hz程度であり、砂利道など
の悪路走行時には、ごく僅かではあるが、800Hz程度の
振動成分が含まれることがある。従って、悪路走行時等
に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安
として、700ないし800Hzを想定しておかねばならない。
路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安と
なる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共振周波数
をもたせてある。一般に、自動車の通常走行時に路面か
ら受ける振動の周波数は200Hz程度であり、砂利道など
の悪路走行時には、ごく僅かではあるが、800Hz程度の
振動成分が含まれることがある。従って、悪路走行時等
に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安
として、700ないし800Hzを想定しておかねばならない。
また、振動子2の共振周波数は、これらの上限周波数
から離れるほど、路面からの振動による外乱から逃れら
れることは明らかであるが、ここでは振動子2の共振周
波数として、例えば7000Hzを採用し、前記上限周波数の
約10倍程度のマージンを確保してある。
から離れるほど、路面からの振動による外乱から逃れら
れることは明らかであるが、ここでは振動子2の共振周
波数として、例えば7000Hzを採用し、前記上限周波数の
約10倍程度のマージンを確保してある。
上記振動ジャイロ1の動作を説明する。駆動用圧電素
子4に駆動電流を流すと、振動子2の各振動片3はy方
向前後に振動する。ここで自動車が道路の曲がり部を走
行する等して振動ジャイロ1に、つまり振動子2にz軸
回りの角速度が加わると、駆動の振動方向(y方向)と
直角の方向(x方向)のコリオリの力が発生し、このコ
リオリの力により振動片3がx方向に撓み、この撓みを
検出用圧電素子5が検出してコリオリの力を検出する。
かくして、コリオリ力検出出力から加わった角速度が検
出される。
子4に駆動電流を流すと、振動子2の各振動片3はy方
向前後に振動する。ここで自動車が道路の曲がり部を走
行する等して振動ジャイロ1に、つまり振動子2にz軸
回りの角速度が加わると、駆動の振動方向(y方向)と
直角の方向(x方向)のコリオリの力が発生し、このコ
リオリの力により振動片3がx方向に撓み、この撓みを
検出用圧電素子5が検出してコリオリの力を検出する。
かくして、コリオリ力検出出力から加わった角速度が検
出される。
上記のコリオリ力検出の動作において、車両が振動す
ると、車両の振動が支持軸6を介して伝達されるが、振
動子2の共振周波数が悪路走行時の路面振動の上限周波
数の10倍程度高い周波数であるため、車両の振動が振動
子2の振動に与える影響は少ない。従って、搭載した振
動ジャイロ1のコリオリ力検出出力に与える車両の振動
の影響は無視することができ、安定したコリオリ力検出
出力が得られる。また、振動子2が車両の振動に共振し
て振幅が著しく増大することもなく、振動ジャイロ1が
過共振により破損することもない。
ると、車両の振動が支持軸6を介して伝達されるが、振
動子2の共振周波数が悪路走行時の路面振動の上限周波
数の10倍程度高い周波数であるため、車両の振動が振動
子2の振動に与える影響は少ない。従って、搭載した振
動ジャイロ1のコリオリ力検出出力に与える車両の振動
の影響は無視することができ、安定したコリオリ力検出
出力が得られる。また、振動子2が車両の振動に共振し
て振幅が著しく増大することもなく、振動ジャイロ1が
過共振により破損することもない。
このように、上記車両は、車載振動ジャイロ1を、悪
路走行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周
波数の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上
の共振周波数をもつ振動子2をもって構成したから、振
動ジャイロ1の振動子2の共振周波数を車両走行時に路
面から受ける振動の周波数よりも1桁高い周波数とする
ことができ、これにより路面から受ける振動成分が振動
子の振動に与える影響を極力排除し、路面からの振動の
影響を受けない安定したコリオリ力検出出力を得ること
ができる。また、このコリオリ力に基づいて検出される
角速度を積分して得られる進行方位の精度は高いため、
ジャイロ式ナビゲーション装置の現在地推定精度を大い
に高めることができる。また、車両が停止しているとき
にエンジンルーム等から伝わる機械振動に関しては、車
両停止中の方位計測自体がさほど意味をもたないことを
考慮すれば、実害は殆どないと言えるが、路面からの振
動に比べれば振動ジャイロ1に対する影響も少ないた
め、悪路走行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の
上限周波数の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10
倍以上の共振周波数をもつ振動子2をもって構成した振
動ジャイロ1が、車載用として十分な外乱排除能力を有
することを明らかである。
路走行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周
波数の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上
の共振周波数をもつ振動子2をもって構成したから、振
動ジャイロ1の振動子2の共振周波数を車両走行時に路
面から受ける振動の周波数よりも1桁高い周波数とする
ことができ、これにより路面から受ける振動成分が振動
子の振動に与える影響を極力排除し、路面からの振動の
影響を受けない安定したコリオリ力検出出力を得ること
ができる。また、このコリオリ力に基づいて検出される
角速度を積分して得られる進行方位の精度は高いため、
ジャイロ式ナビゲーション装置の現在地推定精度を大い
