JP2887162B2 - トラップ装置 - Google Patents

トラップ装置

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JP2887162B2
JP2887162B2 JP21195596A JP21195596A JP2887162B2 JP 2887162 B2 JP2887162 B2 JP 2887162B2 JP 21195596 A JP21195596 A JP 21195596A JP 21195596 A JP21195596 A JP 21195596A JP 2887162 B2 JP2887162 B2 JP 2887162B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気管内のドレン
を自動的に排出可能なトラップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトラップ装置としては、例えば、
図11に示すものがある。すなわち、トラップ部材1は
ねじ部2が弁蓋3の保持穴4に螺合して支持され、トラ
ップ室5に収容されている。蒸気は弁本体6の流入口7
からトラップ室5に入り、トラップ室5に冷えた空気が
流れ込んだりドレンが溜まったりしてトラップ室5内が
所定温度より低くなると、トラップ部材1は縮んで流出
開口8を開き、冷えた空気やドレンは流出口9へと排出
される。冷えた空気やドレンが排出され、トラップ室5
内が所定温度より高くなると、トラップ部材1は伸びて
流出開口8を閉じるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
トラップ装置では、製造の際に、ねじ部2を保持穴4に
締め付けてトラップ部材1を弁蓋3に取り付けるとき、
トラップ部材1に力を加え過ぎると、トラップ部材1が
変形したり破損したりするおそれがある。これを防ごう
としてねじ部2の締付力が不足すると、トラップ部材1
が脱落するおそれがあるという問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、トラップ部材の脱落のおそれがな
く、製造の際にトラップ部材を容易かつ確実に取り付け
ることができるトラップ装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の本発明に係るトラップ装置は、弁本体
と、支持部材と、トラップ部材と、支持板とを有し;前
記弁本体は、内部にトラップ室とこのトラップ室への流
入路および流出路とを有して前記トラップ室を開閉可能
であり;前記支持部材は前記弁本体に前記トラップ室に
臨むよう設けられ、前記トラップ室に開いた保持穴とこ
の保持穴の開口に沿って前記支持板を案内するガイドと
を有し;前記トラップ部材はネック部を有する支持部を
備え、前記流出路を開閉可能に前記トラップ室に収容さ
れ、前記支持部は前記保持穴に挿入され;前記支持板は
挿入孔とこの挿入孔に通じる支持孔とを有し、前記挿入
孔は前記支持部を挿入可能であり、前記支持孔は前記ネ
ック部を通過可能で前記支持部を支持可能な幅を有し、
前記支持板は前記ガイドに案内されて前記支持部材によ
り支持され、前記ネック部を前記支持孔に通し、前記挿
入孔を前記保持穴からずらして前記支持部を支持するこ
とを、特徴とする。
【0006】流出路の流出開口には、ストレーナが設け
られていることが好ましい。トラップ部材は、ベロー
ズ、バイメタル、サーモワックス、ダイヤフラム、その
他いかなるトラップ部材から成ってもよい。ガイドは、
支持部材に設けられた溝孔から成っても、支持板を支持
可能な係合部から成ってもよい。支持部材は、弁本体と
一体的に設けられてもよい。
【0007】請求項1の本発明に係るトラップ装置で
は、トラップ部材をトラップ室に収容するとき、支持板
をガイドに沿ってスライドさせ、保持穴の開口に沿わせ
る。挿入孔の位置が保持穴の位置と一致したならば、ト
ラップ部材の支持部を支持板の挿入孔に挿入するととも
に保持穴に挿入する。支持板をガイドに沿ってスライド
させ、ネック部を支持孔に通し、挿入孔を保持穴の開口
からずらす。支持部を支持板で支持し、支持板を支持部
材により支持する。トラップ部材は、螺合による取付け
と異なり、ネック部が支持板の支持孔に挿入されて取り
