JP2887943B2 - 電子源と電子源の駆動方法 - Google Patents

電子源と電子源の駆動方法

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JP2887943B2
JP2887943B2 JP13255291A JP13255291A JP2887943B2 JP 2887943 B2 JP2887943 B2 JP 2887943B2 JP 13255291 A JP13255291 A JP 13255291A JP 13255291 A JP13255291 A JP 13255291A JP 2887943 B2 JP2887943 B2 JP 2887943B2
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    • H01J31/08Cathode ray tubes; Electron beam tubes having a screen on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted, or stored
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    • H01J31/125Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection
    • H01J31/126Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection using line sources
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Solid Thermionic Cathode (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機、コ
ンピュータの端末用ディスプレイ等に用いる画像表示装
置の電子源および電子源の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像、文字等の表示装置として平
板型画像表示装置が盛んに研究開発されている。本願出
願人は先に特開平1−130453号公報に記載の画像
表示装置を提案している。
【0003】図9は、上記公報に記載された画像表示装
置の内部電極構成図である。以下、この従来例の平板型
陰極線管の電子源部の構成と動作について説明する。
【0004】この陰極線管の電子源は、線状カソード5
1、それに対向してスクリーン59と反対側に置いた背
面電極52、一方スクリーン59側に、線状カソード5
1をはさんで配設した平板状の電子ビーム引出し電極5
3で構成している。
【0005】線状カソード51は水平方向に張架されて
おり、かかる線状カソードが適宜間隔をおいて垂直方向
に複数本(説明ではL本とし、図では4本のみ示す)配
設されている。
【0006】線状カソードをどの様にして配設するかに
ついての詳細は、例えば本願出願人の出願による特開平
1−30148号公報に開示されているように、導電材
71を絶縁材72で覆ったカソード支持部材70に、線
状カソード51を沿わせるように接触させる方法があ
る。その方法を図10に示す。カソード支持部材70の
支持部70aは電子ビーム引出し電極53の開孔53a
の中心軸上に正対せず、開孔部70b上に位置するカソ
ード部位51aが電子ビーム引出し電極53の開孔53
aの中心軸上に正対しており、電子が放出される構成で
ある。
【0007】次に、この従来例の電子源の動作につい
て、NTSC方式で1フレームに走査線480本を表示す
る場合を例として、図11に波形図を示して説明する。
図11において、V.Dは垂直同期信号を、H.Dは水平同期
信号を表わす。またK1〜KLは、L本の線状カソードの駆
動パルス信号を示す。
【0008】まず、各カソードから電子を引き出す期間
は、垂直同期信号V.Dで示す1フィールド(1V)の有
効表示期間240H(1Hは水平同期信号H.Dで示す1水平
走査期間)をカソード本数Lで割って求めらる。従っ
