JP2887459B2 - 空気弁 - Google Patents

空気弁

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JP2887459B2
JP2887459B2 JP32441395A JP32441395A JP2887459B2 JP 2887459 B2 JP2887459 B2 JP 2887459B2 JP 32441395 A JP32441395 A JP 32441395A JP 32441395 A JP32441395 A JP 32441395A JP 2887459 B2 JP2887459 B2 JP 2887459B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道配管等の液体
輸送用配管に取付けられて該配管内の空気を自動的に排
出する空気弁、更に詳しくは、二つの排気口を設けて急
速に空気抜きを行なうことができる空気弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気弁としては、実公昭
63−16944号の公報に記載されたものが知られて
いる。即ち、図6に示すように、弁箱41内にフロート弁
体43が収容され、上部蓋44の偏心位置に弁座45を中心に
して排気口46が設けられ、しかも、該上部蓋44の別の位
置には、フロートボール47が収容され、且つ上方に補助
排出口49が連通された補助弁箱48が前記弁座45より上方
に設けられている。さらに、補助弁箱48の底面及び側面
には複数個の連通孔50, …が穿設されている。尚、前記
排気口46は、本発明の少量排気口20に、前記補助排気口
49は、本発明の多量排気口9 に、前記フロートボール47
は、本発明の遊動弁体12に相当する。
【0003】上記構成からなる従来の空気弁は、弁箱41
内に多量の空気が入った場合には、排気口46及び補助排
気口49の双方で排気を行い、それに伴い弁箱41内に液体
が流入するとフロート弁体43が浮上し弁座45に当接して
排気口46を塞いで排気口46からの排気を停止する一方で
補助排気口49からの排気を続け、そして、連通孔50,…
から補助弁箱48内に液体が流入するとフロートボール47
が浮上して補助排気口49に吸着して排気作用が完全に停
止する。
【0004】次に、かかる停止状態から再度空気が弁箱
41内に入ると、その空気は補助弁箱48内に入るが、大気
圧よりも内圧の方が高いのでフロートボール47は下降せ
ず、更に、空気が流入して水位を下げるとフロート弁体
43が傾斜して排気口46を開き、空気を排出することによ
って内圧を下げる。すると、フロートボール47が落下し
て補助排気口49が開き、二つの排気口46,49 にて急速に
排気できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
空気弁にあっては、排気口46と補助排気口49とが上部蓋
44に別々の位置に設けられているので、夫々の排気口4
6,49 に対して気密性を保ったりする等の部品が必要と
なり、必然的に空気弁自体の内部構造が複雑となる。従
って、コスト高となり、又、メンテナンスの際にも煩雑
である。
【0006】さらに、別々の位置に設けるために、それ
ら排気口45,49 を構成する部品を収容する場所が必要と
なり、空気弁自体ある程度の大きさが必要となる。従っ
て、空気弁を取付けるスペースが狭い場合、例えば、橋
の側面に沿って配管されている水道管に取付ける場合等
には、小型の空気弁を付けざるを得ないのであるが、空
気弁の外形が小型化すると、それに比例して排気量も低
下し、そのような場合は複数の空気弁を付けなければな
らないという問題点があった。
【0007】また、上記従来の空気弁では、フロートボ
ール47の体積は小さく、一度補助排気口49を閉塞すると
内圧が大気圧に等しくならなければフロートボール47が
落下しない。従って、排気口46から空気を排出する以上
に弁箱41内に空気が急激に入ってくると内圧が下がら
ず、補助排出口49からの空気抜きを行なえず、水道配管
内に空気を送り込む結果になることがあった。
【0008】本発明は、上記の如き従来の問題点に鑑み
てなされたもので、二つの排気口を一定の法則の下に確
実に開閉することによって急速に弁箱内の排気を行い、
更に同じ排気量を有する従来の空気弁に比して小型化さ
れた空気弁を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するためになされたもので、その課題を解決す