付けられるので、容易かつ確実に取り付けられる。こう
して、トラップ部材をトラップ室に収容することができ
る。
【0008】このトラップ装置では、蒸気は弁本体の流
入路からトラップ室に入り、トラップ室に冷えた空気が
流れ込んだりドレンが溜まったりしてトラップ室内が所
定温度より低くなると、トラップ部材は縮んで流出路を
開き、冷えた空気やドレンは流出路から排出される。冷
えた空気やドレンが排出され、トラップ室内が所定温度
より高くなると、トラップ部材は伸びて流出路を閉じ
る。
【0009】請求項2の本発明にトラップ装置では、請
求項1のトラップ装置において、前記流出路は前記トラ
ップ室の前記保持穴と対向する位置にトラップ室に開い
た流出開口を有し、前記トラップ部材は前記流出開口を
開閉可能な球面状または円錐状のプラグ部を有し、前記
支持板は前記保持穴と前記流出開口とを結ぶ方向の垂直
方向に設けられ、前記保持穴は前記支持部が前記支持板
に沿って移動可能な内径を有することを特徴とする。
【0010】請求項2の本発明に係るトラップ装置で
は、トラップ部材が伸びてドレンの排出を止めるとき、
プラグ部と流出開口との芯ずれが生じると、逆止力によ
りプラグ部を流出開口の中心に引き寄せる力が働く。こ
のとき、トラップ部材は支持部が支持板に沿って保持穴
の内部で移動可能なためスライドし、芯ずれを吸収して
流出開口を閉じる。
【0011】請求項3の本発明に係るトラップ装置で
は、請求項2のトラップ装置において、前記弁本体は弁
箱と弁蓋と弁体とを有し、前記支持部材はトラップケー
スから成り、前記弁蓋は前記弁箱に開閉可能に設けられ
て前記弁箱との間にトラップケース室および弁室を形成
し、前記トラップケースは前記トラップケース室に収容
され、前記トラップ室は前記トラップケースの内部に形
成され、前記トラップケースは前記トラップ室に開いた
トラップ室口とトラップ室出口とを有し、前記流出開口
は前記トラップ室出口と接続し、前記トラップ部材のプ
ラグ部は前記トラップ室出口を開閉可能であり、前記ガ
イドは前記トラップケースに形成された溝孔から成り、
この溝孔は前記支持板を挿入させて支持可能であり、前
記弁体は前記弁室に外部から操作可能に設けられ、前記
流入路および前記流出路は、前記弁箱に形成されて前記
弁室に通じる弁箱流入路および弁箱流出路と、前記弁体
に形成されてその操作により前記弁箱流入路と前記弁箱
流出路と前記トラップ室口と前記トラップ室出口とを選
択的に連通させる弁体流路とから成ることを特徴とす
る。
【0012】請求項3の本発明に係るトラップ装置で
は、トラップ部材を支持する支持板はトラップケースの
溝孔に挿入され、トラップ部材はトラップケースの内部
に収容される。このため、トラップ部材をトラップケー
スに収容したまま弁本体の内部から取り出したり収容し
たりすることができ、トラップ部材の修理が容易にな
る。トラップ装置で、トラップ運転を行う場合には、弁
体を操作して弁箱流入路とトラップ室口とを連通させ、
弁箱流出路とトラップ室出口とを連通させる。このと
き、蒸気は弁箱流入路からトラップ室に入り、トラップ
室にドレンが溜まったりすると、トラップ部材はトラッ
プ室出口を開き、ドレンは弁箱流出路から排出される。
ドレンが排出されて、トラップ室内が所定温度より高く
なると、トラップ部材はトラップ室出口を閉じる。
【0013】トラップ部材の点検、修理等を行う場合に
は、弁体を操作して弁箱流入路と弁箱流出路とを遮断し
てトラップ室に蒸気が流れないようにするか、弁箱流入
路と弁箱流出路とを連通させる。このとき、弁箱流入路
から入った蒸気は、トラップ室へは入らずに弁箱流出路
へと流出される。従って、トラップ部材の点検、修理等
を安全に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態について説明する。図1〜図10は、本発明の実
施の形態を示している。図1〜図5に示すように、トラ
ップ装置10は、弁本体11と、トラップケース12
と、トラップ部材13と、支持板14と、栓15(図2
〜図5参照)とを有している。弁本体11は、弁箱21
と、弁蓋22と、キャップ23と、弁体24とを有して
いる。弁箱21は、開口25と、トラップケース室26
と、弁室27と、弁箱流入路28と第1弁箱流出路29
と第2弁箱流出路30(図2〜図5参照)とを有してい