て、この期間は、各カソードについて(240/L)Hとなり、
この期間のみカソード電位を電子ビーム引出し電極53
の電位より低くし、カソード51周囲の電位がカソード
よりも高くなって、電子が引き出される。そして、その
他の期間はカソード電位を高くして、電子がカソードか
ら放出されないようになされると共に、この間はカソー
ド51のは加熱が行なわれる。このためのカソード駆動
パルスK1〜KLは(240/L)Hずつ時間シフトした形で各カ
ソードに順次印加される。
【0009】線状カソード51から引き出されたシート
状の電子ビームは、電子ビーム引出し電極53の開孔5
3aを通過してM本の細いビームに分割され、ビーム変
調電極54へ向かう。電子ビームはビーム変調電極54
で開孔の通過量を画像信号にしたがって制御され、垂直
集束電極55と水平集束電極56で各々垂直方向および
水平方向に集束された後、水平偏向電極57、57aで
水平偏向され、さらに垂直偏向電極58、58aで垂直
偏向されて、最終的に高電圧が印加されたスクリーン5
9上の蛍光体に射突して発光させる。表示される全体画
像は各電子ビームが発光させる画像表示区分60を縦横
に接続して得られる。
【0010】ところで、特開平1−30148号公報に
も、カソード51が電子ビーム変調電極を兼ね、カソー
ド51の背面側で絶縁支持体73の上に垂直走査電極6
3が配設されている構成の電子源部が記載されている。
この電子源部については、電子引出しのタイミングは上
記とは異なるが、カソード51から電子が引き出される
原理は上記と同様である。
【0011】また、この従来例では、カソード支持部材
(振動防止板)70の導電材71に直流電位Esを与え
ている。その目的はカソード支持部材70にシールド効
果をもたせ、カソードへの不要な信号の飛び込みを防止
することである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成では、カ
ソード支持部材70を構成する導電材71に直流電位E
sを与えているにも関わらず、スクリーン59の高電圧
が低電圧の電極のいずれかに放電した場合には、導電材
71の電位がパルス状のノイズ電圧で変動させられる場
合がある。この現象は、導電材71の電位を供給してい
る電源の内部インピーダンスが、ゼロでないことによっ
て起きるものである。
【0013】ノイズのパルス幅は大抵[ms]単位以下の
短いものであるが、ちょうど電子引出し期間に相当して
いたカソード51からは、この高電位パルスによって瞬
時的にカソード支持部材70側へ大量の電子が放出さ
れ、導電材71を覆っている絶縁材72表面に蓄積され
る。
【0014】すると絶縁材72表面の電位が、通常動作
時にはカソード51の電子引出し期間の電位にほぼ等し
く為されていたのに対し、一気にその電位より低い電位
に為されて固定され、カソード51近傍空間の電位勾配
が電子放出を妨げる方向となり、電子が放出されないカ
ソードに対応するスクリーン面が発光しなくなる、とい
う問題点を有していた。
【0015】本発明は上記問題点に鑑み、カソード指示
部材70を構成する導電材71の電位に、パルス状のノ
イズ電圧が重畳されても、カソードからの電子放出が妨
げられないか、または妨げられる期間が極めて短期間で
すむ電子源及び電子源の駆動方法を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の電子源と電子源の駆動方法は、次の手段を
有するものである。
【0017】即ち、本願発明の電子源は、カソードに接
触させて配置したカソード支持部材を、導電材と、導電
材とカソード接触部との間に配置された絶縁材とで構成
すると共に、絶縁材表面と導電材間の絶縁抵抗と静電容
量とで決まる絶縁材表面の電荷の放電時定数が、周期的
なカソードの電子放出の1周期と同等かまたは短い値
で、電子放出が間欠的にならない値に設定される抵抗率
と誘電率を持つ材料で前記絶縁材を形成するものであ
る。
【0018】また、カソードに接触させて配置したカソ
ード支持部材を、導電材と、導電材とカソード接触部と
の間に配置された絶縁材とで構成した電子源を駆動する
ために、本願発明の駆動方法は、カソードの電子放出期