に高めることができる。また、車両が停止しているとき
にエンジンルーム等から伝わる機械振動に関しては、車
両停止中の方位計測自体がさほど意味をもたないことを
考慮すれば、実害は殆どないと言えるが、路面からの振
動に比べれば振動ジャイロ1に対する影響も少ないた
め、悪路走行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の
上限周波数の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10
倍以上の共振周波数をもつ振動子2をもって構成した振
動ジャイロ1が、車載用として十分な外乱排除能力を有
することを明らかである。
また、H型形状の振動子2を重心部分で貫通支持する
構成としたから、共振周波数を高めようとして振動子2
の形状を小型化しても、振動子2の加工精度或いは支持
精度を極端に高めるまでもなく7000Hz以上の共振周波数
を容易に実現することができる。従って、例えば二次元
座標の第1象限から第4象限に配置される第1〜愛4の
面を有し、これらのなかで第1の面と第4の面の稜線部
分をカットしてカット面を形成し、さらにまた第2の面
と第3の面の稜線部分もカットし、これらのコーナーカ
ット部分を貫通する2箇所の貫通孔を互いに平行な2本
の支持線によって支持する構成の従来の非H型振動子の
ように、二点支持型の振動子の形状と支持態様からくる
加工難度が原因で、振動子の共振周波数を4000Hz以上に
設計できないということはなく、道路からの振動に対す
るマージンを十分確保し、外乱振動に邪魔されることな
く角速度の計測精度を高めると同時に、路面からの振動
への共振が原因で生ずる角速度センサの破損を未然にし
かも確実に防止することができる。
構成としたから、共振周波数を高めようとして振動子2
の形状を小型化しても、振動子2の加工精度或いは支持
精度を極端に高めるまでもなく7000Hz以上の共振周波数
を容易に実現することができる。従って、例えば二次元
座標の第1象限から第4象限に配置される第1〜愛4の
面を有し、これらのなかで第1の面と第4の面の稜線部
分をカットしてカット面を形成し、さらにまた第2の面
と第3の面の稜線部分もカットし、これらのコーナーカ
ット部分を貫通する2箇所の貫通孔を互いに平行な2本
の支持線によって支持する構成の従来の非H型振動子の
ように、二点支持型の振動子の形状と支持態様からくる
加工難度が原因で、振動子の共振周波数を4000Hz以上に
設計できないということはなく、道路からの振動に対す
るマージンを十分確保し、外乱振動に邪魔されることな
く角速度の計測精度を高めると同時に、路面からの振動
への共振が原因で生ずる角速度センサの破損を未然にし
かも確実に防止することができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、振動子をほぼ
その共振周波数で振動させ、該振動子に加わる角速度に
より生ずるコリオリの力が該振動子に及ぼす変形を検出
し、前記角速度を検出する車載振動ジャイロを、悪路走
行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数
の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共
振周波数をもつ振動子をもって構成したから、振動ジャ
イロの振動子の共振周波数を車両走行時に路面から受け
る振動の周波数よりも1桁高い周波数とすることがで
き、これにより路面から受ける振動成分が振動子の振動
に与える影響を極力排除し、路面からの振動の影響を受
けない安定したコリオリ力検出出力を得ることができ、
このコリオリ力に基づいて検出される角速度を積分して
得られる進行方位の精度は高いため、ジャイロ式ナビゲ
ーション装置の現在地推定精度を大いに高めることがで
き、また車両が停止しているときにエンジンルーム等か
ら伝わる機械振動に関しては、車両停止中の方位計測自
体がさほど意味をもたないことを考慮すれば、実害は殆
どないと言えるが、路面からの振動に比べれば振動ジャ
イロに対する影響も少ないため、悪路走行時に路面から
受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安となる700
ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共振周波数をもつ
振動子をもって構成した振動ジャイロが、車載用として
十分な外乱排除能力を有することは明らかであり、しか
も従来のように振動子が車両振動と共振して振幅が著し
く増大してしまい、過共振により振動ジャイロが破損す
るといった事故が発生することはなく、長期に亙る安定
動作が可能であり、さらにまたH型形状の振動子を重心
部分で貫通支持する構成としたから、共振周波数を高め
ようとして振動子の形状を小型化しても、振動子の加工
精度或いは支持精度を極端に高めるまでもなく7000Hz以
上の共振周波数を容易に実現することができ、従って例
えば二次元座標の第1象限から第4象限に配置される第
1〜第4の面を有し、これらのなかで第1の面と第4の
面の稜線部分をカットしてカット面を形成し、さらにま
た第2の面と第3の面の稜線部分もカットし、これらの
コーナーカット部分を貫通する2箇所の貫通孔を互いに
平行な2本の支持線によって支持する構成の従来の非H
型振動子のように、二点支持型の振動子の形状と支持態
様からくる加工難度が原因で、振動子の共振周波数を40
00Hz以上に設計できないということはなく、道路からの
振動に対するマージンを十分確保し、外乱振動に邪魔さ
れることなく角速度の計測精度を高めると同時に、路面
からの振動への共振が原因で生ずる角速度センサの破損
を未然にしかも確実に防止することができる等の優れた
効果を奏する。
その共振周波数で振動させ、該振動子に加わる角速度に
より生ずるコリオリの力が該振動子に及ぼす変形を検出
し、前記角速度を検出する車載振動ジャイロを、悪路走