る。弁箱流入路28と第1弁箱流出路29と第2弁箱流
出路30とは、弁室27に通じている。図2〜図5に示
すように、第1弁箱流出路29と第2弁箱流出路30お
よび第2弁箱流出路30と弁箱流入路28は互いに同一
平面上で90度をなしており、第2弁箱流出路30と1
80度をなす位置にはシール部材31が設けられてい
る。弁蓋22は、弁箱21との間にガスケット32を設
けて、弁箱21に開閉可能に設けられている。キャップ
23は、弁蓋22の端部に着脱可能に設けられている。
【0015】図6に示すように、トラップケース12
は、内部にトラップ室41を形成しており、トラップ室
41内にトラップ部材13を収容している。トラップケ
ース12は、操作軸部42とトラップ室部43とに分割
してトラップ室41を開閉可能である。操作軸部42
は、軸部42aをケース部42bの外側中央に一体的に
設けて成っている。ケース部42bおよびトラップ室部
43は、トラップケース室26内に収容される。ケース
部42bとトラップ室部43とは、止めビスで結合され
ている。軸部42aは、弁蓋22およびキャップ23を
貫通して弁本体11内に挿入され、外部から回転操作可
能となっている。軸部42bと弁蓋22とキャップ23
との間には蒸気が外部に漏れるのを防止するためパッキ
ン44が設けられ、パッキン44と弁蓋22との間には
パッキン押さえ45が設けられている。
【0016】図7(A)に示すように、操作軸部42の
端部には、弁体24の駆動位置を示す矢印12aが付さ
れている。図7(B)に示すように、トラップ室部43
は底部にトラップ室口46とトラップ室出口47とを有
し、トラップ室口46とトラップ室出口47とは弁室2
6およびトラップ室41に通じている。図6に示すよう
に、トラップ室41内には、トラップ室口46にストレ
ーナ48が設けられている。トラップケース12は、弁
体24にピンにより着脱可能に設けられている。トラッ
プケース12と弁体24との間には、流路の短絡を防止
するため、取外し可能なパッキン49が設けられてい
る。トラップケース12は、弁蓋22を弁箱21から外
したとき弁本体11から取出可能に設けられている。
【0017】図8に示すように、トラップケース12
は、保持穴51と1対の溝孔52,52とを有してい
る。図6に示すように、保持穴51は、軸部42aにケ
ース部42bの内側で設けられ、トラップ室41に開い
ている。トラップ室出口47は、トラップ室41の保持
穴51と対向する位置に設けられている。溝孔52,5
2は、ケース部42bにトラップ室41を横切って貫通
するよう互いに対向して設けられている。溝孔52は、
支持板14を挿入して保持穴51の開口に沿って案内可
能である。溝孔52および溝孔52に挿入された支持板
14は、保持穴51とトラップ室出口47とを結ぶ方向
の垂直方向に設けられる。
【0018】なお、トラップケース12は、操作軸部4
2とトラップ室部43とに分割してトラップ室41を開
閉可能とする代わりに、操作軸部42とトラップ室部4
3とを溶接して一体の構成とし開閉できないようにして
もよい。
【0019】図9および図10に示すように、トラップ
部材13は、ベローズ53の両端に支持部54とプラグ
部55とを固定して成っている。支持部54は、細くく
びれたネック部54aを有し、保持穴51に挿入され
る。図8に示すように、支持板14は、挿入孔14aと
この挿入孔14aに通じる支持孔14bとを有してい
る。挿入孔14aは支持板14の中心から支持板14の
長さ方向に沿ってずれた位置に形成され、支持孔14b
は支持板の中心の周囲に形成されている。挿入孔14a
は、内径が支持部54の直径より大きく、支持部54を
挿入可能である。支持孔14bは、幅がネック部54a
の直径より大きく支持部54の直径より小さい。このた
め、支持孔14bはネック部54aを通過可能であると
ともに支持部54を支持可能であり、ネック部54aは
支持板14bに沿って全方向に移動可能である。支持板
14bの厚さは、ネック部54aの高さとほぼ等しくな
っている。
【0020】図9(B)に示すように、支持板14は、
溝孔52,52に隙間をあけて挿入され、トラップケー
ス12により支持される。支持板54は、溝孔52,5
2に挿入したとき、端部がケース部42bの外径と一致
する長さを有する。トラップケース12に取り付けたと