間における導電材の電位変化が、外部ノイズの重畳によ
っても常にカソードの電子放出期間の電位変化と同期し
て、カソードの電子放出期間における導電材とカソード
との電位差を、常に一定に維持して変動する電位印加手
段で駆動するものである。
【0019】あるいは、カソード支持部材のカソード接
触部の極近傍で、カソードからの電子ビーム進行軸を遮
らない位置に他の導電材を配置し、該導電材のカソード
の電子放出期間における電位を、外部ノイズの発生に同
期してカソードの電子放出期間の電位より低く為すパル
ス状の電位印加手段で駆動するものである。
【0020】
【作用】上記手段の技術的な作用は次のようなものであ
る。
【0021】上記第1の手段によれば、カソード支持部
材を構成する導電材と導電材を覆う絶縁材表面間の絶縁
抵抗と静電容量とで決まる絶縁材表面の電荷の放電時定
数が、周期的なカソードの電子放出の1周期と同等かま
たは短い値に選ばれると、外部ノイズによって絶縁材表
面に一時的に大量の電子が蓄積されて表面電位が下がっ
ても、放電時定数にしたがって速やかに電子が導電材へ
放電され、絶縁材表面の電位は速やかに定常値に復帰す
るので、従来の課題を解決することができるのである。
【0022】また、上記第2の手段によれば、カソード
の電子放出期間におけるカソード支持部材を構成する導
電材の電位が、常にカソードの電子放出期間の電位変化
と同期して、常に一定の電位差を維持するように変動さ
せられるので、外部ノイズの重畳によっても大量の電子
が導電材を覆う絶縁材側へ放出されることがなく、した
がって絶縁材表面に異常な電子の蓄積が生じない。
【0023】また、上記第3の手段によれば、カソード
支持部材のカソード接触部の極近傍に配置した導電材の
カソードの電子放出期間における電位が、外部ノイズの
発生に同期してパルス状にカソードの電子放出期間の電
位より低く為されるので、カソード周囲の空間電位勾配
が電子放出を妨げる勾配に為され、大量の電子が、カソ
ード支持部材の導電材を覆う絶縁材側へ放出されること
がない。したがって、絶縁材表面に異常な電子の蓄積が
生じることがなく、従来の課題は解決されるものであ
る。
【0024】
【実施例】本発明の実施例について、以下、詳細に説明
する。
【0025】図1(a)は本発明の電子源の第1の実施
例の要部構成を、電気回路的な観点から示した構成図で
ある。線状カソード1はカソード支持部材6に接して張
架され、線状カソード1と反対側には背面電極4が同じ
くカソード支持部材6に接して配置されている。カソー
ド支持部材6は導電材3の線状カソード1側の表面が絶
縁材2で、背面電極4側の表面が絶縁材2aで覆われた
構成である。そして導電材3には電源7によって直流電
位が印加されている。
【0026】さて、本実施例においては、絶縁材2は導
電材3と絶縁材表面5との間に、電気的な絶縁抵抗RZ
と静電容量CZを持つと考えられる。したがって、線状
カソード1から放出された電子の絶縁材表面5における
蓄電および放電現象は、このR ZとCZを用いて説明でき
る。
【0027】いま、導電材3の電位が、線状カソード1
の電子引出し期間の電位とほぼ同電位にある通常動作状
態から、瞬時的にカソード1の電子引出し期間の電位を
越えたために、カソードから大量の電子が絶縁材2側へ
放出されて静電容量CZに電子が蓄積され、導電材3に
対する絶縁材表面5の電位VZが−VZ0に変化した場合
を想定する。この状態から通常動作状態に戻る過程は、
静電容量CZの電荷が絶縁抵抗RZを通じて放電されてい
く、よく知られた図1(b)の等価回路で説明できる。
即ち、電子の蓄積が完了した時点でスイッチSWが閉じ
られたとすれば、VZは、図1(c)に示す様に、時定
数τ=RZZで上昇していって元の電位まで戻り、急激
な電子放出に伴う電子の蓄積は解消される。
【0028】この時定数τが各電子源の電子放出周期T
fに対してτ<Tfであれば、通常の電子放出に関しては
何等影響を及ぼさない。
【0029】しかしながら従来は、絶縁材2の絶縁抵抗
Zに関しては、絶縁性重視のため高い方がよいとさ
れ、高絶縁材である高純度(99.5%)のAl2O3が使用されて
いた。Al2O3(99.5%)の体積抵抗率は、朝倉書店発行「フ