るための手段は、弁箱1 内に液体と共に流入する空気を
排出すべく弁箱1 の上方側に多量排気口9 及び少量排気
口20が設けられた空気弁であって、前記多量排気口9 に
接離自在に設けられた遊動弁体12に、弁箱1 内に流入す
る液体の浮力によって上下移動しうるフロート弁体25が
係合され、前記遊動弁体12は、該フロート弁体25の下方
移動に応動して多量排気口9 を開口し、且つ該フロート
弁体25の上方移動に応動して多量排気口9 を閉塞可能
で、しかも、前記遊動弁体12の下方には少量排気口20が
前記多量排気口9 に連通して設けられ、該少量排気口20
は、フロート弁体25が上下に揺動することによって開閉
される構成にされてなることにある。
【0010】かかる手段からなる空気弁は、弁箱1 内に
液体が流入するに従って多量排気口9 から空気が排出さ
れ、且つ浮力によってフロート弁体25が水平状態で上方
に移動し、弁箱1 内の空気が略全て排出された所で多量
排気口9 は遊動弁体12によって閉塞され排気作用が停止
する。次に、弁箱1 内に空気が流入すると、水位が下が
り始めて浮力が低下するのであるが、フロート弁体25は
遊動弁体12に対して上下に揺動可能であるため、先ず、
フロート弁体25は、遊動弁体12に係合されている部分を
支点として下方に傾斜することとなる。すると、少量排
気口20が開口し、流入した空気は少量排気口20から多量
排気口9 を通じて外部に排出されることとなり、流入量
より少量排気口20からの排出量の方が多い場合は、徐々
に水位が上昇し、フロート弁体25は、元の水平状態とな
って排気作用が停止する。
【0011】一方、流入量の方が極めて多い場合は、急
激に弁箱1 内は空気で満たされるのでフロート弁体25は
傾斜したままで宙に浮いた状態となるが、その間に少量
排気口20から空気が適宜排出されて内圧が低下して大気
圧に近づくと、フロート弁体25は、その自重によって下
方に移動することとなる。すると、フロート弁体25の下
方移動に応動して、遊動弁体12も下降し、多量排気口9
を開口して多量排気を行い弁箱1 内の空気を速やかに外
部に排出する。
【0012】このように多量排気口9 を開閉する遊動弁
体12に少量排気口20が設けられているので、二つの排気
口を別々の位置に設けた従来の空気弁に比して、構造が
簡易で、更に、弁箱1 に設ける排気するためのスペース
が一箇所で済み、空気弁を小型化することができるので
ある。
【0013】さらに、請求項2記載の手段は、前記遊動
弁体12とフロート弁体25は、該フロート弁体25の上方偏
芯位置Y にくり抜かれた嵌合部27に遊動弁体12の下方側
が嵌入されて係合されてなることにある。かかる手段の
ように、フロート弁体25に嵌合部27をくり抜き、該嵌合
部27に遊動弁体12を嵌合させることによりフロート弁体
25の下端から遊動弁体12の上端までの高さを低く構成で
き、従って、空気弁の高さを低くすることができる。
尚、嵌合部27をフロート弁体25の偏芯位置Y に設けるこ
とにより、フロート弁体25の重心が、中心部から嵌合部
27がくり抜かれていない側にずれることとなって、必然
的にフロート弁体25は、遊動弁体12の係止部分を支点と
して下方に傾斜することとなる。
【0014】また、請求項3記載の手段は、前記遊動弁
体12の上方には、前記多量排気口9に連通する排気路11
内を上下方向に摺動自在な摺動部12a が設けられてなる
ことにある。かかる手段のように、遊動弁体12に設けら
れた摺動部12a が多量排気口9 に連通する排気路11内を
上下方向に摺動自在であれば、遊動弁体12は排気路11に
沿って上下動し、該排気路11に連通する多量排気口9 を
確実に開閉することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る空気弁の一実
施形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜
図3に於いて、1 は、中空形状の弁箱を示し、その内壁
部には、上下に複数のリブ2,…が突設されている。さら
に、弁箱1 の上部には蓋3 が螺着され、一方、弁箱1 の
下部には、水道管等の液体輸送管から液体等を流入管す
べく流入路5 が形成されている。
【0016】かかる流入路5 の上方側には、周囲に複数
の切欠6a, …が形成された緩衝板6がボルト(図示せ
ず)を介して弁箱1 に固定されている。かかる緩衝板6
によって流入路5 から吐出する液体の勢いが弱められ、
液体及び空気は緩衝板6 の切欠6a, …を通じて弁箱1 内
に流入する。
【0017】また、前記蓋3 の偏芯位置Y には、内外周