き、支持板14は、ネック部54aを支持孔14bに通
し、挿入孔14aを保持穴51からずらした状態で支持
部54を支持する。保持穴51は、支持部54が支持板
14に沿って移動可能な内径を有する。
【0021】ベローズ54は、内部に液体を封入してい
る。プラグ部55は、球面状になっている。トラップ部
材13は、トラップ室41の内部温度が所定温度より低
い場合にはベローズ54内の液体が収縮してベローズ5
4が縮み、プラグ部55はトラップ室出口47を開く。
トラップ室41の内部温度が所定温度より高い場合には
ベローズ54内の液体が膨張してベローズ53が伸び、
プラグ部55はトラップ室出口47を閉じるようになっ
ている。
【0022】弁体24は、弁室26内に設けられてい
る。弁体24は、球面部または円筒側面部を有し、弁室
26内で回転可能に支持されている。トラップケース1
2、保持穴51、トラップ部材13、トラップ室出口4
7および弁体24は同一の中心軸上に設けられており、
トラップケース12は弁体24を回転させて第1位置、
第2位置、第3位置または第4位置に位置付けるよう操
作可能となっている。図1に示すように、中心軸上の弁
体24と弁箱21との間には、ボールベアリング56が
設けられている。図2〜図5に示すように、弁体24の
第1位置、第2位置、第3位置、第4位置は、順に45
度づつずれている。
【0023】図2〜図5に示すように、弁体24は、第
1流路57と第2流路58と第3流路59と第4流路6
0とを有している。図1に示すように、第1流路57の
流入開口57aはトラップ室口46に接続され、第2流
路58の流出開口58aはトラップ室出口47に接続し
ている。弁体24は、図2に示す第1位置で、第1流路
57により弁箱流入路28とトラップ室口46とを連通
させ、第2流路58によりトラップ室出口47と第1弁
箱流出路29とを連通させ、第3流路59によりトラッ
プ室口46と第2弁箱流出路30とを連通させ、第4流
路60を閉じる。弁体24は、図3に示す第2位置で、
第4流路60により弁箱流入路28と第1弁箱流出路2
9とを連通させ、第1流路57、第2流路58、第3流
路59および第2弁箱流出路30を閉じる。弁体24
は、図4に示す第3位置で、第3流路59により弁箱流
入路28とトラップ室口46とを連通させ、第2流路5
8によりトラップ室出口47と第2弁箱流出路30とを
連通させ、第1流路57、第4流路60および第1弁箱
流出路29を閉じる。弁体24は、図5に示す第4位置
で、第1流路57、第2流路58、第3流路59、第4
流路60、弁箱流入路28および第1弁箱流出路29お
よび第2弁箱流出路30を閉じる。栓15は、第2弁箱
流出路30に開閉可能に設けられている。
【0024】次に作用を説明する。トラップ装置10で
は、トラップ部材13をトラップ室41に収容すると
き、図8に示すように、ケース部42bを開いた状態
で、支持板14を挿入孔14a側からトラップケース1
2の溝孔52に挿入する。支持板14を溝孔52に沿っ
てスライドさせ、保持穴51の開口に沿わせる。図9に
示すように、挿入孔14aの中心位置が保持穴51の中
心位置と一致したならば、トラップ部材13の支持部5
4を支持板14の挿入孔14aに挿入するとともに保持
穴51に挿入する。図10に示すように、支持板14を
溝孔52に沿ってスライドさせ、ネック部54aを支持
孔14bに通し、挿入孔14aを保持穴51の開口から
ずらす。支持部54を支持板14で支持し、支持板14
をトラップケース12の1対の溝孔52,52で支持す
る。
【0025】トラップ部材13は、螺合による取付けと
異なり、ネック部54aが支持板14の支持孔14bに
挿入されて取り付けられるので、工具を用いずに容易か
つ確実に取り付けられる。トラップ部材を螺合により取
り付ける場合にはねじ加工の必要があるが、トラップ装
置10ではトラップ部材13にねじ加工を行う必要がな
く、加工が容易になる。
【0026】図10および図6に示すように、操作軸部
42にトラップ室部43を固定し、トラップ部材13を
トラップ室41に収容する。弁蓋22で弁箱21を閉
じ、キャップ23を取り付ければ、図1に示すように、
トラップ装置10が組み立てられる。トラップ装置10
では、トラップ部材13をトラップケース室26に収容
したとき、支持板14はトラップケース室26の壁面で