ァインセラミックスハンドブック」1984年版650頁(文
献1)から引用すれば、絶縁材2の使用温度である200〜
300℃付近では、>1014[Ωcm]である。代表的に1014
[Ωcm]と仮定して、実際に使用している電子源の寸法
から絶縁材2の絶縁抵抗値RZを計算してみる。
【0030】図2(a)は、1個の電子源に相当する部
分のカソード支持部材6をスクリーン側から見た形状寸
法を表わす正面図であり、図1(b)は、そのA−A断
面図である。図1(a)において、線状カソード1は破
線で示す方向に張架されており、カソード1を両脇から
挟むようにカソード支持部材6と紙面手前側にある電子
ビーム引出し電極9(図示せず)との間に、スペーサ8
が配置されているために、線状カソード1から見える絶
縁材2は図1(a)の斜線部となる。この斜線部全面に
電子が蓄積されると仮定できる。
【0031】斜線部の表面積をSZ、体積抵抗率をρv
絶縁材の厚みをdZとすると、 RZ=ρv・dZ/SZ =1014×0.003/(0.16×0.02) =9.4×1013[Ω] となる。一方、静電容量CZは比誘電率をεZ(文献1で
は9.8)とすると、 CZ=ε0・εZ・SZ/dZ =9.8×8.854×10-12×(0.16×0.02)/0.003 =9.3×10-13 [F] となる。よって放電時定数τは τ=RZ・CZ =87.4[s] となり、電子放出周期Tf=16.7[ms](NTSC方式
テレビ表示のフィールド周期)より遥かに長いことがわ
かる。
【0032】そこで本実施例では、Al2O3(99.5%)より体
積抵抗率、比誘電率ともに小さい材料で絶縁材2を形成
する。その材料としては、例えば純度の低いAl2O3(92%)
を使用する。このAl2O3の体積抵抗率は前記文献1によれ
ば、200〜300℃の温度範囲においては1011[Ωcm]程度
である。また、被誘電率は同じく8.5である。この値に
基づいてRZおよびCZを計算すれば各々9.4×10
10[Ω]、8.0×10-13[F]で、時定数τ=7.5[ms]
となり、電子放出周期Tfより短く、電子放出に影響を
及ぼさなくなることがわかる。実際、Al2O3(92%)を用い
た場合では、この時定数は約10[ms]となり、計算値と
大体合致した。
【0033】只、Al2O3(99.5%)を用いた場合には、電子
蓄積が解消されるまでの時間が1時間以上にも及び、計
算値との食い違いが生じた。この原因は、実際の体積抵
抗率が1014[Ωcm]より2桁程度高いためであろうと推
測される。
【0034】なお陰極線管の画像表示においては、電子
放出の停止期間がカソードの電子放出周期を多少超過し
ても、視覚的には許容でき、また絶縁材2の寸法も図2
に示した値のみに限らないので、絶縁材2の材料として
は1010〜1012[Ωcm]程度の体積抵抗率、10程度以下の
比誘電率を持つものが適している。
【0035】以上のように、絶縁材2の体積抵抗率と比
誘電率を、放電時定数が電子放出周期より短いか同程度
になる値に選択すれば、通常動作時の電子放出が妨げら
れないようにできる。
【0036】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。図3は第2の実施例における電子源部の構成と駆動
方法を示す図である。電極構成自体は従来と変わらず、
背面電極4の上に積層されたカソード支持部材6に当接
させて線状カソード1を張架し、これらと少し距離を置
いた位置に電子ビーム引出し電極9を配設し、カソード
支持部材6の開孔6aに対応した部位の線状カソード1
から電子ビーム10を引き出し、電子ビーム貫通孔9a
を通過させるものである。
【0037】カソード駆動回路11は従来と同様に、各
線状カソードの一端にパルス状の電圧K1〜KLを供給
し、カソード1の他端にはダイオード13を介して電位
Kcが与えられている。パルスK1〜KLの高電位はVKC
に積み上げられた電圧VKhで決められ、低電位は電源1
2の供給電圧VKeで決められる。すなわち、VKhは線状
カソード1の加熱電流を制御し、VKeは電子放出量を制
御する。また、背面電極4には直流電位VBを、電子ビ
ーム引出し電極9には直流電位VG1を各々与える。これ