壁に螺子が螺設された円筒状の接合部7 が上方に突出さ
れ、該接合部7 の内側には、多量排気口9 を中心として
テーパ状の第一弁座8aが形成された円筒状の第一弁座受
8 が螺着されてなり、該多量排気口9 は第一弁座受8 の
内部の排気路11に連通されている。一方、接合部7 の外
側には、開口部10a が形成されたカバー10が螺着され、
該開口部10a は前記排気路11に連通する。
【0018】12は、排気路11内にその一部が接して上下
に摺動可能で、且つ周壁に複数の長孔15, …が穿設され
た円筒状の摺動部12a を有する遊動弁体を示し、しか
も、該遊動弁体12には、その摺動部12a の内部に連通す
る連通路16が穿通され、且つ外周壁に第一弁座8aに当接
しうるパッキン18a を有する鍔状の弁18の形成された第
二弁座受部19が摺動部12a と一体的に形成されている。
さらに、第二弁座受部19の下方中央部には、前記連通路
16に連通する少量排気口20を中心としてゴム製の第二弁
座21が設けられている。
【0019】尚、多量排気口9 は少量排気口20に比して
大径であるため、少量排気口20を通じて排出される空気
の単位当たりの量は、長孔15, …を通じて多量排気口9
から排出される空気の量に比して少量であることは図を
参照しても明らかである。22は、第二弁座21を固定すべ
く第二弁座受部19の外側に螺着された弁座押えを示し、
該弁座押え22の外周壁には、水平方向にコの字状の2条
の切欠溝23,23 が対向して形成されている。
【0020】25は、液体が流入路5 から流入するに従っ
て弁箱1 内を上下に移動可能なフロート弁体を示し、そ
の上面の偏芯位置Y に前記遊動弁体12の弁座押え22が遊
嵌可能な程度の上面視略U字状の嵌合部27がくり抜かれ
ている。このように嵌合部27をくり抜くことによって、
図1に示すように、フロート弁体25の重心G は、中心部
よりも嵌合部27が設けられた位置から離れる方向に必然
的にずれることとなる。
【0021】さらに、前記嵌合部27の内壁には、係止突
起28,28 が対向して突設されており、遊動弁体12の切欠
溝23,23 に該係止突起28,28 が水平方向から嵌入される
ことにより、遊動弁体12の第二弁座21に、フロート弁体
25の嵌合部27の上面27a が当接した状態でフロート弁体
25は遊動弁体12に係合されている。
【0022】尚、切欠溝23,23 と係止突起28,28 とは、
図2に示すように、上下方向に遊びF を有して凹凸係合
されている。かかる遊びF を有してフロート弁体25が偏
芯位置Y にて遊動弁体12に係合されていることによっ
て、フロート弁体25は、その自重で係止突起28,28 を支
点として上下に揺動可能である。このように上下に揺動
可能に構成することによりフロート弁体25は水平位置か
ら傾斜可能となり、本実施形態に於いては略10°の傾斜
角を限度として傾斜可能になるよう遊びF を設定してい
る。
【0023】次に、上記構成からなる空気弁の動作につ
いて以下に説明する。まず、空気弁を水道管等の途中に
取り付けてバルブを開くと、空気弁の流入路5 から弁箱
1 内に空気が流入し、かかる空気は遊動弁体12の摺動部
12a の長孔15, …から多量排気口9 に入り、排気路11を
通じて外部に排出される。時間の経過と共に、水道管内
の空気が空気弁を介して外部に排出されると、次第に流
入路5 から液体が流入し始め、それに伴いフロート弁体
25が上方に浮き始める。
【0024】かかるフロート弁体25の浮上に応動して、
遊動弁体12も上方に押圧されるのでその摺動部12a が排
気路11内を上方に摺動して長孔15, …が排気路11内に埋
没し始める。そして、図4の(イ)に示すように、空気
が排出されて弁箱1 内が略満水状態となると、フロート
弁体25は蓋3 の下面に当接する最上位置まで上昇し、且
つ遊動弁体12の弁18が第一弁座8aに当接して多量排気口
9 を閉鎖する。
【0025】上記排気作用が停止した状態から、再度弁
箱1 内に空気が流入すると、弁箱1内の水位が下がり始
め、フロート弁体25に加わる浮力が低下し、フロート弁
体25はその自重に従って下方に下がるのであるが、かか
るフロート弁体25は偏芯位置Yにて遊動弁体12に上下に
揺動可能に係止されているので、先ず図4の(ロ)に示
すように、フロート弁体25は、フロート弁体25自身が下
方に移動するより前に傾斜することとなる。
【0026】かかる傾斜によって、フロート弁体25の上
面27a が遊動弁体12の第二弁座21から離れ、水平状態の