遮られるため、トラップケース12から脱落することは
ない。また、挿入孔14aは保持穴51の開口からずれ
ているので、挿入孔14aから支持部54は抜けず、ト
ラップ部材13が支持板14から脱落することはない。
【0027】トラップ運転を行う場合には、図2に示す
ように、栓15で第2弁箱流出路30を閉じた状態で、
トラップケース12の軸部42aを操作して弁体24を
第1位置に位置付ける。このとき、弁箱流入路28から
入った蒸気はトラップ室口46からトラップ室41に入
る。トラップ室41内に冷えた空気が流れ込んでトラッ
プ室41の内部温度が所定温度より低くなると、ベロー
ズ53が縮んでプラグ部55はトラップ室出口47を開
き、温度が低い蒸気や空気はトラップ室出口47から第
1弁箱流出路29へと排出される。温度が低い蒸気や空
気が排出され、トラップ室41の内部温度が所定温度よ
り高くなると、ベローズ53が伸びてプラグ部55はト
ラップ室出口47を閉じ、蒸気の流動が停止する。トラ
ップ室41内に低温のドレンが滞留すると、ベローズ5
3が縮んでプラグ部55はトラップ室出口47を開き、
ドレンはトラップ室出口47から第1弁箱流出路29へ
と排出される。ドレンが排出されると、再びプラグ部5
5はトラップ室出口47を閉じる。
【0028】ところで、図11に示す従来のトラップ装
置では、トラップ部材1が伸張してドレンの排出を停止
する際、トラップ部材1の部位によって伸張方向の伸び
のばらつきが生じ、これによりトラップ部材1のプラグ
部1aと流出開口8との芯ずれが発生して蒸気洩れを引
き起こすおそれがあるという問題がある。
【0029】これに対し、トラップ装置10は、トラッ
プ部材13が伸びてドレンの排出を止めるとき、プラグ
部55とトラップ室出口47との芯ずれが生じると、逆
止力によりプラグ部55をトラップ室出口47の中心に
引き寄せる力が働く。このとき、トラップ部材13は支
持部54が支持板14に沿って保持穴51の内部で移動
可能なためスライドし、必要に応じて支持板14は溝孔
52内でスライドする。これにより、球面状のプラグ部
55は、芯ずれを吸収してトラップ室出口47を閉じ
る。従って、プラグ部55とトラップ室出口47との芯
ずれが発生しても蒸気洩れを引き起こすおそれがない。
また、トラップ部材13は、支持板14に沿って移動可
能なため、組立の際に、プラグ部55とトラップ室出口
47との芯出し作業の必要がなく、組立が容易になる。
【0030】トラップケース12、トラップ部材13お
よびストレーナ48を簡単に清掃する場合には、飽和蒸
気または過熱蒸気がトラップ室41内に到達した状態
で、栓15を外して第2弁箱流出路30を開き、トラッ
プケース12の軸部42aの操作により弁体24を第1
位置に位置付ける(図2参照)。このとき、プラグ部5
5はトラップ室出口47を閉じており、弁箱流入路28
から入った蒸気は、トラップ室口46からトラップ室4
1に入り、ストレーナ48に付着したゴミや内部のゴミ
を吹き出して、トラップ室口46から第2弁箱流出路3
0へと排出される。従って、トラップ部材13等を弁箱
21から取り出さなくても、ストレーナ48に付着した
ゴミなどを除去することができ、清掃が容易である。
【0031】トラップケース12、トラップ部材13お
よびストレーナ48の点検、修理、調整、換装、清掃等
を行う場合には、弁箱流入路28と第1弁箱流出路29
と第2弁箱流出路30とを遮断してトラップ室41に蒸
気が流れないようにするか、図3に示すように、栓15
で第2弁箱流出路30を閉じた状態で、トラップケース
12の軸部42aの操作により弁体24を第2位置に位
置付ける。このとき、弁箱流入路28から入った蒸気
は、トラップ室41へは入らず、バイパスにより第1弁
箱流出路29へと流出される。この状態で、弁箱21か
ら弁蓋22を外してトラップケース室26を開き、安全
に点検、修理等を行うことができる。
【0032】トラップ部材13が故障したときには、ピ
ンを抜いて、トラップケース12を弁体24から外し、
弁本体11から取り出す。トラップケース12は、内部
にトラップ室41を形成してトラップ部材13を収容し
ている。このため、トラップ部材13をトラップケース
12に収容したまま弁本体15の内部から取り出したり
収容したりすることができる。トラップケース12をト
ラップ部材13ごと新しいトラップケース12と交換す