らの電位は、本実施例ではVKe=30V、VKc=55V、VKh
=15V、VB=28V、VG1=55Vに設定した。
【0038】そして本実施例の特徴は、カソード支持部
材6を構成する導電材3の電位を電源12から直接与え
ることである。こうすることにより、導電材3の電位と
カソード駆動パルスK1〜KLの低電位すなわちカソード
1の電子放出時の電位とが常にほぼ等しく保たれるので
ある。これを、カソード駆動回路11の具体的な回路構
成例である図4により説明する。図4には、カソード駆
動パルスを増幅して出力する回路が1回路のみ示されて
いる。実際には線状カソード本数分の回路数が必要とな
る。
【0039】図4において、端子20に入力されたTT
LレベルのパルスはトランジスタQ 3、Q4、Q5で構成
するコンパレータ回路でVCC1によって設定された電位
と比較され、Q3のコレクタに入力パルスと同相で、Q4
のコレクタに逆相で各々増幅されたパルスとして現われ
る。同相パルスはQ6のベースに入り、端子23に供給
された電位VKeをローレベルとする逆相パルスとなり、
11のベースに入る。一方、Q4の出力パルスはQ8のベ
ースに導かれ、端子21に供給されたVKhをハイレベル
とする同相パルスに変換されてQ9のベースに入る。Q9
とQ11はトーテムポール回路を構成しており、出力端子
22には入力と同相の、ハイレベルがほぼVKh、ローレ
ベルがほぼVKeの増幅されたカソード駆動パルスが現わ
れる。ほぼという表現はQ9とQ11のコレクタ−エミッ
タ間の飽和電圧分VCEだけ差があることを意味する。
【0040】上述のようにカソード駆動パルスの低電位
は、電源12から供給するVKeに直結されて決められて
おり、電源12の電位変動があっても遅延なく同電位と
なる。そして、導電材3の電位も電源12から供給され
ているので、外部ノイズの振幅VNがVKhを越えない場
合には、カソード駆動パルスの低電位との差が常にVC E
一定に保たれる。
【0041】外部ノイズの振幅VNがVKhを越える場合
には、図4のダイオードD5、D6がオンし、ダイオード
オン電位差をVDとすると、図5(c)に示すように導
電材3の電位は、ノイズパルスが入った時刻t0から上
昇し始めるが、VKhを2VD以上越えることがない。ま
たカソード駆動パルスの電位も同時に上昇するが、同図
(a)、(b)に示す様にVKhをVD以上越えないの
で、両者の差はVD一定に保たれる。
【0042】ノイズ振幅がVN<VKh+2VDである期間
0〜t1、t2〜t3では、両者の電位差はVCE一定とな
る。実際この程度の電位差があっても、大量の電子放出
はないことが確認された。
【0043】図4の回路における抵抗の値は本実施例で
は次の値とした。R1=3.5kΩ、R2=3kΩ、R3=820
Ω、R4=R7=1kΩ、R5=4kΩ、R6=12kΩ、R8=10
0Ω、R9=R12=6.8kΩ、R10=R13=560Ω、R11
14=R17=330Ω、R15=220Ω、R16=470Ω。
【0044】以上のように導電材3の電位が電源12か
ら供給されていることにより、導電材3と線状カソード
1の電子放出時の電位とが、外部から如何なるノイズが
飛び込んでも常にほぼ等しく保たれ、カソード1からカ
ソード支持部材6側へ大量の電子が放出されることがな
く、絶縁材2の表面電位が低下しないので、通常動作状
態におけるカソード1からの電子放出が妨げられること
がない。
【0045】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。図6に示す本実施例では、線状カソード1の極近傍
でカソード1を挟んでカソード支持部材6と反対側に、
もう1つの導電材である電子蓄積制御電極30を配置し
たことが特徴である。そしてこの電子蓄積制御電極30
へは制御パルス発生回路31から電位を供給する。電子
蓄積制御電極30はカソード1に0.2mm程度の距離で近
接し、カソード支持部材6と同等の幅を持ち、カソード
支持部材6の配置位置に対応するように配置されてい
る。なお、電子蓄積制御電極30の配置位置は、カソー
ド支持部材6の背面電極4側に接する形で別に配置する
か、または背面電極4自体を利用してもよく、この場合