フロート弁体25によって閉塞されていた少量排気口20が
開口し、かかる少量排気口20から連通路16に空気が入
り、摺動部12a の内部の空洞を通じて空気は外部に排出
される。
【0027】そして、弁箱1 内に流入する空気の量より
少量排気口20から排出される空気の量の方が多ければ次
第に水位は上昇し、フロート弁体25の傾斜角が小さくな
ってフロート弁体25の上面27a が第二弁座21に当接して
閉塞し、再び同図(イ)の状態となって排気作用が停止
する。
【0028】一方、弁箱1 内に流入する空気の量が少量
排気口20から排出される空気の量より多ければ更に水位
は低下して水面がフロート弁体25の下端より下がり、同
図(ロ)に示すように、フロート弁体25は最大傾斜角略
10°に傾斜し宙に浮いた状態になるが、弁箱1 内は高圧
であるためフロート弁体25はその状態で少量排気口20か
らの排気のみを行なう。少量排気口20から排気されて弁
箱1 内の内圧が下がり、大気圧(外圧)に近づくに従
い、同図(ハ)に示すように、フロート弁体25自身がそ
の自重に従って下方に移動し始める。すると、係止され
た遊動弁体12も応動して下降し、弁18が第一弁座8aから
離反して多量排気口9 を開口すると共に、長孔15, …の
下端側が弁箱1 内に現れて空気は長孔15, …から多量排
気口9 に入り、排気路11を通じて外部に排出される。
【0029】このように、弁箱1 内に少量の空気が流入
した場合には、少量の排気を行なう少量排気口20から適
宜排気を行い、途中急激に多量の空気が流入しても、フ
ロート弁体25自身が下降して多量排気口9 を開口するの
で、少量排気口20からの排気と共に、多量の排気を行な
う多量排気口9 からの排気によって速やかに弁箱1 内の
空気を排出することができるのである。尚、フロート弁
体25は、従来の空気弁の補助排気口を閉塞するフロート
ボールに比して重いので、内圧が大気圧(外圧)になる
前に重力に従って落下し、従来の補助排気口に相当する
多量排気口9 を確実に開口して空気の排出を速やかに行
なうことができるのである。
【0030】また、多量排気口9 は排気路11に連通し、
一方、少量排気口20は連通路16を介して排気路11に連通
している、即ち、多量排気口9 と少量排気口20とは、同
一垂線上に設けられているので、二つの排気口を別々の
位置に設けた従来の空気弁に比して、構造が簡易で部品
数も少なくて済み、更に、排気用のスペースを単一化に
よって空気弁を小型化することができる。特に、フロー
ト弁体25に嵌合部27をくり抜き、該嵌合部27に遊動弁体
12を嵌合させているので、空気弁の高さを低く構成で
き、従来の空気弁と同量の排気能力を有しながら、より
空気弁を小型化することができるのである。
【0031】さらに、遊動弁体12は、フロート弁体25の
ガイドとしての作用を有するので、フロート弁体25によ
る少量排気口20の開閉が正確に行なわれることとなる。
【0032】尚、上記実施形態に於いて、フロート弁体
25の嵌合部27の内壁には、係止突起28,28 が対向して突
設され、該係止突起28,28 に遊動弁体12の切欠溝23,23
が嵌入されてフロート弁体25は遊動弁体12に係止されて
いるが、必ずしもかかる手段による係止に限定されず、
例えば、図5に示すように、嵌合部27のフロート弁体25
の中央部側の内壁に係止突起31を突設し、且つ、該係止
突起31に遊動弁体12の切欠溝32を係合してもよい。要
は、遊動弁体12にフロート弁体25が係止され、フロート
弁体25の上下移動と共に遊動弁体12が上下動し、且つ、
遊動弁体12の下方に設けられた少量排気口20を閉塞する
フロート弁体25が傾斜することによって該少量排気口20
を開口すべく係合されていればよいのである。従って、
フロート弁体25をくり抜いて嵌合部27を形成する必要は
必ずしもなく、フロート弁体25の上方にて遊動弁体12に
係止する構成であってもよい。
【0033】さらに、上記実施形態に於いて、遊動弁体
12に設けられた少量排気口20は、遊動弁体12の下方中央
部に設けられているが、必ずしも少量排気口20は遊動弁
体12の中央部に設けられていなければならないわけでは
ない。本発明の空気弁は、弁箱1 内への空気の流入量に
応じて開口頻度が異なる二つの排気口を一箇所の排気路
11に連通させた、即ち、多量排気口9 と少量排気口20と
が排出路11の垂線上にあることを特徴とするものであっ
て、上述のように少量排気口20が遊動弁体12の中央部か
らずれた位置に設けられていても本発明の意図する範囲
である。
【0034】また、空気弁が使用される状況、例えば取
