JP2887821B2 - パーキングブレーキレバーの取付構造 - Google Patents

パーキングブレーキレバーの取付構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車におけるパーキ
ングブレーキレバーの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、四輪自動車には、駐停車時に
手でパーキングブレーキレバーを操作して左右の後車輪
にブレーキをかけ、停車中に自動車が自然に動き出すこ
とのないするパーキングブレーキがフートブレーキの他
に設けられている。この種のパーキングブレーキレバー
の取付構造としては、例えば図3又は図4に示すような
ものがある。図3に示すパーキングブレーキレバー51
は、フロントシート52を載置するフロントフロア53の載
置台54の前面に回動自在に取付けられている。また、図
4に示すパーキングブレーキレバー51は、フロントシー
ト52の巾方向中央部に回動自在に取付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のパーキングブレーキレバー51の取付構造では、設計
上、変速機操作機構がパーキングブレーキレバー51の付
近に配置されていることから、当該変速機操作機構とパ
ーキングブレーキレバー51のレバー本体51a および取付
部51b とが互いに干渉しないように設計する必要があ
り、デザイン面での自由度が制約されるという欠点を有
していた。しかも、フロントフロア53等のレバー取付部
の剛性が弱い場合は、車体側に補強部材を取付けて補強
しなければならないので、組付作業が煩雑となり、部品
コストが高くなるおそれがあった。
【0004】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、パーキングブレーキレバー
取付ブラケットに多機能を持たせ、パーキングブレーキ
レバーの取付部およびシートベルトアンカレッジ部等の
強度・剛性の向上が可能なパーキングブレーキレバーの
取付構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本発明においては、フロントフロ
アに断面ほぼコ字状のパーキングブレーキレバー取付ブ
ラケットの左右両側の下端部を取付け、該取付ブラケッ
トの内部にチェンジケーブルを挿通配置し、前記取付ブ
ラケットの外周面に、下端が前記フロントフロアに固定
されるシートベルトアンカレッジ用の補強板を取付ける
と共に、パーキングブレーキレバーを回動自在に取付け
ている。
【0006】
【作用】本発明に係るパーキングブレーキレバーの取付
構造では、断面ほぼコ字状のパーキングブレーキレバー
取付ブラケットを用い、該取付ブラケットの内部にチェ
ンジケーブルを配置すると共に、その外周面にシートベ
ルトアンカレッジ用の補強板およびパーキングブレーキ
レバーを取付けているため、取付ブラケットに多機能を
持たせることが可能となり、チェンジレバーケーブルを
保護し得ると共に、各部材の取付部の強度・剛性を向上
させることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0008】図1および図2は本発明に係るパーキング
ブレーキレバーの取付構造の一実施例を示したものであ
る。図において1は自動車のフロントフロアであり、該
フロントフロア1のフロントシート(図示せず)近傍に
はその一部を上方へ突出させて形成したレバー取付用の
凸部1aが設けられている。
【0009】上記フロントフロア1には、凸部1aから平
面部1bにかけて車体前後方向へ延びるパーキングブレー
キレバー取付ブラケット2が左右両側の下端フランジ部
2aを複数のボルト3などで締付けることにより取付けら
れており、車体後方へ向って低くなるように傾斜して配
置されている。このため、取付ブラケット2は、図2に
示す如く断面ほぼコ字状に形成され、かつ下端部をさら
に外方へ直角に折り曲げてなるフランジ部2aを有してい
る。そして、取付ブラケット2の内部には、一端が図示
しない変速機操作機構に接続されるチェンジケーブル4
が車巾方向の中心線C上に挿通配置されている。
【0010】また、上記フロントフロア1の凸部1aの車
体後方には、後方側下端部を平面部1bにボルト5などで
締付け固定したシートベルトアンカレッジ用の補強板6
が立設されており、しかもこの補強板6の前方下部は複
数のボルト7を締付けることにより取付ブラケット2の
外側面に取付けられ、したがって補強板6は車体前後の