にも制御パルス発生回路31によって電位を供給する。
【0046】このように構成した本実施例の電子源にお
いて、制御パルス発生回路31は導電材3の電位変化を
検出し、この変化と同期させたパルス状の電位を電子蓄
積制御電極30に供給する。その他の電子源部の各電極
には、本発明の第2の実施例と同様の電位を与えるもの
とする。
【0047】制御パルス発生回路30の具体的構成を図
7に示し、動作を説明する。導電材3の電位変化を検知
するための抵抗Rsを、導電材3の電位印加用の電源3
2と導電材3の間に直列接続し、導電材3側に検出端子
33を介してトランジスタQ 1のエミッタを、電源32
側に検出端子34を介してQ1のベースを接続する。導
電材3に電位を上昇させるパルス状の外部ノイズが飛び
込んだと仮定すると、トランジスタQ1はオンし、Q1
コレクタに接続された抵抗R2の両端に、ノイズと同極
性のGNDをローレベルとするパルスが発生する。抵抗
1はパルス波高値を分圧するためのものである。
【0048】このパルスはコンパレータ35の同相入力
端子に入り、VCC1をハイレベル、GNDをローレベル
とする同相パルスとして出力される。このパルスはハイ
レベルでトランジスタQ2をオンさせ、ローレベルでオ
フさせるので、Q2のコレクタ、エミッタに各々接続さ
れた抵抗R3、R5の両端には各々逆相、および同相のパ
ルスが得られ、各々がQ3、Q4に導かれて、最終的にV
CC2−VCE3をハイレベル、VEE1+VCE4をローレベルと
するパルスが出力端子39に出力される。ここでVCE3
はQ3のコレクタ−エミッタ間飽和電圧、VCE4はQ4
それである。
【0049】図8(a)は導電材3に飛び込んだ外部ノ
イズの波形を示し、同図(b)は、その際の制御パルス
発生回路31の出力波形を示したものである。コンパレ
ータ35の動作感度を高めておけば、ノイズ波形が立ち
上がる時刻t0から完全に消える時刻t1まで、負極性の
パルスが出力端子39に得られる。ここでVCC2は導電
材3の電位Vsと同等とし、VEE1はVCC2から外部ノイ
ズの波高値VNを差し引いたよりもさらに低い電位に選
ぶ。本実施例ではVCC2=30V、VEE1=-50Vとした。ま
た、回路の各定数は、本実施例では次のように設定し
た。Rs=1kΩ、R1=5.6kΩ、R2=390Ω、R3=R5
560Ω、R4=15kΩ、VCC1=15V。
【0050】このようにして得られたパルス電位を電子
蓄積制御電極30に供給すると、電子源の通常動作時に
は、電子蓄積制御電極30の電位とカソード1の電子放
出期間の電位とがほぼ等しいので、カソード1周囲の電
位勾配に大きな影響を及ぼさず、導電材3の電位が外部
ノイズで上昇したときには、カソード1周囲の電位をカ
ソード電位よりも下げるので、カソード1からの電子放
出を妨げる。したがって、外部ノイズの飛び込みによっ
ても、導電材3上に付けられた絶縁材2の表面に大量の
電子が蓄積されることがなくなる。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明によ
れば、外部ノイズに影響されることなく、常に安定して
電子源を駆動させることができ、表示装置の画質を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の電子源の第1の実施例の構
成を示す要部断面図 (b)は、同実施例における電荷放電を説明するための
等価回路図 (c)は、同実施例における電荷放電特性の説明図
【図2】(a)は、図1に示す実施例のカソード支持部
材の形状を示す正面図 (b)は、そのA−A断面図
【図3】本発明の電子源の第2の実施例の構成とその駆
動回路構成を示す図
【図4】図3の実施例におけるカソード駆動回路の具体
的回路図
【図5】(a)は、図3の実施例におけるカソード駆動
パルスの電圧波形図 (b)は、図3の実施例におけるカソード駆動パルスの
電圧波形図 (c)は、図3の実施例における導電材の電圧波形図
【図6】本発明の電子源の第3の実施例の構成とその駆
動回路構成を示す図
【図7】図6に示す実施例における制御パルス発生回路
の具体的構成を示す回路図
【図8】(a)は、図6に示す実施例における外部ノイ