行時等に路面から受ける振動の周波数帯域の上限周波数
の目安となる700ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共
振周波数をもつ振動子をもって構成したから、振動ジャ
イロの振動子の共振周波数を車両走行時に路面から受け
る振動の周波数よりも1桁高い周波数とすることがで
き、これにより路面から受ける振動成分が振動子の振動
に与える影響を極力排除し、路面からの振動の影響を受
けない安定したコリオリ力検出出力を得ることができ、
このコリオリ力に基づいて検出される角速度を積分して
得られる進行方位の精度は高いため、ジャイロ式ナビゲ
ーション装置の現在地推定精度を大いに高めることがで
き、また車両が停止しているときにエンジンルーム等か
ら伝わる機械振動に関しては、車両停止中の方位計測自
体がさほど意味をもたないことを考慮すれば、実害は殆
どないと言えるが、路面からの振動に比べれば振動ジャ
イロに対する影響も少ないため、悪路走行時に路面から
受ける振動の周波数帯域の上限周波数の目安となる700
ないし800Hzの少なくとも10倍以上の共振周波数をもつ
振動子をもって構成した振動ジャイロが、車載用として
十分な外乱排除能力を有することは明らかであり、しか
も従来のように振動子が車両振動と共振して振幅が著し
く増大してしまい、過共振により振動ジャイロが破損す
るといった事故が発生することはなく、長期に亙る安定
動作が可能であり、さらにまたH型形状の振動子を重心
部分で貫通支持する構成としたから、共振周波数を高め
ようとして振動子の形状を小型化しても、振動子の加工
精度或いは支持精度を極端に高めるまでもなく7000Hz以
上の共振周波数を容易に実現することができ、従って例
えば二次元座標の第1象限から第4象限に配置される第
1〜第4の面を有し、これらのなかで第1の面と第4の
面の稜線部分をカットしてカット面を形成し、さらにま
た第2の面と第3の面の稜線部分もカットし、これらの
コーナーカット部分を貫通する2箇所の貫通孔を互いに
平行な2本の支持線によって支持する構成の従来の非H
型振動子のように、二点支持型の振動子の形状と支持態
様からくる加工難度が原因で、振動子の共振周波数を40
00Hz以上に設計できないということはなく、道路からの
振動に対するマージンを十分確保し、外乱振動に邪魔さ
れることなく角速度の計測精度を高めると同時に、路面
からの振動への共振が原因で生ずる角速度センサの破損
を未然にしかも確実に防止することができる等の優れた
効果を奏する。
第1図は、本発明の車両に適用した振動ジャイロの一実
施例を示す斜視図である。 1……振動ジャイロ 2……振動子 4……駆動用圧電素子 5……検出用圧電素子 6……支持軸
施例を示す斜視図である。 1……振動ジャイロ 2……振動子 4……駆動用圧電素子 5……検出用圧電素子 6……支持軸
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−67920(JP,U) 実開 昭63−67921(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】振動ジャイロを搭載した車両において、前
記振動ジャイロは、4つの振動片がH型に一体化され、
重量部分を支持軸にて貫通指示した振動子と、前記各振
動片の基部の前記支持軸貫通方向と直交する面に張り付
けられ、前記振動子の共振周波数に近い周波数の駆動電
圧を印加される駆動用圧電素子と、前記各振動片の先端
部分に張り付けられ、前記振動子の前記支持軸周りに加
わる角速度により生ずるコリオリの力が該振動子に及ぼ
す変形から前記角速度を検出する検出用圧電素子とを具
備し、前記振動子が、悪路走行時等に路面から受ける振
動の周波数帯域の上限周波数の目安となる800Hz程度か
ら大きく離した7000Hz程度の共振周波数を有することを
特徴とする車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP828489A JP2888244B2 (ja) | 1989-01-17 | 1989-01-17 | 車 両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP828489A JP2888244B2 (ja) | 1989-01-17 | 1989-01-17 | 車 両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02187622A JPH02187622A (ja) | 1990-07-23 |
JP2888244B2 true JP2888244B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=11688881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP828489A Expired - Lifetime JP2888244B2 (ja) | 1989-01-17 | 1989-01-17 | 車 両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2888244B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6367920U (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-07 | ||
JPS6367921U (ja) * | 1986-10-24 | 1988-05-07 |
-
1989
- 1989-01-17 JP JP828489A patent/JP2888244B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02187622A (ja) | 1990-07-23 |
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