れば、容易に修理することができる。また、トラップケ
ース12をそのまま水洗いして、トラップ室部43のト
ラップ室口46およびトラップ室出口47から内部のゴ
ミを排除してもよい。
【0033】なお、トラップケース12はトラップ部材
13が十分に冷却していないうちにトラップケース室2
6から取り出してもよい。トラップ部材13はトラップ
ケース12内に設けられていて伸び過ぎを防止されてい
るため、伸び過ぎにより破損することはない。トラップ
ケース12をそっくり新しいものと交換するのに対し、
資材の無駄を省くためには、取り出したトラップケース
12を冷却後、止めビスを抜いて開き、内部からトラッ
プ部材13やストレーナ48などを取り出して、必要な
部分のみを修理してもよい。
【0034】トラップ部材13のテスト運転を行う場合
には、図4に示すように、栓15を外して第2弁箱流出
路30を開いた状態で、トラップケース12の軸部42
aの操作により弁体24を第3位置に位置付ける。この
とき、弁箱流入路28から入った蒸気はトラップ室口4
6からトラップ室41に入る。トラップ室41内に冷え
たドレンが溜まると、トラップ部材13はトラップ室出
口を開き、ドレンはトラップ室出口47から第1弁箱流
出路29ではなく、第2弁箱流出路30へと排出され
る。ドレンが排出されてトラップ室41内が所定温度よ
り高くなると、トラップ部材13はトラップ室出口47
を閉じる。こうして、蒸気を第1弁箱流出路29に排出
せずにトラップ部材13のテストを行うことができる。
【0035】トラップ装置10を停止させる場合には、
図5に示すように、栓15で第2弁箱流出路30を閉じ
た状態で、トラップケース12の軸部42aの操作によ
り弁体24を第4位置に位置付ける。このとき、弁箱流
入路28と第1弁箱流出路29と第2弁箱流出路30と
は閉じられ、トラップ装置10内に蒸気は入らない。従
って、トラップ部材13の点検、修理等を安全に行うこ
とができる。
【0036】トラップ装置10は、きわめて小型であり
ながら、従来の小型のトラップ装置ではなかったブロー
弁およびテスト弁の機能を有するので、トラップケース
12、トラップ部材13およびストレーナ48の清掃や
テスト運転を容易に行うことができ、操作や保守点検が
非常に容易である。トラップ装置10は、コンパクトに
構成されるので、配管スペースが小さくて済む。トラッ
プ装置10は、弁箱21に蒸気管を接続するだけで取り
付けることができるので、取付け作業もきわめて簡単
で、取付け等にかかるコストの削減を可能にする。トラ
ップ装置10は、トラップケース12の操作軸部42を
切り替えるのみで操作可能であり、取扱いがきわめて簡
単である。
【0037】
【発明の効果】本発明に係るトラップ装置によれば、ト
ラップ部材の支持部が支持板の挿入孔を通って保持穴に
挿入され、挿入孔を保持穴からずらしてネック部が支持
板の支持孔で支持されるので、トラップ部材の脱落のお
それがなく、製造の際にトラップ部材を容易かつ確実に
取り付けることができる。
【0038】特に、請求項2の本発明に係るトラップ装
置では、トラップ部材は球面状または円錐状のプラグ部
を有し、保持穴は支持部が支持板に沿って移動可能な内
径を有するので、プラグ部と流出開口との芯ずれが生じ
たとき、トラップ部材がスライドしてプラグ部が芯ずれ
を吸収し、蒸気洩れを防止することができる。また、組
立の際に、プラグ部と流出開口との芯出し作業の必要が
なく、組立が容易となる。
【0039】特に、請求項3の本発明に係るトラップ装
置では、トラップ部材はトラップケースの内部に収容さ
れるので、トラップ部材をトラップケースに収容したま
ま弁本体の内部から取り出したり収容したりすることが
でき、トラップ部材の修理が容易になる。トラップ部材
の点検、修理等を行う場合には、弁体を操作して弁箱流
入路と弁箱流出路とを遮断してトラップ室に蒸気が流れ
ないようにするか、弁箱流入路と弁箱流出路とを連通さ
せ、蒸気がトラップ室に入らないようにできるので、ト
ラップ部材の点検、修理等を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のトラップ装置を示す縦断
面図である。
【図2】図1のトラップ装置の第1位置を示す横断面図
である。
【図3】図1のトラップ装置の第2位置を示す横断面図
である。