ズの波形図 (b)は、同実施例における蓄積制御電極の電圧波形図
【図9】従来例の平板型陰極線管の電極構成図
【図10】従来例における電子源部の構成図
【図11】従来例における電子源部の駆動波形図
【符号の説明】
1 線状カソード 2 絶縁材 3 導電材 4 背面電極 6 カソード支持部材 9 電子ビーム引出し電極 11 カソード駆動回路 12 電源 22 出力端子 30 電子蓄積制御電極 31 制御パルス発生回路 33 検出端子 34 検出端子 35 コンパレータ 39 出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北尾 智 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−30148(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 31/12,31/15

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソードと、前記カソードに接触させて
    配置されたカソード支持部材とを少なくとも備え、前記
    カソード支持部材が導電材と前記導電材と前記カソード
    接触部との間に配置された絶縁材とで構成され、前記絶
    縁材の持つ抵抗率と誘電率の値で決まる絶縁材表面の電
    荷の放電時定数が、前記カソードの周期的電子放出の1
    周期と同等またはそれ以下の値に設定されるよう、前記
    抵抗率と誘電率が選ばれた材料で前記絶縁材が形成され
    たことを特徴とする電子源。
  2. 【請求項2】 絶縁材の体積抵抗率が1010〜1012[Ωc
    m]、比誘電率が10以下であることを特徴とする請求項
    1記載の電子源。
  3. 【請求項3】 電子放出源であるカソードに接触させて
    配置されたカソード支持部材が、導電材と、前記導電材
    と前記カソード接触部との間に配置された絶縁材とで構
    成された電子源を、前記導電材の電位変化と前記カソー
    ドの電子放出期間の電位変化とが常に同期させられ、一
    定の電位差を維持して変動させられる電位印加手段を備
    えて駆動することを特徴とする電子源の駆動方法。
  4. 【請求項4】 電位印加手段は、カソードの電子放出期
    間の電位を供給する電源と同一電源であることを特徴と
    する請求項3記載の電子源の駆動方法。
  5. 【請求項5】 電子放出源であるカソードに接触させて
    配置されたカソード支持部材が、導電材Aと、前記導電
    材Aと前記カソード接触部との間に配置された絶縁材と
    で構成され、前記カソード接触部の極近傍で、前記カソ
    ードからの電子ビーム進行軸を遮らない位置に別の導電
    材Bが配置された電子源を、前記カソード支持部材を構
    成する前記導電材Aへの外部ノイズの飛び込みを検出す
    る手段と、前記検出手段の出力信号に同期して、前記導
    電材Bの電位が前記カソード支持部材を構成する前記導
    電材Aの電位よりパルス状に低く為される電位印加手段
    とを備えて駆動することを特徴とする電子源の駆動方
    法。
  6. 【請求項6】 導電材Bは、カソードを挟んでカソード
    支持部材を構成する導電材Aと相対する位置に配置され
    ていることを特徴とする請求項5記載の電子源の駆動方
    法。
  7. 【請求項7】 導電材Bは、カソード接触部と反対側に
    あって、前記導電材Bの一部または全部が、カソード支
    持部材を構成する導電材Aに相対する位置に配置されて
    いることを特徴とする請求項5記載の電子源の駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 導電材Aへの外部ノイズの飛び込みを検
    出する手段は、前記導電材Aに電位を供給する電源と前
    記導電材Aとの間に直列に接続された抵抗であることを
    特徴とする請求項5記載の電子源の駆動方法。
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