複数箇所で固定支持されている。そして、補強板6の上
部には、シートベルトアンカレッジ8が回動可能に軸支
されており、このアンカレッジ8の上端にシートベルト
(図示せず)の基端を連結するバックル部9が設けられ
ている。
【0011】一方、上記取付ブラケット2の上面には、
パーキングブレーキを作動・解除するパーキングブレー
キレバー10が支持部材11を介して回動自在に取付けられ
ており、このパーキングブレーキレバー10の前部には解
放ボタン12を有する握り部13が設けられている。また、
パーキングブレーキレバー10の後部には、パーキングブ
レーキケーブル14の一端を接続する調整用ナット15が設
けられている。そして、取付ブラケット2の車体後方に
位置する上面には、E型リング16を備えた支持片17が立
設され、これらE型リング16および支持片17によってパ
ーキングブレーキケーブル14の中間部を直線状に保持す
るように構成されている。
【0012】本実施例の取付構造においては、断面ほぼ
コ字状に形成された取付ブラケット2の左右両側のフラ
ンジ部2aをフロアパネル1の凸部1aおよび平面部1bに締
付け固定することによって取付けているため、パーキン
グブレーキレバー10の取付部および車体側のフロントフ
ロア1の強度・剛性を高めることができる。また、チェ
ンジケーブル4は、取付ブラケット2の内部に挿通配置
されているため、当該取付ブラケット2によって保護さ
れている。さらに補強板6は、フロントフロア1のみな
らず取付ブラケット2の外側面にも締付け固定されてい
るため、シートベルトアンカレッジ8の取付部の強度・
剛性を高めることができる。
【0013】以上、本発明の一実施例につき述べたが、
本発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能
である。
【0014】例えば、既述の実施例におけるパーキング
ブレーキレバー10の構造および形状は図に示すものに限
られず、適用車種に応じて適宜選択することができるこ
とは勿論である。
【0015】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係るパーキングブ
レーキレバーの取付構造は、フロントフロアに断面ほぼ
コ状のパーキングブレーキレバー取付ブラケットの左右
両側の下端部を取付け、この取付ブラケットの内部にチ
ェンジケーブルを挿通配置し、前記取付ブラケットの外
周面にシートベルトアンカレッジ用の補強板およびパー
キングブレーキレバーを取付けているので、前記1つの
取付ブラケットに多機能を持たせることができ、当該取
付ブラケットによってチェンジケーブルの保護が可能に
なると共に、パーキングブレーキレバーの取付部、シー
トベルトアンカレッジ部および車体フロア等の強度・剛
性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパーキングブレーキレ
バーの取付構造を概念的に示す側面図である。
【図2】図1におけるA方向から見たパーキングブレー
キレバー取付ブラケットを示す正面図である。
【図3】従来におけるパーキングブレーキレバーの取付
構造を概念的に示す側面図である。
【図4】他の従来例に係るパーキングブレーキレバーの
取付構造を概念的に示す側面図である。
【符号の説明】
1 フロントフロア 2 パーキングブレーキレバー取付ブラケット 3,5,7 ボルト 4 チェンジケーブル 6 補強板 8 シートベルトアンカレッジ 10 パーキングブレーキレバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントフロアに断面ほぼコ字状のパー
    キングブレーキレバー取付ブラケットの左右両側の下端
    部を取付け、該取付ブラケットの内部にチェンジケーブ
    ルを挿通配置し、前記取付ブラケットの外周面に、下端
    が前記フロントフロアに固定されるシートベルトアンカ
    レッジ用の補強板を取付けると共に、パーキングブレー
    キレバーを回動自在に取付けたことを特徴とするパーキ
    ングブレーキレバーの取付構造。
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JP4518270B2 (ja) * 2006-03-24 2010-08-04 マツダ株式会社 自動車のパーキングブレーキ取付構造

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