【図4】図1のトラップ装置の第3位置を示す横断面図
である。
【図5】図1のトラップ装置の第4位置を示す横断面図
である。
【図6】図1のトラップ装置のトラップケース、トラッ
プ部材および支持板を示す縦断面図である。
【図7】図6のトラップケースの(A)平面図、(B)
底面図である。
【図8】図6のトラップケースの操作軸部に支持板を挿
入する状態を示す(A)縦断面図、(B)底面図であ
る。
【図9】図6のトラップケースの操作軸部にトラップ部
材を取り付ける状態を示す(A)縦断面図、(B)トラ
ップケースの底面図である。
【図10】図6のトラップケースの操作軸部にトラップ
室部を取り付ける状態を示す縦断面図である。
【図11】従来のトラップ装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 トラップ装置 11 弁本体 12 トラップケース 13 トラップ部材 14 支持板 14a 挿入孔 14b 支持孔 15 栓 24 弁体 26 トラップケース室 51 保持穴 52 溝孔 54 支持部 54a ネック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16T 1/00 - 1/48 F16K 31/64 - 61/70

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁本体と、支持部材と、トラップ部材と、
    支持板とを有し、 前記弁本体は、内部にトラップ室とこのトラップ室への
    流入路および流出路とを有して前記トラップ室を開閉可
    能であり、 前記支持部材は前記弁本体に前記トラップ室に臨むよう
    設けられ、前記トラップ室に開いた保持穴とこの保持穴
    の開口に沿って前記支持板を案内するガイドとを有し、 前記トラップ部材はネック部を有する支持部を備え、前
    記流出路を開閉可能に前記トラップ室に収容され、前記
    支持部は前記保持穴に挿入され、 前記支持板は挿入孔とこの挿入孔に通じる支持孔とを有
    し、前記挿入孔は前記支持部を挿入可能であり、前記支
    持孔は前記ネック部を通過可能で前記支持部を支持可能
    な幅を有し、前記支持板は前記ガイドに案内されて前記
    支持部材により支持され、前記ネック部を前記支持孔に
    通し、前記挿入孔を前記保持穴からずらして前記支持部
    を支持することを、 特徴とするトラップ装置。
  2. 【請求項2】前記流出路は前記トラップ室の前記保持穴
    と対向する位置にトラップ室に開いた流出開口を有し、
    前記トラップ部材は前記流出開口を開閉可能な球面状ま
    たは円錐状のプラグ部を有し、前記支持板は前記保持穴
    と前記流出開口とを結ぶ方向の垂直方向に設けられ、前
    記保持穴は前記支持部が前記支持板に沿って移動可能な
    内径を有することを特徴とする請求項1記載のトラップ
    装置。
  3. 【請求項3】前記弁本体は弁箱と弁蓋と弁体とを有し、
    前記支持部材はトラップケースから成り、前記弁蓋は前
    記弁箱に開閉可能に設けられて前記弁箱との間にトラッ
    プケース室および弁室を形成し、前記トラップケースは
    前記トラップケース室に収容され、前記トラップ室は前
    記トラップケースの内部に形成され、前記トラップケー
    スは前記トラップ室に開いたトラップ室口とトラップ室
    出口とを有し、前記流出開口は前記トラップ室出口と接
    続し、前記トラップ部材のプラグ部は前記トラップ室出
    口を開閉可能であり、前記ガイドは前記トラップケース
    に形成された溝孔から成り、この溝孔は前記支持板を挿
    入させて支持可能であり、前記弁体は前記弁室に外部か
    ら操作可能に設けられ、前記流入路および前記流出路
    は、前記弁箱に形成されて前記弁室に通じる弁箱流入路
    および弁箱流出路と、前記弁体に形成されてその操作に
    より前記弁箱流入路と前記弁箱流出路と前記トラップ室
    口と前記トラップ室出口とを選択的に連通させる弁体流
    路とから成ることを特徴とする請求項2記載のトラップ
    装置。
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