付けられる水道管等の水圧、流量、混入しうる空気量の
違い等によって、フロート弁体25の比重や多量排気口9
及び少量排気口20の径等は設計変更されるものであっ
て、上記実施形態に示す各図のような形状に限定される
ものではない。
【0035】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る空気弁は、
多量排気口を開閉する遊動弁体に少量排気口が設けられ
ている、即ち独立して開閉する二つの排気口が、同一垂
線上に設けられているので、二つの排気口を別々の位置
に設けた従来の空気弁に比して、構造が簡易で部品数も
少なく、従って、空気弁の製造コストを下げ、又、メン
テナンスも容易となる。さらに、弁箱に設ける排気する
ためのスペースが一箇所で済み、従って、従来の同じ排
気能力を有する空気弁に比して、空気弁自体の大きさを
小型化することができるのである。特に、請求項2記載
のようにフロート弁体に嵌合部をくり抜き、該嵌合部に
遊動弁体が嵌入された場合は、フロート弁体の下端から
遊動弁体の上端までの高さを低くすることができ、それ
だけ空気弁の高さを低く形成することができることとな
って、より空気弁の小型化を図ることができる。
【0036】また、フロート弁体は、その自重から弁箱
内の内圧が大気圧に近づくに従い下方に移動するため、
遊動弁体は、フロート弁体に応動して上下動し多量排気
口を開閉するので、従来の空気弁のように多量に空気が
流入して急速に排気が必要な場合に一方の排気口が開口
しないという状況にはならず、確実に多量排気口と少量
排気口の二つの排気口を開口して空気の排出を速やかに
且つ確実に行なうことができるのである。
【0037】さらに、請求項3記載の手段のように、遊
動弁体に設けられた摺動部が多量排気口に連通する排気
路内を上下方向に摺動自在であれば、遊動弁体は排気口
に沿って上下動することとなって、該排気路に連通する
多量排気口に確実に接離自在となって多量排気口の開閉
を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気弁の一実施形態を示す縦断面
図。
【図2】同要部拡大破断図。
【図3】同分解斜視図。
【図4】本発明に係る空気弁の作動状態を経時的に表し
た縦断面図を示し、(イ)は、弁箱内に液体が満たされ
た状態、(ロ)は、弁箱内に空気が流入し、フロート弁
体が傾斜して少量排気口が開口した状態、(ハ)は、フ
ロート弁体が下方に移動して多量排気口をも開口した状
態を示す。
【図5】他の実施形態に係る遊動弁体とフロート弁体と
の係止手段を示す一部断面側面図。
【図6】従来の空気弁を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 …弁箱、9 …多量排気口、11…排気路、12…遊動弁
体、12a …摺動部、20…少量排気口、25…フロート弁
体、27…嵌合部、Y …偏芯位置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁箱(1) 内に液体と共に流入する空気を
    排出すべく弁箱(1) の上方側に多量排気口(9) 及び少量
    排気口(20)が設けられた空気弁であって、前記多量排気
    口(9) に接離自在に設けられた遊動弁体(12)に、弁箱
    (1) 内に流入する液体の浮力によって上下移動しうるフ
    ロート弁体(25)が係合され、前記遊動弁体(12)は、該フ
    ロート弁体(25)の下方移動に応動して多量排気口(9) を
    開口し、且つ該フロート弁体(25)の上方移動に応動して
    多量排気口(9) を閉塞可能で、しかも、前記遊動弁体(1
    2)の下方には少量排気口(20)が前記多量排気口(9) に連
    通して設けられ、該少量排気口(20)は、フロート弁体25
    が上下に揺動することによって開閉される構成にされて
    なることを特徴とする空気弁。
  2. 【請求項2】 前記遊動弁体(12)とフロート弁体(25)
    は、該フロート弁体(25)の上方偏芯位置(Y) にくり抜か
    れた嵌合部(27)に遊動弁体(12)の下方側が嵌入されて係
    合されてなる請求項1記載の空気弁。
  3. 【請求項3】 前記遊動弁体(12)の上方には、前記多量
    排気口(9) に連通する排気路(11)内を上下方向に摺動自
    在な摺動部(12a) が設けられてなる請求項1又は2記載
    の空気弁。
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